流出/太極(神座万象シリーズ)

登録日:2012/03/02(金) 14:29:34
更新日:2023/05/08 Mon 07:04:44
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飛翔しろ、覚醒しろ、爆ぜて疾駆し流れ出せ

私が定義する究極とは、異なる究極に殺されるまで広がり続ける開闢の法だ





流出/太極とは神座万象シリーズに登場する異能である。
渇望を高め、自分だけの法則を具現化させる技が神域に達したモノ。新たな宇宙を創造する御業。
それ以下とは明確な格差があり、創造の使い手が万人集まろうと、500の銀河を飲み込んだ超生物だろうと真の流出には対抗不可能。

仮に水中の法が太極と化したなら、全宇宙が水底に変わる。もしくは、宇宙を砕く領域の法でなければ蒸発も凍結もしない水が誕生する。
前者を覇道、後者を求道と呼び、覇道太極に至った神格(覇道神)は神座への挑戦権を得る。

Dies Irae』の流出位階、『神咒神威神楽』の太極は名称が異なるだけで同一の能力である。





以下一覧

Dies Irae

新世界へ語れ超越の物語(アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ)

藤井蓮の流出。覇道型。
神座としては「無間刹那大紅蓮地獄(アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ)」と呼称される。
渇望は「刹那を永遠に味わいたい」「愛しい者たちを守りたい」。
発現した能力は「時の永続停止」。
流出位階未満の存在は問答無用で時を止められ即座に戦闘不能になるし、同じ流出位階の存在であっても出力を上げれば停滞を強制できる。

速さのアドバンテージを一方的に取れるため、戦いにおいて非常に強力な能力。



混沌より溢れよ怒りの日(ドゥゾルスト・ディエスイレ)

ラインハルト・ハイドリヒの流出。覇道型。
神座としては「修羅道黄金至高天(ドゥゾルスト・ディエスイレ)」と呼称される。
渇望は「全力を出したい」「総てを愛したい」。
発現した能力は「死者の軍勢を率いる」。
ラインハルトと戦うということはラインハルト個人だけでなく、同化している数百万の軍勢総てと戦うことであり、軍勢は指揮者を打倒しない限り何度倒しても蘇生する。

ラインハルトにとって軍勢とは己そのもの。経験・知識の共有だけでなく、黒円卓の創造さえ「軍勢変生」によって擬似的な流出位階へと引き上げた上で自在に行使できる。



生と死の刹那に未知の結末を見る(ウィーウェ・メモル・モルティス=アクタ・エスト・ファーブラ)


メルクリウスの流出。覇道型。
神座としては「第四神座 永劫水銀回帰(オメガ・エイヴィヒカイト)」と呼称される。
渇望は「自分の望む結末以外は認めない」「こんな結末は嫌だ」「納得できる結末をよこせ」。
発現した能力は「時間の巻き戻し」。
マリィに抱きしめられて死ぬ以外の結末に至った時、絶命の瀬戸際で再度渇望を流出。歴史をリセットし最初からやり直してしまう。

余技として星の運行を完全に支配することが可能。
無数の星を掌大にまで凝縮して弾け飛ばした宇宙規模の大熱波、銀河面吸収帯の大激突(グレートアトラクター)、並行宇宙とその内部の天体の配列を操作することで極大規模のグランドクロスの創造、自身が掌握する座の全ての魂を使用し、多元宇宙総ての星を凝縮させた規格外規模のブラックホールなど、非常に多岐にわたる術技を持つ。



すべての想いに巡り来る祝福を(アマンテース・アーメンテース=オムニア・ウィンキト・アモール)

マリィの流出。覇道型。
神座としては「第五神座 黄昏輪廻転生(アニマ・エンテレケイア)」と呼称される。
渇望は「全てを抱きしめたい」。
発現した能力は「全ての生命体を生まれ変わらせる事で幸せな未来を創り出す」。
水銀の介入によって自分の渇望を自覚し、物語の終盤で求道から覇道に変容する。

善良に生きて死んだ人も救いようのない悪人も、満足のいく死も無念のまま逝った理不尽な死も、誰も彼もを一切の差別無く抱きしめ、どのような人間、どのような人生でも「諦めないで幸せになって欲しい」と人の自由さを尊重した上で語りかける。今が辛くても、いつかきっと幸せな明日が来ると語る理である。






神咒神威神楽

天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)

坂上覇吐、久雅竜胆による二者合作の太極。覇道型。
神座としては「第七神座 曙光八百万(アマテラス)」と呼称される。
渇望は「化外を生まない」。
発現した能力は「あるべき場所に魂を導く」。
七代目の神座となったのは覇吐でも竜胆でもなく、意志を持ったこの太極そのもの。彼らの子供と言える存在。



・経津主神・布都御魂剣

壬生宗次郎の太極。求道型。
渇望は「ただ一振りの刃でありたい」。
発現した能力は「自分を剣に変えて全てを斬る」。
彼そのものが切断という概念なので武器の有無も関係なく斬撃を放てる。斬りたいという渇望を極めることで斬撃が外れることは有り得なくなったので全て命中するし、防御しても彼に斬れないものはほとんど無いので、肉体だけでなく魂・精神・寿命・概念のいずれか、ないし全てを斬って相手を斬滅できる。



・紅楼蜃夢・摩利支天

玖錠紫織の太極。求道型。
渇望は「常に最高の自分でありたい」。
発現した能力は「自らの可能性を無限に拡大する」。
紫織の攻撃は当たった可能性があるならば当たり、攻撃しても当たらなかった可能性がある限り当たらない。
紫織を傷つけるには絶対にかわせない攻撃を行うか、彼女自身が「傷つく自分が最良である」と判断せざるを得ない状況に追い込まなければならず、なおかつ当たった場合も被害を最小限に食い止められるため殺すことは非常に困難。



・無形

摩多羅夜行の太極。求道型。
渇望は無し。
発現した能力は「宇宙の物理法則なら何でもできる」。
無色の太極であり、至らぬ者らとはかけ離れた差があるものの、太極としては最弱。
夜行が東征に参加したのはこれを染めるべき色を見出すため。



・夜摩閻羅天

摩多羅夜行の太極。求道型。
渇望は「総てを殺したい」。
発現した能力は「ありとあらゆる殺しの術を実現する」。
無形を染める色を「死」と定め、あらゆる物に絶対の死をもたらす死の宇宙として完成した。他者の殺傷を目指す限り、その手に起こせぬ事象などもはや夜行には存在しない。
塵掃除が大いに捗る波旬好みの力。



・■■■■■■■

御門龍水の太極。求道型。
渇望は「幸福になりたい」「思う通りになればいい」。
発現した能力は「自分が願ったことを実現させる」。
龍水は自身の太極を理解しておらず、無意識下でその力が行使され続けている。
彼女が恵まれた環境にいるのも、致命傷を負わないのも全てはこの力のため。応用性が非常に高く、理想の男性の形成にすら成功している。



・修羅曼荼羅・犲狼

爾子/丁禮の太極。求道型。
渇望は「誰にも触れられたくない」。
発現した能力は「無限加速」。
夜刀を除けば最速の理であり、速度の競い合いにおいて絶対的な優位に立つ。
ただし、大元である黄金の太極が既に滅びているためかつて有していた絶対回避能力が消失しており、以前と変わらず触れられれば砕ける彼には致命的な弱点となる。




・修羅曼荼羅・大焼炙

御門龍明の太極。覇道型。
渇望は「黄金の輝きに永劫焼かれていたい」
発現した能力は「炎熱放射能力」。
その獄炎は火力・範囲共に母禮のそれを遥かに上回る。
ただし、大元である黄金の太極が既に滅びていることに加え、本来は天魔の一員である龍明が無理を押して天狗道に紛れ込み、数百年の長きを耐え続けたことでその身体は既に限界まで疲弊していた。
結果この太極を使えるのはただ一度きりであり、解放した龍明は寸刻みで身体が崩壊していく上に、本来の全力も発揮できない。




・天魔・血染花

凶月刑士郎の異能。求道型。
渇望は「俺はこんな不幸いらない」。
発現した能力は「自身に接触した力の吸収」。
攻撃すれば相手の力を削り、攻撃によって傷ついてもその攻撃から力を奪って再生と共に強度が上昇し、運気を奪うことで運良く致命傷を回避する。つまりは長期戦必至でありながら戦いが長引けば長引く程有利になっていく。
だが血染花を行使する代償として、刑士郎の最も愛する者…つまり、咲耶の生命力を必要とする。

元となったのはヴィルヘルム・エーレンブルグの創造「死森の薔薇騎士」。
ただし天狗道の影響を受けたことで覇道型ではなく求道型として発現した。


無間大紅蓮地獄(むげんだいぐれんじごく)

天魔・夜刀の太極。覇道型。
藤井蓮の流出「新世界へ語れ超越の物語」とほぼ同一の力。
「軍勢変生」の会得により彼の仲間は疑似的な神格に引き上げられ、時間停止という堅牢な鎧に守られる。

夜都賀波岐の太極がどれも頭に『無間』という夜刀の理を冠しているのは、彼らが本来は太極に至る器足り得ない証である。



・無間焦熱地獄

天魔・母禮の太極。求道型。
渇望は「仲間たちが道を見失わないよう、閃光となって燃え続けたい」。
発現した能力は「超高熱の火炎と超電圧の稲妻の操作」。
初戦では素手だったが、本来は炎と雷の二刀流を使う。

求道ゆえに身体そのものが異界であり、恒星級の熱を帯びているため、触れたものを悉く侵す攻防一体。視線や気勢においても同じであり、視認するだけで対象を焼滅させうる。
また西側はおろか天魔でも希少な飛行能力を有する。

元となったのは櫻井螢の創造「爾天神之命以布斗麻邇爾ト相而詔之」とベアトリス・キルヒアイゼンの創造「雷速剣舞・戦姫変生」。



・無間叫喚地獄

天魔・悪路の太極。求道型。
渇望は「自らの大切な人の穢れを引き受ける者になりたい」。発現した能力は「腐敗毒への変生」
己に触れたものを悉く腐り落とし、母禮同様に視線や気勢に至るまで効果を伴う。
肉体そのものが高濃度の陰気であるため、玖錠紫織が放つ莫大量の生命エネルギーの拳技ですら、触れた刹那に腐り落ち、またそういった特性から、相手の能力を受けて倍返しに跳ね返す坂上覇吐の桃花・黄泉返りを見舞っても、「毒に毒を浴びせても効果がない」と思わせてしまうほど。

元となったのは櫻井戒の創造「許許太久禍穢速佐須良比給千座置座」。



・無間等活地獄

天魔・紅葉の太極。覇道型。
渇望は「亡くしたものを取り戻したい」。
発現した能力は「死者の操作」
一体一体の性能は生前より多少怪力になったという程度のものだが、死体が死体を増やしていくという増殖性は脅威以外の何ものでもない。
紅葉が操っているのは厳密には肉体ではなく魂であるため、肉体の破壊に意味はなく、魂の概念を知らぬものでは太刀打ち不可能。
本来、こういった死を冒涜するような能力を夜刀は好まないのだが、紅葉曰く「こうしたほうが彼らにとって幸せ」ということらしい。それはつまるところ、西側世界の法に則って死を迎えるより、紅葉の走狗となることのほうがマシであると、夜刀が認めている証である。

元となったのはリザ・ブレンナーの形成。



・無間黒縄地獄

天魔・奴奈比売の太極。覇道型。
渇望は「自分の前を行く者を引きずりおろしたい」。
発現した能力は「拡散する影の海による不動縛」
渇望自体は褒められるものではないが、これは自身にとって眩しい光である夜刀に対する恋心の表れである。

「歪み」は元々この太極が源泉であり、奴奈比売の渇望が捉え方によってなんとでも解釈できるため、西側に伝わった際に力の一端がそれぞれ別種の能力のように変化した。
「歪み」のオリジナルとして、宗次郎の切断や紫織の可能性拡大を超出力で扱うこともできる。ただし、覇吐の歪みだけはなぜか全く与り知らないものであるらしい。

元となったのはルサルカ・シュヴェーゲリンの創造「拷問城の食人影」。



・無間黒肚処地獄

天魔・大獄の太極。求道型。
渇望は「唯一無二の死を得たい」。
発現した能力は「拳に触れたものの歴史を粉砕するご都合主義の具現」
すなわちその理は死の塊であり、万象に存在する歴史という幕を強制的に幕引きする死の極点移動。相手は死ぬ。

これを受けて壊れないのは発生から時間の停止した存在か、もしくは大獄と同じ死の属性を持つ存在か、あるいは単に、彼ら天魔の源である夜刀の法を強度で上回る存在か。この三つのみである。




無間身洋受苦処地獄

天魔・宿儺の太極。覇道型。
渇望は「神から与えられた力にあぐらをかくような真面目に生きていない人間を認めない」。
発現した能力は「異能殺し・神殺し」
歪みであろうと太極であろうと、宿儺の力の及ぶ空間ではあらゆる異能が自壊し一切の使用を禁じられる。

元となったのは遊佐司狼の創造。



・無間衆合地獄

天魔・常世の太極。覇道型。
渇望は「愛する男の子宮になりたい」。
発現した能力は「覇道太極の維持、覇道神の新生」
一つは夜刀の太極を維持するための動力源・心臓としての機能。
もう一つは愛する者を取り込み、より強大な存在として出産する機能である。
自身を含む天魔八柱の魂を生贄に捧げ、夜刀を在りし日の全盛の姿へと新生させる一度きりの切り札。

元となったのは氷室玲愛及びイザーク・アイン・ゾーネンキントの疑似流出「壺中聖櫃・不死創造する生贄祭壇」。


大欲界天狗道(だいよくかいてんぐどう)

第六天波旬の太極。覇道型。
神座としては「第六神座 波旬大欲界天狗道(マハーマーラ)」と呼称される。
渇望は「一人になりたい」「俺以外は消えてなくなれ」。
発現した能力はただ絶大無比の力。波旬に特殊な能力など必要ない
あえて言うなら格下の理を粉砕し、我意を押し通す太極戦闘の基本こそ能力。



・唯我曼荼羅・射干

中院冷泉及び大欲界天狗道の法下に存在する全生命の太極。求道型。
渇望は無し。波旬の自己愛に同調し、己を失っている。
発現した能力は「波旬のバックアップを受け地力が上昇する」。
自分の手を汚さずに効率的に塵掃除ができる波旬好みの力。






黒白のアヴェスター

・満たし万象を救い給え、我が不変なる美よ

クワルナフの覇道。
渇望は「世界を、“みんな”を、美しくすることで救いたい」。
発現した能力は「美しい世界の創造」。
彼の覇道の影響を受けたあらゆる生物は極まった芸術家の才を開花させ、環境を美しく作り変えていく。
美しい景観、動植物、営みにインスピレーションを受けた知的生命体が豊かな文化を生み出し、世界に美しさが広がり続ける。
美しさに触れた心は救われる。そこに争いも悲しみも不幸も存在しない。




・欲望の覇道(仮称)

カイホスルーの覇道。
渇望は「何も捨てずに全てを得たい」。
発現した能力は「欲望の開放」。
彼の覇道の影響を受けたあらゆる生物から「死」という概念が失われ、死への恐れをなくした人々は欲望のまま過剰なまでに生を謳歌する。
欲しいものは奪い、なければ創る。尽きることのない欲望を前に生に倦む暇など有りはしない。



・無価値の覇道(仮称)

スィリオスの覇道。
渇望は「この世のすべては無価値である、だからすべて腐れ落ちろ」。
発現した能力は「罪の付与」
善では悪を打倒できぬ。故に我が民よ、“悪を喰らう悪“となれ。
自身をワルフラーンの紛い物、愚物、暗君と定義し、当然の帰結として腐った王の法下は腐った世となる。
そしていつしか誕生する真の光に究極の汚濁たる己が殺されることで、すべての不浄は祓われる。
つまりは純白の世界の礎となることがこの覇道の目的である。

ちなみに本来スィリオスの覇道はこれとは違うものなのだが、本編前の「ある要因」と目の前でワルフラーンを最悪の形で喪った事から、この様な自身を卑下した歪んだ形で覇道が発現したという。




外装の覇道(仮称)

マグサリオンの■■。
神座としては「第二神座 堕天無慙楽土(パラダイスロスト)」と呼称される。
渇望は「悪を根絶したい」。
発現した能力は「罪の付与」








無間追記・修正地獄
天魔・wikiこもりの太極。発現は覇道型。
wikiを充実させたい」という渇望を元にした「アニヲタwikiの項目への強制編集
わずかでもアニヲタwikiというコンテンツに関わった他者を引きずり込みwikiを充実させるためだけに永劫無限の追記修正を行わさせる虚空の理。


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最終更新:2023年05月08日 07:04

*1 正確に言えば彼がいないと死後の導きが出来ないのではなく、極稀に出る神座の導きでは満足のいかない魂を直接救う役割を担う

*2 具体的に言えば直接的に世界から悲劇を抹消するのではなく、人々が必ず悲劇を乗り越えられる環境を整える事、つまりは愛や優しさが憎しみなどよりも強くまかり通る世界を創り出す