「僕は新世界の神となる──」
原作・大場つぐみと作画・小畑健による漫画『DEATH NOTE』の主人公。名前の読みは
「やがみ らいと」。
封ずる者とか
巨乳好きの魔法少女 とか
アグモンのパートナーとかではない(そもそも彼等は全員「
八神」である)。
アニメでの声優は『
機動戦士ガンダム00』の刹那・F・セイエイ、『
テイルズ オブ ヴェスペリア』のフレン・シーフォ、
『
悪魔城ドラキュラ ジャッジメント』の
アルカードなどを演じた
宮野真守
氏、
実写映画版では『
るろうに剣心』の
志々雄真実などを演じた藤原竜也氏、
凄まじいオリジナル要素で良くも悪くも話題となった地上波ドラマ版では窪田正孝氏がそれぞれ演じている。
三者いずれも劣らぬ怪演ぶりが高く評価されている。
特に藤原氏は月を演じた事で、『カイジ』シリーズの伊藤開司や前述の志々雄等を筆頭に実写化作品で主要人物を演じる機会が多くなり、
実写化俳優としての地位を確立するに至った。
ついでに前述のカイジや志々雄を始めとした強烈な個性を持った人物を演じる機会も多くなってしまい、
ご本人も「人間のクズ役しか来なくなった」と愚痴っている
Netflixが制作した2017年実写映画版での日本語吹替声優は
島﨑信長
氏。
宮野氏ボイス集(『JUMP FORCE』)
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内に秘めた
妥協しない強すぎる正義感と、他の追随を許さない優秀な頭脳を自負する天才少年。
世の悪行に苛立ち、ジレンマを感じていたが表立って行動する事もなく、退屈な高校生活を送っていた。
だがある日、暇を持て余した
死神のリュークが
わざと落とした、
「名前が書き込まれた人間を死に至らしめる」死神の道具
デスノートを偶然拾い、その内なる魔性が開花。
「犯罪者のいない新世界」を自らの手で創造する事を思い立つ。
特異で極端な自分だけの「正義」を疑わず、それだけが幸せで平和な世の中を作ると信じて、月はデスノートに「悪人」の名を書き続けた。
やがて世間はこの信じられない怪現象の犯人を
「殺人者=Killer」に因んで「救世主キラ」と呼び、畏怖するようになってゆく。
一方、まるで正体の見えない連続殺人に日本警察は完全なお手上げとなり、事件解決の為、
謎の青年探偵“
L”に捜査協力を依頼すると、彼は瞬く間に犯人キラ=月が日本の関東にいる事を一気に突き止めてみせた。
*2
月とL、それぞれの正義をかけて、2人の天才による熾烈な頭脳戦が始まる…。
尤もデスノートと言う不可能犯罪の存在で、法律に基づいて逮捕しようとしている警察側が圧倒的に不利なのだが。
デスノートの存在が判明した後も、本当のルールは伏せられ、半分嘘のルールが警察側に伝えられている。
デスノートは死因だけでなく死の直前の行動もある程度操る事も出来るため(でないと転落死とか出来ないし)、
L達に疑われないようにして殺す事も可能ではあるが、それでは悪人達への見せしめにならないし、月のプライドが許さないため、
基本的にキラの仕業と知らしめるように「心臓発作による突然死」にこだわっている。
そこがL達の付け入る隙となる。
『週刊少年ジャンプ』に連載された03年から06年にかけて話題を集め、漫画単行本の初版100万部最速到達記録を樹立、
アニメ化、ゲーム・小説化のみならず実写映画化、外伝映画も制作された。
そして最終的には、累計発行部数約2700万部という大ヒットを飛ばした異色作にして名作。
特に、少年誌らしい爽やかで性善な「友情・努力・勝利」からなる「ジャンプ三原則」をモットーとするジャンプ誌の歴史において、
偽りの友情による人脈利用、犯行を成功させる為の弛まぬ努力、自分以外は全て捨て駒扱いで得た勝利と、
皮肉の如く歪めて盛り込んだ同原則の化身である月は、一際目立つダークなヒーローとなった。
作中で生まれた名台詞の数々、そして度々現れるインパクトの強い表情(顔芸)もあってお笑いネタ的な人気も高い。
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以下、本編ネタバレなど |
月の高校生~大学生までを描いた第一部では最終的にLとの闘争に勝利し彼をデスノートで殺害するものの、
第二部ではLの遺志を継ぐ者達(メロとニア)との戦いにおいて、
最後の最後で披露したニアの秘策を前に敗北を喫し、拳銃で全身を撃たれ致命傷を負う。
最期はリュークに助けを求めるが、敗北が決定的となった事で彼に見限られ
(そもそもリュークにとって月(に限らず登場人物全員)は暇潰しのための観察対象でしかない)、
デスノートに自身の名前を書かれてしまう。
迫り来る死の恐怖から醜く命乞いをするが当然救いなど無く、「死にたくない」と泣き叫びながら心臓麻痺で死亡した。享年23歳。
アニメ版では敗北が決定的となった後、辛くもそこから一旦逃げ出すものの、
遠くでその様子を見ていたリュークにデスノートに自身の名前を書かれた事で死亡した。
だがその最期は原作とは異なり、憑き物が落ちたかのように穏やかな表情で息を引き取っている。
作中ではデスノートによる恣意的な処刑(善人でも邪魔なら処刑)を繰り返すために、悪い面ばかりが強調されているようにも見えるが、
まだデスノートの効力に半信半疑(というより殆ど信じておらず、使ったのは興味本位)の状態で人を殺してしまい、
後戻りできなくなった故の行動でもある。
事実、ストーリー中盤に(警察を欺くために自ら)デスノートに関する記憶を失った状況では、
澄んだ瞳になり彼の父親同様に皆で共有できるような類の正義を愛する善人であった。
Lとは息がぴったり合った最高のコンビとなり、この時は互いに確かな信頼と友情が結ばれていた。
公式の設定解説本でも 「デスノートさえ拾わなければ…」「人生を狂わされたという意味で、デスノート最大の被害者」と書かれていた。
作中でも父親がそのような事を言ったものの、月は一笑に付している。
拾ったのが美少女の落とした「願いを叶えるノート」だったら良かったのにね……
その他、自身の家族は大事に思っていた節もあり、公式ガイドブックで月が理想とした社会の構造が描かれた時は、
キラとして自分が利用した人物は「悪人」扱いで抹殺の対象(その下にキラにとって有害となる「極悪人」)、
他の警察関係者は「一般人」扱いなのに対し、父親を含む家族はそれより上のランクに置かれている事から、
作中で父親が銃殺された際に絶叫した事に対し、一部読者から「演技では?」との声が上がった事もあったが、
やはり彼にとっても父親は特別な存在だった事が窺える。
終盤では父親を指して「今の世界はああいう真面目な人間が馬鹿を見る」、
「父のような人間が馬鹿を見ない世界を作る礎として死んだ」と父親を愚弄するような発言をしてはいるが、
逆説的に言えば「父親が職務を全うできる世界」を目指していたわけで、本質的には彼も救いたいとは考えていたようである。
実際、本編では彼の死を切っ掛けにキラの信望者を計画のために利用し用済みになったら始末するなど、冷酷非道に拍車が掛かっていた。
内心では月にとってもトラウマめいたものがあり、一刻も早いキラによる新世界完成のためなら手段を選ばなくなったのかもしれない。
また、月がデスノートを使っている間は確かに世界中から犯罪が激減しており、
その死後にはまた社会に犯罪者が蔓延るようになった為に、彼の復活を願う者が集って祈りを捧げたり、
彼の冷血な処刑によって偶然に人生を救われた者が一度ならず何度も現れて彼を支えるようになるなど、
一概に絶対悪だったとは言えない描写も為されている。
歴史的にも 独裁国家は(表向きは)犯罪が少ないのは 事実である。
ある意味 ダークヒーローの極致と言えよう。
事実、本編終了後にジャンプに掲載された特別編にて、彼の死後に現れた新たなキラ(通称「Cheapキラ」)が出現した際は、
彼の考えを真っ向から否定し、負かしたニア(後の三代目L)にも、
「決して考えは認めないが、曲がりなりにも世界を変えようとし、Lが命を懸けて戦った相手」と評価されている。
しかし、Cheapキラは死にたがっている老人や若者しか殺さなかった…言ってしまえば、
私利私欲の殺人と変わりない人間(ニア曰く「クズ」)だったため、キラと呼ぶべきではないと引き合いに出しただけに過ぎなかった
(加えて、もし仮に月を「チープ」としてしまうと、彼に敗れた先々代のLや先代のメロもまた「チープ」な存在に成り果ててしまう為、
この辺の心情に関しては、先代達の名誉を考慮しての上でとも取れる)。
ちなみに、そのCheapキラはニアにテレビ局の電波ジャックを利用した侮辱を受け、ショックの余り自殺した(決め手は「この人殺し」の一言)。
余談だが『週刊少年ジャンプ』史上屈指の悪役の一人に挙げられるであろう DIOも、
作中で「生まれついての悪党」と言われたりはしたが、その実、彼の悪意の元は両親を中心とした不幸な生い立ちにあった。
それに対し、月の場合は 生い立ちや行動起点に何の問題も無かったにも拘らず、悪人のみならず、
邪魔者なら誰でも殺してしまうような 現代社会を象徴する「理由なき悪」となっている辺り、
当時と現代の価値観の相違を示していると言えないだろうか。
尤も彼自身は自分を正義と信じている為、「悪」と言うより「他者の価値観を認めない 絶対正義」と言う方が正しいか。 *4
「神を目指す」という意味では、同じく宮野氏が演じた 刹那とも似ている(あちらは「 ガンダム=神」という形でだが)が、
あちらは幼少時の悲惨極まりない出来事が根底にあり「自分は人に殺されても文句は言えない」と考えてる節もあるので、完全に真逆である。
また『TOV』の主人公、 ユーリの幼馴染みの親友であり、こちらも同じく宮野氏が演じたフレンも法で裁けない悪人を自らの手で暗殺・殺害したユーリに対し、
「個人の感覚で善悪を決め、人が人を裁いていいはずがない!」と彼に激怒しており、こちらもまた完全に真逆のスタンスである。
ドラマ版では父親の命を救うためにデスノートを使った事がキラの始まりとなっており、
幼少の頃は父への憧れから警察になりたいと言っていたのが母親の死から正義を語る熱意を持たなくなり、
しかしその裏で歪んだ正義感を増大させていったのがデスノートでタガが外れたのだろうと父親から指摘されている。
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原作担当:大場つぐみ氏について |
大場つぐみ氏は『DEATH NOTE』連載時(+現在の雑誌殆ど)には「新鋭のルーキー」となっていた。
しかし一部では「大場つぐみは『とっても!ラッキーマン』の作者・ガモウひろしの変名」であるとまことしやかに噂されていた。
実際とある有名人が公の場でそういった発言をした事もあったり、半ば公然の事実化していた部分もあったものの、
公式にはそういった事実は発表されてはいない。
だが同タッグの『バクマン。』で再びジャンプ連載となった際、単行本1巻に衝撃的な内容が描かれていた…。
表紙には 何の脈絡も無く『とっても!ラッキーマン』の単行本が主人公の部屋に置いてあり、
更に単行本に掲載されたネームは どう見てもガモウひろし氏の絵にしか見えない。
また作中で描かれた漫画『超ヒーロー伝説』のキャラが 明らかに『ラッキーマン』のキャラだったり、
アニメ版でも 第1話からいきなりラッキーマンそっくりのキャラが登場、ご丁寧にも 「作画:大場つぐみ」というテロップまででかでかと載せられており、まさに「公式が自重してない」状態である。
挙句の果てに、 ジョジョ25周年記念冊子における大場つぐみ氏の寄稿の絵柄がどうみても……。
そもそも『バクマン。』というタイトル自体が……。
……まぁ、まだ公式にそうであると発表されてはいないので「真相はまだはっきりとはしていない」という事にしておこう。
ちなみにガモウひろし氏は『僕は少年探偵ダン♪♪』という推理漫画を連載した事もある。
『金田一少年の事件簿』『名探偵コナン』等の推理モノブームに乗じる形で掲載された漫画だったが、
氏の他作品同様基本的にギャグ漫画として描かれ、ギャグと推理の組み合わせが評判が悪かったのか、
短期で打ち切りになっている。 *5
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『ジャンプスーパースターズ』では |
『 ジャンプスーパースターズ』では第1部の姿で サポートコマとして登場。
対戦相手から一人選び、2コマなら「混乱」(左右の操作が入れ替わる)、3コマなら「チェンジ封印」(交代できなくなる)の状態異常にする。
続編の『ジャンプアルティメットスターズ』では第2部の姿でサポートコマとして登場。
同作では「宣告」という、一定時間経つとKOされる状態異常が追加された(カウント中はキャラの上に数字が出る)。
月のサポートは2コマでは選んだ相手を宣告状態にし、3コマでは相手全員の上からリンゴを落としヒットした相手を宣告状態にする。
(どちらもガードは可能)
宣告には「宣告無効のヘルプコマで無効にする(もしくは無効のキャラに交代する)」「他の状態異常で上書きする」「状態異常を治療する」
といった対策がある。
心臓麻痺で殺しているのか、アンドロイドの アラレと吸血鬼の ディオはデフォルトで宣告無効を持っている。
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ネットコミュニティでの扱い
「左手でポテチを取る振りをしながら
焦らず すばやく一文字ずつ書き込み、ポテチを取り…食べる」
「ダメだこいつ…早く何とかしないと」や
「新世界の神」宣言、
計画通りに犯行が成功した際の強烈な悪人面に、追い詰められた際の顔芸やリアクション等、
その漫画自体のスリリングなストーリーとは別にネタ要素をふんだんに盛り込んでいた(特に月が)為、
「新世界の神」はともかく「ネタキャラの神」の称号を得た事は想像に難くない。原作を全く知らなくても
「デスノートのアスキーアートやレス画像、セリフコラ漫画は何度も見た事がある」という方は多いだろう。
ニコニコ動画でもこの人気は健在であり、特にアニメ版の声を担当した宮野真守氏の名演と終盤でのリアクションから、
「バカヤロイド」、
「粉バナナ」(=これは罠だ!)等と(ネタ的な意味で)崇められている。
また、
ある事件
を機にデスノートの動画は見付けられ次第「削除」されてしまったが、
2014年11月11日にニコニコチャンネルにてアニメ版の配信が行われた。
第1話以外は有料配信だが、ある意味神に等しい存在とも言えるニコニコ動画のせめてもの慈悲かもしれない。
なお、削除されたデスノートのMAD動画には2種類の文章が書かれている。
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この動画は株式会社バップの権利を侵害していたため、または申し立てがあったため削除されました。
この動画は株式会社バップの申立により、著作権侵害として削除されました。 対象物: DEATH NOTE
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MUGENにおける夜神月
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Z Sabre User/Panda氏製作 |
代理公開先であった「Random Select」が2019年10月に閉鎖されたため、残念ながら現在は正規入手不可。
ニコニコMUGENで見かけるのは実質全てこれ。
基本は『JUMP ULTIMATE STARS』の第2部の外見だが、上掲の スプライトのように第1部準拠の『JUMP SUPER STARS』モードもある。
全ての攻撃が 即死攻撃という超極悪キャラ。反面、移動できないなどデメリットも数多くあり、実質出オチキャラでもある。
頭脳派腹黒主人公として近い系統の ルルーシュとは違って、まともな戦いはできないだろう。
電車で相手を轢いたり、原作通り心臓麻痺にしたりと、かなり強い。40秒? 気にするな!
一番酷いのは、 ロードローラーを上から落とすというもの。
やはり一撃必殺には変わりないので、 強キャラの分類に入るだろう。
別に新世界の神(本人曰く)だから 神キャラと言うわけでもない。
おまけに月自身も人間なので神ならぬ 紙。 ノートだけに。そのため、技を使われる前に速攻で相手を倒さなければならない。
特殊な仕様のキャラにはデスノートが効かず、 マスターハンドならまだしも(電車で轢いて倒せる)、
ゴルゴ13と当たってしまった場合は「死」を覚悟せざるを得ない(月はその場から移動できないため、格好の的になる)。
なお、ゴルゴは公式で本名不明なので、死神の目 *6を持つリュークや弥海砂はともかく、
死神の目を持たなかった月では太刀打ちできないという、 お互いの公式設定に基づいた結果となる。
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BlackJudai氏製作 |
こちらは第二部の姿がベースとなっており、リュークを従えているのが特徴。
上記の月とは対照的にアグレッシヴに動き回る。
攻撃手段も どこかで見たようなモーションの蹴り技をかましたり、リンゴやテニスボールを飛ばしたり、
ストライカーにLや弥海砂や魅上照などを呼び寄せたりとバリエーション豊か。
デスノートを用いた技は複数あるが、一つを除いて通常の 超必殺技と同じ扱いであったりと、総じて格ゲーを意識した造りになっている。
ちなみに同氏はLも製作しており、ライバル対決も可能。
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Yume氏製作 |
Yume氏製作による 遠野志貴ベースの改変キャラ。名前は「キラ」。現在はβ版。
AIは搭載されておらず、未完成な部分も多いため、活躍の機会は実質無い。
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この他、「
夜神レミリア」という改変キャラも存在する。
また、ゆ~とはる氏製の
初音ミクの必殺技の一つとして、
歌を歌ってそれに関係する
ストライカーが追撃を繰り出すというものがあり、これにも登場する。
誰が出るかはランダムなので夜神月が登場する確率は低いが、
攻撃対象を40秒後に心臓麻痺で殺すという効果を持つ。
…のだが、
ロボットや
不死の存在が相手だろうとお構い無しに「心臓麻痺で殺している」ので、見方によってはかなりシュールな光景になる。
なお、デスノートのMAD動画を中心に多くの動画が削除されている事からもお分かりの様に、
下手にバトルしている動画を上げると「削除」される可能性があるので取り扱いには注意されたし。
「計 画 通 り」
出場大会
更新停止中
削除済み
出演ストーリー
*1
余談だが、月の父親は周囲からも尊敬される真面目な警察官なだけに、
「あの父親が月(ライト)なんて名前を付ける筈がない」という論議はファンの間で頻繁に交わされている。
「母親のセンスだ」という意見が有力
ちなみに妹の名前は粧裕(さゆ)とちょっと珍しいが、月ほど変な名前ではないので、こちらは父親のセンスかもしれない。
*2
月の煽り耐性が低かったばかりにまんまと罠に飛び付いたせいである。
まぁ月の煽り耐性が高かったら物語的に面白くないし
死刑囚とは言え、人一人の命を使った囮捜査であり、日本の法律では違法捜査である。
非常事態ではあったが、実写映画では日本警察側からも否定的な見解を出されていた。
*3
とは言え、
真っ黒で表紙に「DEATH NOTE」なんて意味不明な事が書いてあるノートが、
何もない校庭に突如出現した光景を見てしまったら全く気にしないのも難しいと思われるので、
年齢相応の好奇心だったとも弁護できようか。
拾った他人のノートにオリジナルヒーローを落書きしちゃう中学生男子とどっちが真面目と言えるだろうか?
*4
少年漫画では「正義」を掲げたキャラが多く登場するが、現在のジャンプ……というか少年漫画の風潮として、
「独善的な正義・自分が一番上を前提とした正義」というのを信念としたキャラが(主に悪役・獅子身中の虫として)登場するケースも多い
(例えば『DEATH NOTE』でも月以外にいる。尤も大人向け作品なら昔から多数居たのだが)。
そのため周囲の否定を良しとしない、他人と共鳴できない正義が新たな混沌や悲劇を招く事も…。
過去の歴史でもそういった事件が多く存在したという以上、どちらが正しいか後世の判断に任せるしかないようだ。
特に戦争等で言われるのが
「正義の反対は別の正義(どちらの側にも大義がある)」と言う物である。
なお、『DEATH NOTE』終盤の世界は「キラ様への反逆者は死んで当然」という「月視点から見れば
理想の世界」になっていた。
*5
当時のジャンプは、マガジンの『金田一少年の事件簿』や、サンデーの『名探偵コナン』に対抗して、
推理物の新連載を始めては打ち切りを繰り返しており、『ダン』は『人形草紙あやつり左近』『心理捜査官 草薙葵』に続くジャンプ推理物の第三弾だった
(なお『左近』の作画はデスノートと同じ小畑健氏。打ち切り作品だが
何故かアニメ化もされている)。
そのため「
友情・努力・勝利(
要は熱血)のジャンプで冷静な推理物は無理」と言われていた。
そして『ダン』打ち切りから本作まで4年近くの空白が空く事となる。
とは言え、本作と言い『
魔人探偵脳噛ネウロ』と言い(他には
ガンガンの『魔探偵ロキ』等も)、「推理物の皮を被った単純娯楽活劇」(ネウロ公式)と言える。
そもそも「殺害方法:デスノートに名前を書いた」と言う
不可能犯罪は
推理物としては反則に等しい行為である。
仮に逮捕したとしても、裁判において検察側が「デスノートに名前を書く事で人が殺せる」事を証明出来ない限り、キラは
無罪放免である。
また死刑囚を実験台に使うのだろうか?
最終回での魅上の失態や月の醜態に対する松田の「ニアがデスノートを使って操った」説は上記の事を考慮した部分もある。
あと「ジェバンニが一晩でやってくれました」と言う強引さに対するフォローとも
*6
死神の目とは
肉眼で顔を見た人間の「本名と寿命」が文字となって見えるというもの。
元々死神が本来備えている能力(本来は人間の寿命を奪うためのもの)であり、
それをデスノートを持つ者が望む事により、死神と契約を交わして得る事が出来る。
ただし代償として
契約した人間が「残り寿命の半分」を契約した死神に捧げる。
月自身は「僕の寿命が半分になったら悪人を殺せる期間も半分になる」ため論外として契約を避けている。
決して寿命が惜しいわけではない
メタ的な話をすると、月が死神の目を手に入れたら(月の圧勝的な意味で)物語にならなくなるからだが。
ちなみに前述のルルーシュは「ゼロとして行動中は素性を隠して偽名を名乗り、顔も常に隠している」、
「何とか仮面の下の素顔を確認してもその瞬間、逆に相手の目の能力で殺される」ため、死神の目を手に入れでもしないと殺せない天敵だったりする。
皇帝に即位後なら簡単に殺せるのだが
(と言っても即位後も「ルルーシュ=ゼロ」とは公表されていないので、ゼロを殺したとは言いづらいが(ゼロは既に
二代目だし)。
単にルルーシュを殺すだけなら即位前でも「ブリタニア皇子ルルーシュ」「アッシュフォード学園生ルルーシュ」としてデスノートで殺せるのだから)。
最終更新:2025年04月02日 20:00