「タピオカパン!」
2006年春頃から複数の動画投稿サイトに投稿されている、PCゲーム『アンリアル・トーナメント2004』に熱中しすぎる余り、
キーボードを乱打し机に強く叩き付け破壊してしまうといった動画などを作成し投稿しているドイツ在住の少年に付けられたあだ名。
並びにその少年が出演している動画のシリーズの事である。
通称「KBC」。アメリカを始めとする諸外国では「AGK(Angry German Kid)」というあだ名の方がポピュラー。
本名はレオポルド
らしい。
初出のYoutube動画は2006年2月17日に投稿され、特に大きく話題になる事はなかったものの、
本人の投稿した動画が「AGK」と題され、別のユーザーによって転載された事で一躍有名となる。
この
ガチで発狂したかのような彼の動画は瞬く間に再生数を伸ばし、ニコニコ動画どころか、世界中で大きな人気を獲得した。
彼の過剰な喜怒哀楽の感情表現、特に怒りに任せてキーボードを破壊する異常なほどの暴れっぷり、
日本語にしか聞こえない一部の
空耳は多くの人々の腹筋をクラッシュしたと言われている。
当初はYoutubeに投稿された動画だったが、後にニコニコ動画へとMAD素材として輸入された。
本編が転載された動画のナンバーが
sm167というかなり若い数字である事からも、彼のニコニコにおける歴史の長さが窺える。
現在でも
アイマスや
レッツゴーと並び、古くからのMAD素材、そしてニコニコオールスターの一員としても多くの人から親しまれており、
2ちゃんねるにおいてストリーミング全般を扱う「YouTube板」のバナーに彼の写真が使われている事からも、人気の程が窺い知れる。
また、最も有名なキーボードを破壊する動画だけでなく、他にも珍妙なパフォーマンスを披露する数々の動画を友人らと共に投稿している。
その中には
自主制作映画もあり、彼だけでなく、友人達や彼の愛犬の姿も見る事ができる。
興味のある方は、ニコニコでタグを辿ってみてはいかがだろうか。
さらには、彼の絶叫はPCゲーム『Dead Space 2』のとある敵の叫び声としてサンプリングされている。
かなり過激なグロテスク、残虐要素を持つゲームであるためとても万人に勧められるものではないが、
興味と耐性がある方は一度調べてみてはいかがだろう。
また、アーケードゲーム『
ダライアスバーストAC』の
BGM「Abyssal Dependence」にもKBCらしき声が挿入されているが、
作曲家自身は「サンプル素材を加工したもの」と語っている。
誰がどう聞いてもKBCにしか聞こえないが
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キーボードクラッシャーの真実 |
長い間彼の素性については謎な部分が多く、多くの憶測が飛び交っていた。
当初は 「彼は真性のマジキチで、父親が精神科医に見せるために隠し撮りした」という説や、
「ゲーム規制を訴える政治家に対して作った」などの説が多く支持されていたものの、
それらは 全てデマで、本人は純粋に「ユーモアを提供するために」動画を制作していた模様。
「ビデオゲームにブチ切れてキーボードなどを破壊する」というのは当時流行り始めていた、ビデオゲームが子供に悪影響を与えるのではないかという、
風評をパロディする形でわざと演じたものと言及されている。
YouTubeの彼の動画の中で、本人のコメントが付いており、
「僕は 病気でもないし 気が狂ってるわけでもない。僕は 演技力があるだけの普通の少年であり、
僕の動画は全てネタでやってるから本気で受け止めないでほしい。
これを見て不愉快になったり、僕を憎む人もいると思う。でも、僕は皆さんを楽しませたかっただけなんだ」
といった旨の言葉があった。
また、銃乱射事件時のインタビューにおいて、記者に「今後の動画のアイディアはありますか?」と聞かれた際には、
「アイディアはあるけど、学校で友達に バカにされるし親にも心配されるからもう動画は作らない」
「自分のユーモアをネットに提供して、みんなの反応を見たかったから動画を作った。
多くの人は理解してくれたけど、理解してくれなくて自分を侮辱した人も居た。それ以来動画は作らなくなった」
と語っている。
なお、後に撮影された動画内やコメントなどで幾つかの質問に答えており、
動画の中でブチ切れている『アンリアルトーナメント』は今でも一番のお気に入りタイトルらしい。
他にも最新タイトルに至るまでかなりの数のゲームをプレイしているゲーマーとの事。
Youtuberのゲームプレイ動画もかなり見ているらしく、中にはMUGENに関して言及したコメントもある。
キーボードクラッシャー本人から日本のファンへのメッセージ
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KBCの主な空耳一覧 |
- 最も有名な本編での空耳
- マ○マ○フ○ラ!
- イスラエルにトルネード(とっとと)スピーン!
- ペルーは童貞ばっかやああぁぁぁぁぁ!
- やっけくそー♪やっけくそー♪(Yes Get Lost!Yes Get Lost!)
- 松下さん!お◯んこ、恥ずかしぃいいい!!
- It's NEET...
- 運動会プロテインパワー!
- タピオカパン
- 朝ごはんソーセージだけ…
- 天皇陛下バンザーイ!!
- 番外編の空耳
- 倍数、知ってる?倍数
- いつだって、いつだって脂っこい堂!
- バナナシンキング
- ポテト食うと美味いっすよ!
- 一万円出せや!
- イケメ〜ン!
- 空手忍者強ぉおおおおい!!
ちなみに、クラッシャーの叫びを訳すととても過激な内容となっている。
上述した「タピオカパン」「運動会プロテインパワー」も、訳すると「ぶっ殺してやった」「ぶっ殺されたいのか」
など、とても物騒な内容である。
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MADでの扱い |
彼はMAD素材としてもニコニコでは当初から使用されており、ニコニコ開始当初からMAD界を支え続けてきた。
長い歴史故か彼を使ったMADは多種多様なものがあり、その種類は幅広い。
当初から多く、今でもクラッシャーMADの大半を占めるのは彼の叫び声やキーボードを叩き付ける音などを用い、
音楽とMIXした所謂 「音系MAD」。
ニコニコ開始当初は質にバラつきがありクオリティは安定していなかったが、
「クラッシャーに定評のある作者」
などの名クラッシャー職人の登場につれて、そのクオリティは爆発的に上がっていった。
どこかの 炎の妖精や 伝説の悪魔と違って新たな素材の発見が期待できない現在でもMADは増え続け、
再生数こそ昔に比べて伸び悩んでいるものの、その質は総じて高い。
初期の名作 |
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上記の定評のある作者の作品。「K・B~」はMUGENではたみ☆ふる巫女の方が有名か |
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そして現在。もうこれ声ってレベルじゃねぇぞ! |
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また、そこからさらに発展した「人力ボーカロイド」や「タピオカシンセサイザー」というものもKBCMADの一角をなしている。
前者は彼の声などを継ぎ接ぎしたり調整したりして「あたかも歌を歌わせているかのようにした」MADで、
これもある時期から変態的に技術が発展し、遂に「ドイツ製ボーカロイド」の称号を獲得するにまで至った。
ドイツの妖精、超倍数シンデレラ
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アイドル業界にも参入したようです
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その名曲を破壊する!
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「し」抜きで いや死ねぇええ!!
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後者は彼の声を徹底的に弄り回し、もはや声としての原型を留めないほどに改造、楽曲などを演奏させたもの。
これらのMADは大抵「主旋律から楽器の一つ一つまで全て音源がKBC」という、
力の入れ所を間違えているとしか思えないものが殆どで、そのクオリティはとても高い。
また、「クラッシャーがゲームをプレイしている」などの設定を活かして、
「KBCが○○をしているようです」といった類のMADも多い。多くの場合アニメを見ていたり、ゲームをプレイしていたりする。
…お分かり頂けたろうか。
毎年の天皇誕生日には、KBCのMADの祭典「天皇陛下万歳祭」が行われており、まだまだその人気が衰える事はないだろう。
一時期は「新世代のKBC」と言われ、ニコニコで小ブームを巻き起こした
修羅パンツ
の登場以降も、
安定した人気を保っている事からも根強い人気が窺える。
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「天皇陛下バンザーイ!!」
(以上、Wikipedia等から引用、改行)
MUGENにおけるキーボードクラッシャー
MUGEN用キャラクターとしては2体(+1)存在する。
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BK氏製作 |
ジェネラルズなどでお馴染みの氏が製作した物。
ウルトラマンや アポカリプスなどと同じく デカいキャラ……というかそれらが素体と思われる。
攻撃時に叫ぶので、少し五月蝿い。
氏のサイトのキャラ置き場以外の場所にひっそりと安置されていたのだが、現在は公開されていない模様。
同氏は他にも専用 ステージ「KBCの部屋」を公開している。
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Yagoshi氏製作 Angry German Kid |
- Yagoshi氏製作 Angry German Kid
こちらは動画の実写画像を使用したmono。キーボードで戦う一発ネタ出オチ的なキャラである。
また、キャラ名が本名の「Leopold Slikk」になっている。
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y77+氏製作 キーボードナッシャー |
改造 ドナルドのボイスとメモリアルをキーボードクラッシャーにしたもの。
現在は公開停止されている模様。
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ニコニコ黎明期からネタにされていただけあり、2007年頃から「キーボードクラッシャーがMUGENをプレイする」という、
有名人実況風MAD動画が投稿されている。
動画説明文に「拾い物です」とある事から転載と思われるが、オリジナルはどこに投稿されたものなのかは不明。
キーボードクラッシャーの動画素材にはブログURLのウォーターマークがあるため、
少なくとも本人が公式ブログを開設し、動画を投稿した後に作られたMAD動画と推測される。
出場大会
出演ストーリー
その他
最後に、当然の話だがキーボードクラッシャーと呼ばれる人物は実在する人物である。
MUGENを含む二次創作を他所に持ち出し、当人やその関係各所に迷惑を掛ける事は絶対に許されない行為である事を忘れてはならない。
使用する場合はネタをネタとして楽しみつつ失礼の無いよう節度を持った振る舞いを心がけよう。
最終更新:2023年05月22日 23:21