サイコパス(デッドライジング)

登録日:2020/03/21 (土曜日) 19:06:00
更新日:2025/03/28 Fri 22:15:54
所要時間:約 17 分で読めます





サイコパス(psychopath)とは精神病質を意味する俗語だが、本記事ではカプコンのゾンビゲーム『デッドライジング』、『デッドライジング ゾンビのいけにえ』、『デッドライジング デラックスリマスター』に登場するサイコパスについて解説する。

2作目・3作目におけるサイコパス、4作目におけるマニアックについては別項目を参照。


概要

敵として主人公フランク・ウェストの前に立ちふさがる人間の総称。実際にサイコパスかどうかは関係ない。

雑魚キャラとボスキャラがいるが、いずれにせよゾンビよりも遥かに強い

これはパロディ元といえるジョージ・A・ロメロゾンビ映画群と共通するテーマ「人間にとって最大の敵は人間」を表現するためと思われる。

しかし、本作はシリアスなパロディ元とは違いバカゲーでもある。
なので本作のサイコ達は設定上は人間でありながら、どうみても人間離れした身体能力とタフネスをもって襲いかかってくる。

参考として、ゾンビの体力が100前後なのに対し、一番弱いボスサイコは1000である。



ザコ、中ボス

民間人

◆Raincoat Cult/Cultists(レインコートの集団/カルト信者)

体力:500
カルト宗教団体「トゥルーアイ」の信者達。全員男。人数は未知数で、無限沸きする。こんな雑魚どもでさえ、ゾンビの約五倍の体力。
全員黄色いレインコートとゴム長靴、緑のマスクを着用している。
教祖ショーン・キーナンの洗脳術と麻薬によって死への恐怖を失っており、生存者を捕まえてゾンビの生け贄にしようとする。
普段は数十人くらいで集まって何かをぶつぶつと呟き続けているが、フランクや生存者を発見すると、襲いかかってくる。

原典では男性のみだったが、『デラックスリマスター』では女性もいる(よく見ると胸の膨らみがある)。

武器はハンティングナイフ、ダイナマイトの束、謎の白い粉
主にナイフで攻撃してくるが、瀕死になるとダイナマイトを抱えて特攻してくる。また、ポケットから取り出す白い粉を吸ってしまうと眠ってしまい、裸に剥かれてアジトに拉致される。
白い粉が厄介なため、サブマシンガンやライフル、ショットガンで遠距離から倒すのが一番確実。

◆Prisoners(囚人)

  • Sam Franklin(サム・フランクリン)
  • Miguel Sanchez(ミゲル・サンチェス)
  • Reginald Jenkins(レジナルド・ジェンキンス)
ハーズーレ!

あと一回で交代だぜ

ようし 次はあいつだ!

体力:各1000
囚人服を着た男三人組。ウィラメッテを封鎖している州軍から奪ったと見られるヘビーマシンガン(M2ブローニング)が備え付けられた軍用ジープを乗り回し中庭で暴れる典型的なヒャッハー
日本のファンが付けた愛称は「3バカ」。
特にバックストーリーも語られない。設定上、ゾンビアウトブレイクに乗じて近隣の刑務所から脱走してヒャッハーしているらしい。
体力バーと名前が表示されずノートブックにも記載がないため、名前が判明するのはエンドクレジットで、カメラで撮影しても表示される名前は三人ともプリズナー
『デラックスリマスター』で体力バーが追加された。


白人男性がサム、ラテン系男性がミゲル、アフリカ系男性がレジナルド
サムが運転し、ミゲルは助手席で野球バットを振り回し、レジナルドは銃架に固定されたヘビーマシンガンで銃撃する。
三人まとめて倒さないとエリア移動で復活する上に、一度全滅させても翌日に顔がよく似た別の三人(という設定の全く同じ姿の三人組)がリスポンする。
マップ中央にある中庭に現れる事もあり、移動したいフランクさんにとてもとても嫌らしい存在。
なお、敗北ムービーは無い。

フランクを発見すると、フランクを中心にして回りつつ、轢き殺そうとしたり、銃撃してくる。また、側面から接近戦を仕掛けるとミゲルがバットで攻撃してくる。
サムを先に倒すと、ミゲルが代わりに運転する。
サムとミゲルを倒すか、ジープを破壊すると動きを止められる……が、先に倒すべきは正確に遠距離射撃してくるレジナルド。
普通の人間ならM2で撃たれたらミンチになるはずだし、ゲーム中でも前述のカルティストや一般の生存者を即死させる威力だが、フランクは1マスにすら満たないダメージしか受けない。神室町に行け。
中庭の樹木や電灯に引っかかると時折動かなくなるので、そこを銃等で倒すといい。
ちなみに、ジープやM2マシンガンは奪える。M2は持ち運ぶ必要があるが、威力と弾数共に最高峰。他のサイコにも有効な武器。
フランクさんは固定して扱うべきM2マシンガンを腰に抱えて一切の手ぶれを起こさずに連射できる。これは超人揃いのバイオハザードシリーズの主人公でも不可能である(どんな銃でも僅かに手ぶれが生じる)。

◆Survivors(生存者)

生き残り耐久の「∞ Mode」では本編で味方だったり救助できる生存者達も敵として襲いかかってくる。
ボスのサイコパスと比べると怯み耐性が無く、頭をショットガンやスレッジハンマー等の強力な武器で攻撃すると即死させられるため弱いが、フランクさんのプロレス技(スキルムーブ)では一撃で倒せない
死ぬと回復アイテムをドロップするため、できる限り無傷で倒すことが長く生存する鍵となる。
因みに、最初の敵はフライパンを手にしたオティス。

Special Forces(特殊部隊)

証拠隠滅のために米政府から派遣された国家警備隊の特殊部隊。つまりスコットくんの同僚達。


◆Special Forces Soldiers(特殊部隊兵)

体力:1000
黒ずくめの特殊部隊の兵士。全員男。メインストーリーを最後まで進めると出現する。無限沸きする。
証拠隠滅のため、ゾンビと生存者を皆殺しにするよう命じられている。
黒い制服の上に防弾ベストを着用し、金属製のガスマスクとヘルメット、そしてマシンガン(バレットM468*1)で完全武装している。
体力がボス並である上に銃や鈍器での攻撃に耐性がある。
しかし刃物は何故か通用する。また、フランクのプロレス技で即死する他、マネキン胴体で二回殴られると死ぬ。
行動パターンも単調で、フランクさんを発見すると一定の距離まで接近し、あとは棒立ちでひたすら銃撃してくるのみ。
近付かれても格闘戦などは仕掛けてこない。

『デラックスリマスター』では距離が離れているとロケットランチャーを撃ってくるようになった。

  • スカウトボット
特殊部隊が扱う偵察ドローン。
誰かが操縦してるのかAIで自律行動してるのかは不明。
機銃、アラーム、カメラを装備しており、フランクさんを見つけると機銃で攻撃しつつ、アラームで兵士を呼び寄せる。

『デラックスリマスター』ではより近代的なデザインになった。

◆Pilots(パイロット)

特殊部隊の兵士三人組。
三人ともミリタリーヘリコプター(UH-60ブラックホーク)の乗員で、それぞれ操縦士と副操縦士、ガンナーを担当している。
三人とも男性でガスマスクの代わりにサングラスとヘッドセットを着用しており、全く同じ見た目。
体力バーは無い
中庭上空を巡回しながらミサイルやガトリングガンで攻撃してくる。ガトリングはフランクさんが受けるダメージは一~二マス程度で済む。どんな肉体なんだ……。
一方で対戦車ミサイルは流石に直撃すると大ダメージになる。
というか人間一人を殺すのには明らかに過剰戦力。
普通に戦うとかなり手強いが、パイロットの頭やヘリのローターを正確にスナイパーライフルで撃ち抜けば速く倒せる。
他にもキングサーモンや、リアルメガバスターのビームを頑張って命中させれば一撃で撃墜できる。
世界観の垣根を越えてきたロックマンの武器はともかく、デカイ生魚で軍用ヘリを撃墜できるフランクさんの腕力がヤバすぎる。
  • Military Helicopter(ミリタリーヘリコプター)
パイロットが運転するUH-60ブラックホーク。
ガトリングガンと対戦車ミサイルを備える。
ローター部分が弱点。

『デラックスリマスター』では耐久力が大幅に弱体化した。

ボス

SCOOPのサイコ

いわゆる「サイドクエスト」に登場するサイコ。必ず戦う必要はない。

◆Cletus Samson(クレタス・サムソン)

こんな状況で誰も信じられるものか!

体力:4000
銃砲店『ハンティン・シャック』の店主。46歳。
他のサイコとは違って存在はノーヒント*2であり、実績にも関わらないので倒さなくてもいい。
激しい疑心暗鬼に陥っており、銃を恵んでもらおうとした生存者ジェームス・ラムジーを射殺。さらにフランクにも襲いかかってくる。
ただ、ジェームスは「それ以上近付くな」というクレタスの警告を無視して近付いた結果撃たれたため、ぶっちゃけクレタスは悪くないのでは…?

武器は吹き飛ばし効果のあるショットガンで、接近戦ではプロレス技のリフトアップを繰り出す。
カウンターに入り込むとリフトアップで追い出されるのだが、一部の近接攻撃の踏み込みは「カウンターの中に入った」と判定されるらしく、やたら吸い込まれては投げられる。
フランクが倒れるか、店から離れるとワインを次々と飲み始め、体力を回復する。長期戦にて最強のサイコ。
一見、銃撃戦で倒すしかなさそうだが、フランクさんはショットガンでの銃撃を至近距離で喰らっても一マス分のダメージしか受けないため、店の近くに落ちてる鉄パイプでカウンター越しに殴ればごり押しできる。

撃破すると、フランクさんを恐れて店の外へ逃げるが、そこでゾンビ化したジェームスに喰い殺される。
『ゾンビのいけにえ』では戦闘後に救助可能で、救助すると正気を取り戻し銃を売るようになる。

◆Adam the Clown/Adam MacIntyre(アダム・ザ・クラウン/アダム・マッキンタイア)*3

みんながボクで楽しんで・・・ボクもみんなを楽しませたのに
なのにみんなは・・・ゾンビがみんなを食べちゃった!
だけどみんなはシアワセさ マシンに乗ってチョーゴキゲン!
だからマシンは止めさせない!止めたらゾンビがすぐにでもみんなに追いついちゃうからね!

体力:5000
道化師。35歳。
非性的な意味で子供好きな優しいおじさんだったが、ゾンビアウトブレイクにより目の前で子供達が犠牲となり発狂。
子供に見立てた人形*4警備員のおっさん(グレッグ・シンプソン)をライドマシンに乗せ、マシンを暴走させている。曰く「ゾンビに襲われないように」。
ライドマシンの操作盤に触れたフランクに襲いかかってくる。

サイコの中でも最強クラスの攻撃能力・耐久力を誇る。
武器は曲芸用のスモールチェーンソー二刀流、ボウイナイフ、白い粉が詰まった風船。
ダウンすると追い討ち対策として火炎放射を行う。
体力が最初のボスの5倍もある上に身体能力は完全に人間離れしており、トリッキーな動きをする上に銃撃をチェーンソーでガードする
チェーンソーダブルラリアットは作中最凶の威力だが、レベルマックスフランクさんならなんとか耐えられる。凄ェ!!
距離を離すとボウイナイフを投げたり、スタン効果のある風船を放ってくる。
非攻撃時には射撃をガードするという特性を持っており、M2マシンガンの連射だろうとチェーンソーで防いでくる。
対策としては、3馬鹿から強奪したM2マシンガンが有効。
銃撃はガードされても削りダメージが発生するので、フルオートで連射してもガードの上から7割近く減らせる。射撃間隔をうまく調節すれば連続ガードさせられる上に動きも封じられるので、そのままハメ殺せる。
もしくはフランクの唾が、ハンドガン並に強くなる青ジュースでの遠距離攻撃。
ついでに重いものを投げたり蹴ってぶつけたりしても、防がれずに通じるのでダメージを与えられる。

撃破すると、稼働したままのチェーンソーの上に倒れてしまい、笑いながら腹をミンチにされて死亡。
倒すと手に入る彼のスモールチェーンソーは、威力が武器の中でも3番目に高く、攻撃範囲も十分。おまけに本で耐久力27倍にできる公式チート武器。
グレッグが隠し通路を解禁してくれる事もあり、アダム撃退は必ず行っておきたい。

なお余談だが、『UMVC3』と『MVCI』でのフランクさんのテーマBGMは何故かこいつとの戦闘BGMのアレンジ。原作音楽にフランクさんの名前が付いたBGMがあるのに関わらず。
もしかしたら原曲のゆったりしたイメージが超人だらけの世界で格闘するフランクさんに合わなかったのかもしれない。

◆Cliff Hudson(クリフ・ハドソン)

孫がゾンビにやられて・・・悲鳴を聞いたら・・・頭の中が・・・全て・・・真っ白に・・・
戦争は・・・終わっていない・・・

体力:3000
ベトナム帰りのおじいちゃん。58歳。
設定によると1人娘を持つ良き家庭人で模範的父親でもあったがこの騒動で娘夫妻と自分を支えてくれていた隣人達や友人を全て失う。
フランクよりも一回りも巨体。
ゾンビパンデミックにより最後に自分に残された孫を目の前で喪い人生を築き上げていた何もかもが消失したショックで発狂。
ショックによって精神がベトナム戦争当時へ逆行してしまっており、生存者を捕虜としてとらえたり、アジトにしていたホームセンターにやって来たフランクをベトコンと判断して襲いかかる。

武器は血まみれのマチェーテとダイナマイト。
ゴキブリみたいな俊敏な動きで切りかかったり、地下通路を利用して奇襲を仕掛けてきたり、高所からダイナマイトを投擲したりとベトコンのような戦術を用いる。
格闘攻撃の直後には地下通路に引いていくので、近接攻撃を当てにくい。
フランクさんをマチェーテで突き刺し頭上に掲げてから引き抜くという、どうみても即死攻撃な攻撃を仕掛けてくるが、フランクさんが受けるダメージは一マス分だけである。フランクさんなら仕方ない。

敗北後は正気に戻り、フランクさんに自身がサイコパスになった経緯を語った。その後フランクさんに看取られて静かに息を引き取る。

『デラックスリマスター』では「ベトコン」や「共産主義者」という単語に規制が入り、「何らかの戦争でPTSDを患った退役軍人」となった。

◆Jo Slade(ジョー・スレイド)

あたしが最低の〇〇〇野郎に殺されて死ぬぅ

体力:5000
肥満体型のグラサン婦警。33歳。
身長もフランクより高い。
ゾンビアウトブレイクに便乗し、普段妬んでいた若くてスタイルの良い女を拷問するヒャッハー
スタンガンと拳銃、そして警棒を武器にフランクに襲いかかってくる。

体力はいわずもがな、スタン効果のあるスタンガンも脅威だが、警棒大振りが一番大ダメージで、2、3マス分も食らう。
つまり、こいつの腕力>>>M2マシンガンである。
彼岸島へ行け。

フランクさんに敗れると、Fワードを連発しながら死亡。この時の苦しみ悶える動きがどう見てもアレである。
勿論、酷い目に遭わされた生存者達はこの婦警を嫌悪しており…。
倒した後は大所帯の生存者を引き連れて守衛室に帰る事になるため、ある程度武器等の貯蓄をしておきたいところ。

◆Hall Family(ホール家)

  • Roger Hall(ロジャー・ホール)
  • Jack Hall(ジャック・ホール)
  • Thomas Hall(トーマス・ホール)
父さんあれはゾンビじゃない 人間だよ!

トーマス!自分たちが生き残るためだ

自衛のために銃を撃つのは僕らの権利だよ トーマス

体力:各2500
狩猟用ライフルで「生きるため」と理由を付けて生存者を撃ち殺す一家。
ロジャー(44歳)が父親で、ジャック(23歳)とトーマス(20歳)は息子。無謀にも、フランクに襲いかかる。
トーマスは気が弱く、フランクを撃つのを躊躇うが、親父と兄貴に撃つように強く命じられ、命令に逆らえず銃を構える。

近接攻撃を持たない上、フランクさんはライフル弾が脳天に直撃してもダウンしない上に一マス未満のダメージしか受けないため、体力が多いだけの雑魚。
ただ、3人に次々射撃されると動きを封じられるので急いで数を減らそう。
王道の小型チェーンソーや、近くにあるホッケースティックでのしてやろう。
動き回りこそするが、スケートボードや移動速度の上がる白ジュースがあればすぐ追いつける。
残念ながら敗北ムービーは存在しない。

???「他にも狙撃手がいるかもしれない。念のため頭を守りながら進もう」

『デラックスリマスター』ではムービーとの整合性のため、トーマスが完全に無抵抗の「その場にいるだけ」の敵となった。
また、ロジャーとジャックを倒すと絶望してその場にうずくまって動かなくなる。
ただし、救う手段は無い。諦めて放置しよう。

◆Sean Keanan(ショーン・キーナン)

見よ!穢れた死がこの世に溢れ出した
今こそ悪しき血を流し尽くし魂を救済するのだ!

体力:4000
トゥルーアイの教祖である、二人目のおじいちゃん。62歳。
生存者達を捕まえ生け贄として殺そうとするが、アジトにしていたシアター内にやって来たフランクにタイマンを挑む。

儀式用の長剣を武器に、老人……というか人間とは思えない俊敏な動きで襲いかかってくる
儀礼剣による攻撃は範囲が広く、回避が難しい。
おまけに痩身な癖にクリフより体力が多い。
一方で銃への対策を持たないため、重火器を装備した卑劣なフランクに弱い。
とはいえ拳銃弾80発喰らってもやっと死ぬレベルだが。しかも、素早い為に命中させるのは難しい。

フランクさんに敗れると神像に縋りつくが、天罰が下ったのかこれまでの悪行の報いを受ける事に…。
倒すと長剣と生存者の行動パターンが豹変する洗脳マニュアルを落とす。
洗脳マニュアルは所持しているだけで本来武器が持てないタイプの生存者だろうが敵から逃げることを優先する生存者だろうが、負傷者以外は武器を持って突撃しまくる素敵仕様へ変貌する。
真の問題はジョー以上の人数となる要救助者達を抱えて守衛室に戻ることになる帰路。
戦闘後はシアター前に大量のカルティストがいるが、シアター内部にボンベが落ちているので救助者達の誘導を開始する前にドア越しにでも吹き飛ばしておこう。

『デラックスリマスター』ではローブではなくズボンになっている。
マニアックのカルトリーダーと同じ衣装となっており、一貫性が生まれた。

◆Paul Carson(ポール・カーソン)

お お お前たちはいつもそうだ
ボ ボ ボクを笑いものに

体力:5000
長髪の引きこもり野郎。19歳。設定によると、裕福な家庭に育ち、家族構成は父親と教育ママでもある過保護な母親により守られながら生きて来た。
学校でクラスメイト達から主にジョックと呼ばれる連中から日常的にヒドイ虐めに合っていた。こう見えて類稀なる秀才で学年主席。
今回、彼がこうなった原因は日常的に女子からナード呼ばわりされていたからとのこと。
アウトブレイク前は虐めによる自宅での一時的な虐めによる避難の意味での家庭学習をしており今回モールへ来たのは趣味のメカニック部品の買出しに来ていた。ラジコンカーを大量に所持しているのは、そのため。

ゾンビアウトブレイクにより両親もろとも失い、自制心が崩れる。その後、ナード呼ばわりしていた学校の女子達と似た女性の生存者達を火炎瓶で殺そうとした。
フランクとの戦闘では走って逃げながらパイプ爆弾を投げまくったり、爆弾つきのラジコンカーを突進させたり、火炎瓶を投げてくる。
ラジコンカーからパイプ爆弾まで全て彼のお手製。
…が、他のサイコにはある怯み体勢が付与されておらず、戦闘開始直後にマネキン胴体で数回殴れば速攻で倒せる。起き上がりの無敵も無いのでハメるのも簡単。

倒すと自分の火炎瓶が誤爆して死にかけるが、消火器、水鉄砲、唾で消火し、助けられる。助けた場合は生存者としてエスコートできるようになり、守衛室まで連れていくと「脱出後は今回の悪事を黙殺する事」(なぜこんな事を言うのか疑問だろうが『こう見えて類稀なる秀才で学年主席』で学校さえ卒業出来れば将来は約束されていた)を条件に無限に火炎瓶をくれるようになる。
なお、誤爆した際に火が点いたのは自身の股間。
さらに火が点いている間はシャッターチャンスでもある。余談だがサイコパスと生存者を兼ねている為に、作中で最大のPPをもたらす人物である。*5

  • ラジコンカー
ポールが大量に所持する自作の爆弾付きのラジコンカー。
フランクさんや生存者に自爆攻撃を仕掛けてくる。

◆Kent Swanson(ケント・スワンソン)

これからサイコーのシャシンが撮れるぜ
人間がまさにゾンビになる決定的瞬間さ!

体力:2000
プライドの高い若手カメラマン。24歳。自分のウデを鼻にかけており、初対面から馴れ馴れしい喋り方でフランクさんをバカにしている。
最初はカメラの使い方をプレイヤーに教えてくれるチュートリアルのサポートキャラだが、写真勝負を挑んでくる。*6
翌日に指定した条件の写真を見せ、ケントに負けを認めさせるとまた翌日に勝負しようと言ってくる。*7
『デラックスリマスター』ではEROTICAカテゴリが廃止されたためOUT TAKEの写真に変更された。

なお、勝負に負けるとケントは勝ち誇った様に高笑いをしながら姿を消し、そのプレイでは二度と出現しなくなる。

3度目に所定の場所へ行くと、プライドの高さから手段を選ばなくなり、どこからか拘束してきた生存者にゾンビ化の原因である寄生虫を投げて「人間がゾンビになる決定的瞬間」を撮ろうとする。
待ち合わせの時間に間に合うと、寸前でフランクに阻止され、逆ギレして襲いかかってくる。

武器は拳銃のみだが、ジャンプキック、タックル、フロントキック、パンチといった体術も仕掛けてくる。特にジャンプキックは2マス分ものダメージであり、つまり、こいつのキック>>>M2マシンガン である。超人ばっか!!

待ち合わせ時間に遅れた場合は既に生存者はゾンビ化させられた後であり、フランクさんもムービー銃でホールドアップされてパン一に剥かれ、アイテムも全て没収された上、更に電灯に繋がれた首輪をつけられ行動範囲を著しく制限された状態で戦う羽目になる。この場合のケントは、ラスボスより強いベンチを振り回せば瞬殺できるけど
遅刻はゲーム内時間の5分以内*8に到着すればぎりぎりセーフとなるが、完全に遅刻した場合は生存者が救出出来ず、全生存者救出が条件の実績が解除不能となるので要注意。

『デラックスリマスター』では唯一の弱点だった体力が大幅強化され、文字通り「ラスボスより強い中ボス」になった。

フランクさんに倒された後、息絶え絶えになりながらも自分のカメラを彼に渡し、「(俺の)最期はカッコよく撮ってくれ…」と懇願する。ここまで来たらもう呆れを通り越して逆に感心してしまう。
当然フランクさんがそんな頼みを聞く筈が無く、カメラを投げ捨てて拒否。ケントはそのまま絶望しながら死亡する。

余談だが、同じカプコン社の人気ゲーム、逆転裁判に登場する矢張政志とそっくりな容姿をしておりネタにされている。事件のカゲに、ヤッパリ矢張

CASEのサイコ

ストーリー上で必ず対峙するサイコ。

◆Carlito Keyes(カリート・キーズ)

なぜ…オレたちが死ななければいけなかった?
なぜ…お前たちの食う肉を作るために

体力:1000(一戦目)
  :2000(二戦目)
  :1000(三戦目)
ゾンビパラサイト(突然変異したエメラルドゴキブリバチ)を用いてウィラメッテでゾンビアウトブレイクを引き起こしたテロリスト。33歳。

一戦目はフードコートでFN P90手榴弾を手にフランクとブラッド・ガリソンに襲いかかる。
フランクさんは銃撃をくらっても1マス未満のダメージしかうけない上に、ブラッドは無限に拳銃をくれ、更に近くには回復アイテムも沢山あるため、負ける要素は殆ど無い。接近戦ではフランクさんがキリモミ回転するほど高威力の回し蹴りを繰り出す。威力は当然銃撃より上。何もおかしくない。
問題は、順当に進めている初心者にとっては、強敵である事だろう。
他のサイコが持つ武器は持ち込めないが、中庭の池に落ちているキングサーモンは序盤から使える強武器で、これで殴りつけるとすぐ終わる。
もちろんマネキン胴も有効。

二戦目ではなんと対物ライフル・バレットM82を手にフランクとブラッドに襲いかかってくるが、フランクさんはヘッドショットを喰らっても2マス分のダメージしか受けない上に近くにあるネタ武器のホッケースティックが極めて有効で、ほぼ一方的に倒せる。接近戦ではタックルやライフルでの殴打を行い、逃げながら手榴弾を投擲したりもする。

三戦目では制限時間内に全ての爆弾を回収しなくてはならない*9という状況下で、小型保冷トラックを運転しフランクを轢いたり手榴弾を投げて邪魔してくる。
何故か刃物が有効で、狭い場所を無理に通過しようとして壁に突っ込んでいることもしばしば。

どの戦闘でも、負けると逃げていく。三戦目の目的はあくまでも爆弾の全回収のため、時間に余裕がなければスルーも可能。

三戦目の後、地下倉庫でブラッドと対決して重傷を負いながらも勝利するが、その矢先、地下を徘徊していたラリー(後述のサイコ)に遭遇。
ラリーに食用肉と誤認されて捕まり、肉フックで干し肉の如く逆さに吊り下げられ、ミンチにされかける。
すんでのところでフランクさんに救出されるも既に致命的なダメージを受けていたらしく、アメリカへの恨みを吐露して死亡。
食肉が発端となる恨みからゾンビアウトブレイクを起こした作中最大の敵の最期は、自分が起こしたゾンビアウトブレイクのせいで発狂した肉屋に殺されるというあまりにも皮肉なものであった。

◆Isabela Keyes(イザベラ・キーズ)

ゾンビを産んだのはあなたたち自身よ

体力:2000
カリートの妹。27歳。
バイクと拳銃を手にフランクに襲いかかってくる。
射程内にいるとひたすらバイクで轢こうとしてくるので、近接攻撃を当てるのは難しい。
かといって高台に逃げるとハンドガンでの射撃を行う。
どちらも行えない場合は、全力で距離を取るので正々堂々と戦うしかないだろう。
続編のレオン・ベルや平行世界のチャック・グリーンと違い、滅多にスタックしないため接近戦は厳しい。クレタスからぶんどったショットガンが有効。ポールと同じく、倒しても死なずに仲間になる。
彼女を倒すことで、スーパーの前にバイクが配置されるようになる。

本編後はフランクさんと共にウィラメッテを脱出し、製薬会社フェノトランスの科学研究員となる。
デッドライジング2 CASE:WEST』、『デッドライジング3』にも登場する。

◆Steven Chapman(スティーヴン・チャップマン)

いいか……これだけは言っておく
私の店を荒らすのは断じて許さない!

体力:2500
スーパー『ショーンズ・フード&ストゥフ』の店長。37歳。
もとは気弱ながら客想いな気の良いおっさん。
ゾンビアウトブレイクで発生した狂騒によって疑心暗鬼に陥っており、店にやって来た者を暴徒と決めつけ殺そうとする。「This is my STOREEE!!」
ショッピングカートの籠にはイザベラが気絶した状態で乗せられているが、先刻の戦闘で負傷したカリートのために薬を調達しようとスーパーに侵入したところ店長に襲撃されたらしい。
瀕死のブラッドのために一刻も早く薬を持ち帰らないといけない状況のフランクに襲いかかる。つまり、時間制限があるボス戦

ピッチフォークやマチェーテをくくりつけた改造ショッピングカートとショットガンが武器。ショッピングカートを押しているためか機動力が高く、背後に回り込まれるとヒップアタックしてくる(もちろんM2マシンガンより高威力)。
商品棚に飛び乗るとカートを手放すので、そこを近接攻撃で叩きのめすのが有効。

撃破後、最期まで店を想いながらレジに縋りついて力尽きる。
……と思いきや、いきなり起き上がって「6番レジへどうぞ!」と叫んだ後、今度こそ完全に死亡する。

◆Larry Chiang(ラリー・チャン)*10

ゾンビはダメだ!あんな臭いのをお客さんに出せないよ
ボクは評判の肉屋だからね!

体力:6000
本編である『72時間モード』のラスボス
肉屋の大巨漢。40歳。
「額に肉」ではなく「うなじに肉」
ゾンビアウトブレイクにより発狂し、人間と食用肉の区別がつかなくなり、度重なる戦闘で満身創痍なカリートに致命傷を与えた上で肉フックに吊るし、ミンチにしようとする。
食用肉が少なからず関与する問題で憎悪を爆発させた黒幕に止めを刺すのが肉屋という皮肉な形になるとはいえ、主人公の前に幾度も立ち塞がり苦しめた作中屈指の悪役がぽっと出のイカレ野郎にやられるとは……。

戦闘が長引くとカリートがミンチ製造機に放り込まれてしまうため、二度目の時間制限があるボス戦。
武器は肉切り包丁と冷凍肉。
近距離では包丁で切りつけたりタックルをし、距離が空くと牛一頭分の冷凍肉を凄い勢いで投げつける。タイラントと殴り合えそう。もちろんM2マシンガンより高威力である。
体力がタイラント並な上に回復することもある。
必殺技はフランクを抱えて肉フックに突き刺した上で何度も切りつける。レバガチャで拘束を解ける。まあ、今さら肉フックに吊るされたくらいで死なないよね。

『デラックスリマスター』ではデザインが一新され、顔が「過度に誇張された中華系」から「リアル寄りの中華系アメリカ人」となった
また、体格は肥満だったオリジナルと違いアームストロング上院議員を彷彿とさせる逆三角体型となった。
また、エプロンとキャップ帽を身に付けより「肉屋」らしいデザインとなった。
オリジナルそのままのデザインを求めていた層からは不満だが、「アメリカの食肉製造の犠牲となった黒幕に(ほぼ)白人の肉屋が止めを刺す」という構図であるためむしろ象徴性は増していたりする。

敗北後、特に台詞も凄惨な死亡シーンもないままあっさり息を引き取る。ぶっちゃけ敗北ムービーで一番地味。
一方で、この後のフランクさんとカリートのやり取りは必見。

◆Brock Mason(ブロック・メイソン)

我々が間違っているのは今に始まったことではない
人間は間違い続けることしかできないのだ
そう、永遠にな

体力:1000
本編クリア後の「OVER TIME MODE」におけるラスボス。
特殊部隊の隊長。マーシャルアーツの達人。軍人らしく任務に忠実だが同時に民間人の命を容赦無く切り捨てられる冷酷なリアリスト。カリートとイザベラの故郷で掃討作戦を主導したのも彼。
軍用ジープでイザベラと共に脱出を試みるフランクさんの前に、試作型戦車「XM3プロトタイプタンク」に乗って立ち塞がる。
ラスボスらしく、ブロックとは二度に渡って戦うことになる。

一戦目ではプレイヤーはイザベラを操作し、ジープに備え付けられたM2ブローニング機関銃で追跡してくる戦車を撃ちまくるシューティングゲームをすることになる。
ブロックが乗る戦車は主砲やミサイルポッド、機銃付きドローン「スカウトボット」など多彩な武器を有している。
緑色に光るセンサーが弱点で、撃ってダメージを与えると動きを鈍らせたり砲撃を中断させられる。
センサーにダメージを与え続け体力バーを削りきり0にすると二戦目に突入する。
フランクさんを戦車砲でのホールドアップで武装解除し勝ち誇るが、接近していたゾンビの大群にAIが勝手に反応して砲台の照準を向けたのが運の尽き。冷酷な言動も災いし怒れるフランクさんの接近を許してしまう。
戦車の上に飛び乗ってきたフランクさんに頬をパンチされ逆上。無謀にもフランクさんにステゴロタイマンを挑む。
体力はモブの特殊部隊兵と同じだが、フランクさんもすべての所持アイテムを失った状態で戦闘スタートとなるためそんなに有利でもない。
キックやショルダータックルによる素早い連撃を繰り出す上に、正面からの攻撃をガードしてくるが、背後からの攻撃は防げない。
また、キックやタックルはフランクさんをぶっ飛ばすなど見た目は派手だが、威力はカメラマンのケントの方がよっぽど上。というか、一マス未満のダメージしか受けない。この世界は軍人よりイカレ野郎の方が強いのだ。
特にレベルマックスのフランクの場合、負ける方が難しい。
ただしゴリゴリ体力を削ってくる裸締めは脅威で、食らうと一気に劣勢に追い込まれる可能性がある。レバガチャで振りほどける。
前座の戦車チェイスより前に飲んだミックスジュースの効果は有効で、拳銃並みの威力の唾は持ち込める。

『ゾンビのいけにえ』では体力も高い上ガードが固く、フランクさんがどれだけ殴り付けようが銃火器を連射しようがまともにダメージが入らない。攻撃の合間に出るコマンドを入力して体術でカウンター&追撃を行うのが勝利の鍵。

『デラックスリマスター』では体力を一定まで削るとスタンし、ジュードースロー、ジャイアントスイング、ディスエンボウルを仕掛けて大ダメージを与えられるようになった。


最期はフランクさんに敗北して戦車の上から蹴落とされ、下に群がるゾンビに八つ裂きにされた。
なお、ゾンビが群がる高台でラスボスと殴り合いというシチュエーションは微妙にアレンジされながらも後続作の『2』『3』『4』すべてに継承された。

  • XM3プロトタイプタンク
ブロックが一戦目で使用する試作型戦車。
多くの機能が自動化されており、乗員はたった一人で済む。
主砲、ミサイルポッド、そして格納されている大量のスカウトボットが武器。
AIによる自律行動も可能。




追記、修正は世紀末のイカレ野郎になってからどうぞ。



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  • フランクさん「駄目だこいつら…早くなんとかしないと」
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  • 中には哀しき悪役も・・・
最終更新:2025年03月28日 22:15

*1 改造されたM4A1にも見える。銃身下部にグレネードランチャーが付いているが全く使わないし奪っても使えない

*2 DR1における他のサイコは必ず出現時に無線が入るのだが、なぜかクレタスのみ無線なし。

*3 「マッキンタイヤー」と表記される場合もあるが、公式では『ゾンビのいけにえ』以降は「マッキンタイア」。

*4 「国内版は規制で人形だが、北米版では本物の子供の遺体」というネタが有名だが、実際は北米版でも人形である。企画段階は遺体を乗せようとしていたが人形に変更したという話や北米版はスプラッタ規制が緩いという話などが混ざって生まれたものと思われる。

*5 戦闘中のシャッターチャンス。撃破後の炎上中に撮影。生存者救出ボーナスだけなく、火炎瓶の提供のスクープキューとPPを得られる機会が多い

*6 この時点で、最高にバイオレンスな一枚だ!と嬉々としながらゾンビの頭が弾け飛ぶ写真を見せつけるなど「撮影行為に熱中する余り、狂気染みた行動を見せる」不穏な雰囲気が出ている。

*7 ケントに500PP以上のEROTICAの写真を見せれば勝利となる。EROTICAの写真はCASE2-3でジェシーがブラッドのそばに座っている時を狙うと簡単に取れる。

*8 DR1ではゲーム内の1分はリアル時間の5秒に相当する。つまり、ロスタイムは25秒ということになる。

*9 もし失敗した場合はショッピングモールごとフランクさんも生存者も吹き飛んでバッドエンドとなる

*10 「チェン」と表記される場合もあるが、公式では『デラックスリマスター』以降は「チャン」。