デッドライジング デラックスリマスター

登録日:2024/09/23 (Mon) 15:33:00
更新日:2025/05/02 Fri 03:14:15
所要時間:約 38 分で読めます




『デッドライジング デラックスリマスター』とは、カプコンから発売されたゾンビパラダイスアクションゲーム。
PlayStation5、Xbox Series X|SおよびPC向けに2024年9月19日に発売された。
通称はDRDRだが、オリジナル版の世界観設定を纏めたムック本『デリュージョンズリプレイ』も略称がDRとなることから、カプコン的にはこの綴りにこだわりがある様子。

目次

概要


『デッドライジング2』~『デッドライジング4』を開発していたカナダのカプコンバンクーバーが閉鎖された後、約8年振りに発売されたシリーズ作品。
オリジナル版以来、実に18年振りとなる日本のカプコン主導で開発された初代『デッドライジング』のデラックスリマスター*1
公式のYouTubeチャンネル「CAPCOM Channel」で配信された「Director's Report」では「リメイク」とも明言されており、リマスターとリメイクのどちらとも取れる作品*2

キャラクターのアニメーションやアイテムの配置等は流用されているが、『バイオハザード7』以降のカプコン作品で採用されている「REエンジン」で刷新することにより、全てのグラフィックが一から作り直されているのが大きな特徴。
このため、本作はオリジナルと違ってデフォルメが殆ど無いフォトリアルな世界観となっている。

なお、本作のメインビジュアルは初代の海外版パッケージデザインをモチーフにしたものとなっている。
ちなみに、初代『デッドライジング』には別系統のリメイクとしてWiiで発売された『デッドライジング ゾンビのいけにえ』が存在する。


オリジナルからの変更点

○フェイスキャプチャーの再収録

REエンジンにより表現力が向上したため、ムービーでは俳優の演技が新規に収録されたフェイスキャプチャーにより再現されている。

○難易度「casual」の追加

発売当初は無かったが、アップデートにより実装された。
受けるダメージが少なくなり、レベルアップしやすくなる難易度「casual」が追加された。

○生存者NPCのAIの改善

オリジナル版の最大の欠陥であったNPCのAIが改善され、救出ミッションがかなりストレスフリーとなった。

更にはそれぞれの生存者には好感度パラメータ、好きな食糧・得意武器の設定が追加された。
好みの飲食物を贈ればその生存者の好感度が上がり、戦闘に積極的に参加するなどフランクさんに協力的になる。
「いつでも味方だ!」

また、同行している生存者がPPポイントや隠しアイテムを見つけてくれたり、たまに道中で武器の場所やミックスジュースの効果などのTIPSを呟いてくれる。
子供を目の前でゾンビに食われたり、ヒャッハーな囚人に同行者を目の前でバットで撲殺されたりと悲惨な体験をした女性がやけにウキウキでTIPSを教えてくれるのだが、そのさまは狂ってしまった方が気が楽になると開き直ったのかと思えるほどのある種の怖さも醸し出している気がしないでもない。
一方でやたらと喧嘩腰だったりぶっきらぼうだったりそっけなかったり…といった会話が中々穏やかじゃない生存者が有用なTIPSを教えてくれると嬉しくなるのもまた一興。

オリジナル版でも生存者をセーフルームに送らずそのまま同行させるプレイスタイルが存在したが、
これらの要素の追加でさらにメリットが増した。
フランク分隊プレイを楽しもう。

○ダメージ表現

オリジナル版での返り血システムが削除された代わりに、『バイオハザード』の『RE』シリーズと同様にダメージを負うとフランクさんが血まみれな痛々しい姿になっていく。

○ダクト前の段差の改善

細かい変更点だが、守衛室に通じる前の段差が階段になっており、生存者を連れ帰る際に詰まることがなくなった。

○守衛室にミキサー追加

モニター室に繋がる扉の左側の壁に新たにミキサーが設置された。
序盤限定でモニター室にコーヒーとリンゴがいくつか置いてあるので、手っ取り早く白ミックスジュースを作成できるのは非常にありがたい。
加えて、チャレンジ「3デイ・サバイバー」を達成することにより、ミキサーの隣に本作新規追加の強化本が配置されるようになる。

+ 追加された強化本の効果とは…
「食料以外のアイテムをミキサーに入れることが可能になり、組み合わせ次第ではミックスジュース以外のアイテムが作成できる」というもの。まさかのアイテム合成ツール化である。

…何を言ってるかわからねーと思うが、実際にそういうものなのだから仕方ない。
ミキサーからフランクさんの背丈の2倍規模の機関銃が飛び出てくるのはギャグを通り越してホラーですらある。
コンボ武器作成の制限を二回り程超越したトンデモシステムである。


○フルボイス

オリジナル版ではボイスが無かったムービー以外のNPCの台詞が、『デッドライジング3』と同様にフルボイスとなった。

○多言語吹き替え

オリジナル版では英語音声のみだったが、日本語吹き替えを含む多言語吹き替えが収録された。
少なくとも日本語吹き替えのリップシンクは完璧に調整されている。

○カメラの追加要素&仕様変更

モール内の各プラザにあるカメラショップのショーケースを調べると、フランクのカメラに新しい機能が追加される。
特に光彩度の変更は消灯した夜間の通路も過剰に明るくフィルタリングしてくれるので、撮影モード時限定とは言え視界を確保して周囲を把握するのに非常に役立つ機能。
夜間移動の際におもちゃの剣が担っていた役割はこのカメラ機能を解放することで完全に奪われたと言っていい。
アイテム欄を1つ圧迫する必要がなくなったのも地味に嬉しい点。

また、アイテムを構えるエイム視点からカメラモードへの移行及び撮影までの合間に撮影不能時間が設けられた。
オリジナル版ではエイム視点での銃撃から即座に撮影すると着弾時の血しぶきや爆発、破裂する頭部などをジャストで捉えたBLUTALITYカテゴリの高PPの写真が簡単に撮影できてレベルアップの手間に一役買っていたのだが、本作ではそうした行動は不可能。
まぁ悪趣味だしヤラセだしケントがやってることと何ら変わらないし、そもそもその一瞬でカメラ撮影できる方がおかしいとも言えるが。

○新規の「本」の追加

所持することでフランクさんを強化するいくつかの「本」が新たに追加された。

○会話スキップ

会話スキップ機能が追加され、オリジナル版のもどかしさが改善された。

○一部アクションの改善

打撃武器は全般、攻撃ボタン押しっぱなしで自動的に攻撃し続ける連発仕様となった。
ボウイナイフなど、ゾンビを一撃では倒せないが二撃で倒せる攻撃範囲の広い武器などは多大な恩恵を受ける。

○操作性の変化

オリジナル版では複数の体術を同じボタンによるコマンド入力で繰り出すため、他の技の暴発が多発した。
本作で追加された「スタンダード操作」はスキルコマンド+各種キーの組み合わせで技を出せるようになったため、暴発しにくくなった。
各種ボタン/キーへのシステムの割り振りの再構築の他、銃構え中に移動可能になったり、攻撃がRT/R2にも割り振られてシューター操作にも対応したりと操作感覚はオリジナル版とはほぼ別モノ。

また、敵に捕まれた際のレバガチャもボタン連打/長押しとなりコントロールスティックへの負荷が改善された。

一方、移動中に180度反対方向に進行方向を変更入力した場合に『デッドライジング2』以降のシリーズと同様にブレーキが発生する様になったり、車の初速&最大速度がオリジナル版と比較して非常に遅くなったりと 初代『デッドライジング』特有のやたらキビキビとしたキャラクターや乗り物の挙動 がリアル寄りな挙動になっている。

良く言えばリアリティが増したとも言えるがオリジナル版のプレイヤーにとってはややテンポが悪く感じるかもしれない。

また、少しスティックを傾けただけで大きくカーブしてしまいスムーズに動かせなくなったこと、曲がり角のポールに少し触れただけでタイヤが空回りして前進できなくなり、バックで立て直して前述の遅過ぎる初速を再度味わわされることになるなど明確な改悪要素も見受けられるのは残念。
Case7の爆弾回収など車を使うのが前提という行動は、プレイヤーによってはかなりのストレス要素となる。

ただし 車の耐久力は高くなっている ため、オリジナル版のようにカリートとのボス戦ですぐに車を破壊されてゾンビだらけの地下をスケボーか最悪徒歩で歩き回る羽目になることは稀である。

また、オリジナルと同じ「クラシック操作」にもできる。
こちらは銃構え中に移動できない点は据え置きで、プレイ中に操作形態の切り替えには対応しておらず、タイトル画面のオプションからしか変更できない。

当然だがこちらは相変わらずスティックによるレバガチャとXボタンAボタンが異常なまでに酷使されるためオリジナル版経験者はともかく初見プレイヤーにはお勧めできない。

○一部スキルの調整

オリジナル版ではあまり使い道が無かったフットボールタックルにスーパーアーマーが追加されて格段に使いやすくなり、コマンド入力のタイミングがシビアだったラウンドハウスキックはボタン連打で出せるようになり、ニードロップは範囲が拡大された。

一方でぶっ壊れ技だったハンマースローは弱体化し、回避技のフライングドッジは隙が少なくなったかわりに約3秒のクールタイムが設けられ連発できなくなった。

サマーソルトキックは前方ジャンプからも出せる様になり、その分非常に慣性が掛かった軌道となるため、遠くの敵には当てやすく近くの敵には逆に当てにくいという強化と弱体化の両方を受けた性能となった。

ダブルラリアットは銃を持った状態で発動すると回転しながら射撃する仕様となり、種類にもよるが瞬間火力が少し上がる半面、生存者をエスコートしている時にはこの仕様が不必要に味方が被弾する要因になる完全なデメリットでしかない。
オリジナル版同様に持っているアイテムが手元からすっぽ抜けて遠くに落としてしまうのも据え置きなので、武器持ち時に使う際の強化点はあるにしろ、やはり素手状態で使うのが無難ではある。

○一部アイテムの調整

オリジナル版では「マネキン胴体」と「小型チェーンソー」が公式チートと言われる程に強く、ボスでさえ数回攻撃すれば倒せる程に強かったが、さすがに弱体化し、「ゾンビは一撃だがボスには効果が薄い」という丁度いいバランスとなった。

夜間に周囲を明るくする補助効果を持つおもちゃの剣は、アイテムスロットの中にあれば効果を発していたオリジナル版と異なりちゃんと装備しなければ補助効果を発揮できなくなった。
その補助効果も有効範囲が狭まり、相対的に夜間のモール内移動の難度は激増している。

○アイテム耐久力のゲージ

アイテムの耐久力がゲージで具体的に示されるようになった。

○時間送り

オリジナル版ではミッションが何もない待機時間が多く、早くストーリーを進めたいプレイヤーにとってはストレスだっだが、本作ではセーブポイントで時間を送ることができるようになった。
特に特殊部隊が到着してからの12時間(リアルタイムで約一時間)はミッションが一切無く、周回プレイでレベルマックスになっているプレイヤーにとっては無駄な時間だったため有り難い変更点である。
∞MODEでも早送りは可能だが、早送り中に経過した時間分ライフも減少するため、早送りしっぱなしにしてると死にます。

○オートセーブ

オリジナル版ではゲームオーバーになると最後のセーブポイントから、もしくは最初からやり直すしかなかったが、本作ではロードの度に細かくオートセーブが入るようになった。

○オティスの無線

オリジナル版ではオティスからの無線を聞いている間はアクションができず、アクションを起こすと中断されて再度連絡をかけてくるなど煩わしかったが、本作ではエリア移動しない限り無線が中断されず、会話スキップもあるため煩わしさはかなり改善された。

それでも何かしらの要因で無線が強制的に途切れた場合、再度無線を取るとフランクの方から「途中で切ってすまない、もう一度頼む」と詫びを入れる形となった。
もうKYとは言わせない!

○両手持ちアイテムの強化

オリジナルでは今一使いにくかった両手持ちのアイテムは、本作では「」として機能し、前からの攻撃を防げるようになった。
ダメージをアイテムが肩代わりするため、強力な攻撃を防ぐと壊れてしまう。

○PPステッカーのポイント増加

オリジナルのものと比較して5倍の桁が加算される。
100%なら5,000PPとなるので序~中盤の経験値稼ぎとしては非常に効率が良く、時間に余裕があれば積極的に撮影するのを推奨される。

○OVERTIME MODEでの仕様変更&ボーナス要素

ゾンビ化抑制剤を作るプロセスに若干変更が加えられ、材料となる女王蜂は5匹*3となった。

また、72時間モードから直接つながる形でOVERTIME MODEを一括でプレイした場合、オリジナル版ではエントランスプラザから守衛室に繋がる扉は溶接されたままだが、デラックスリマスター版では∞MODE同様に自由に行き来できる様になった。

○実績・トロフィーの内容及び仕様の変更、チャレンジの追加

オリジナル版から一部の実績・トロフィーの内容と獲得条件が変更されている。(例:「カラテチャンプ」が「素手でゾンビを1,000体撃破」から「素手で特殊部隊員を30人撃破」に変更etc…)
オリジナル版ではカウント系の実績・トロフィー獲得条件がワンプレイ中での達成を要するものがほとんどだったが、本作では多くが通算プレイの累計に変わっている。(例:ゾンビを53,594体撃破する「ゾンビジェノサイダー」が全周回の累計に変更etc…)
また、実績・トロフィーの条件を基にしたチャレンジの要素が追加。オリジナル版の実績解除特典はこのチャレンジをクリアすることで解禁していく形式になった。

∞MODEの仕様変更

Xbox 360版では開始したらぶっ通しでのプレイになっていたが、本作では途中で中断が可能になった。*4
ゾンビ・狂信者・特殊部隊員を倒すとランダムで段ボールをドロップし、アイテムを一つ入手できる。その中にはサイコ武器や終盤の特殊部隊員が使用するロケットランチャーといった強力な武器も入手可能。
オリジナル版では回収すると二度と復活しない固定配置と生存者・サイコのみが食料を所持していたが、先述したゾンビ等からのランダムドロップからも低確率ながら食料が出るようになった。
この仕様により、オリジナル版で顕著だった「安全な場所で何もせず時間と食料を消費して存命する籠城プレイが一番効率がいい」というプレイから一転して積極的に敵を倒しにいく方が存命チャンスを得られる様になったのは大きな進歩と言える。
特にフードコートの狂信者達はやたらと過熱前のステーキをドロップする確率が高いので、食料のキープが不安になった場合は活用するといい。

これらの変更・追加点及び時間の早送り機能により、「7デイ・サバイバー」の攻略難度が大幅に低下した。
その分、アイテムが入ったダンボールのランダムドロップによりいくらでもアドリブが効く様にゲーム性が変わったためか、生存者の出現テーブルはランダム*5となった。
∞MODE開始時点でエントランスプラザにカリート、パラダイスプラザにアダム、ノースプラザにクリフが同時出現している…なんていう地獄の様なパターンも珍しくないが、対策難度も下がっているためやり応えは十分ある。
だからと言って特殊部隊員にマシンガン無しで挑むのはやめておこう。

表現規制

昨今の社会情勢を考慮してか、いくつかの要素が規制されているが、多くはない。

○残虐描写(日本版のみ)

日本版では頭部欠損と内臓露出が規制された。
逆に言えばそれ以外は規制されておらず、欠損描写が全規制されていたオリジナルと比べるとかなり頑張った方である。

また、生存者がゾンビに食われるカットシーンもオリジナル版と同様に臓物が規制されている。

Xbox、PCでは海外版に設定してインストールし、ゲーム内で言語設定を変更すれば日本語で無規制を楽しめるという抜け道があるのは秘密。

○「Erotica」の廃止

カメラ撮影の評価で「Erotica」が削除された。
しかしシェリルの写真撮影のミニゲームやその他の性的表現(女性キャラの尻や胸を強調するカメラアングルや服装等)は変わらずに収録されており、フランクさんの「そそる」という台詞もそのままなため、同意を得ない盗撮が規制されたのだと思われる。
これは賛否両論だが、少なくとも初代『デッドライジング』におけるフランクさんは紳士なので、キャラクターの性格には合っていることは留意しておこう。

Eroticaの廃止に伴い、ケントから見せられる写真の2枚目及び1度目の勝負で指定されるカテゴリもEroticaからOuttakeへと変更されている。
2枚目の写真は1度目の勝負にあたり「これと同じものを撮るといいよ」と言われている様なものなので、その点では優しいと言えるか。

・・・ちなみにカプコン広報曰く、「文化・社会の風潮の変化への対応ではなく、開発リソースの節約および、ストーリーやフランクさんのジャーナリストとしてのキャラ設定を考慮してオミットした」とのこと。記事ソース:(https://automaton-media.com/articles/newsjp/deadrising-20240814-305714/)

○返り血の削除

前述の通り返り血ではなく『バイオハザード』シリーズと同様にダメージで血まみれになるように変更されたため返り血表現は無くなっている。

○ラリーの人種変更

本編の「72時間モード」のラスボスであるラリー・チャンが、過度に誇張された中国系アメリカ人から白人とミックスのアジア系アメリカ人に変更され、体格も肥満体型からアームストロング上院議員のような筋肉モリモリの体型となった。

こちらも賛否両論だったが、「マッチョな白人」というステレオタイプの「アメリカ人の肉屋」が「アメリカ人の肉の犠牲になった外国人」に止めを刺すという構図は、オリジナル版以上に本作のストーリー全体とアメリカ社会を象徴する描写となっている

「どうせ僕らは」

カプコン公式のMVで、YouTubeで配信されている。さてはバイオ村バイオ名作劇場で味を占めたか
ゾンビ目線の歌だが、現代社会を風刺した歌という解釈もでき、ジョージ・A・ロメロのテーマを継承している。

共感しやすい歌詞と癖になる音楽、そして「ゾンビくん」と愉快な仲間たちの可愛らしいダンスは必見。ぜひ見てみよう。

ストーリー

2006年9月19日。コロラド州ウィラメッテ。
謎の暴動が起きていることを知り、ヘリをチャーターして取材に出向いたフリージャーナリストのフランク・ウェストは、そこで起きていたのが暴動ではなく ゾンビアウトブレイク であることを目撃する。

州軍の追跡を躱し、ヘリのパイロットに三日後に迎えに来るよう伝え、町で唯一のショッピングモールの屋上に降り立つのだった……。

登場人物

本作は多言語に対応しているため日本語声優のみ記述する。
予算の都合か豪華な日本語声優陣営と比べ、英語では二軍三軍のマイナー俳優が選出された模様。
日本語音声ではアクション時の呻き声なども日本語声優が担当しリップシンクもほぼ完璧だが、 英語版では口の動きと台詞がズレている箇所がある。
そのため新規の英語ボイスは評価が悪く、逆に日本語ボイスは高評価である。

また、キャラクターデザインは概ねオリジナル版の設定用CGイラストに忠実になっている。

メインキャラクター


フランシス・“フランク”・アルジャーノン・ウェスト

声:辻井健吾

元戦場カメラマンのフリージャーナリスト。
パパラッチだが不正を白日の下に晒すことに命をかける熱いジャーナリスト魂と、困っている人を見過ごせない正義感を併せ持つ。

民間人ながら屈強な体格で、ベンチや鮭を振り回す壊し屋スタイル。
また、数々のプロレス技でゾンビ、サイコパス、特殊部隊を蹴散らしていく。

なお、声優の演技はアルカプ3PXZの小山力也氏が演じたフランクではなく、『デッドライジング4』で咲野俊介氏の演じたフランクに似せられている。

レベル上昇に伴い人間離れしていくのは相変わらず。
バイオシリーズ譲りのフォトリアルなグラフィックでフランクさんの身体能力も控え目になると思いきや、むしろDMC5やスト6の影響でより化け物になっておりニードロップで地面が割れるようになった

体術(スキル)は以下の通り。

  • パンチ
左右の拳を交互に繰り出す。
最初は弱いがレベルマックスになると2パンでゾンビが死ぬ。
また、体術強化の本二冊を持っていると通常ゾンビならワンパン、強いゾンビもツーパンで死ぬ。

  • フロントキック
ヤクザキック。
敵を転倒させる。
レベルマックスなら通常ゾンビは即死。

  • カラテチョップ
背後のゾンビに手刀を叩き込み 斬首 する。
相変わらず使いどころが少ない。

  • パワープッシュ&キックバック&ジュードースロー
ゾンビに掴まれた時の回避技。
オリジナル版ではスティックを回さなければならなかったためコントローラーへの負荷が深刻だったが本作ではボタン連打もしくは長押しで発動可能。

ジュードースローを成立させた場合、技後にゾンビの手首がちぎれてフランクがそれを捨てる動作はオリジナル版からあったが、オリジナル版(日本版)では欠損描写が全規制されていたため 虚空を捨てていた。

  • ジャンプキック
お馴染みの飛び蹴り。
序盤から終盤まで頼りになる。

相変わらずレベルマックス時の敵のぶっ飛び具合がギャグ漫画並。

  • ゾンビライド
ゾンビに乗っかる技。
オリジナル版同様に使い道が少ない。

  • ゾンビウォーク
フランクさん渾身のゾンビのモノマネ。
オリジナル版と同じく使い道が少ない。

  • ウォールキック
カッコいい壁キック。
ゾンビが沢山いる階段を降りる時や一部のボスに有効。

オリジナル版ではやや複雑な操作が必要だったが本作では壁に接触した際にスティックをどの方向にでも傾けていれば確実に発動する。
これが原因で やたら暴発しやすくなった上に狙った対象に向かってくれない場合が非常に多い。
ゾンビ密集地帯で沢山巻き込んで移動する分には使い勝手がいいが、単体相手には不向きかつ両手持ち武器装備中は使えないのがネック。

  • フライングドッジ
ワンボタンで発動でき、更に発動後の隙も少なくなったが、代わりに3秒のクールタイムがあり連発できなくなった。

  • ニードロップ
空中から重力操作でもしたのかのように急降下して膝で着地する技。
巻き込む範囲が拡大し、明らかに当たってないゾンビも衝撃波で死ぬ
また、前述の通り着地した地面が割れる

  • フットボールタックル
アメフトのタックル。
動作中はスーパーアーマーとなり、ボス戦で役立つ

  • ダブルラリアット
両腕を水平に広げたまま身体をぐるんぐるん回転させるザンギエフ必殺技
こちらも動作中はスーパーアーマーとなった。

  • サマーソルトキック 
ガイルの技として有名な縦回転蹴り。
オリジナル版と同じコマンド入力で繰り出せる。
かなり出しやすくなった弊害で暴発もしやすくなった。

  • ラウンドハウスキック
回し蹴り。
オリジナル版ではコマンド入力のタイミング(着地の瞬間)がシビアだったが、本作では着地時にボタン連打で発動できる。

サマーソルトキックやフライングドッジの直後にもボタン連打で繰り出せるようになったため、本作のフランクさんは非常に隙が少ない。

  • ネックツイスト&ジャイアントスイング
倒れた敵に対するプロレス技。
オリジナル版では他のスキルと入力ボタンが重複していたため他の技が暴発しやすかったが、本作ではスキルコマンドという一つのボタン入力で簡単に発動できるようになった。

また、この技をかけることができる敵に近付くと『バイオハザード』シリーズのQTEの様に画面に「スキルコマンド」のボタンが表示される親切仕様になった。

なおジャイアントスイングはオリジナル版では回し続けているとすぐにフランクが目を回してスタンするが、本作ではかなり長時間に渡って敵をぶん回せる上に最後まで回さなければスタンしなくなっている。

  • リフトアップ&ハンマースロー&スープレックス
プロレスの各種投げ技。
仕掛ける敵に対する向きで技が変化し、正面からだとリフトアップ、側面からだとハンマースロー、背後からだとスープレックスになる。

オリジナル版のこれら投げ技は後述のディスエンボウル&フェイスクラッシャーや前述のネックツイスト&ジャイアントスイングと入力ボタンが共有されていた((因みにXboxコントローラだとXボタンとAボタンの同時押し。オリジナル版ではXボタンとAボタンばかりがやたら酷使されるため技が暴発するのはある意味必然であった。))。
そのため暴発しやすく、狙った技が出しにくい欠点があったが、本作では前述の通りスキルコマンド+各種キーの組み合わせとなっているため確実に狙った技を出せるようになった。

なおハンマースローはオリジナル版だと巻き込み範囲が広すぎるぶっ壊れ性能だったため本作では数少ないナーフされた技となっている。

  • ディスエンボウル&フェイスクラッシャー
ディスエンボウルは別名はらわた掴み。
防弾服をも貫く手刀ではらわたを引きずり出す。

フェイスクラッシャーは文字通り背後から頭をつかんで地面に叩きつけて粉砕する。

オリジナル版では他の技と入力ボタンが重複していたが本作では他のアクションと重複しないスキルコマンドボタンとジャンプボタンの組み合わせで簡単かつ確実に発動できるようになり、特殊部隊との戦いで猛威を振るう
正面からだとディスエンボウル、背後からだとフェイスクラッシャーになり、どちらも即死攻撃

ボディーアーマー、防弾ヘルメット、防弾マスクを着用したCODなら中ボスのジャガーノート並になってそうな特殊部隊の兵士達も問答無用で即死である。

なお『デッドライジング3』の主人公ニック・ラモスもディスエンボウルを会得している。

○ブラッド・ガリソン

声:斉藤次郎

国土安全保障省(DHS)のエージェント。
屈強な黒人男性。

原作からグラフィックの進化により顔の皴が設定年齢に合わせて忠実に表現されるようになったが、
相変わらずエージェントしても人としても優れた男。カッコイイ。

原作と同じくメインストーリーを進めると最期はゾンビと化してしまう。
ゾンビ化寸前で、フランクを信頼し後を託すシーンは必見。

○ジェシカ・“ジェシー”・マッカーニー

声:松井暁波

DHSの新人エージェント。金髪の白人女性。
相変わらず谷間が露出したスーツを着ており、ムービーで強調される。
原作のゲーム中3Dモデルでは和製ゲームの女性キャラ感が抜けきれておらず、巨乳・眼鏡に加え童顔という三種の神器を備えていたが、本作では元の設定CGイラストに忠実な年齢相応な姿になっており童顔ではない美人となっている。

ストーリー上では序盤で負傷してしまい、守衛室から移動することはないのは原作から相変わらず。

ストーリーを進めてしまうと必ずゾンビになるのも変わらず。(美人のゾンビっていいよね)


○オティス・ワシントン

声:菊池通武

ウィラメッテモールの職員。老年の黒人男性。
守衛室から無線でフランクに要救助者やサイコパスの居場所を伝える。

本作でフルボイスになった。老齢の優しいおじいちゃんのようなボイス。

最後まで生き延びるが『デッドライジング3』にて病死しており、ロス・ペルディドスで葬式が開かれていた。

○ラッセル・バーナビー

声:中博史

アメリカ政府の依頼を受けてサンタ・カベザの研究施設で食肉を大量生産するための研究をしていた。

研究過程で生み出された突然変異したエメラルドゴキブリバチが逃げ出したことでサンタ・カベザでゾンビアウトブレイクが起きた。

全ての元凶であることからキーズ兄妹に恨まれ、ウィラメッテモールに呼び出されて感染させられた。

カリートがウィラメッテに放った寄生蜂は改良型で、感染から発症までしばらくかかるため対処が難しい。

オリジナルの寄生蜂は『デッドライジング4』に登場。
こちらは寄生されてから僅か数秒でゾンビ化する上、ゾンビになったばかりの段階では なりたてゾンビ と呼ばれる「走るゾンビ」となる。

○エド・デルーカ

声:間宮康弘

フランクがチャーターした民間の観光ヘリコプターのパイロット。
殆どのエンディングで生き延びるが、よりにもよって「正史」エンディングで死ぬことになる。

○リンゼイ・ハリス

声:定岡小百合

ババアインパクトでお馴染みの老婦人。
モールの外にいる愛犬マドンナを助けるためにバリケードを破壊した結果、モール内にゾンビが押し寄せた。

「どうせ僕らは」にてマドンナと共にゾンビ化した姿でダンスを披露した。

ゾンビ

突然変異したエメラルドゴキブリバチ「Ampulex Compressa Giganteus(通称: ACG )」の幼虫(ゾンビパラサイト)に寄生され、生ける寄生バチの巣にされた人間の成れの果て。
相変わらず画面を埋め尽くす程に沢山いる。
フォトリアルになったためグロさもアップした。

本作のゾンビの特色として、引っかき攻撃の頻度がかなり低く、攻撃の殆どが掴んでの噛みつきという点が挙げられる。
ゾンビ密集地帯を近接武器連打で切り抜けようとしても、攻撃の出がかりやフォロースルー硬直に対して高確率で周囲のゾンビから掴まれる。
さらに、オリジナル版で負傷者のエスコート中にゾンビの攻撃頻度が過剰に下がる「ゾンデレ」仕様も無くなっているらしく、負傷者のエスコート中でも容赦なく掴んでくる様になった。
これらの仕様変更により、オリジナル版と比較して敵としてのウザさは尋常でなく上がっている。*6
特にアルフレスカプラザとノースプラザは通路が狭くゾンビの密度が非常に高いため、投げ技スキル~フライングドッジのパターンで切り抜けられる高レベルでない序~中盤にノーダメージで切り抜けるのは非常に困難。

ゾンビの攻撃パターンの変化を踏まえた結果、意外とリーチが短く空振りしやすいマネキン胴体や小型チェーンソーがゾンビから掴まれる確率を高めるという点でそこまで強力とも言えなくなり、銃や宝石を用いたシューティングプレイの重要性や通常チェーンソーの有用性が相当上がることとなった他、ゾンビから捕まれなくなる赤ミックスジュースの価値が激増。
不安なら常時2つ程キープしておいてもいい位にはゲーム上の恩恵を受ける形となっている。

一部のゾンビは千切れた誰かの腕を持っており、通常ゾンビもアイテムとしての腕肉を取りに行く傾向にある。
この習性を利用し、ゾンビの手が届かない場所に腕肉を設置して大量のゾンビを誘導することで通路を安全に通り抜けるといったことも可能。

寄生する蜂が夜行性という設定から、19:00~7:00の間のゾンビは赤目になって凶暴化し、耐久性も向上する。


ゾンビ化の原因となった、突然変異したエメラルドゴキブリバチ。
「ゾンビパラサイト」と呼ばれる幼虫の卵を人間に植え付け、「生きた蜂の幼虫の巣」、即ちゾンビに変貌させる。

『デッドライジング4』にて、アメリカ政府の依頼により食肉を大量生産するための「安価な労働力」としてゾンビの研究が行われていたことが判明する。

ゾンビが生前の記憶を僅かに残しているのはそのため。

○狂走ゾンビ

動きがやや俊敏で、小走りができるゾンビ。

○警官ゾンビ

ゾンビになった警官。
拳銃を持った者と警棒を持った者がいる。
拳銃持ちは『ゾンビのいけにえ』と同様にフランクさんや生存者に発砲してくるようになった。
ゾンビのクセに狙いはかなり正確だが狙いを定めるのが遅いため動いていればまず当たらない。
また、耐久力も高い。

○ナイフを持ったゾンビ

チンピラファッションのボウイナイフを持ったゾンビ。
耐久力が高く、ナイフで切りつけてくる。

○カートを運ぶゾンビ

ショッピングカートを押し続けている、肥満体型の女性ゾンビ。
攻撃しない限り無害。
見た目通り耐久力が高い。

○プロパンガスボンベを運ぶゾンビ

車輪つきのプロパンガスボンベを押し続けているゾンビ。
ボンベを撃つと爆発する。
攻撃しない限り無害。

○建設作業員ゾンビ

防災ヘルメットを着用したゾンビ。
ライフル弾すら弾くヘルメットは健在。

○女王蜂に寄生されたゾンビ

ACGの成虫である「女王蜂」に寄生されたゾンビ。
その場で悶えるのみで基本的に無害。
近付くとフランクさんをスタンさせる体液を吐き出す。

  • 女王蜂

キャリアゾンビを倒すと宿主から離脱する 成虫の ACG。

女王蜂が死ぬと警戒フェロモンが放出され、危険を察知した周囲の幼虫が反応して宿主の頭部を破壊して脱出する。

そのためキャリアゾンビを倒して捕まえた女王蜂はゾンビ専用のボムとして活用できる。

○「どうせ僕らは」のゾンビ達

「どうせ僕らは」のMVに登場したゾンビ達。
ヒーローでもヒロインでも何でもない名もなき自分たちの立場と、それを変えようとしても結局どうにもならなかった現実を嘆く存在。

楽曲の「だけど、前を向いていく」「どうせなら好きにやる」
に少し元気づけられた人もいるのでは。

ちなみにMVには、本編には登場しない蜂のコスプレをした可愛いゾンビがいたり、あの有名なゲームの振り向きゾンビを真似しているゾンビもいたり、あのババアインパクトのゾンビもダンスを披露してたりしている。

トゥルー・アイ

ゾンビを信仰する新興カルト教団。
人間をゾンビの生け贄に捧げようとする。

○ショーン・キーナン

声:佐々木睦

トゥルー・アイのリーダー。
オリジナル版ではローブ姿だったが、本作では『デッドライジング4』に登場した後継リーダーと同じ服装となっており整合性が取られた。

超人的な身体能力と化け物としか言い様のない耐久力は相変わらず。
儀式用の大剣を片手で軽々振り回す(フランクさんでさえ両手で振る)。

オリジナル版と同様にウォールキックが非常に有効。

○カルト信者


緑のゴブリンマスクと黄色いレインコート、長靴を着用したトゥルー・アイの信者達。
ボウイナイフとフランクさんをスタンさせる謎の粉、ダイナマイトの束を武器にする。

祈りのポーズが「トゥルー・アイ(真実の目)」らしく両手の人差し指で自分の目を指すように変更された。

謎の粉を浴びるとオリジナル版では問答無用で気絶して拉致されたが本作ではボタン連打/長押しで回復できる。
ただし間に合わないと拉致される。

『デッドライジング4』にも登場する。

特殊部隊

アメリカ政府が派遣した黒ずくめの特殊部隊。
ストーリーを最後まで進めると登場する。
ゾンビ、民間人を問わず殲滅するように命令されている。

『デッドライジング3』にも登場した。

○ブロック・メイソン

声:さかき孝輔

「オーバータイムモード」のラスボス。
特殊部隊の指揮官。
マーシャルアーツの達人。
黒幕や『デッドライジング3』主人公の故郷であるサンタ・カベザで起きたゾンビアウトブレイクでの殲滅作戦も指揮していた。

モールからジープで脱出したフランクさんを「XM3試作型戦車」で襲撃した。

最終決戦では戦車の上で互いに丸腰でのタイマンとなる。
一定のダメージを受けるとスタンし、『ゾンビのいけにえ』でのブロック戦のように組技を仕掛けることができる。

相変わらず裸締め以外の攻撃力はしょっぱく、体力も少ないがガードが硬く、ダメージを9割カットしてくる。

なお モツ抜きことディスエンボウル でトドメを刺さないとボス戦が終わらない仕様だが、これも『ゾンビのいけにえ』から引き継いだ要素である。
つまりブロックは 系統が異なるリメイク作品で二度も腹を貫かれたラスボス と言える。
ウェスカーかな?

○特殊部隊兵

黒ずくめの特殊部隊。
防弾ヘルメットと防毒マスク、ボディーアーマを着用しており非常に固く、アサルトライフルを装備しており火力も高い。

オリジナル版と同様にマシンガンの射撃を食らうとフランクさんがのけぞって近づくことも容易ではなく、三、四発につき約1マス分のダメージを受けるため複数人に囲まれるとあっという間に体力が尽きる。

火力や防御力はオリジナル版とさほど変わっていないがアホAIが改善されゾンビ同様にかなり攻撃的になっている。
ただし頻繁にリロードするため隙が多く、回復アイテムを食べている間は撃たないでいてくれる 優しさ はオリジナル版と変わらない。

本編やオーバータイムモードではオリジナル版と同じく二人一組もしくは一人ずつに分散しているため各個撃破は難しくないが無限モードでは3日目からモールの各所に大量配置される様になり、生存難度が理不尽に激増するためデラックスリマスター版の無限モードで最大のストレス要因となる。

彼らのマシンガンは倒すと奪えるが、彼ら自身に対しては前述のボディーアーマーのせいで効果が薄いため後述のスカウト・ボットやヘリコプター対策に使うことを推奨する。

彼らに対して最も効果的なのはフランクさんの 防弾服を貫く拳 によるディスエンボウル(はらわた掴み)であり、アクション中は無敵な上にPP(経験値)も大量に稼げる。
なお、本作はオリジナル版と比べてディスエンボウルが非常に出しやすく改善されている。
というかオリジナル版の公式攻略本の時点で「特殊部隊は固くて痛いから防御無視のディスエンボウルで対処しろ(要約)」とモツ抜きが推奨されていたりするため どうあがいても腹を抉られる運命にある。

また、本作では遠距離からロケットランチャーで狙撃してくるようになった。
想定している敵がゾンビと民間人とは思えない過剰な火力であるが当然フランクさんは直撃しても即死にはならない
ロケランの射撃自体もレーザーサイトでの予告がある上に、そのサイトが消えて間を置いてから直前のサイト上に直線軌道で発射されるため回避するのは容易。

ロケットランチャー持ちの兵士を倒した場合、通常兵士がドロップするマシンガン同様にロケットランチャーも武器として入手できる。
威力は折り紙付きだが攻撃範囲は狭く、ゾンビ密集地帯に着弾しても派手な爆炎に反してせいぜい3体程度しか倒せない。
装弾数も3発と少ないので単体の射撃武器としての強みは正直薄め。同じ特殊部隊隊員に対して超遠距離から使うのが一番だろう。

アップデートによりマシンガンの攻撃力が半減し、攻撃頻度も落ちたため、最終的には オリジナル版より弱体化した

○ヘリコプター&パイロット

武装ヘリコプターとパイロット。
オリジナル版ではまともに戦うとかなり強かったが、本作では耐久力が大幅弱体化し、簡単に撃ち落とせるようになった。

もちろんデカイ鮭をぶん投げても撃墜できる。

○スカウト・ボット

探索用ドローン。
『ゾンビのいけにえ』ではヘリメカという名称だった。
本作ではより近代的なデザインになっている。
フランクさんを発見するとアラームを鳴らして特殊部隊兵を呼び寄せる。

XM3試作型戦車

AIによって制御される自律型のハイテク戦車。
ブロックとの戦いの前座として、ジープで逃げ回るフランクさんとイザベラに襲い掛かる。

一応乗員としてブロックが搭乗しているが操縦はAIが担当しているためシリーズ唯一の 人工知能との戦い だったりする。

オリジナル版と比べて耐久力が弱体化した代わりに火力が向上した。
主砲とミサイルポッドがメイン武装で、多数のスカウトボットを内蔵する。
緑色に光るセンサーが弱点。

キーズ兄妹

ラテン系の兄妹。
ウィラメッテでゾンビアウトブレイクを引き起こしたバイオテロリスト。
アメリカ政府の研究施設から逃げ出した突然変異したエメラルドゴキブリバチによって故郷サンタ・カベザでゾンビアウトブレイクが起き、更にブロック率いる特殊部隊により殲滅されたことへの復讐としてテロを実行した。

○カリート・キーズ

声:田所陽向

兄。テロ実行犯。
フランクさんとブラッドの前に幾度も立ち塞がる。

一戦目ではP90と手榴弾、二戦目では対物ライフルと手榴弾、三戦目では小型保冷車と手榴弾を武器にする。

小型チェーンソーやマネキンが弱体化し、さらには体力の増加の調整も入ったものの、鮭でぶん殴ると大ダメージになるのは相変わらず。

ゲーム上では、二戦目が一番手強いが、オリジナル版と同様に物陰に隠れながらホッケースティックでひたすら遠距離攻撃していれば簡単に勝てる。
対物ライフルで撃たれても1マスのダメージしか受けないフランクさんを研究してから事を起こした方が今回のテロは上手くいったのでは。

○イザベラ・キーズ

声:杏寺円花

妹。医療技術の面でカリートのテロに協力していたが、負傷していたカリートとのトラブルを経て、良心の呵責も手伝い、フランクさんと協力する事になる。

ボス戦ではバイクによる突進と拳銃での射撃で攻撃してくる。

ムービーでは相変わらずお尻に目が行ってしまうが、今作ではボス戦中に「他の女のケツを追え」といわれる(バレてた)

『デッドライジング2 CASE:WEST』や『デッドライジング3』にも登場し、『3』では黒幕となる。

サイコパス

ボスとして立ち塞がる人間達。
相変わらず化け物じみた戦闘力と耐久力を持つ。
当該項目で本作での変更点も追記されている。

本作では自身の体力が減ったり、逆にフランクさんが瀕死になると状況に合わせた台詞を発するようになった。

また、オリジナル版よりもスーパーアーマーになるタイミングが多くなっており、怯みにくい。

今作のサイコパスは、次回作の『デッドライジング2 CASE:0』以降のサイコパスからは減ってしまった「日常では至極全うな善人だった人」が今回のゾンビ騒動のお陰で変貌してしまった人が多い。
是非とも彼らのバックストーリーを汲み取り、思いを馳せてみてほしい。
使えるアイテム多いから結局殺すけどな!

○プリズナー

  • サム・フランクリン
声:南須原亮
  • ミゲル・サンチェス
声:武田太一
  • レジナルド・ジェンキンス
声:名村幸太郎

お馴染みの中庭でジープを乗り回すヒャッハーな三馬鹿。
サムが運転しミゲルが助手席で野球バットを振り回しレジナルドが備え付けのM2重機関銃で撃ってくる。

オリジナル版と違い殆どスタックしなくなった。
また、三人に体力バーが追加された。
しかし作中では囚人1、囚人2、囚人3という表記であり本名は相変わらずエンドクレジットでのみ表示される。

存在感が薄かったミゲルが強化され、ミゲルのいる助手席側に近付くとバットで吹っ飛ばされるようになった。

レジナルドを倒すと入手できるM2重機関銃は相変わらず 手振れゼロで連射できる。

フランクさんと同じくカプコンのゾンビゲーの主人公であるクリス・レッドフィールドでさえマシンガンを連射すれば照準がズレるためゾンビゲー主人公というくくりで見てもおかしい腕力である。

囚人を全員倒した場合、オリジナル版では次の日になると「別の囚人」という設定で新たに3人がジープを乗り回す様になるという仕様だったが、本作ではエリアを切り替える度に運転席と助手席の2人のみ復活するものとなり*7、撥ねられる危険性は中庭に入る度に訪れるが機銃に撃たれることはなくなった。

○クレタス・サムソン

声:後藤光祐

お馴染みの疑心暗鬼に取り憑かれた肥満体型の銃砲店の主人。
ショットガンを手に襲いかかってくる。

相変わらずワインをがぶ飲みして回復する。
相変わらずまともに銃撃戦するよりカウンター越しに近くの鉄パイプでぶん殴るのが手っ取り早い。

しかし本作では両手武器に「盾」の効果があるため近くの看板やディスプレイでショットガンの銃撃を防ぎつつカウンター越しにぶん殴るのが最適解となっている。

『ゾンビのいけにえ』では助けて味方に付けることが出来たが今回は残念ながら助からなかった。

○アダム・マッキンタイア

声:武藤正史

シリーズで一番有名なサイコパスである道化師。
小型チェーンソー二刀流、投げナイフ、粉入り風船など多彩な攻撃手段と俊敏な動き、そしてタフネスを併せ持つ強敵。
殆どの攻撃はチェーンソーによるガードでダメージを9割カットしてしまうが、ミックスジュースによる唾ルカンが有効なのは相変わらず。

『デッドライジング2 オフザレコード』では弟のエヴァンが登場する。

○スティーヴン・チャップマン

声:間宮康弘

お馴染みのスーパーの店長。
改造ショッピングカートとショットガンで戦う。

小型チェーンソーではあまりダメージを与えられなくなり、近くの商品を食べて回復するようになった。

しかし相変わらずデカイでなぐられると大ダメージとなる。6番レジも健在。

○クリフ・ハドソン

声:楠見尚己

お馴染みの退役軍人のおじいさん。
マチェーテとダイナマイトを武器とする。

「ベトコン」や「共産主義者」という台詞は英語版では「モグラ」に変更されたが、「モグラ」はベトナム戦争時に地下に潜むベトコンを指す隠語であり、首にはドッグタグをぶら下げているため設定自体は変わっていない。

また、日本語版では普通に「ゲリラめ」と言っているためPTSDを患った退役軍人であることは一目でわかるようになっている。

両手武器が盾代わりになる本作では普通のチェーンソーが有効な武器となり、振り回しながら走り回ってるだけで倒せる。

○ジョー・スレイド

声:八百屋杏

お馴染みのレズで肥満体型の婦人警官。
スタンガン警棒、女性離れした豪腕を武器とする。

相変わらずハート様のような防御力で、弱体化された小型チェーンソーやマネキン胴体ではあまり効果がない。

○ホール・ファミリー

  • ロジャー・ホール
声:初村健矢
  • ジャック・ホール
声:中村源太
  • トーマス・ホール
声:大河元気

お馴染みのライフル協会を風刺したスナイパー一家。
本作ではムービーでフランクさんを撃つのを躊躇っていたトーマスが本当に無抵抗を貫く

攻撃手段はライフルでの狙撃のみで、近付くと逃げる。

トーマスは頑なに非暴力を貫くため正攻法で行くならロジャーとジャックに限定して攻撃する事となる。
また、ロジャーは走り続けるとバテる弱点が追加されたため、一家で一番厄介なのはジャックとなっている。

ロジャーとジャックが倒されるとトーマスは戦意を喪失することになる。
その際に話しかけることが可能だが、そこでオリジナル版では明かされなかったロジャーとジャックがサイコパスになった経緯を語る。 
残念ながら救助することはできず、その場に置き去りにするしかない。

○ポール・カーソン

声:佐々木拓真

お馴染みの無敵の人になったオタク風の男性。
火炎瓶、パイプ爆弾、爆弾つきラジコンカーを武器に逃げ回りながら攻撃してくる。

殆ど変更は無いがやはりスーパーアーマーと小型チェーンソー、マネキン胴体の弱体化により相対的に強さが底上げされている。

○ケント・スワンソン

声:虎島貴明

お馴染みのカメラ小僧。
写真撮影のチュートリアル係。

写真勝負では「Erotica」が廃止されたため「Out take」ジャンルの写真を要求してくる。

写真勝負に勝つと終盤にボスとして立ち塞がる。
サブクエである「スクープ」の最後のサイコパスであり、本編である「メインケース」を進めなかった場合は彼が事実上のラスボスとなり得る

拳銃と体術が武器。

相変わらずジャンプキックとタックルの火力が高く、小型チェーンソーとマネキンが弱体化され、唯一の弱点だった体力の少なさも改善されたため、文字通り「ラスボスより強い中ボス」になった。

特に待ち合わせに遅れた場合はフランクが「丸腰かつ噴水のオブジェに首輪で繋がれた状態」というあまりにも不利な状況で戦うことになるため非常に厳しい。

○ラリー・チャン

声:かぬか光明

前述の通り白人寄りの外見となり、体格も逆三角となった。
また、肉屋らしいキャップ帽やエプロン、ゴム手袋も着用している。

フランクさんやブラッドと幾度も戦い、その度にボロボロになっていった黒幕のカリートに致命傷を与え死に追いやった男。

本編である「72時間モード」のメインケースを最後まで進めた場合のラスボス。
巨大な豚切り包丁での攻撃や投げナイフ、干し肉投げ、タックルといった多彩な攻撃手段と、ボスの中でも最大のタフネスを併せ持ち、更に近くのミンチ肉を食べて回復する。

なお、ムービーでミンチ製造マシンを起動する際、オリジナルでは無言だったが本作ではベートーベンの第九交響曲をハミングしている。
この曲には戦争や絶望に対しても普遍的な兄妹愛が打ち勝つというメッセージが込められており、 キーズ兄妹に対する最大の皮肉 となっている。

評価

Metacriticのユーザースコアこそ低いがそもそものレビュー数が少ない上に批評家レビューは高評価である。
また、IMDbやsteam、Amazon、Microsoftなどではレビュー数が多くありながらもかなりの高評価となっている。
そのため概ね好評なリメイク/リマスターと言える。

変更点は 一部のアメリカ人から不評 でありYouTubeなどで目立つが、特に英語版の新規声優やEroticaの廃止、ラリーの人種変更などの変化が受け入れられない様子。

ぶっちゃけ英語版の演技が劣化してるのは事実であるため日本語版で軒並み演技力の高い声優が当てられていることを考えると気の毒である。 

また、セクシーキャラのシェリルの服装が

露出度が高いドレス→ 童貞を殺す服

に変化したのだがアメリカには「童貞を殺す服」の概念が無いため胸元が規制されたように感じる模様。
なお、タイツから 生足 になっているため総合的な露出度は変化していないし、なんなら下着も作り込まれているのだがそれはスルーされている。


追記、修正は「どうせ僕らは」のゾンビダンスを覚えてからお願いします

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最終更新:2025年05月02日 03:14

*1 カプコンによれば「デラックスリマスター」とは「プレイアビリティの向上や3Dモデルをはじめとしたグラフィック刷新が施されたリマスター」であり、シンプルに「最新ハードにあわせて高解像度化」されただけのものを一般的なリマスターとしている。「限りなく“リメイク”に近い“デラックスリマスター”」とも表現されるが、実際にリメイクであるとしている『バイオハザード RE』シリーズはストーリーやシステム等々の設定を根幹から再構成・再構築しており、『DRDR』はこの点で異なる。

*2 海外版Wikiにはリメイクとして扱っているものもある。

*3 オリジナル版では10匹。本作では女王蜂を渡した際のイザベラのセリフもオリジナル版の2つ分のセリフを一括で無理なく纏められている。このセリフの統合性が図るためか、5匹全部纏めて渡すといったことはできない。

*4 途中中断自体はXbox 360版よりも後の移植版において、本体のスリープモードという形で可能であったため、本作において正式にシステムとして導入されたことになる。

*5 パターン自体は決まっているらしく、同じ生存者が別の場所で別の時間に出現することはない。

*6 ゾンデレに関しては明確にそういう仕様だと明言されていたわけではないのでオリジナル版の不具合だった可能性もあるが…

*7 後部座席の機銃撃ちの役割の囚人を倒した場合、以降は常に死んだままとなっている。