|
むらさめ型 |
たかなみ型 |
艦種 |
汎用護衛艦(DD) |
建造期間 |
1993年~2002年 |
2000年~2006年 |
就役期間 |
1996年~就役中 |
2003年~就役中 |
前級 |
あさぎり型 |
次級 |
あきづき型 |
排水量 |
基準 4,550トン |
基準 4,650トン |
満載 6,200トン |
満載 6,300トン |
全長 |
151m |
全幅 |
17.4m |
深さ |
10.9m |
吃水 |
5.2m |
5.3m |
機関 |
COGAG方式 |
LM2500ガスタービンエンジン (16,500PS) |
2基 |
SM1Cガスタービンエンジン (13,500PS) |
2基 |
スクリュープロペラ |
2軸 |
速力 |
最大30ノット |
乗員 |
165名 |
175名 |
電源 |
川崎M1A-25ガスタービン |
主発電機 (1,500 kW) |
3基 |
ディーゼル停泊発電機 (600 kW) |
1基 |
兵装 |
62口径76ミリ単装速射砲 |
54口径127ミリ単装速射砲 |
1基 |
高性能20mm機関砲 (CIWS Mk.15 mod.12) |
2基 |
Mk.48 mod.0→4 (16セル; シースパロー/ ESSM短SAM用) |
Mk.41 mod.18 VLS (32セル) • シースパロー 短SAM (ESSMに後日対応) • VLA SUM を発射可能 |
1基 |
Mk.41 mod.9 VLS (16セル; VLA SUM用) |
1基 |
90式SSM 4連装発射筒 |
2基 |
68式3連装短魚雷発射管 |
2基 |
艦載機 |
SH-60J/K哨戒ヘリコプター |
1機 |
FCS |
FCS-2-31 主砲・短SAM用 |
2基 |
C4I |
SUPERBIRD B2衛星通信装置 |
MOFシステム (OYQ-31 C2T+SUPERBIRD B2) |
海軍戦術情報システム (OYQ-9 CDS+リンク 11/14) |
海軍戦術情報システム (OYQ-9 CDS+リンク 11/14/16) |
OYQ-103 ASWCS |
レーダー |
OPS-24B 3次元式 |
1基 |
OPS-28D 対水上捜索用 |
1基 |
OPS-20 航海用 |
1基 |
ソナー |
OQS-5 艦首装備式 |
OQS-5-1 艦首装備式 |
1基 |
OQR-2 曳航式 |
1基 |
電子戦 対抗手段 |
NOLQ-3電波探知妨害装置 |
NOLQ-3-2電波探知妨害装置 |
Mk.137 6連装デコイ発射機 |
4基 |
AN/SLQ-25 対魚雷デコイ装置 |
曳航具4型 (対魚雷デコイ) |
1組 |
海上自衛隊公式ヘリ発着艦動画
概要
海上自衛隊の第3世代汎用型護衛艦。
汎用とついているように、対艦、対潜、対空のオールラウンドに対応できる高性能万能艦である。
弱点は対地攻撃力が低いことくらい。
両型は合計14隻。質と量の両面から見てむらさめ型とたかなみ型が海上自衛隊事実上の主力艦である。
たしかに
いずも型とかイージス艦とかが注目されやすいんですがね?
実際、これらの方が先に記事出来たし、いずも型なんか
自衛隊で一番最初に書かれましたよ。
でも主力はこっちなんですよ。護衛艦の中で一番数が多い。
一桁護衛隊とも言われる第1~第8護衛隊に必ず1隻は居る。
一桁護衛隊を2つ合わせて1つの護衛隊群になる。
その内訳は、ヘリ搭載護衛艦が1隻、ミサイル護衛艦が2隻、汎用護衛艦が5隻。
以前の護衛隊群は、護衛艦8隻ヘリ8機であったことから、新・八八艦隊とも呼ばれたが、
ひゅうが型の就役以降、ヘリの数が増え続けている。
特徴
はつゆき型の問題が多かったせいで、改良では間に合わなかった。ステルス性悪いとか。
このことから、むらさめ型は全く新しい設計による新世代の汎用護衛艦として建造されたのである。
それを更に強化したのがたかなみ型。準同型なのである。具体的には、同じ頁にしてしまうくらい。
違いとしては、むらさめ型の主砲が76mm単装砲なのに対し、たかなみ型の主砲は127mm単装砲で、たかなみ型の方が火力が強化されている。
連射力のむらさめ型に、火力のたかなみ型と思えばよい。他は後で。
1996年3月に「むらさめ」が就役して以降、2002年までにトータル9隻も大量生産されていて、全て雨に関する名前がつけられている。だから別名「あめ型護衛艦」。
2003年3月に「たかなみ」が就役してからは、2005年までに5隻。こっちは波の名前である。だから別名「なみ型護衛艦」。
元々たかなみ型は11隻を予定していたのだが、周辺国の技術向上の都合5隻で打ち切られて、続きはあきづき型に変更された。
上記の通りオールラウンダーであり、更にヘリの運用も可能。
艦上構造物には傾斜がつけられてたり、マストに電波吸収材が使用されていて、ステルス性も付与されている。
当初、たかなみ型はマストのステルス化も検討されていて、実装自体は不可能ではなかったんだけど、それをやると排水量が更に200トン以上増大して、船体改設計に掛かる負担が増大することと、既存のマストに実用性上大きな問題がなかったことから、
あきづき型まで見送られた。残念。
本型は
こんごう型の後に作られたこともあって、イージスシステムの影響をかなり受けており、イージス艦のような大型ディスプレイ2面をCICに装備している。
ESM/ECM、ASWCもイージスシステム、あるいはアメリカ海軍の艦艇自衛用システムであるSSDS-Mk2に近く、部分的に分散処理も導入したものとなった。
つまりだ。
基準排水量4,550tの余裕ある船体を持ちながらもオート化が図られており、乗員の数が抑えられているということ。
これでDDは居住区画は三段ベッドだったが、本型から二段ベッドに変更。これはDDで初めてのこと。
55人も必要人数減っているんだから、当然だよね。
当時はバブル景気で、
自衛隊は求人出しても人が集まらないもんだから、ものすごい重要な要素だった。
武器システムも一新。DDとしては初めてVLSを装備した。垂直発射システムのことね。
何でコレが良いのかというと、今までの箱型ランチャーだと、発射する時に船の向きを大きく動かす必要があるもんだから、すぐ発射できないという大きな弱点があった。
VLSだとミサイルを真上に発射して、後はミサイル自身が進路を変えて飛んで行く。
もっというと、いちいちランチャーにミサイルを装填するのはとても面倒だし、装填装置は故障しやすかったりする。
VLSだと弾薬庫と発射器が兼用で、360度全部対応しているし、ステルス性改善にも貢献する。
むらさめ型は前甲板のMk41VLSに垂直発射アスロック、中甲板のMk48VLSにシースパロー短SAMを装填。
たかなみ型は前甲板のMk41VLSに垂直発射アスロックとシースパローをまとめて装填していて、合理化されてる。
対潜戦闘システムについては、こんごう型と同等。
短SAMシステムもFCS-2を2基装備しているので、機能が向上している。
これまでの汎用護衛艦としてはかなり大きく、基準排水量は4,550トン。
前型のあさぎり型に比べると、基準排水量で約1,000トン増加していて、
はたかぜ型ミサイル護衛艦とほぼ同サイズである。
たかなみ型は、むらさめ型よりも100t増加している。
対空兵装は、頭の方で書いたとおり主砲がむらさめ型が76mm単装砲、たかなみ型が127mm単装砲で、対空ミサイルは両型共シースパローを搭載していたが、改修によって発展型のESSMに変更。
両型共に船体もそれまでの護衛艦と比べるとだいぶ細長い。
コレによって、波から受ける影響も軽減。
ヘリコプターも搭載できるぞ。
SH-60J/K哨戒ヘリコプター1機が定数だが、実際の所2機収容できる。
ただ、むらさめ型は発着艦支援装置1個だけだから、2機運用は困難。たかなみ型は2つあるけど。
こんなわけで、通常は1機だけ搭載していて、ソマリア沖の海賊対策なんかで行くときは、2機搭載することもある。
たかなみ型にはFCS-3を搭載する計画もあったが、対空戦闘システム周りで問題が発生したため見送られた。
結局、改良型が
ひゅうが型に初搭載。
現代の水上艦の要といえるC4Iは大体両型同じ。
但したかなみ型4番艦「さざなみ」、5番艦「すずなみ」に関しては、イージスシステムベースライン7と同じ民生分散処理システムQ-70を導入する事で、艦内ネットワークシステム導入と処理の多重分散化、高速化を達成しており、内部システムに関しては殆ど別物である。
護衛艦隊の「主力 of 主力」として
アフリカ東海岸に面するジブチ共和国。日本を遠く離れたこの地には、
自衛隊唯一の海外拠点が有る。
ソマリア沖の通称「アフリカの角」と呼ばれるエリアで多発する海賊事案に対処するため、海上、陸上自衛隊を派遣している。
ここを通るタンカーなどの民間船舶は、数隻で連なってIRTC……海の上の安全海路を通過することとなっておりまして。
各国から派遣されてきた海賊対処部隊が、その船団の周囲を警戒している。
ここで、船団の前後を護衛艦で挟み、上空から哨戒機が警戒飛行して、護衛にあたっている。
陸自は活動拠点の警備担当。
船団護衛に主に当たっているのは、汎用型護衛艦であるむらさめ型とたかなみ型。
また、オールラウンダーが良いのはジブチだけではない。
日本の南西諸島における中国艦の警戒にも適していて、領海警備においても、むらさめ型とたかなみ型がヘビーローテーションしている。
2004年11月10日に発生した漢級原子力潜水艦領海侵犯事件でも活躍。
本事件は、中国人民解放軍海軍の漢級
原子力潜水艦が石垣島周辺海域の領海を侵犯したというもの。
日本政府は海上自衛隊創設以来2度目となる海上警備行動を発令。1度目は北のアレ。
この時、
P-3C哨戒機やしらね型護衛艦「くらま」とともに漢級潜水艦を追尾したのが、むらさめ型3番艦「ゆうだち」である。
アメリカ軍からの情報提供もあったとはいえ、海上自衛隊は逃げる潜水艦を一度も見失うことなく追尾。
後に中国政府は「調査の結果、中国の
原子力潜水艦と確認した。通常の訓練の過程で、技術的原因から石垣水道に誤って入った」と釈明している。嘘つけ。
因みに2018年1月に漢級の後継である商級
原子力潜水艦が尖閣諸島接続海域に侵入、再び海上自衛隊に探知されて追いかけ回された挙げ句、浮上して国旗掲揚しながら逃走するという事件が起きている。懲りないね。
「ゆうだち」は、2013年1月30日に東シナ海で中国海軍江凱Ⅱ型フリゲート「連雲港」から射撃管制レーダーの照射を受けている。
先代の夕立もすごかったけど、生まれ変わっても武勲艦は武勲艦だった。
ちなみに、「あけぼの」は先代の「曙」がまだ現存している段階で就役しており、戦前と戦後の分断がないことを証明する一役を担った。
厳しくなりつつある安全保障環境の最前線、つまり尖閣諸島周辺で大活躍してるが、もちろんそれ以外の活躍もある。
2011年3月11日。東日本大震災発生にともない、海上自衛隊の先陣として東北沖へ急派された「たかなみ」が、宮城県石巻港近くの岸壁に孤立していた幼稚園児11人を含む135人を救助というのは記憶に新しいかな?
2014年度のソマリア沖派遣から帰国する途中にエア・アジア8501便墜落事故が発生。「たかなみ」は「おおなみ」とともに日本政府からの派遣命令を受け、1月3日から9日までの間、エア・アジア航空機消息不明事案に関する国際緊急援助活動に従事している。
2016年には、ニュージーランド海軍主催国際観艦式、ADMMプラス海洋安全保障実動訓練マヒ・タンガロア16に参加した後にガダルカナル島に渡り、ソロモン諸島で収集された戦没日本兵の遺骨を迎え入れて帰国した。
日本艦がこの大役を果たした事例は練習艦「かしま」に次ぐ。
近年、あきづき型が就役し、あさひ型も徐々に配備されつつあるが……むらさめ型9隻とたかなみ型5隻で計14隻あるけど全然足りてない。
何度も書くが足りてない。
あさひ型以降にも財務省は予算を。
以上、汎用護衛艦としての評価は両型ともかなり高い。後に続くあきづき型のベースにもなっており、基本設計の優秀さや優れた汎用性は折り紙つき。そしてお値段の高さも折り紙つき。
1隻当たり約600億円。ミサイル護衛艦のはたかぜ型と殆ど変わらない。2隻分の予算でこんごう型や
いずも型が1隻作れる計算。
日本の領海を守る任務に加えて、ソマリア沖海賊対策などの外洋での任務に運用されている両型は、海上自衛隊の真の顔とも言える。
将来的にあさひ型の次級護衛艦が主力になるでしょうけど、もうしばらくはこの両型が主力を務めるでしょう。
世界的に見れば、現段階でも最新鋭に近い護衛艦なんだもの。
4個護衛隊群に配備は伊達ではない。
今後も日本近海の安全保障、あるいは遠隔地の国外派遣任務などで、活躍し続けることとなるはず。
なお、地道な改良だが、Link16などは逐次バックフィットが継続されていると言われている。
余談だが、「たかなみ」はカレーが美味いことで有名でもある。
海自カレーの本なんか見ると、筆頭になってることがよくあって、タモリの番組で特集されたりもした。
作中での活躍
むらさめ型
DD-101 むらさめ
DD-102 はるさめ
ただし、本艦は2014年11月15日に第20次派遣海賊対処行動水上部隊として護衛艦「あまぎり」と共にソマリア沖・アデン湾に向けて佐世保から出港し、2015年5月20日に帰国しているはずであった。
つまり、転位が発生した2015年1月1日時点で日本に居なかったわけなのだが、これは実際の日本との差異の一つで、何らかの理由で日本に居たとのこと。
DD-103 ゆうだち
DD-104 きりさめ
DD-105 いなづま
DD-106 さみだれ
DD-107 いかづち
DD-108 あけぼの
DD-109 ありあけ
たかなみ型
DD-110 たかなみ
続いて
エストシラント沖大海戦にも登場し、第2、4護衛艦隊群の左舷に配置され、第4護衛隊群の切り開いた進路に続く。
その後、
パーパルディア皇国本土より200kmまで進行したところで旗艦「
いせ」からの対地攻撃指示を受けてパーパルディア皇国海軍本部を
90式艦対艦誘導弾3発にて攻撃。
この攻撃により白い石材製の海軍本部は壊滅。海将
バルスはこの攻撃にて死亡。生存者は居たかもしれないが、救出に動こうとするものはこの時点では居なかった。
本攻撃にて
パーパルディア皇国海軍は指揮能力を喪失。
この後も沿岸用
魔導砲などを僚艦と共に撃滅している。
2回目の登場は
グラ・バルカス帝国戦においてである。
日本国は沖縄から南東方向約500kmの海域に騒音を上げながら領海侵犯する潜水艦「
ミラ」を2日前から探知。
その為防衛省より第2護衛隊群から本艦が出撃する。
潜望鏡深度より敵艦は「無誘導魚雷」にて本艦攻撃。最大船速にて回避後、「短魚雷」にて反撃。誘導魚雷を回避できない敵潜水艦を撃沈した。
他、「
きりしま」が居れば付近にいるものと思われる。
ちなみに、本艦は2014年7月15日より第19次派遣海賊対処行動水上部隊として「おおなみ」と共に横須賀基地からソマリア沖のアデン湾に向け出航。
帰途の途中、「たかなみ」「おおなみ」の両艦が日本に向け東南アジア付近を航行中に、エアアジア8501便墜落事故が発生。日本政府は両艦に派遣命令を出し、1月3日から9日までの間、エア・アジア航空機消息不明事案に関する国際緊急援助活動に従事し、1月24日、
横須賀に帰港している。
つまり、転移当日は日本に居ないはずの護衛艦であった。
これは実際の日本との差異の一つで何らかの理由で日本に居たとのこと。
DD-111 おおなみ
他、「
きりしま」が居れば付近にいるものと思われる。
ただし本艦は2014年7月15日より第19次派遣海賊対処行動水上部隊として「たかなみ」と共に横須賀基地からソマリア沖のアデン湾に向け出航。
帰途の途中、「たかなみ」「おおなみ」の両艦が日本に向け東南アジア付近を航行中に、エアアジア8501便墜落事故が発生。日本政府は両艦に派遣命令を出し、1月3日から9日までの間、エア・アジア航空機消息不明事案に関する国際緊急援助活動に従事し、1月24日、
横須賀に帰港している。
つまり、転移当日は日本に居ないはずの護衛艦であった。
これは実際の日本との差異の一つで何らかの理由で日本に居たとのこと。
DD-112 まきなみ
DD-113 さざなみ
DD-114 すずなみ
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最終更新:2022年09月09日 00:13