BUILD KING

登録日:2022/05/27 Fri 13:36:21
更新日:2025/04/15 Tue 20:29:50
所要時間:約 4 分で読めます






わぃは 平和を築ける



BUILD KINGとは、週刊少年ジャンプ(以下WJ)で2020年~2021年に連載された漫画。
作者は『世紀末リーダー伝たけし!』、『トリコ』の島袋光年(以下しまぶー)。
2018年にWJで発表された同名の読み切りが基になっている。

●目次


【概要】


「建築」を題材とした少年漫画。
架空の世界観のもと、竜宮城、悪魔城、鬼ヶ島の要塞、天空の宮殿といったファンタジックな建造物と、それらを建築する大工達を描いており、前作から引き続き冒険にモンスターとの戦い、更には超人同士のバトル、加えて前々作からお馴染みのギャグも盛り込んでいる。

連載開始時の事情も相まって、しまぶー二度目のカムバックは大きな話題となり、ボイスコミックも配信されるなど、読者、編集部ともに本作への期待は高かったのだったが…




全25話、単行本全3巻と、短期間で打ち切られてしまった。




打ち切りの要因としては、建築というテーマが原因だったという意見が度々挙がっている。漫画だと比較的珍しいジャンルではあるが、トリコの「食」と比べて共感しづらい、少年誌向けではないという声は読み切りの時点から出てはいた。
それでもMinecraftなどのヒット作もあるため、単に建築を扱いきれなかった、魅力的に描けなかったとの意見も多い(漫画やゲーム等の媒体の違いもあるが)。
例として、序盤から建築内容がリフォームだったり、そもそも建築の過程がカットされていたりと、建築描写の不足が指摘されており、特に後半では下記の「ビガー」を筆頭としたバトル要素もあって、オリジナル建築等の登場が激減したりと、この点が余計に目立ってしまうことに。
その結果、「生物、食材、料理が中々出てこないトリコ」と評されるなど、うまく差別化できなかった感は否めない。


そして、本作を語る上で外せないのが最終回である。

全25話とあるが、実はWJに掲載されたのは20話までで、その20話のラストシーンなのだが……………



詳細は各自で読んで確かめてほしいが、「俺たちの戦いはこれからだ」をも超えるブン投げENDであった。



これには「ベテランだというのにこれは…」と批判が殺到した一方で、「下手にまとめるよりは印象深い」「伝説を残した」といった感想もあり、各所で賛否両論に。

そして、最終巻発売日の前日に少年ジャンプ+で5話分の書き下ろし完結編が先行公開された。世界観設定の補完及び敵との決着が描かれ、無事(?)完結を果たしたのであった。


【あらすじ】


ハンマー島に住む大工(ビルダー)の義兄弟とんかちレンガ

ふたりは幼い頃、棟梁シャベルに助けられたことで弟子となり、彼から建築を教わってゆく。

そして、彼と約束を交わす。

ふたりが一人前のビルダーになったら、自身が工事する伝説の建造物郡ビルドキングの工事の手伝いに向かわせると。

それから3年後、とんかちとレンガはシャベルの待つビルドキングを目指す。


【用語】


  • ビルドキング

太古から天変地異を耐え抜き、多くの命を救ってきた奇跡の建造物郡。その多くはゴールドビガーの結晶のみで作られているが詳しい数は不明。
しかし数百万年前、ビルドマスターの一族が建てたビルドキングは進化によって意思を持って動き出し、利己の恒常性を保つため、一族に反旗を翻したという。

  • ビガー(活力)

全ての生体の持つ生命力にしてエネルギー。本作における特殊能力である。
これが高いと恒常性の維持、耐久が強くなり、何万年も存在する自然物などに見られるという。
ビガーを他の物質に伝える素質は強い建造物を作るのに不可欠であり、素質が無いとビガー工法試験を受けられない。ビルオン所属のビルダー六千万人のうち、ビガー職人は0.01%である。

ビガーの伝え方は主に

1:専用工具の使用
2:直接触れる
3:ビガーを飛ばす

がある。

2:はビガーの結晶化が必要なため、難易度が高いものの工具よりも強力に伝えられる。
3:は結晶化したビガーを遠方の家や建材に発射する事で、近寄れない物件にもビガーを伝えられるが、大量の結晶化が必要なので更に難易度が高い上、ビガー1cc(1ml)の結晶化に1秒の寿命が縮んでしまう。
ちなみに結晶化の効果音はネリネリ

ビガーには様々な特性が存在し、それらは色で属性が分けられている。

レッド:筋力・骨密度、家の耐久性UP
グリーン:体温調節・外的ストレス、家の機密性・遮音性UP
ブラウン:柔軟性、家の伸縮率UP
ブルー:肺機能・酸素・吸収力・エラ呼吸、家の耐水性UP
オレンジ:皮膚のバリア機能と代謝力、家の耐火性UP
パープル:免疫機能、家の耐毒・ウイルス・菌UP
イエロー:老化・酸化防止、家の耐食性UP
ピンク:回復力、家:自己治癒力UP

出力をコントロールすると対象物の恒常性を破壊できるが、ビガーでの攻撃は攻撃側の反対の色のビガーでないと防御できない。対となっているのは赤と緑、茶と青、橙と紫、黄と桃。
基本の八色の他にも、世界でも数人しか持ってないレアビガーも存在する。中には、運、ワイルドなど、色ですらないものも。
その中でも特に強力なのがゴールドビガーとブラッグビガーの2つである。その特性は持ち主の欄を参照。

おそらく念能力の影響が強いと思われるが、読者からは

「寿命を消費するとかリスク高過ぎないか?」
「建築がテーマなのに色が属性でいいのか?」
「シンプルな方がしまぶーらしいのに大丈夫なのか?」

との反応もある。まあしまぶーはたけしの頃から『HUNTER×HUNTER』のフォロワーぽかったし………魔黒編とか。

更にゴールド、ブラックをも超える、最強のビガーも存在し………

  • 鬼具

鬼械との呼ばれる呪われし工具で、使用者の生命を大量に吸収し、強い力を発揮するが使用しすぎると精神や肉体を乗っ取るため、ビルオンでは使用を禁止されている。更に鬼具でビガーを結晶化すると、微量でも数年の寿命が縮む。

  • カーペンターズ

ビルドキングの構造の謎を唯一解き明かしたとされる伝説の大工集団。初代棟梁はヂャルー・ハーツ、二代目はビル・カーペンター、三代目はシャベル。

  • ビルドユニオン / ビルオン

建造物やインフラなど、世界中の工事にビルダーを斡旋する組織。約6000万人のビルダーが所属している。
ここにライセンス登録をしないとビルダーは仕事ができず、ビルオンガーデンで専門建築士の資格試験を突破しなければライセンスを得られない。その分、ライセンスを持つビルダーは一生食いっぱぐれる事は無いという。
ライセンスは一般工法の部とビガー工法の部に分かれており、後者は特殊な建築物を建てるための工法で、現場は危険地帯が多く、工事中には常に死の危険がつきまとっている。ビルオン規定の書類審査をパスするか、親方衆の推薦が無いと受験できない。

  • サタンヒルズ

ビル・カーペンターがオーナーを務める組織にして呪いのマンション。本作における悪役。
安全で平和で平等な世界を建築する事が目的のビルオンに対し、全てを力で支配する世界を建築する。作中ではレアビガーの持ち主を狙い、ビルオン試験に乱入した。住人は異形の怪人が多く、また数名が受験生として紛れ込んでいる。

  • コモーリ族

竜骨の道に住居を構える吸血鬼のような姿の種族。かつては上下逆さまの状態で活動しており、吸血も行っていたが、現在ではコモーリ王以外普通の人間同様に生活している。

  • 世界建設

世界最大のゼネコン。ビルオン試験に会長が見物に訪れている。


  • 屋獣

家に擬態して近づく者を食べる巨大な怪物。言葉は話さないが意思を持っており、自分の気に入らない人物に対しては中に入れることを拒絶する。昔は多かったようだが、現在は希少な存在。

  • ビルドソルジャー

ビルが設計した、屋獣に似たサタンヒルズの戦闘住宅。ビルオンのドネヤンも似たものを所有している。

  • ハンマー島

人類居住エリア外の危険地帯の島。巨大な台風「モンスターハリケーン」の目の中にあるため人が近付くのは困難だが、その中に住居を構えている者もいる。島内も災害が絶えず、更に家喰いなど凶暴な猛獣が生息している。
コテペンギンや海カッパなど言葉を話す動物も生息しているが、これらは無害。とんかちとレンガは、この島に住む唯一の人間である。

その成り立ちにはある秘密があり…

  • リノベポート

漂着した廃材や家そのものを水揚げし、売買している港。

  • コモーリ岬

大昔に一本の牙だけで大陸を支配し、死してなお魔物を寄せ付けない巨大な竜の骨である「竜骨の道」の上顎部分。最早土地同然であり、身寄りを無くし、コモーリ族に受け入れられた者が、コモーリ村の住民としてん生活している。
ちなみにこの竜、あの竜王デロウスに酷似しており、本作がトリコと同一世界の可能性が出ている。ただのスターシステムかもしれないが。

  • 逆さ城

竜の牙の中に建てられたコモーリ王13世の居城。名前の通り上下が逆転しており、一般人はステップにぶら下がって入る必要があり、城内は天井を歩くこととなる。築1万年で倒壊の危機が狭っていたが、とんかちが膨大な活力を与えたことにより「新逆さ城」へと生まれ変わった。

  • ビルオンガーデン

ビルオンライセンスの試験会場。試験時には人材を求め、多くの親方衆や大手企業のスカウトも集まる。

  • 三途の谷

二次試験の会場。奈落の底が広がる崖で、落下して助かった者はいないと言われる。餓鬼蜘蛛が巣を作っている。

  • 職人城

ビルオンの本部。雲を軽々と突き抜けるほど巨大な天守閣。

  • バルーンホテル

気球型のホテル。ビルオン試験の二次試験以降の観覧用の会場。

  • ビルドダンプ

戦争の敗戦国。危険かつ有害なゴミに囲まれた貧困地で、虫のたかった友人や親の亡骸を見つける事も日常茶飯事だという。ゴミから採れる建材を資金源としている。

  • 多次元山脈

見渡す限り山が広がる大地。その奥にサタンヒルズが存在する。

  • ビルドマスター

ビルドキングを建築したビルダーの呼び名にして、この世で唯一無二最高のビルダーの称号。様々なレアビガーを結晶化できるという。

実はある若き大工たちが、その血を引いている事が示唆されており………


【登場人物】


◆主要人物

  • とんかち

CV.柚木尚子

主人公。
物心ついた頃からハンマー島で暮らしていたパワフルな少年。一人称は「わぃ」で、年寄りじみた口調で話す。家は平和の象徴であるという信念の下、ビルドキングの建築を夢見る。項目冒頭の台詞はその表れとなっている。
シャベルから譲り受けた伸縮自在の工具「ビガーハンマー」を持つ。表は破壊、裏は修復と、叩く面によって効果が変わるため、建築、戦闘の両方に用いることができる。
ビルダーなのだが作る家は雑な上、図面も読めない。その代わり腕力などの身体能力に長けており、建物の解体、戦闘といった荒事を得意とする。

後にナナの案内を経て、逆さ城のリフォームで実績を残し、ビルオン試験を受験するのだが…


チビ、団子鼻という見た目で、「ギャグ漫画の主人公」「小松みたい」との評判だが、連載が進むにつれ鼻は尖り、身長も伸び、完結編では………

読み切り版ではクギタウロスという大工の少年が主人公であり、容姿もとんかちとは異なっている。

  • レンガ

CV.熊澤玄徳

もう一人の主人公。
とんかちの義弟で、義兄とは正反対な大人しい性格の美少年。建築の腕前も義兄よりも遥かに高い一方、戦闘力は低いという、前作の小松を思わせる立ち位置。

義兄と同じ経緯をたどった後、ビルオン試験を受験するのだが…


ちなみに上述したクギタウロスはとんかちとは異なり建築をこなしているので、その要素はレンガに引き継がれたようだ。

  • こるく

ヒロイン。
身寄りを無くしていた所をコモーリ王13世に拾われ、コモーリ族の姫および設計士となった少女。コモーリ岬の住民に求められるビルドキングの設計を夢見ている。屋賊の家も設計しており、屋賊からは父以上に慕われている。

とんかちとレンガに逆さ城のリフォームを依頼し、以降も設計士試験のため2人に同行するが、後半ではビルオン試験の観客に回り出番が激減してしまった。
普段は見せパンとしてズボンを履いているが、初登場では間違って生パンを見せつけるという誰得サービスシーンを披露した。

◆ビルドユニオン受験生

  • コネチカ

受験生のひとり。
書類通過者の溶接工。危険で有害なビルドダンプ出身のため、ガスマスクを着けている。異なる国から同郷の住人ともども病原菌扱いされた過去を持ち、そんな祖国の環境を変えるべくビルオン試験を受験する。
その過去から臆病かつ卑屈であり、事あるごとに自分の弱さを卑下する一方で、試験中にレンガ、とんかちと親しくなり、レンガを救うべく勇気を振り絞って魔国と交戦する。
自己評価とは裏腹に釘モグラ叩きをクリアする実力はあり、戦闘では鬼具「ビガー溶接」を奥の手に、敵の拘束等が行える。この時のみ鬼の如き形相になる。
19話の見開きにはとんかち、レンガ、こるくとともに描かれている。連載が進めば本格的にメインキャラになっていたのかもしれない。

  • 襟木シズカ

受験生のひとり。
無音で工事を行う無音建築「襟木屋」推薦の左官職人。バル曰く襟木屋は名門だったが、今はその名が地に落ちているという。
プライドが高くマイペースで、家柄よりも自分が馬鹿にされることを嫌う一方、母親を尊敬しているようだ。また作中で初のビガーを用いた戦闘を行った人物であり、コテを用いて攻撃する。
二次試験の「橋造り」では糸手裏剣で糸一本の橋を造り先陣を切る。常人には渡れそうもないがいいのか?その先で餓鬼蜘蛛を撃退、更に渡った先でサタンヒルズの住民2名と遭遇し、そのままフェードアウト


彼も19話の見開きに描かれている。

  • バル・タウロス

受験生のひとり。
巣建築「ネイチャーズ」推薦の解体職人で、魔獣との混成。野性的な外見に加えて、会話の節々で放送禁止用語を多用するなど一見粗暴だが、ポコミチンらに困惑したりツッコミを入れたりと、根は常識人の模様。とんかち達とは初対面時に一悶着を起こすが、騒動が終わった後は謝罪している。
右肩には相棒のピー助を乗せている。人語を話す猿のような生き物で、かなりの物知り。バルの放送禁止用語をピーの鳴き声で遮ったり、解説を行ったりする。
彼も19話の見開きに(ry

  • テク

受験生のひとり。化粧建築「ビルドメイク」推薦の塗装職人。ツインテールの女性。ゼシカではない。


  • ポコミチン

受験生のひとり。癒し系を自称する和服の造園職人の女性。なのに名前は卑猥。


  • まぐに

受験生のひとり。
「でござります」が口癖の大工。色黒の小男なのに、棟梁アイドルグループ「ビルーズJr.」に入りたがっている。


  • ハカ

受験生のひとり。
石工職人。


◆大工

  • シャベル

CV.藤倉光

大工集団、カーペンターズの三代目棟梁で、この世で最もビルドマスターに近いと称される伝説のビルダー。5年前に家喰いに襲われていたとんかちとレンガを助けて弟子とし、ビルダーとしての心構えを説いた。実は二人のビガーを見抜いており、弟子のナナを派遣した後、ぢゃる爺に二人の育成を要請した。

そして完結編では、サタンヒルズにてある男と対峙、その男と家族関係にある事が判明する。

  • ナナ・シュライダー

CV.金城慶

七組の棟梁で鳶職。シャベルの弟子の一人で、とんかちとレンガの兄弟子。シャベルの頼みで二人を迎え、ビルオン試験に推薦する。語尾に「〜説」と付けるのが口癖。「鞭ノコ」という鞭状のノコギリを使う。
容姿は整っているが、初登場シーンでケツを晒していたり、ウンコを漏らしたり、下戸だったりと中身は三枚目。メタ発言までしてみせた。

「この急展開はまさか(・・・)…」

  • コプター

七組棟梁代理を務める測量士。通称「コプ」。マスコットみたいな見た目の小男で、舌足らずな口調。ビガーの解析が出来る。

  • アカナ・ザザ

女性だけのビルダー集団「ビルドシスターズ」の棟梁を務める女性。スタイルは良いがかなり背が高く砕けた口調、しまいには唾を釘に変える技を持つなど、色んな意味で男勝り。焼肉が好物で、よく知り合いに奢ってもらおうとせがむ。

  • スミス1世

要塞建築「ウォールズ一味」の棟梁を務める鉄筋工。眼鏡をかけた大柄な男で、普段は巨大隕石用シェルターや魔獣専用の刑務所を建てている。名前からして子持ちかもしれない。
次郎やマンサムを彷彿とさせる酒好きで、いつも酔っぱらい気味。口癖は「◯◯◯1コくれ」。
ビガー工法試験の審査官を務め、二次試験でのサタンヒルズの乱入の際は、防御不能の七色の「レインボービガー」を駆使し、先陣を切って戦った。
騒動が終わった後は、受験生達の要望に応え日を改めて再開すると宣言した。

  • のしみつ

アイドルビルダー「ビルーズ」棟梁のイケメンで、工事を「ライブ」と称する。女性ファンが多い。

  • ねりゆき

ビルーズ所属の左官職人。もちろんイケメン。

  • ギャラン・DO

海中建築「ビル℃」棟梁。ナイトキャップで目元を覆った男。超音波で会話する。

  • ヂャルー・ハーツ

元カーペンターズ一代目棟梁。通称ぢゃる爺。この世で初めてビルドキングの謎を解いたビルダーで、世界でも五指に入るビガーの持ち主。見た目は腰の曲がった老人で、普段は仮面を被って素性を隠している。スプラなるゲーム?のファンらしい。
過去にシャベルによってとんかちとレンガの育成を依頼されており、二人がライセンスを取れたら直々に修行をつける予定である。
他のメンバーともども引退した身だが、実力は健在。某会長のように両手でハートを形作り、ハート型の衝撃波を飛ばせる。
しまぶー漫画では定番の最強クラスの老人枠なのだが、ビガーを使いまくってるであろうことから、今後の寿命が心配である

  • ドネヤン・スープレックス

元カーペンターズ三代目メンバーにしてビルオンの大棟梁。オネエ言葉で話す大柄の男というか完全に某デラックスにしか見えない。異様に聞き分けが悪く、同じ話を10回は聞き返してくる。
終盤には自らも事態の収束に動き、ビルを相手に必殺技を放った。

  • ニッチとサッチ

ビルオンの幹部「十棟」のひとり。幽霊物件専門建築「イタコ屋」の元棟梁。般若のような顔と左右で色が別れた身体を持つ。礼儀正しいニッチと粗暴なサッチの二重人格者。
ビガー工法の案内役を務めた他、スミスと共にサタンヒルズと交戦。雑魚どもを一掃する強さを見せた。

  • クララ

十棟のひとり。目元に痣のある男。ドネヤンにツーバイフォーの生存を伝えた。戦闘シーンは無し。

  • ペンチ

十棟のひとり。

ビルに身体を乗っ取られてしまい、身代わりとしてスミスに攻撃されてしまう。その他の十棟も既にビルに倒され出番を終えた。

◆サタンヒルズ

  • ビル・カーペンター

サタンヒルズのオーナーにして元カーペンターズ二代目棟梁。おそらく本来のラスボス
人は皆自分が帰るべき家のドア、もしくは人生のゴールを求めていると考えのもと、ビルドキングの内部に存在するという無限の活力の気配漂うドアを開ける野望を抱く。

量子ビガーの力で自身の量子化、物質の通過、肉体の遠隔操作、他者の乗っ取りが行える。

ビルドキングを破壊できるブラックビガーを求め、量子状態でビルオン試験に乱入。レンガのブラックビガーを奪おうとしたものの、ぢゃる爺たちに阻止された。いずれはブラックビガーを人工的に精製し、サタンヒルズをより強大にするようである。

その後は多次元山脈で、ある男と対峙する……………

  • ハラブヨ

サタンヒルズの住人。額に口がある異形の男で、ビルオン試験会場を襲撃した。スミスとは因縁があるらしい。
そのスミスを砲撃したが、味方に「やったか!?」と言われて案の定、反撃を許してしまった。その後は不明。


◆その他

  • コモーリ王13世

コモーリ岬の逆さ城に住むコモーリ族の王。逆さ生活の影響で顔がデカく、強面。元屋獣物件の密猟者兼バイヤーで、取り扱った屋獣を絵画としてコレクションしている。
世間からは魔族呼ばわりされ印象は悪いが、実際は感情豊かでコミカルな性格で、こるくを始めとした身寄りの無い人々を受け入れる懐の広さを持つ人物。
新逆さ城の完成後は、とんかち達にツーバイフォーの情報を提供し、自身はコモーリ族の私生活を動画投稿し「ビーチューバー」として成功、生計をたてられるようになった。

  • コモリン

コモーリ王の執事。背中にコウモリの翼が生えている老人。

  • 屋賊

CV.林佑樹

逆さ城を再建する為の資材を得るべく、家に擬態して金目の物を住居ごと奪う巨大な盗賊たち。コモーリ王13世の部下だが末端に位置するため、無許可で略奪行為を行っていた。後にコモーリ王から直々に懲らしめられた模様。

  • 家喰い(トロル)

CV.野澤英義(ボス)、森田凌、武田慎太郎、仁科諒亮、藤倉光

先祖代々、家は災いをもたらす存在という伝承を信じて家を破壊する習性を持つ怪物で、ボスだけ人間の言葉を話せる。本作の最初の敵である。
ボスは幼い頃のとんかちとレンガを襲うも、シャベルにより檻の中に閉じ込められる。数年後には檻をぶち破り、レンガの家を破壊するも、成長したとんかちに敗北。その後は大人しくなった。
元ネタは北欧の妖精トロル。

  • 釘モグラ

別名「ネイルデーモン」と呼ばれる魔獣で、釘状の頭部と背中の針を持つモグラ。目にも止まらぬ速さで動き、積極的に反撃も行う。
ビルオン試験の一次試験「釘モグラ叩き」で登場。用意されたハンマーで10分以内に一匹叩くという内容だが、ここ10年釘モグラをKOできた受験生はいないとされる難易度を誇る。
だが、とんかち達は普通に叩いてクリアしていた。所詮は雑魚専である。

  • 餓鬼蜘蛛

三途の谷に巣を作っている巨大な蜘蛛。鼻先から糸を吐き出す。
二次試験で襟木を襲うもビガーで反撃され、人語で謝って降参した。

  • ツーバイフォー

ハンマー島を目指すナナが出会った屋獣で、人々から金品を巻き上げながら主人を探し続けていた。自らの住人にしか従わないが、偶然とんかちによってビガーを与えられ、彼らを住まわせるようになり、とんかちとレンガのビガーを目覚めさせた。彼らが逆さ城に着いた後から、姿を見せなくなったが…


【余談】


  • 本作が連載する少し前、トリコとたけしがそれぞれある一件で話題となっていた。

前者は「グルメスパイザー」で、悪い意味でアニメ版トリコを象徴するこの玩具が、突如ネタアイテムとしてブームを巻き起こした件。

後者は「アクタージュ act-age 連載終了」で、原作者が性犯罪によって逮捕され、作品が打ち切られたため「たけし連載終了」の再来と言われてしまった件。

どちらもアレな話題ではあったものの(特に後者)、結果的に両作の再評価もされ、しまぶー再復帰の場としては、美味しい状況だといえたのだが結果は………



実の所しまぶーは本作を立ち上げる際、何が面白いのか自分でも分からなくなるほど苦心していたといい、編集部から意見を求める前提で、自信の無かった連載ネームを提出したのだが、予想に反して連載が決まったのだという。

連載決定についてアクタージュ打ち切りの影響を指摘する声もあるが、真相は不明。

  • ONE PIECE』が1000話を迎えた号のWJでは、当時の連載陣がONE PIECEを祝う特別番外編が描かれていた。BUILD KINGも参加したのだが………

本作のみならず、トリコ、たけしのメインキャラ達が描かれ、しまぶーオールスターズとルフィ、そしておだっちこと尾田栄一郎としまぶーが一堂に会するという豪華なものになっている。
しまぶーとおだっち、たけしとワンピは同期にあたり、デビュー当時から両者を知るファンにとっては非常に感慨深いものだろう。ある意味、本作最大のサプライズとなった。

  • 前作で、本作でを扱ったことから、次回作はが題材ではないかと予想する声もあった。
しまぶーは本作の終了後に読み切りをいくつか発表しているが、衣が題材の漫画は今の所なく、中でも音楽を題材にした『ヤバイ』が大反響を呼んだ事から、今後はそちらの路線にシフトしていくのでは?とも言われている。





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最終更新:2025年04月15日 20:29