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MTV UNPLUGGED LIVE

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MTV UNPLUGGED LIVE





概要


「MTV UNPLUGGED LIVE」は、1996年6月19日にイギリス・ロンドン郊外のファウンテン・スタジオで収録されたCHAGE & ASKAのスペシャルライブ。

世界各国のアーティストが出演するMTVの音楽番組「MTV Unplugged」へ、アジア出身のアーティストとして初めて出演したものである。

約300人の観客を前に、ピアノ、ハモンドオルガン、アコースティックギター、ベース、ドラムス、ストリングス、コーラスなどを中心とした編成で演奏された。単に電子楽器を外すのではなく、既存曲のリズム、コード、楽器構成、コーラス、歌唱をアンプラグド形式へ全面的に組み直している。

「river」は英語詞による「THE RIVER」、「On Your Mark」は英語詞による「CASTLES IN THE AIR」として披露された。また、「HANG UP THE PHONE」は公演の最初と最後に異なるアレンジで演奏され、終演版は発売作品で「HANG UP THE PHONE II」と表記された。

本公演は、1994年と1995年のアジアツアー、海外アーティストによるトリビュートアルバム『one voice THE SONGS OF CHAGE&ASKA』など、1990年代半ばに進められた海外活動の延長線上に位置する。

収録映像はMTVネットワークで放送され、1996年10月にはライブアルバムおよび映像作品として発売された。



公演データ


項目 内容
公演名 MTV UNPLUGGED LIVE
収録日 1996年6月19日
会場 ファウンテン・スタジオ
所在地 イギリス・ロンドン郊外
公演数 1公演
観客数 約300人
出演 CHAGE、ASKA
番組 MTV Unplugged
公演形態 MTV番組収録を目的としたアンプラグド・ライブ
位置づけ アジア出身アーティストとして初の「MTV Unplugged」出演
編曲 Jess Bailey、CHAGE & ASKA、村上啓介



開催日程


日付 会場 所在地 備考
1996年6月19日(水) ファウンテン・スタジオ イギリス・ロンドン郊外 MTV番組収録/観客約300人



MTV Unplugged


「MTV Unplugged」は、MTVが制作するアコースティック形式のライブ番組。

「Unplugged」は、電源プラグを外した状態を意味する言葉であり、電子音響を主体とした通常のコンサートとは異なり、生楽器と歌声を中心に既存曲を再構築することを特徴としている。

エリック・クラプトン、ポール・マッカートニー、ロッド・スチュワート、マライア・キャリーなど、多数の海外アーティストが出演していた。

CHAGE & ASKAが出演する以前、欧米で日本の音楽が取り上げられる場合には、日本古来の音楽や民族的な要素を求められることが多かった。ASKAは、日本のポップスを演奏するCHAGE & ASKAがロンドンで収録する企画自体に、従来とは異なる意味を感じたと語っている。



出演依頼を受けるまで


CHAGE & ASKAには、以前から国内でもアンプラグド形式のコンサートを行わないかという提案が寄せられていた。

エリック・クラプトンの出演を契機として、アンプラグド形式が世界的に注目された時期にも同様の話があったが、ASKAは流行へ乗るだけの形で開催することには慎重だったという。

CHAGE & ASKAは、それ以前のコンサートでも、ステージ構成上必要な表現としてアコースティック編成のコーナーを取り入れていた。ASKAは、それを当時の流行に合わせたものではなく、その公演に必要だったから組み込んだものと説明している。

一方、アンプラグド形式を世界へ広めたMTV本体から正式な出演依頼を受けた際には、自分たちの音楽そのものに関心が向けられたことを重く受け止め、出演を決断した。



MTV Asiaとアジアツアー


CHAGE & ASKAとMTVとの関係は、1994年に行われた最初のアジアツアーまで遡る。

MTV Asiaはアジアツアーに合わせてCHAGE & ASKAを取り上げ、各地域でのプロモーションを支えた。

当時のMTV Asiaは、活動拠点を香港からシンガポールへ移し、欧米の音楽をアジアへ紹介するだけではなく、アジアのアーティストを国外へ発信する方針を強めていた。

CHAGE & ASKAは、アジアツアーの実績や各地域での反響を通じて、MTV側から海外へ紹介する価値を持つアーティストとして注目されるようになった。

2度目のアジアツアー終了後、MTVから「MTV Unplugged」への正式な出演依頼が行われた。



ロンドンでの準備


CHAGE & ASKAは1996年5月にイギリスへ渡り、過去のレコーディングなどで交流のあった現地ミュージシャンとともにリハーサルを開始した。

リハーサル期間は約4週間に及んだ。

既存楽曲から電子音を取り除くだけでは、アンプラグド形式の演奏として成立しない。そのため、各曲のテンポ、リズム、コード、楽器構成、コーラス、歌唱のバランスを一曲ずつ作り直していった。

ASKAは、自分たちの楽曲をどのようにアコースティック形式で表現するかについて、かなり悩んだと振り返っている。

CHAGEは、アンプラグド形式を経験したことで、ギターさえあれば場所を選ばずライブができるという自信を得たと語っている。

リハーサルと並行して、『one voice THE SONGS OF CHAGE&ASKA』のヨーロッパ発売に関する取材や、海外関係者との面会も行われた。



アレンジ


公演の編曲は、Jess Baileyを中心として、CHAGE、ASKA、村上啓介が共同で行った。

Jess Baileyは、それ以前にも『SEE YA』『GUYS』などの制作に参加しており、CHAGE & ASKAの楽曲と、イギリスのミュージシャンによる演奏の双方を理解する人物だった。

アレンジでは、原曲の雰囲気を単純に再現するのではなく、アコースティック編成で演奏することによって、それまでとは異なる旋律、リズム、歌声の表情が浮かび上がるように作り直された。



収録当日


1996年6月19日、ロンドン郊外のファウンテン・スタジオには約300人の観客が集まった。

アジアから初めて番組へ出演するアーティストに対する期待を含んだ緊張感のなか、ライブは「HANG UP THE PHONE」で幕を開けた。

公演が進むにつれて観客とステージの距離は縮まり、会場全体の一体感が強くなっていった。

演奏中には、マイクのジャックが抜けるトラブルが発生した。

該当曲は一度中断されたが、再び最初から演奏された。会報では、やり直しとなった演奏でも会場の熱気が失われず、観客とステージがより一体となっていった様子が報告されている。

公演の最後には、スローテンポへ再構築された「HANG UP THE PHONE II」が演奏された。

これは、途中で発生したマイクトラブルによる再演とは別のものであり、オープニング版と対になる終演用のアレンジである。



ASKAが語った公演の意味


ASKAは、MTVから出演依頼が届いた際、日本のミュージシャンがロンドンで収録すること自体、従来では考えにくかったと振り返っている。

また、海外側が求めていたものが、表面的な日本らしさではなく、CHAGE & ASKAの音楽そのものだったことを出演決定の重要な理由として挙げた。

ASKAは公演後、自分たちの楽曲をどのようにアコースティック形式へ置き換えるかについて悩んだものの、今後の曲作りへ反映できる経験になったと語っている。

さらに、機会があれば日本でもアンプラグド形式のライブを開催したいという意向を示した。

この構想は、1999年の「MTV Program Live」および「CHAGE & ASKA 20th Anniversary Premium Live」へ引き継がれた。



『one voice』との関係


『one voice THE SONGS OF CHAGE&ASKA』は、CHAGE & ASKAの楽曲を海外のアーティストが英語でカバーしたトリビュートアルバムである。

チャカ・カーン、マキシ・プリースト、ボーイ・ジョージ、リチャード・マークスなどが参加し、CHAGE & ASKAの楽曲を英語詞と新たなアレンジによって再構築した。

英国盤は1996年7月8日、日本盤は同年7月31日に発売された。

『one voice』と「MTV UNPLUGGED LIVE」は、それぞれ独立した企画である。ただし、CHAGE & ASKAの楽曲を日本語圏の外へ紹介するという目的において、両者は密接に結びついていた。

『one voice』では、海外アーティストがCHAGE & ASKAの楽曲を英語で解釈して歌唱した。一方、「MTV UNPLUGGED LIVE」では、CHAGE & ASKA自身が、英語版や海外向けアレンジを取り込み、自らの演奏として提示した。

「THE RIVER」と「CASTLES IN THE AIR」は、その関係を最も明確に示す2曲である。



『ONE VOICE』発売記念パーティー


「MTV UNPLUGGED LIVE」の収録から約2週間後、ロンドンで『ONE VOICE』の発売記念パーティーが開催された。

このパーティーは「MTV UNPLUGGED LIVE」に先駆けて行われたものではなく、1996年7月8日の『ONE VOICE』英国盤発売に先駆けて行われたプレス向けイベントである。

項目 内容
催事名 『ONE VOICE』発売記念パーティー
開催日 1996年7月2日(火)
開催地 イギリス・ロンドン
関係会社 EMIプレミアレコード
予定参加者数 約150人
実際の参加者数 約400人
出演 CHAGE、ASKA
演奏曲数 6曲

当初は約150人の参加が予定されていたが、実際には約400人の報道関係者が来場し、会場へ入りきれないほどの盛況となった。

EMIプレミアレコード社長の紹介に続いてCHAGE & ASKAが登場し、6曲を披露した。

会報では、緊張感の強かった「MTV UNPLUGGED LIVE」とは異なり、よりリラックスした雰囲気で演奏されたと報告されている。

ASKAは後のインタビューで、長期間のリハーサルと「MTV UNPLUGGED LIVE」を経て開催されたパーティーでは、早く演奏したくて仕方がなかったと振り返っている。

また、ステージ上の出演者全員が楽しんでいる空気が伝わるライブだったと語っている。

演奏終了後もCHAGEとASKAは多数の報道関係者に囲まれ、質問を受けた。会報では、この盛況ぶりを現地における関心の高さを示すものとして紹介している。



サポートメンバー


担当 氏名
ピアノ、ハモンドオルガン Jess Bailey
ドラムス Neil Conti
ベース Mark Smith
ギター Phil Palmer
ギター、コーラス 村上啓介
ヴァイオリン Sonia Slany
ヴァイオリン Sally Herbert
ヴィオラ Claire Orsler
チェロ Emily Burridge
コーラス Katie Kissoon
コーラス Lance Ellington
コーラス Tessa Niles

CHAGEはボーカルとギター、ASKAはボーカル、ギター、ハーモニカを担当した。



セットリスト


1996年6月19日(水)ファウンテン・スタジオ


  1. HANG UP THE PHONE
  2. THE RIVER
  3. LOVE SONG
  4. 男と女
  5. RED HILL
  6. PRIDE
  7. SOMETHING THERE
  8. NとLの野球帽
  9. CASTLES IN THE AIR
  10. SAY YES
  11. HANG UP THE PHONE II

「THE RIVER」は「river」、「CASTLES IN THE AIR」は「On Your Mark」の英語版。

「HANG UP THE PHONE」と「HANG UP THE PHONE II」は、同じ楽曲を異なるアレンジで演奏したもの。前者は公演のオープニング、後者は公演の最後に演奏された。

「男と女」と「RED HILL」は両方とも演奏されたが、後に発売されたCD版と映像版では、それぞれ片方のみが収録された。



ライブアルバム


CHAGE & ASKA MTV UNPLUGGED LIVE


項目 内容
作品名 CHAGE & ASKA MTV UNPLUGGED LIVE
発売日 1996年10月7日
媒体 CD
発売元 ポニーキャニオン
レーベル AARD-VARK
規格品番 PCCA-01020
収録時間 59分05秒
収録曲数 11曲
最高順位 オリコン週間アルバムランキング1位
販売状況 オリジナル盤は廃盤。再発売盤あり

収録曲

  1. HANG UP THE PHONE
  2. THE RIVER
  3. LOVE SONG
  4. 男と女
  5. PRIDE
  6. SOMETHING THERE
  7. NとLの野球帽
  8. CASTLES IN THE AIR
  9. SAY YES
  10. HANG UP THE PHONE II

CD版には「男と女」が収録され、「RED HILL」は収録されていない。



映像作品


VHS・LD版


項目 内容
作品名 CHAGE & ASKA MTV UNPLUGGED LIVE
発売日 1996年10月18日
媒体 VHS、LD
発売元 ポニーキャニオン
LD規格品番 PCLP-00622
収録時間 約66分
販売状況 廃盤

収録曲

  1. HANG UP THE PHONE
  2. THE RIVER
  3. LOVE SONG
  4. RED HILL
  5. PRIDE
  6. SOMETHING THERE
  7. NとLの野球帽
  8. CASTLES IN THE AIR
  9. SAY YES
  10. HANG UP THE PHONE II

映像版には「RED HILL」が収録され、CD版に収録された「男と女」は収録されていない。

VHS・LD版には、ボーナストラックとして「river」のミュージックビデオも収録された。



DVD版


項目 内容
作品名 CHAGE & ASKA MTV UNPLUGGED LIVE
発売日 2001年1月1日
媒体 DVD
発売元 ヤマハミュージックコミュニケーションズ
規格品番 YCBR-00003
収録内容 VHS・LD版に準拠
販売状況 発売中

DVD版のライブ本編はVHS・LD版に準拠している。

VHS・LD版のボーナストラックとして収録された「river」のミュージックビデオは、DVD版には収録されていない。



CD再発売


2001年再発売盤


項目 内容
発売日 2001年5月23日
媒体 CD
発売元 ヤマハミュージックコミュニケーションズ
規格品番 YCCR-00007
収録内容 1996年発売CD版に準拠
販売状況 発売中

2009年紙ジャケット盤


項目 内容
発売日 2009年11月25日
媒体 SHM-CD
発売元 ヤマハミュージックコミュニケーションズ
規格品番 YCCR-10027
仕様 紙ジャケット/デジタルリマスタリング/初回生産限定
販売状況 生産終了



テレビオンエア


MTV「MTV UNPLUGGED」


項目 内容
放送時期 1996年
放送局 MTVネットワーク
収録日 1996年6月19日(水)
収録会場 ファウンテン・スタジオ
放送内容 ライブ映像および関連映像

日本では、MTV Japanで1996年10月に放送されることが会報で告知された。

地域や放送枠によって編集内容が異なった可能性があるため、放送版の全曲目は未確定。

「ニュースステーション」


項目 内容
放送時期 1996年
放送局 テレビ朝日系
出演 ASKA
放送内容 『one voice』および「MTV UNPLUGGED LIVE」に関するインタビュー、ライブ映像

ASKAが出演し、『one voice』と海外活動について語ったほか、「MTV UNPLUGGED LIVE」の映像が紹介された。



公演後


「MTV UNPLUGGED LIVE」は、CHAGE & ASKAが1990年代前半から進めてきた海外活動のひとつの到達点となった。

アジアツアー、『one voice』、海外メディアでの紹介、現地ミュージシャンとの共同作業が、MTVの世界的番組への出演へ結びついた。

公演後、CHAGEとASKAはそれぞれの活動へ移行した。

ASKAは、アンプラグド形式で得た感覚を、ソロアルバムの制作に入る前の重要な経験として位置づけている。

1999年にCHAGE & ASKAとしての活動を再開した際には、日本でアンプラグド形式のライブを実現する形で「MTV Program Live」が開催された。



備考


  • 会報では、CHAGE & ASKAを「アジアから初の出演アーティスト」と説明している。
  • 公演当日は全12曲が演奏された。
  • 「男と女」と「RED HILL」は両方とも演奏されたが、CD版と映像版で収録曲が分かれている。
  • CD版には「男と女」、映像版には「RED HILL」が収録された。
  • 「THE RIVER」は「river」、「CASTLES IN THE AIR」は「On Your Mark」の英語版。
  • 「HANG UP THE PHONE」は、公演の最初と最後に異なるアレンジで演奏された。
  • 終演版は発売作品で「HANG UP THE PHONE II」と表記されている。
  • 『ONE VOICE』発売記念パーティーは本公演の約2週間後に開催された。
  • 同パーティーはアンプラグド公演の前夜祭ではなく、『ONE VOICE』英国盤発売に先駆けたプレス向けイベントである。
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