嘴平伊之助


「猪突猛進!!猪突猛進!!」

「さァ 化け物!! 屍を晒して 俺がより強くなるため
 より高く行くための 踏み台となれェ!!」

週刊少年ジャンプで連載されていた漫画『鬼滅の刃』の登場人物。「はしびらいのすけ」と読む。
アニメの担当声優は『ソードアート・オンライン』のキリト役で知られる 松岡禎丞 氏。
海外版ではBryce Papenbrook氏が吹き替えを担当しており、こちらもキリトを演じている。

色々と印象に残るキャラクターばかりの本作において、上半身裸の上に猪の被り物を被った一際インパクトのある外見をしている
(あまりに異様なのでアニメ劇場版から入った新参視聴者から「(獣人系の)妖怪かと思った」というもっともな勘違いをされたりもしたらしい)。
主人公である竈門炭治郎らが参加した鬼殺隊員の最終選別において、たった五人生き残った精鋭隊士の一人であり、炭治郎の同期に当たる。
口癖は「猪突猛進!」。あと、たまに「ウリィィィ!」と叫ぶ。
猪の被り物の下はこの手のキャラのお約束で端正なイケメンであり、
素顔を見た我妻善逸からはむきむきしてるのに女の子みたいな顔が乗ってる」と気味悪がられ、
「美しい者」しか食べないと豪語する鬼からも美形認定された程。

+ その美形っぷりがこちら

乳児期に何らかの理由で親元から離れ、山の中で野生の猪に育てられた経歴を持つ。
頭に常に被っている猪の被り物はその育ての親。
一応幼少期に縄張りの付近で生活していた一家との交流(後述)が原因で言葉は覚えたため、
会話能力には支障はないが、読み書きはできない。加えて記憶力も悪く、人の名前を中々覚えない
炭治郎の名前も中々覚えず、「かまぼこ権八郎」等と言っていたため、
炭治郎、善逸の三人組を指して「かまぼこ隊」としてファンからは親しまれている
(ニコニコ静画等では三人組、又は禰󠄀豆子を含めた四人組のイラストに「かまぼこ隊」のタグが付けられる)。
この他にも善逸を「紋逸」と呼んでいたり、
柱達の事も「半々羽織」「ぎょろぎょろ目ん玉」等のあだ名で呼んでいる。

上記の経緯から野生動物同然の思考の持ち主で、他の生き物との力比べを唯一の生きがいとしており、
ある時自分の縄張りに踏み込んだ鬼殺隊士を撃退し選抜試験の情報を聞き出し、刀を奪い試験に参加したという。
そのため、候補生の指南役である育手の仲介を受けていないイレギュラーな参加者であったが、
ともかく合格条件は満たしたため、合格者と見なされ鬼殺隊に入る事になった
(ただし参加者の誰よりも早く試験会場である藤襲山に突入し、合格後即座に下山したために、
 選別終了後の説明会等には参加しておらず、その他の合格者ともこの時点では面識は無い)。


作中での本格的な登場は元"十二鬼月"であった響凱戦で、ここで本格的に炭治郎と面識を持つ。
この時、伊之助は炭治郎の手元から離れていた箱から鬼(禰󠄀豆子)の気配を察知して討伐しようとしたが、
善逸が身体を張って箱を守っている間に駆け付けた炭治郎に敗れる形で止められ、
それ以降「俺は必ず隙を見てお前に勝つぞ!!」と炭治郎に宣言して行動を共にするようになる。
当初は強者との戦いだけを望み弱者を踏み躙る「獣のような」生き方をしていたが、炭治郎達との交流や、
鬼を倒し人々を守るために命を賭ける鬼殺隊の隊長である「」達の生き様に触れる事で、
徐々に「人間らしい」行動が増えて行く。
箱の中の鬼についてはすっかり忘れており、禰󠄀豆子に綺麗などんぐりをプレゼントしたり、
彼女が喋れるようになった際は自分の名前を覚えさせる程に親しくなっている。

専門の訓練を行っていない独学にも拘らず、野生育ちの経歴故か炭治郎に匹敵する身体能力だけでなく、
呼吸法「全集中の呼吸」すら我流で習得済している
(倒した鬼殺隊士の呼吸を真似たのか、山で生きる中で独自に酷似した呼吸法に辿り着いたのかは不明)。
戦闘では「我流 獣(けだもの)の呼吸」なる独自に作り上げた二刀流の流派の技を使用して戦う。
大抵の流派は技を「~ノ型」のように統一しているが、伊之助の場合は攻撃技は「牙」、それ以外(移動技など)を「型」と呼び区別して呼んでいる。
一応は「風」の流派に似た性質らしい。
また触覚が優れており、空気を伝う殺気を感じ取る能力に長けるため不意打ちにも強い。そのため常時上半身は裸
この他に天性の柔軟性を持ち、普通では考えられないような体勢でも威力を落とさず斬撃を放つ事が可能な他、
腕の関節を外して攻撃のリーチを伸ばしたり、さらには全身の関節を外して普通は通る事が難しい狭所へ侵入する事もできる
この他、野生育ちの賜物なのか毒物が効き辛い体質である。ただし、有益な薬も同じく効き辛いというデメリットがある。
体質以外には、被り物のために相手から見ると視線が読み難く、視覚を媒介に効く術が当て難いというピンポイントに厭夢キラーな特徴を持つ。

愛用している日輪刀は隊士から奪って加工(刃こぼれ)したギザギザな刃の二刀流。曰く「抉り裂く様な切れ味が魅力」。
一度は十二鬼月・下弦の伍の鬼の配下との戦闘で両方とも折れて失ったが、新たに一対の刀を用意してもらっている。
…が、もらって早々に庭の石で即ギザギザの刃に加工した事で刀鍛冶(↑の画像で炭治郎に抑えられてるひょっとこ面の男)にマジギレされている。

+ 出生の秘密(ネタバレ注意)
母・琴葉は頭が良くなかったらしく、夫や姑からの家庭内暴力に晒されて救いを求めた末に、
鬼達の幹部である十二鬼月の上弦の弐(上から二番目)・童磨が率いる宗教「万世極楽教」に生まれたばかりの伊之助と共に入信した。
童磨は危害を加えるつもりはなく、琴葉を治療した上で寿命が尽きるまで側に置いておく(ペット扱い?)つもりだったようだが、
琴葉は運悪く童磨が人を喰っている場面に遭遇。証拠隠滅のために童磨は琴葉と伊之助の命を狙った。
だが、崖際に追い詰められた琴葉は万に一つの助かる可能性に賭け、伊之助を崖下の川に落として童磨に殺されてしまう。
伊之助はそのまま川に流され、幼子では助かるまいと童磨も後を追わなかったため、生き延びる事が出来た。
最終局面であるMUGEN無限城の決戦において童磨と再会した伊之助は、居合わせたカナヲと共に圧倒的格上の童磨と因縁の戦いを繰り広げる事になる。

物心もつかない頃の出来事のため伊之助はこの件を覚えていなかったが、
一方で生前の母のように笑顔を絶やさないように振る舞っている胡蝶しのぶに既視感を感じていたと称しており、
頭の片隅には母の記憶が残っていたようである。
そもそも彼の名前は、現在はふんどしとして着用しているおくるみに書かれていた事から判明していたのであり、
童磨戦以前に、捨て子である善逸から「本当に捨て子なら自分のようにおくるみに名前なんて書かない」と、
やむにやまれぬ事情で親は伊之助を手放さざるを得なかったと推察されていた。

また、山育ちなのにどうして喋れるのかについてだが、
上述の通り縄張りの範囲内にあった民家で老人一家に育てられた事で人語を覚えていた事が外伝で明かされた。
読み書きに関しても炭治郎と出会って間もない頃は苦手だったようだが、童磨との闘いでは彼の目に書かれている字を見て「上弦の弐」だと分かる等、
ある程度は読めるようになっていた。

+ 最終回ネタバレ注意
最終回は鬼殺隊達の現代における子孫や生まれ変わり達のある日の情景が描かれ、
彼の子孫と思われる美形の研究者嘴平青葉は「青い彼岸花」の特異な性質を発見していた。
…が、その際のミスで生息地の環境を破壊してしまい、絶滅させてしまった
他の鬼殺隊達の子孫が鬼から離れ平和に暮らす中、鬼化の元を断つという最後の大仕事を己の職と引き換えに完了させたのは彼の子孫だったわけである。
ちなみに、他の子孫や生まれ変わり達に比べ青葉の気質は伊之助と似ていない様にも思えるが、
前述の通り伊之助の学習能力はむしろ高い方である事や、落ち込む時はひどく落ち込む節があった事を考えると頷けるかも?


MUGENにおける嘴平伊之助

mysh_2002氏により製作された『JUS』風のちびキャラが公開中。
スプライトにはTheArkax3333氏製作のドットが使用されている。
機動力が高い上に、必殺技超必殺技共に突進技が強い。
ただし、突進技は威力も高めで飛距離が長い反面小回りが利かず、文字通り猪突猛進な性能となっている。
しゃちほこのような体制から反撃するトリッキーな当身技や、
100ヒット以上する連続切りなど近接攻撃は強力な反面、
飛び道具が無いため、突進技で距離を詰めて畳みかける戦術が基本となる。
AIもデフォルトで搭載されている。
紹介動画(DLリンクあり)

出場大会

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「悔しくても泣くんじゃねえ どんなに惨めでも
 恥ずかしくても 生きてかなきゃならねえんだぞ」


最終更新:2022年07月05日 14:55