M&B2でよく使われる用語をまとめたページです。
作中やファンコミュニティで頻出な割にはあまり解説されることのない本作ならではの単語を、日本語の五十音順+英数字の順で並べています。
初心者の方に向けた概要
本作M&B2:Bannerlordは、古代から中世のヨーロッパをモチーフにした仮想世界、「カルラディア」を舞台にしています。
この世界に一歩足を踏み入れると、社会科の教科書もかくやという無数の固有名詞(国の名前、街の名前、貴族の名前……)の洪水が襲ってきます。
一兵卒から一部隊の指揮官、果ては一国の王としてのプレイまで射程に入れたゲームデザインである都合、それらの要素で使われる用語も多岐にわたります。
この用語集は、上記のような本作ならではの単語で、特に頻出で重要度の高いと思われるものを簡単に解説しています。
また、本作は、2012年頃に開発が始まり、2020年3月にsteamでアーリーアクセスを開始、以来、本wikiの母体である5chM&B2スレ、動画サイト、SNSや個人ブログなど、多くの日本語ファンコミュニティで、たくさんの攻略情報やリプレイ(プレイ日記)が残されています。
2021年12月に公式日本語訳が実装されるまで、英語表記の原語版や、
有志日本語化Modの訳語が広く使われ、今からプレイを始める人が、ネットで過去の知見を検索しにくい状態になっています。
本用語集では、こうした古参プレイヤーと初心者とのギャップを埋めるために、
「公式訳実装以前に慣例的に使われていた訳語」、「ファンコミュニティでたびたび使われる既出ネタ」等にも軽く触れています。
本wiki内でより詳しく言及しているページがある場合は、本文内にリンクを用意しています。
簡単なポータルページ、あるいは辞書代わりとしてもお使いください。
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補足 |
というわけで、編集者の皆さんにおかれましては、ページ内の表記、とくに各項目のタイトルは、原則として公式日本語訳に準じ、慣例的に使われている訳語は本文内で言及するか、項目を改めて書くことを意識してもらえたら、初心者の方にも見やすいかと思います。
こうしたほうがもっといいんじゃないかな、というなんかがあったら、ここのコメント欄とか、 連絡版とかでいい感じな感じにしてください。
ご協力ありがとうございます!
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用語集
あ行
アイィ(ファン用語)
前作M&B:Warbandにおける、ユニットが戦闘中に倒れる際に発する「やられボイス」。
意気軒昂な戦闘前セリフ、勇壮な戦闘BGMと猛々しい鬨の声からのあまりに情けない最期と、文字に起こしたときの絶妙な脱力感から、当時の2chや動画サイト、SNS等、日本語圏の各ファンコミュニティで本シリーズを象徴する言葉のひとつとして定着した。
「アイィする(戦闘で倒れる/死ぬ)」といった形で動詞として使われることもある。
アイラ(人物)
南帝国に属するペスロス家の貴族。
女帝ラガエアと先帝アレニコスの間の一人娘。趣味は
闘技場で剣闘士として得物を振るい、打ち上げの宴会でバカ呑みすること。
帝位の行方がこじれているのは自分が女だからであり、男だったなら誰も文句は言えなかったはずだと考えている。
男勝りの戦士と自他共に認めるだけあって大柄で、リリース初期は、比較的身長の低い多くの帝国人男性貴族よりも巨躯であった。
幾度かのアップデートと共に現在は女性の中では長身という具合に収まっている。
悪行(ファン用語/過去に使われていた訳語)
キャラクターのスキルのひとつ、Rogueryの有志
日本語化訳。過去の記事や動画等ではこう呼ばれることが多い。
公式訳は「邪心」。Rogueryは、「よこしまな心」というより「悪事」という行為を指す語のような気がしないでもないがどうか。
詳しくは
スキル。
兄(用語/ファン用語)
特になんの注釈もなければ、キャンペーンシナリオにおける主人公の兄を指す。
主人公の
クランに属する親族で、チュートリアルの最後にパーティーを離脱し、メイン
クエスト序盤の終わりに戻ってくる。
かつては、最初から高レベルなうえ、レベル上昇で得られる特質ポイントとフォーカスポイントが未使用で、プレイヤー自ら振り直しができ、育成の自由度が非常に高い、強力なクランメンバーだった。
キャンペーンシナリオを進めると、面倒ごとがどんどん増えていくこともあり、メイン
クエスト最大の報酬は「兄」という人もいたほどだった。
現在のバージョンでは、初期レベルこそ依然高いものの、通常の
NPC同様、特質とフォーカスがランダムに振られるようになったため、有用性が激減した。それでも、序盤の頼れる味方に変わりはない。
この兄と比較して、初期主人公の、いかにも「ゲーム主人公の初期ステータス」らしい貧弱さもよくネタにされている。兄貴はあんなに立派にやっているのにお前はいい年して何をしていたんだ。
アセライ(文化)
イスラム化以前のアラブ人勢力をモチーフにした国家および文化。カルラディア南部の砂漠を支配する。
旗のベースカラーは黄色。ユニットの特徴は、そこそこ重装ながら機動力も高い万能騎兵。
アセライ高橋(ロード画面/人物)
タイトル画面から保存内容を読み込むと入るロード画面。
長いロード時間中には、さまざまな勢力の一枚絵が表示される。
その中に――アセライ騎兵と思しき一団が旗槍を片手に馬を走らせている画、というものがある。
このアセライ騎兵の先頭を一人だけ走る褐色あごヒゲ糸目の男性が、俳優の高橋克典氏に似ているところからこう呼ばれた。無駄にさわやか笑顔である。
それにしてもこの一枚絵はどういう場面を現しているのだろう。アセライの戦勝パレードだろうか。
アレニコス皇帝(用語/人物)
カルラディア帝国の先代皇帝。アレニコス帝。
南帝国の女帝ラガエアの亡夫。
たまに間違われるが、「愚行」で有名なあの人は、アレニコスのさらに先代の皇帝。
暗殺(ファン用語)
牢屋に忍び込み、捕虜となっている味方ないし中立の貴族を脱獄させるとき、あえてその貴族が倒されるように仕向けること。
過去のバージョンに存在した、脱獄フェーズで倒された貴族は必ず死亡するバグを利用したグリッチ。
この仕様が明らかになると、お目当てのご婦人を未亡人にするために、敵に投獄された今の夫に脱獄を持ち掛け、哀れな被害者が看守に袋叩きにされるのをそのまま見殺しにするわるいプレイヤーが続出した。
バージョンv1.2.5で修正された。
「脱獄中に倒される」のであれば、フレンドリーファイアだろうと容赦なく発生していた。そのため、わざと自分のダガーを「標的」の頭に投げつける輩も出ていた始末。カルラディアは今日も末世です。
イーラ(人物/過去に使われていた訳語)
原文Ira。「アイラ」は英語読み。
一般兵(ファン用語)
いわゆる貴族兵とは異なる、「普通の」兵士の俗称。
アップグレードツリーを下ってもTier 6まで進まないタイプのユニットのこと。
例:帝国
一般兵 - 帝国新兵 → 帝国軍団兵
貴族兵 - 帝国ヴィグラ新兵 → 帝国精鋭カタフラクト
「貴族や
コンパニオンなどの
ネームドユニットではない、普通の兵士」を指すときにこの語を使う人もおり、この場合は貴族兵も含まれる。
貴族兵ではない兵士のことを指しているのか、それとも兵士一般を指しているのかは文脈による。
妹(用語/ファン用語)
特になんの注釈もなければ、キャンペーンシナリオにおける主人公の妹を指す。
主人公の
クランに属する親族で、メイン
クエスト序盤の終わりに合流する。
家族における妹ならではの特徴として、女性である、つまり、他の貴族と結婚させると嫁ぎ先の
クランに移転するために、それまでの育成がほとんど無駄になってしまうという悩ましい問題がある。
女性であっても、クランリーダーなら結婚相手を自分のクランに婿入りさせることができる。なので、次期家長にする手もあるが、主人公が老衰死の場合、妹自身の年齢的にも厳しい。
また、主人公を引退させる場合でも、結局はクランメンバーが一人減ってしまうことに変わりはないため、独身のまま手元に留め置くのが最適解となりがち。
陰謀クエスト(ファン用語)
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キャンペーンシナリオのネタバレ メインクエスト中盤、完成した〇〇〇〇〇〇を渡してからのお話 |
キャンペーンシナリオのメイン クエスト終盤、「アルザゴスの陰謀/イスティアナの陰謀」両 クエストのこと。
真面目に対応しようとすると、数週間おきにカルラディアの端から端までを行ったり来たりさせられる。これが嫌でサンドボックススタートでしかやりたくないという諸侯も。
カルラディアの大部分に覇を唱えた最終盤なら、実は失敗してもそれほど困らない。こだわりがないなら、出来る範囲でやる程度でもよい。
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ヴァッケン(文化)
カルラディアの先住民族のひとつ。傭兵クラン、森の人々の固有文化で、自文化の国を持たない。
スタルジア中部の森林地帯で、定期的に移住しながら焼き畑をして暮らしている。大公も貴族も彼らの生活実態を把握できていないため、生活圏はスタルジア領内にあるにもかかわらず、スタルジア国家の統治が行き届いていない。
本作のスタルジア中部は、前作だと完全に
マップ外ということもあり、およそ2世紀後が舞台の前作M&B:Warbandには登場しない。
ヴェージル(用語)
かつてカルラディア帝国に存在した、皇帝の外国人近衛隊。
先帝アレニコスが不審な死を遂げたとき、近衛隊の関与を疑う首都の市民と対立、相互不信から殺し合いにまで発展させた結果、最終的には都市全体を巻き込んだ大暴動を招き、解散に追い込まれた。
元ネタは東ローマ帝国の外国人近衛兵、ヴァラング親衛隊か。
原文Vaegir。2世紀後を描いた前作M&B:WBにおいて、スタルジアの事実上の後継国であるヴェージル(前作有志日本語化の「ベージャー」)と同じ綴り。
末路を鑑みると、あやかるにはちょっと不名誉な気がしないでもない名前だが……。
ウランジア(文化/過去に使われていた訳語)
ヴランディアの旧公式訳。初出は
2017年11月30日の開発日記。
古いプレイヤーの中には、今でもこの国をウランジアと呼んでいる人もいる。
実は、公式の訳語としての初出は「ヴランディア」のほうが早く、
17年9月7日の開発日記に見られるが、その後は長らく「ウランジア」表記が続き、これが定訳となっていた。
Vlandiaのvをウ(/u/)読みするのはやや古典ラテン語みがあるが、であれば「ウランディア」と書いてほしいところで、ラテン語としても微妙に中途半端だった。
ヴランディア(文化)
フランス北部やイングランド、イタリア南部を支配し、一部は東ローマにさえ達したノルマン人をモチーフにした国家および文化。カルラディア西端を支配する。
旗のベースカラーは赤色。ユニットの特徴はランスチャージ可能な騎士。
ネット上の過去記事では「ウランジア」表記のほうが8:2くらいで優勢。
攻略やプレイ日記を探したいときはウランジアで検索してみてもいいかも。
ウンキッド(人物)
アセライのスルタン。
非常に富裕なバヌ・フルヤン家の当主。調整能力に優れ、戦争はそれほど好まない。
ゲーム的な能力では王様の中で一番凡庸。
追いはぎ(用語/過去に使われていた訳語)
山賊系盗賊兵科の最上位ユニット、Highwaymanの公式訳。軽装だが何しろ騎兵なので新兵が相手にするのは厳しい。
公式日本語訳が実装される以前に書かれたネット上の記事ではLooterという別の盗賊ユニットのことを指す場合が大半であり、読む際は注意が必要。公式訳は「略奪者」。が、これはこれでクーザイト、スタルジアにも正規兵として存在するのでややこしい。
こちらは盗賊系最弱ユニットで、新兵のちょうどいいスパーリング相手である。
前作M&B:Warbandの有志
日本語化Modでも、類似の賊が「追いはぎ」と翻訳されており、最弱盗賊を追いはぎと呼ぶことが慣例化していた。
「追いはぎ」は、かつてはHighwaymanの定訳だった。
しかしながら、日本語の「追いはぎ」には、Highwaymanの語が持つ含意(幹線道路で通行人を狙う、主に騎乗した強盗)が十分とは言えず、現在は単に「盗賊」と訳したり、「ハイウェイマン」と音訳したりすることも多い。
弟(用語/ファン用語)
特になんの注釈もなければ、キャンペーンシナリオにおける主人公の弟を指す。
主人公の
クランに属する親族で、メイン
クエスト序盤の終わりに合流する。
ゲーム開始時11歳で、プレイヤークランの初期メンバーの中では最年少。
成人するのは7年も後のため、一直線にカルラディア統一を目指していると、大人になる頃には半ばゲームが終わっていることもあるが、のんびりプレイする分には、ちょうど領地をひとつふたつ手に入れたころに一人前になるため、終盤の統治者枠や部隊長枠として期待できる。
妹と違って、結婚させても
クランから出ていかない点もありがたい。
親玉(ファン用語)
バッタニアの弓兵ユニット、バッタニア・フィアン闘士(Battanian Fian Champion)の旧公式訳、「バタニア・フィアンの親玉」のこと。
最強エリート弓兵に突然お出しされた盗賊同然の珍訳で5ch本スレ諸侯の心を掴んだが、間もなく現在の訳に修正された。
今でも往時を偲んで親玉呼びする人も。
か行
カーギット(クラン/過去に使われていた訳語)
クーザイトの
クラン、ケルギトの、前作M&B:Warband有志日本語Modにおける訳。
前作M&B:Warbandの既プレイヤーにはおなじみの名前で、今でもこう呼ぶ人もいる。
当時から、Khergitが「カージット」でも「ケルギット」でも、なんなら「ヘルギット」でもなく「カーギット」なのはおかしいだろという声がないでもなかったが、気になるならDLした翻訳ファイルを自分でちゃちゃっと直せばよくね? という人が多数派だった。
なお、サイバーフロント社をパブリッシャーとしてリリースされた公式日本語版では「ケルジット」と訳されていた。どうして。
鍛冶(用語)
いわゆる
クラフト要素。刃や柄など、自分でパーツを選び、武器を作ることができる。
実は、弓と弩以外の既製品の武器も、これら「パーツの集合体」として作られている。
詳しくは
鍛冶。
鍛冶錬金(ファン用語)
鍛冶によって生産した武器を売ってお金を稼ぐことを意味する、日本語圏のファンコミュニティの非公式用語。
鍛冶による
アイテムクラフトは、素材の安さに対して、完成品の売値があまりにも高く、交易など、他の金策手段が完全にかすんでしまうほどとなっている。
その圧倒的な効率性を、卑金属から貴金属を作り出す錬金術に例える諸侯も多く、本作の代表的なプレイヤーチートを指す用語として定着した。
本用語集「ジャベリン経済」も参照。
カタクラフト(ファン用語)
帝国の誇る重装騎兵……の誤記。
正しくはカタフラクト(Cataphract)。間違える人が後を絶たない。
カニック(用語)
現アセライ領の沿岸地域に住んでいた民族。いくつかの都市国家を築き、交易によって繁栄した。
カルラディア人やナハサ人(アセライの主要民族)に征服され、彼らと同化して消滅した。
モチーフは、ローマやゲルマン、後のイスラム勢力が到達する以前に、北アフリカの地中海沿岸部を支配していた、カルタゴなどの人々と思われる。
カラケルギト(クラン)
クーザイト文化の傭兵
クラン。
遊牧生活をやめて定住民となったクーザイト人にあって、今でも街暮らしを拒んでいる古典派の一族。
カーンの法的な保護の外に置かれており、婚姻はもっぱら一族の近親同士、さらには同じクーザイト人からも略奪の被害に遭うなど、お先真っ暗感が半端ない。
……のだが、実は2世紀後が舞台の前作にもわずかにその存在が示唆されている勢力で、リリース時にはシリーズ古参プレイヤーをざわつかせた。
カラドグ(人物)
バッタニア上級王。
出自のよくわからない人物ながら、先のバッタニア上級王に見出されて娘婿となり、先王の「失踪」によって王位についた。
ゲーム的にはすべての戦闘ステータスが突き抜けた最強戦士として名高い。
気まぐれに街のトーナメントに参加してきて泣きを見るプレイヤーは数知れず。
ガリオス(人物)
西帝国皇帝。
多くの将軍を輩出してきた軍事貴族の生まれで、部下の兵士たちに推戴されて皇帝即位を宣言した。
カリスマ指導者のおこぼれに預かって私腹を肥やしたい者、軍人としての同志的感情から連帯する者、これを機に寡頭支配の元老院を打破して昔ながらの市民階級による民会にとって変えたい者など、支持している貴族の思惑はさまざま。
ゲーム開始時点での指揮能力は作中最強の大将軍。
カルラディア(用語)
M&Bシリーズの舞台となる大陸。厳密には大陸の西端。
剣は無数に溢れるも魔法は存在しない、中世ヨーロッパ風の架空世界である。
主人公は、この地の覇権をかけて、あるいは特に覇権はかけずに気ままな傭兵ライフを送ることになる。
カルラディア人(用語/ファン用語)
- カルラディアに生きるたくましい人々のこと。その脅威の生態を目の当たりにしたプレイヤーから、畏怖を込めてこう呼ばれる。
そんなカルラディア人貴族の間で今もっともアツいトレンドは村を焼くこと。次点で陥落させた街を焼くこと。でも村焼き常習犯の貴族を処刑すると怒られるのがカルラディアンスタンダード。
庶民もやられる一方ではない。真正面から突っ込んでくる完全武装の騎兵に怖気づくことなく、農具を振り回して逆に叩き落としたり、死んでも死んでも畑から生えてきたりする。
これひとつですべてに説明がつく魔法の言葉でもある。
「やっと戦争終わったと思ったらこいつらまた開戦投票してるぞ」「カルラディア人だから仕方ない」
「なんで農民がトンカチで精鋭兵の攻撃をブロックできるんだよ」「だってカルラディア人だからね」
- 帝国の主要民族、「カルラディア人」のこと。
もともとは外来の人々で、西の海の向こうからやってきたとされ、現ヴランディア領のシャラス周辺に入植した。
やがて、これを足掛かりに、大陸西部を征服したのち、パライクやバッタニア人などの先住民を駆逐しながら東進、現クーザイト国境のタナエシス湖西岸まで拡張し、大陸の覇権を得た。
2018年2月8日の開発日記では、「カルラド人(原語版ではCalradoi。「カルラディア人」の原語はCalradian)」と呼ばれていた。
「カルラド人」の作った国だから「カルラディア」というわけ。
カルラディア旅行記(用語/DLC)
Digital Companion DLCに収録された短編小説。本DLCのメインコンテンツ。
カルラディア各地域の文化と風俗を、ある帝国人の旅日記を通して描いている。
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登場人物 ややネタバレ |
アサイオス
旅行記の著者で、本作の主人公。帝国人の男性。
ボストラムで書士(Scribe。司法書士と行政書士と税理士を足して割らないみたいな仕事)を生業にしていたが、思わぬ縁から、カルラディアを一周する旅に出ることになる。
イスティアナ
帝国の防諜兼公安機関、恐るべき未開人管理局の幹部。アサイオスにある仕事を依頼する。
アティス
南帝国軍の弓兵。メストリカロス家のアルコン、オロスの軍に所属している。
ヤセブ
フスン・フルクの炭焼き。アセライ人の男性。イスティアナの協力者。
サザン・イブン・ナス
フビヤルの大商人。アセライ人の男性。イスティアナの協力者。
ラス・アル・カニ
クヤーズの医師。アセライ人の男性。イスティアナの協力者。
ゴサード
プラヴェンドの猟師。ヴランディア人の男性。イスティアナの協力者。
ヴィドンダール
ロヴァルトの探鉱者。ノルド人の男性。イスティアナの協力者。
フィオグリン
バッタニア人の吟遊詩人。
タセイル
セオノンの没落貴族。バッタニア人の女性。イスティアナの協力者。
サリオン
エピクロテアのギャングの用心棒。帝国人の男性。裏切られた軍団の元隊員。イスティアナの協力者。
スキオレン
サリオンの同僚で友人。ノルド人の男性。スコルダーブローダの元隊員。
ゾルガン
オモールの商人。スタルジア人の男性。イスティアナの協力者。
アルトー
シビルの住民。スタルジア人の男性。母方はヴァッケン系。イスティアナの協力者。
アガンディオス
バルタカンドの剣闘芸人。帝国人の男性。元カタフラクト。イスティアナの協力者。
アトゥン
デヴセグ高原の羊追いであり戦士。クーザイト人の女性。カラケルギト氏族。イスティアナの協力者。
タクテオス
リカロンの医師。帝国人の男性。イスティアナの協力者。
ラダゴス
リカロン南部を縄張りにする人売りの盗賊。帝国人の男性。
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家令(用語/過去に使われていた訳語)
キャラクターのスキルのひとつ、Stewardの旧公式訳。過去の記事や動画等ではこう呼ばれることが多い。
現在の公式訳は「管理」。Stewardという役職ではなく、その家令としての仕事にまつわる技能を指しているため、妥当な変更と言えよう。
詳しくは
スキル。
実は、公式訳実装前の有志日本語訳でも、この語は「管理」と翻訳されていた。地味に先祖返りしたかたち。
貫通(用語)
各武器の持つ、3種類のダメージの属性のひとつ。主に剣や槍の突きのほか、矢玉がこれに該当する。
「斬撃」よりも鎧によるダメージの軽減を受けにくく、「打撃」よりは受けやすい。
属性の特徴と直接の関係はないが、その攻撃の特性上、スピードボーナスを乗せやすいものが多い。短剣の突きはともかく、槍騎兵の突撃や、矢の速度に馬の速度を乗せてくる弓騎兵の騎射はかなり危険。
過去作プレイヤーは、当時の表記に倣って「p属性」と呼ぶこともある。Pierce(貫通)属性の意。
貴族兵(ファン用語)
一般兵科とはツリーの異なる、エリート兵にアップグレードできる兵士の俗称。
アップグレードツリーを下るとTier 6まで進むタイプのユニットのこと。
例:帝国
一般兵 - 帝国新兵 → 帝国軍団兵
貴族兵 - 帝国ヴィグラ新兵 → 帝国精鋭カタフラクト
「貴族の率いる部隊の兵士」を指して言うことはほぼない。
ゲーム的には、平民や農民とは異なる、地域の豪族や特権的な戦士階級に連なる兵士たちを表現しているのだと思われる。
胸筋がスゴい(用語/過去に使われていた訳語)
コンパニオンの種類を表す接尾辞のひとつ、樽胸(Barrelchest)の旧公式訳。
ムキムキの胸筋が目に浮かぶようなスゴい珍訳で5ch本スレ諸侯の腹筋を大いに鍛えたが、後に修正された。
Barrel chest、樽状胸郭とは、通常枕型の胸(正面と背面が平らで側面が丸い)が、樽型に膨らんでいる状態のこと。肺に穴が開くなどして気胸を起こしているというのでもなければ、普通は肋骨が過剰に大きくなっているケースを指す。
先端巨大症、いわゆる「巨人症」の人によく見られる体型で、別に胸筋がスゴいわけではない。
クーザイト(文化)
初期のモンゴル帝国をベースに、アヴァール、ギョクテュルク(突厥)、キプチャク、ハザールといった、その他のテュルク系遊牧民などの要素も一部モチーフにした国家および文化。カルラディア東部のステップ平原を支配する。
旗のベースカラーはターコイズブルー。一般兵の多くが馬に乗っているのが特徴で、特に弓騎兵が強力。軽騎兵の印象が強いが、実は装甲もそこそこ頑丈。
ネット上の過去記事では「フーザイト」表記が大多数。
攻略情報などを検索したいときはそちらでも。
クエスト(用語)
クラン(用語)
主人公を含む貴族クラスの
キャラクターが必ず所属する単位。家門とか一族みたいな概念。
クランメンバーは、謀略溢れるカルラディアにおいても決して裏切らない仲間でもある。
デフォルトでショートカットlキーから管理画面に飛べる。
クランの機能については
クランのページを参照。
ケルギト(クラン)
クーザイト文化の
クラン。
カルラディアでも珍しい女性家長に率いられる、クーザイトの大家門。
2世紀後が舞台の前作M&B:Warbandでは、東方の騎馬民族国家は「ケルギト・ハン国」を名乗っている。
前作プレイヤーにとっては、クーザイト文化圏内で今後起きるであろう栄枯盛衰を予期させる、趣深い名前となっている。
こいのぼり(ファン用語)
メイン
クエストを進めて、やっとのことでドラゴンの旗の3つの欠片を集めると得られる重要な
クエストアイテム。ゲーム的な性能はいまいち。
現代日本で生まれ育った人が大部分であろう本スレ諸侯には、どうしても瓦の波と雲の波の重なる中空を泳ぐ風物詩に見える人もしばしば。
しかし、長い尾を持つドラゴンの飾りをつけた旗印(ドラコ)は、元々はダキア人やゴート人等が使用していた軍旗であり、古代ローマでも帝政後期から使われるようになった由緒正しい記章である。
現在でも中欧や東欧ではしばしば祖先の象徴的なものとして扱われるのでネタであってもあまりダサいと笑ってはいけない。
詳しくは本用語集「ドラゴンの旗」。
交易スキル300(ファン用語)
交易スキルのレベル300でアンロックできるパーク、「代償はつきもの」を指す場合が多い。だいたいの古参プレイヤーもパーク名まで全部覚えているわけではないため、概ねこんな感じで粗雑に呼ばれている。
取得すると、貴族との交渉画面で領地を売ったり買ったりできるようになる。数百万デナール単位の莫大な対価が要求されるものの、究極的には、まったく戦争せずに全カルラディアを買い取ることもできるロマン枠。
原語版のパーク名、Everything Has a Priceは、実は、前作の汎用盗賊パーティーの戦闘前セリフ。
"Everything has a price, even your life!(なんにでも値札がつく世の中だ……たとえば、あんたの命にもな)"という特徴的なだみ声に聞き覚えのあるベテラン諸侯も多いはず。
公式訳(ファン用語)
バージョンe1.7.0から実装された、本ゲームにおける日本語訳を指す、日本語圏のファンコミュニティの用語。
開発のTaleWorlds Entertainmentは、日本語を含めた多様な言語のローカライズを目指しており、アーリーアクセス版の発売からおよそ2年後、ようやく実装された。
しかしながら、実装された日本語のローカライズは、誤訳や悪訳、日本語フォントと中国語フォントの仕様の違いへの無理解から来る文字欠けなど、あまり質が高いとは言えないものだった。
公式訳が実装された今でも、有志翻訳を入れ直すプレイヤーもいる。詳しくは本wiki
日本語化のページを参照。
もとより、前世紀末ごろから、多様な言語におけるローカライズが珍しくなくなったゲーム業界では、翻訳ソフトの技術が向上する一方で、言語品質保証(Language quality assurance, LQA)担当者の質的、量的不足が問題視されていた。
おなじみ「殺せ、ロシア人だ」や、「ドラゴンに殺されろって言うの!?」「そうだ!」といった誤訳、珍訳は、そうした時代が生んだ悲しき遺物である。
2020年代以降、生成AIの進歩によって、翻訳のお手軽さはますます上がっており、各スタジオのLQAへの意識の高低による完成品のクオリティの差は、より大きなものとなっている。
コレイン(人物)
バッタニアに属するフェン・グルフェンドック家の貴族。
カラドグ上級王の長女。父親に似て高い戦闘
スキルを持つ。
初期バージョンでは未成年だった。戦闘に参加できない子供であるにもかかわらず、多くの大人を凌駕する妙に高い戦闘力がプレイヤーの間で話題となっていた。
コンパニオン(用語)
主人公のパーティーに加わり、旅を助けてくれる仲間。一般兵と異なり死ににくく、主人公同様に
スキルを持つ。
詳しくは本wiki内
コンパニオンのページで。
婚約(用語/過去に使われていた訳語)
「歩兵、婚約!」
戦場で出せる指揮コマンドのひとつ。兵士たちに結婚を強制できる。
カルラディアの戦場に、今日も愛の花が咲く。
言うまでもないが、Engage[交戦せよ]の誤訳。そ、そんなことある……?
本作のローカライズのクオリティをある意味象徴するトンデモ誤訳の王として長らく君臨していたが、バージョンv1.2.5で「交戦」に修正された。
さ行
酒場(用語)
どの街にも存在する市民の憩いの場。
コンパニオンや特殊なユニットを雇ったり、奴隷商と取引したりできる。
実際には、街のメニュー画面から「酒場」を選択すれば、やりたいことはメニュー画面上でだいたいできてしまう。
とはいえ、店に入れば、店主に希望する能力を持つ
コンパニオンの情報を教えてもらったり、女中に料理を注文する(2回話しかけることが必要)ことで部隊の士気を上昇させたりすることもできる。
街中の
NPC同様、交易の噂話を聞いて回ったり、ミニゲームに興じることも。グラフィックも作り込まれており、雰囲気に浸るだけでも十分楽しい。
時間があるときは、いつもメニュー画面ですませずぜひ酒場に入ってみよう。
作業場(用語)
どの街にも3か所存在する、原材料
アイテムを高度な製品に加工する工場。
プレイヤーも所有権を購入でき、ここでの利益が序中盤の貴重な資金源となる。
詳しくは
工房。
原文Workshop。「作業場」には違いないが、公式訳の字面からイメージされる日曜大工的なものではない。
サラン(クラン/過去に使われていた訳語)
アセライの
クラン、バヌ・サルランの、前作M&B:Warband有志日本語Modおよび公式日本語版における訳。
前作M&B:Warbandの既プレイヤーにはおなじみの名前で、今でもこう呼ぶ人もいる。
斬撃(用語)
各武器の持つ、3種類のダメージの属性のひとつ。主に剣や斧、薙刀の振り攻撃が該当する。
「貫通」および「打撃」属性と異なり、「鎧によるダメージの軽減」を軽減しない。つまり、頑丈な鎧を着ている相手には通るダメージがかなり減る。
ならば斬撃は弱いのかというと必ずしもそうとは言えず、基本的に他属性より基礎攻撃力が高いので、両手剣や両手斧を持ち出してくる敵は非常に脅威度が高い。
過去作プレイヤーは、当時の表記に倣って「c属性」と呼ぶこともある。Cut(斬撃)属性の意。
ジェロイア(用語)
カルラディアの近傍に位置する共和制国家。
乱世のカルラディアから大量売却される捕虜は、この地におけるガレー船の漕ぎ手として一定の需要がある。
カルラディアからそれほど労せず行き来できる場所にあるという設定。
……なのだが、初代M&B時代はともかく、
マップが現在の設定に刷新された前作Warbandおよび本作Bannerlordでは、カルラディア大陸自体が西の大海に飛び出す半島状の地形になったため、地続きの「近傍」は東方と南方しかないことになり、どこにあるのかいまひとつ判然としない。
WBの有志日本語化MODでは「ゲロイア共和国」と訳されていた。
前作コンパニオン、マルニドとレザリッドの故郷であり、アルティメネールの目的地。
シガ(人物)
スタルジアに属するクロヴィング家の貴族。
熟練の盾の乙女で、シナリオ開始時の女性の中では最高の戦闘
スキルを持つ。
娘が一人いるが、自身も独身扱いであり、ゲーム的にもギリギリ子供が産める年齢であることから、彼女に求婚するプレイヤーもそこそこいる。
市民の装備/市民の衣類(用語)
街中で装備できる
アイテム。インベントリで
アイテムにカーソルを合わせるとポップアップから確認できる。
「脱獄」や、街中で戦闘が発生するタイプの
クエストではこの装備しか使えない。
基本的に、頑丈な鎧や大仰な武器は持ち込めない。
逆に言えば、街中で装備できるというだけで大きな価値がある武器や鎧もある。
詳しくは
クラフト、
防具および
動物。
刺突(ファン用語)
各武器の持つ、3種類のダメージの属性のひとつ、貫通属性のことを指す場合が多い。
本作の有志
日本語化Mod、旧作の有志
日本語化Modにおけるpierceの訳語であり、「貫通」より「刺突」に馴染みがあるプレイヤーも多く、「刺突」表記の記事も多い。
本用語集「貫通」を参照。
シミール(人物)
スタルジアに属するガンダロヴィング家の貴族。
ラガンヴァド大公の長男。ゲーム開始時18歳と、成人したての若者にもかかわらず、結婚可能な男性の中では最も戦闘
スキルの高い
NPCのひとり。
同い年の兄弟(弟ないし双子?)のミミールは、18歳の青年相応の貧弱な
スキル値に設定されている。
超有能な兄に凡庸な弟……この構図どこかで見たような……。
ジャベリン経済(ファン用語)
過去のバージョンで存在した、自作ジャベリンを通して行う画期的な経済活動。
当時は鍛冶による自作
アイテムの価値の計算方法が今と若干異なり、非常に安価な素材で製作できるジャベリンが、諸々の
スキル補正込みだと20万デナルからの値段で売れた。
交易
スキル300ポイントで取得できる領地購入パークと併用すれば、カルラディアのすべてをジャベリンで買うことさえできた。
段階的に修正され、ジャベリン自体は相応の値段に落ち着いた今も、自作両手剣などはかなりのコスパで売れる。
常連(ファン用語/過去に使われていた訳語)
アセライの騎兵ユニット、アセライ・古参ファリス(Aserai Veteran Faris)の旧公式訳、「アセライ・ファリスの常連」のこと。
今にも「大将やってる?」と暖簾をくぐってきそうな珍訳で5ch本スレ諸侯の心を掴んだが、間もなく現在の訳に修正された。
訳が修正された今でも旧訳の「親玉」呼びされることもあるバッタニア・フィアン闘士と異なり、古参ファリス自体が中間的なアップグレード段階に位置する、それほど目立たないユニットということもあって、「常連」と呼ぶ人はそこまで多くない。
処刑(用語)
ドゥーン...\ザシュッ/
捕虜にした貴族を恒久的にゲームから排除するコマンド。
性格補正に強烈なマイナスがかかるうえ、処刑した貴族の親族の好感度はダダ下がりになるため、使いどころが難しい。
諸侯(用語/ファン用語)
ゲーム的にはほぼ貴族の同義語。
中世世界のカルラディアでは、君主が自国を一元的に統治することは技術的に不可能で、有力な貴族に領地の管理を任せており、このような形態の臣下のことを諸侯や封臣と呼ぶ。
ファンコミュニティでは、プレイヤーのことを指して「諸侯」と呼ぶこともある。
「スレの諸侯は○○についてどう思う?」等。この用法の場合、「貴族」が使われることはあまりない。
スタルジア(文化)
キエフ・ルーシをモチーフにした国家および文化。カルラディアの北方に割拠する。
旗のベースカラーは青色。大きな盾や斧を持つ歩兵ユニットが特徴なのでよく間違われるが、バイキングをモデルとするのは「ノルド」という別文化。
原文Sturgia。
ロシア語でもウクライナ語でも英語でも、カタカナ読みするなら「ストゥルギア」が妥当なところではないかとの感もあるが、日本語圏のファンコミュニティでそのような呼ばれ方をするのは極めてまれ。
スピードボーナス(用語)
Mount&Bladeシリーズの戦闘の根幹をなす要素。
与ダメージ側と被ダメージ側の相対速度によってダメージに補正が加わる。
このシステムにより、騎兵の突撃が歩兵に大ダメージを与える一方で、騎兵側も待ち構えている歩兵の槍の穂先に突っ込んだり、正面から撃たれると大ダメージを受けるという、双方向的な駆け引きの生じるゲームデザインとなっている。
本作ではゲーム内テキストにおいても色濃く描写されており、「ネレッツェスの愚行」では機動性が自慢の騎兵が弩兵の射撃を恐れて動けなかった為に散々叩かれた事が、騎兵を自慢とする勢力、それを迎撃した貴族達が口にしている。
歩兵同士の戦いでも、武器の振りかぶりの大きさ、踏み込みの距離、彼我の高低差などによってスピードボーナスが乗りうる。
ソムンド(人物)
ヴランディアに属するデイ・アルロマンク家の貴族。
結婚可能な男性の中では最も戦闘
スキルの高い
NPCのひとりとして有名。
ソラ(人物)
北帝国に属するアルゴロス家の貴族。
結婚可能な女性の中では最も管理スキルが高い。自クランの男性貴族へのおすすめ結婚候補として、たびたび名前が挙がる人物のひとり。
た行
ダートハート(人物)
ヴランディア国王。
西の海の向こうから来て、帝国人に傭兵として仕えていたヴランディアの民を結集し、王国として独立することを認めさせた「鉄腕のオスリック」の曽孫。
若い頃は栄光の征服行に憧れていたが、国王に即位してからは、国内でお互いの領地を奪い合い殺し合う封臣たちの調整と調停に忙殺され摩耗している。
基本的に無暗な暴力の行使を好まないハト派であり、力を愛するヴランディア貴族にはあまり好かれていない。
ゲーム開始時点では、統治と兵站管理に関する
スキルでカルラディア最強の人物。
曾祖父のような軍事的偉業と征服地の統治を夢見て身につけたであろうその知識は、貴族の喧嘩の仲裁のために浪費され、しかもそのせいで余計に彼らから恨まれているという、ちょっとかわいそうな王様。
隊商(用語)
街々を旅して
アイテムを売り歩くパーティー。
街の中に入って地元の商人に話しかければ、プレイヤーも
コンパニオンを隊商長としてこのキャラバンを持つことができる。
初期バージョンではかなりの利益を上げていたが、しばらくして大きくナーフされ、金食い虫なくせに賊や敵の貴族にすぐ捕縛される負債と化していた。
現在は再調整され、一時ほど無価値ではなくなったが、依然としてお手軽にお金を稼げる手段とは言い難い。
隊商長になる=部隊長になるということなので、将来別動隊を率いさせたいコンパニオンに、関連スキルを鍛えさせるのに使われることが多い。いずれにせよ、初心者向けの要素ではない。
タクテオス(人物)
キャンペーンシナリオのチュートリアルクエストに登場する医師。市壁の内側で金持ちだけを相手にする医者も多いなか、貧しい村々を回って農村民に医療を提供する人間の鑑。
人売りの盗賊ラダゴスに捕らえられていたが、主人公によって救出される。見返りとして、人売りのアジトに置いてきてしまった「青銅製の遺物」を主人公に託す。
+
|
ネタバレ、ってほどでもないけれど…… |
作中では特に言及されないが、実は未開人管理局の末端エージェント。イスティアナの目であり耳である数多の協力者のうちのひとり。
|
打撃(用語)
各武器の持つ、3種類のダメージの属性のひとつ。3属性のなかで、鎧によるダメージの軽減を最も受けにくい。
ならば打撃が常に最強かというとそうでもなく、基本的に基礎攻撃力が低い武器ばかりなので、素直に大剣を振り回したほうがいい場面も多い。
過去作プレイヤーは、当時の表記に倣って「b属性」と呼ぶこともある。Blunt(鈍器)属性の意。
タフル(用語)
酒場や宮殿で行えるボードゲームのひとつ。帝国文化。
チェッカーとリバーシを足して二で割ったようなゲームだが、原則的には引き分けにしかならず、千日手を回避しようとすると後手必勝。何かしら必要なルールが欠けているとしか思えない。
ダルシー(文化)
カルラディアの先住民族のひとつ。傭兵クラン、グラームの固有文化で、自文化の国を持たない。モデルは中央アジア、テュルク系の遊牧民。
もともとはカルラディア東部、デヴセグ台地(全体マップの東端部。クーザイト領を南北に走る山の東側)に割拠していたが、さらに東方からやってきた新興のクーザイト人によって、アセライ圏に押し出された。
およそ2世紀後が舞台の前作M&B:Warbandには登場しない。移住先でアセライ人に同化していったのだろう。
治安(用語)
街や城のステータスのひとつ。領地の治安。
下記「忠誠」ほど重要ではないが、これが低いと忠誠を押し下げるため、間接的には統治に影響する。
詳しい仕様や上げ方は
治安のページを参照。
忠誠(用語)
街や城のステータスのひとつ。領民の領主に対する忠誠度。
これが低いとありとあらゆる要素にマイナス補正がかかるうえ、反乱の危険さえ伴う。
詳しい仕様や上げ方は
忠誠のページを参照。
帝国(文化)
後期ローマ帝国や中世ローマ帝国(東ローマ、いわゆるビザンツ帝国)をモチーフにした国家および文化。
カルラディア中央部を支配しているが、現在は「北帝国」、「南帝国」、「西帝国」に分かれている。
「皇帝性」の違いにより解散……したわけではなく、3勢力とも我こそは正統なるカルラディア帝国と自負しており、統一の機会をうかがっている。
旗のベースカラーは紫色。ユニットの特徴は中世ローマのカタフラクトをモデルにした重装騎兵と、古代ローマのレギオのような重装歩兵。
初期のverでは後期ローマ色が強かったが、アップデートを重ねるに従って中世ローマ色が強くなってきている。
帝国北部/帝国西部/帝国南部(用語)
公式訳において、帝国文化の各勢力、Northern Empire/Western Empire/Southern Empireを指す語。ひとつの大勢力としてのEmpireの一地方を指しているわけではないため、まあまあ悪訳。
もちろん、それぞれ、北帝国、西帝国、および南帝国のこと。現在は一部が左記の訳に修正され、主に勢力名を示す部分では、「帝国〇部」表記が中途半端に残っている。
なお、初期から実装されていた中国語版では、普通に北帝国/西帝国/南帝国と訳されている。どうして。
デナール(用語)
カルラディア全域で使用される通貨。旧作プレイヤーからはデナルと呼ばれることもあるが、同じもの。
単に「あの
アイテムはだいたい〇〇円」と言うものぐさな人も多い。
名前のモデルは、主にアラブ圏で使用される通貨ディナール(Dinar)、あるいはさらにその元となったローマ帝国のデナリウス銀貨と思われる。
デルセルト(人物/過去に使われていた訳語)
ヴランディア国王、ダートハートの旧公式訳。初出は
2017年11月30日の開発日記。
古いプレイヤーの中には、今でも彼のことをデルセルト王と呼んでいる人もいる。
……むしろ、Derthertを「ダーサート」ではなく「ダートハート」と読ませるほうがだいぶエキセントリックな気がしないでもない。
闘技場(用語)
街に存在する施設のひとつ。戦闘訓練と、
パークの振り直しが行える。
また、定期的に「競技会」が開催される。競技会に優勝すると、若干の名声が得られるほか、ゲーム序盤にはとても手が届かないような高級装備を賞品として獲得できることも。
詳しくは
闘技場。
投石器(用語/ファン用語)
- マンゴネル。捩った紐の力で石を投げ飛ばす中型の投石器。「オナガー」とも呼ばれる。
同時に複数の石を飛ばすため、敵の兵士に対して、ある程度「面」の制圧力を期待できる。
- トレビュシェ。錘の力で石を投げ飛ばす大型の投石器。公式訳はフランス語風だが、英語読みで「トレビュシェット」と言う人が多い。
見栄えのする大型兵器だが、どちらかというと包囲陣構築フェイズで城壁を崩すためのもので、兵士を突入させる攻撃フェイズではあまり役に立たない。
どちらも単に「投石器」と呼ばれることがある。「攻城戦の時に使う投石器って~」「どっちの投石器だよ」の流れはお約束。
詳しい使い方は、
包囲戦のページを参照。
実は照準を合わせて敵の密集地点を狙うとかもできるよ!
突撃槍(用語)
槍系の武器が持つ属性のひとつ。ランス(馬上槍)のこと。
この槍でのみ、いわゆる「ランスチャージ」ができる。
ドラゴンの旗(用語)
帝国のドラゴンの旗、カルラディオスの旗とも呼ばれる軍旗。
カルラディア国家を興したカルラディオス大王が使っていたとされ、帝国の支配の正統性を象徴する遺物であり、帝国、非帝国系勢力問わず、これを持つことの政治的インパクトは決して小さくない。
諸々の事情で現在は3つに折られた状態で散逸しており、キャンペーンシナリオのメイン
クエストで集めさせられる。
トンカチガード(ファン用語)
中天にかかる太陽の光に銀色の鎖帷子を煌めかせ、戦場を颯爽と疾駆するカタフラクト。前方には戦場に出てきたばかりの無防備な新兵。武器は農具同然だ。
カタフラクトはメイスを振りかぶる。馬の足音に気づいた新兵が振り返る。比ぶべくもない両者が交錯する、その刹那――ガキンッ!
「馬鹿な、私の突撃が防がれただと!?貴様一体どうやって……」「これさ(トンカチを掲げる)」
過去のバージョンである、v1.2.0betaにおいて、
NPCの近接ブロックの精度が武器系
スキル依存に変更された際に、ブロック精度が想定以上に過剰に上がっていたミスを指すファン用語。
最上級兵や貴族であればともかく、なんでもない普通の新兵が、貧弱な装備で高Tierの兵士やプレイヤーの攻撃をガンガン弾く様子に違和感を覚えたスレ諸侯により名付けられた。
もとより、無印M&Bが前作M&B:WBにリマスターされ、ランスチャージが弱体化したとき以来、雑多な農民兵がフル装備の騎士にも臆せず、ピッチフォークやただの棒で槍衾防御を決めることは、当時の2ch本スレや、動画サイト等のファンコミュニティでネタにされていた。
こうした状況は本作M&B2でも継続され、「新人なのに覚悟決まりすぎ」「頭カルラディア」などと言われていたが、彼ら新兵が片手持ちの木槌で貴族兵の突撃を止め始めるに至ると、いよいよもって化け物じみたカルラディア人の闘争本能にスレ諸侯は恐れおののくこととなった。
バージョンv1.2.6betaで修正された。
およそ5か月に渡って続いたこのトンカチガード環境は、多くのプレイヤーにトラウマを残し、今でも新兵が農具を構えると嫌な気持ちになる諸侯もいるとか。
な行
薙刀(ファン用語)
日本のファンコミュニティにおいて、「振ることのできる長柄武器」を指す用語。
ロンパイア、グレイヴなどのこと。
ネレゼス(クラン/過去に使われていた訳語)
北帝国の
クラン、ネレッツェスの有志
日本語化Modにおける訳。元々は中国語版の音訳を借用したもの。
キャンペーンシナリオのメイン
クエストでも使われている名前ということもあり、各サイトやファンコミュニティの古い記事ではこの表記もよく見られる。
Neretzesのカタカナ読みは、帝国のモチーフとなった東ローマの言葉、すなわちギリシャ語風なら古典、中世、現代いずれも「ネレゼス」、古典ラテン語でも「ネレゼス」、中世カトリック圏の教会ラテン語なら「ネレツェス」といったところ。現代英語も「ネレツェス」。
2音節目のあとに促音が続く「ネレッツェス」はどこから来たって? さあ……。
ネレッツェス皇帝(用語/人物)
カルラディア帝国の先々代皇帝、ドロシオス帝の一般的な呼称。
ネレッツェスはドロシオスの出身家門の名前で、ゲーム本編の開始時点では北帝国に属する。
現家長のペントンはドロシオスの息子であり、元皇太子。
ネレッツェスの愚行(用語)
親征軍を率いてバッタニアの地に赴いたドロシオス帝(ネレッツェス皇帝)の、乏しい外交力と無能な指揮、そしてそれらがもたらしたペンドライクの戦いにおける悲惨な敗北の顛末を指して後世の人が言った言葉。
原文Neretzes Folly。なお、ド直球に「愚」の代名詞となったネレッツェスの行く末を見守ることもなく、ドロシオス帝は現地で戦死している。
ペンドライクの戦いでは、敗北した帝国陣営(帝国=クーザイト=アセライ)だけでなく、勝った反帝国陣営(バッタニア=スタルジア=ヴランディア)側の内情も混迷を極めていた。
ガバガバ戦略の帝国と内情グダグダな反帝国の対決は、戦いそのものは反帝国側が勝利を収めるも、結局勝者も敗者も失うものばかりで得るものは何もない、本当に締まらない結果となった。
同名のキャンペーンシナリオメイン
クエストでは、このあたりのそれはそれはお寒い裏事情を、実際にペンドライクの戦いに参戦した各地の貴族に聞いて回ることになる。
ノルド(文化)
北の海の向こうにある大陸からやってきた民族。モデルはバイキング。
カルラディア北部に散発的に上陸しているが、だいたいはそのまま帰国するか、居ついたとしても数が少なすぎて現地勢力に同化するので、独立した勢力を持つに至ってはいない。
同様に北方系の人々であるスタルジアはキエフ・ルーシをモチーフとする勢力であり、「ノルド」ではないが、高い武力にものを言わせて現地で領主となるノルド人もおり、こうした土着化組はスタルジア貴族と混交しているようだ。
結局は大規模入植に成功したのか、2世紀後を舞台とする前作M&B:Warbandでは「ノルド王国」として、独立した文化圏を形成している。
は行
裸単騎(ファン用語)
麻雀において、4副露して手牌が1枚になっている状態のこと。
あとは雀頭を揃えれば(そして役があれば)アガれるわけだが、当然面前役は付かないし、アガり牌に何を待っているか他家にも比較的見破られやすく、途中でオリることも難しいため、かなりリスクが伴う。
M&B2のファンコミュニティでは、自部隊にいる仲間から武器や鎧を奪い、戦闘中、「裸」で「単騎」敵陣に突っ込ませることを指す。
「戦闘での死亡」設定がデフォルトの場合、負傷した貴族や
コンパニオンは、低確率で一般の兵士同様に死亡することを利用した小技。
死別は婚姻を解消する唯一の手段のため、主に年齢制限の都合で子供を産めなくなった女性貴族と「離婚」し、新たな妻を娶るときに使われる。
ふたりの愛は永遠です。死が互いを分かつときまでは。
中には、性格、特に「慈悲」の特性が赤く、戦場に立たせにくい子供を処理するのに使う諸侯もいる模様。末世末世。
バタニア(文化/過去に使われていた訳語)
バッタニア(文化)
ケルト系諸民族を主モチーフにしつつ、所々ダキア人やトラキア人も混ぜ込んだ国家および文化。カルラディア西部の山岳部を支配する。
カルラディアの先住民族のひとつで、かつては現在の領土よりも、もうふた回りくらい広い領域に住んでいたが、帝国人、ヴランディア人、スタルジア人に敗れ、高地へと追われた。
旗のベースカラーは緑色。ユニットの特徴は、蛮族感……もとい、大変野趣あふれる軽装歩兵と、全カルラディア最強の貴族弓兵。
ネット上の過去記事では九割九分「バタニア」表記。
パライク(用語)
カルラディアの先住民、およびその文化と言語の名前。
西の海の向こうからやってきたカルラディア人によって征服される中で、彼らとゆるやかに同化していき、実質的に消滅した。
こうして、かつてのパライクの地は、カルラディア人の国、すなわち「カルラディア」となった。
モチーフは、現在のトルコ、アナトリア半島北部で4000年近く前に使われ、現在は消滅した言語であるパラー語か。
原文Palaic。民族/文化名であるPalaを語幹に、形容詞を表す接尾辞-icが付いた単語と思われる。
Baltic statesをバルティック三国、Arabic numeralsをアラビック数字と呼ばないように、Palaicもパラー人とかパラー語と呼んだほうがいいような気がしないでもない。
ハルラウス(人物/過去作関連)
2世紀後のカルラディアを舞台とする前作M&B:Warbandにおいて、ヴランディアの事実上の後継国であるスワディアを統治する国王。
前作の外交ロジックは、概ね「隣の国は殴る」という挙動で、隣国を多く抱えるスワディアは、無理な宣戦布告を連発して没落するのが常だった。
こうしたスワディアのホットヘッド・ウォーリアーぶりが、当時の2ch本スレ諸侯たちによってハルラウス王の人格上の問題に帰結され、長期的な戦略を持たない戦争狂の無能を指して「頭ハルラウス」だの、その頃途方もない連敗記録で有名になった競走馬に因んでハルウララだのと呼ぶようになった。
本作でも、初期バージョンのスタルジアに似たような傾向があり、ラガンヴァド大公が頭ハルラウス呼ばわりされていた。
必勝陣形(ファン用語)
初心者のための必勝陣形
●…自軍
○…敵軍
○ 騎
○
○ 兵
○
○
○
≡ ● < ウアアー ○
○ ○
≡ ● ≡ ● < アイィー ○ ○
○ 歩 ○ 弓
≡ ● ○ ○
≡ ● ○ 兵 ○
≡ ● < ダァーイ ○ ○ 兵
≡ ● ○ ○
≡ ● ○
○
元々は前作M&B:Warbandの2chスレッドにテンプレートの一部として貼られていた、いわゆるアスキーアート(AA)。
なんとなく察せられるかとも思うが、当初は自軍と敵軍が現在とは逆で、バラバラに突っ込んでくる敵軍を、自軍の三兵科で美しく迎撃する図だった。
あるとき、新しいスレを立てたいたずら者が、AAの左肩にある自軍と敵軍の表記をこっそり入れ替えたところ、長らく誰にも気づかれず、いつの間にか「整然と並ぶ敵軍」へと「無秩序に突撃する自軍」という形のテンプレになった。
実のところ、前作WBは、最強のユニットと言われるスワディア騎士を大量に用意して雑に敵にぶつければ概ね軽微な損害で勝利でき、このAAの構図でも別に間違ってはいなかったこともあって、ネタとして定着した。
その後、スレがM&B2に移行したあとも、しばらくテンプレ入りしていたが、前作よりも戦闘が複雑化し、この陣形も「必勝」呼べるような戦術ではなくなり、「いかにもマヌケな雑突撃なのに結果として正しい」というコンテキストが失われたことで、ネタとして機能しなくなって、テンプレには使われなくなった。
今でも5ch本スレや、動画サイトなどのファンコミュニティで、たまーに言及する人がいる。必勝陣形もスワ騎士もまだ生まれてもいないでしょおじいちゃん。
判決(物理)
「優勝者には、判決が与えられるようです。」
好奇心でちょっと闘技場を覗いてみた初心者諸侯を恐怖のどん底に叩き落とす一文である。
ちなみにこれの意味は、闘技場の優勝賞品として武器がもらえるよ、ていうだけである。この武器の登場率が地味に高いせいでこの恐怖の一文がしばしば現れる。
別に、出場してきたお偉いさんを忖度なしにボコったらお前どうなるかわかってんな?て脅しではない。
ちなみにメイスで、原文ではjudgement。訳さない方が格好よかった。
既製品にしては威力が高いが、いかんせんリーチが短く実戦では使いづらい。
だが己の腕一つで生き延びる乱世の覇者の得物としては、これ以上ないくらい皮肉の利いた武器名ではある。まさに勝てば官軍。
ちなみに「優勝者には、コシアンが与えられるようです。」という派生系もある。
西洋カルラディアを旅して和風テイストに飢えた諸侯らが優勝賞品に目を輝かせ、死力を尽くして競技会を勝ち抜くも、しかし優勝商品として供されるのは、きめ細かいあんこの味わいではなくなんか知らん馬である。
日本人諸侯の大半がここで心を折られるという。(嘘)
ファエア(人物)
西帝国に属するディオニコス家の貴族。
希少な戦える女性貴族、統治官として便利な帝国人、実家の家族ともども末法の世のカルラディア人にしては性格が超まともなどの理由で、スレ諸侯から男性貴族への結婚相手候補に挙げられることもしばしば。
フーザイト(文化/過去に使われていた訳語)
クーザイトの旧公式訳。初出は
2017年11月9日の開発日記。
古いプレイヤーの中には、今でもフーザイトと呼んでいる人もいる。ネット上の過去記事でもフーザイト呼びがほとんど。
クーザイトは、初期モンゴル帝国や、周辺の遊牧民政権をモデルにしている。
研究者の間では、クーザイト(Khuzait)がモチーフにしている地域と時代のq/khはカ行、それ以降のペルシャ文化圏の影響を受けた時代のx/khはハ行の音で訳すことが多い。
日本語における歴史用語のスタンダードを測る物差しのひとつ、高校世界史(世界史B、2022年以降は世界史探究)では、2010年代から当時のkhの「カ行化」が段階的に進んでおり、それ以前の「kh=ハ行」世代とのギャップが生まれている。
プギオ(用語)
投擲もできるダガー。帝国文化。
性能自体にはまったく見るべきところはないが、Tier 1、つまり最下級
アイテムにもかかわらず、握りの部分がやたら高級なため、
鍛冶で溶かすと、「良質な鋼」を含む複数の素材を回収できることでよく知られている。
時間的にもお財布的にも、地道に下位素材を上級素材に精製するよりはるかに高効率なこともあり、低Tier品ゆえに市場で大量にスタックするプギオの山を、都市鉱山と呼んで重宝する人も多い。
何とは言わないが、男性の体の一部分を揶揄する際にも使われる。
「俺のジャリドをどう思う?」「そのプギオしまえよ」
ブッチェラーリ(ファン用語/過去に使われていた訳語)
帝国文化の弓騎兵、Imperial Bucellariiの有志
日本語化Modにおける訳。帝国ブッチェラーリ。
有志翻訳の誤訳代表格で古参プレイヤーには今でもこの訳語を使う人もいるが、ローマ史に触れているプレイヤーには思わず口が引き攣る者も多かった。
もちろん、定訳は公式訳の「ブケラリィ」。公式で直ってよかったと安堵の息を吐いた諸侯も少なくない。
プルック(用語)
酒場や宮殿で行えるボードゲームのひとつ。クーザイト文化。
ヨーロッパ人進出以前の中央アメリカでプレイされていたと考えられている、同名のボードゲームが元ネタ。バックギャモンにも似ているが、相手の駒を自分の駒で押さえ、「一時的な捕虜」にできるのが特徴。
作中のボードゲームで唯一、サイコロを振る=ランダム性が絡む要素を持つ。こんなものに金や土地の権利書を賭けるな。
部屋が封鎖されている!(カルラディア式異能力)
陽は中天。白く乾いた決闘場、対峙する二人の士。抜き放たれた刃は、相手の肉体を傷つけるはずが――
「部屋が封鎖されている!」
跳ね返される金属音とともに、唐突に現れる謎のメッセージ。
不敵に笑う好敵手。
そう。これが俺の、領域(テリトリー)さ――
…ではなく、ただの誤訳。原文ではchamber blockで、装備武器にて受動防御が発生した(あるいは攻撃動作の起こりで相手の攻撃そのものを反らし得た)ことを通知しているだけ。なんだよ部屋って。
無理やり別の邦訳を当てるならば、「間留」(まどめ)だろうか。ちょっと古武術の技っぽい。
牧羊犬(バトルスタイル)
被ダメージ係数・突撃ダメージ係数の高い本ゲーム、戦場でのん気に突っ立って相手と斬り合っていると死角から突撃してきた敵騎馬に一撃で屠られる。
そのような事態を避けるには移動し続けるしかないが、直線移動のみだと死角も多く危険だ。
そこで、騎馬に乗り高速で狭い範囲をグルグル回り続ける事が結果的に被弾率を下げるわけだが――
敵と味方がダマになって斬り結ぶ人群れの周囲を廻りながら敵味方問わずなぎなたでばしばし叩くプレイヤー、そしてプレイヤーを狙って突っ込んできた敵騎馬が次々に人群れに突っ込み刺さって出られず渋滞を起こし、さらにその周りを廻りながら背中をばしばし殴って走り過ぎるプレイヤーのバトルスタイルが、さながら羊の群れの周囲をわんわん吠えながら走って柵へ追い込む牧羊犬の動きに似ていることからこう呼ばれた。
ボルチャ(人物/過去作関連)
前作M&B:Warbandに登場したユニークコンパニオン。ケルギト人(ケルギトの一族の者という意味ではなく、本作におけるクーザイト人に相当する民族)の男性。
その微妙に小汚いというか、なんとも言えないしょぼくれた面構えと、元職馬泥棒という小物感、また、日本語圏のファンコミュニティにおいては、前作有志日本語化Modで、いわゆる「やんす喋り」キャラにされたことなどもあって、愛すべき小悪党的な立ち位置でプレイヤーの心を掴んだ。
プレイ終盤、次第に前作の開始年が近づいてくると、ずいぶん遠くまで来たものだ、そろそろどこかでボルチャも生まれたころかなあ、などと感慨に耽る諸侯もいるとか。
ま行
身請け人(用語)
街の酒場に常駐している
NPC。捕虜を買い取ってくれる。
カルラディアでは、犯罪者でない人物に奴隷的な労役を課すのは違法であり、身請け人も、建前上奴隷商の類ではないことになっている。
引き渡された捕虜は、地元の親族が「宝の隠し場所を思い出す」まで、彼ら身請け人の管理下に留め置かれる。
とはいえ、永久に囚人生活を楽しめるわけでもなく、誰も身代金を払わなかった場合、結局は遠くジェロイア共和国でガレー船の漕ぎ手になる運命にあるようだ。
未開人管理局(用語)
かつてカルラディア帝国に存在した、非帝国人を監視するための諜報機関。通称管理局。
もともとは、征服した「野蛮人」の反乱の芽を摘んだり、近傍の各勢力の動向を探ったりする部局だったらしい。
だが、その職掌の広さから、次第に強権化し、帝国の防諜全般と、カルラディア全域の情報収集活動を担う、巨大なスパイ組織に変貌した。
帝国が分裂したことにより、現在は事実上解散状態となっている。
キャンペーンシナリオ
メインクエスト、帝国ルートの主要人物、イスティアナは、ここの元幹部。
餅つき(ファン用語)
攻城戦における梯子や城壁の上、門の前など、身動きが取れないほど敵味方が密集した場所で、技術も戦術もなく、その場からほとんど動かず、ただひたすらに縦振り攻撃を繰り返す行為の俗称。
基本的に、頭のほうが胴よりも装甲が薄いため、こんな戦い方でもなかなかバカにできたものではない。
モンチャグ(人物)
クーザイトのカーン。
遊牧生活をしていたクーザイト人をまとめあげてカルラディアに進出し、この地に定住させたウルクーンの一族の出身。
政策指向「権威主義」属性持ちだがこれは隠し属性、極めて高いデフォルトの魅力
スキル値もカルラディアでただ一人200の大台を超えるラガエア様の陰に隠れがちと、ステータス的にはアセライのウンキッドと並び、いまひとつ地味。
原文Monchug。公式日本語訳が出る前の記事ではまず間違いなく「モンチュグ」と呼ばれていた。
彼のことをネットで検索したいときはモンチュグ表記のほうが情報を得やすそう。
や行
槍の留め具(用語)
武器(厳密には武器の刃の部分)の持つステータスのひとつ。槍を地面に突き立てるように斜め前方に構え、馬に向けて突き出す、いわゆる槍衾の体勢を取ることができる。
この防御体勢を取った歩兵に突撃した騎兵は、確実にその場でスタンし、大きなダメージを受ける。
詳しくは
FAQ内「「槍の留め具」って何?」の項目。
原文Spear Brace。槍の穂先を柄に留めるパーツではなく、「槍をしっかりと支えて構えること」を指している気がする。
ら行
ラガエア(人物)
南帝国女帝。
東方の小貴族出身。先帝アレニコスの皇后で、娘に帝位を継がせるために、自身の皇帝即位を宣言した。
帝国南部に多い、「国の統治を安定させるためには、貴族たちの上に立つ王が必要だ」と考える貴族たちに支持されている。
いわゆる「洋ゲー的な」顔の
NPCたちにあってなかなかの美人と評判。娘じゃなくてラガエア様と結婚したかったという声も。
作中最大の魅力
スキル(社交と外交の技術)を持つ、政治力の怪物。
ラガンヴァド(人物)
スタルジア大公。
北方世界の各地方に群雄割拠するボヤールを力でまとめ上げ、強大な公国に再編した。
中央集権的な政治志向が、独立心の強い北方人には嫌われているが、暴力で不満を抑え込んでいる。
母親はノルド人貴族の出身。
ラダゴス(人物)
キャンペーンシナリオのチュートリアルに登場する盗賊。人売りを生業にしている。
主人公に捕縛され、後に改心して弟妹の救出の手助けをする。
救出
クエスト終了後はもう出会えない。一緒に冒険したかったというスレ諸侯も。
本作の処刑システムのチュートリアルを担当する
NPCでもある。
ランスチャージ(ファン用語)
「突撃の勢いを乗せた槍が敵を貫く!」
突撃槍(「馬上槍」のこと)属性の槍を馬上で構えた状態で馬を走らせ、そのまま敵を槍の穂先にぶつけると与えられる、強烈なダメージ補正の俗称。
最序盤の貧相な装備でもガチガチの鎧で身を固めた貴族を馬から叩き落とせるロマン砲。
デフォルトxキーで構える。詳しくは
FAQ内「ランスチャージの仕方は?」の項目。
リエナ(人物)
ヴランディアに属するデイ・ティール家の貴族。
当主である父親を筆頭に、ゴミみたいな性格の家族の中で、唯一プラスの性格補正しか持たない大聖人としてスレ諸侯の間でもよく知られている。
ルーコン(人物)
北帝国皇帝。
帝国で最も古い家門のひとつの生まれで、元老院議員に推戴されて皇帝即位を宣言した。
帝国北部に多い、「限られた名家の貴族が民を支配し、自身の代表である皇帝も貴族自ら選出すべきだ」と考える貴族たちに支持されている。
王様たちの中では一番高齢。
出生と死亡の設定を有効化していると大抵最初に死ぬ。
わ行
英数字/記号
BBQ(ファン用語)
- 薪や炭など、直火以外の熱源で肉を焼く調理法。バーベキュー。
本作リリース前、初報からすでに5年近く開発が続き、比較的どうでもいいような内容が気ままなタイミングで更新される開発日記には「発売日はいつ?」というコメントが無数に付けられるようになっていた。
そんな中、開発チームが投稿したのは「社内バーベキュー大会」の日記。おいしそう。日本のファンコミュニティには燃え上がるほどの気力もなかった。
バーベキューで仕事と人生のバランスを整え、生活の質を改善した開発チームは、M&B2開発に驀進した。
なお、本作リリースまでにはそこからさらに2年の歳月を要した。
……おかげで名作にはなったので、日本のゲーム開発者もときどき肉を食べてください。
- 村々での敵対行為、特に略奪を指す。
荒らされた村に立ち上る煙が物悲しいが、ゲーム内の諸侯があまりに気軽にカルラディア中を燃やし尽くす様を見て、一部のファンがお祭り感覚でしていると揶揄するようになった。
友好度が高いNPCには略奪されにくくなるので、所領から煙が無くならない諸侯は、敵を殴っては解放することで友愛に努めてみよう。
BFC(ファン用語)
バッタニア・フィアン闘士のこと。原語版ユニット名、Battanian Fian Championの頭文字で、英語圏のファンコミュニティの用語。
撃てて殴れる最強の弓兵として名高い。
Digital Companion(DLC)
本作M&B2:BannerlordのDLC。
コンセプトアートとサウンドトラック、ストーリーブック『カルラディア旅行記』が収録されている。
アーリーアクセス時代の本編購入者には、無料で配布されている。
あまり大きな声では言えないが、ゲーム性に関わらない「お布施コンテンツ」なので、買うのはセール時でもいい。
ex.x.x(用語)
本作のバージョン番号。接頭辞eにメジャーバージョン、マイナーバージョン、修正バージョンと続き、"e1.0.0"などと表す。
2020年3月31日から、正式リリースされた2022年10月25日までの間に使われた表記。正式リリース版は接頭辞がvになる。
アーリーアクセス版としては、2022年10月6日の"e1.9.n"が最後のバージョン。
ライブバージョンがv1.1.6である2023年12月(本項執筆時)現在、本wikiやネット上の過去記事、動画等において、単にバージョン1.5とか1.7などと言及されている場合、このアーリーアクセス版、すなわち過去のバージョンを指しているため、読む際は注意が必要。
KKG(ファン用語)
クーザイト・カーン近衛兵のこと。原語版ユニット名、Khuzait Khan's Guardの頭文字で、英語圏のファンコミュニティの用語。
撃てて殴れる最強の弓騎兵として名高い。
Manhood(用語)
ないとカルラディアでは生きていけないもの。
あえて訳せば「男らしさ」くらいの意味だが、単に社会が男性に期待するジェンダーロールを指すだけではなく、中世人としての「強さ」とか「自立心」とか「ナメられたら殺すの精神」とか、なんかそういうたいせつなことがいっぱいつまっています。
「盾乙女の」
コンパニオンの夫の逸話が示す通り、Manhoodがないやつは殺されても特段同情されないし法的権利も保障されないため、本当に命に関わる。
よくダートハート王がこれを欠いていると封臣のヴランディア諸侯たちから責められている。
Napoleonic Wars(過去作関連)
フランス革命戦争の後、権力の座についたナポレオン・ボナパルトがヨーロッパ諸国を相手に戦った一連の戦争。
M&Bシリーズにおいては、前作M&B:WarbandのDLC、「Mount & Blade: Warband - Napoleonic Wars」を指す。通称ナポ肉。
WBのMod製作チームが前身であるデベロッパー、Flying Squirrel Entertainmentによって開発された。
マルチモードに特化したDLCで、剣と騎兵の時代の本編と打って変わって、剣と騎兵とマスケット銃の時代の戦争を体験できた。M&B2でも同様のコンテンツが待ち望まれているとか。
Native(用語/ファン用語)
Modの入っていない状態、いわゆるバニラ環境のことを指す、Mount&Bladeシリーズのファンコミュニティの独自用語。
前作M&B:Warbandでは、Modをモジュール単位で導入することはできず、複数のModをひとつのパッケージに纏める形で使用していた。
そのため、Modを導入した状態のプレイ環境を説明する場合は、そのパッケージに含まれる代表的なModの名前を挙げて、「〇〇Mod環境」と呼ぶことがあった。
内部的には、バニラ環境は、「Native」というModパッケージを導入している状態という扱いになっており、そこから、Mod未導入の状態を「Native」と呼ぶことが慣例化した。
TaleWorlds Entertainment(用語)
本作M&B2:Bannerlordの開発会社。所在地はトルコ、アンカラ。
元々は現CEOのアルマーン・ヤヴズ、イペキ・ヤヴズ夫妻による、インディーズゲームのデベロッパー(同人作品サークル)だった。
無印M&B開発中に、グランドストラテジーゲームで有名なParadox Interactiveの目に留まり、パラド社をパブリッシャーとして作品を発表、界隈にそこそこの反響を得て今に至る。
現在は開発、販売とも自社。
開発会社としては寡作寄りなスタジオで、創業からM&B2発売時までの15年間でM&Bシリーズ3作(うち1作はリマスター版とも言うべき作品)とDLC、スタンドアローンの外伝作品しかリリースしていない。
vx.x.x(用語)
本作のバージョン番号。接頭辞vにメジャーバージョン、マイナーバージョン、修正バージョンと続き、"v1.0.0"などと表す。
正式リリースされた2022年10月25日以降の表記。
Viking Conquest(過去作関連)
前作M&B:WarbandのDLC。大型Mod、Brytenwaldaの製作チームによって開発された。
七王国時代の中期、7世紀のブリテン島を描いたBrytenwaldaの基本的な要素を踏襲しつつ、舞台を9世紀に移し、865年のバイキングによるブリテン島侵攻、いわゆる「大異教軍」事件をモチーフにしている。
リンディスファーン修道院の略奪、半ズボンのラグナルの息子たち、アッシュダウンの戦いなど、七王国やデーンロウ時代のオタクに嬉しいエピソードにも言及され、雰囲気を高めてくれる。
ひとつだけ大きな分岐のあるキャンペーンシナリオ、拡張されたトーナメント、貴族の処刑等、M&B2に継承された要素も多い。WBがナンバリング的な意味での前作なら、こちらは「技術的前作」の感がある。
Warband(過去作関連)
Mount&Bladeシリーズの前作、「Mount & Blade: Warband」のこと。通称WB。シリーズ1作目、「Mount & Blade」のリマスター作品である。
通常、単に「前作」と書かれる場合、このWarbandを指し、リマスター元のタイトルは、「無印」や「初代」と呼ぶ。
開発はTaleWorlds Entertainmentで、販売はParadox Interactive。
インディーズ作品として開発が始まった無印M&Bから、グラフィック面がやや強化され、ランスチャージをはじめとした戦闘面の動きが現代化された。
マップも本作M&B2:Bannerlordに近い形に変更され、さらに、新規勢力として「サルラン・スルタン国」が追加されるなど、その後のM&Bシリーズのベースになる要素は、この作品で概ね整備された。
使用言語はPythonで、心得さえあればゲームファイルを弄るのが比較的容易だったこともあり、Modにも恵まれた。「Prophesy of Pendor(PoP)」や「Perisno(ペリスノ)」などの大型統合Modは、バニラ以上の盛り上がりを見せた時期もあった。
日本国内では、パラド社の作品を多くローカライズしていたサイバーフロントがパブリッシャーだった。
そのため、以前はパラド社開発作品のファンから流れてきた層も多く、現在のCities Skylinesシリーズ(開発はColossal Order)などと同様、「準パラドゲー」的な扱いで紹介されることもあった。
CF社が加賀電子に吸収され、倒産した後は、5pb.(現Mages.)が国内での販売を担当している。どちらかというとキャラゲーやノベルゲーに強く、洋ゲーの印象の少ない会社だけに、発表当時はやや不安視されていたが、中身はCF社版と特に変わらない模様。
With Fire & Sword(過去作関連)
前作M&B:Warbandの「スタンドアローン拡張パック」。WBのDLCではなく、スタンドアローン動作する、M&Bのゲームシステムをそのまま使った別作品といった趣のタイトル。開発はTaleWorlds Entertainment。
ポーランドの作家、ヘンリク・シェンキェヴィチによる同名の小説を下敷きに、17世紀半ばのジェチポスポリータ(ポーランド・リトアニア)におけるウクライナ・コサックの蜂起、通称フメリニツキーの乱に揺れる、1655年のバルト海から黒海までの広大な地域を舞台にしている。
フメリニツキーの乱は、東欧の大国ポーランドにとっては、やがて来る没落の端緒となった「大洪水時代」の幕開けを告げるイベントであり、一方、新興のロシア・ツァーリ国は、この期間を通して、以来20世紀まで続く列強国への最初の足掛かりを築くこととなった。
また、ポーランドとの対抗上、コサック陣営側には、ロシアだけでなく、バルト海の覇者スウェーデンも参戦し、南のクリミア・ハン国(オスマン帝国の紐付き国家)も支援に回るなど、一連の蜂起は、「コサックの反乱」の枠を超えた、地域大戦の様相を呈した。
その後、長らくロシア国家の支配下にあったウクライナ人には、民族的なアイデンティティの拠り所のひとつとして顕彰され、神話化される一方、フメリニツキーの統治下で激しいポグロムを経験したユダヤ人にとっては、暗黒の時代と記憶されるなど、それなりに大きな世界史的影響を残した事件であった。
……が、Napoleonic Wars DLCが題材とする、全ヨーロッパを巻き込み、当時の人々の近代的市民感覚と民族意識を覚醒させたナポレオン戦争や、Viking Conquest DLCが扱った、ヨーロッパ白人にとってある種のアイコニックな存在であるバイキングと比べると、本作のモチーフであるフメリニツキーの乱は、基本的に、ポーランドとウクライナ以外ではマイナーもマイナーな出来事なのは否めなかった。
ゲーム的にも、煩雑なメイン
クエスト、初期バージョンにおけるバグの多さから、ファンコミュニティはいまひとつ盛り上がりを欠いた。
最終更新:2025年06月21日 18:38