ルパン三世 お宝返却大作戦!!

登録日:2021/05/02 Sun 19:37:46
更新日:2025/02/07 Fri 15:24:13
所要時間:約 8 分で読めます





アイツは、元気なのか?

…死んだよ。10日前にな…

……そうか……

心配すんなよ、オレが叶えてやるって!

ガウディとアンタ、それに…マークの夢をな……




ルパン三世

お宝返却大作戦!!




●目次

【概要】

2003年8月1日に放送された『ルパン三世』のTVスペシャル第15弾。
監督は『トワイライト☆ジェミニの秘密』で絵コンテを切った川越淳、脚本は『アルカトラズコネクション』の柏原寛司が担当している。


お宝を手に入れるための攻防やスリルとサスペンスを重視するのが基本であるルパン三世において、お宝を返却するためにルパン達が奔走する一風変わった展開が特徴。
一方でオープニングでは本業の「盗み」を過去作のオマージュをしながら鮮やかに格好良く行って掴みは抜群であり、そこからグルジアマフィアとの対決も描かれたり、
アントニオ・ガウディに纏わるカトリック要素やソ連崩壊(ペレストロイカ)といった歴史的事案など細かな描写を織り交ぜ、現実的な世界観とファンタジックな要素を融合したりとアニメのルパンらしい作品となっている。
また「リボルバー」と「オートマ」の論争、五ェ門が斬鉄剣の目釘を舌で舐めて気を引き締める、RPG-7の榴弾から五ェ門を守るために次元が迎撃する*1シーンなど、細かい武器・戦闘描写が多いのも特徴。
サブタイトル表示の際にはPART2でお馴染みのタイプライター演出も復活しており、全体的にアニメのルパンらしい作品に仕上がっている良作であり、本作が好きなファンも多く好きなTVSPシリーズランキングだと上位の常連になっている。

【あらすじ】

ルパンは次元の支援を受けながらグルジアマフィアが経営するカジノの金庫へ侵入し、乗り込んで来た銭形やマフィアの追手を華麗にかわして逃走に成功する。
盗み出した大金の半分をレトロ飛行機につぎ込んだルパンだったが、あえなく飛行機は墜落。
墜落先の教会ではルパンの泥棒仲間だったマークの葬儀が行われていた。

ルパンはマークのお宝保管庫に侵入する。
実はマークが死ぬ少し前から頻繁に接触しており、彼の秘蔵の宝「トリックダイヤ」を狙っていたのだ。
しかし情報を掴んで張り込んでいた銭形警部に逮捕されてしまう。
不二子の手引きで脱獄したルパンは、マークが遺したビデオレターで彼の遺言を聞く。
それによるとトリックダイヤはとある場所に隠しており、譲る条件として
7日以内にマークが盗んだ品物を元あった場所に返してほしいという。

ルパンはマークの最期の頼みを聞き届け、お宝返却大作戦を始める。
一方、ルパンに恥をかかされたマフィアのボス、ラッツは復讐のため殺し屋を差し向ける。
はたしてルパンはラッツの刺客をかわし、トリックダイヤに隠された秘密を解き明かすことが出来るのか…!?


【登場人物】

◆レギュラーキャラクター

CV:栗田貫一
ご存知天下の大泥棒。
今回はトリックダイヤを手に入れるため普段とは真逆の仕事をすることに。

「今まで散々盗みまくってきちまったんだからさ~ぁ。今回は、せいぜい返しまくろうぜェ! ヌフフフフ…!」」

CV:小林清志
ご存知ルパンの相棒のガンマン。
プロローグではワルサーWA2000でPART2名作エピソード「ターゲットは555M」を彷彿させる夜間での狙撃でルパンのカジノの潜入をサポートしたり、逃走用ボートに搭載されていた信号弾を利用し、9K32から発射された地対空ミサイルを回避する*2という荒業も見せたりするなど序盤から大活躍。
今回の獲物がトリックダイヤと聞いて散々渋るが、最終的にはノリノリで協力することに。
中盤に狙撃された五ェ門を助けるためにルパンと離れて所で一度は敵に捕まるが、殺されそうになった際に敵の弾で縄を切り脱出する離れ業を見せる。
終盤では「あいつはクライマックスを外さない」とルパンの言葉通りに、サクラダ・ファミリアの決戦で合流し、五ェ門をサポートし、自身も因縁の相手であるトカレフと対決した。
今回はリボルバーにこだわり続ける姿をルパンやトカレフに揶揄されるが、それが勝利へと繋がった。
なお、愛銃のマグナムはS&W M19の4インチモデルだが、今作ではシルバーフレームで使用しており、リロードにはスピードローダーを使用するなど珍しい描写があるのが特徴。

「フッ……トカレフがマカロフか…」

CV:井上真樹夫
ご存知ルパンのもう1人の相棒の剣客。
ルパン達と離れてチベットで修行をしていたが、世話になっていた人々をミーシャに殺害されたため、復讐を目指す。
はからずもルパン達の仕事に巻き込まれ、ミーシャの乗ったヘリを落とした際に狙撃され重傷を負う。
アニタに助けられ、ルパン達と合流した後はサグラダ・ファミリアでミーシャと決着をつけた。

「……無常だ……」

CV:増山江威子
ご存知ルパンの恋人(?)。
マークの葬儀を行っていた教会のシスターに扮し、ルパン達にマークの遺言を託す。
実はトリックダイヤをラッツとの取引に使っていたが、同時にオークションに出品し、競売に乗った他のマフィアと四股の天秤にかけた上で儲けようとしていた。
だがルパンがトリックダイヤを入手し、ラッツが他のマフィアと手を組んで報復行為に出た事もあってルパンに泣きついた。
それでもガウディの秘宝を諦めようとしなかったが……

「あ~ん怖かったの。お願いルパン助けて~!!」


CV:納谷悟朗
ご存知銭形のとっつぁん。
今回は珍しくルパンを逮捕する場面が複数存在するが、毎度セキュリティを強化するも脱獄されてしまう。
ルパン曰く「とっつぁんの勘も1億年に1回は当たる」らしく、当初はマークの晩年にはルパンが頻繁に見舞いに訪れていた事を知り、彼の邸宅にアタリをつけていたようだが…

「犯罪者の見本市でもあるのか? バルセロナで…」


◆ゲストキャラクター

  • アニタ
CV:りの
本作のゲストヒロイン。後述のカルロスが彼女と対面した時の反応から、若かりし頃の母・レティシアと瓜二つの模様。
12歳の頃に両親を失い、以降は母の友人であったマークの援助を受けながら生活していた。
そのためマークのことを「おじさま」と呼んで慕っており、彼の葬儀の際には喪主を務めている。
かけだしの建築家だが、物語序盤にスランプ状態に陥り上司の勧めでバルセロナで静養していたところ、偶然負傷した五ェ門を助けた。
その後、五エ門の携帯を借りてルパンに連絡を取ろうとしたが、ルパンの携帯がバッテリー切れを起こした上に無一文だったので失敗に終わっている。
傷が完治していないのにやるべき事のため、戦いに赴こうとする彼の言葉に感銘を受ける。
決戦前には街を散策してガウディの建築を眺め、何かを掴もうとしていた。
最後には、ルパンらとの交流とサグラダ・ファミリアの秘密をカルロスと共に目撃した事でスランプを脱し、別れを告げるルパン達に晴れやかな顔で仕事に戻ることを伝えた。
マークが生前から張り巡らせたハッタリと決戦前にルパンから「今夜はサグラダ・ファミリアに近付いてはいけない」と警告された事もあり、TVSPのゲストヒロインとしては珍しく、ヴィラン側からの危害を加えられず巻き込まれもしなかった。

「魂の…奥底…」

  • マーク・ウィリアムズ
CV:八奈見乗児
ルパンの古なじみの老泥棒。ルパンと盗みの腕比べをしたこともあったらしい。ルパンがバルセロナに到着する10日前に亡くなっており、冒頭で葬儀が行われていた。そのため、本人は登場せずビデオの中のみで登場する。
盗んだもののジャンルは多岐に渡り、次元から見ればガラクタ同然のものも含まれていたが、マークから見て物的価値よりも形のない価値あるものを狙っていた事がうかがえる。
かつてはアニタの母・レティシアに惚れていたが、年が離れていたため娘のように接し、生涯独身を貫く。
その生涯の中でレティシアもマークに惹かれていた事、互いの思いがすれ違ったままだった事を知る事はなかった。
彼の死後、トリックダイヤの在り処を突き止めて来訪したルパンから彼が泥棒稼業を行っていた事を聞かされたアニタを彼が「ショックだったのかも知れねえ」と案じている事から、マークがルパンの同業者だった事も隠し通していた模様。
後にルパンの口からマークが盗みに手を出した理由を知らされ立ち直っているが、最初の1回きりで止められなかったのは「1回手を出すと止められない(要約)」というルパンの言から察するに、スリル感にでも魅せられてしまったのだろうか…?

12歳で両親を喪ったアニタを教会経由で支援していたが物語冒頭で逝去し、一時期傍に居た不二子にルパンへの遺言を預け、同時に写真の送信機能付きの特殊なデジタルカメラも渡していた。
なお、お宝返却をルパンに依頼した理由は「盗品はたっぷり鑑賞させてもらったので、自分の死後はまた元の場所で多くの人に見てもらいたい」という願いから来るもの。
不二子には大方「ルパンが7つのお宝を返却した場合、それを写真で確認したマークの顧問弁護士から情報がもたらされる」とそれっぽいことを伝えていたようだが、それは騙りであり本当の遺言の続きはルパンの手に渡ったカメラに隠されていた。
7日間以内に全てのお宝の返却が出来なかった場合はトリックダイヤがドカンとなったようだが、隠し場所が忘れ形見のアニタの家のド真ん中であるためハッタリの可能性が高い。
子供の頃、ガウディからサグラダ・ファミリアの秘密を聞かされており、ルパンにその秘密を託した。

お宝返却完了の証明に利用するカメラは確実にルパンの手に渡る」という事を逆手に取って真の遺言をそちらに遺し、万一ルパン以外の手に表向きの遺言ビデオが渡った際のトラップを仕掛け、
更には鍵となるトリックダイヤを秘密裏に搬出して巧妙に隠し、ラッツや不二子を手玉に取るハッタリの山を遺したルパン並の策士であり、それらが功を奏して想い人の忘れ形見であるアニタには一切の危害が加えられずに済んでいる。

「さぁルパン、これからもう一仕事だ。なぜオレがお宝返却に期限をつけたのか……」

  • カルロス
CV:辻村真人
マークの幼馴染の老バーテンダー。
マークから毎日サグラダ・ファミリアを眺めるよう告げられていたが、マーク本人とは長い間疎遠だったらしく、ルパンがバルセロナに到着する10日前に亡くなった事は知らなかった。
一方でルパンが自身の事を「マークの同業者」とフィンガーサイン付きで名乗っても動揺しなかった事から、マークが盗みを生業としている事は把握していた模様。

「な、なんてこった…! とんでもねぇもん見せてくれたぜマークよぉ…!!」

  • アントニオ・ガウディ
CV:松岡文雄
実在の建築家。出身地のカタルーニャ語表記では「アントニ・ガウディ」。
サグラダ・ファミリアの建築中に路面電車に轢かれて事故死した。
本作では事故の直前にマークにサグラダ・ファミリアの秘密を教えたことになっている。


グルジアマフィア
  • イワン・クロコビッチ / ラッツ

グルジアマフィアのボス。せこい手で荒稼ぎしており、「ラッツ(ドブネズミ)」のあだ名で呼ばれることが多い。
経営するカジノをルパンに荒らされたため復讐として殺し屋を差し向ける。
不二子の取引に乗っていたが、他のマフィアと天秤にかけられていた事を知り、それらのマフィアと共謀してガウディの遺産の隠し場所と目されるサグラダ・ファミリアでルパン一味を襲撃する。
紆余曲折を経てルパンとの一騎打ちとなるが、霧で視界が閉ざされた中に現れたミーシャをラッツと誤認したルパンの銃撃から庇い、致命傷を負う。
実はシベリア入りしたガウディのガイドを務めた祖父からガウディがシベリアでUFOの破片を拾い、それを加工してトリックダイヤを作ったという話を聞いていたことをルパンに語った後、事切れたミーシャを抱きしめたまま共に落下していった。
使用した銃はゴールドフレームのルガーP08

「ば…馬鹿な…? 弾除けのはずのお前を…なんで…俺…が…」

  • ミーシャ
CV:五十嵐麗
ラッツの組織の女暗殺者。
ラッツに対してはビジネスとして接しながらもそれ以上の感情を抱いているが、彼からは弾除けとしか思われていない。
チベットで五ェ門の恩人を殺害し、彼の肩を撃ち抜くなど何かと因縁を作る。
恩人を殺され、手心が殆どない本気であろう五エ門を相手に銃が効かないならと切り替えたナイフファイトで互角で渡り合う*3シリーズ屈指の実力者。
また、死角から奇襲を仕掛けた五ェ門の一太刀を回避しつつ振り向きざまに顔面を狙って銃撃*4しており、
その後も五ェ門が切断・分解したヘリから放り出されて落下している只中という尋常ではない状況であっても、ミーシャに背中を向けて静止してしまっていた*5彼の右肩をカウンタースナイプし重傷を負わせ、
直後に川へと落下してしまった事も合わさってアニタが発見していなければ確実に死亡していたであろう状況に追い込んでいた。

祖父から受け継いだモーゼルM712*6を使用しているが、サグラダ・ファミリアでの決戦にて次元の銃撃を受けて破壊される。
ナイフだけで五ェ門と戦ったが、脇腹に致命傷ギリギリの傷を負い、「斬れ」と介錯を乞うが、
決着はついたと返されると、出血により覚束ない足取りでラッツの元へ向かい、最期は彼の腕の中で涙を流しながら息絶えた。

「舌で目釘を締める*1…少しは私の腕を認めてくれたのね」

  • トカレフ
CV:北村弘一
ラッツの側近を務める初老の男。
ロシアの制式拳銃だったトカレフの後継であるマカロフを愛用する。
サグラダ・ファミリアでの決戦では次元とオートマ使いvsリボルバー使いの対決を演じる。
次元が銃撃で飛ばした瓦礫が銃の排莢口に詰まったため、敗北した。

「ジャムらせる*2ためにわざと無駄撃ちを…!?」


【返却するお宝】

  • 真実の口
ローマの有名な観光名所。
ルパンは観光客に紛れながら、かの有名な『ローマの休日』のワンシーンのように腕が抜けなくなった演技をして、
転がしてすり替える大胆な手法で返却した。

  • ヴェネチアのカフェのコーヒーメーカー
1645年にヨーロッパで初めてコーヒーを出すのに使われたという品。
偶然再会した五ェ門に嘘を吹き込んで元あった店に返却させた。
当然、五ェ門は窃盗の張本人と間違われて追われる身となってしまった。

  • ヴェネチアのゴンドラ
『007 ムーンレイカー』の撮影に使用された品。
夜のうちに返却するが、待ち構えていたミーシャ達との銃撃戦となり、付近に係留されていたゴンドラからモーターエンジンを剥ぎ取ってロープで括り付けて逃走にも利用されることに。
ミーシャの部下の銃撃が明らかに直撃しているが、大丈夫だったのだろうか……?
駆け付けた五ェ門が戦っている最中に現れた銭形に捕まり、警察が集まって来たためミーシャは撤退する。
あえなく牢屋行きになった3人は、ルパンが泣き落としに成功した銭形がトイレで離席した隙にルパンのガム爆弾を使って脱出した。

  • 踊り子のドレス3着
ムーラン・ルージュ*7のオープン当時に使われていた品。
ファン対策の為に出入口の警備が厳重だったため、大胆にも3人でドレスで女装して侵入し、返却した。
見回りに来ていたとっつぁんにもドレスを着せた上、とっつぁんはラインダンスに巻き込まれる形でムーランルージュに出演してしまった。
……フレンチカンカンも割と様にはなっているが、誰得。

  • 赤いスポーツカー
中東の国王がドイツの有名メーカーに発注した、最高時速320km/hが出せる特注のカスタムモンスターカー。
完成したはいいが納入前に国王が暗殺されたため、ベルリンの自動車博物館行きになったという品。
元々は別のトラックに下記の人魚像共々積んでいたが、再び襲撃してきたミーシャ達から逃げるため品物に乗って博物館に乗り込み、入れ替えた。この時、展示中のレプリカを側面から突き飛ばす形で返品したが、本物は大丈夫だろうか?
ミーシャ達のヘリを五ェ門が斬り落とすが、ミーシャが落下しながら放ったカウンタースナイプの弾が五ェ門の右肩を貫き直下の川へ落下、救助に向かった次元も捕まってしまう。
ルパンはそのまま展示品の1つであったレトロバイクを拝借、騒ぎを聞きつけ博物館に突入した警察隊を振り切って人魚像と共に単独でデンマークへ向かった。

  • 人魚姫の像
デンマークにある童話『人魚姫』をモチーフにしたブロンズ像。
元々展示されていた海岸は美術品の盗難被害が相次いでいた事情から、ルパンが唯一返却に難色を示した。
ミーシャの3度目の襲撃で散り散りになってしまったためルパン1人で返却に来るが、像の下の穴に潜んでいた銭形が現れ再び捕まってしまい、その際2人で仲良く記念撮影をした後に刑務所へ。
前回の轍を踏まないよう身体検査されるが、はずみで爆弾を仕込んだ義歯が外れて爆発。
倒れてきた壁が銭形を直撃し*8、目を回しているうちに逃走した。
コミカルに描かれてはいるが、状況としては『1$マネーウォーズ』のナビコフの最期と同じである。


【トリックダイヤの隠し場所】

ルパンが全ての盗品を返し終えたため、不二子はトリックダイヤの隠し場所を記した書類を受け取ろうとする。
しかし、そこにトカレフが現れてまんまと書類を奪われてしまった。
ラッツは封筒に入っていたフラッシュメモリー内のマークのビデオを再生するが、マークはルパン以外が手にした時のためにトラップを仕掛けていた。
そのトラップとは、ある盗みの勝負の際に盗みの対象となった物を3択で答えるというもの。
ちなみに正解はトイレットペーパー
まんまと一杯食わされたラッツはルパンを探すためビデオで示されたサグラダ・ファミリアのあるバルセロナへ向かう。

一方、ルパンは盗品を返却した証拠撮影に渡されたデジカメに隠されていたマークのメッセージを受け取っていた。
バルセロナでアニタと五ェ門に再会したルパンは、アニタがマークから貰ったというぬいぐるみの中からトリックダイヤを発見する。

トリックダイヤ、別名ダークダイヤモンドと呼ばれるそれは特殊なカットにより入って来た光を閉じ込めてしまうという。
マークはガウディが死んで十数年後に行われたカタルーニャ文化の破壊から護るために盗み、泥棒となったのだった。
6月25日の夜明け、ガウディが存命中に唯一完成したサグラダ・ファミリアの生誕のファザード*9の左端の塔、
その塔の頂上にトリックダイヤをはめ込むことでお宝が現れるという。

ルパンがサグラダ・ファミリアにトリックダイヤを納めたその時、トリックダイヤから光線が放たれ、それは尖塔に次々と反射していく。


【エンディング】

トリックダイヤから放たれた光はやがてサグラダ・ファミリア全体へ波及していった。
そして街中から音楽が鳴り響き、街中の人が見つめる中サグラダ・ファミリアの光は周囲の朝霧に反射し、
ガウディが夢見たサグラダ・ファミリアの完成形の像を浮かび上がらせた。



ま、さすがのオレ様も、こいつは盗めねぇや。

マークにしてやられたな。

五ェ門、大丈夫か?

ああ……人の心に残るものが、本当の宝…!

そんなぁ。あんなに苦労したのに、心に残っても形に残らなくちゃ。

おいおいおい…

…うん。でも好きよ、こういうのって………


全てが終わった後、ガウディの夢に心動かされ、スランプを脱したアニタを見送ったルパン達は、
しつこく追いかけてきた銭形から逃げるのであった。



追記・修正はサグラダ・ファミリアを見ながらお願いします。

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最終更新:2025年02月07日 15:24

*1 「五ェ門が落としても破片でやられちまう」と発言しており、実際ライフルとSMGによる射撃は完全に迎撃していたが、RPG-7を見るや五ェ門も一瞬動きを止めていた。次元の発言そのものは彼の技量を信用したものであることが窺え、RPG-7の迎撃後は破片が降り注ぎつつあったトラックの荷台上から素早く撤退している

*2 赤外線誘導の性質上、より高い温度を探知するとそちらへ誘導されてしまうため高温で燃焼する信号弾へ向かってしまう

*3 弾道を見切って正確に斬り落とす技量を持つ五エ門と単純に相性が悪いというのもあるが、ミーシャはクリップマガジンを使ってリロードしており一度弾切れに持ち込まれると射撃再開に時間が掛かってしまうため。決戦ではボックスマガジンを使用しているが、こちらはそもそもの現存数が少ない貴重品である。

*4 五ェ門は斬鉄剣で銃弾を切断し、そのままの勢いでミーシャの首筋を狙ったかのような斬撃を繰り出している。結果的に髪を掠めた程度で不発に終わったが、今作に於ける彼の復讐心の強さが表れている

*5 所謂「またつまらぬ物を斬ってしまった…」の直後という、完全に無防備になっている瞬間である

*6 ただし、本人曰く貧困に起因する荒んだ家庭環境で「祖父が父を射殺し、自分が祖父を射殺した」という曰く付きの品である。

*7 パリにあるキャバレー。

*8 ちなみにルパンは丁度穴が開いていた部分(恐らく窓があった場所)を通過したため無事)。

*9 キリストの生誕を祝福するために建てられた。他に処刑の悲しみを表す受難のファザードなども建設中。