グランドマスターズ -継ぐ者達へ-(ウマ娘 プリティーダービー)

登録日:2022/03/14 Tue 20:30:28
更新日:2023/12/31 Sun 08:53:18
所要時間:約 13 分で読めます





「グランドマスターズ -継ぐ者達へ-」とは、『ウマ娘 プリティーダービー』に実装された第五の育成シナリオ。
主な略称は「グラマス」。
「史実での血統」を意識したシナリオとなっているほか、「サトノ」冠名馬の馬主の持ち会社SEGA制作の競走馬シミュレーションゲーム「StarHorse4」とのコラボシナリオでもある。


ストーリー概要


ウマ娘を全力で支えたいトレーナーたちのために、
サトノグループがVRソフト『メガドリームサポーター』を開発。

そこで指導者として現れたのは、三女神の名を冠するサポートAIだった。

女神たちから叡智を授かりながら
ウマ娘の頂点たる走り――
『グランドマスターズ』で優勝を目指せ!


※公式サイトの概要より

舞台はVRウマレーターで使用できる、サトノグループが開発したVRソフト『メガドリームサポーター』内部のシミュレーション空間。
フィードバック機能によって現実の肉体にも負荷がかかるというトンデモ機能により、VR空間上でのトレーニング内容が現実のウマ娘の肉体に反映されるという時代を先取りした――曰く「時代を先取りしすぎと言われるほど」の技術の粋を集めて作られている。

そして最大の特徴は「三女神の名を冠した3基のAIによるサポート」である。
開発にあたっては過去のウマ娘の情報をインプットし、それらの情報を処理するAIに情報をどのように解釈するか……いわば性格のようなものを設定。
勇敢」「規律」「愛情」の思考を持ったAIが学習を繰り返していった結果、それぞれのAIに人格――魂が生まれ、さらにウマ娘の始祖たる三女神の名を名乗りはじめたのである。
勇敢」を象徴するダーレーアラビアン、「規律」を象徴するバイアリーターク、「愛情」を象徴するゴドルフィンバルブ。

そんな三女神AIによる多岐にわたるサポートを受けつつ、ウマ娘の頂点――三女神の待つ『グランドマスターズ』の優勝を目指していくことになる。


ゲームシステム

基本的な育成システムは「新設!URAファイナルズ」などと同様。
なお、「シナリオリンク」の対象となる育成ウマ娘およびサポートカードは今回存在しない。
……と思われたが、シナリオ実装1か月後の3月20日にシナリオリンクを持つグループサポートカード【永劫続く栄光へ】祖にして導く者が実装されている。


年末に行われる特別レースを全て勝利すると「全身全霊(「末脚」上位スキル)」のヒント+1を入手できる。
また後述するグランドマスターズ直前に3択が発生。女神の知識レベルが4以上であれば対応するレアスキルのヒントを入手できるが、条件を満たしていなかった場合は下位スキルの入手になり、レベル5であれば同時に下位スキルのヒントレベル+1を入手できる。
さらに知識レベルの合計が12以上*1であればレアスキルのヒントレベルが+3に強化される。
レアスキルを貰える状態であれば選択肢にそれぞれ太陽のエンブレム海のチャーム大地のフラグメントのアイコンが表示される。
  • ダーレーアラビアン:「太陽の叡智(「陽の加護」上位スキル、レース中盤に競り合うと、習得したスキル数に応じ速度アップ)」のヒント+1を入手
  • バイアリーターク:「大地の叡智(「地の加護」上位スキル、レース終盤の中頃で習得したスキル数に応じ速度アップ)」のヒント+1を入手
  • ゴドルフィンバルブ:「大海の叡智(「海の加護」上位スキル、レース序盤の始めのほうで習得したスキル数に応じ加速力アップ)」のヒント+1を入手
さらに女神の知識レベルが全員3以上であれば、シナリオクリア後に「良バ場の鬼(「良バ場◎」上位スキル)」のヒント+1も入手できる。

シナリオによるステータス上限値上昇は、スピード・パワー+300、スタミナ+200、根性・賢さが+100となっている。
グランドライブシナリオの次となるこのシナリオだが、最重要と言われるスピードについては100少ない。
とはいえ育成が偏りやすいグランドライブに比べて総合力は高くしやすいため、次シナリオ登場までの期間は順当にガチ育成で採用された。

なお、この知識入手時や叡智使用時のピラミッド型の「知識表」は、現実の競馬でも使われる血統表がモチーフ。
これは杉本清氏のアナウンス起用も含めて「現実の競馬とのリンクが感じられるような仕掛け」として導入したことが公式から説明されている。

グランドマスターズとは

ジュニア級・クラシック級・シニア級の12月後半のターン終了後にそれぞれ「グロウアップレース」「W B C(ワールドブリーダーズカップ)」「SWBC」が開催される。WBCは決して野球の話ではありませんわ
そこで勝利していくと、三女神が待つ最高峰のレース「グランドマスターズ」への挑戦権を得ることができるが、これら3つのレースで敗北したとしても育成目標を完遂できれば挑むことができる。
またネームドウマ娘に混ざってハッピーミーク、ビターグラッセ、リトルココンの3人も出走。いずれも強敵であるため*2、挑む際にはステータスやスキルを万全にしてから挑みたいところ。
それぞれのレースはファン数が獲得できるようになっており*3、育成目標によっては達成の一助になることもある特に全日本ジュニア優駿でボロ負けしたら残り全勝するくらいじゃないと5,000人いかないタルマエ
これらはレース扱いである為サポカのファン数ボーナスやレースボーナス、後述のダーレーアラビアンの叡智の効果もしっかり反映される。

トロフィーに関しては、「グロウアップレース」のみトロフィーが存在しない。
ただ「WBC/SWBC/グランドマスターズ」には「SPRINT(短距離)」「MILE(マイル)」「CLASSIC(中距離)」「LONG(長距離)」「DIRT(ダート)」の5階級個別に用意されている。
選考基準はURAファイナルズと同じくその年の間の一番多く出走した距離の中で最も短い距離で決定されるため*4ビワハヤヒデは京都ジュニアSやホープフルSなど中距離レースに出走しない限り初期適性Cのマイルを走らされることになるし、特にWBCの「LONG」は出走そのものが最難関。
そもそもクラシック級で出走可能な2500m以上の重賞は菊花賞、アルゼンチン共和国杯、ステイヤーズステークス、有馬記念の4つしかない(+オープン戦2つ)ため、普通の中長距離型で狙うと異常なローテーションを組まざるを得ないことが多い。
マヤノトップガンメジロパーマーなど、クラシック級の目標レースが少ないウマ娘なら調整が容易。距離の長さ故のスタミナ切れを起こさないよう気を付けたい。

ちなみに毎年各レース後に女神の知識レベルがn年目のnに到達していればそれぞれスキルヒント数、ステータス、スキルポイントにボーナスが入る。


ウイニングライブ

見事グランドマスターズで優勝すると、ライブ「Everlasting BEATS」が解禁される。
総合結果の上位3位がメインとなり、それ以降はバックダンサーとなる。もちろん優勝者はセンター。
センターが最上段のステージ、グランドマスターズの象徴である3つの蹄鉄を組み合わせたような像を囲むように立ち、それ以外はそこに向かう螺旋階段状のステージに配置される。
背景には三女神を象ったステンドグラスが用意されているほか、サビ入り前の演出では三女神から授かったアイテムを掴む演出がある。

シナリオ公開時点で歌唱が用意されているのは「トウカイテイオー」「ウオッカ」「ダイワスカーレット」「シンボリルドルフ」「アグネスタキオン」「カワカミプリンセス」「キングヘイロー」「サトノダイヤモンド」の8名。どれも史実では血統面で親子関係にあるウマ娘となっている。サトノダイヤモンドはコラボ元の関係か。

遥か古より現在まで続く燦爛たる輝きを讃える楽曲。
連綿と紡がれてきた輝きは、これからも未来へ向かい駆けてゆく!

育成の特徴

個々のウマ娘に設定された育成目標が存在するため、シナリオ展開による「大逃げ」スキルの習得や温泉旅行にも行けるようになっている。

育成完了後に確率で獲得できるシナリオ因子は「グランドマスターズシナリオ」。
スピードとパワーが上がる因子となっている。

トレーニング

トレーニングやお休み、おでかけやレース出走をすると1個あるいは2個の「知識の欠片」を入手することができ、知識表に追加される。
欠片には「色」と「模様」の区別があり、赤色はダーレーアラビアンに、黄色はバイアリータークに、青色はゴドルフィンバルブにそれぞれ対応。
その結晶に記された模様によってスピード・スタミナ・パワー・根性・賢さ・スキルptにボーナスがかかるようになる。
ただし保健室に行ったときには入手できないのでバッドコンディション、特に「太り気味」「なまけ癖」には注意したい。
知識表の一番下段にある「知識の欠片」を8個集めると、「女神の叡智」を入手することができ、使用すると1ターンだけ女神に対応した特別な効果を得られる。
また1ターン限定効果に加え永続する常在効果の入手・強化もできる。

ダーレーアラビアン

1ターン限定効果:体力が回復し、やる気が上昇。全てのトレーニング効果がトレーニングLv5を超えるものになり、レースで得られるステータスが上昇する

トレーニング強化とレースボーナス強化。レースボーナス強化幅はクライマックスシナリオのアイテム「蹄鉄ハンマー・極」と同じ+35%。
体力回復は+50と非常に大きく使用すれば確実にトレーニングが可能となり、さらにトレーニングLv5を超えるため友情トレーニングと合わせると、知識表で得られたボーナスと合わせて一気にステータスを上げられる。
レースボーナスは他の効果に比べて見劣りするが、シナリオの各レースの直前のターンに発動するとそちらにもレースボーナス補正が適用されるため、各12月後半で発動できるとアドバンテージが大きくなる。
終盤になるとトレーニングレベル補正は申し訳程度の効果になるが、他の効果は変わらず重要なので、タイミングの管理は最も悩ましい。

常在効果:トレーニング効果アップ+体力消費ダウン

バイアリーターク

1ターン限定効果:サポートカードのウマ娘が全てのトレーニングで友情トレーニングを発生させる

サポートカードの得意練習や絆ゲージに関係なく、配置されたトレーニングで友情トレーニングを発生させる効果。因子やサポートカード編成で弱い部分を補うように友情トレーニングを発生させたり、全てのトレーニングレベルが5になる夏合宿で絶大な効果を発揮する。
序盤の絆ゲージが足りない状態ですら友情トレーニングでき、サポートカードのイベント発生率も上がり完走しやすくなるため序盤に狙いたくなるが、序盤ではトレーニングレベルが低いので意外と数字が伸びず、一長一短。
友情トレーニングを行った回数で友情トレーニング効果がアップする【Escorte ētoile】シリウスシンボリ等は絆が上がる前から効果量の上乗せが出来るため相性がいい。

常在効果:トレーニング効果アップ+サポートカード連続イベント発生率アップ+サポートカードイベントによる入手パラメーターアップ

ゴドルフィンバルブ

1ターン限定効果:友人やグループタイプのサポートカードのトレーニング後イベントとヒントイベントの発生率と効果が上昇する

ヒントイベントをトレーニングに配置されたウマ娘に強制的に発生させ、さらに通常ひとつのトレーニングにつき一人分、ステータスアップかヒント入手のどちらかしか発生しないヒントイベントをステータスアップ+ヒントレベル入手+絆ゲージアップでトレーニングに参加したサポートカード全員分*5まとめて行う。
サポートカードのヒントレベルアップ効果も乗り、ウマ娘が固まっているトレーニングで使用すると効果的。絆ゲージ上げにも役立つため序盤に追いかけておくのが理想的。
また2周年アップデートでグループサポートはトレーニング後イベントで情熱ゾーンに入ることが確定したため*6、強制的に情熱ゾーンを発生させることもできる。
とはいえ爆発的な稼ぎは期待しづらいため、十分なスキルヒントを回収できているなら終盤では他に見劣りする。
ただし、スキルpt自体もかなり貰えるので、ステータスを余裕で仕上げる超上級者であれば、カンストするステータスより青天井であるスキルptを狙うという手も……

永続効果:トレーニング効果アップ+ヒント発生率アップ+トレーニング後イベント発生率アップ

レース

上述した通り、レースに出走すれば「知識の欠片」を入手できるが、レースによって入手できる欠片や個数は、そのターン中であればどのレースでも変わらない。
これは目標・目標外関係なく入手することができ、目標レースの場合は必ず2個入手できる。
そのため、グランドライブシナリオで顕著だった「目標レースが多いウマ娘はギミックを活用しづらくて不利」という問題が軽減されている。それでも少ない方が有利ではあるが。
また、目標ターンは手に入る欠片が完全に運次第となってしまうという問題もあるため要注意。

因子周回において

  • (目標外は効率が良くないとはいえ)レースでも欠片が取れるため、レースに出まくっててもシナリオギミックの攻略に支障が少ない
  • 叡智の効果が特定のサポカのスキルヒント獲得を筆頭に、足りないステータスの底上げを期待できるレースに出るターンで使っても恩恵を得られると相性の良い要素が多い
  • シナリオ専用スキルも大海の叡智以外シンプルに汎用的で、シナリオリンク友人サポカで取れるレアスキルも取り得性能
  • 周回時間が並程度
と良い意味でバランスが取れた内容のため、クライマックスから逃げてきたプレイヤーを中心に比較的よく使われる。
唯一の難点は、ダービーや菊花賞など一部のレースでビターグラッセやリトルココンなどが出走してくる仕様であり、彼女らは育成シナリオの並のライバル枠くらいの性能は持っているため事故敗北が増えること。

サポートカードの選定基準

クライマックスシナリオとは異なりレースボーナス・ファン数ボーナスの重要度は高くない。
ただし、シナリオ内レースが何回も存在してそこにレースボーナスが反映されるため、グランドライブシナリオよりはレースボーナスの価値は高い。
友情トレーニングの重要性はグランドライブ同様高めで、グランドライブのように得意率にボーナスがつくこともないので、得意率は変わらず重要となる。
今回珍しく評価が高くなるのはヒントレベルアップ。シナリオ内でスキルが貰えるチャンスが少ないので、サポカのスキルヒントの重要性が高い。
また、ゴドルフィンバルブの叡智効果で貰えるヒントにもヒントレベルアップ効果はそのまま反映されるため、スキルヒントの入手経路が格段に増える。

お出かけでも叡智を稼げるため、友人・グループタイプも「お出かけの選択肢を入れやすくなる」という利点が得られる。
特にグループは友情トレーニングも稼げるため、登場直後にグランドライブで評価ガタ落ちとなった「玉座に集いし者たち」も復権を見せた。
……が、専用のグループサポート「祖にして導く者」(三女神)が直後に登場したため、併用編成ありきくらいのポジションに戻ることに。

グランドライブは友情重視かつ一点集中有利の傾向が強かったため、採用がスピード・賢さタイプにかなり偏重していたが、
アオハル杯シナリオのように各トレーニングレベルが自動上昇すること、スピードの上限が100少ないこと、賢さ友情が多少マイナス調整されている(後述)ことなどから、余力があれば適度に他タイプを差して総合力を高めるのが理想と言われている。
長らく空気と化していたが同時実装の「脚をためる」システムで上限突破の価値が多少増加したパワー、グランドライブでは使いにくく調整され死に体だった根性タイプにも改めて使い道が生まれることになった。
総じて、サポート効果・カードタイプのいずれの面でもこれまでに比べて採用幅が広いシナリオ
……ただ、三女神の登場以降は、どんな編成にも入る三女神の存在によって事実上自由枠が減少。
その限られた自由枠にはスタミナが足りない時はスタミナ、スタミナが足りるなら他の方法で稼ぎにくい根性が優先されやすく、上げるステータスを他で代用しやすい(そして三女神自体がその「代用」向きのカードである)パワーサポカは相変わらず相対的に厳しいという評価に落ち着いている。


育成のヒント

+ 開く

基本・育成の方針

※「祖にして導く者」の特殊仕様とその影響は別記。
序盤の絆ゲージ上げが重要というのはどのシナリオでも変わらない。
序盤に追うべきはヒントイベント発生=絆ゲージを上げられる叡智効果のゴドルフィンバルブ。
トレーニングに配置された全員に対してこの効果が適用されるため、ステータス・スキルヒントを複数入手したうえで、全員の絆ゲージを上げられるというのは非常に大きい。

おやすみやお出かけ、レースでも「知識の欠片」を2個入手できることもあるが、そちらに気を取られてトレーニングを疎かにしては本末転倒もいいところ。
友情トレーニングであれば賢さ以外は確実に欠片が2個入手できる(賢さは1個の場合もある)ため、序盤はセオリー通りトレーニングを重ね絆ゲージを上げることに専念するべきである。
だが、逆に言えば友情トレーニングを狙えるようになるまではトレーニングで欠片は稼げないので、序盤に欠片の入手ペースを加速させたい時はこれの活用も重要。
また、グループサポートカードは一度トレーニングを行うとランダムで情熱ゾーンに入り友情トレーニングが可能になるため、デビュー前から練習で欠片2個の入手が可能になる。
さらに上述の通り一度情熱ゾーンが発生すれば終了後もゴドルフィンバルブの叡智で情熱ゾーンを確実に発生させられるため、使い方次第では非常に効率的なトレーニングが可能になる。

入手できる女神の叡智だが、どの女神の叡智になるかはある程度制御可能であり、欠片の色と効果は左側のものが優先されることを利用すると、「知識の欠片」の1個目と5個目の色に注意すれば任意の女神の叡智を入手できる。
検証によれば左から1個目と5個目の色を同じにすればその色の叡智で確定し、異なるなら欠片の色の総数が一番多いもの、同数ならランダムになるが、順番や総数を意識しすぎるあまりトレーニングが疎かになるのもよくないため、そこはステータスや他トレーニングと要相談。
また、欠片にはインブリード/アウトブリードの概念があり同じ色の組み合わせ(インブリード)よりも異なる色の組み合わせ(アウトブリード)の方が効果が大きくなる。
例えば8個すべて赤で揃えるよりも、【[赤・青(→赤)]・[青・黄(→(青)](→赤)】・【[黄・赤(→黄)]・[赤・青(→赤)](→黄)】といった組み合わせの方が最終的にダーレーアラビアンの叡智になるのは同じでも、欠片の効果量には差が出る。
欠片の色と種類はランダムのため、狙って色とステータスの種類を揃えられるものではないが、有効活用できる場面もあるため覚えておきたい。
良い欠片の組み合わせが揃っている時、その他の状況が噛み合うなら叡智の発動を引き伸ばす判断を少し優先するというのは考えられる。


叡智の入手ペースの目安は、ジュニア級は頑張れば3回、クラシック級・シニア級は頑張れば4回*7
レアスキル入手条件を踏まえると、最終的に「Lv3・Lv3・Lv4」が狙える9+1回が望ましいペースと言えるだろう。
ここに「レアスキルのヒントLvを3にするため合計12まで上げたい」「12月後半時点でダーレーアラビアンを発動可能にしたい」という要素が加わると、ペース管理はなかなか難儀なものとなる。
最大数入手するためにはかなりテンポ良く回していく必要があるが、そのために恩恵の少ないターンでも叡智を発動するべきかどうかはよく考える必要がある。
条件を満たすそれぞれのメリットはそこまで大きなものではないし、叡智を保持して欠片のボーナスを最大限に得た状態で多少トレーニングを回しておく方が美味しいということも結構ある。

ダーレーアラビアンの叡智はグロウアップレースやWBC、グランドマスターズなどのシナリオレースでも効果を発揮するのみならず、テイエムオペラオーの秋シニア三冠など、特定レースの勝利によるステータスアップにも効果が乗るが、イベントが発生するターンに使用する必要がある。
オペラオーを含むシニア級12月後半終了時に発生するタイプのものは、「イベントによるステータスアップ」と「SWBC勝利によるステータスアップ」の両方に効果を乗せられるため非常に美味しい。

なお、グロウアップレース/WBC/SWBCの出走画面では叡智が使用不可なため、使うならトレーニング画面で使用することを忘れないようにしよう。
逆にグランドマスターズは出走画面で叡智を使用でき、「グランドマスターズまで残り1ターン」で使っても適用されない*8ので注意。

なお、グランドマスターズはURAファイナルズやTSCと違って1レースのみである関係で、シニア級12月後半終了後の自由時間が3ターンではなく5ターンになっている
この5ターンというのが重要で、叡智の欠片が8つ貯まる最低ターンは4ターンなので、シニア級12月後半で叡智を発動した場合でも、毎ターン2つずつ稼ぎ続けられれば最後の1ターンでもう1回叡智を発動できる。
ダーレーアラビアンは前述の理由のため5ターンかかっても問題ないが、ダーレーアラビアン以外の叡智は4ターンで生成して5ターン目で発動するしかないので、入手した欠片の種類も考慮して展開に気を配りたい。

スキル習得に関しては、更なるヒントイベ・切れ者イベントに期待して育成終了後にまとめて習得する育成方針だとシナリオレースの突破が厳しいことが多く、十分ヒントレベルを稼げたら順次習得していく方針をある程度優先した方が良いだろう。
ゴドルフィンバルブの効果で高レベルのスキルヒントを狙いやすいこと、同時期に実装された「最大5つまで、速度の上がるスキルの習得数に応じてトレーニング効果アップ」という固有ボーナスを持つ賢さSSR【燦爛】メジロラモーヌの存在理由に挙げられる。

また「太陽の叡智」「大地の叡智」「大海の叡智」だが、習得に必要なスキルptが多いため、因子継承で下位スキルのヒントレベルを上げるか必要なスキルを取った上で余裕があるなら獲得したい。
特に「大海の叡智」は「先手必勝/先駆け」とは異なり「序盤始めの方」とランダムな場所での発動……いわば調整前の「先手必勝」に近い性能となるため、逃げウマ娘であっても習得優先度は低め。代わりになるスキルが限られる先行以降の方がまだ価値があるか。
競り合う必要はあるが中盤での速度アップである「太陽の叡智」、条件がなく効果もハズレのない終盤速度アップの「大地の叡智」を習得したいところ。



登場キャラクター

ダーレーアラビアン

君たちと出会えて嬉しいよ!
太陽の導きに感謝だな、うん
CV:進藤尚美
勇敢」の感情から生まれた人格で、ウマ娘の武器…個性を尊重し大事にしようとする思考を持つ。
自由奔放で無邪気だが思考は常に冷静で、人当たりの良さと威厳を兼ね備えている。
グランドマスターズにも出走するが、その際の作戦は「差し」。

ゴドルフィンバルブに対する桐生院葵、バイアリータークに対する樫本理子のように彼女に対応あるいは共に成長するトレーナーがグランドマスターズシナリオにはおらず、メインの出番は3人中一番少ないのが残念なところ。
ただ、後述の史実での分布もあってか各種イラストやサポートカードなどでの扱い自体は大きめであり、「三人の中の一番手(中心人物)」と見られているところはある。
またスポーティな服装の二人に比べラフかつ華美な装いであったり、中性的な口調で一人称は「」、トレーナーやその担当ウマ娘を「子羊くん」と特徴的な呼称をしてみたり、また唯一の褐色肌キャラでもあるなど、個性という点ではむしろ一つ図抜けた印象すら受ける。
シナリオ中での出番も、恐らく彼女自身は育成でのトレーナー(=プレイヤー)に対応するキャラ、という意図での演出と思われる。

元ネタは三大始祖の一角、ダーレーアラビアン。
玄孫にあたるエクリプスが大繁栄オブ大繁栄し世界各地に拡散したため、全世界のサラブレッドの大半はダーレーアラビアンの子孫にあたる。
世界最大の競走馬生産集団であり、日本にも馬主登録がされている「ダーレーグループ」の由来はこの馬である。

シニア期終盤で彼女が語る「ジュニア戦だけで22戦して15勝」「アメリカの三冠ウマ娘とマッチレースで勝利」したウマ娘の元ネタは彼女の血統の子孫、アルサブであると思われる。

バイアリーターク

後れを取るな、青二才!
軟弱は敗北に繋がると心得よ!
CV:斎賀みつき
規律」の感情から生まれた人格で、強さこそ未来を切り拓くという思考のもと、軍人気質の厳しさを持つ。また左目には刀傷のような傷痕がある。
しかしそれはウマ娘のためを想ってのことであり、その気遣いに気づいたウマ娘からの信頼は篤く、育成シナリオ上ではウマ娘の徹底したトレーニング・リスク管理を主とする樫本理子から信頼を寄せられる。
また三女神の中では年長格のポジションについている様子。
グランドマスターズにも出走するが、その際の作戦は「追込」。

元ネタは三大始祖の一角、バイアリーターク。
軍馬としてトルコからイギリスに渡り供用されたと言われているが、そもそも本馬に関する史料や文献がほとんど存在しておらず、どの学説も憶測の域を出ない。
軍馬時代はロバート・バイアリー大佐に所有され、ボイン川の戦いで軍功を挙げたとされる。
また、三大始祖の中で競走に勝った記録が残っている唯一の馬でもある。
玄孫にあたるヘロドが繁栄したが、現在ではかなり希少である。日本では80年代においてアイルランドから輸入されたパーソロンがスタッドインし、ウマ娘であればそのパーソロンの血を継いでいるシンボリルドルフ-トウカイテイオー・ツルマルツヨシの親子やメジロマックイーンにサムソンビッグ、ダイタクヘリオスが該当する。そして、世界のバイアリーターク直系は今やトウカイテイオー直仔のクワイトファイン、キセキノテイオーやマックイーン直仔のギンザグリングラスに託されている。

シニア期終盤で彼女が語る「見た目にそぐわぬ頑健さ」「最終的な戦歴は100戦以上。勝利数70戦を超える」ウマ娘の元ネタは彼女の血統の子孫、フィシャーマンであると思われる。

ゴドルフィンバルブ

大丈夫、安心して。
海は全てを柔らかく包み込んでくれるもの
CV:佐藤聡美
愛情」の感情から生まれた人格で、糸目のほんわか系お姉さん。
相手の心配を先に汲み取るなど、全てを愛し見守る優しさを持つ一方で試すような言動をするが、どれも相手の成長を願っての優しさあってのもの。ある意味スーパークリークのライバル
レース中だろうと目は開かないが、叡知を使用すると短い時間だが目を開いてくれる。
育成シナリオでは、ほんわかとした雰囲気と波長の合うハッピーミークとそのトレーナーである桐生院葵から信頼を寄せられる。
実は猫好き。アニマルセラピーを指導に入れているが、一番癒されているのは彼女らしい。
グランドマスターズにも出走するが、その際の作戦は「先行」。

元ネタは三大始祖の一角、ゴドルフィンバルブ。
「あれ? 誰?」と思った人もいるかもしれないが、一般的に知られる名前は「ゴドルフィンアラビアン」で、『~バルブ』は伝わっているもう一つの名前。
本作及びコラボ先である「StarHorse4」でこの名前を選んだ理由としては、ダーレーアラビアンと被ってるのが見栄えが悪い、9文字をオーバーさせたくない、というあたりだろうか。
マッチェムから子孫が確立された当時はエクリプス・ヘロドが勢力を拡大中であったためあまり広がることはなかった。
日本では実装ウマ娘内にバルブの子孫が不在なくらいバイアリータークよりもさらに希少で、クライムカイザー*9・サニングデール*10・カルストンライトオ*11くらいしかめぼしい名前が挙がらない。
ただ希少なのはあくまでサイアーラインに限った話であり、エクリプスとヘロドの代表産駒ハイフライヤーの母がゴドルフィンバルブの血を引いているため、母系として後世に残した影響自体は非常に大きい。
具体的には、現代のサラブレッドの遺伝子プールを占める割合のうち、ダーレーアラビアン由来の物ですら7.5%止まりの中、ゴドルフィンバルブ由来のそれはおよそ14%とされている。
またダーレー・ジャパンの親組織にして通称「ゴドルフィンブルー」と呼ばれる青一色の勝負服でおなじみの馬主、ゴドルフィンの名前の由来でもある。ゴドルフィンという名にイメージカラーは青…ゴドルフィンキラーのアイツと対面させたらどうなるのだろうか…
その他、その生涯を題材に創作を交えた小説作品『名馬風の王』として児童文学の題材にもなっている。
猫好きという伝承も残っている。

シニア期終盤で彼女が語る「初勝利には20戦近くかかった」「最強と呼ばれるウマ娘にまで勝利」したウマ娘の元ネタは彼女の血統の子孫、シービスケットであると思われる。
2003年には当馬をもとにした映画*12も公開されており、そちらで知ってる人も少なくないかもしれない。
+ サポートカード

SSR【永劫続く栄光へ】祖にして導く者

グループタイプのサポートカード。
固有ボーナスは「絆ゲージが100以上の時友情ボーナスとやる気効果アップとスキルptボーナス」という盛りに盛った効果。
完凸すればスピード・スタミナ・パワーに+1のボーナスが入る。また初期パワーアップ+35に初期絆ゲージ+20を備えているが、重要度が下がっているとはいえレースボーナス・ファン数ボーナスは持たないためそこは数少ない弱点か。
特定の凸段階で大きく性能が上がる要素はなく、そもそもギミックが強い性質のカードなので、どこまで凸を進めるかは難しいところ。
お出かけイベントを完遂すると新規レアスキル「神速(「快速」上位スキル。レース後半のどこかで前に出て、持久力をわずかに回復する汎用スキル)」のヒントを入手可能。
最近流行りの「前に出る」効果を積んだ汎用性の高いスキルであり、クラシック正月イベントでは「快速」のヒントLv3を入手できるため、それまでにお出かけ解放されることを祈りたい。
お出かけイベントは3人のイベント→共通イベント2回という手順を辿るが、全てやる気+1効果があり、ゴドルフィンバルブのものは悪いコンディションの回復が可能

グループタイプの特性に加えスピード・スタミナ・パワー対応のサポート効果、さらに選択肢によって上がるステータスがバラバラなイベントを備えており、各ステータスを手広く伸ばすことができ、
さらにイベントで色々な距離条件のスキルのヒントを(ヒントレベル1ではあるが)ばら撒く、手広い範囲への対応が強く意識されたカードである。
元々叡智を使ってサポカで対応できないステータスを伸ばしやすい本シナリオの特性も促進する形になる。

そして、本シナリオではここからが本番。
このグループサポートのトレーニング後イベントでは3択が発生。
この3択によって、対応する三女神の叡智の欠片を1つ入手することができる。
任意の欠片を集めやすくなるうえ、友情トレーニングをしたうえで発生すれば、通常では不可能な1ターンで3つの知識の欠片を入手することも可能になるのである(また、グループ本来の性質共々、友情が出ない段階からの欠片集めも円滑になる)。
とにかくこれが強力であり、普通のプレイでは相当理想的な展開でもないと不可能な、グランドマスターズ開催時の総レベル12も現実的に狙うことが可能。
完凸強SSRを抜いて無凸女神を入れるような極端なケースとなると要検討であろうが、本シナリオでは可能な限り採用したいカードという評価を受けている。

……で、このカードは前述の通り、これまでのシナリオ特効系友人とは異なりシナリオ実装合わせではなく後出しの形であったため、余計に界隈がざわめくこととなった。
もっとも、シナリオ実装合わせで登場したSSR枠のメジロラモーヌは「単純に強くて汎用性が高い」という性質から本カードの登場で使い道が損なわれるわけではなく、単に「強いカードが立て続けに出ただけ」という状況なので「玉座」騒動のような方向での批判はほとんどなく、
「シナリオリンクの存在を明記せずに、後から追加するのはどうなのか」という部分が主となる。
まあ、三女神は本カードの実装以前はそもそもゲーム内のデータとして居ないので、確かに理論上は書いてなくてもおかしくはないのだが……。


桐生院葵

通常のトレーナーとして参加。ハッピーミークと共にグランドマスターズ制覇を目指す。
ゴドルフィンバルブによればミークは晩成型らしく、周囲のペースに合わせることなく地道にトレーニングを重ねていく。
育成レースでもシニア級から参戦してくる。

樫本理子

今回も通常のトレーナーとして参加。
パワーで押し切るビターグラッセ、豊富なスタミナからのロングスパートを得意とするリトルココンと共にグランドマスターズ制覇を目指す。
やはり今回もウマ娘の徹底的なトレーニング管理は変わらないが、ビターグラッセが伸び悩んだ際には自分の指導方針に自信を失う場面も……。

シナリオレースのほか、育成ウマ娘にもよるがクラシック三冠や天皇賞、グランプリレースにも出走してくる。
ハッピーミーク共々、オリジナルウマ娘が個々のウマ娘の育成シナリオレースに登場するのは初。
特に菊花賞や天皇賞(春)などの長距離レースに挑む際にはリトルココンに要注意。回復レアスキル持ちライバルが1人増えている状態なので、「このウマ娘のシナリオならこのくらいでも勝てる」と油断するとリトルココンに勝利をかっさらわれることがしばしばある。スキルは適宜習得するようにしたい。

実況の杉本清

シナリオレースのパドックと実況を務める、競馬実況のレジェンド杉本清氏ご本人
「StarHorse4」のほうでも杉本氏が実況を務めているため、そちらからの起用と思われる。
一部では杉本ロイドなんて言われてたり


追記・修正はグランドマスターズで三女神に大差勝ちしてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\子羊くん!/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ウマ娘 プリティーダービー
  • グランドマスターズ -継ぐ者達へ-
  • 育成シナリオ
  • グランドマスターズ
  • バイアリーターク
  • ゴドルフィンバルブ
  • ダーレーアラビアン
  • 杉本清
  • 三大始祖
  • StarHorse4
  • グラマス
  • メガドリームサポーター
  • サトノ脅威のメカニズム
  • Everlasting BEATS
  • 個別目標達成系シナリオ
  • コラボ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年12月31日 08:53

*1 発動が12回ではなくレベル合計が12以上。そのためひとつの叡智を6回以上発動させてもレベル5までしかカウントされない。

*2 ミーク、ココン、グラッセとも各シナリオ上で条件を満たした際の強化ステータスで登場

*3 順に一着で700人・10,000人・20,000人

*4 例えばデビューがマイルでその後ホープフルステークスに直行した場合、マイル1中距離1でマイルのGURになる。

*5 当然だが友人サポートを除く。ただし「お疲れ様です」系イベントは別個に確定で発生する。

*6 ただし初回の情熱ゾーンに入るイベントをこなしておく必要はある。

*7 ちなみに三女神とトレーニングの期間は全75ターンのため理論上は各5まで上げることは可能。

*8 前3レースは育成本編の最中なのでターンの合間に差し込まれているが、本編終了後であるグランドマスターズは1ターンを使って開催している扱いのため。

*9 76年クラシック世代、所謂TTG世代のダービー馬

*10 第34回高松宮記念勝ち馬

*11 新潟直線1000m、所謂「千直」のレコードホルダーとして知られる第38回スプリンターズS勝ち馬

*12 製作総指揮と主演はサム・ライミ版スパイダーマンでお馴染みトビー・マグワイア、日本でも評価が高く当時の日本アカデミー賞優秀外国語映画賞も獲得している。