ソードアート・オンライン

登録日:2009/08/08(土) 11:44:29
更新日:2019/10/12 Sat 10:10:59
所要時間:約 39 分で読めます




※この項目はネタバレ要素を含んでいます。


『ソードアート・オンライン』とは、電撃文庫から刊行中のライトノベル
作者は川原礫(九里史生)、イラストはabec。既刊22巻。2016年に全世界累計発行部数1900万部を、2018年に2200万部を突破した。

また、本編とは別にSAO編に焦点を当て、アインクラッド攻略を1層から順に描いていく「プログレッシブ」(既刊6巻、漫画版5巻)、
作中に登場するゲーム《ガンゲイル・オンライン》を舞台にした時雨沢恵一著「ガンゲイル・オンライン」(既刊9巻)、
短編エピソードで描かれているゲーム《アスカ・エンパイア》を舞台にした渡瀬草一郎著「クローバーズ・リグレット」(全3巻)
等の外伝が刊行されている。


◆概要

元は『アクセル・ワールド』で電撃大賞を受賞し商業作家としてデビューした川原礫が九里史生(くのり-ふみお)名義でHP上で公開し、閲覧数650万PVオーバーを記録したネット小説。
その後当時担当編集だった三木一馬の発案で、こちらも電撃文庫から商業作品として刊行されることになった。
Web版からかなり大幅な加筆・修正がなされており、特に死銃編以降の加筆が非常に多い。というか6巻や10巻に至ってはほぼ全ページ書き下ろしである。また21巻以降は本編では実に10数年ぶりの完全新作となる予定。

1巻のあらすじやアニメ1話の内容から誤解されがちだが、デスゲームものに多い人間の愚かさ、狂気、悲嘆、あるいはパニックや疑心暗鬼、血みどろの殺し合いがメインの作品――――
というわけではない。

そういったものを期待するとおそらく当てが外れるので注意。
デスゲームものというよりはむしろ仮想世界やフルダイブシステムを題材としたSF作品と考えた方が良い。アリシゼーション編に至っては最早異世界転生モノの様相を呈している。

部によって世界観やテーマが大きく変わっていくのも特徴の一つ。

ちなみに、作者の別作品『アクセル・ワールド』との繋がりは「直接的には」ないらしい。
ただあちらで出てきた機器の一部がこちらでは「開発中」の産物であったり、アクセルのアニメにナーヴギアが登場したりと、随所に「アクセル・ワールド」の世界の「過去」であるという要素はある。

なお、Webサイトに掲載されていた本シリーズは文庫版発売に伴い本編は削除され、作者サイトでは一部の番外編を読むことができるのみとなっていたのだが、2016年までは閲覧可能だった外伝「月の揺りかご」は≪ムーン・クレイドル≫として大量の書き下ろしを追加し電撃文庫から出版される際に削除された。*1
一時期続編《月の揺りかご2》が連載されていたが、やはり20巻の発売に併せて公開停止・削除されている。


◆あらすじ

◇1~2巻 第1部≪アインクラッド≫


これはゲームであっても、遊びではない


通称「SAO編」。アニメ版はこれらに8巻収録の≪圏内事件≫と「プログレッシブ」の内容を改変、及び時系列順に並べ直し、再構成している。

世界初のVRMMO《ソードアート・オンライン(SAO)》。
本当の意味での仮想現実が体験できる最新型ゲームマシン《ナーヴギア》によって、かつてないリアルさを手に入れたVRMMOをユーザーは熱狂的に歓迎した。

しかし、ゲーム公開初日にゲームマスター《茅場晶彦》によって、1万人のプレイヤーはゲーム内に囚われ、ログアウト不可能になってしまう。
現実世界で無理に機械を外したり、ゲーム内でプレイヤーのHPがゼロになると、ナーヴギアに仕掛けられたトラップによって脳を焼かれ永遠に復活出来ない。

ゲーム内の“死”が本当の“死”を意味する。
現実世界に無事に戻る方法は、100の階層が存在する《浮遊城アインクラッド》の天辺に上り詰め、最終ボスを倒す事。

現在、ゲーム開始から2年経過、生存者6千人、残る階層は25。

過酷なデスゲームは、いまだに終わらない――


3巻以降は舞台は他の仮想世界へと移り変わっていく。

◇3~4巻 第2部≪フェアリィ・ダンス≫

通称「ALO編」。
無事にゲームクリアし、SAOの世界から現実世界へ帰還したキリトであったが、アスナをはじめとする300人のプレイヤーが、SAOからのログアウトが確認されたにも関わらず未だ帰還することなく昏睡状態のままであった。
自らの無力感に苛まれるキリトであったが、エギルからアスナらしき人影が写ったスクリーンショットが見つかったという報告を受ける。
その情報に一縷の望みを託し、キリトはそのスクリーンショットが撮られた《アルヴヘイム・オンライン》という妖精たちのファンタジー世界を舞台としたVRMMORPGの世界へと赴く。


◇5~6巻 第3部≪ファントム・バレット≫

通称GGO編。
アスナが現実世界に帰還して、もうすぐ1年が経過しようとする頃。
人類の最終戦争によって荒廃した世界を舞台にした銃主体のゲーム《ガンゲイル・オンライン》で、《死銃》と名乗る怪人物に撃たれたプレイヤー2名が次々に変死するという事件が発生。このことについて総務省の菊岡から相談を受けたキリトは調査に協力することを決意。
今まで経験してきた剣の世界とは全く異なる《ガンゲイル・オンライン》の世界へと単身乗り込む。
死銃事件の真相は、事故か事件か偶然か――――――


◇7巻 外伝≪マザーズ・ロザリオ≫

アスナを主人公とした外伝。
突如ALOに《絶剣》と呼ばれる謎の凄腕剣士、ユウキが現れる。キリトですら勝てなかったという彼女にアスナも決闘を挑むが敗北。
しかしデュエル直後にアスナはユウキから彼女がリーダーを務めるギルド《スリーピング・ナイツ》と新生《アインクラッド》の1パーティによるフロアボス攻略という、思いもよらない誘いを受ける。


◇8巻 物語を補完する短編集≪アーリー・アンド・レイト≫

SAOの圏内で起きたシステム上ありえないはずの殺人事件を描く≪圏内事件≫、
GGO編解決後、ALOでイベントクエストに挑むキリト達を描いた≪キャリバー≫、
SAO1層でクラインと別れた直後のキリトの動向を描いた≪はじまりの日≫の3本。

短編集ではあるが、何れも物語上重要なエピソード。しかし現在≪はじまりの日≫のみ映像化されていない。


◇9巻~18巻 第4部≪プロジェクト・アリシゼーション≫

通称「アリシゼーション編」。縮めて「アリシ」と呼ばれることもしばしば。
アリシ完結までの18巻中半分(後日談を足せば半分以上)を占めていることから分かる通りかなりの長編だが、原作ファンからの人気もトップクラス。
『ソードアート・オンライン』という作品の本質をこれ以上なく表した内容であり、SF色が特に濃い。

◇9~14巻 前半部《人界編》

ある人物に襲われ昏睡状態になったキリト。
そんなキリトが目覚めると、そこは現実と全く区別のつかない謎の仮想世界《アンダーワールド》だった。
自力でのログアウト不能というSAO時と同じ状況に陥ったキリトは、現実世界へと帰還するため、そこで出会った少年ユージオと行動を共にし、互いの目的のため世界の中心《セントラル・カセドラル》、そしてそれのある央都セントリアを目指して旅を始める。
一方、現実におけるキリトの体は搬送されたはずの病院から消失していた。
アンダーワールドの秘密、キリトの現実世界における現在の居場所、そして何故キリトはこの世界に迷い込んだのか……。


◇15巻~18巻 後半部《アンダーワールド大戦》

悲劇の元凶であり、非道な作戦を画策していた公理協会の最高司祭・アドミニストレータは討ち果たされた。
しかしその代償はあまりにも大きく、友を失ったキリトは精神を喪失し、物言わぬ廃人と化してしまう。
そんな中アンダーワールドでは数百年もの間いがみ合ってきた《人界》と《ダークテリトリー》との最終戦争の火蓋がまさに切って落とされようとしていた。
一方現実世界では、アスナ達の乗る《オーシャン・タートル》が謎のテロリストの襲撃を受ける。

Web版ではこの章をもって、SAO本編は完結となる。


◇19巻~20巻 アリシゼーション編を補完する外伝≪ムーン・クレイドル≫

アンダーワールドは、300年に及ぶ争乱の果てについに一つとなった。
どこかともなく現れた《ベクタの迷子》がたった一人で暗黒の神を倒し、この世界に平和をもたらしたのだ。
人界を長年支配してきた公理教会は解体、貴族制度は大幅に見直され、壊れたままの《東の大門》を通じて暗黒界人・人界人の交流も始まっていた。
しかしそんな人界の中枢にて、もう起こるはずのない暗黒界人による殺人事件が発生。代表剣士キリトとその傍付練士改め整合騎士見習いのロニエは事件の真相を探る為、暗黒界の首都オブシディアへと赴く。

先述した通り、未完結のままWebに残っていた「月の揺りかご」の完成版。


◇21巻・23巻~ 第5部《ユナイタル・リング》

アンダーワールドでの事件から現実時間で1ヶ月経過したある日、キリトはアスナやアリスとともにALOにログインしていた。
すると唐突に地面が崩れるとともにこれまで使えていた羽根が使えなくなり、更に家も崩壊。それどころか全員のステータスが初期化されていた。
同様の現象はALOどころか《ザ・シード連結体》各地で発生し、リズやシリカ、更にはユイまでもが巻き込まれ、一般プレイヤーとして参加することに。
そして、全てのVRMMOが融合したサバイバルゲーム《ユナイタル・リング》の幕が上がる。

映画などを除けば実に10年ぶりとなる新章。後述の劇場版の設定などが逆輸入されている。



◆コミカライズ

電撃文庫のお約束としてコミカライズもいくつか発売中。原作を端折りつつ漫画化したもの、ゲーム版をオリジナル要素を交えつつ漫画化したもの、完全新規のオリジナルストーリーのものなど複数。

◇コミックス 外伝≪ガールズ・オプス≫

新生ALOにて、とあるSAOからのリメイククエストに挑んでいたシリカ、リズ、リーファ。
そんな中、先に同じクエストをやっていた《クロ》というプレイヤーと出会う。
彼?は《黒の剣士》を彷彿とさせる二刀流使いで…



◆アニメ

アニメは2012年7月より放送開始。音楽は梶浦由記。制作はA-1 Pictures、配給はアニプレックス。
アインクラッド編は原作と異なり作中の時系列順に放映されたため、1巻のエピソード以外にも途中に2巻や8巻、プログレッシブのエピソードの一部が入っている。

アインクラッド編:1話〜15話
フェアリィ・ダンス編:16話〜25話。

OP
crossing field/歌.LiSA(アインクラッド編)
INNOCENCE/歌.藍井エイル(フェアリィ・ダンス編)
ED
ユメセカイ/歌.戸松遥(アインクラッド編)
Overfly/歌.春奈るな(フェアリィ・ダンス編)

また、2013年の大晦日に総集編+オリジナルエピソードの特別編『Extra Edition』が放送された。
ED:虹の音/歌.藍井エイル

2014年7月から『ソードアート・オンラインⅡ』として第二期放送。
ファントム・バレット編とキャリバー編の間にファントム・バレット総集編として14.5話を放送。配信サイトによっては14.5話が15話として扱われている場合もある。

ファントム・バレット編:1話~14話
キャリバー編:15話~17話
マザーズ・ロザリオ編:18話~24話
OP
IGNITE/歌.藍井エイル(ファントム・バレット編)
courage/歌.戸松遥(キャリバー編/マザーズ・ロザリオ編)
ED
Startear/歌.春奈るな(ファントム・バレット編)
No More Time Machine/歌.LiSA(キャリバー編)
シルシ/歌.LiSA(マザーズ・ロザリオ編)

電撃文庫 秋の祭典2015で劇場版『オーディナル・スケール』の製作が発表。2017年2月18日公開。
ED
Catch the Moment/歌.LiSA

更に第三期が『ソードアート・オンライン―アリシゼーション―』として放送。
長大なアリシゼーション編を題材にするためか、深夜アニメとしては異例の4クール構成となっている。
………が、流石に一気に4クールを放送出来ないので分割で放送。

18年10月~19年3月まで前半部「人界編」を放送。
ビギニング編:1話~13話
ライジング編:14話~20話
18.5話に総集編「リフレクション」を放送。
ユナイティング編:21話~24話

19年10月より後半部「アンダーワールド大戦編」を放送。
しかし、放送枠の都合により19年10月~12月と20年4月~6月に分割して放送予定。

OP
ADAMAS/歌.LiSA(1クール目)
RESISTER/歌.ASCA(2クール目)
ED
アイリス/歌.藍井エイル(1クール目)
forget-me-not/歌.ReoNa(2クール目)

アニメ第一期放送に先駆けドラマCDが発売。『アクセル・ワールド』のドラマCDとのセット。

◇劇場版 外伝≪オーディナル・スケール≫

現実を拡張するAR型ウェアラブル・マルチデバイス《オーグマー》。
様々な機能やARアイドル・ユナの登場により発売後瞬く間に大人気となったそれは、携帯電話や既存のフルダイブ機器に代わる次世代のデバイスとして注目されていた。
SAO帰還者学校の面々には無料配布されており、アスナ達もオーグマーを使いこなし、日常生活で活用していたが、キリトだけは「やっぱりVRがいい」とその新しい機器を使う事に乗り気ではなく、最新ARゲーム《オーディナル・スケール(OS)》もあまりプレイしていなかった。
そんな中、近頃OSに旧SAOのボスモンスターが現れるという噂が広がり始め…



◆ゲーム

作中に登場するオンラインゲームをベースにしたアクションRPG(ホロウシリーズ)も、主にPS系で展開されている。この手のゲーム化作品の常として半分くらいギャルゲーだが気にしてはいけない
本編と矛盾していたり設定が色々変更されているが、これは「75層で攻略が終了しなかったIF」である『インフィニティ・モーメント』が前提の世界線のため。
  • 『ソードアート・オンライン -インフィニティ・モーメント-』(舞台SAO)
  • 『ソードアート・オンライン -ホロウ・フラグメント-』(↑の完全版、舞台SAO)
  • 『ソードアート・オンライン -Re:ホロウ・フラグメント-』(↑のPS4移植版、舞台SAO)
  • 『ソードアート・オンライン -ロスト・ソング-』(舞台ALO。前二作とは異なる空中戦ACT)
  • 『ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション-』(舞台はSAOを再構築した仮想世界《ソードアート・オリジン(SA:O)》)
  • 『ソードアート・オンライン -フェイタル・バレット-』(舞台GGO、原作のGGOのシステムを一部流用したTPS)
また、以前から関係性が疑われていた作者の別作品『アクセル・ワールド』とのコラボである、加速世界《ブレイン・バースト2039》が仮想世界《アルヴヘイム・オンライン》を侵食・融合した世界が舞台のACT
  • 『アクセル・ワールドVSソードアート・オンライン 千年の黄昏(ミレニアム・トワイライト)
も発売中。SAOゲームシリーズでも番外扱いであり、原作ともそれまでのゲーム版とも違う世界線の模様(というより『千年の黄昏』が起きたことで更に分岐・派生したというべきか)。

スマートフォン向けゲームアプリも複数運営中。ソシャゲは入口を広く持つことが求められるためか、SAOを主軸に据えたものとSAO、ALO、GGOを行き来するものに二分される。
  • 『ソードアート・オンライン エンドワールド』
  • 『ソードアート・オンライン コード・レジスタ』
  • 『ソードアート・オンライン プログレス・リンク』
  • 『ソードアート・オンライン メモリー・デフラグ』
  • 『ソードアート・オンライン インテグラル・ファクター』


これらとは別に、電撃文庫のキャラが集合した格闘ゲーム『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』及びその続編『IGNITION』にキリトやアスナ、リーファやユウキ、更には外伝『ガンゲイル・オンライン』からレンが参戦している。



追記・修正は茅場がデスゲームを創り上げた本当の意味に気付いてからお願いします。

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