登録日:2009/05/28 Thu 19:20:46
更新日:2025/04/05 Sat 03:22:09
所要時間:約 20 分で読めます
CV:
緑川光(CDシアター)、
神谷浩史(ドラゴンクエストヒーローズ)、
竹内順子(幼少期)(ライバルズ)
演:
風間俊介(ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー)
■概要
ゲームが中盤に差し掛かる頃から度々出会うようになる、旅の剣士。【青い閃光】の異名を持つ凄腕。
初邂逅はアークボルト城で、他地域とアークボルト地方を繋ぐ洞窟に魔物が住み着いてしまって通行止めになっている問題の解決に主人公一行より一足早く名乗り出ている。
アークボルト城に初めて訪れた際、棺桶を引きずったテリーとすれ違う。
洞窟深部にたどり着き討伐対象の魔物を発見するも、そこでもテリーの方が一足早く、魔物はテリーが討伐し、アークボルト国王からの討伐の報酬もテリーが持って行ってしまう。
なおアークボルト城では兵士たちから「(試合としての手合わせのはずなのに)本気で切りつけてきやがって」など、テリーの性格が見られる話が聞ける。
次に出会うのはマウントスノーの洞窟。
様々な情報を元に伝説の剣が眠る場所を突き止めた主人公たちが洞窟の仕掛けを解除して最奥部の剣を発見する所にやってくる。
この時は明らかに主人公たちの方が先んじていたのに、後ろからやってきて勝手に剣を品定めし始める。
しかし肝心の剣がボロボロに錆びてしまっていて使い物にならない状態だったのを見て、失望して剣を放置して立ち去ってしまう。
ちなみにどのタイミングかは不明だが、ベストドレッサーコンテストに彼と思わしき人物が出場して最高ランクを優勝している。
あくまで彼と思わしき人物であってテリーとは明言されていない(テリーをコンテスト会場に連れて行っても何も起きない)のだが。
そして終盤に差し掛かる頃、伝説の装備を全て集めた主人公がヘルクラウド城へ乗り込んだところで三度遭遇。
大魔王配下の魔王の一体・
デュランの前座として「力を求めるあまりに『こちら側』に来てしまった人間」として紹介されて登場。
中ボスとして主人公たちと実際に刃を交える事になる。
デュランを討伐した後は、その場を立ち去ろうとする主人公たちを呼び止め、今までの自身の半生にまつわる思いを吐露するが、
テリーが生き別れの自身の弟であると確信した
ミレーユが駆け寄り、「守りたかったもの」が既に見つかっていた事に気づいたテリーは
憑き物が落ちたように魔物とは決別し、主人公たちの仲間に加わる。
……そして裏切る。
「主人公達」を、ではない。
『プレイヤーの期待』を裏切るのである。
ソフト本体のイラストに載っているメインキャラでありながら、こんな終盤と言える段階になってやっと加入してくれる仲間。
幾度となくシナリオでその強さをアピールしてきた彼が
一体どれほど強力なキャラなのかと多くのプレイヤーは期待を抱く。
そして明かされた能力は、以下の通りであった。
■残念すぎる能力
普通に進めると彼が加入した時点で平均LVは30前後なのに、何故かたったの23で加入。
SFC版公式ガイドブックではこの時点の到達レベルを35にしている。
ステータス自体はレベル23としては高いほうだが、あくまでもレベル23相当としては高いだけで30後半に差し掛かるパーティの強さには全く追いついていない。
ちなみにこの加入したてで前線に出すと、まずステータスの格差から一人だけ防御力などが全く足りずに即お陀仏(特にキラーマシン2辺り)になりかねない。
そして職業は最初から上級職バトルマスターに就いているが、
何故か武闘家をマスターしておらず戦士マスターのみである為、せいけんづきやまわしげり等の優秀な特技がない。
主人公が勇者になる条件が緩いように、テリーもバトルマスターになる条件が緩いという、
戦いの天才という設定なのかもしれないが、残念ながら武闘家は優秀すぎた。
そしてその肝心のバトルマスターも★1で職業就きたてで特筆すべきものは特に覚えていない。
要するにただの戦士マスターだけの人である。
ついでに言えばこの時点でパーティー内の職歴は上級職マスターまではいかないまでも、職業レベルが後半に差し掛かっているぐらい。
当然ながら他のキャラは上級職の前提職を2つはマスターしているので、特技の量にもそれまでのパーティーキャラとは格差がある。
しかもドラゴン斬り等の確かに使ったはずの技でさえ忘れてる。
かと言って、もし覚えていてもそれを使って活躍できるようなステータスではない。
よくよく考えてみたら記憶を失っていたときのハッサンが「旅の武闘家」を名乗りながらも無職であったことを考えると、現実世界(下の世界)で生きている人間にもかかわらず戦士として職歴が認められているのはすごいことであったりする。
具体的には、ダーマ神殿は既に失われている世界であり、ダーマ神殿の補助無しで剣士をマスターし、更に武道家を経由せずにバトルマスターになる異常な才能。
強さそのものには関係ないのであまりフォローになっていないが。
強さそのもので語るならば職歴なしでせいけんづきやらすてみやらの有用特技を自力で覚えるハッサンの方が遥かにありがたいのが悲しい所。
これ等が原因で特技が戦士系しかない。
そしてどれもがこの時点になってくるとあまり実用的ではない。
また今更バトルマスターを極めてもあまり美味しくないので、戦力にするには武闘家か僧侶にならざるを得ない。
なんというかムダ……しかも面倒。
ステータスにおいても、
同レベルのチャモロにかっこよさ以外ほぼ全敗。
特に前衛として一番大事な力の値が加入時点のレベル23で76(職業補正除く)。
レベルの低さを考慮したとしても、加入段階のレベル15のアモスでさえ70あることを考えると相当に低く、その時点で間違いなくハッサン、アモス、主人公に次ぐ4番手となるのでまず前衛としての席はない。
流石に成長させれば非戦士キャラであるチャモロには辛うじて勝るようになるが、後衛キャラと腕力で接戦を繰り広げている時点で何がかおかしい。
無料ベホイミのオマケだの影が薄いだの漫画版は嫌いだの散々言われているチャモロだが、無職の時点でベホマまで覚えるしそのおかげで
イメージ的に合う僧侶以外の職に就いても大体活躍出来る時点でチャモロの方がはっきり言って優秀。
人間キャラで唯一メタルキングの剣以上の威力を持つオリハルコンのきばを装備できる、ドランゴやアモスでは装備できないちからのルビーを装備できるというメリットがある……が、仮にその二つを両方とも彼に譲ってあげた所で、あまりにも腕力に差がありすぎるため、市販品のふぶきのつるぎで妥協したアモスよりも攻撃力が劣る。ドランゴとは比べるまでもない。
一応素早さは110と、加入段階時点でもレベルの低さを補って余りあるほどに高く、これに関してはクリアレベル帯までならパーティ内でもミレーユに次ぐ数値……なのだが
何故か尋常じゃないレベルで伸び悩む。
どれくらい伸び悩むかと言うとレベル23で110からレベル30で118まで成長した後、
そこからレベル31からレベル45まで118のまま一切成長しない。なんなんだこいつ。
かっこよさは男性キャラの中でぶっちぎりでトップであり、ベストドレッサーコンテストの男性専用部門を勝ち抜きたいのであれば間違いなく彼がオススメなのだが、ぶっちゃけそのベストドレッサーコンテストでしか役に立たないので殆ど死にステである。
レベルアップしても伸びが悪い、
スライムより悪い。
てかスライム格闘場用に育てたモンスターの方が使い勝手がいい始末。
ちなみに初期能力かつ初期装備でバトルレックスとタイマン張ると血祭りに上げられる。
(これは単純にバトルレックスがラストダンジョンに出てくるほど強いためなのだが……)
ドランゴの卵は何故か別のモンスターが産まれることと、ドランゴは結局生きてたことを考えると八百長やってたんじゃね?とか言われる始末。本人はドランゴ復活に首を傾げていたが。
以上の「加入レベル」「職歴」「ステータス」の問題を三つ合わせると
彼よりも攻撃力が高い上に強力な特技を習得しているキャラが3人以上いるという状態で前衛としてのうまみ…どころか、パーティにとってのうまみが無きに等しいことが分かる。
さて、どうしてこうなったかというと、テリーのステータスは典型的な超早熟型だからである。
力の低さはどうしようもないが、HPが凄まじくLv6かその辺で100を突破。
Lv15ほどで200と何か間違えてるとしか思えない。
あの筋肉馬鹿であるハッサンがLv15で130程度と考えるといかにぶっ飛んでるかが分かるだろう。
しかし一番美味しい時期である序盤には仲間にならず終盤に参入。更に参戦するころは成長が止まる辺り。
序盤は強いが加入する辺りで下り坂と、物語の立ち位置そのまんまのステータスなのは偶然か事故か……。
それは、彼を連れていくと仲間に出来る
ドランゴである。
このドランゴが何故か鬼のように強く、今まで前衛として大いに活躍してきたハッサンをさらに上回るステータスを誇る上に、貴重な職業「ドラゴン」に最初から就いているという無二性が光る。
「テリーのお陰でこんな強い仲間が入るなんて!」と意気揚々と迎え入れようとすると立ちふさがるのが「パーティ定員」の問題である。
ドラクエ6の定員は8名までであり、確実に仲間になるメインキャラクターはチャモロまでで5人。
選択肢次第で仲間になるサブキャラクターのアモス、テリーの後に加入するドランゴ……でちょうど8人となる。
もし魔物使いでモンスターを一人でも仲間にしていたら定員オーバーになるわけだが、そこで目に見えて強いドランゴと目に見えて弱いテリーのどちらかをルイーダの酒場に送る必要があるとなると…
まとめると
- 加入段階で弱い
- 育ててみても弱い
- 馬車定員がギリギリの状態で入ってくる
- 彼と同時に恐ろしく強いサブキャラが加入してくる
……等の理由により、青い閃光(笑)、ドランゴ引換券(笑)、等の不名誉な称号を得ている。
引換後はだいたい装備を剥がされて酒場の警備員に就職する。
ちなみに雷鳴の剣以外の装備はドランゴに流用可能。そして雷鳴の剣も姉であるミレーユに流用可能。
エンディングでは主人公に「世話になってない」と言うが、冗談抜きで世話になってないのがまた泣ける。
とはいえ、見ためは格好いいから使うプレイヤーも少なくはない。
ロマン派の方はミレーユやドランゴと組ませるといいだろう。
一応補足しておくと、フルスペック同士の比較ならともかく、実際の使い勝手の上でも死にキャラと言ってしまうほど極端に劣るわけではない。
例えばチャモロはステータスが高い上に、優秀な装備を使うことができるものの「優秀な装備が使える」のであり「装備に恵まれている」わけではない。
所謂チャモロの最強装備に当たる武器・防具は数量限定なことが多いため、他の仲間と競合しやすく、他の仲間に装備を優先すると終盤でも中盤の装備で妥協せざるを得ないことがある。
一方テリーは前衛らしく、妥協装備でも優秀な武器防具を使えるのでそれなりに速く、硬くなる。
……まあだからといって、前述の「職業育成がかなり微妙な上に前衛らしからぬ力の弱さ」のテリーが「通常なら職業育成が進んでいてどの職業でも便利な上に後衛キャラらしからぬ守備力の高さすら兼ね備えている」チャモロより使い勝手が良いなんてことには全くならないが。
しかし、純粋な性能で1弱かというとそういうわけでもなくテリー以上にバーバラの方が戦力として劣るのではないか、という意見も多い。
バーバラも同じ後衛キャラであるミレーユ・チャモロに比べるとステータスで劣るため使う意義に欠ける、という点ではテリーと共通しているが「比べると劣る」で片づけるには厳しいほど
HPと守備が低すぎる虚弱体質なので、テリー以上に前線で使っていくのが難しい。
マダンテという唯一無二の明確な強みと圧倒的MPを活かしたホイミタンクと言った仕事はできるので、テリーと違って前線に出さずとも役割を持てるキャラではあるが。
……が、そもそもの話彼女はテリーと違って
ルイーダの酒場に送れない仕様のキャラなので誰を酒場に送るか、という話になるとやはりテリーが筆頭となる。
更にこの「馬車からのホイミタンク」という用途としてはチャモロもその圧倒的に高いMPで同じ仕事をこなせてしまうので、そういう意味でも枠の厳しさにテリーがのしかかる。
なお「敵として出てきた時のテリー」もそんなに強くないのがこの「青い閃光(笑)」を引き立ててしまう。
- 攻撃の殆どがスクルトで守備力を固めれば完封できてしまう打撃攻撃ばかりである
- 完全一回行動であり回復がどうにでも追いつく
- 唯一軽減できなく脅威なのが雷鳴の剣の道具使用であり剣技でもなんでもない
- 彼より前に出てくるキラーマジンガ・ランドタートルのコンビが抜群のコンビネーション&強行動と複数回行動でかなりの強敵
ぶっちゃけ前座の前座であるマジンガ様に勝てるパーティなら彼なんかに負けようが無いし、万が一彼に負けるようではデュランを倒す事など夢のまた夢である。
■リメイク版での強化
リメイク版のインタビューで堀井雄二に「テリーを強くしてくれ」と言われ、インタビューでも「今度のテリーは強くなります!期待していてください!」と言われ、
その結果DS版では加入時LV28、戦士に加えて武闘家もマスターして強くなった……!
……と思いきや、SFC時代密かにあった高回避率が消えてるので長い目で見ると……。
まあ、高回避率自体後半だといらない子なので正直なくても問題はない。
レベルの件も武闘家マスターの件も、強化には違いないので、間違いなくSFC版よりは強くなっている。
しかし、テリーが引換券呼ばわりされる要因であり、SFC版の時点で明らかに強すぎており弱体化が囁かれていたドランゴが、
弱体化されるどころか「仲間になるモンスターの耐性は敵として登場するモンスターの耐性のそれと同じ」という考えてみれば当たり前の仕様が適用された結果、
あらゆる呪文や属性技に動じない鬼のように強さを手にしてしまいますます引換券としての役割を発揮するように。
そし強化されたとは言ったもののそれは初期値の位置だけで、さんざん言われてきた成長率へのテコ入れは一切なし。
そもそも、デュラン戦の推奨レベルは攻略サイトによってブレるが大体30前後。28ではまだ低い方である。
その代わり、本作では仲間モンスターシステムが廃止されたので、馬車の枠についてはあまり悩まなくなった。
(特に仲間モンスターの中でも本編中はほぼ最強だったスミスなどが枠から消えたのは大きいだろう)
ライバルになりえるのは中盤から仲間にできる上に優良耐性と重装備が可能なスライムナイトのピエール、同じく優良耐性を持ちつつ全体回復のスペシャリストのホイミンか。
ドランゴやアモス同様、会話は楽しいので会話だけのためにでも入れる価値はある。
そして遂に3度目の正直。スマホ配信版で更なるテコ入れが行われた。
加入レベルは33。
初期ステータスも力がほんのわずかながら底上げ。そして
素早さは1.5倍に上昇。
さらに
武闘家&戦士に加えて僧侶&魔法使いもマスター済み。
剣士ってなんだったっけ……?キャラづけブレブレとか言わない
装備品が充実化されたり呪文の仕様が後続作品にならう形で強化された
サマルトリアの王子や、スキルポイント入手率がやや早熟気味になったことで序盤からやれることが増えたククール等、
リメイクで性能がテコ入れされたり仕様変更のお陰で使いやすくなったキャラクターは少なくないが、
レベルやらステータスやら職歴やらであらゆる面でこのように露骨かつ純然たる強化を施されたのはシリーズ見通しても彼程度である。
ここまで強化されたら流石にルイーダ送りはもったいない。
バトルマスター、
魔法戦士、パラディン、賢者と、一気に4種の上級職に転職することが出来るため、今のパーティーの弱点補強に持って来いである。
後述の漫画版での「バトルマスター・
魔法戦士どちらにでもなれる様修行した」という発言の
オマージュなのだろうか?
ただし「力が低い」という根本的な問題は解決しておらずドランゴ、ハッサン、アモス、主人公に次ぐ五番手なので、5人のうちだれかを引っ込めて前衛をやらせるのはきついものがある。また、MPも高いとは言えない上に呪文要員として重要なやまびこのぼうしが装備できるわけでもないので、後衛の役割を任せきるのも難しい。
ただしドラクエ6にはMP無消費でステータスに依存せずに一定のダメージを与えられる特技がたくさんある為、火力はともかく攻撃手段は割とどうとでもなる。
高い素早さを活かして全体攻撃特技による露払いや事前にフバーハを張らせるなど小器用に立ち回ることが可能。
……正直、最強の剣士っぽさは全然ないのだが、それでも活躍できるのは確か。
やはり成長率そのものは変わっていないため、最終的には若干の失速をするが、通常プレイの範疇では十分使えるようになったので是非彼を使ってあげよう。
仲間モンスターの数も減ったし。
……ちなみに、テリーの最大のステータス上の問題点はこの「成長率」である。
リメイクで何度強化をされて、初期ステータスへ強化が施されても「ステータスの成長率」には一度も手を付けられたことが無い。
そんな有様なので公式はテリーのドラクエ6での弱さの根本の理由を理解してないのではないか?と言われていたりする。
もしくは「早熟型で加入後は伸びない」事にこだわりでもあるのだろうか?
とまあ、いろいろネガティブに扱われがちな彼の評価であるが、そんな彼がSFC時代から一番力を発揮するプレイがある。
それはRTAのような早解きクリアである。というのも、こういうプレイでは職歴なんて稼ぐ時間もなく、当然レベルアップも最小限。
上級職にたどり着く方が難しいプレイングである為、上級職に最初から就いていて武器もステータスも最小限で済ませるプレイ上では非常に高い彼は非常に重宝する。
同時加入するドランゴと共に前線の二大巨頭として活躍してくれるだろう。
妥協ルートでもない限りRTAの場合ドランゴを加入させる暇は無く、テリーが一人で活躍する事になる。
テリーの性能だけじゃなくて雷鳴の剣による無料の全体攻撃も魅力的。
ちなみに、低レベルプレイの中でも最終パーティの平均レベルを気にしない場合後半はテリー無双である。
■性格や人柄
一言で表すならクールでぶっきらぼうな性格。
登場時からいたるところで暴れまわり、プレイヤーたちの邪魔を続け、「強いが闇に落ちるのではないか」とその辺のモブにすら言われる始末。
最終的に力を追い求めやがて邪悪の者の手下に落ちぶれる事から「力だけを追い求める
ダークヒーロー」という印象が強い。
しかし台詞を紐解いていくと意外と性格は良い事がわかる。
仲間に入る前からも「余計なお世話かもしれない」と言いながら忠告したり、ぶっきらぼうながら「おっと失礼」「ジャマしてすまなかった」と自分に非がある行動をする際は詫びの言葉を口にしている。
仲間になった後も集団で旅をするという事に戸惑いながらも居心地の良さを感じていたり、主人公やバーバラには素直に称賛を口にしたりと、クールさはそのままながら味方を見下さず「同等の頼れる存在」「背中を預けられる信頼できる友」として認識している。
またこの手のキャラによくありがちな、かつて自分が犯した罪が忘れられずに仲間とのコミュニケーションが少なかったり、身内(この場合はミレーユ)以外の他人に興味がないという言動が余り見られない。
尊敬に値する人間は子供、老人であろうと賞賛し、情けない行動を取る人間には苦言を呈したりする。
とある少女に対し「タイプじゃない」とか言っちゃったりはするが、その少女もちょっと問題のある言動をしているので、根は常識的な事がわかる。
他方、自らは力を求めて邁進したのだが、だからといって弱い人間に冷たいわけではない。
力のない人間に「オレたちみたいにガシガシ倒して進むってことはできないだろうからな」「兵隊はヒマなほうが世の中平和でいいけどな」と寄り添ったセリフもある。
また金儲けや永遠の命の為に他人や弱者を食い物にする輩には嫌悪感を露にするなど、あのミレーユの弟らしい優しさや正義感はしっかり持ち合わせている事がわかる。
しかし過去に色々あったせいか、彼の価値観自体は非常にシビア。
DS版以降の会話システムでは大抵「俺には関係ない」と嘯くか、正論でバッサリ切り捨ててくれるか、自信家で鼻につく発言をするかのパターン。
「オレがいたから勝てたようなもんだな(キリッ)」
とはいえ冷静な意見も多い上意外と博識の為、彼の台詞がヒントとなることも多い。
「俺なら倒せるが…」と自画自賛することはあれど、身勝手に動いたりはせずに搦手や変装にも従ってくれる等、和を乱したりは決してしない。
また様々な場所で会話を聞いてみると平和な村や暮らしに憧れを抱いてたり、「人間は人から頼られるほどうれしい物はない」と発言したり等、力を追い求めるに至るまでは優しく穏やかな少年だった事が取れるものとなっている。
「作ってもらった料理を残すのは失礼だからな」「ナゾがあるから世の中おもしろいんだぜ」という台詞は彼の心優しさ、それでいて前向きな人柄を表している最たる例だろう。
そして何より仲間、特に主人公に対してはかなりの信頼を置いており、相棒のような目で見ている。
なおリメイク版で彼をスライム格闘場に連れて行くと、それまでのクールキャラから一変、スライムたちの雄姿や戦いぶりに大興奮する姿を見せる。
またベストドレッサーコンテストのモンスター回で審査員をやっても同様に大興奮する。
スライム格闘場オーナーのスラッジに対しては「ああいう歳の取り方をしたい」とまで言うほどリスペクトしており、
「モンスターと共に暮らす人間」というものに相当強い憧れないし思い入れがあるようだ。
これはSFC版の頃には一切描写されていなくリメイク版で突然発生したものであり、後述のスピンオフ作品「テリーのワンダーランド」で
多数のモンスターを従えるマスターを経験した過去があることになったことのセルフオマージュであろう。
「見た目はかっこいいが、中身も紐解いてみれば魅力的」である彼の人気は、決してネタだけのものではないのだ。
というより、こういう性格で人間的にもなかなかおいしいキャラで人気があるからこそ引換券ネタも流行ったのだと思われる。
■以降の活躍
■漫画版での活躍
神崎まさおみ氏が描いた『ドラゴンクエスト 幻の大地』では、最初から魔法剣士並みの魔法力を持っている
最後までかなり強いキャラで、本人曰く「バトルマスター、
魔法戦士どちらにもなれるぐらい修行した」とのこと。
SFC版本編であまり掘り下げがなかったチャモロ同様、主人公を務める短編エピソードが用意されているため(それも二つ)、
殆ど出番もなかったのに終盤で再会していきなり仲間入り、という唐突な印象は大分薄れている。
仲間になった直後には「俺はバトルマスターだぜ?」と言いながら膨大な魔物の群を独り素手で足止めし、大魔王の城に乗り込む際には魔王であるアクバーを一撃で倒している(縦に真っ二つ)。
大魔王
デスタムーア戦ではミレーユと息ぴったりのダブルイオラを放つ、といった大活躍を見せる。
デスタムーアからも、主人公ボッツと並んで最強クラスのキャラとして位置づけられている。
あんまりにも[[ゲーム]]とギャップが酷いため「作者はテリー」などと言われることも
そんな彼もスキがないわけではなく、たまに真顔でギャグ時空に巻き込まれる。
例えば序盤で偶然ボッツ一行とすれ違った際にハッサンが、
「世界はとてつもなく巨大な亀の上に乗っていて端に行くと海が滝のようになって落っこちてしまうんだ」
とコテコテの世界平面説を大真面目に唱えてボッツと共に怯えているのを見て
姉のミレーユが「この人達と旅して大丈夫なのかしら」と心底呆れているのに対し、
「そ…そうか…知らなかった…今度から陸地で旅しよ…」と怯える一面も見せた。
どこかセンスがズレた面もあり、ファルシオンがペガサスになって「ペガシオン」と呼ぶか「ファルサス」と呼ぶか揉めているところに間を取って「ペファガルサシスオン」を提案し、
一同に「それは流石にない」と突っ込まれるて「俺はこのパーティでやっていけるんだろうか……」と膝を付いて落ち込んでいた。
■モンスターズシリーズでの活躍
なお、子供時代の彼を主人公にした
ゲーム『
ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』が存在する。
こちらは当時かなりの人気があった。プレイヤー次第だが最強の魔物使いになる事が出来る。
そこで未来の剣士テリーが何度か出てくるが、最終的にデュランの手先として登場し、勝負をすることになる。そんなに強くない。
しかもリメイクじゃ何故か勝ち抜きバトルで敵として出てくる。どうした未来の剣士。
なお未来の剣士テリーは実は
没データが存在する。開発段階では仲間に入れる構想もあったようだ。
続編の
DQM2でも最強クラスの魔物使いとして登場。
パーティーにはデュランがいる。使役しているモンスターにその後に仕えることになるとは。
リメイクではすれ違いパーティに登場、使用パーティはデュランから
ダークドレアムに変化している。
勝利すればわたぼうをもらえる。
我々のテリー少年には将来、最強の剣士なぞ目指さず、素直に魔物使いとして成長して欲しいものである。
本編でも強力なドランゴを唯一仲間に出来る事からも、やはり剣士より、魔物使いの方が向いているようだ。
ただ漫画のドラゴンクエストモンスターズ+はテリーのワンダーランド本編後の話であり、
秘められた願望か、ミレーユを失った経験からかは不明だが
闇堕ちしている。
打ち切りになったので決着は付かなかったが
ラスボスらしい風格や、テリーのワンダーランド時代のような無邪気なテリーや
ゲームプレイヤーみたいなはちゃめちゃっぷり(楽して作ろうとした失敗作とは言えりゅうおうを使い捨てたり)を漫画で楽しめる。
■モンスターバトルロードでの活躍
SPカード「秘剣ドラゴン斬り」で登場。
それなりに役に立つものの、レジェンドモードドラクエⅠシナリオでは、
Ⅰ主人公の秘剣ドラゴン斬りでないと使えないので、よく読まずに使おうとして弾かれた愚かなプレイヤーに罵られる。
とどめの一撃は、剣に漆黒の雷を乗せ、巨大な雷の刃を発生させるジゴスパーク。
おそらく仲間加入前のテリーだろうが引換券の汚名を拭うかのごとくかっこいい。さすがはテリーさん。
柄違いカードではドランゴと一緒に描かれている。
■ヒーローズでの活躍
「ドラゴンクエストヒーローズ」及び「ドラゴンクエストヒーローズ2」にプレイアブルキャラクターとして参戦。
引換券と揶揄された本編とは打って変わり、味方キャラの中で最強クラスのポテンシャルを持つ。
手数の多さでテンションを溜めやすく、自己回復技も持っており、更に分身する事で手数も回復量も増える。
必殺技のジゴスパークも、範囲は前方のみだが恐ろしく射程が長く、眼前の集団をモーゼの十戒の海よろしく干上がらせてしまう。
最強の剣士の肩書きは伊達じゃない活躍を見せる。
2ではシステム変更の煽りをモロに受け、1程のチート級では無くなった。
…が、やはり手数の多さと自己回復の安定、更に2ではMPも自己回復出来るので、強キャラである事に変わりは無い。
また2では、引換券ネタが分かる人ならニヤリとするイベントも用意されている。
■台詞
- ざんねんだったな。この城の宝 雷鳴の剣は このオレが いただいた。
- よけいな お世話かも しれないが ひとこと いっておくよ。魔王は 強いぜ。あんたたち そんな剣に たよっているようじゃ まだまだってことだ。
- オレの名は テリー。世界中を まわって 剣の修業を している者だ。
- ま まさか……。い いやっ ミレーユ? ミレーユねえさんか!?
- ねえさん。あのときのオレに 今の半分でも ちからがあったら ねえさんを 守ることができたのに……
- まわりに 人がいるのが なんだか 不思議な 感じだ。いつも 1人だったからな……。
- オレは ばあさんが どっちにいても 関係ないがな。
- いまは ムドーの話を している場合じゃないぜ。
- アモールか……。 水は きれいだな。
- ほしふるうでわは すばやさが アップするんだ、知ってるよな?
- ゲントか……。 ここは おだやかで よい村だな。
- その 不思議な 運命に いまは 感謝しているぜ。
- ど どうする レック こいつを 仲間に するかい?
- こんど あいつと いっしょに 戦ってみるか……。
- ホルストック城……ね。
- オレは じっと 魚を 待ってることなんか できないから 釣りは ニガテだぜ。
- ランドとか いうやつと 決闘でも するつもりじゃ ないだろうな。
- ウシにも 知り合いがいるのか。レックは 顔が 広いな。
- レックにも いろいろ あったと いうことか……。
- マルシェか。 こんな所に 用は ないんじゃないのか?
- 木を 切るだけの くらしか……。それはそれで おもしろそうだな。
- オレは みんなの仲間に なる前から バトルマスター だったから 関係ない話だな。
- ふん。オレは 平和だろうが なんだろうが 剣士を やめることはないな。
- スライムにのみ こだわりつづける スラッジさんの 姿勢には 圧倒されるぜ。
- オレの目に 狂いがなきゃ バーバラには そのチカラが じゅうぶん あるだろうな。
- ペガサス…… 美しい…… オレが 思い描いていた姿と 同じだ……。
- オレは べつに 世話に なっちゃいないが とりあえず 礼は いっておくよ。
- また どっかの 洞くつででも 会おうぜ!
因みに姉であるミレーユも剣類を扱うことが出来る。つまり……。
5chでは「テリーを褒め称えるスレ」等ネタスレがいくつかある。
俺は別に編集してもらっちゃいないが、とりあえず礼は言っておくよ。
またどっかの項目にでも会おうぜ!
過度な雑談や愚痴、誹謗中傷等を行った場合、IP規制・コメント欄の撤去等の措置がされる可能性がありますのでご了承下さい
- リセットしました。過激な口論や煽りはやめてください。 -- 名無しさん (2021-02-19 04:20:25)
- 基本プロレスみたいに殴って殴られてのドラクエだと力やHPが大正義で剣技とか身のこなしはあまり活かせないよなぁとヒーローズをやってしみじみ思った -- 名無しさん (2021-05-30 00:25:55)
- まぁそういう8以降のスキルシステムがあれば「力で劣るが技で勝る」みたいものも表現できるし11のカミュなんかは「普通に殴ってる分には他のアタッカーに一歩譲るけど多彩な特技どここぞの瞬間最大火力で勝る」っていうテリーでやりたかったことは表現できてはいるんだけどね。残念ながら6は誰でもどんな特技でも自由に覚えられるゲームシステムなので… -- 名無しさん (2021-07-10 10:44:37)
- 6のシステムと公式の低成長率にこだわるのが思いっきり悪い方向に作用してるのがなんとも...というかSFCの加入レベル23は33の打ち込みミス疑うレベル… -- 名無しさん (2021-07-10 12:12:21)
- 関連作品やると少年時代はモンスターマスターになったけど、現実じゃ自分が強くなけりゃ大切なものは守れないと実感しちゃったから本編じゃあぁなっちゃったんだろうなとやるせない気持ちになってしまう -- 名無しさん (2021-09-22 22:54:25)
- テリーの弱さは設定も深い意味も何もない。現に堀井さんはスーファミのDQ6でのテリーの弱さに不満を持ち、リメイク版の制作スタッフに「テリーの強化」を強く指示したが、何故か制作スタッフはそれを無視しあまり強くしなかったというだけの話し。堀井さんの頭の中には間違いなく「テリーは強キャラ」という設定がある筈。堀井さんも、もっと怒っていいと思う。 -- 名無しさん (2021-12-03 20:04:52)
- リメで素早さ1.5倍にされてなおそこまで強い扱いされてないぐらいSFCの弱さは終わってたからなぁ -- 名無しさん (2021-12-03 21:17:49)
- 開発スタッフが彼の低成長率を理解してない説が蔓延るレベルで本当になんでこんなに伸び悩むのかってやつ。初期ステはテコ入れで多少というかかなり普通になったのに……あとなんで前衛なのにこの力なのか…… -- 名無しさん (2021-12-03 22:40:10)
- やはりテリーの本分は、剣士ではなく魔物使いと言う事なのだろうか…? -- 名無しさん (2022-05-13 17:58:09)
- ステータスの成長率に加え、剣士からズレてるような方向に強化されてるのは、これは天性のネタキャラ…? -- 名無しさん (2022-05-13 19:50:03)
- ピザに堀井の真意を理解するのは無理だったって事だな。他キャラや仲間モンスターごと耐性を消しただけw -- 名無しさん (2022-05-13 22:21:07)
- ↑注意書き呼んでください。迷惑です -- 名無しさん (2022-05-20 16:42:57)
- リメイクごとに強さをキャラに合わせた強さでテコ入れしてもらえてるし、実際今の強化で問題なくなってきたのもそうだけど、願わくば力のもう少しテコ入れor成長率の是正はしてほしいよなって…… -- 名無しさん (2022-05-20 17:46:34)
- 「こういう性格で人間的にもなかなかおいしいキャラで人気があるからこそ引換券ネタも流行ったのだと思われる。」ってあるけど、引換券ネタはキャラ描写少ないSFC版しかない頃からの話なんだよな……。 -- 名無しさん (2022-05-29 06:16:34)
- ムーアが滅んだ事で、夢の世界の実体化が解け、現実の世界からは認識も干渉もできなくなる…筈なのに、EDでは夢の世界のアモールの洞窟やダーマの神殿からドレアムが居る場所に赴いたりと、何か凄いルーラ能力を発揮してるテリー -- 名無しさん (2022-05-29 09:53:20)
- ↑メタ的にはプレイヤーにクリア後の要素を教える為なんだろうけれど、その辺ミステリアスなとこあるなーとか思ってるわ -- 名無しさん (2022-06-12 17:41:57)
- スマホ版とか前衛は主人公ハッサンドランゴと充実しすぎているから後衛の方が入り込む隙があるという感じの強化にとれる。 -- 名無しさん (2022-06-16 22:31:35)
- ↑元からの問題としてその3人が強すぎるのが前衛としては致命的に不利すぎるんだよなぁ・・・テリーはただでさえ加入が遅い上に自身がドランゴ回収フラグだからなおさら。 -- 名無しさん (2022-07-19 14:35:07)
- 後に、ローレンツという後継者が現れた模様……(アクションゲーでの活躍も含めて) -- 名無しさん (2022-08-03 07:33:58)
- でも強化されすぎても今度は会話システムではっきりとした魅力が無視されそうという懸念もあるのがもどかしい感じ -- 名無しさん (2022-10-19 13:20:32)
- 彼がネタにされるぐらいじゃないと、バーバラが設定倒れの弱さといじられていたかもしれない。 -- 名無しさん (2023-01-07 19:48:59)
- 主人公が王族じゃなかったらEDでテリーを相棒に新たな冒険の旅に出てたかもしれない -- 名無しさん (2023-02-05 21:34:19)
- 堀井さんという制作の中核を担う重要人物の指示が遂行されないって普通に大問題だよね。 -- 名無しさん (2023-10-09 21:46:11)
- 出番増やせなら無茶ぶりだが、ステータス強化だけなら数字いじるだけだからそんな大変とは思えないんだよなあ よっぽど上の人間が意固地になってたか -- 名無しさん (2023-10-09 22:22:11)
- むしろこれ以上ステータス強化したら他の仲間の立場なくなるからこれでいいと思うんだけどな。即戦力でドレアム初撃破くらいまでなら間違いなく有能、やり込むと他の仲間のほうが強い。そのくらいがいいバランスだと思う -- 名無しさん (2024-01-19 21:21:18)
- まあいかんせん仲間になるのが遅すぎた -- 名無しさん (2024-01-19 22:38:12)
- 縛りプレイ全般で役に立つというか本領発揮しすぎるキャラでもある -- 名無しさん (2024-04-09 18:23:54)
- テリーの反省があったから同じ後期参戦のメルビンやグレイグは強いキャラになったのかもしれない。 -- 名無しさん (2024-07-03 21:24:47)
- ↑その2人、素早さが低い以外にあまり弱点ないもんな -- 名無しさん (2024-08-22 09:59:54)
- 後半加入でテリーじゃなきゃダメって要素がないのが一番痛い。オリハルコンのキバがラミアスくらいに強ければなぁ -- 名無しさん (2024-09-25 22:29:19)
最終更新:2025年04月05日 03:22