魔法使い族(遊戯王OCG)

登録日:2021/12/29 Wed 00:06:45
更新日:2025/04/20 Sun 22:42:36
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黒魔導の封印を解き、魔法使いの裁きを下せ!!


魔法使い族とは、遊戯王OCGにおけるモンスターの種族の1つ。



概要

「人型、或いは何らかの生命体である」「魔法が使える設定」「武器は持たない」「ミステリアスな雰囲気」といった要素のいずれかを持ったモンスターが所属している。

「魔法使いは種族ではなく職業だろう」というツッコミも聞こえてきそうだが、これが正式な種族名になる。
これこれの事例があるように、厳密な単語の意味よりも別のこと(分かりやすさ、語感の良さなど)を優先させて付けられた種族名は他にもあるので、そもそもツッコむのも野暮である。

天使族同様、可憐な人型モンスターを無理なくこの種族に設定できるという都合もあり、いわゆるアイドルカードの数も多い。
二重の意味で露出の多い《ブラック・マジシャン・ガール》に心を奪われた少年は数知れず。

OCGでの登場当初としては、「幻術使い」などのような「人の目や心を惑わす異能を使うもの、そのような存在そのもの」といったイメージとなっている。
異能者、超能力者、シャーマンといった存在も魔法使い族の管轄だったが、現在はサイキック族が担当することも多い。
「魔法や呪術」であれば魔法使い族、「SF的異能やシャーマニズム」であればサイキック族といった傾向。
12期には幻想魔族がOCGにも新たな種族として登場しており*1、魔法使いや異能者の担当がどの種族になるのか読めない状況になりつつある。
《陰陽師 タオ》が、リメイクカードの《大陰陽師 タオ》では幻想魔族に変わっている事*2もあり、魔術・異能使いの種族割り振りはより細分化していくかもしれない。


種族としての特徴

カードプールの数と質は共にトップクラスで、多数のテーマデッキやカードを輩出している。
汎用性が高く環境で活躍したりやりすぎて規制されたりしたカードも非常に多い。
そもそも「遊戯王の初代主人公が多用していた種族」の一つでもあるので、「遊戯王というゲームの人気を牽引した種族」と言っても過言ではない。

全種族の中でも突出して「種族(魔法使い族)を指定するサポート魔法カード」に恵まれているのが最大の特徴。
単体での戦闘能力では他の種族に比べて一歩劣るものの、魔法カードと魔法使い族モンスターとの間での連携を得意としており、複数のカードを揃えることでコンボを発生させれば凡百のデッキを軽く凌駕する強力な布陣を構築できる。
この点では、「個」の性能に優れるドラゴン族や機械族とは対照的。
また、「魔力カウンター」と密接な関係を持つ種族でもあり、(特殊)召喚や魔法カードの発動などといった何らかの行動をきっかけに魔力カウンターを生成する効果を持つモンスターや、魔力カウンターの数に応じて自己強化するといったモンスターも多く擁する。
魔法カードという括りからは少しそれるが、ペンデュラムモンスターの数も全種族中トップである。

役割の異なるカードを盤面に複数枚並べて互いをサポートし合うのが基本戦術なのでモンスター除去には滅法強く、たとえ数体が倒されてもバックで控える魔法罠によってすぐ舞い戻ってくる。
同じ理由により、制圧盤面の堅固さに関しても天使族と並んでトップクラス。
ものによっては完全耐性や発動封印効果を付与することでそもそも除去自体されない布陣を作ることも可であり、相手に捲らせない防御力は極めて高い。
ただし魔法・罠カード側がコンボの要になっていることが多いため、「バック割り(魔法・罠カードを狙って除去すること)」を受けるとあっさり戦線崩壊してしまいやすい欠点もある。
もっとも、それができるかどうかはデッキやテーマ次第なので、そこが魔法使い族を「強い種族」たらしめる理由でもあるのだが。

ひとつ重要なポイントとして、「魔法使い族関連カードの大半は、魔法使い族である以外にもう一つ条件を要求している」という特性がある。
たとえば、「レベル4の魔法使い族」「守備力1500の魔法使い族」「ブラック・マジシャンの関連カード」といった具合。
このため、魔法使い族であることのみを理由に寄せ集めたグッドスタッフデッキの構築は困難を極める。
《増援》(戦士族)・《化石調査》(恐竜族)・《炎舞-「天キ」》(獣戦士族)・《サイバネット・マイニング》(サイバース族)・《深海のアリア》(海竜族)、更には《ギアギガント X》(機械族)・《キングレムリン》(爬虫類族)・《御影志士》(岩石族)の様な「魔法使い族という種族単位でサーチできるカード」の数と質も極めて悪い。

当初は「【エクゾディア】を擁する種族だからではないか」という憶測も経っていたが、それに加えて魔法使い族カードの質と量が増えすぎたため、という事情もあるかもしれない。
もっとも、様々なテーマが登場している現在は1つのテーマを中心にデッキを組むのが主流であり、テーマ内専用のサーチカードだけでも事足りるというのがほとんどなので、さほど大きな問題にはならなくなっている。


代表的な魔法使い族関連カード

個別項目のあるものは下線付きで表記。
あまりにも数が多すぎるので、これ以外は タグ:魔法使い族 も参照。

メインデッキの魔法使い族モンスター

通常モンスター

魔法使い族のみならず、遊戯王OCGの顔とも言えるほど有名なモンスター。
最上級モンスターで攻撃力2500はやや控えめな数値ではあるが、豊富なサポートカードを擁しており、様々な魔法・罠カードを使いこなしつつ変幻自在に戦う様はまさに魔術師。
アニメGX以降の作品における「主人公が使用する、攻撃力2500のエースカード」というお約束の開祖でもある。

…………とりあえず詳細は個別項目にて。としか言いようがない。

効果モンスター

  • 《ジェスター・コンフィ》(☆1)
手札から無条件で特殊召喚できるレベル1の闇属性・魔法使い族モンスター。
レベル1モンスターを発動条件とする《ワンチャン!?》とは非常に相性が良い。
手札から特殊召喚する効果を持つモンスターは何かと《ジェスター・コンフィ》と比較させられることになる。

発動ターン中、お互いにデッキのカードを手札に加えられなくなる手札誘発。
相手がドロー/サーチをしてくれないとトリガーを引けない上に、1回目のドロー/サーチは許してしまう。
その分、それ以降のドロー/サーチを封じることはできるので相手の動きを制限することはできる。
トリックスター】においては凶悪なコンボが存在し、《トリックスター・リンカ―ネイション》と組み合わせると全ハンデスになることから注目された。

  • 《マジシャンズ・ソウルズ》(☆1)
デッキのレベル6以上の魔法使い族1体をコストに、自身を手札から特殊召喚するか、自身を墓地へ送って《ブラック・マジシャン》か《ブラック・マジシャン・ガール》を蘇生できる。
さらに手札・自分フィールドの魔法・罠カードをコストに最大2枚までドロー可能。
一見すれば【ブラック・マジシャン】のサポートカードに見えるが、コストはレベル6以上の魔法使い族であれば何でも良いので、それ以外の【魔法使い族】にも出張できるポテンシャルを持っている。

  • 《マスマティシャン》(☆3)
召喚成功時にレベル4以下限定で《おろかな埋葬》を発動する好々爺。
ついでに戦闘破壊されれば1ドロー。
終末の騎士》と並んで墓地に落とせるモンスターの種類は非常に多く、墓地を重視するデッキを支えている。

  • 《王立魔法図書館》(☆4)
自分か相手が魔法カードを発動するたびに自身に魔力カウンターを乗せるレベル4。
自身に乗った魔力カウンターを3個取り除くことで1枚ドローできる。
地味な効果ではあるが、これら効果には1ターンに1度の制限がないため、魔法カードを発動し続ければそのたびにカードをドローし続けることができる。
その点に着目して作られたのが【図書館エクゾ】であり、第3期より存在する特殊勝利デッキの1つとして有名である。

フィールドから墓地へ送られた場合に守備力1500以下のモンスターをサーチする。
あらゆるデッキのサーチャーとしてOCG黎明期から長きにわたり活躍を続けてきたモンスターの1体で、弱体化エラッタを経たにもかかわらず、一時は相方の《クリッター》共々禁止カード入りしていた時期がある程。
魔法使い族を能動的に墓地へ送れる《ルドラの魔導書》・《ワンダー・ワンド》等との相性は言わずもがな、現在はL召喚の登場もあってサーチ効果の発動チャンスは更に増えたと言える。
ただし弱体化エラッタにより、発動ターンはサーチしたモンスターの効果発動ができなくなっているので注意。

  • 《召喚師アレイスター》(☆4)
手札の自身を墓地へ送る事で自分の融合モンスターを1ターンの間強化する効果と、召喚・リバースした際に《召喚魔術》をサーチする効果を持つ。
召喚獣】では言うまでもなく重要なキーカードだが、それ以外でも融合召喚を扱うデッキのコンバットトリックとして採用できる。
OCGでは一度制限カード入りを経験した程度だった一方、デュエルリンクスではカードプールの狭さもあって大暴れ。環境上位に君臨し続けた結果、デッキパワー抑制のため長きに渡りリミット指定を受けてしまっていた問題児。

手札の魔法カードを1枚捨てることで、デッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する。ついでに召喚成功時にギックリする。
手札コストこそ重いものの、レベル4であれば何でもデッキから出せるのが強み。
ランク4のX召喚・リンク2のL召喚に繋げられ、チューナーを出せばレベル8のS召喚もできる。
現在でもレベル4・ランク4モンスターを活用するデッキでは候補に挙がり、「最新最速の高速召喚のモンスター」の名に恥じない展開アシストを見せてくれる。

S召喚が主流だった環境では《レスキューキャット》ともに活躍し、「サモサモキャットベルンベルン」という即死呪文を生み出した。

  • 妖精伝姫(フェアリーテイル)-シラユキ》(☆4)
召喚・特殊召喚成功時にフィールドのモンスター1体を裏側守備表示にできる。
また、自分の手札・フィールド・墓地のカードを合計7枚除外することで墓地から特殊召喚できる。

生きる《月の書》として相手を妨害するだけでなく、除外コストを使った自己蘇生まで備える。
実質フリーチェーンで妨害行為を行える他、戦闘の追撃ができたりと幅広い活用法がある。
自己蘇生のコストはやや重めだが、ハイペースで墓地肥しができるデッキであれば調達も容易。
1ターンに1度の制限がないため、何らかの特殊召喚の素材としても有用。
他には《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》や《ジャイアント・レックス》など、除外を逆手に取るプレイングも考えられる。

召喚成功時に自身に魔力カウンターを1つ乗せ、乗っている数だけ攻撃力が300上昇。
さらに、魔力カウンターを1つ取り除くことで相手の魔法・罠カードを1枚破壊できる。

普通に召喚すれば攻撃力1900のアタッカーとなり、実質的にノーコストで相手のリバースカードを除去できる。
第5期終盤までの遊戯王OCGはカード1枚1枚のアドバンテージが非常に重視されており、普通に使うだけで相手のカードを1枚失わせられる点は当時の環境において破格の強さであった。
カオス」の除外コストとなる闇属性であることも相まって非常に高い採用率を誇った。
けれども時代の流れとは無情なもので、環境の変化とともに召喚権を使って行う動きとしては決して強いとはいえなくなり、今では普通のカードの1つとして落ち着いている。
今ではただ魔法・罠を除去するだけでなくサポートを絡めた活用法が求められる。

アニメDM「ドーマ編」で登場した《狂戦士の魂》の効果でインセクター羽蛾をメッタ斬りにしたモンスターでもあり、ネタ方面での知名度も高い。

  • 《霊滅術師 カイクウ》(☆4)
表側表示で存在する限り相手のカードの除外を封じ、戦闘ダメージを与えると相手の墓地のモンスターを2枚まで除外してくれるお坊さん。
カオス」が爆発的に流行した時期にメタカードとして注目され、自身も闇属性のため除外コストになるという利便性から多くのデッキで採用された。

お師匠様とはまた別の意味で、遊戯王OCGの顔とも言えるモンスター。
お互いの墓地の《ブラック・マジシャン》の数に応じて自己強化する。バニラ儀式?そんなの居たっけ?

映画『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』登場組とOCGオリジナルを併せれば他に5人ものマジシャン・ガールが存在し、何気に単独のカテゴリにもなっているので、お師匠様無しの構築も十分可能になっている。

アルバスの落胤》・《ヴィサス=スタフロスト》に続く、連続するストーリーの主人公となるモンスター。
「罪宝狩りの悪魔」と呼ばれる孤高の魔女で、見た目は銀髪のクールビューティだが気に食わない敵にはガンを付けるロックな女傑。
相棒にして意思を持つ魔道具たる「罪宝」のシルウィア&ルシエラと共に、様々な「罪宝」を求め旅をしている。

手札または場のカード1枚と引き換えに手札より特殊召喚が可能で、着地成功時に「罪宝」魔法・罠をセット可能。
実質的に炎属性レベル1万能サーチとなる《原罪宝-スネークアイ》+《スネークアイ・エクセル》のコンボにより、レベル1の炎属性モンスターが展開の起点となるR-ACE炎王を環境トップへ押し上げた立役者。
それを使わずとも効果耐性付与or打点デバフと除去を使える《死の罪宝-ルシエラ》や万能無効化の《裏切りの罪宝-シルウィア》をサーチ出来るため、とりあえずで入る汎用モンスターとしても活躍している。
彼女自身が《“罪宝狩りの悪魔”》で簡単にサーチ出来るのも強みで、かつての《召喚師アレイスター》ばりに環境に顔を出し始めており、現在は制限カードに指定されている。

ブラック・マジシャン》が進化した《マジシャン・オブ・ブラックカオス》のリメイクカード。
召喚・特殊召喚したその時に墓地の魔法カードを回収でき、戦闘破壊した相手モンスターを除外する。
この魔法回収効果が特に強力であり、デッキの回転や相手の妨害ができるカードを何度も使いまわすことでアドバンテージを圧倒的に稼ぐことができた。
無制限時代は《苦渋の選択》でまとめて墓地に落とされ、1枚の《死者蘇生》から3体連続で並べることが可能だった。
魔法使い族デッキでのエースを務めていたが、かの【ドグマブレード】や【カオスゲート】のキーカードとして大暴れしたことで一度は禁止カードになってしまう。

その後、魔法カード回収のタイミングを「召喚・特殊召喚したターンのエンドフェイズ」にエラッタすることで復帰した。

代表的な「手札誘発」カードの1つ。
相手メインフェイズに手札から捨てることで、相手の効果モンスター1体の効果をターン終了時まで無効にできる。
LP4000のアニメルールでフルバーン1キル戦術を使う生粋のリアリストに対抗するべく使用されたカード。
手札から捨てることで相手モンスターの効果を無効にでき、相手の予定を大幅に狂わせることができる。
それ以前からぽつぽつ登場していた「手札誘発」カードだが、このモンスターの登場以降から本格的に数とパワーを増やしていくことになる。

攻守は0だがレベル1のチューナーであり、S召喚にも使える。
また《水晶機巧-ハリファイバー》が禁止カード入りする前は、あちらのL素材にしてから《神聖魔皇后セレーネ》で蘇生してそのまま《アクセスコード・トーカー》にまで繋がるという強みも持っていた。

  • 聖なる魔術師(セイント・マジシャン)》(リバース・☆1)
リバース効果で自分の墓地から魔法カード1枚を回収できる。
攻守は低いものの、Vol.シリーズ第5期あたりまではドローソース、ハンデス、コントロール奪取に強力な魔法カードが揃っており、それらを使いまわせることから広く使われた。

モンスターの展開力がさほどインフレしていないこともあり、即効性のないリバース効果でも十分に発動の機会があった。
高速化が進んだ後の環境では活躍は厳しくなっているが、古参には馴染みの深いカードである。

  • 《アストログラフ・マジシャン》(☆7・Pスケール1)
「自分フィールドのカードが破壊された場合」という緩い条件で特殊召喚できる上、そのターンにモンスターが破壊されている場合は同名モンスターをサーチ可能。
アニメARC-Vズァークが所持していたカードの1体にして、《覇王龍ズァーク》を生み出した全ての元凶
覇王龍ズァーク》を呼び出す効果の詳細についてはリンク先を参照。
それを抜きにしても汎用性の高さから【魔術師】以外にもあらゆるP召喚デッキを中心に採用され、現在は制限カードに指定されている。

E・HERO ネオス》と《ユベル》の融合体。
……なのだが、OCG化に際して融合モンスターから効果モンスターに変更された哀れな賢者。
結果、召喚するのも一苦労になり効果も割に合わないものになってしまったが、後に融合モンスターとして登場した《E・HERO ネオス・クルーガー》で一応救済された。

1000LPを払うたびにレベル6以下の融合モンスターをエクストラデッキから特殊召喚するマッドサイエンティスト。
この効果で出した融合モンスターは直接攻撃できず、ターン終了時にエクストラデッキに戻るが、それを差し引いても強すぎるカードであった。
登場した当時でも《サウザンド・アイズ・サクリファイス》・《魔人 ダーク・バルター》・《デス・デーモン・ドラゴン》・《ドラゴン・ウォリアー》などレベル6以下で強力な融合モンスターは存在しており、たった1枚からフィールドを一変させる可能性を秘めていた。

そして、この効果は1ターンに1度の制限はなく、LPが残っている限り発動できる
軽々と場に出した融合モンスターを《カタパルト・タートル》で射出して1ターンキルを行う【サイエンカタパ】が成立。大会で大暴れすることになってしまった。
こうした事情から禁止カードとなり、一度も緩和されていない。

後に《カタパルト・タートル》はエラッタされた*3ものの、X召喚が存在する現状では、依然として禁止カードの中でも「まず復帰があり得ないカード」とされている。

儀式モンスター

《イリュージョンの儀式》で降臨する儀式モンスター。
OCGの歴史の中で初めて登場した効果持ち儀式モンスターだが、その効果も
  1. 相手モンスターを自身に装備する
  2. 装備したモンスターの攻撃力・守備力を吸収し、戦闘破壊される場合は装備したモンスターを身代わりにできる
  3. モンスターを装備中に戦闘ダメージを受けたとき、相手にも同じダメージを与える
という、現環境基準でも非常にトリッキーなもの。
そんなものだから今よりも狭い当時のテキスト枠にモンスター効果が全て書ききれていなかったのはご愛敬。
サウザンド・アイズ・サクリファイス》・《ミレニアム・アイズ・サクリファイス》(いずれも後述)の融合素材にも指定されている。



エクストラデッキの魔法使い族モンスター

融合モンスター

「《サクリファイス》+《千眼の邪教神》」を融合素材に指定する融合モンスター。
素材から吸収効果を引き継いでおり、相手モンスター1体を装備カードとして装備し、その攻守の数値を得ることができる。
さらに他のモンスターの攻撃と表示形式の変更を封じるという強烈なコントロール性能を有する。

破壊耐性をスルーできるのである程度の信憑性があり、《簡易融合》にも対応しているところもGOOD。
《突然変異》が流行していた頃は羊トークンや《聖なる魔術師》などを利用して出され、《月読命》で何度も裏側守備表示にすることでその強さを遺憾なく発揮させていた。

  • 《ミレニアム・アイズ・サクリファイス》(☆1)
サウザンド・アイズ・サクリファイス》のリメイクカード。
素材指定は「《サクリファイス》+効果モンスター」と大幅に緩くなっている。

起動効果であった本家に対して、1ターンに1度、相手モンスターの効果が発動した時にそのモンスターをフィールド・墓地から装備できる誘発即時効果となっている。
本家同様に装備しているモンスターの攻守を得る他、そのモンスターと同名のモンスターの効果を無効にしてしまう
1ターンに1度ではあるが、相手モンスターの効果を封じながらステータスまで上げるという恐るべきモンスター。
さらに本家と違って何体でも装備でき、攻守の数値も装備モンスターのものが合算される

墓地のモンスターも装備できることから手札誘発の対策になり、第10期以降の環境ともマッチしている。
簡易融合》で手軽に出せる点もありがたい。

  • 《クリッチー》(☆6)
黎明期から遊戯王を支えてきた万能サーチャー《クリッター》と《黒き森のウィッチ》を融合素材とする効果なしの融合モンスター。
何気に固定のステータスを持つモンスターとしては攻守がそれぞれ素材の合計値となっている珍しい特徴がある。
登場当時から融合素材があまりにも優秀だったために「融合するより素材を単品で使った方が強い」という評価を受けていたばかりか、融合素材が両方とも禁止指定を受けていた時期すらあったせいで正規融合自体ができないという存在意義を疑われるような不遇の時を過ごしていた。

融合素材が両方ともエラッタによる弱体化を受けて無制限カードとなった現在では、「汎用サーチャーを名指しで素材指定している」メリット、更には《クリッチー》自身がレベル6バニラであるおかげで
  • 《融合〇兵》シリーズでデッキから簡単に取り出したり場に出したりできる
  • 《E・HERO プリズマー》で確実に墓地に叩き落とせる
  • 《簡素融合》に対応する唯一の魔法使い族
という個性もでき、真面目に採用を検討できる時代になっている。

ブラック・マジシャン》と《真紅眼の黒竜》という、遊戯と城之内のエース同士が融合した騎士。
効果に対する耐性・バーン内蔵の除去・手札1枚捨てるだけの万能カウンターと、遊戯王OCGで「強い」とされる効果を贅沢に兼ね備えた凄まじいまでのパワーカード。
その詰め込みぶりから下手なオリカよりも強いと評されることもしばしば見られた。

このカード単体であれば素材も重く突破手段もないことはない位であったが、【ブラック・マジシャン】では《ティマイオスの眼》さえ引ければ簡単に融合召喚できる。
さらにそれ以外のデッキでも《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》と《真紅眼融合》の存在により、実質「効果モンスター2体」という緩すぎるにも程がある条件でこのモンスターが出せてしまっていた
素引きすると役に立たないカードを何枚かデッキに入れる必要はあるが、リスクに対するリターンは圧倒的であり、【○○ドラグーン】が跋扈する環境を生み出したという事情から遂には禁止カードに。
簡単に融合召喚できるギミックにより、弱点を補い完璧な封殺を可能にするモンスターも容易に用意できたとあらば、むべなるかな。
以来、(大幅な弱体化エラッタでも挟まない限り)禁止解除が難しいカードの1枚として数えられていたが、後にエラッタ無しで制限カードとしてまさかの復帰。環境インフレは恐ろしいものである。

  • 《クインテット・マジシャン》(☆12)
「クインテット(五重奏)」という名の通り、「魔法使い族モンスター×5」という非常に重い融合素材指定を持つ融合モンスター。
しかしその見返りは非常に大きく、攻撃力・守備力4500に加えてリリース・融合素材にできない&効果破壊されないという強固なステータスを誇る。
そして何といっても、異なる5種類の魔法使い族で融合召喚した場合は相手フィールドのカードを全破壊という非常に豪快な効果も併せ持つ。
融合召喚のためには《円融魔術》を使うなどの工夫が必至となるが、まさにフィニッシャーとして相応しい存在。

シンクロモンスター

TGの名を冠する汎用レベル5シンクロモンスター。自分か相手がS召喚に成功する度に1ドローをする図書館マン。
なんと1ターンに1度の制限がないので、S召喚するたびにドローでき、【シンクロ召喚】デッキに対する牽制役にもなる。
こいつのおかげで手札を減らさずにS召喚を繰り返せるのが【ジャンクドッペル】の強み。
連続S召喚による圧倒的な展開力もさる事ながら、それを更にサポートできるL召喚の登場もあって現在は制限カードとなっている。

非チューナーに魔法使い族モンスターを指定するシンクロモンスター。
S召喚時に魔力カウンターを自身に2個乗せ、乗っている数1つにつき攻撃力が1000上昇。素の攻撃力は400なので2400打点となる。
さらに、自身に乗っている魔力カウンターを1つ取り除くことでフィールドのカードを1枚破壊できる。
魔法使い族デッキならばS召喚は容易く、2枚ものカードを破壊できるため相手の場をかなり荒らせる。

  • 《マジックテンペスター》(☆6・禁止カード)
フィールド上の魔力カウンターを全て取り除くことで、取り除いた数×500の効果ダメージを与える。
まあまあ高めの効果ダメージを生むことができ、特化すればこのカードだけでLPを削りきることもできる。
人を引き付ける魅力はあれど、安定した運用には届かなかったため表立って活躍することは少なかった。
しかし10期になると魔力カウンター絡みの新規カードも増え、安定して1キルに持ち込むだけのパワーを備えてしまいあえなく禁止カード指定。

エクシーズモンスター

特殊召喚時に発動できる《サイクロン》を内蔵し、更にモンスター効果に対する凶悪なカウンター能力を併せ持つ。
難点は進化前の性能の低さと、カオスエクシーズに進化させるまでの手間。
七皇の長が与えたバリアンの力を使えば重さを克服できるが、その使用者七皇の長を蛇蝎の如く毛嫌いしていたというのがなんとも。

ZEXALにて登場したナンバーズの1体。
X素材1つを取り除くことで相手モンスター1体を永続的にコントロール奪取する
その単純かつ強力な効果から【征竜】・【ブラック・マジシャン】・【レッドアイズ】など、レベル7を多用する多くのデッキで使われる。

リンクモンスター

  • 《アカシック・マジシャン》(L2)
緩い素材要求から、モンスターバウンスと《真実の名》に似たサーチ効果を持つ。
自分のモンスターに対するセルフバウンスにおいて活躍している。

  • 《見習い魔嬢》(L2)
L召喚黎明期から存在する、属性強化リンクモンスターの闇属性担当。
「闇属性モンスター2体」をL素材に指定する。《見習い魔女》のリメイク。

非常に緩い条件で「デッキからモンスターを特殊召喚」を可能にするリンクモンスター。
ただでさえ増大していたモンスターの展開力を更に押し上げる力を有しており、面白い使い方ができる以上にソリティアを助長し「ハリサモソFWD」なる展開パワーカードの一員として畏怖されていた。
このカード単体で十分やばいということも明らかになり、一度は禁止カード入り。
ファンデッキのアシストとしても一流であったため、禁止化を惜しむ声も少なからずあったが、後に弱体化エラッタを経て制限解除となった。



魔法・罠カード

  • 《黒魔術のヴェール》(通常魔法)
1000LPを払い、手札・墓地から闇属性の魔法使い族を特殊召喚できる通常魔法。
魔法使い族は闇属性が多いので使いどころは限定されにくく、【ブラック・マジシャン】など闇属性中心のデッキであれば2枚目以降の《死者蘇生》としても機能する。

  • 円融魔術(マジカライズ・フュージョン)》(通常魔法)
魔法使い族版《龍の鏡》と言えるカード。フィールド・墓地から融合素材を除外して魔法使い族の融合モンスターを融合召喚できる。
墓地リソースを消費するデメリットがあるので、蘇生を多用する魔法使い族デッキでは考えなしに使うと一気にジリ貧になってしまう。
なるべくなら《クインテット・マジシャン》など融合素材が重いモンスターを呼ぶ切り札として温存したいところ。

  • 《ルドラの魔導書》(通常魔法)
  • 《ワンダー・ワンド》(装備魔法)
どちらも自分フィールドの魔法使い族1体と引き換えに2枚ドローする。
それぞれ一長一短はあるものの、使い勝手の良いドローソースという部分は共通している。

  • 《魔術師の右手》・《魔術師の左手》(永続魔法)
自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在することを条件に、前者は相手が発動した魔法カード、後者は相手が発動した罠カードの効果をチェーンブロックを作らずに無効にして破壊する永続魔法。
確かなパーミッション能力を持つものの1ターンに1度だけ、しかも強制効果なので阻止対象を任意に選べないのは玉に瑕。

  • 《エコール・ド・ゾーン》(フィールド魔法)
ターンプレイヤーが召喚・反転召喚・特殊召喚したモンスター1体を破壊し、代わりに同じ攻守ステータスを持つ魔法使い族のマスクトークンを生成するフィールド魔法。
攻守ステータスは同じと言っても効果や情報は消えてしまうので、確かな展開妨害能力は持ち合わせている。
一方で、同時に2体以上特殊召喚した場合は適用されない、効果は1ターンに1回だけと抜け穴も多く、刺さらない相手にはめっぽう刺さらない。
妨害性能と併用して、《ドラゴニックD》などと同様にセルフ破壊の手段として運用するものありか。

  • 《魔法族の里》(フィールド魔法)
自分フィールドにのみ魔法使い族がいる限り、相手の魔法カードの発動を禁止するフィールド魔法。
ただし自分フィールドに魔法使い族がいないと、今度は自分が魔法カードを発動できなくなる。
ロック自体は緩い部類であるものの、サーチや展開・強化などを魔法カードで行い、デッキの安定性を高めることもできるので、特化した構築であれば効果的な縛りになる。

  • 《魔法都市エンディミオン》(フィールド魔法)
【魔法使い族】の中でも、魔力カウンターを主戦術に組み込む場合は中核となるフィールド魔法。
お互いの魔法発動に反応して魔力カウンターを生成する効果に加え、(魔力カウンターが置かれたカード破壊時の)魔力カウンター回収・魔力カウンターによるコストの肩代わりという3つの効果でサポートする。
ちなみに、回収効果には「自分フィールドのカード」という縛りが無いので、相手フィールドに魔力カウンターが乗ったカードがあればそれを破壊して奪い取る事も可能
このカード自身も魔力カウンターをコストに破壊から防ぐことができるものの、破壊を介さない除去に対しては無力なので過信は禁物。

自分の場に魔法使い族がいれば、自分のモンスター1体と引き換えに手札から魔法使い族を特殊召喚し、フィールドのモンスター1体を任意で破壊できる速攻魔法。
サクリファイス・エスケープ、バトルの追撃、相手のカード除去などなど、効果が詰まった速攻魔法なので、できることが非常に幅広い。使いこなせるととてもカッコいい。
かつての「魔法使い族を代表するサポートカード」であり、そうしたこともあってか11期になって専用サーチ手段が登場した。

  • 《滅びの呪文-デス・アルテマ》(速攻魔法)
「対象を取らない裏側除外」という除去を、フリーチェーンで放てる速攻魔法。
相手によって破壊された場合も、後続を呼び出すことができるため完全に腐りにくい点も高評価。
除去性能は文句なしだが、代わりに「レベル8以上の魔法使い族モンスターが存在する場合」という重い条件を課せられている。

  • 《マジシャンズ・サークル》(通常罠)
自分の魔法使い族モンスターが攻撃する時に発動でき、お互いに攻撃力2000以下の魔法使い族モンスターをデッキから特殊召喚できる。
1ターン伏せて待つ割に攻撃力2000以下は地味だと思いがちだが、《ブラック・マジシャン・ガール》や《ウィッチクラフトマスター・ヴェール》等の打点強化能力持ちをリクルートすることでテキスト以上の攻撃力を発揮できる。
しかし、魔法使い族が強化され流行ることで相手にも強力モンスターを出されやすくなるのがネック。

  • 《マジシャンズ・プロテクション》(永続罠)
2人のマジシャン・ガールによる計り知れないイラストアドが目を引く。
効果についても、ダメージ半減はオマケに近いが、フィールドから墓地に送られる(セット状態でも可)ことを条件にした魔法使い族の万能蘇生を可能にしている。



魔法使い族テーマ

原作・アニメ登場の魔法使い族デッキ

+ (←クリックして展開)
過程を吹き飛ばし「勝利」の結果だけを残す、封印されし大魔神。
《封印されしエクゾディア》と4枚の手足カード(通称:エクゾディアパーツ)からなるデッキ。
個々のカードに強力な効果があるわけではないが、この5枚を全て手札にそろえた時にデュエルに勝利するという、特殊勝利の開祖。
ロマン溢れる「特殊勝利」の響きと程ほどに狙いやすい条件も相まって、今でも根強い人気を持ち様々な戦法が考案されている。
【千年ミレニアム】というエクゾディアを「エースモンスター」として扱うテーマも存在し、こちらではエクゾディアそのもので相手と戦う事ができる。

王様の切り札であり最も信頼するしもべ・《ブラック・マジシャン》を中心としたデッキ。
多くのサポートカードを操り、テクニカルな立ち回りを披露する。
自分の師匠が召喚・特殊召喚されると相手のカードを1枚除外できる《黒の魔導陣》を張り、我らが師匠をあの手この手で呼び出しながら戦う。

「犠牲」の名を持つ異形の魔物にして、元祖・幻想魔族。
「決闘者の王国編」のボスとして立ち塞がったペガサスの切り札・《サクリファイス》を中心としたデッキ。
文字通り相手モンスターを攻撃力・守備力もろとも吸収しながらビートダウンを行う。
ペガサスはこれとトゥーンとの混成デッキを用いていた。

文字通り「沈黙」してきた遊戯の、静かなる答え。
アテムの力を借りずに、アテムと戦うことを想定して遊戯が一人で組み上げたデッキに投入されたカード。
遊戯王という物語におけるLVモンスターの開祖。
他のLVモンスターと異なり効果に一貫性は無いが、相手の魔法カードには強気な姿勢で立ち向かえる。
また、令和には公式フィギュア化が発表。よりセクシーかつ妖艶なリファインをされている。

  • 墓守
    • 使用者:墓守の長の精霊、IV*4
イシュタール家と関連をもつ、エジプトの王家の谷をモチーフとした闇属性・魔法使い族中心のデッキ。
専用フィールド魔法《王家の眠る谷-ネクロバレー》で墓地利用を否定しつつ、その効果で強化された墓守モンスターで侵略者を攻め立てる。
遊戯王OCGは昔から墓地を活用する戦略が多いゲームなので、相手の動きを封じ込めながら戦えるのは大きな強みである。
第3期から登場しており、カテゴリデッキの中でもかなり長い歴史を持っている。

希望の未来を見せる占い魔女。
元々はバニラであり、ドローしたカードのフレーバーテキストで運勢を見る占いの道具であった。
OCG化に際していずれも効果モンスターに変わっており、ドローした際に特殊召喚できる効果とその際に発動できる固有効果を持っている。

滅びの未来を導く占い魔女。
ダークシグナーに堕ちたことで占い魔女から変異したカード。
スタンバイフェイズ毎に自身のレベルを上げ、自身のレベルに応じて攻守が決まる特殊なステータスを持っている。
不安定なステータスだが、様々なレベル操作カードを活かせば全員が超火力持ちに化けるロマン要素も。

ガガガ学園の生徒たちが集う、魔法使い族と戦士族のデッキ。
自在にモンスターのレベルを変えることで、幅広いランクのX召喚を狙うことができる。
テーマの特性上「希望皇ホープ」や「ガガガ以外のオトノマペ(ドドド、ゴゴゴ、ズババ)テーマ」との協働も考えられており、後に「ガガガかつドドド」「ズババかつガガガ」という複数のオトノマペテーマを内包する新規も出ている。

ペンデュラムの導きを示す、星辰の魔術師達。
元々は普通の効果モンスターだったところ、謎の力によってペンデュラムモンスターに変化したカード群。
P召喚デッキとしての分かりやすさと強さを兼ね備えており、【EM(エンタメイト)】や【オッドアイズ】との連携力も抜群。

新マスタールールにてP召喚そのものが弱体化して以降も環境で結果を残していたという恐ろしいまでの地力を持つ。

「融合次元のスパイ」という身分を隠す際に使用された、賑やかな奇術師たちのデッキ。
自分や相手に効果ダメージが及ぶ効果が多く、ダメージをやりくりしながら展開して短期決戦を狙う。
もう片方のエンタメデッキと手を組んだ結果、2015年の環境を蹂躙して回った剛の者。
一時期流行した【クラウンブレード】の片割れである《Emトリック・クラウン》もこのテーマに属する。
デニスが本性を見せてからこのテーマを使うことが少なかった点と、アニオリカードが多かったことから単独でデッキを組むのは難しかったが、後にほぼ全てがOCG化している。

  • WW(ウィンド・ウィッチ)
    • 使用者:リン
風属性シンクロモンスターの展開を得意とするテーマ。その名の通り風をまとった魔女。
風属性に関する縛りが多い分、展開力はかなりのもの。
相方デッキとはコンセプトが似ているのでシナジーも強い。
召喚権なしで破壊耐性のついた《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》を呼び出すのが得意技。

電脳トレジャーハンターが使用するデッキ。
薄ら笑いを浮かべた電脳の幽霊達。サイバース族か機械族の様な見た目だがこれでも魔法使い族。
切り札の1つである《オルターガイスト・マルチフェイカー》は《無限泡影》との組み合わせにより、後手に回っても相手ターン中に展開できる
強力なモンスターカードと罠カードを織り交ぜ、相手の行動に逐一妨害を刺していくメタビートデッキで、環境に喰い込んでいた時期もある。

  • 魅惑の女王(アリュール・クイーン)
    • 使用者:クイーン
ありとあらゆるものを魅惑し、己の下僕とする女王様のデッキ。
LVモンスターかつ「相手モンスターの装備魔法化」を重視したテーマで、レベル上昇に応じて奪えるモンスターが広がる。
最大レベルに至れば見た目が美人な《サクリファイス》とも言える存在と化し、相手モンスターを次々と自分を飾るアクセサリー代わりに身に纏っていく。
出た当初ははっきり言って不遇テーマの一つで、本調子になるまでの準備が長いのにその結果はあまり強いとも言えず、それこそ「《サクリファイス》でよくね?」とも言われていた。
しかし、アニメで使用者が登場し様々な優秀すぎるアニオリが追加。数年後にそれらがほぼ全てOCG化した上でオリジナル新規まで実装され、戦えるテーマへと超強化された。


OCGオリジナルの魔法使い族デッキ

+ (←クリックして展開)
それぞれの魔法能力で工芸の仕事を行う職人集団のデッキ。
元エンディミオン所属の人物がいたり、エンディミオンの旧友もいるようだが…?
テーマに属する魔法カードは毎ターン墓地回収できるという特徴があり、粘り強く持久戦を仕掛ける。
手札に握る魔法カードをコストにしてモンスター効果を使いつつ、切った魔法カードをサルベージして次のターンに備える。
神以外の全属性が揃っている上に、多くのモンスターが「自身をリリースして後続を呼ぶ」という効果を持つため、墓地にカードが溜まりやすいというのもポイント。

不死を否定する聖職者。
修道女と悪魔祓いを兼任している、戦士族のエクシーズモンスターとその素材になる魔法使い族からなるデッキ。
墓地に触れるアクションをトリガーに、単独でエクシーズ召喚を行い様々な墓地封じ・メタ効果を発動し、相手の墓地利用に果敢に立ち向かう。

  • 【エンディミオン】
後述の魔導陣営と敵対するPデッキ。魔術王エンディミオンに統治された魔法都市。ウィッチクラフトとは取引仲間。
魔法カードと魔力カウンターの使用に長けており、打点・制圧・除去といった要素を様々な場所から賄える。
モンスターと魔法の両方の特性を併せ持つ点は魔力カウンターと非常に相性が良い。
《マジックテンペスター》が禁止ではなかった頃は、豊富な魔力カウンターを利用したワンキルも戦法に組み込んでいた。

専用融合魔法《影依融合》によるデッキ融合を持ち味とする融合テーマ。
イレギュラーによって肉体だけを現世に実体化させられた、闇属性・魔法使い族中心の操り人形デッキ。
リバース効果と墓地へ送られた場合の効果でアドを稼ぎつつ、相手の特殊召喚を潰しにかかる。
神属性以外で墓地肥やしと相性が良いならあらゆるモンスターを取り込める拡張性の高さがウリ。
2014年の環境で暴れ回り、後にストラク化を果たしたことで2020年にも再度活躍した。

  • 【白き森】
ディアベルスターもとい《白き森のアステーリャ》と、ディアベルゼもとい《白き森の聖徒リゼット》。罪宝を巡って対峙する2人の魔女の過去を描いたテーマ。
ほとんどが魔法使い族、一部に幻想魔族が混ざったテーマで、S召喚を主体として戦う。
このテーマに属するモンスターは効果発動コストに「魔法・罠を墓地に送る」という効果を持つものが多く、テーマ内魔法・罠は烙印と同じく「モンスター効果で墓地に送られると場にセットされ直す」という共通効果を持つ。
これによって手札の損失をある程度抑えつつ効果を発動し、次々と特殊召喚やS召喚を繰り返して戦うのが主な戦法となる。
魔法・罠の使い回しも容易で、サーチや除去も一通り揃っているため汎用性が高いのも強み。
特に《白き森のアステーリャ》は手札コストと引き換えに自身と光属性魔法使い族チューナーを出せるので、《赫の聖女カルテシア》や《重騎士プリメラ》と噛み合うのもポイント。

深淵大陸に君臨する宗教国家と、聖痕を刻まれし信徒たち。
11期から《アルバスの落胤》のストーリーを始めた光属性・魔法使い族デッキ。
戦術の要であるエクストラデッキにメタを張り、更にはお互いに及ぶエクストラデッキ破壊で相手の損害と自分の利益を稼ぐ。
その実、エクストラデッキを用いるデッキであっても工夫すれば組み合わせられる拡張性の高さもウリで、上述のシャドール等と混成されることもしばしば。
もちろんだがエクストラを使わない、使ったとしても墓地に落とすリソース程度と割り切った様なデッキとも好相性。こちらはドラグマが保有する儀式カードや《ドラグマ・パニッシュメント》と組み合わせやすい。

エンディミオン、魔導と召喚士、そしてウィッチクラフト。3つの魔術組織のルーツとなる3人の賢者と、謎多き1人の賢者によるテーマ。
「レベル4の魔法使い族」という括りを重視し、そこから融合・シンクロ・エクシーズ・リンクの四種のEX召喚を駆使する。
更には墓地或いはエクストラデッキから直接マギストスモンスターを装備させ、その効果でデュエルを進めるという特殊な挙動も行う。
モンスターを装備するというスタイルから【魅惑の女王】とも相性が良く、混成デッキが考案されていたりする。

東洋の伝説の獣をモチーフにした、風属性・魔法使い族デッキ。
PデッキでありながらP効果を持たず、代わりに効果に対する優秀な耐性を共通モンスター効果で備えている。
モンスターはステータスこそ低いが、それぞれ相手の効果の対象にならず、相手の効果で破壊されないため、敵に回すと非常に鬱陶しい。
テーマ内の豊富なサーチ手段で場を整え妨害しつつ、前述の耐性とペンデュラムの特性を生かして敵の攻めに耐えるストロングスタイル戦法が特徴。

《魔導書院ラメイソン》の魔導書庫に蓄積された英知の結晶。
魔法使い族に対して多種多様な効果を持つ魔導書を、魔導モンスターでサポートして使いこなす。
その効果から他の魔法使い族テーマとの連携も非常に取りやすく、出張テーマとしての一面も併せ持っている。
とある禁書が現存していた間は、デッキが暴走して魔導モンスターではなく僧侶や坊主が付き添いしていたのは内緒。

使い魔と共に切磋琢磨する麗しき乙女たち。
リバース効果で相手モンスターのコントロールを奪い、そのモンスターを糧にして憑依装着モンスターを特殊召喚して攻めていく。
関連・派生カードの数が非常に多く、イラストアドも相まって「長きに渡り高い人気を誇る」と公認されているほどで、公式でフィギュアも出ている。
また、属性サポートに振り切った派生カードの「霊媒師」は汎用性が高く、属性統一デッキによくお呼ばれする。
属性縛り効果のせいで霊使い系でむしろ「霊使い」というデッキに採用し辛い点は内緒。





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最終更新:2025年04月20日 22:42

*1 原作では王国編から登場していたが、OCGでは魔法使い族に一本化されていた。

*2 OCGでは魔法使い族だが、ゲーム作品では幻想魔族であった。他にも《幻想師・ノー・フェイス》や《サクリファイス》も原作漫画で幻想魔族だったりする。

*3 それでもまた別の1キルコンボが編み出されてしまい、結局2024年7月1日にはこのカードそのものも禁止カードへと指定されてしまった。

*4 本来のデッキである「ギミック・パペット」とは別に、大会用のデッキとして「墓守」を使っていた描写がある。