ブレイカーズ

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ブレイカーズ - (2023/04/02 (日) 10:36:01) の編集履歴(バックアップ)


『ブレイカーズ』(BREAKER'S)とは、1996年11月にビスコからリリースされたAC向け対戦格闘ゲーム。
ネオジオのサードパーティに参加したビスコがMVS筐体用に開発・発売したもの。ROM容量は210Mbit。
1998年7月には続編の『ブレイカーズ・リベンジ』(BREAKER'S REVENGE)がリリースされた。


元々は開発中止になった『天麟の書 死嘩護(てんりんのしょ シカゴ)』というゲームが元になっており、一部の設定もその名残がある。
なお『ブレイカーズ』は家庭用がネオジオROM・ネオジオCDで発売されているが、続編『リベンジ』は未発売のまま終わった。

概要

  • ストーリー
―――香港。広大な中庭に、2人の格闘家が対峙していた。
挑戦者は、褐色の肌を持つたくましい男だ。地面は鮮血に染まっている。
だが、彼の三日月刀は、ただの一度も相手をとらえる事ができていない。一方的な戦いであった。
やがて彼は、力尽き倒れる。
「愚か者よ、我が血肉となるがよい。」
重苦しい声が響いたのち、挑戦者の体は、まるで砂の様に崩れ去っていた・・・。
 
武道大会「FIST (Fighting Instinct Severe Tournament)」は、その名の通り過酷な大会であった。
死者が出ることも珍しくはなかったが、格闘家として名を上げようと、参加する者は後を絶たなかった。
ルールのないこの大会で勝ち残った者は、莫大な賞金と共に、
大会の主催者である黄(ホァン)財閥の党首と戦う権利を獲得する。
だが、公開されないこの最終戦に赴いた格闘家は、誰一人戻っては来ないのである。
いつから存在するのかは、誰も知らない。
そこには、貧欲なる意思のみがあった。
太古より存在する彼は、現在において、その闇なる力の増幅に欠かせない供食のシステムを確立する。
それこそが、世界から多くの参加者が集まるまでになった武術大会「FIST」である。
そしてまた今年も、生け贄が選択されようとしていた。

至って普通の対戦格闘ゲームで、独自要素は少ないものの、全体的にバランスよく仕上げられている佳作。
同社の未発売ゲーム『天麟の書 死嘩護』のキャラクターが参戦しているため、設定面でのつながりがある。
コマンドがわかりやすく、キャンセル技の受付時間がやや甘めで、操作は初心者にも扱いやすい。
各種ダメージ補正が細かく設定されており、気絶からの復帰の瞬間に無敵時間があるなど、
ゲームバランス面に気を使った丁寧な作りになっている。
その反面、目立った部分が少ないためにどうしても地味な印象を拭えず、対戦格闘ブームの中に埋もれてしまった。
実際にやってみるとキワモノキャラが多いのだが、同時期のゲームと比較すると「これくらい普通だよね」感が強い。

安定したゲームバランスを持ち、初心者でも楽しむことができる、非常に完成度の高いゲームであったものの、
ストーリーに従来のゲームの影響が見られたり、キャラクター達もちょっと古臭いデザインだったため、
いまいち当時の人気が振るわなかった不遇の作品であるが、改めてその評価が見直されるべき作品の一つであろう。

3本まで溜められるパワーゲージ挑発やダッシュなどの特殊動作でも溜まるという、地味に珍しいものになっている。

ネオジオCD版

ボスキャラが使用可能になっている他、大幅にシステムが増えるエクストラモードが搭載されている(但し、エクストラモードは通常では選択できず、隠しコマンドで開放する形になっている)。
追撃で拾える状況が大幅に増加、必殺技キャンセル必殺技、アドバンシングガード、ゲージを消費しての喰らい抜けなど、
根本的に戦略が一変する大胆なアレンジが施された。

その後、時を経て2017年になんとドリームキャストにも移植。
ただし セガ非公認ソフト なのでGD-ROMではなくCD-ROM媒体であり、起動は初期に生産されたMIL-CD対応の本体限定となる。
(なおビスコの公式ライセンスは得ている模様)
ネオジオCD版を元にした移植のため、エクストラモードも遊べるようになっている。


ブレイカーズ・リベンジ

『ブレイカーズ』の続編だが、新キャラクターが1人追加された他はバランス調整がメインになっており、内容的な変化はほとんどない。
また、前作のネオジオCD版と同じくボスが使用可能になったが、コマンドの関係上、使用には1P・2P双方の同意が必要。
マイナーチェンジ的な色合いが強く、オープニングまでほぼ同じのため新鮮さに乏しかったのか、出荷数は前作よりも少なかった上に家庭用は発売されなかった。
ROM容量は242Mbit。

キャラクター

CPU戦で同キャラ対戦になった場合、CPU側は別人扱いとして名前が変更され、キャラクターカラーがCPU専用のものとなる(白虎を除く)。
なお、このCPU同キャラにも簡単な設定が付けられている。詳細は各キャラクターの項目を参照。
CPU同キャラの名前や設定の一部には『死嘩護』の「宝玉」の設定などが流用されている。
  • 使用可能キャラクター
  • CPU専用キャラクター(ネオジオCD版無印、『リベンジ』では隠しコマンドで使用可能)
黄白虎(ホァン・パイフー)(最終ボス)
  • 『リベンジ』で追加された使用可能キャラクター


システム

ネオジオ筐体専用のためレバー+4ボタン。
ボタンはAボタンが弱パンチ。Bボタンが弱キック。Cボタンが強パンチ。Dボタンが強キックに割り振られている。
挑発にはスタートボタンを使用する。ダッシュはレバー2回。→→か←←。
キャラが右向きなら上段ガードは←。下段ガードは/。投げはレバー入れ+C
ダッシュ性能が前・後ともキャラクターによって走る、前転する、ステップ、テレポートなど違いがある。
独自の特殊動作としてダウン時の「移動起き上がり」(ダウン中にボタン3つ同時押し)がある。
パワーゲージは3本まで溜めることが可能で、相手に攻撃をする、攻撃をガードすることでゲージがたまり、
挑発やダッシュ、移動起き上がりなどの特殊動作でも増加する。
一部の通常技・必殺技、すべての超必殺技は空中ガード不可。
気絶から復帰した瞬間、移動起き上がりモーション中などで無敵時間が設定されている。

技キャンセルの概念がやや特殊で、連続技の先行入力が可能であったり、
一部の通常技・特殊技をジャンプキャンセルできたり、空キャンセルして超必殺技が出せるものもある。
なお、通常技の先行入力には一定の優先順位がある。

ダメージ補正が細かく設定されており、コンボ補正によるダメージ減少のほか、
ライフによる攻撃力・防御力の根性補正、攻撃を当てないほど攻撃力が増加する我慢補正、
気絶中のダメージ減少、カウンターダメージ増加など、状況によってかなりの変化がある。

ブレイカーズ・リベンジ OP/ED集


MUGENにおけるブレイカーズ

全キャラクターが制作されており、それぞれにデフォルトAIやAIパッチが存在する。
大会出場数もそこそこだが、キャラによって知名度の差が大きく、低いキャラは滅多に話題にならない。

ニコニコでは、○作シリーズで人気を博し知名度を上げたピエール、
発掘絵巻のレギュラーを務める翔、コンドルの3人が有名。

+ 各キャラの入手状況
キャラ、AI入手可能
神威翔、李刀龍、ピエール・モンタリオ、コンドル・ヘッズ、ティア・ラングレー、黄白虎、飛影才蔵

製作者のサイトの閉鎖により入手不可能
シーク・マハール、アルシオンIII世、ライラ・エスタンシア