グロッタ・ストマック

登録日:2025/06/29 Sun 07:26:15
更新日:2025/06/29 Sun 10:16:49NEW!
所要時間約 6 分で読めるわよ!




ここならどれだけ暴れても問題無いわねぇ


グロッタ・ストマックとは特撮テレビドラマ『仮面ライダーガヴ』の登場人物である。

【データ(怪人態)】

身長:223.9cm
体重:76.8kg
特色/力:大鎌/衝撃の吸収及び放出
演:千歳まち
スーツアクター(怪人態):宇佐見紗風

【概要】

本作に登場する異種族のグラニュートであり、ストマック家の長女。

ストマック社においては闇菓子の製造を統括。
本来の姿は長く尖った頭部を持つ烏賊のような見た目で、腰からは四肢とは別に烏賊の触手が6本伸びているのが特徴。また腹のガヴもよく見るとカラストンビ(頭足類の嘴)になっている。

【人物像】

一人称は「私」
妖艶な雰囲気だが、その本性は残忍で好戦的。みちるをヒトプレスに変え、さらにショウマの目の前で握り砕いた張本人でもある。
弟妹達に対しても当たりが強く、取り分けシータとジープからは畏怖の対象と見られている。

その一方仕事に関しては真面目で、工場の視察を怠らず何かトラブルが起きた際は自ら現場に出向く事も厭わない。
またシータの訃報を聞いた際に動揺を露わにし、ジープが彼女のミミックキーを未だに手放さずに居るのを見て言葉を詰まらせるなど、一家の中ではまだ兄妹への情がある部類。
ランゴのことも兄妹の中では一番頼りにしていた節が見られ、彼がショウマに倒されたと知った時は、その原因を作ったジープを問い詰めている。
そのジープがビターガヴになったと知った際は、自身に断りもなく弟を改造したことについてニエルブに詰め寄ったが、逆に彼から「姉さんに相談して何とかなった事あった?すぐ手が出て終わりじゃないか」と吐き捨てられた。

即ち、暴力的に見えてその本質は孤独を恐れている繊細な人である。
大叔父のデンテからも「身勝手なようで家族が大好きな子」と評されているが、当人はあくまで強い存在でありたいためか、頑なに本心を否定している。
ショウマの事も肉親の情こそ無いが「腐ってもストマック家の末っ子ね」と実力を讃えるなど一応血縁扱いはしている。なお、このセリフで計らずも絆斗とショウマの関係に亀裂を入れることになった。誰が呼んだか、令和の宝生永夢ゥ!
一通り戦った後のセリフなので「『拳を交えたら解る』タイプの脳筋・戦闘狂なのでは」なんて推測もされている。あと『ガヴ』の世界で最も自由に生きている女との呼び声も。

しかし戦いに夢中になって当初の目的を忘れがちな悪癖があり、せっかく敵を追い詰めたのに一頻り暴れた事に満足してそのまま帰ってしまう一幕も。特撮の女性幹部でも珍しい脳筋枠。

【戦闘能力】

戦闘時は巨大な鎌を得物とし、その細腕からは想像も付かない膂力で自由自在に振り回す。
また体表の吸盤で敵の攻撃の衝撃を吸収・減衰する事ができ、さらに蓄積した衝撃を極大の破壊エネルギーとして一気に放出するというカウンターじみたも芸当も可能。
勿論純粋な肉弾戦も得意で、一見優雅な佇まいに反した素手でのパンチやキック、さらには自分の顔が傷つくのも厭わないヘッドバットなど、その戦いぶりはステゴロそのもの。
人間態のままでもヴァレンを終始圧倒するほどの戦闘能力を誇り、東映公式HPでは「ストマック家の暴力担当」などと称されている。

歯ァ食いしばれ!!

【第31話以降の来歴】

ジャルダック家の介入及びランゴの降格以降は、相対的に組織内での地位が下がったことに伴ってストレスを溜める描写が増えており、義妹のリゼルにも「一番中途半端にフラフラしている」と指摘されている。

そして、ランゴの敗北に伴って仕入れ担当に降格。
この頃になると社内業務にかこつけて成績不振のアルバイトたちを本社に呼び出して直々に恫喝してヤキをいれるなど完全なパワハラ上司と化し、リストに掲載された過度な成績不振者には見せしめとして自ら出向いて粛清を行いだしている。
なおその中には、ヴァレンこと辛木田絆斗の仇ながら現在は闇菓子から手を引き、人間界で堅気として暮らしていたラゴーも含まれていた。

【誰よりも家族を愛し、暴力に頼る他なかった女の最期】

第39話で、ジープを自分に断りなく改造したことでニエルブと口論になり、その最中ニエルブが持っていたタブレットを口論中に叩き落したことがきっかけでデンテが生存していたことを知り、追い込まれているストマック社を救うために協力を求めようと、デンテのもとを訪れる。
しかしデンテには協力の意思はなく、「本当は会社なんてどうでもよく、家族の事を思っている」と本心を見透かされ、逆にショウマに協力して欲しいと提案されたことで逆上し、デンテを手にかけてしまう。
そして既に事切れたデンテの亡骸に残されていた傷から、アルバイトの粛清は以前から行っており、ラキアの弟であるコメルを間接的に殺害していたことも明らかになった。
なお、当人は数え切れないほどのバイトを始末していたためコメルのことは覚えておらず、ストマック社のデータでも「何者かによって粛清された」という簡易的な記述しか残されていなかった。

第40話ではデンテに見透かされた本心を押し殺すかの如く、リゼルから渡されていたラキアの毒素を用いて手当たり次第に街の人をヒトプレスに変える暴挙に出る。
ショウマとの戦闘時にはゴチゾウ達を一刀両断してオーバーモード/マスターモードへの変身を封じて有利に立ち、ラキアが加勢しても物ともせずに追い詰める。
しかし、ラキアが新たな力であるアラモードモードに変身してからは劣勢となり、彼とケーキングフォーム&ホイップ兵の猛攻を受け続けたことで、ダメージの許容範囲が超え、吸盤によるカウンター攻撃も不発に終わる。
そして、最期はヴラムの「プリンテンペスト」で致命傷を負って敗走。
収穫したヒトプレスもヴァレンが奮闘の末に奪取したため、完全敗北に至るのだった。

その夜、人気のない路地に倒れ込むと行方不明だったランゴが目の前に現れる。
しかし既に意識が朦朧としていたため、そのランゴは幻覚だと思い込みつつ、ようやく自分の本心を理解し息を引き取った。

そっかぁ……やっぱり私、寂しかったのね……

そして、グロッタを看取ったランゴはストマック家を立て直すことを決意するのだった。

【本編外での活躍】

基本的にギャグ時空であるため、本編での残虐な部分はオミット、またはコミカルに表現されている。
要は一昔前の暴力&ツンデレヒロインのようになっているのだが、何だかんだでギャップが凄い。

  • 『グロッタのバレンタイン』シリーズ
まさかの主役。
東映特撮ファンクラブ(TTFC)において脚本を千歳氏が手掛けた番外編的なボイスドラマ風コンテンツである。
シータとジープの会話からバレンタインについて知ると、お菓子作りを始める。
……が、素手で豆を炒るなどレシピもへったくれもないパワフルな調理方法だったため、完成したチョコはエージェント曰く恐ろしく苦かった。
ホワイトデーのお返しを受け取った時の反応は、完全にツンデレヒロインのそれ。

  • 『ガヴっとアニメ!Sweety Days~おかしな日常~』
バッティングセンターでストレスを発散している習慣が発覚。
ついでに「伝説の鬼バッター」という異名も付けられていた。
たまたまその場に居合わせたショウマと絆斗は、グロッタがバッティングセンターに通っているという事実を信じられず「グロッタか否か」について議論を交わすが、その時の評が的確かつ色々と酷い。
  • グロッタはいきなりピンヒールで襲い掛かったことがあるから、スニーカーやヘルメット、グローブを律儀に付けるはずがない。
  • グロッタは考えるより先に手が出る
  • グロッタの眷属があんなに大声を張れるわけがない。
  • グロッタは向かって来るものを全部叩きのめす。
…やっぱり姉さんは脳筋だった。

  • 『仮面ライダーガヴ GRADUATIONS おかしなスクールデイズ』
所謂学パロ。風貌はどう見てもスケバンである。
化粧を楽しんだり、歌のこぶしを「拳」と勘違いしたりするなど色々自由にやっている。
また、「勉強の妖精ネ・サーン」に扮して悪態をつきながらもショウマの勉強の面倒を見るなど家族想いな部分もある。

  • 『仮面ライダーガヴ お菓子の国の侵略者』
グロッタが退場した第40話の放送日に新たな予告が公開されたが、そこでは丸太を担いで戦場に向かっていた。
今にも「あんた達、丸太は持ったわね!!行くわよ!!」とでも言いだしそうである。

【余談】

名前はギリシャ語で舌を意味する「Γλῶττα」から。怪人態のモチーフは海の怪物「クラーケン」。

演じる千歳氏が元から173cmの長身なのに加えて、撮影では16センチものハイヒールを履いているため、結果として身長189cmというかなり大柄なキャラになっている*1ちなみにラキア役の庄司氏(188cm)と一緒に写真を撮ったときは庄司氏もブーツで身長が伸びていたため負けた。
ちなみに当人の地はめっちゃお茶目。ステゴロキャラになったのもプロレス好きな事からの発想だそうな。そしてイラストも上手で、シータ退場の際にはファンアートを投稿している。


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最終更新:2025年06月29日 10:16

*1 アクションシーンの撮影の際はヒールの低いシューズに履き替えている。