グラニュート(仮面ライダーガヴ)

登録日:2024/10/21 Mon 08:22:30
更新日:2025/04/28 Mon 03:09:32
所要時間:約 8 分で読めます





幸せなのは良い事だ……。
美味しい闇菓子が出来るからな……。


グラニュートとは、特撮ドラマ『仮面ライダーガヴ』に登場する種族である。


【概要】

異世界「グラニュート界」に生息する本作の怪人種族。
多くは犬や蛸など人間界の生物に似た姿をしているが、共通して腹部に「ガヴ」という第二の口を備える。腹踊りとかベムスターとか言ってはいけない。
またガヴ以外にも、全身各所に口や歯の意匠を備えており、反対に口に相当する部分は塞がった痕跡器官のようなデザインになっているのが特徴。

本編で主人公のショウマと敵対するグラニュート達は幸福な人間から作られた「闇菓子」を好物としており、闇菓子を目当てに集まったストマック社のアルバイトである。
報酬の闇菓子を得るべく、あの手この手で幸せな人間を探し出し、あるいは自ら人間の幸福感を高めてから拉致する……というのが基本行動。作中世界で起きている行方不明事件の何割かはグラニュートによる人間狩りだと予想されている。
「バイト」という事もあって特にマニュアルのようなものがあるわけではなく、そのやり口や能力は様々で、質の良いヒトプレスを安定納品して大量の闇菓子を受け取っている優秀な奴も居れば、何でこいつクビにならないの?と思ってしまうような無能バイトもちらほら居る。
仕事の質はどうあれノルマさえ果たしていれば最低限の報酬は保証されると考えると、実はストマック社は働きやすい環境なのだろうか。

こうした設定から『アマゾンズ』と比較される事の多い本作であり、それ以外のテレビシリーズでも人間を直接的間接的に捕食する怪人は何度か登場しているが、それらはあくまで「生きるための糧」として人間を襲っていたのに対し、グラニュートにとっての闇菓子は菓子と付くだけあってあくまで「嗜好品」に過ぎない。
しかしながらその闇菓子には強い依存性があるような描写がされており、それを踏まえると「闇菓子なしでは生きられないほどの中毒症状に陥った個体がなりふり構わず闇菓子を手に入れようとした結果、人間を誘拐する闇バイトに身を落とした」という見ようによっては哀れな構図が見て取れる。
実際、本作のモチーフのひとつにも「闇バイト」*1が使われているのだそうな。

なお種族全員が闇菓子にハマっていたりするわけではなく、ほとんどのグラニュートは人間界どころか「人間」という生き物の存在自体を知らない模様。
また闇菓子以外の食べ物では黒いケーキややけに硬そうなパンなどが描写されていたが、第25話で明言されたその主食は石や鉄といった鉱物
人間のお菓子を振る舞われたニエルブやラキアが顔をしかめていた他、デンテは「美味い」と言いながら包装袋もろともお菓子を食べていたことから、人間の食べ物も食べられないわけではないが口には合わない様子。流石に個体差はあると思うが、ボンやヤードはよく美味しい人間用料理作れたな
そしてみちるはもちろんショウマもそれらを食べられなかったためグラニュート界ではその辺の草(を調理したと思しきもの)を食べさせられていた。

【一覧】

ショウマストマック家に関してはそちらの項目を参照。

〔第1クール(第1~12話)〕

  • ハウンド

何だ、口だけで何も出来ねぇじゃねぇか。
弱い奴は引っ込んでろ!

身長:204.2cm
体重:91.8kg
特色/力:牙/爪/俊敏性/四足歩行
演:片桐仁(元ラーメンズ)
スーツアクター:北村海

第1話に登場した猟犬のようなグラニュート。
犬らしく鋭い牙と爪を用いた格闘を得意とする。犬そのものの四足歩行形態となって高速で走ることもでき、この形態では火炎弾を吐くことが可能。

闇菓子欲しさに白昼堂々と人を襲い、自分より弱い相手と見れば嬉々として痛めつけて嘲笑う典型的なチンピラ。
しかしそんな性格のため、せっかく幸せそうな人間を見つけても恐怖で「質」を落としてしまうため、バイトとしての評価は低い模様。実際、第1話冒頭で4人分のヒトプレスと交換した闇菓子はたった1個であった。

これっぽっち!?もっと!
……欲しけりゃもっと稼げってか……。

話が進むごとに「実は凄いやつだった」という風に再評価される事の多い1話怪人だが、「下方修正」という形で再評価されるこいつは例外的と言えよう。
作中ではショウマと交流した少年・廣井始に目を付けて襲撃。ショウマの変身する仮面ライダーガヴ文字通りの噛ませ犬初陣相手となり、キッキングミキックに敗れる。

名前の由来は英語で猟犬を意味する「ハウンド(hound)」。
片桐氏は『仮面ライダーW』の伊刈/コックローチ・ドーパント以来の出演となる*2

  • ウィップル

良い具合に幸せな顔だ。
これは上等なスパイスになるぜ……。

身長:208.9cm
体重:107.4kg
特色/力:触手/軟体
演:坪倉由幸(我が家)

第2話に登場した蛸のようなグラニュート。
蛸らしく柔軟性に富んだボディを持ち、上半身から伸ばす伸縮自在かつ再生力に優れた触手を武器とする。

慎重かつ姑息な性格をしており、ジョギングがてら幸せな人間に目を付け、走りながら相手に気付かれないようヒトプレスにして攫うやり口を得意とする。
ガヴとの対戦で追い詰められた際も、その性根から「ヒトプレスを分けてやるから俺達二人の手柄にしよう」と苦し紛れの交渉を試みるが、それが却ってショウマの怒りに火を注ぐ結果となり、ザクザクチップスフィニッシュで斬り刻まれた。

変身講座ではよく似た別個体が登場。手がハウンドっぽい。
こちらはザクザクチップスフォームではなくポッピングミフォームと戦い、キッキングミキックで倒されている。
名前の由来はおそらく、英語で鞭を意味する「ウィップ(whip)」。

  • ボン

最近バイト仲間が消えてるって聞いたが…
お前の仕業ってわけか!

身長:231.3cm
体重:118.7kg
特色/力:棘/打撃力/適応力
演:小鳥遊(たかなし)可奈(人間態)
CV:石住昭彦

第3話に登場したハリセンボンのようなグラニュート。
上半身から生えた何本ものトゲをミサイルとして発射し、遠距離の敵を狙い撃つ。トゲはすぐに再生するため、弾切れは起こらない。
また、ボクシンググローブのような両拳は外部からの衝撃で巨大化・強化する特性を持ち、純粋な殴り合いでもなかなか強い。

人間界では女性の姿に擬態してキッチンカーで移動弁当屋を営み、人間に自分の弁当を食べさせて幸せな気持ちになったところを攫うという、一見回りくどくも確実な手段で良質なヒトプレスを集めていた。
このスパイスの質を落とさない手口はシータとジープからも評価は高く、作中では5個もの闇菓子を受け取っていた。ハウンドの5倍である。
その他にも売上げ金を目につきやすい場所において、それを盗ませることによって幸せにするなど狡猾な手口を使う。
料理の腕前自体は本物であるにもかかわらず、それを人の幸福を奪うために利用しているところに人間とグラニュートの感覚の乖離を感じる。
ガヴとの戦闘では上述の能力で善戦するが、最終的にパンチングミパンチに敗れる。

なお上記の通り人間態は大人しそうな女性の姿だが、公式サイトで「彼」と呼ばれている通り本来は男の模様。いわゆるバ美肉

  • オタケ

勿体ねぇ、もっと大事に食わねぇと……
でもやっぱ食いてぇなぁ……。

身長:199.6cm
体重:87.5kg
特色/力:回転力/粘液/起爆性因子
演:西野純一郎
スーツアクター:北村海

第5話と6話に登場したキノコのようなグラニュート。
体表から粘液を分泌しており、敵の攻撃を滑らせて身を守る事が出来る。攻撃面ではブレイクダンスのような動きから放つ回し蹴りや、頭の傘から撒き散らす爆発性の胞子で戦う。
ただし能力が多彩な割に劇中では押される描写が目立ち、戦闘自体はあまり得意ではない模様。

性格はパフォーマー気質のお調子者。人間界では大道芸人として活動し、自分の芸を見て喜んだ客を(恐らく消失マジックか何かに見せかけて)ヒトプレスに変えていた。
……が、どうにもマンネリ気味だったようで安定して確保出来ていなかった様子。それでも試行錯誤しているだけハウンドよりはマシである。
そんな中、ニエルブ配下のエージェントから「極秘依頼を請ければ闇菓子の追加報酬をやる」とそそのかされ、塩谷を誘拐。彼をヒトプレスにすると真っ二つに割って殺害し、そのうち下半身をニエルブに献上した。
それを知り、仇討ちに燃える絆斗の変身する仮面ライダーヴァレンが最初に戦う敵となる。

名前の由来はおそらく、キノコの名前につけられることが多い「〜タケ」。

歴代作品に登場したキノコモチーフの怪人のほとんどは毒キノコがモデルだが、コイツのモチーフは何とナメコ
「食育」がテーマの本作にはある意味相応しいと言えよう。
ちなみに演じている西野氏は俳優のほか、実際にパフォーマーとしての活動も行っている。

  • ディーン

ハッ、これを返せって!?
冗談じゃないぜ!

身長:197.7cm
体重:91.8kg
特色/力:泡状物質の放出/射出物の遠隔操作及び擬態形成
演:金重洋平(岩清水克美〈怪人態のCVも兼任〉)/KOUROSH AMINI INGO(アマント・サルディーニ)
スーツアクター:井口尚哉

第7話と8話に登場した鰯のようなグラニュート。
両掌に空いた穴から破裂する泡や小魚型の弾を高速で射出し、それによる遠距離戦を得意とする。
またそれらに加えニエルブからの強化改造を受けており、鰯の群れが大型魚に擬態するかの如く小魚を密集させて自分の分身を作る事も可能になった。

人間界では岩清水(いわしみず)克美(かつみ)という画商を名乗り、若い芸術家を言葉巧みに魚モチーフのくせに「釣って」拠点のギャラリーに連れ込み、嘘の商談で喜ばせてからヒトプレスに変えていた。
作中では彫刻家・立彫珠希をプレスする決定的瞬間をゴチゾウに目撃された事からショウマに存在を知られ、ガヴのチョコダンフォームに敗れた。
…が、それは前述の能力で作り出した分身であり、本体は逃亡に成功。
今度はイタリアの画商「アマント・サルディーニ」に擬態して活動を再開するが、その悪辣な所業を知って怒り心頭の幸果にペンキをぶち撒けられた事で能力のカラクリが露呈。ガヴとヴァレンのコンビネーションの前に今度こそ引導を渡された。

名前の由来はおそらく、英語で鰯を意味する「サーディン(sardine)」。

人間態の名前にはどちらも「いわし」が入っている。
アマント・サルディーニは直訳すると「鰯大好き」という意味である。

  • ヤード

純粋な子供の幸せの方が高級なスパイスになるんだよ。
見ろ、この笑顔!俺の菓子で幸せにしてやったんだ、感謝して欲しいねぇ!

身長:203.2cm〜
体重:122.7kg〜
特色/力:刺突攻撃/防御力/巨大化/物質格納
演:赤澤遼太郎
スーツアクター:川島翔太郎

第9話と10話に登場したヤドカリのようなグラニュート。
ヴァレンバスターの弾丸をも跳ね返すほどの強固な殻を背負っており、両腕のハサミで刺突攻撃を繰り出す。
さらに巨大なヤドカリそのものの四足歩行形態に変形し、建物を丸ごと殻に格納して運ぶ事も可能。

感情表現が素直で、かつ抵抗する力も弱い子供を専門に狙う卑劣漢。
何よりも質を重視して普段は洋菓子店「ガトー・コキーユ*3のパティシエとして振舞い、自分の店のお菓子を食べた子供をトンネル内で攫うという犯行を繰り返していた。
加えてヒトプレスの質を向上させるべく、店の宣伝やお菓子作りの腕を上げる事にも余念がないという、嫌な方向で実直な職人気質の持ち主でもある。
同じ手口を取っていたボンもそうだが、それが出来るならグラニュート界でも普通に料理人として稼げただろうに……。
これまで人間に怪しまれることなく高品質なヒトプレスを多数納品してきた実績もあり、シータとシープからの信頼も厚かったプロフェッショナル。
ヴァレンに見つかった後は一度店ごと姿を晦まし、今度は郊外の幼稚園に拠点を移動。園児たちに自らケーキを配る事によるヒトプレス大量納品を目論んでいた。
クリスマスも近いのにこんなエピソードやって大丈夫なのだろうか。

  • アーリー

面倒臭ぇなぁ…俺は闇菓子が食いたいんだ!邪魔するんじゃねぇ!

身長:209.8cm
体重:113.6kg
特色/力:突進/大顎/火球
演:加藤岳(子役)
CV:田中美央

第11話と12話に登場したワニのようなグラニュート。
全身を覆う鱗は極めて堅牢であり、頑強な肉体から繰り出す突進などの肉弾戦が得意なパワーファイター。
また胸部にはガヴとは別にワニの大顎が備わっており、強力な咬合力で噛み砕くほか、銃弾や瓦礫を吸い込んで圧縮・発射する事も可能。

見た目も声もゴツいオッサンそのものだが、普段は小学生男児の人間態で潜伏している。ただし声はそのまま。
マッチングサイトに「ニワ」というHNで登録し、ネットで拾ったイケメンの画像(劇中では絆斗)と歯の浮くような口説き文句で女性をその気にさせ、人気のない場所に呼び出して攫うロマンス詐欺を働いていた。子供の姿も警戒されづらさで有利に働くようだ。
また足が付けばアカウントを変えるだけの危機管理能力もあり、「ゲタロウ」というHNで再び登録していたが、キザな言葉選び(幸果曰く『温暖化トーク』)がそのまま過ぎて見比べられるとすぐにバレてしまう迂闊な一面がある。
それにしても、あの厳ついツラor小学生の恰好であんな恥ずかしいポエム考えてたのかこいつ。

彼の所業がバレた経緯を考えると「たまたまショウマが行った回らない寿司屋で、隣の客の会話に首を突っ込む」→「ニワの写真がたまたまショウマたちの知り合いの絆斗だったので嘘がバレる」と、偶然が重なった不運だと言えるかもしれない。
もっとも絆斗が積極的にグラニュートの疑いのある失踪事件に目を光らせているので、この偶然がなくても遅かれ早かれ悪事が露呈していたであろうが……。

名前はワニの分類である「アリゲーター(Alligator)」から。ゲタロウも同様。
上半身はハウンドの改造。

  • ラーゲ9(ナイン)

演:庄司浩平
スーツアクター:永徳

第12話より登場したクラゲのようなグラニュート。
クラゲらしく刺胞を備えた触手を無数に生やしており、刺胞には人間の多幸感を一時的に高める神経毒を有している。
既に闇菓子の中毒となっており売店から闇菓子を奪おうとしたところをエージェントに止められ、ランゴとグロッタの前に役員直々の圧迫面接連行。
その後バイトとして正式採用され、ランゴ達やエージェントの目から離れた際は、それまでのジャンキーっぷりと打って変わった気だるげな言動を取っていたどころか闇菓子にも一切興味関心を示さず、どうやら闇菓子目当てにストマック社に近づいたわけではないようだが……?

詳細は個別項目を参照。

〔第2クール(第13~24話)〕

  • ロジョー

ああもう!最近は邪魔が入るわ、ヒトプレスにしろとか煩ぇから!
昔はシンプルに人間とっ捕まえるだけで良かったのによぉ!?

身長:201.4cm
体重:103.9kg
特色/力:装甲/逃げ足/横歩き/泡
演:岸洋佑
キャラクターソング:「愛して」(歌:可児(岸洋佑))
スーツアクター:今井靖彦

第13話から16話に登場した蟹のようなグラニュート。
本人の気性もあって戦闘能力は低いが、上半身が超硬質で重量感のある外殻で覆われているのが最大の特徴で、自身もグラニュート随一の強度を持つと豪語。
加えて、その鈍重そうな見た目に反した逃げ足の速さや、口から吹く泡を用いた目晦ましによって高い生存能力を誇る。
必殺技は全身を赤熱化させて横歩きしながら体当たりする「必殺横歩き」。ちなみに人間態でも時たま横歩きしている。

20年以上もストマック社で人攫いを続けていたベテランバイト。
なまじ社歴が長いからか、ランゴが社長に就任してヒトプレス技術が導入・会社の経営方針が変わった事に対応出来ず、昔通り人間の「質」を高めるより「量」で勝負すると主張。どの職場にもこういう事言う奴一人は居るよね?
ストリートミュージシャン可児(かに)に擬態して路上でギターをかき鳴らしながら、自分に近づいた人間を片っ端からヒトプレスに変えるという雑な仕事を続けている。あっという間に足が付きそう(というか実際絆斗はネットなどを駆使してあっさり居場所を掴んだ)なのによくクビにされないものだ。そもそも手当たり次第に人をさらうなら人気のないところに黙って立っていればいいだけで路上ミュージシャンに化けて悪目立ちする必要はない。そんなに歌うのが好きなのだろうか?
おまけに「20年前から人間を攫っている」「昔は人間をヒトプレスに変えていなかった」「闇菓子の元締めはストマック社で、自分達はそのバイト」といった内情を敵対者にベラベラ話してしまう*4など、20年もヤク漬けになったせいか闇バイトを続けているくせして機密保持の意識が低い。
こんなだから正社員登用されないのか……。

一応自分が弱い事は自覚しており、「闇菓子から手を切りたい」と嘘を吐いてショウマを騙したり、点数稼ぎのため絆斗を捕まえてストマック社に引き渡そうとするなど悪知恵を働かせる一面もある。
同じダメバイトでも、自分の現状を変えようという意思がある分ハウンドより(ry
このように戦闘を避けているからとはいえライダーと接敵して4話生き延びているという、平成以降の作品では地味に珍しいゲスト怪人である。

演者の岸氏は『宇宙戦隊キュウレンジャー』にて、スティンガー/サソリオレンジを演じていた。スーツアクターの今井氏はサソリオレンジのスーツアクターであり、キュウレンジャー以来のコンビとなった。
何気にハサミを持つ動物モチーフ続きであり、岸氏本人も自身の活動告知ツイートの中で「甲殻類系男子」とネタにしている。蠍は甲殻類ではなく「鋏角類」なのだが、まあ些細な事だろう。

  • チョール

ハハハ!チョロくて助かったわ~!ホーッホホホ!

身長:199.6cm
体重:73.7kg
特色/力:飛行能力/羽根
演:龜田七海(人間態)
CV:前野智昭
スーツアクター:井口尚哉

第17話と18話に登場した鳥のようなグラニュート。
両腕の翼を羽搏かせての飛行が可能。他にも風を操れる他、エネルギーを込めた爆発する羽根を射出して攻撃する。

ボン同様、人間界では清楚そうな女性の姿で活動している。バ美肉2体目。
ヒトプレス収穫の際は通行人の前でわざとスカーフを風で飛ばし、そのスカーフを拾ってくれた相手が「親切をした」という充足感を感じた瞬間プレスするという悪辣な手法を用いる。自身も被害者の親切心を「チョロかった」と嘲笑う外道。
こうして一度に一人分しか手に入らない代わりにほぼ確実にヒトプレスを入手出来るが、反面「近所でも評判の真面目で良い人」ばかりが行方不明になっているため地域で噂になり、かなり早い段階でショウマと絆斗に存在を察知されてしまっていた。加えて絆斗が描いた色々な意味で印象に残る人間態の似顔絵がSNSで拡散された事で、ヒトプレス集めを妨害される。
さらに、登場時点で既により大量のヒトプレスを短時間で集められるラーゲ9が活動していた事もあり、業績と評価はあまり芳しくなかった様子。
「ちまちまちまちまご苦労さんw」

ちなみにこれまでのバイトグラニュート同様闇菓子の虜になっており、その中でも特にチョールが闇菓子の素晴らしさを理解している。

名前は「鳥類」の捩り。
禿げ上がった頭などはコンドルに似ているが、K-SuKe氏によると特定の鳥をモチーフにしたわけではないそうな。

  • スミール

誰も助けに来ないまま、お前はここでくたばり、お前のダチは闇菓子になる。気の毒にな。

身長:199.4cm
体重:98.6kg
特色/力:特殊体液
演:街裏ぴんく
スーツアクター:井口尚哉

第24話に登場した(23話では人間態のみ登場した)蛸のようなグラニュート(2体目)。
蛸墨状の粘液を武器としており、敵に浴びせて身動きを封じたところを滅多打ちにする戦法を得意とする。
ただし戦闘能力自体は低く、ウィップルのように触手を自在に伸縮させたり再生させたりする事も出来ない模様。

かつてヴァレンが最初に倒したオタケの親友で、焼き肉屋の店主に扮していたところそのヴァレンが偶然絆斗である事を知り仇討ちを画策。
そこで絆斗の悪友である拳谷加太郎を買収。絆斗を廃倉庫に呼び出させて蛸墨で拘束、用済みになった加太郎をヒトプレスに変えると同時に本性を現す。
ヴァレンバスターも粘液で固めて抵抗出来なくなった絆斗を朝まで甚振るも、チョコルドフォームへの変身を許してしまった事で形勢逆転。
結局チョコルドフォームの圧倒的な力に敵わず、仇討ちも忘れて命乞いするが通じるはずもなく、そのままオタケの待つあの世へと旅立って行った。

ま、待て!!俺が悪かった!!許してくれェェェッ!!

劇中では珍しく、闇菓子やストマック社とは無関係の目的で行動していたグラニュートであり、逆恨みとはいえ友の敵討ちに赴く様は、金に目が眩んで絆斗を売った加太郎と対に描かれている。
一方で、オタケの仇がガヴではなくヴァレンであると最初から断定していたことから、第三者が彼に情報を提供した可能性が高い。
グラニュート界とのパイプがあり、尚且つオタケの死を目撃した人物といえば…?

スーツの上半身はボンを改造した上半身にウィップルの腕を組み合わせたもの。
ジャガーロードのような「同族が複数体いる」という設定やリペイントでもないのにモチーフ被りの怪人が一作に登場するのは、歴代でも何気にレアだったり。


〔第3クール(第25~36話)〕

  • ル・ビート

どうだ!僕は君を倒して闇菓子を手に入れられる…そう、勝ち組なんだよ!
愚かで臆病な君の弟と違ってね!!

身長:219.5cm
体重:106.3kg
特色/力:角/怪力/体表
CV:小野友樹
スーツアクター:寺本翔悟

第25話と26話に登場したカブトムシのようなグラニュート。
頭部の角は伸縮自在で、振り回す事であらゆる障害を薙ぎ払う。
またカブトムシらしく全身が滑らかで強靱な外骨格に覆われており、いざとなれば飛翔して速やかに戦線離脱する事が可能。

チンピラ揃いのバイト達の中では珍しくキザで柔らかめな口調で喋るが、その本性は軽薄そのものの多弁家。
自分の口の上手さとリスク管理に絶対の自信を持ち、自分がストマック社に使い捨てられることはないと確信して他者を見下す傲慢な性格。
またコメル・アマルガの末路は知り合いから噂に聞いて把握しており、その末路に対して「バイトのくせに途中で怖気ついて逃げ回ってたバカがいた」と侮蔑したことでラキアの怒りを買っている。

人間界に来てすぐミミックキーを紛失して途方に暮れていたところ、スイーツ配信系Vtuber「カブトダンシ」の存在をどこかで知り、彼の正体である少年・源浩二*5のアカウントを乗っ取って人集めに利用。
オフ会にやって来たファンをスイーツでもてなしている間、自身はモニターの陰に隠れ、至福の時間を過ごして幸せになったところを見計らってヒトプレスに変えるという手口を取っていた。

なお浩二が運営していた本来のカブトダンシのアバターは中学生男子くらいの容姿だったが、ル・ビートのセンスに合わなかったのか、乗っ取り後は長髪の青年の姿に変わっている。
当然その急な方針転換を訝しむリスナーは少なくなく、またファンが続々と行方不明になっている事を怪しまれてもいたのだが、ル・ビート自身にしてみれば自分が成り済ましているだけの赤の他人の名誉がどれだけ傷つこうが痛くも痒くもないという、悪質ながらも合理的な犯行である。
ミミックキーの紛失は大失態だが、柔軟な対応ができている分ハウンド(ry
その後、浩二との語らいを経て改めて奮起したラキアと対峙。最期はゼリーカスタムに角を叩き折られ、不利を悟って逃げようとするもそのまま空中で四散させられた。ゼリーがカブトムシを倒すという食物連鎖の逆転劇。

担当声優の小野氏は『宇宙戦隊キュウレンジャー』でバランス/テンビンゴールドを演じており、『キュウレンジャー』からは上記の岸氏に次いで二人目の出演となる。
また、『ライドカメンズ』でフラリオ/仮面ライダーラリオフを演じており、そちらの面でも話題を呼んだ。

  • オチル

訴えてやる……絶対に訴えてやるからなお前ら!

身長:204.5cm
体重:94.8kg
特色/力:俊敏性/投てき
演:肥後克広(ダチョウ倶楽部)

第29話と第30話に登場した猿のようなグラニュート。ダチョウじゃないんだ……
筋骨隆々とした見た目だが猿らしく身のこなしが軽く、高いジャンプ力を活かして木々の間を飛び回って敵を攪乱する。
また長い腕で周囲の物を投擲して攻撃する事も出来、ライダー二人相手にもそこそこ食い下がっていた。

体育館でアマチュアスポーツの試合を観戦しつつ獲物を物色し、勝って幸福感に満たされた選手をヒトプレスにしていた。
それだけではなくアジトとして銭湯も経営しており、さっぱりして幸福になった客もヒトプレスにしていた事も窺える。
この2種の手段を二段構えで行うことで、勝利と落ち着きにより幸福のレベルが高まった人物のヒトプレスも確保していたことが示唆されている。

「人間を幸せにする」だけでなく「幸せな人間が集まる場所に待機する」という姿勢を取って目立ちづらくし、また会場から離れた場所で攫うというやり口を徹底して関係を疑われないように振舞うなど狡猾だが、その言動からはどうにも間抜けっぽさが拭えない。
現にラキアと鉢合わせた際にあからさまに動揺して怪しまれた挙げ句公衆の面前で擬態を解除し、直接対決で痛手を被った際も上述の捨て台詞を残して逃げる始末。ヤク中の闇バイトが何処に訴えるというのか。その後も銭湯でショウマと鉢合わせてまたも動揺して大っぴらに擬態解除と全く懲りてない。
尤もオチル視点では、
「グラニュートハンター、それも本社を裏切って指名手配されているやつが去ったと思ったら仲間と一緒にまた戻って来た」
「逃げおおせてヒトプレス作業再開してたらさっき戦ったグラニュートハンターの一人とまた再会した」
と、余りにも運が無さすぎることが立て続けに起こったため仕方ないと言えば仕方無いのだが…

名前の由来は「お猿」と「猿も木から落ちる」から。
台詞は各所に「ヤー!」「聞いてないよー!」などダチョウ倶楽部のネタが盛り込まれており*6、顔が三つあるのも本来トリオだった事にちなんでいるのではないかと言われていたり。
また、お笑い芸人がグラニュート役を演じたのはこれで4人目である。

  • リッパー

納期が近いというのにこのままでは……おっ、こいつで良いでしょう!

身長:196.8cm
体重:83.1kg
特色/力:特殊粘液/鎌状の刃/旋風
演:坂口辰平
スーツアクター:米岡孝弘

第31話に登場したカマキリのようなグラニュート。
武器である両腕の鎌を振るう事で鋭い旋風を飛ばし、また口から吐き出す粘液は対象に当たるとカマキリの卵鞘*7の如く固まり、敵を拘束する。
この粘液はかなり頑丈であり、人間界の工具はもちろんダイナマイトでも剥がす事はまず不可能。
また奥の手として、致命的なダメージを受けても脱皮する事で一度だけ復活出来るなど、(本人が小心な割に)攻守ともに多彩な能力を有する。

人間態でも刃物の扱いが得意なのか、普段は「ツカハラ理容店」の店主である理容師として潜伏。
人攫いのターゲットは勿論理髪に来る客だが、新規の客ではなく常連客に狙いを絞ってヒトプレス化する事で外部からバレにくい手口を取っている。

〔その他のグラニュート〕

  • ウルフ(名称不明)
第2話等の回想で登場したのようなグラニュート。
絆斗が幼かった頃に彼の母親である早恵を襲い、攫った張本人。
絆斗のイラストによるとショウマと同じ赤ガヴがあったようにも見えるが……?

頭部は特捜鬼の頭部、身体はウルフ・デッドマン ライオットのリペイント。

  • 親子(名称不明)
第5話の回想にて登場したグラニュート。
ストマック社の売店で闇菓子ではない普通のお菓子を購入した母子で、作中で初めて登場した「一般市民」のグラニュート。
母親の頭部は電磁鬼、子供の頭部は機械人ダンサーズのリペイント。

  • 闇菓子購入者(名称不明)
第5話の回想にて登場したグラニュート。
上記の親子が立ち去った後、エージェントから闇菓子を購入していた。
第19話では、ラキアの回想にて小袋を落としたグラニュートとして登場していた。同一人物なのか他人の空似なのかは不明。
頭部は爆竜鬼のリペイント。

  • コメル・アマルガ

こうでもしなきゃ、もう闇菓子は買えないんだ!

CV:山本和臣
スーツアクター:五十嵐睦美

第18話と19話の回想にて登場したラーゲ9ことラキア・アマルガの弟。
クラゲのような姿の兄には似ても似つかない、リスのようなグラニュート。ストマック家の例もあり、どうやらグラニュートは家族であっても似た姿になるとは限らない模様。
元々は貧乏ながらも兄ラキアと助け合って暮らす優しい少年だったが、ある時に闇菓子中毒に陥ってしまい闇菓子を買うために家の金に手を付けてしまったところをラキアに見咎められ家出。
しばらく後に何者かに致命傷を負わされた状態で兄の元に戻り、「とんでもないことしちゃった」と悔悟の念を述べて力尽きた。
ニエルブによると、ストマック社のバイトになるも何かしらの理由で粛清されたらしく、ラキアは「あいつは優しい奴だから人間狩りを止めようとしたんだろう」と推察している。
その後ル・ビートによって(噂経由だが)人間狩りのバイトから逃げた事が判明。最終的に始末されてはいるものの、第27話までの段階で闇菓子中毒になってから自分の意思で引き返した唯一のグラニュートである。

「コメル(comer)」とはスペイン語で「食べる」の意。

  • アルバイト達(名称不明)
第29話の冒頭に登場した3体のグラニュート。
「作中で一ヶ月が経過した」という解説と共に、その間の戦いをダイジェストするような形で登場。
ストマック社の手先として人間を襲っていたが、それぞれガヴ、ヴァレン、ヴラムに倒された。
いずれもほんの一瞬しか登場しておらず、公式サイトにも記載が無い。

  • グラニュートのカップル(名称不明)
第29話の冒頭及び途中のジープの回想シーンに登場するカップルらしきグラニュート。
シータの破損したミミックキーを手に路頭に迷うジープの近くで幸せそうにイチャついていた。
本人たちには非はまったくないが、幸せそうな彼&彼女たちの様子は未だにシータを失った悲しみから抜け出せないジープの傷口に塩を塗ることになってしまった。
その時、リゼルが通りかかり…
男性の方の頭部は「セイバー」のカリュブディスメギド、女性は「スペース・スクワッド」のニタズミー星人イペットの頭部が流用されている。

  • マーゲン

CV:高木渉
スーツアクター:二橋進一

第30話に登場した百足のようなグラニュート。
グラニュート界の上流階級であり、大統領一家ジャルダック家のスポンサーを務める企業家。
ボッカとの付き合いは長い様子だが、同時に「『自分がこの世界を操っている』と勘違いしている」と彼から疎まれてもいた。
そこで実験を兼ねてボッカから振舞われた闇菓子を食べた結果たった一個で虜になってしまい、さらにランゴから土産として手渡された闇菓子を持って意気揚々と帰って行った。
彼がボッカの言いなりになるか、最悪、ストマック社の手先として現れる日もそう遠くないだろう。
頭部はル・ビートの改造。
「マーゲン(Magen)」とはドイツ語で「胃」の意。


【関連用語】

〔闇菓子〕

幸福な人間をスパイスに製造されたお菓子であり、グラニュート界における嗜好品
ストマック社のロゴが刻まれた正方形の黄色がかった黒い羊羹のような見た目をしている。
味はチョール曰く「全身がしびれるような甘さがあり、それでいて甘さだけでなくありとあらゆる複雑な刺激が絡み合った味」らしい。

酸賀の分析によるとグラニュートにとって強い依存性がある模様。
食べたグラニュートは闇菓子のことで常時頭がいっぱいになると形容しても過言ではないレベルで病みつきになり、
その中毒性がバイトのグラニュート達のモチベーションの核となっている。
その依存性たるや、ガヴから「二度と闇菓子に関わらないかこの場でオレに倒されるか」と最後通告を受けても、「闇菓子を諦める!?ありえねぇ!」「バカか?闇菓子をやめられるわけないだろ?」などと拒否するほど。やっぱりアマゾンズじゃないのか
家族の財布から金を盗んでまで闇菓子を買いに行くという行為に出たものもいる。

材料からしてヤバかったが5話にてグラニュート界でも裏社会でしか販売されず、高い依存性から「いつ取り締まりの対象になってもおかしくない」品物とされていることが発覚。
ストマック社がアッチでも普通に反社で潰しても後腐れないことが判明した。
そのため、ストマック社はゆくゆくはこの闇菓子をグラニュート社会の中枢部にも浸透させ、闇菓子を合法化あるいは黙認状態まで持ち込もうと考えている。

なお人間が食べた場合どうなるのかは現時点で不明。
人間が闇菓子を食べてもろくな事にならないと思われるが……

撮影ではレジンで作られたアップ用のものと、実際に食べられるものとの2種類が使用されている。
後者はハードグミのような食感で、硬くて不味いそうな。

ちなみに闇菓子以外のグラニュート世界の食べ物が映る場面もあるが、闇菓子含めいずれも全体的に黒っぽく、人間的な感覚でいうとお世辞にも美味しそうには見えない。その正体は上述の通り鉱物を調理したもの。

〔ヒトプレス〕

グラニュートによってアクリル板、あるいは飴細工のようにされた人間で、闇菓子の材料。酸賀曰くフリーズドライに近い技術である模様。
幸福な感情が闇菓子のスパイスとなることから相手に悟られずに幸福なタイミングを見計らってヒトプレスにする必要があり、真っ向から襲い掛かるなどして恐怖させた場合、幸福の質は落ちる。
よく見ると側面に色(赤・黄・青・緑・黒)がついており、これによる幸福の質の等級分けがされている。

ヒトプレスにされた人間は巻き付いているリボンを除去することで救出することが出来るが、割れるとそのまま死んでしまうため慎重な取り扱いが要求される。一応ある程度の高所から落ちても割れないくらいには耐久性があるが。
またヒトプレスになっている間は意識が無いらしく周囲の状況が一切分からないようで、ショウマは助けた人からしばしば化け物呼ばわりされている。
まあ生きたまま闇菓子工場送りにされる事を思えば、意識など無いほうが良いのだろうが…。

この技術が確立したのはごく最近の事で、かつて(少なくともショウマが幼い頃)は誘拐した人間を倉庫で眠らせて保管していたが、どうしても幸福の劣化を防げない上に目覚められれば脱走されるという問題を抱えていた。
よってそれらの問題を一挙に解決できるヒトプレスは、
  • 幸せな瞬間のまま固定する事で素材の劣化を防げる
  • 小さくコンパクトにまとめられるため、輸送・保存が容易
  • 一切抵抗出来なくし、感情の抽出と闇菓子の製造を全自動化可能
……と人間から見れば最悪の発明であるにも拘わらず、ストマック社からすればまさにメリットの塊だったりする。
その反面、人間をプレスした「状況」が幸せの質に関わるようになったため、現場のバイトにかかる負担もそれだけ大きくなっている模様。

なお、案の定と言うべきかXなどのSNSでは井上敏樹など著名人のアクリルスタンドを使ってヒトプレスごっこをする人も見られている

〔ガヴ〕

グラニュートが腹部に持つ口状の器官
ここから伸ばした舌で絡めとった人間をヒトプレスにする能力を持つほか、口内に取り付けられた機械に牙の意匠を持った鍵状の器具「ミミックキー*8*9」をセットすることで人間態に変身する。人間態の容姿はあくまでミミックキー準拠のものらしく、本人の性別や体格は無関係。
ストマック社バイトのグラニュートたちはミミックキーに対応するため(&人間のヒトプレス化能力を得るため?)の改造手術を受けており、ガヴの真下の腰部分に金具パーツが取り付けられている(このため、ストマック社を離れているデンテや、ストマック社に連れてこられた直後のラーゲ9にはこの金具パーツがない)*10
人間態でもガヴ自体はそのままだが、服を着れば誤魔化せるため初見で正体を見破るのは困難。
そういった仕組みなので非常に珍しいことに、怪人態になる際はミミックキーを引っこ抜いて「元の姿に戻る」形となる。アイテムを取り込んだり起動したりする事で変身してきた従来の怪人たちを見慣れた視聴者からすると幾分か新鮮なものに映るだろう。
またグラニュート同士でもすぐに正体に気づけない程擬態の精度が高い*11ようで、この辺りも従来の怪人に比べて珍しいポイント。
もちろん「口」なのでここから物を食べる事も可能。

基本的に有機的な見た目ではあるが、ショウマのものはデンテの手術により機械的な見た目をした「赤ガヴ」となっており、上記の能力を持たない代わりにゴチゾウを産み出す能力と変身能力を持っている。
また、ストマック家の面々はバイトたちと同様の改造手術は受けていないのか、怪人態でも腰部分に金具パーツが存在していない*12
人間態への変身については変身ベルト「ミミックデバイザー」のバックルにミミックキーを差し込む形で行う。バイトのグラニュートたちよりも擬態に自由が効くのか、「頭だけを怪人態に戻す」「人間態の服の上からでもガヴが出せる」といった芸当も可能。

〔グラニュート界〕

グラニュートの出身地である異世界。
真っ暗な空に包まれた中世ヨーロッパを彷彿とさせる世界で、住人は貴族と庶民の身分で分かれている。
住人であるグラニュート達はいずれも異形の姿かたちだが闇菓子は犯罪とされている。
ストマック社はグラニュート界の貴族階級を抱き込んで、闇菓子ビジネスを合法化させようと画策している。

グラニュート界と人間界に通じるドアが存在し、ストマック社はそこからバイトのグラニュートを人間界に送り込んでいる。

文字は人間界と異なる独自の物が使われており(ストマック家のシーンなどで確認可能)、それらはアルファベットと照合可能。
ただし口頭の会話では普通に日本語を喋っている様子。

後の29話にて大統領制による政治体制だったことが描写。
一方、続く30話ではラキアに「金持ちのやつらが勝手に決めてる」と言及されており、全てのグラニュートが平等に政治に参加できているわけではないようである*13

また人間界を行き来する扉はストマック家の完全な独占技術であり、ストマック社関係者以外は人間界の存在を全く知らなかったことが明かされている。


【余談】

名前の由来はグラニュー糖から。あるいは英語で暴食の意である「グラトニー(Gluttony)」も含んでいると思われる。
個体名はモチーフの生物や能力にちなんだネーミングだが、何気に「モチーフ+種族名」ではなく明確な個体名のあるゲスト怪人は『ウィザード』のファントム以来12年ぶりだったりする*14

デザイン担当のK-SuKe氏によると共通のテーマは「腐敗」と「暴食」で、カラフルでポップな色調のガヴやヴァレンに比べて、全体的に汚らしくくすんだ色合いをしているのが特徴。
また暴食の象徴として、ボディの何処かにの意匠が組み込まれているとのこと。
(例:ハウンド→掌の肉球、ウィップル→額の瘤*15、ボン→右肩の上のくぼみ、オタケ→胸、ディーン→右肩)
スーツ自体は近作の怪人恒例の「共通の下半身に新造の上半身を着ける」タイプで、現時点で「膝に人間のような唇と歯の意匠」「大腿と膝、踝に鋭い牙の意匠」「下腿部に歯の意匠」の3種類が確認できる。

回想シーンなどに登場するモブグラニュートには、ヒトツ鬼の頭部をリペイントしたものが使われている。


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最終更新:2025年04月28日 03:09

*1 2024年前後に流行した単語。「簡単に高収入が稼げるアルバイト」として業務内容を伏せたまま人員を募集し、いざ集まるとその仕事内容は強盗殺人や強盗現場の下見でした、という形で汚れ役をさせる違法なバイトの総称。実際にこれを受けてしまい、強盗や強盗殺人まで済ませてしまったアルバイターが複数逮捕されたことで社会問題となった

*2 眼鏡もファンサービスとして伊刈と同じものを着用している。

*3 「コキーユ」とはフランス語で貝殻の意

*4 前半2つは絆斗としてもほぼ既知の情報であったが

*5 名前の由来は、恐らく『マジンガーZ』の主人公・兜甲児からだと思われる。

*6 演者の肥後氏は今は亡き上島竜兵氏の持ちネタも披露。

*7 カマキリやゴキブリが卵を包む為に分泌する袋状の粘液。

*8 名称は雑誌「宇宙船」にて判明

*9 ジンジャークッキーがモチーフだが「ミミックッキー」ではなく「ミミックキー」が正しい

*10 東映公式ウェブサイト、仮面ライダーガヴ14話より。

*11 これは通常のグラニュートより格上のストマック家でも例外ではなく、グロッタも当初は絆斗をバイトと誤認していた

*12 現在確認できるのはシータとジープの二人。

*13 身分の高いグラニュートの間でのみ行われている選挙制度か、あるいは納税額が一定額以上の者にのみ選挙権・被選挙権が与えられるといった仕組みなのかもしれない。

*14 雑誌掲載時はわかりやすくするためか「グラニュート・◯◯」と表記されている

*15 蝿の複眼の形になっている