ダウナード・マジシャン(遊戯王OCG)

登録日:2021/06/12 Sat 04:36:50
更新日:2025/06/07 Sat 05:56:53
所要時間:約 5 分で読めます




ダウナード・マジシャンは遊戯王オフィシャルカードゲームのモンスター。

【テキスト】

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/魔法使い族/攻2100/守 200
魔法使い族レベル4モンスター×2
このカードは自分メインフェイズ2に、自分フィールドのランク3以下のXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×200アップする。
(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
(3):このカードが戦闘を行ったダメージ計算後に発動する。このカードのX素材を1つ取り除く。

【概要】

LEGACY OF THE VALIANTにて登場したエクシーズ。
攻守はシャイニート・マジシャンと対になっている。

アルケミックの説得を受け、何だかんだで結局働くことにしたのか、魔法薬を個別受注する仕事を始めたシャイニート・マジシャンとの事。
ニートの時と比べると、攻撃力と守備力が逆転しており属性も光から闇へと変化している。

エクシーズ素材の種族が指定されている割には貫通+攻撃力の上昇とそこまで強くない効果なので、
ランク3以下のモンスターに重ねてエクシーズ召喚できる効果で召喚しよう。
ただし、エクシーズ召喚できるタイミングがメインフェイズ2に限定されているためそのターンは戦闘に参加できない。
そのためガイドラさんのように効果を使ったあと重ねて即攻撃! というわけにはいかない。加えて攻撃すると素材が減って攻撃力が下がる。
やはり社会復帰しても根が怠け者なのだろう……。
なので相手に貧弱なステータスを晒しやすい聖光の宣告者やダイガスタ・フェニクスなどをカバーするのに使うといいだろう。
また、後半のエクシーズ素材の数だけ自己強化する効果により、ランク1~3が出せるデッキならば簡単にウィルスカードを発動できるようになった。

イラスト左下にあるフラスコに入った赤い液体はBOOSTER7で登場した魔法カード《ドーピング》のイラストに描かれているものと同じで彼女が開発したもの。
現実では見向きもされない大昔のカードだが向こうの世界では後の反応は凄いけど一気に元気になれて大人気らしい。



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……と、ここまで書いてきたがお世辞にも強いカードとは言い難かったので、長らくランク4の中では微妙な立場だった。
そして、その時は突如やって来た。


決闘者「きみ、いい効果してるね。アーゼウスのパイロット*1にならないか?」



  • 天霆號(ネガロギア)アーゼウス
エクシーズ・効果モンスター
ランク12/光属性/機械族/攻3000/守3000
レベル12モンスター×2
「天霆號アーゼウス」は、Xモンスターが戦闘を行ったターンに1度、自分フィールドのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
このカード以外のフィールドのカードを全て墓地へ送る。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。
手札・デッキ・EXデッキからカードを1枚選び、このカードの下に重ねてX素材とする。

11期に突如として現れた、自身以外にブラック・ホール+大嵐の強化版と豪快な除去をフリーチェーンで放つ弩級エクシーズモンスター。
機械族のランク12と、パッと見ではダウナード・マジシャンとは関係なさそうに見えるが、
まず注目したいのは正規エクシーズ手順以外の召喚条件。
「天霆號アーゼウス」は、Xモンスターが戦闘を行ったターンに1度、自分フィールドのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
ここの下線の部分はXモンスターが戦闘を行ったターンのメインフェイズ2に1度だけ自分フィールドのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。と置き換える事が可能。*2
更に、もう一度見てもらうと分かるが重ねる先は戦闘を行ったXモンスター限定ではない。
つまり、ランク3以下にダウナードを重ねた上に追加でアーゼウスを重ねる事が可能なのである。

これだけでは「ただ単にX素材を増やす事に何の意味があるのか?」となるが、ここでアーゼウスのテキストをもう一度見て貰えれば分かる。
……そう、目玉となる(1)の全体除去効果に回数制限が付いていないのである。
流石にX素材の数までと言う制限はあるが、逆に言えばX素材の数が足りていればフリーチェーンの全体除去を複数回発動出来ると言う事でもある。
しかし、2体素材の一般的なエクシーズを重ね元に選んだ場合はアーゼウスのX素材は3つになる為、全体除去は1回しか撃てない。
3体素材のエクシーズを元にすればX素材が4つになるので全体除去を2回放てるが、アーゼウスが基本的にはメインフェイズ2で出す(=先攻1ターン目では出せない・先のバトルフェイズ中に仕留めきれなかった)カードである事を考えると流石にカード消費の重さは否めない。

そこで、アーゼウスと同じ条件で出せ、ランク3以下ならあらゆるエクシーズモンスターに重ねられるダウナード・マジシャンに白羽の矢が立ったのである。
ダウナードを中継点にするだけで2体素材のエクシーズモンスターからX素材4つ(=全体除去2回)のアーゼウスが降臨するのでカード消費を抑えつつ相手に牽制を効かせる事が可能となる。
更に素材がなくなったエクシーズからでも1回は全体除去が使えるアーゼウスに繋げられる様になる。
EX枠の圧迫はあるとは言え、1枠の消費でこれ程の制圧力を持たせられるのであればむしろ安い方である。

重ねる元となるランク3以下に関しては、
ランク3なら【彼岸】や【幻影騎士団】、【ゼンマイ】と言った展開力のあるデッキに加えてデスガイドベーゴマタケトンオフリスコブラガゼルスピニーと言ったランク3セットが数多く存在するので色んなデッキで扱え、
ランク2・ランク1となると流石に扱えるデッキは少なくなるが、
ランク2には戦闘破壊耐性を持つ神騎セイントレア、ランク1にはダイレクトアタックが可能なLL-アセンブリー・ナイチンゲールと言った戦闘を行いやすい汎用素材のエクシーズが存在する為、
現状ダウナードの重ね元には困らない。

また、ダウナードの再評価と前後して他のランク4にはダウナードほどの汎用性のある中継役がいない(=アーゼウスのX素材を水増しするのが難しく1度しか全体除去を放てない)*3事も相まって、中継点を用意出来る・中継点になれる一部のランク4を除いてランク4エクシーズの相対評価が下がると言う珍現象まで起きている。
多くのランク4が評価を下げる中、まさかダウナードの評価が上がると思っていたプレイヤーは多くないであろう。

──斯くして、ストレージの中で眠っていたであろう彼女は一転して大会環境と言う荒波が躍り狂う表舞台へアーゼウスと共に乗り込んでいくのであった……。
冷静に考えるならば単なる下敷きでしかないのだが、叶うのであればこの人の様に長年立ち位置を保ち続ける事を願いたい。


追記・修正はアーゼウスを重ねてからお願いします。

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最終更新:2025年06月07日 05:56

*1 パイロットと言っているが実際はアーゼウスに変身していると言った方が正しい

*2 ワンダー・エクシーズなどバトルフェイズ中にエクシーズ召喚をする手はない訳ではない。

*3 多くの重ね先にはホープや十二獣などの指定があり、あらゆるランク4に重ねられる旋壊のヴェスペネイトはエクシーズ召喚したターンにはX素材に出来ない制約があり、あらゆるランク4以下に重ねられるFA-ホープ・レイ・ランサーは手札コストとして魔法・罠1枚を捨てる必要がある。