チンギス・ハン


+ 日本語吹替声優
小林昭二
『征服者』
中田浩二
『ジンギス・カン(1965年映画版)』(TBS版)
堀勝之祐
『ジンギス・カン(1965年映画版)』(NET(現・テレビ朝日)版)
石狩勇気
『戦神紀 チンギス・ハーン戦記』

かの有名なモンゴル帝国(イェケ・モンゴル・ウルス)初代皇帝。1192作ろうジンギスカーン♪
キヤト氏族の長イェスゲイの子供テムジンとして生まれるが、その父を敵対者のタタル族によって殺された上に部族も散り散りとなり、
残された家族だけで貧しい生活を強いられるという壮絶な幼少期を過ごす。
その後、コンギラト族の長の娘と結婚し彼女と共にモンゴル族再興を果たし、
かつての親友であり義兄弟のジャムカやケレイト族との対立等、様々な苦難を乗り越えてモンゴル帝国を設立。
1227年に興慶攻略の最中に戦死した。
モンゴル帝国及び元朝(ダイオン・イェケ・モンゴル・ウルス)に関しては、
チンギス・ハンの孫にあたるフビライ・ハンによる元寇は誰もが歴史の教科書で知ったり、
2020年のゲーム『Ghost of Tsushima』においても取り扱われている。

格ゲー的には『ワールドヒーローズ』のJ・カーンのモチーフとして有名だろうか。
信長の野望』で知られる光栄(現・コーエーテクモゲームス)からも『蒼き狼と白き牝鹿』という彼の行跡をモデルにしたSLGシリーズが制作されているが、
戦利品にした美姫と閨を共にして優秀で裏切らない血縁の将軍を生み出す「オルド」というシステムで有名
(あと、見た目が…な上に捕虜にするなり逆レ○プしてくるが母体としては結構優秀な初心者救済肉食おばさんラッチも一部で有名)。
チンギス・ハンは過去の辛い経験から、血縁以外を信用出来ずとにかく子供を増やしまくったと伝えられており、
その史実再現の結果が戦いの合間に後宮で后を口説いて子作りする半分ギャルゲーのようなシステムに繋がっているのは中々面白い。

また、「もすかう」こと「Moskau(邦題:めざせモスクワ)」で知られるドイツのバンド「Dschinghis Khan」の由来も彼の名から採られており、
ネットでもすかうがネタにされる以前だと、彼らのデビュー曲「Dschinghis Khan(邦題:ジンギスカン)」も聞き覚えのある人が多い筈。
なお、日本の羊肉料理ジンギスカンも彼が発明したとする資料もあるが、
実際は満州国で日本人が考案して彼の名にちなんで命名し日本に持ち帰ったという説が有力。
その為、仁井山征弘氏の『ジンギスカン』は羊肉料理の販促も兼ねた北海道のご当地ソングなので無関係。
この他にも日本では「源義経は奥州で死なず生き延びた」という伝承が各地に残されているのと、
前述のようにチンギス・ハンの裸一貫時代の資料が乏しかった事もあり、江戸時代に日本に来たドイツ人医師のシーボルトが、
「逃げ延びた義経が大陸に渡りテムジンに成り代わってチンギス・ハンとなった」というトンデモ説を唱えており、
これが「元寇は義経を討った兄・源頼朝(鎌倉幕府)に対する復讐」という図式に奇麗にハマったためか、昭和頃まで創作界でも結構取り扱われる事があった
(同時期のアニメ『ルパン三世 PART2』では肯定的だったが『タイムボカン』シリーズの『ゼンダマン』では否定的だったりと、
 作品によって扱いはまちまちだが)。
前述の羊肉料理ジンギスカンの名の由来にこの説が関わっているという俗説もある。
一方で、義経説の全盛期は日本人と交流のあるモンゴルの人が本気で辟易してたとか。当然料理の方にも困惑してる。
似た様な話として「イエス・キリスト日本人説」もあり、こちらも『ルパン三世 PART2』で取り上げられている
(まぁ『ルパン三世』的には隠し財産伝説のネタになりさえすれば良いので…)。

また、変わった所ではパルプ小説出身のヒーロー『シャドー』の実写映画版にて、
チンギス・ハンの末裔を名乗る悪の超能力者シワン・カンが登場し、シャドーの前に立ちはだかる。
シワン・カンは聖者タルクを抹殺してその霊能力の全てを入手し、鋼鉄の棺に入って渡米、
伝説の英雄の霊を召喚して手勢とし、超能力で世界を征服せんと目論む、かなり強力なヴィランとなっている。
唯一脅威になると目した相手が同じ超能力者でもあるシャドーなのだが、シャドーは自身の内に秘めた悪を恐れる事から能力にセーブをかけており、
一切慈悲の心を持たないシワン・カンには敵わない……という状況での激闘は中々の見もの。

かつて児童誌コロコロコミックで連載されていた『やりすぎ!!!イタズラくん』では、
主人公がチンギス・ハンの肖像画に落書きすると言う何とも不謹慎なイタズラをやらかしてしまい
(更には読者からチンギス・ハンの落書きを募集する企画まで行おうとしていた)、
それが原因で駐日モンゴル大使館が小学館に対し抗議する事件が発生してしまった事もある。
具体的にどういう落書きだったかは…各自で検索して頂きたい。


MUGENにおけるチンギス・ハン





 「でいやー」

olt-EDEN氏による「tingisu」なるキャラが存在。
元々このキャラは『KnuckleFighter-X』で作られた肖像画を元にした一枚絵キャラを移植したものであり、
そのインパクトの強さからKFX界ではカルト的な人気を誇っていた。

上記の掛け声を上げつつ不可視の攻撃(衝撃波?)を繰り出すのみという極めてシンプルなキャラだが、
空中限定で出せる超必殺技はライフを半分持っていくとんでもない火力を誇る。
MUGENにおいてもそのインパクトは健在と言えよう。
AIはデフォルトで搭載されている。

出場大会

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最後に重要な話として、チンギス・ハンはモンゴル民族の祖として、現在も単なる歴史上の人物以上の存在として信仰・崇敬されている
そのため上記の落書きも、モンゴル出身力士である朝青龍関が激怒したり白鵬関が苦言を呈したりと民族感情を損ない、複数の書店が同誌の販売を一時停止。
最終的に小学館と漫画作者がモンゴル大使館の抗議に対して謝罪し、問題箇所を掲載のコミック誌を回収するに至るという一つの「事件」へと発展してしまった。
日本で言えば天皇陛下の肖像に下品な落書きをしたも同然だと考えれば、この件がシャレでは済まされないものである事が分かるだろう。
昨今の創作では様々なチンギス・ハン像が描かれているが、少なくともこの事件でのような扱い方は冗談でもするべきではない。


最終更新:2025年03月24日 22:18
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