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THE夏祭り'81

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概要

『THE夏祭り'81』は、チャゲ&飛鳥が1981年8月1日に東京・田園コロシアムで開催した単独野外コンサート。
CHAGE and ASKA公式HISTORYでは、『The夏祭り’81』の名称で記録されている。
1981年3月から8月にかけて開催された『コンサートツアー 熱風』の期間中に行われ、全国各地から約6,000人の観客が集まった。
チャゲ&飛鳥にとって初の本格的な単独野外コンサートであり、当時としては過去最大規模の単独公演となった。
田園コロシアムでコンサートが開催されたのも、本公演が初めてとされる。
公演は和太鼓の演奏によって幕を開け、チャゲ&飛鳥とバックバンドの火魔神が、『風舞』『熱風』の収録曲や初期のシングル曲を中心に演奏した。
完全盤では、公演冒頭の演奏が「小倉祇園太鼓~THE夏祭り’81」として収録されている。
通常の『コンサートツアー 熱風』では演奏されていなかった「あとまわし」なども取り上げられ、通常ツアーの構成をそのまま再現するのではなく、野外公演独自の選曲と演出が組まれた。
スペシャルゲストとしてギタリストの矢島賢が出演し、「御意見無用」「私の愛した人」の演奏へ参加した。
公演終盤の「悲炎」から「翼」では、炎、マグネシウム、火花を使用した特殊演出が行われた。
本公演は『コンサートツアー 熱風』の最終公演ではなかったが、チャゲはステージ上で、全国約60か所を巡ってきたツアーの「総決算」と位置づけた。
公演の模様は、1981年9月10日にライブアルバム『ライブ・イン田園コロシアム ~The 夏祭り'81』として発売された。
2009年10月21日には、オリジナルLPで未収録だった演奏を加えた2枚組全22項目の『ライブ・イン田園コロシアム ~THE 夏祭り’81<完全盤>』が発売された。

公演データ

項目 内容
公演名 THE夏祭り'81
公式HISTORY上の名称 The夏祭り’81
出演 チャゲ&飛鳥
開催日 1981年8月1日
会場 田園コロシアム
開催地 東京都
公演数 全1公演
観客数 約6,000人
バックバンド 火魔神
スペシャルゲスト 矢島賢
和太鼓 小倉祇園太鼓、江戸助六太鼓
位置づけ 初の本格的な単独野外コンサート/『コンサートツアー 熱風』の総決算
関連ツアー コンサートツアー 熱風
ライブ作品 ライブ・イン田園コロシアム ~The 夏祭り'81

開催日程

日程 会場 開催地 備考 公演番号
1981年8月1日(土) 田園コロシアム 東京都 単独野外コンサート/約6,000人を動員 88

サポートメンバー

担当 メンバー
ドラムス 今泉正義
ピアノ 平野孝幸
エレクトリックギター 大平彰彦
エレクトリックベース 後藤真和
キーボード 松井朋巳
スペシャルゲスト/ギター 矢島賢

本公演では、バックバンドの火魔神に加え、スペシャルゲストとして矢島賢が参加した。
矢島賢は「御意見無用」「私の愛した人」の演奏へ参加している。
また、小倉祇園太鼓と江戸助六太鼓も出演した。
2009年発売の完全盤では、公演冒頭の和太鼓演奏が「小倉祇園太鼓~THE夏祭り’81」として収録されている。

セットリスト

1981年8月1日 田園コロシアム(東京都)

  1. 小倉祇園太鼓~THE夏祭り’81
  2. 夏は過ぎて
  3. 幻夜
  4. 熱風
  5. あとまわし
  6. 流恋情歌
  7. この恋おいらのからまわり
  8. 夢から夢へ
  9. 万里の河
  10. 花暦
  11. あばんぎゃるど
  12. 御意見無用
  13. 私の愛した人
  14. 悲炎
  15. 放浪人~TABIBITO~
  16. 荒野
  17. 歌いつづける
  18. 終章(エピローグ)
  19. 真夏の国境
  20. ひとり咲き

曲順は、2009年発売の『ライブ・イン田園コロシアム ~THE 夏祭り’81<完全盤>』の収録順に基づく。
完全盤には、小倉祇園太鼓による導入音源を含む全22項目が収録されている。

開催決定まで

1981年の『コンサートツアー 熱風』は、各地の大ホールで観客を集め、チャゲ&飛鳥の活動規模は急速に拡大していた。
1981年6月15日の渋谷公会堂公演では、約2,500人を動員した。
その実績を受け、イベント会社のメロディーハウスとニッポン放送による、田園コロシアムで複数のアーティストの公演を連日開催する企画が持ち込まれた。
日程は、1981年8月1日がチャゲ&飛鳥、翌8月2日が八神純子とされた。
田園コロシアムは、コンサート開催時に約6,000人を収容できる会場だった。
マネージャーの渡辺徹二は、渋谷公会堂公演から約1か月半しか経過していない中で、同じ東京圏で再び観客を集め、約6,000人規模の会場を埋められるのか不安を抱いていた。
一方、外部のイベンターから出演依頼を受けたことは、チャゲ&飛鳥の観客動員力が、音楽業界内で評価され始めたことを示す出来事でもあった。
公演当日には全国各地から観客が集まり、田園コロシアムを埋める約6,000人規模の単独公演となった。

田園コロシアム

田園コロシアムは、東京都大田区田園調布に存在した屋外競技場。
通常はテニスなどのスポーツに使用され、すり鉢状のスタンドが競技面を囲む構造になっていた。
コンサート開催時の収容人数は約6,000人とされる。
後年の資料では、本公演が田園コロシアムで初めて開催されたコンサートと紹介されている。
それまでチャゲ&飛鳥は、主に約2,500人規模のホール公演を行っていた。
デビューから約2年で、約6,000人規模の野外会場へ進出した本公演は、二人の活動規模が急速に拡大していたことを示す公演となった。

猛暑下でのリハーサル

公演当日の東京は、その夏一番の暑さを記録したとされる。
屋外の田園コロシアムには朝から強い日差しが照りつけ、競技面からの照り返しも激しかった。
チャゲと飛鳥は午前10時頃に会場へ入り、強烈な暑さの中で準備とリハーサルを行った。
二人は上半身裸になり、真っ赤に日焼けしながら会場内を動き回っていたという。
チャゲと飛鳥だけでなく、火魔神を含む出演者も、リハーサルの段階で大きく体力を消耗していた。
それでも本番では、当時23歳だった二人と火魔神が、残った力を出し切るようなステージを展開した。
約6,000人の観客を前にした初の本格的な単独野外公演は、猛暑の中で行われた長時間の公演となった。

和太鼓によるオープニング

本公演は、和太鼓の演奏によって幕を開けた。
出演者として、小倉祇園太鼓と江戸助六太鼓が記録されている。
2009年発売の完全盤では、冒頭の演奏が「小倉祇園太鼓~THE夏祭り’81」というタイトルで収録されている。
和太鼓の演奏に続いて「夏は過ぎて」が始まり、チャゲ&飛鳥と火魔神による本編へ移行した。
夏祭りという公演名に合わせた和太鼓の導入は、通常の『コンサートツアー 熱風』にはない、本公演独自のオープニングとなった。

『コンサートツアー 熱風』の総決算

本公演は、『コンサートツアー 熱風』の通常日程には含まれない別公演として開催された。
チャゲは「熱風」の演奏前、全国約60か所を巡ってきたツアーについて触れ、この日の公演をツアーの総決算にするという趣旨を観客へ語った。
通常のツアーをそのまま再現するのではなく、初期の楽曲、通常ツアーでは演奏していなかった曲、スペシャルゲスト、大規模な特殊演出を加えた独自の公演となった。
飛鳥は終演後、長いツアー自体はまだ終わっていないものの、ひとつの区切りとして良いコンサートを作ることができたという趣旨で振り返っている。
本公演後も『コンサートツアー 熱風』は継続し、1981年8月21日の沖縄公演で全日程を終了した。

通常ツアーとは異なる選曲

本公演では、通常の『コンサートツアー 熱風』ではレパートリーに含まれていなかった「あとまわし」が演奏された。
『熱風』収録曲だけでなく、『風舞』収録曲や初期のシングル曲も取り上げられ、それまでのチャゲ&飛鳥の活動を振り返るような構成となった。
通常ツアーではオープニング曲として演奏されていた「翼」も、本公演では「悲炎」の直後へ移され、公演後半のクライマックスを構成した。
「御意見無用」と「私の愛した人」では、スペシャルゲストの矢島賢がギター演奏へ加わった。
ツアーの総決算でありながら、通常公演とは異なる曲順と演出を用いた、田園コロシアムだけの特別なステージとなった。

「悲炎」から「翼」への演出

公演開始から約2時間が経過した頃、「悲炎」が演奏された。
演奏開始と同時に、ステージ上部のやぐらに設置された6か所から炎が上がった。
さらにマグネシウムの強い光によって、ステージ全体が赤く照らされた。
続いて「翼」が始まると、ステージ後方上部を火花が横方向へ走り、その後、滝のように流れ落ちた。
照明、炎、マグネシウム、火花、煙を組み合わせた特殊効果によって、野外コンサートならではの大規模なクライマックスが作られた。
通常ツアーの冒頭曲だった「翼」を「悲炎」の直後へ配置することにより、通常公演とは異なる特別な流れを作り上げた。

「荒野」での出来事

「荒野」の演奏中、チャゲは片方の靴が脱げたことに気付かないまま、ステージ上を走り回っていた。
演奏後のMCで自分の靴がないことに気付き、ステージ横へ取りに戻った。
野外の広いステージを激しく動き回っていたため、演奏中には靴が脱げたことにも気付かなかったという。
この出来事は、公演後半になってもチャゲが大きな動きでステージを駆け回っていたことを示すエピソードとして記録されている。

全国から集まった観客

公演中、チャゲは観客に対し、出身地域ごとに手を挙げるよう呼びかけた。
客席には東京近郊だけでなく、北海道、東北、九州など、全国各地から来場した観客がいた。
『コンサートツアー 熱風』によって各地を巡ったチャゲ&飛鳥を追うように、全国からファンが田園コロシアムへ集まっていた。
約6,000人という観客数だけでなく、全国各地から観客を集めたことも、本公演が全国ツアーの総決算としての性格を持っていたことを示している。

終演まで

「悲炎」「翼」の後も、公演は「放浪人~TABIBITO~」「荒野」「歌いつづける」へと続いた。
チャゲは「歌いつづける」を歌いながら、同年3月から全国を巡ってきたツアーの記憶が次々と頭へ浮かび、歌を続けてきてよかったと感じたと振り返っている。
その後、「終章(エピローグ)」「真夏の国境」「ひとり咲き」が演奏され、全22項目に及ぶ公演を締めくくった。
飛鳥も、初めて経験した長期ツアーの途中ではあるものの、大きな節目となる公演を作ることができたという趣旨で語っている。
本公演はツアーファイナルではなかったが、チャゲと飛鳥にとって大きな達成感を得た公演となった。

ライブアルバム

本公演の模様は、1981年と2009年にライブアルバムとして発売された。
1981年発売のオリジナルLPは、公演から9曲を選んで収録した作品。
2009年発売の完全盤は、小倉祇園太鼓による導入を含む全22項目を、公演の進行に沿って収録した2枚組作品となっている。

ライブ・イン田園コロシアム ~The 夏祭り'81

項目 内容
作品名 ライブ・イン田園コロシアム ~The 夏祭り'81
アーティスト チャゲ&飛鳥
発売日 1981年9月10日
媒体 LP
品番 L-11025
レーベル ワーナーミュージック・ジャパン
収録曲数 全9曲
収録内容 田園コロシアム公演から選曲したライブ音源
販売状況 廃盤

チャゲ&飛鳥にとって初のライブアルバム。
公演から約1か月後に発売され、田園コロシアムでの演奏と会場の熱気を記録した。
公演全体を収録した作品ではなく、全9曲を選んで構成されている。

オリジナルLP収録曲

  1. 夏は過ぎて
  2. あとまわし
  3. 流恋情歌
  4. 万里の河
  5. 悲炎
  6. 終章(エピローグ)
  7. ひとり咲き
  8. 歌いつづける

オリジナルLP未収録内容

1981年発売のオリジナルLPには、次の導入音源および楽曲は収録されなかった。
  1. 小倉祇園太鼓~THE夏祭り’81
  2. 幻夜
  3. 熱風
  4. この恋おいらのからまわり
  5. 夢から夢へ
  6. 花暦
  7. あばんぎゃるど
  8. 御意見無用
  9. 私の愛した人
  10. 放浪人~TABIBITO~
  11. 荒野
  12. 真夏の国境

これらの導入音源および楽曲は、2009年発売の完全盤に収録された。

ライブ・イン田園コロシアム ~THE 夏祭り’81<完全盤>

項目 内容
作品名 ライブ・イン田園コロシアム ~THE 夏祭り’81<完全盤>
アーティスト CHAGE and ASKA
発売日 2009年10月21日
媒体 SHM-CD
仕様 2枚組
品番 YCCR-10030~31
収録内容 小倉祇園太鼓による導入を含む全22項目
発売形態 紙ジャケット仕様
販売状況 2017年に旧譜作品として販売再開

2009年の完全盤は、SHM-CD2枚組として発売された。
オリジナルLPで未収録だった導入音源および楽曲を加え、公演全体を実際の進行に沿って収録したコンプリート・エディションとなっている。

完全盤 Disc 1

  1. 小倉祇園太鼓~THE夏祭り’81
  2. 夏は過ぎて
  3. 幻夜
  4. 熱風
  5. あとまわし
  6. 流恋情歌
  7. この恋おいらのからまわり
  8. 夢から夢へ
  9. 万里の河
  10. 花暦
  11. あばんぎゃるど

完全盤 Disc 2

  1. 御意見無用
  2. 私の愛した人
  3. 悲炎
  4. 放浪人~TABIBITO~
  5. 荒野
  6. 歌いつづける
  7. 終章(エピローグ)
  8. 真夏の国境
  9. ひとり咲き

ラジオオンエア

チャゲ&飛鳥 THE・夏祭り

  • 放送日:1981年8月15日
  • 放送局:FM東京
  • 収録日:1981年8月1日
  • 収録会場:田園コロシアム
  • 収録公演:THE夏祭り'81
  • 放送内容:田園コロシアム公演のライブ音源

放送曲
  1. 夏は過ぎて
  2. 幻夜
  3. 熱風
  4. 万里の河
  5. 花暦
  6. あばんぎゃるど
  7. ひとり咲き
  8. 御意見無用
  9. 悲炎
  10. 放浪人~TABIBITO~
  11. 終章(エピローグ)~追想の主題

公演で演奏・使用された全22項目のうち、11曲が放送されたとされる。

「THE夏祭り」の原点

本公演を起点として、チャゲ&飛鳥の夏の大規模野外公演には「THE夏祭り」の名称が用いられるようになった。
1982年には、名古屋城深井丸、つま恋、大阪城西の丸庭園で『THE夏祭り'82』が開催された。
大阪城西の丸庭園公演は映像作品『THE夏祭り 大阪城LIVE』として発売された。
その後も「THE夏祭り」の名称は、チャゲ&飛鳥の夏季野外公演に使用され、通常のコンサートツアーとは異なる選曲、ゲスト、会場構成、特殊演出を盛り込む大規模イベントへ発展していった。
『THE夏祭り'81』は、デビューから約2年の二人が約6,000人規模の野外公演へ挑戦し、通常の全国ツアーとは異なる演出と選曲を提示した最初の公演である。
外部のイベンターから観客動員力を評価され、野外会場を満員にできるアーティストへ成長していたことを示す、初期活動の大きな転換点となった。

備考

  • 本公演は公式コンサート記録上の通算88公演目に当たる。
  • 公演当日は非常に暑く、チャゲと飛鳥はリハーサルの時点で真っ赤に日焼けしていた。
  • 「荒野」の演奏中には、チャゲの片方の靴が脱げたが、本人は演奏が終わるまで気付かなかったという。
  • 観客には東京近郊だけでなく、北海道、東北、九州など、全国各地から来場したファンが含まれていた。
  • 1981年発売のオリジナルLPは公演全体の収録ではなく、9曲を選んだ編集盤である。公演の全演目は2009年発売の完全盤で初めて商品化された。
  • ラジオ番組では公演の一部のみが放送され、完全盤の収録内容とは曲数および曲順が異なる。
  • 田園コロシアムは後に閉鎖されており、現在は当時の会場としては存在しない。
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