「努力はどれだけしても足りないんだよ」
漫画『鬼滅の刃』の登場人物。名前の読みは「さびと」。
アニメの担当声優は
梶裕貴
氏。
宍色の髪を持つ鱗滝の作った厄除の面で素顔を覆い隠している少年で、
仮面で隠しているが右側の口元から頬にわたって大きな傷がある。
鬼殺隊士候補を選抜する育手・鱗滝左近次から出された卒業試験「岩切り」に苦戦している
竈門炭治郎の元に突如として姿を現し、
同じ厄除の面を髪に付けた少女・真菰(まこも)と共に炭治郎が自らに勝てるまで、そして「岩切り」を達成するまで半年間指導した。
同じ水の呼吸の使い手である
冨岡義勇の羽織と何故か同じ柄の着物を着ている。
また、嗅覚に秀でた炭治郎から匂いがしないことを不審に思われているが……?
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ネタバレ注意 |
実は本編時点ですでに故人。つまり炭治郎の前に現れたのは幽霊である。
錆兎および真菰は、冨岡義勇と同時期に鱗滝左近次に師事していた弟子の一人であり、
特に錆兎は冨岡にとっては、自分より遥かに優れた才能を持った人物として記憶されている。
しかし鬼殺隊士の採用試験である「最終選抜」において、鬼の徘徊する藤襲山に7日間籠った際、
錆兎は初戦で傷を負った冨岡を安全な場所に避難させた後、他の隊士候補を助けるため山中の鬼を尽く殺害し、
その結果として錆兎以外の全員が7日間を生き延びて合格する代わりに、錆兎自身は命を落としてしまった。
冨岡義勇の羽織は錆兎の形見である着物を仕立て直したもので、その死は彼にとっても心の傷となっており、
「自分は最終選別に受かっていない。錆兎の方が隊士にも、柱にも相応しい人物だった」と深い後悔を抱くようになった。
真菰も時期は不明ながら最終選別に参加した際、死亡している。
鱗滝は決して無能な育手ではなく、むしろ優秀な育手だが、冨岡義勇を除く13人の弟子全員が最終選抜で命を落としており、
炭治郎に達成不可能と思われた「岩切り」の試験を与えたのも、彼を最終選抜で死なせたくないがためであった。
錆兎・真菰の協力により試験を突破した炭治郎は、鱗滝から二人と同じ厄除の面を与えられ、最終選別に挑むのだが……。
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ネタバレが! ネタバレが書かれているぅっ!! |
藤襲山で待ち受けていたのは、鱗滝左近次に恨みを抱くあまり強大化した「手鬼」であった。
手鬼はかつて自身を痛めつけ生け捕りにした鱗滝を心底憎悪しており、彼の身につけていた面を記憶、
そして鱗滝の面と同じ木目のある厄除の面を付けた隊士候補を、ことごとく惨殺していたのだ。 *1
多数の人食いにより手鬼は鬼殺隊にも把握されないまま、最終選抜用に捕らえられた鬼の域を逸脱した強さを身に着けており
(これでもまだ血鬼術を発現していないため鬼全体としては下位だが、キャリアが浅いルーキーには荷が重いレベル)、
真菰は鱗滝を罵倒されたことで激高し、集中力を欠いた結果、生きたまま手足を引きちぎられた末に捕食され、
錆兎は連戦が祟ったためか、頚を斬り損ねた際に刀が破損、そのまま頭部を握り潰されて命を落とした。
二人の想いを引き継いだ炭治郎によって手鬼が斃されたことで他の子供達ともども錆兎と真菰の魂は解放され、
炭治郎に礼を述べた後、生前交わした約束通り、魂だけとなっても鱗滝の下に帰っていったのであった。
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MUGENにおける錆兎
Dark Night氏による、『
JUS』風
ドットを用いた
MUGEN1.0以降専用の
ちびキャラが公開中。
Entah 99氏製作の竈門炭治郎とLuciano Machado氏製作の冨岡義勇をベースにした改変キャラで、
高い機動力と手数の多い
コンボで攻める性能が共通しているが、敵をビンタするなど改変元に無いオリジナルの技もある。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
*1
厄除の面は、錆兎は頬の傷、真菰は彼女の瞳と同じ青い花、冨岡義勇は太い眉、炭治郎は額の痣と、子供達の特徴が取り入れられており、
鱗滝が弟子達一人ひとりの無事を心から願って一つずつ丁寧に彫り、作り上げ、託した事が窺える。
結果的に子供達の身を案じて与えた厄除の面が逆効果となってしまった、鱗滝の心中は察するに余りある。
しかし錆兎や真菰を始めとする子供達は全員面を付けており、炭治郎も含め、誰も面=鱗滝のせいだとは思っていない事は明らかで、
加えて冨岡義勇が最終選別中に負傷した際、厄除の面が破損して割れている描写が原作では描かれており、
炭治郎も手鬼との戦闘中、厄除の面が身代わりとなるような形で攻撃を受けて割れているため、決して無意味なものではなかった。
最終更新:2024年05月11日 17:07