ディメンション・マジック(遊戯王OCG)

登録日:2011/09/10(土) 21:53:05
更新日:2023/11/18 Sat 18:43:05
所要時間:約 5 分で読めます





ディメンション・マジック
速攻魔法
(1):自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターをリリースし、手札から魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。

《ディメンション・マジック》とは、遊戯王OCGに存在する魔法カードである。
初出は『STRUCTURE DECK―遊戯編― Volume.2』


まず最初に、遊戯王OCGにおいての手札およびフィールドのカード枚数は、
ライフポイント以上に重要なものだということを知っておいて貰いたい。

手札のモンスターを特殊召喚するために(±0)、このカードを利用し(-1)、さらにモンスターを1体リリースする必要がある(-1)。
相手のモンスターを1体消せる(+1)効果もあるが、トータルで見ると損をしやすいカードと言える。

だがこのカードには、そんな多少のディスアドバンテージなど気にならなくなるような効果があるのだ。
以下このカードの利点と活用する際の注意点などについて説明しよう。



まずこのカードの利点を挙げるとするならば、速攻魔法であることにある。

速攻魔法は手札からも発動できる罠ともいうべき魔法で、スペルスピードが2に設定されている。
通常の魔法カードは1であり、ここで普通の魔法より優れていることがわかる。

スペルスピードとは……簡単に言えば、カードの発動タイミングを決めるものである。
つーか詳しい説明は面どk(ryややこしいので詳細は遊戯王Wikiでどうぞ。

速攻魔法である利点は、前述の通り“スペルスピード”であり、
セットしてから1ターン経過しないと使えない罠を常に手札に持って張っていることと同義。

後攻1ターン目など、モンスターを展開したいけど相手の《奈落の落とし穴》などにかかるのは避けたい……
などの場合において《ディメンション・マジック》を持っていれば、相手の《奈落の落とし穴》にチェーン発動し、
破壊される筈のモンスターをコストに新たな魔法使い族モンスターを呼ぶことができる。
その為、戦線を維持することができるのだ。

ちなみに、こういった行為をリリース・エスケープ(サクリファイス・エスケープ)と言う。まあこれも遊戯王Wikiで。


後は自分のバトルフェイズにおいて、攻撃のすんだモンスターをリリースし、
手札の新たなモンスターで更なる攻撃を加えることもできる。

多少勿体ない使い方ではあるが……まぁ、勝てるなら些細なものである。



以上が速攻魔法であることの利点である。




だがこのカードの最大の特徴はそこではない。

テキストに書いてある
その後、フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。
この一文がくせ者。

なんとこのカード、破壊効果を内包しているにも関わらず、発動時は『破壊効果を持つカード』として扱わないのだ!


これはどういうことかというと、モンスターを防御するカードとして非常に多い
“破壊する効果を無効にする”
というカード群が軒並みこのカードの破壊には対応していないということ。

代表的なカードを挙げると、我らがヒロインスターダスト・ドラゴンやマテリアルドラゴン、我が身を盾に等など……。


何故そんなことになるのかと思う人も多いだろう。

実はここには、遊戯王の面倒な所である“効果の処理”や“任意か強制か”の違いがでてくるのである。

以下は、このカードの効果処理の順序である。


1,効果発動時、このカードはリリースも破壊も行わない

2,効果解決時、モンスターを選択しリリース

3,次に手札の魔法使い族を特殊召喚し

4,最後にモンスターを破壊するかどうかを決める。


……すごく面倒くさい。


要は、このカードを発動したタイミングでは「フィールド上のカードを破壊する効果」であることが確定していない。
その為、上記のカード達は効果を発動することができないのである。


しかもこのディメンション・マジックの破壊は対象を取る効果では無いため(発動時に決めるわけではないため)、
対象を取るカードに耐性の有るオベリスクの巨神兵等のモンスター達も問題無く☆粉☆砕☆!!出来てしまう。
しかし、残念な事にこの破壊効果を使ったあまりに、特殊召喚時に効果を発動出来ないカードもあったり……



………まあ、以上のことがこのカードにおける強みである。


そしてこのカードの最大の利点は、「上記の効果を状況次第で使い分けられること」。

多少のディスアドバンテージに目を瞑れば、相手のモンスターを除去してもいいし、手札の上級魔法使いの召喚サポートに使ってもいい。
相手の除去に合わせて使えばディスアドバンテージを防げるし、羊トークンや黄泉ガエルなどと併用するのもあり。
バトルフェイズ中の追撃に使えばエンドカードにもなり得る。


まさに魔法使い族を体現したトリッキーな魔法カード。
多少の腕が問われるが、魔法使い族を多用するデッキには1枚入れてみてはどうだろうか?

このカード自身の登場から18年もの歳月を経て、サポートカードが現れた。
効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻 500/守 500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分のデッキ・墓地から「ディメンション・マジック」1枚を選んで手札に加える。
(2):このカードがモンスターゾーンから墓地へ送られた場合に発動できる。
自分フィールドの魔法使い族モンスターの数だけ、自分はデッキからドローする。
その後、ドローした数だけ手札を選んで好きな順番でデッキの上に戻す。


1つ目は同名カード含めて1ターンに1度、召喚・特殊召喚成功の場合に《ディメンション・マジック》をサーチorサルベージする。

2つ目はモンスターゾーンから墓地に送られた場合、自分フィールドの残りの魔法使い族の数分ドローしてその後ドローした数だけデッキトップに手札から戻して好きな順序でデッキトップに戻す。

ロマン砲の域だが《真実の名》とのコンボも光る。

2つとも、テキストに「場合に発動できる」なのでタイミングは絶対に逃さない。

原作での活躍


初代のバトルシティ編決勝にて遊戯VSマリクにおいての遊戯の切り札。

その効果は簡単に言えば
場に魔術師がいる時モンスターを2体生贄に捧げ 手札より魔術師を1ターンのみ特殊召喚できる。
このターン魔術師の連携攻撃によってモンスター1体を破壊する。
というものだった。

オベリスクの特殊能力を無効化(原作とアニメで意味合いが異なる)し、1ターンキルで破壊しようとしたラーに対して発動。

オベリスク(とガゼル)をリリース・エスケープ(原作ではサクリファイス・エスケープ)で生贄にさせてラーの攻撃を無効化。
既に場に召喚していたBMGとカード効果で召喚したブラック・マジシャンの連携攻撃「ブラック・バーニングマジック」で遂にラーを破壊した。
神のカードに普通に魔法カードの効果が効いていることに突っ込みが入ることもあるが、
作中の描写や記載を見ると分かるが、原作においてのこのカードの破壊効果は「戦闘を行って破壊」という、神のカードの耐性を絶妙に抜ける効果を持っているという特徴があった。


遊戯王Rでも登場しており、ある意味でダブル・アップ・チャンスの先駆けカードである。


追記・修正はリリース・エスケープを華麗に決めてからお願いします。

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最終更新:2023年11月18日 18:43