マーシャルチャンピオン

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マーシャルチャンピオン - (2015/09/20 (日) 09:31:28) の編集履歴(バックアップ)



『マーシャルチャンピオン』(MARTIAL CHAMPION)は1993年にコナミよりアーケードゲームとして発売された対戦型格闘ゲームである。
1993年12月17日にはPCエンジンSUPER CD-ROM²用ソフトとしても発売された。現在ではWiiのバーチャルコンソールでも配信されている。

元々は、同社が1985年にリリースした『イー・アル・カンフー』の8年越しの続編として作られていた作品。
一応、イー・アル・カンフー自体も同年の1985年、MSXにて『イー・アル・カンフーII イーガー皇帝の逆襲』という続編が出ている。
ただしイーガー皇帝はあくまでもMSX版(ファミコン版)の続編である。
(今とは違いゲーセン基盤と家庭用ゲーム機の性能に天と地ほどの差があったため劣化移植は当然であり、それをいかに上手く誤魔化すかと言う時代だった。
 特に同社MSX版グラディウスシリーズは『2』以降別物になりつつも名作と呼ばれており、設定が本家『V』や『リバース』に逆輸入されたりもしている)

格闘ゲーム全盛期だった時期に、かつて自社で対戦型格闘ゲームを作っていた事から(と言ってもイーアルは対人戦不可能だが)その流れに乗ろうとしたのかもしれない。
コナミはこの他に『ドラグーンマイト』という対戦格闘ゲームもリリースしている。



キャラクター

  • 使用可能キャラクター
レイチェルティティ、マハンバ、アヴゥ、ボビー、、ゴルドー、、ホイ、ケイオス
  • CPU専用キャラクター
サラマンダー(最終ボス)

システム

レバー+3ボタン(上段攻撃、中段攻撃、下段攻撃)で構成されており、それ以外は特に大きなシステムというのは無い。
PCエンジンCD-ROMに移植された際、アーケード版には無かった体力が一定以下の時のみ使用できる隠し技(超必殺技)が追加された。
なお、バーチャルコンソールで配信されているものはPCエンジンCD-ROM版である。

10名のキャラクターがおり、それぞれ2つずつの必殺技を持つ。
また一部のキャラは武器を所持しており、相手をダウンさせると武器を奪い攻撃することが出来る。
ただし武器を持っても手技のリーチが多少伸びる程度で、劇的に強く(あるいは弱く)なる訳では無い。

キャラクターのドットも当時としてはかなり大きく描かれており(龍虎の拳のズームインクラスの大きさ)、表情も豊かに描かれている。
が、基本動作や通常技・必殺技の性能、投げやガード硬直のシステム面等の完成度は低く、格闘ゲームとしては正直良く出来ているとは言えず、
当然バランス等も皆無なレベルであり(特定の必殺技だけ出せばオールクリア可能かつ対戦でも有効、
10:0とまではいかないものの、殆どが9:1か8:2という世紀末ダイヤグラム、しかも腕を極めてもそのダイヤグラムを覆す事は出来ない程のゲーム性の薄さ)、
出たての頃は注目は浴びたが、その覆しようのないバランスで自然消滅してしまった。

しかし、そんなゲームであっても今現在、その名を聞くことがあるのは、このゲームに登場するエロ忍者「レイチェル」の存在だろう。
彼女の日本かぶれな忍者像と大胆すぎるコスチューム、何処かの骨法使いの様な技「シャドー・アタック」の存在、
負けグラフィックがレ○プ後みたいな事から有名となり、今は亡きゲーメストでは彼女の特設コーナー「レイチェル・アイランド」が作られるほどの人気となった。
今でもフィギュアや同人誌を作っている人達もいたり、なおかつコナミ公認のオフィシャルフィギュア「SRコナミフィギュアコレクション ギャルズ編」でも
並み居るコナミ女性キャラを押しのけてフィギュア化されるほど、その人気の高さは今なお続いている。

もう一人、ティティという女性キャラが居るのだが、完全にレイチェルに食われてしまい、目立たない存在であった。
ただし後にシューティングゲーム『オトメディウス』のボスとして子孫が登場しており、これはこれで万事解決、といったところだろうか?

なお、ゲーメストムック「ギャルズアイランド3」でレイチェルがランクインした際、その記事で開発者がマーシャルチャンピオン及びレイチェルの秘話を語っており、『体力ゲージが少なくなると「ハァハァ」と喘ぎはじめるのは開発中には全キャラに入っていたが、 男キャラが喘ぐのは非常に気持ち悪かった ため削除され、女キャラのレイチェルとティティにだけ仕様が残された』等の逸話が存在する。
また、前述の「イーアル2」として作ろうとしていた件についても「これイーアルじゃないでしょ」とコナミ社内でも突っ込まれて最終的に別名になったとのこと。

ラスボス・サラマンダー(某地上最強の生物似)は他キャラの殆どの必殺技をパクっている使用する事ができるため、その数は優に10を超える。
その一方で通常技とオリジナル技を持っていない(つまり全技がパクリ)という極端なキャラである。
変身はしない為、ネオギガスと言うよりは3D作品『バーチャファイター』のデュラルみたいなキャラである。
結局、格闘ゲームとしては単なる駄作という位置づけで終わってしまった本作だが、「キャラ造形」としては記憶に残る格闘ゲームとして、今なお知られている。

MUGENでの扱い

MUGENでは、masa00341氏制作の、チョイヤー氏、masa00341氏それぞれ制作のレイチェル
ngi氏制作の、masa00341氏制作のティティが存在する。
作品自体の知名度とシンプルなゲームシステムのせいか、動画ではあまり見ることは無いものの、
作品別チーム大会に出場できる人数は揃っている。