鬼の王

漫画『鬼滅の刃』のラスボス
本来、鬼の祖である鬼舞辻無惨を倒せば彼が造った鬼は全て死滅するのだが、
鬼の王は死に際の無惨が全ての力を継承させた「新たなる鬼の始祖」であったため、
無惨の死後も独立した存在として成立した。

+ ※注意 この項目には『鬼滅の刃』のネタバレしかありません
「竈門炭治郎 お前は日の光をも克服し 最強の鬼の王となるだろう
 なぜならお前は竈門禰󠄀豆子と血を分けた兄であり
 あの化け物と同じ呼吸を使う事が出来た唯一の者
 お前は死なない 私は信じる 私の夢を叶えてくれ 炭治郎 お前が


お前が滅ぼせ 私の代わりに 鬼狩りを」

201話にて鬼化させられてしまった本作の主人公である竈門炭治郎の呼称。

鬼殺隊の総力を挙げた死闘と、珠世が己の命と引き換えに打ち込んだ薬の効果により、遂に無惨は太陽の前に塵と化した、
だが、その直前に自分を倒した鬼殺隊の信念と執念に感動してしまい、かつては異常者とも罵った彼らの戦いを心から称賛。
彼らの「想いは引き継がれ不滅である」という言に感銘を受け、自身もその夢と願いを誰かに託すべきなのだと考えるに至る。
……そして無惨が自分の願いの継承者として選んだのが、よりにもよって炭治郎であった。
本来呼吸を極めた剣士の身体は鬼には成り難いと黒死牟も発言していたが、
元々無惨は先の戦いで炭治郎を殺すつもりで大量の血を送り込んでおり
(無惨の細胞を適応量を超えて大量に流し込まれた者は変化に耐え切れずに肉体が崩壊する)、
さらに死に際に炭治郎に血を通じて残された力を全て注ぎ込み、全霊を掛けて彼の鬼化を実行。
結果、炭治郎は多量の血に適応して死亡した状態から「鬼」として蘇った。

鬼になった直後で飢餓状態な上に、理性も無く食人衝動のまま暴れるなどケダモノ染みていたが、
成りたてにも拘らず先の戦いで失った手や目を即座に再生させるなど既存の鬼を遥かに上回る再生能力を保有し、
さらに鬼殺隊員は無惨と同じように太陽の光で焼き殺そうとするも、
数秒日光で皮膚が焼け付いてこそいたがあっさりと克服
なんと、自力で太陽光を克服した妹の竈門禰󠄀豆子と同じく、炭治郎もまた高い鬼の適性を有しており、
しかも妹が数年かけて至った境地にその日に辿り着ける程の、禰󠄀豆子を遥かに上回る体質の持ち主だったのである。
さらに人を食っていないのに背中から複数の触手を伸ばす攻撃や、
全方位に拡散する衝撃波、口からエネルギー弾を撃ち出す血鬼術を会得する等、加速度的な成長を見せていた。

鬼殺隊も無惨の相手を問答無用で鬼化させる能力は把握しており、
仲間内にも重要な拠点の位置を隠すなどその対策は可能な限り打っていた上に、
同胞が鬼化させられるケースも考えていない訳ではなかった。
しかし、この時点の鬼殺隊員は既に無惨や上弦の鬼達との戦いで全霊を使い果たし満足な体力も残っておらず、
何より、この場で動けた冨岡義勇我妻善逸嘴平伊之助は、
炭治郎と共に数々の死線を潜り抜けた者達ばかりであり、頭では鬼の王が一線を越える前に殺すのが炭治郎のためだとは分かっていても、
どうしても過去の想い出が剣が鈍らせてしまい、殺す方法が無い以前に本気で戦うことができなかった。
唯一、十全の状態だった愈史郎も珠世製の鬼だったがために日が昇ってきたこの状況では戦力として動けず、
血鬼術も日光の下では使用不可能なため、己の無力さと無惨の諦めの悪さを呪いながら行く末を見守る事しかできなかった。

炭治郎を鬼の王として鬼殺隊が殺すか、鬼の王に鬼殺隊が全滅させられるか、
どちらが勝とうが最悪の結末にしかならない悪夢のような状況であったが、鬼から人間に戻った禰󠄀豆子が駆け付ける。
兄にしがみ付きながら「家に帰ろう」と必死に呼びかける禰󠄀豆子の言葉も虚しく、
鬼と化した炭治郎は禰󠄀豆子に噛みつき傷つけるという、人間であった頃は絶対にしなかったであろう行動を取る。
人の血肉の味を覚えてしまい完全に手遅れになったと絶望する義勇だったが、
何故か鬼の王は目の前に血の滴る人間という食べ物があるにも拘らず一向に食おうとせず、
ただ本能のまま暴れながらも攻撃をそらすという不可解な行動を取った。

それを見た義勇は、かつて鬼と化した後も懸命に食人衝動に抗っていた禰󠄀豆子のように、
炭治郎の意識はまだ完全には消えておらず、無惨の支配と食人衝動に懸命に抵抗しているのだと確信。
万事休すかつ八方塞がりと思われた状況で微かな希望を見出した義勇は、
かつて炭治郎が禰󠄀豆子の鬼の呪縛を解き放ったのと同じように、炭治郎の自我を取り戻そうと試みる。
しかし、切っ掛けが掴めず攻撃を食い止めるのが精一杯な膠着状態に陥るが……。

+ ※本編終了後のネタバレ注意)
ファンブック弐巻の描き下ろし作品では、善逸が「事実に基づく」と偽った『善逸伝』という自伝を執筆しているのだが、
その内容は事実とはかけ離れており、鬼化したのは伊之助で炭治郎は借金を抱えて蒸発した事にされていた。
最終的には禰󠄀豆子に諭される形で態度を改め、修正が加えられた(それでも禰󠄀豆子がお姫様だったりと、かなり盛られているが)。


MUGENにおける鬼の王

RakionMugen氏の製作した『JUS』風ドットを用いたMUGEN1.0以降専用のちびキャラが公開中。
高い機動力とコンボ性能や広範囲の触手攻撃を活かした近接戦を得意としているが、
飛び道具は衝撃波攻撃に加えてエネルギー弾やエネルギー砲の攻撃があるが、いずれもゲージ技なので燃費が悪め。
超必殺技では触手を用いて連続攻撃を行う。
AIもデフォルトで搭載されている。
+ 動画(※ネタバレ注意)
DLは下記の動画から
キャラ名は「Muzanjiro」とされているが、これは非公式なニックネームの模様。

出場大会

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最終更新:2023年07月15日 08:22
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