島村ジョー

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島村ジョー - (2010/08/29 (日) 03:35:52) の編集履歴(バックアップ)



島村ジョー(サイボーグ形式番号009)

コードナンバー:009
本名     :島村ジョー(Joe Shimamura)
出身     :日本
サイボーグ能力:加速装置
誕生日    :5月16日
(以降は島村ジョーではなく、009と呼ぶ)


「あとは……勇気だけだ!!」

概要

石ノ森章太郎氏原作の漫画『サイボーグ009』の主人公。人気作ゆえに何度も映像化している。
(009=ゼロゼロナインと読む。実写映画007の方はダブルオーセブンだっ)
中の人は'68年版は田中雪弥(現功至)氏、'79年版は井上和彦氏、'01年とパチスロ版は氏。


世界中を牛耳る悪の武器商業団体「黒い幽霊団(ブラック・ゴースト)」。
彼らによる世界中の人を拉致し、改造する「サイボーグ計画」において、
それまでの開発技術を全て集結させて作られた、万能型のゼロゼロナンバー・サイボーグ。
その9番目のため009。無論、0010以降のサイボーグも製作され、後述の事情から敵対している。

日本人の母と国籍不明の父とに生まれたハーフで(このため'79年版では金髪になっていた)、
原作では少年鑑別所で不良少年として過ごし、施設からの脱走中にブラックゴーストに拉致され、改造手術を受ける。
平成版アニメでは教会の神父の元に育ち、神父殺害容疑を疑われ追いつめられたあげく、
海岸の断崖絶壁から海に飛び降りた所をブラックゴーストに拉致された。
その後、001(イワン・ウィスキー)のテレパシーによってブラックゴーストからの脱出を試み、
同じく脱走した8人のサイボーグ戦士とそのサポートをするギルモア博士と出会う。

誕生編、神々との戦い編など、今の少年漫画にもある構成でシリーズを切り分けており、石ノ森氏のライフワーク作品とも言える。
発表された当時はまだ日本では「サイボーグ」という言葉は殆ど浸透しておらず、
この作品の誕生により「サイボーグ」という言葉を日本の世間一般に知らしめる事となった。
日本メディアおけサイボーグという存在の雛型といっても過言ではないかもしれない。)
同様の例にアンドロイド(『人造人間キカイダー』)やミュータント(『イナズマン』)が挙げられる。

石ノ森氏は病床についてもプロットやシナリオの作成を進めていたのだが、残念ながら未完で終わってしまった
しかし氏の遺志を継いだ長男によって小説版として発売された他、2001年に平成版として3度目のアニメ化が放映。
更には2009年、千年に一度の009イヤーとして様々な企画を立てたりと、今もなお、サイボーグ戦士達の活躍は続いている。

長いマフラーと大きなボタンが印象的な服装だが、描かれた時期やアニメによって服の色は緑や白や赤と様々。
ちなみに手塚治虫氏の『海のトリトン』と並ぶ、最初期のコミケでの人気作品だったらしい。

地下帝国ヨミ編の最終シーン、
宇宙へ脱出したブラックゴースト本体を追って、001の瞬間移動で本体の魔人像に乗りこんだ009。
彼は(表向きの)首領スカールを倒し、BGの真の首領を魔人像ごと爆破した為、帰還もできずに宇宙を漂っていたのだが……。
そこに決死の覚悟で地球から002(ジェット・リンク)が助けに駆け付け、
009と共にお互い抱き合って大気圏へ突入していくシーンが、女性ファンを大きく掴んだのだとか。
しかし、やおいなど関係無しにこのシーンはとても感動するのでお勧めである。


「ジョー…キミは…どこに落ちたい?…」

能力・加速装置

マッハ5で瞬間移動を成し遂げ、目的地への移動、敵からの攻撃の回避などに大きな効果を発揮する。
口の中にある奥歯のスイッチを舌で押す事によって、発動させ、速度を調節できる。
そして最大値では周りの時間の流れや動きがスローで見えるほどの速さとなり、
エピソードの一つには加速装置の故障によって009以外の存在の動きが止まってしまう
(009の早すぎる速度視点によって)事故も起きているほど。
009以外には、旧型を002、009以後のサイボーグ戦士の多くがそれを改良したタイプを装備しており、苦戦を強いられることになる。
後年、小説版『仮面ライダー』などでも描写されたが、つまり型落ちしてしまったのだ。
極めてリアリティを感じさせる設定だといえるだろう。
このページ最初の台詞も、加速装置に加えて多彩な武装を持つ敵サイボーグに「お前の加速装置以外の武器は?」と問われた際に返した言葉である。

尚、後年になって『空想科学読本』シリーズで加速装置搭載型サイボーグが考察されたのだが、
加速による摩擦熱やGを鑑みると、毛髪から何から全て人工物に置換した改造は適切であり、
さらに彼らは常人と同じく食事が動力源なのだが、これは最も効率の良い燃料である上、
内臓されている排泄物エネルギー転換装置も鑑みると、まさに科学的に正しいサイボーグである事が判明した。

石ノ森先生マジパネェッす。

ニコニコでは79年版OP『誰がために』が人気である。

+ また全くの余談ながら、近年アニメ化された『スカルマン』で興味深い事実が描写されている。
物語の最後、発掘された髑髏面に内蔵された加速装置を起動し、宿敵の撃破に成功したスカルマン。
しかし生身の肉体に加速装置の反動は重く、彼は瀕死の重傷を負い、倒れてしまう。

ところが。

『黒い幻影』或いは『BG』と呼ばれる謎の秘密結社によって拉致された彼は、
髑髏型の頭部を持つサイボーグ=スカールへと改造され、その首領の椅子へと腰をおろす。
そして一方、主人公の恋人が巻き毛の男の子を出産しており――。

……という、『サイボーグ009』の前日譚を思わせる展開なのだ。
それを鑑みると、彼に搭載された加速装置のルーツ、そして彼の父親は……。
ただ、この展開だと上述の009の設定と食い違う部分が出てしまうため、
単なるスタッフのお遊び、あるいは『スカルマン』が『サイボーグ009』のパラレルワールドということも考えられる。
最終話、洗脳された主人公・隼人と思しき人物が髑髏面の謎を追ってきた老探偵を雑踏の中で暗殺する
シーンが存在することから、スカールと主人公は別人であり、彼自身は別のサイボーグに改造されていた
という可能性も捨て切れない。
(秘密結社の首魁がわざわざ鼠一匹の始末に出張るのは不自然であるし、そもそもスカールと隼人は
声が違っているのである。髑髏面を奪われた後、仮面の力を発揮できる能力を評価されて新たな命を
与えられたという想像はさほど難しいものではない)

また『スカルマン』の登場人物や背景、それに終盤出現する怪ロボットなどには『空飛ぶゆうれい船』
のオマージュと思われる部分が多分に含まれているところからも、この作品が石ノ森作品による
一種のお祭り的なクロスオーバーを意識していることは明白であろう。


MUGENでは

分かっている範囲では、
Ineffabile Mugen氏による009(昭和二期版の声?)とスナクジラ氏の009(平成版の声)が存在する。

Ineffabile Mugen氏の009は残念ながらサイトが閉鎖してしまったため、今では入手困難なキャラとなってしまっている。
+ youtube

餓狼MOWのロック・ハワードをベースとしているため、やや線が細い。
また掛け声はロックの声をそのまま流用した物が多い。
009の特技である加速装置を使った、場所移動や必殺技などを披露し、
ビームガンを使った平均的なタイプのキャラクターになっているようだ。
ただしイントロではビームガンでフライングするのでフェアな戦いをするにはこのイントロを飛ばすしかない。

スナクジラ氏の009は
K-BLOODを改変させた、癖とKOF度の強いタイプの009となっており、
技の流れもそのまま改変され受け継がれているので特殊な動作が多く、
特に必殺技の加速装置を使った通常攻撃ラッシュはかなり火力の高さを感じる表現になっている。
また、動画からダウンロードリンクへも繋がっており、このキャラを配布している。

その代わり、Ineffabile Mugen氏の009の様なビームガンを通常攻撃で打てるタイプでは無くなったため、
遠距離攻撃がメインの敵には、ハチの巣にされる危険が大きいであろう。
また、アピールとして009の決め台詞、

「あとは…勇気だけだあー!!」

を叫ぶモーションが付いているが、CPUが使う場合はこれを乱発してしまい、

「あああとははは…ゆゆゆ勇気気だけだけだあああーあああ」

とハミングする上、やられる寸前に発動させてしまってやられると、非常にカッコ悪いチープなことになる。
そんなこともあるが、スナクジラ氏は今後もMUGENで使えるタイプのサイボーグ戦士などを作りたいとのことなので、
期待して待っておこう。

出場大会


「それで戦いが終わるのなら、僕は…」