「さぁ、幻想郷の世明けはもう目の前にある!」
『東方Project』の登場キャラクター。初出は『東方永夜抄』6A面
ラスボス、及び
6B面中ボスとしての登場。
名前は「やごころ えいりん」と読む。種族は「月人」でかつて月に住んでいた。
能力は「あらゆる薬を作る程度の能力。
天才。」(
天才。までで正式表記)。
*1
二つ名は「月の頭脳」「月の賢者」「蓬莱の薬屋さん」等。ファンからは「えーりん」「師匠」等と呼ばれる。
左右が赤と青に分かれた八卦と星座の様な模様のあるナース服に身を包んだ銀髪の女性。
専用BGMは「千年幻想郷 ~ History of the Moon」。東方でも屈指の名曲と言われる。
間違っても
( ゚∀゚)o彡゜えーりん!えーりん!で有名な「Help me,ERINNNNNN!!」ではない。
そちらは主である
輝夜のBGM「竹取飛翔 ~ Lunatic Princess」を、同人サークル「COOL&CREATE」がアレンジしたものである。
+
|
詳細な原作設定 |
八意家は薬師の天才家系で、中でも彼女の知は随一だという。
そのため「月の賢者」として民に慕われており、輝夜の教育係も務め、 月の使者達の纏め役であった。
しかしある時、輝夜からの命令と、彼女の「永遠と須臾を操る程度の能力」を応用し蓬莱の薬を完成させてしまい、
それを飲んだ輝夜は「穢れた罪人」として地球に追放されることになる(ここから御伽話『竹取物語』に続く)。
蓬莱の薬を作って渡してしまい、輝夜を止められなかったことを自分の罪として非常に悔いており、
建前上罪を許されたといっても蓬莱の薬を飲み「穢れた」ことで、月ではもう二度とまともな生活を送ることが出来ない輝夜を救うために、
輝夜を地球へ迎えに行く役目を負った際に他の使者を皆殺しにし、輝夜と共に月の使者から逃げ続ける道を選び、
「生きて守らないといけない方」として彼女の従者として生活するようになる。
逃亡生活を続けるうちに人里離れた山奥である幻想郷の迷いの竹林に行き着き、
月の使者に見つからないように永遠亭に輝夜の能力を応用した魔法を施して、以降1000年以上の間住んでいた。
月の使者に間接的にでも情報が伝わることを恐れて幻想郷の人妖からも隠れ住んでいた
(ただし、元から竹林に住んでいた 因幡てゐや、輝夜を宿敵としている 藤原妹紅、
月の都から逃げて流れ着いた 鈴仙・優曇華院・イナバなど、僅かだが外部との交流もあった)。
『東方永夜抄』の異変の後に永遠亭の魔法が解かれた現在は、
主の蓬莱山輝夜、弟子にした鈴仙、てゐとその部下の妖怪兎達と共に、
迷いの竹林の中にある永遠亭にて薬屋兼 医者を始めた(あくまで薬師であり、医業はたしなみと持て余した月の技術の応用)。
彼女の薬は効果が高く、かつ副作用が少なく値段も良心的とあって評判が良い。
単純に病を治すだけでなく、自己の殆どが精神で出来ている妖怪達にとっては心のケアの方が重要だとして、
悪夢を見なくなり快適な目覚めを行える効果がある「胡蝶夢丸」や、逆に悪夢を見たい人用の「胡蝶夢丸ナイトメアタイプ」といったものも売っている。
主の輝夜を上回る力を持つらしいが、様々な理由で常に力を輝夜以下にセーブしている。
結界組エンディングでお月見の宴会に出席した際には輝夜を「姫」と呼び丁寧語を使っているが、
教育係だった為か月刊REX連載作品『東方儚月抄』で永遠亭に居る時の会話では「輝夜」と呼び捨て、タメ口で話している。
そのへんは「 レミィ」「お嬢様」と呼び分ける パチュリーと同じものだろう。
ちなみに彼女は天才であるため非常に博識であるが、一般常識に疎い部分がある。そのためたまに何でもない質問に対して頓珍漢な答えを返すという。
…なんという萌え属性。我々の業界ではチャームポイントです。
ちなみに「永琳」という名前は仮称であり、本名は地球人には発音が難しいらしい。地上の生まれなのに…?
まぁ永琳が生まれたのは人類はおろか 恐竜の全盛期の時代だったので、そんな頃に付いた名前は人間にとって難しくても当たり前だろう。
十六夜咲夜に初めて遭遇した際非常に驚愕したらしいが、その理由は不明である。 *3
永夜抄6A面のルートの最後には蓬莱の薬を服用するような演出があり、
6B面のルートでも、幽冥チームのエンディングで彼女も蓬莱の薬を服用したらしきことを語っている。
輝夜や妹紅同様、死なないという性質上、 西行寺幽々子の「死を操る程度の能力」を以てしても完全にトドメを刺すことが出来ないため、
幽々子の数少ない天敵の一人である。
『東方紺珠伝』では、月の使者の幻想郷への侵攻という一大事に際し、未来を見ることが出来るようになる「紺珠の薬」を作り、
弟子の鈴仙や霊夢ら主人公に託している。
今作のワンミスで即座にチャプター最初からやり直しになる代わりに残機によるゲームオーバーがない「完全無欠モード」は、
失敗する未来をこの紺珠の薬の効果により予知して回避しているという設定であり、
ゲームシステムレベルで設定に関わることになった。
しかも実は今回の異変の本当の原因や 首謀者を最初から全て知っており、その上で手を打ち主人公らを送り込み、
鈴仙にはその先の交渉の展開すらも先読みして想定させていたほど。
久々に天才の面目躍如である。
|
+
|
二次創作での扱い |
二次創作では本編のイメージを反映し、特に頭脳に優れた万能キャラとして扱われることが多い。
彼女の薬と頭脳は時に騒動の引き金となったり、事態がどうしようもなくなった時の解決策になったりする。
また優れた頭脳を持つということで、シリアスなSSなどでは悪役として描かれることも多い。
八雲紫と双璧をなす 「東方二次創作の便利屋」と呼ばれ、同人作品での出番もよく見受けられる。
その英知や八意という名字、ゲーム中に登場する「オモイカネディバイス」「オモイカネブレイン」等というスペルカード名から、
日本神話の知識の神 オモイカネ(八意思兼神)と同一視するファンが多い。
また、永琳と依姫、豊姫との血縁関係は八意思兼神とタマヨリヒメ、トヨタマヒメの関係と同じである
(しかし公式には彼女=オモイカネという見解は未だない)。
戦闘力についてはその推定でも 相当の年齢、落ち着いた大人の女性といった物腰から、
幻想郷では珍しいナイスバディの持ち主であることが多い。
ちなみに 神奈子、 紫と合わせて「幻想郷三大婆」t(ピチューン
そこに 幽々子を加えて「ババルテット」t(GAME OVER
更に『星蓮船』では 白蓮も登場したので5人揃って「東方五大老」t(満身創痍
「メンバー内の平均年齢押し上げてる」とか言うんじゃねえ!スペースデブリ頭上に降らすぞ!
また、上記の通り幽々子が苦手としているせいか、『 megamari』においても永琳の武器が幽々子の弱点(優曇華、紫に対しても有効)になっている。
逆に「馬鹿につける薬は無い」ということなのか、 チルノが苦手。
+
|
……が! |
半公式四コマ漫画『東方儚月抄 月のイナバと地上の因幡』にて、
うどんげ相手に鞭、蝋燭、縄で如何わしいことをしようとしていたことが発覚。なんという…。
|
基本的に『東方Project』は全作品を通してキャラに 音声が無い。
『東方M-1グランプリ』等の二次創作で様々な声が当てられているのだが、ニコニコ動画で作られた手描き動画『 メタルギアまりお』にて、
桑島法子女史が演じたパラメディックのボイスが永琳にあてられており、違和感の無さから「桑島えーりん」と呼ばれるようになった。
ちなみに、同シリーズではメイ・リンが 同名の別人になっている。こっちも桑島ボイス(演じ分け版)が良く似合っていると評判。
|
MUGENにおける永琳
にょろり氏の製作した高頭身のものと、複数の黄昏風
ドットのものが存在する。
+
|
にょろり氏製作 |
サムスピキャラの 真鏡名ミナを改変したもので、作者曰く「普通の格ゲーキャラとして作った」とのことで、
改変元とも『萃夢想』『緋想天』とも似つかない 設置系格闘キャラである。
なお、改変元と違って紙ではない。
+
|
技説明 |
技は「 当身投げ(上段、下段)」、「壷中の天地( 設置)」、「不居の射(飛び道具当身)」、「『えー』で手を上げて(浮かせ技)」、
「ライフゲーム(飛び道具)」の5種。
「当身投げ(上段、下段)」はギースのそれに近い。
「壷中の天地」は7秒後に発動、再設置はその2秒後からの設置技。
モーションが非常に小さく、本体が攻撃を受けても消えず、コマンドによって戦後のどちらかに設置出来るため自動で2択となる。
当然1つしか設置出来ないが、基本的に出し得で AIも常時置く。
「『えー』で手を上げて」は所謂アッパー。出が速くないので小足からは繋がらない。
「ライフゲーム」は当たるとダウン、ガードすると光球に囲まれる飛び道具。
発動が遅く、隙も大きい。囲まれても動かなければ当たらない。相殺可。
超必殺技は「天を貫く白羽の矢(白)」、「月を貫く翡翠の矢(緑)」、「蓬莱の薬 タミ☆フル(投げ技)」の3種。
「月を貫く翡翠の矢」は設置技で、発動から10秒後に上からガード不能の矢が降ってくる。
コマンドによって画面左端、左中央、右中央、右端のどれかに落ちるので博打要素が強い。
|
AIは弱攻撃から繋がる技が殆ど無い為に小足を連打することがある。
以前は小技からコンボを繋ぐことが出来ておらず、無敵技も無くゲージ技が使いにくいなどの欠点が目立っていた。
その後の更新でかなり高威力のコンボを使うようになり、「月を貫く翡翠の矢」との組み合わせで一挙6割ものダメージを与えることも。
AIの動き自体はあまりよくないが、設置技の機能やコンボの入り次第ではかなりの強さを発揮している。
+
|
大会ネタバレ注意 |
こちらの大会にて本格的にデビューを果たした。
最初は視聴者もガチの改変キャラだと思っていたが、その評価はある技を境に一転する。
それはゲージ技である「蓬莱の薬 タミ☆フル」。
この技を使用した際に出てくる てゐや けーねは、
視聴者に彼女を「ガチキャラの皮を被ったネタキャラと認識させるには十分だったのである。
|
|
+
|
minoo氏製作 |
『萃夢想』風に製作された手描きキャラ。
霊撃が無制限、霊力ゲージ無し、グレイズ無し、カウンターヒット無し、カード宣言無しとアレンジされている。
射撃はゲージを使用して行う為、ゲージに頼らないキャラと組ませると相性が良い。
打撃も可能で高威力のコンボを組め、また反射する射撃等により敵を遠距離から制圧することが出来る。
ゲージが無くなるとコンボを狙わざるを得ないのでゲージをいかに保つかが重要である。
+
|
技説明 |
必殺技は「注射」「マジックアロー」「爆破塵」「氷結剤」「火炎剤」がある。
「注射」は一度に出る段数が多く、弾が広範囲に拡散し、弾速も遅いので盾にして攻められる。
「マジックアロー」は弾速が早いが→で上方向、↓で下方向に撃て、反射させることが出来る。
特に上方向に撃つと広範囲に広がるので攻めやすい。
「爆破塵」は広範囲を一度に爆破する技。
上記の射撃は撃つ度にゲージが必要。
「氷結剤」「火炎剤」はゲージが不要だが、射撃系に比べて性能は高くないし、ゲージも増えない。
|
おまけの人氏及びエマノン氏による外部AIが公開されている。
|
+
|
シロト氏製作 |
上記minoo氏の永琳を『萃夢想』仕様に改変したもの。
公開先のyahoo!ボックスが2020年9月にサービスを終了したため、現在は交差氏によって代理公開されている。
霊力ゲージや新技、弾幕の グレイズ判定、段階調節可能なAIなどが追加されている。
一部の追加技は「ディシディア ファイナルファンタジー」のゴルベーザに題を取っており、
5ゲージ超必では輝夜と協力して「W メテオ」を発動させる。いいですとも!
一見ネタ技と思わせて、実は優秀な技である。
シロト氏自作のストーリー動画にて、このような技を会得するに至った背景が描かれている。
|
+
|
KON氏製作 |
現在は氏のOneDrive消失により入手不可。
minoo氏永琳のドットと、Nachel氏霊夢の記述をベースに組み立てられた永琳。
霊力ゲージの追加など『萃夢想』っぽい性能に近付ける調整がなされている他技がいくつか追加されている。
また一部の追加技で てゐ、 鈴仙を ストライカーとして呼ぶことが出来る。
永琳様は本当に頭の良いお方……。
その後の更新で『緋想天』に近いA連のが導入された他、スペルカードがいずれも起き攻めおよび固めパーツとして優秀なものとなった。
これらのスペルおよび各種STを絡めた起き攻めとコンボを主軸に戦うキャラの模様。
なお改変については自由とのこと。
AIは未搭載だが、ABAB氏による新カラー付きの外部AIが公開されている。
|
+
|
KON氏製作 リメイク版 |
現在は氏のOneDrive消失により入手不可。
上記のものをベースにしながらも、スプライトをminoo氏のものから独自のものに全て変更した上で、
技の大量追加を伴う大幅な性能変更が計られほぼ完全に別キャラ化したもの。
特に通常技および射撃のバリエーションが大幅に増えているため、システム面ではより『緋想天』や『非想天則』に近くなっている。
こちらもABAB氏による外部AIが公開されている。
|
+
|
社咲氏製作 |
minoo氏とは別の改変ドットによるもの。
ストライカーとして鈴仙と 依姫を召喚可能。
1ゲージ技「五つの難題」では輝夜が登場し、5種類 全てを使用すると「永夜返し」が発動可能になる。
通常技の火力が非常に安い(例えるなら 彼ぐらい)ので、ストライカーを利用してしっかりコンボを繋げる必要がある。
12Pカラーでは パニッシュメントも使用可能。
AIは搭載されていない。
|
+
|
牛鬼氏製作 アルティメットプリティ永琳ちゃん |
現在公開終了。
バイクマン等の製作者である牛鬼氏が製作した永琳。
製作者曰く「鑑賞用に作った」ため、 当たり判定が無い。
また、 キン肉マンの ミキサー大帝を 改造してその上に乗り、
のりものとして参戦してしまっていた(詳細はのりものの項目を参照)。
|
あと、takoz氏によって
東方幻想杯仕様の
えーりんパッチが公開された。
……えーりん?という疑問は氏の動画を見終わった方からのみ受け付けております。
出場大会
+
|
一覧 |
シングル
タッグ
チーム
その他
削除済み
- 超えられない前転の壁【タッグトーナメント】(シロト氏製)
更新停止
凍結
非表示
|
出演ストーリー
*1
後の『東方神霊廟』に登場したキャラクターのバックストーリーに、
「不老不死を求め様々な手段を講じてきたが夢叶わず、その過程で病に冒され、最終的に一度死に人を捨てて蘇ることで妥協した」という物がある。
これほどに悩ましい不老不死の夢を、薬で実現した永琳は間違いなく天才であろう。
*2
同人サークル「アルトノイラント」の東方アレンジ音楽CD「帰るべき城 アルトノイラント初期作品集」の冊子で、
原作者のZUN氏がそう発言していた旨の文章が記載されている。
ただ、これは公式で明かされた設定(『儚月抄』など)と矛盾がある。そしてZUN氏はこの時
かなり酔っていたとも記載されている。
原作者ZUN氏に聞いた所(酔っぱらった時に聞いた答えだが)、輝夜と永琳の年齢は億単位だそうだ。
(「帰るべき城 アルトノイラント初期作品集」冊子より)
…まあ、『東方Project』という作品がZUN氏が常に酒が入った状態で作られているという点や、
ZUN氏がオフはほぼ四六時中飲んでいるという事実を良く知っている東方シューター諸兄には、
この状態でのZUN氏の発言がどれだけ公式設定として扱って良いものかお分かりになると思われるが。
*3
八百万の神にコノハナノ
サクヤヒメ(木花咲耶姫、木花之佐久夜毘売)という神がいる。
彼女は八意思兼神の甥(ニニギ)の嫁で、富士山の神様としてかぐや姫と同一視されることもある。
ちなみに小説版『東方儚月抄』では、
藤原妹紅がかつて富士山山頂でコノハナノサクヤヒメ本人に出会ったと語っている。
なお木花咲耶姫こと浅間大神は富士山を神格化した神であり、富士山山頂付近には木花咲耶姫を祀った浅間神社の奥宮がある。
その他、この神は東方香霖堂にて博麗神社に勧請する神の候補となったりしている。
公式でも公開されていないことから、ファンの間でも咲夜の正体について様々な憶測が飛び交っている。
咲夜は幻想郷に迷い込んだ所を永琳が拾って、自分と輝夜と鈴仙の能力の一部(眼が赤くなるのは鈴仙の狂気の能力の影響とされる)を移植した「
強化人間」説、
月の人間である蓬莱山輝夜の能力も時間に関する能力であることから「実は月出身」説、
そして髪の色が同じ銀色であることから「生き別れの身内」説や、「
クローン」説、
「弟子に似ていてびびった」説、「皆殺しにした筈の月人」説、
「時間跳躍に失敗して過去に飛ばされた(現咲夜はレミリアに出会い運命変化)
本人」説などが囁かれている。
また同人誌やSS(小説)などの二次創作でも、永琳が時を止めるシーンが度々描写される。
咲夜自身も、レミリアと出会う以前の過去を覚えていないという説に立てば、
記憶を操作された可能性も考えられる
(「十六夜咲夜」の名前もレミリアに付けられたもの)。
以前ZUN氏は数年前に「(驚いた理由は)一つのゲームになる位長い」と述べており、
以前はかなりの設定があることを匂わせていたが、『東方儚月抄』では永琳の弟子である依姫が咲夜に対し、
何のリアクションも起こしておらず、非公開だったこの設定が現在も存在するかは極めて不透明な状況にあり、
新たな仮説として「隠し子(=捨て子)説」も浮上した。
このことはZUN氏の中では『永夜沙』の時点で(自己)完結しているらしいので、
今後、続編やゲーム化及び漫画化することは(多分)無いものと思われる。
最終更新:2024年11月17日 02:42