ヘカーティア・ラピスラズリ


「んもう、待ちくたびれたわよん」

『東方Project』シリーズの登場キャラクター。初出は『東方紺珠伝』。
シリーズとしては異例の7ステージボスとして登場(今までのシリーズにおけるEXボス扱いではある)。
『紺珠伝』のラスボス、純狐の切り札。二つ名は「地獄の女神」。
同作における異変の実質的な実行犯で、八意永琳ですらその存在を知らなかった未知なる神。
純狐に月の侵略が可能な数の兵力を提供し、自身は夢の世界に逃げてきた月の民を強大な力で拘束した。
「3つの体を持つ程度の能力」を持ち、その名の通り彼女は3つの体を持っており、それら全てが同一人物となっている。
専用BGMは「パンデモニックプラネット」。

+ 詳細な原作設定
その正体は月・地球・異界(『東方Project』では幻想郷もここに位置する)のそれぞれの地獄の女神である。
冒頭の画像のへカーティア(赤)は異界の地獄を担当している。
能力により、それぞれの地獄に別々の体を持っており、自由に入れ替わることができる。
その性質上どのような空間にも行き来可能であり、他人が作った空間ですら即座に異界として登録し、移動可能という。
3つの体はそれぞれ性格も違い、3つ子のような状態となる。
ゲーム中はアンフェアだと思い純狐に止められたが、1つの空間に3人を呼び出すことも可能である。
さらに存在自体を地獄に置いてきているため、肉体が何らかの原因で消失しようとも存在自体が消え去ることはない
(要するに肉体はラジコンのようなもの)。
嫦娥の夫に太陽(アポロ)を射られたことで地獄の闇が弱まった事を恨んでおり、同様に嫦娥を強く恨んでいる純狐の異変に加担した。
ちなみに純狐とは最近意気投合した友人である。 純狐に比べると嫦娥への恨みの深さはそれほどでも無く、
『紺珠伝』での事は純狐の事情を知った上での付き合いと言った感じ。
今回は部下である地獄の妖精クラウンピースと、地上、月の妖精を大量に引き連れている。
上記の画像の通り、「Welcome♥Hell」と書かれたとんでもなくダサい個性的なTシャツを着ているのが特徴。
そのことを突っ込むと漏れなく地獄に落とされる。初っ端その事を突っ込んだ早苗さんは多分もう次は無い
ゲーム中では再現出来なかったが、青(地球)と黄(月)は違う刺繍のTシャツを着用させるつもりだったらしい。

その後、『三月精』第四部では地球の地獄担当のヘカーティア(青)が登場。
Tシャツの文字は「Welcome♥Hell」ままだが、ハートマークなどに差異がある他、
『紺珠伝』のヘカーティアと比べてツリ目でSっ気がありそうな顔つきをしている。
Tシャツの文字は同じだが、よく見るとハートマークなどが少し違う。
口調は赤よりも心なしか丁寧で、「わよん」のような芝居じみた言葉遣いは無い。
なお、月の地獄を担当するヘカーティア(黄)は未登場なので詳細は不明。

+ 元ネタ
彼女の元ネタには2つの存在が考察されている。
1つはギリシャ神話やエジプト神話に伝えられている女神ヘカテー。
「地獄の女神」「三位一体」「松明を持った地獄の妖精を部下に持つ」など、共通点は多い。
そしてもう1つはこれも同じくギリシャ神話に伝わる女神ティアー。
ティアはオリュンポス十二神より以前に宇宙を支配していたティターン十二神の一柱で、月の女神セレネの母。
また、地球に衝突し月を生み出したとされる仮定の存在の小惑星に付けられた名でもある。
星を作ってぶつけるスペルカードである「ルナティック・インパクト」はこれが元ネタなのではないかと言われている。

+ 実際どんくらい強いの?
ぶっちゃけると設定上ぶっちぎりで最強である。
三世界の地獄の女神であるため、幻想郷内でのヒエラルキーはとても高く、
妖怪の賢者である八雲紫が頭の上がらない存在である閻魔の上司にあたるため、
妖怪ではまず逆らえる者はおらず、月の人間である依姫豊姫が師匠と敬愛する八意永琳ですら警戒する存在である。
その設定の強さとヒエラルキーの高さの影響もあり、決着が付かなかった東方最強キャラ論議に答えを出してしまったと言えるだろう。
原作者のZUN氏が「幻想郷とか月の都とかいうレベルを完全に超えている」と発言していることからも裏付けられる。
旧作の幻月を超える強さであろう。
後に登場したあるキャラの設定のおかげで少し地位が脅かされかれているが

+ 二次創作での扱い
二次創作方面では、原作で軽い性格なことと変Tなことが災いして面白芸人扱いされていることが多く、
神様としての威厳が無くなることが多い。この点ではかりちゅまに似た扱いと言えるだろう。
ただ、ここぞという時は常識人枠。嫦娥モードの純狐のストッパーになったりする。
三つの体には別々の性格があるため、それぞれ別のキャラのような扱い。
記憶や視覚をリアルタイムで共有しているパターンと、お互いに情報交換が必要なパターンのどちらかが多い。
前者は多重人格っぽいキャラで用途に応じて肉体を交代するタイプに多い。
後者の場合はほぼ三姉妹のような関係で、一つの世界に他の肉体も同時に出てきて別行動するタイプ。
中には同じ体だが性格が違うことが災いして喧嘩することもある。三世界崩壊待ったなし…

カップリングとしては、王道の同士の純狐や部下であるクラウンピースとのものが多いが、
二次創作でのかりちゅま同士としてレミリアとの絡みもある。


MUGENにおけるヘカーティア・ラピスラズリ

現在3体が確認されているが、他の東方キャラに見られる黄昏風ドットのものは存在せず、
三者三様の姿・性能をしている。…が、どうもシュールなキャラばかりな気もする

+ ギリシャは経済的に幻想入りするかもね氏製作
  • ギリシャは経済的に幻想入りするかもね氏製作
恐らく一番最初にMUGEN入りしたと思われるヘカーティア。
原作の立ち絵の一枚絵をつかって作られているため、すごくシュール。
特筆すべき点はそのステータスである。どういう意図があるのか不明だが、LIFE5・ATK36・DEF114514となっている。
攻撃に関しては一部技のダメージ自体が高めに設定されているのもあってあまり気にするほどでもないが、
LIFEが低い上に技が突進するものばかりなのでよく被弾し、DEFが異様な数値の割にはあっさり負けることがある。
+ 技解説
  • ヘカTプレス(A)
飛び上がって相手の頭上から攻撃。空中可能。
めくりになりそうだが基本的にめくれない。
一応中段だが発生が遅すぎて崩しには不向き。

  • ヘカTローリング(B)
少し溜めてからの高速体当たり。空中可能。
空中だと斜め下に急降下する。

  • ギリシャは経済的に大暴れして幻想入りするかもね(C)
画面内を凄い勢いで跳ね回る。空中可能。

  • 純狐召喚(X)
敵に当たると爆発する純狐を召喚。

  • ヘカTフレア(Y)
火炎を放射して攻撃。

  • 神召喚(Z)
空中に向けて神を召喚する。
上半身無敵なので対空に使える。

  • ギリシャは経済的に分解して幻想入りするかもね(236A)
分解して突撃する。発生保証あり。
行きと戻りに判定がある。

  • ギリシャは経済的にイリュージョンして幻想入りするかもね(236B)
ヘカTローリングと似ているが、フェイント攻撃なので当たらない。
ただし回り始めると自身も無敵なので、対AI、対人共に幻惑効果が期待出来る。
10F以降は完全無敵で、技の終了後には1Fたりとも隙が無く、持続が長い切り替えしされてもガード可能。
強引に相手との距離を離したい時にも役立つ。

  • ヘカTミンチ(236C)
発生0Fのコマ投げだが、実質通常投げ
顔の上に乗せてぷちぷち。

  • ヘカTレーザー(236X)
ごく普通のレーザー。
遠距離からの差し込み用に。

  • ヘカTバーニング(236Y)
地面に潜って炎上する
低姿勢&炎は空中ガード不能なので対空に有用。

  • ギリシャ幻想入りパワー(41236A)
1ゲージ消費。巨大化して前方に転がる。
発生保証ありで反確も無しという、典型的な出し得技。

(以上、Readmeより引用・改変)

AIもデフォルトで搭載されている。
氏曰く「頭がよくない」とのことだがそれなりには動いてくれる。

+ あんころね氏製作
  • あんころね氏製作
手描きドットで作られたヘカーティア。
動きはやや硬いものの、原作のテイストを良く再現している。
ニュートラル状態のみにしか食らい判定が存在せず攻撃中は無敵、超必殺技発動時に至っては食らい判定自体が消失するという素敵仕様。
更にアーマー持ちなためかなり強く、カラー差で落下即死が解禁されたりと、生半可なキャラでは太刀打ち出来ない強さを誇る。
ランクは最低でも狂上位となっている。
参考動画

+ 交差氏製作 ヘカテーラ・アニムス
  • 交差氏製作 ヘカテーラ・アニムス
2021年12月14日公開。
バトルマスター鈴仙をはじめ、多数の東方改変キャラを手掛けた交差氏によるもの。
こちらは地球意思の一柱という設定で、原作のヘカーティアとは別人。詳細は同梱のテキストを参照されたし。
dairi氏のデフォルメされたイラストを用いて製作されており、1枚絵でどこまでキャラを作れるかに挑戦したものだとか。
公開当初は色変えのみであったが、翌日の更新で黒巻氏の協力により胸が盛られた。
また、大ポトレは当初dairi氏によるリアル等身の立ち絵を使用していたが、
2022年1月7日の更新で如月氏による豊満な立ち絵に差し替えられた。
オロチをコンセプトに一部ルガールミズチサイキカルの技も取り入れており、1枚絵ながらよく動く。
交差氏製キャラ共通規格のペネトレイトシステムやコード技術などもコンフィグで設定可能。

出場大会



最終更新:2022年02月06日 19:01