774 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 01:29:09.90 ID:9HvB/9GtP
そろそろ始める

前回のあらすじ

余「うおおおおおおおおおおおお!!」

(<●><●>)ぐ
(   <●><)る
(      <●)る
(         )る
(●>      )る
(●><●>  )る


<BNK!
              !KNB>

    (<ー><ー>)ドヤァ...

<BNK!
              !KNB>
775 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 01:29:44.96 ID:Zolv+EIV0
おお、久しぶりだな
776 : 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 [sage]:2011/08/03(水) 01:30:41.21 ID:KjafHKf+0
あちゃー、余っさん床屋の前の三色ねじり棒になっちゃったかー
777 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 01:33:24.68 ID:5aq9b9WB0
余っさん!
おかえり

778 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 01:34:05.07 ID:9HvB/9GtP

基地を飛び出し空を駆け抜け、男はヴェネツィアの海の上空14,000mまでやってきていた。
眼下には厚い雲が広がり、海上の様子は見えない。前方を見やると、はるか彼方に雲の絨毯の一部が錐状に盛り上がった部分が見える。
ネウロイの巣があの下にあるのだろう。今頃低高度、雲の下では順調にいけば『オペレーション・マルス』が最終局面のはずだが。

『各員、報......ザザザ...』 『......ガガ......です!』 『......残って.....!』

インカムから途切れ途切れに通信が入ってくる。何を言っているのかは分からないが、緊迫した空気は伝わってくる。

余「ふむ。」

どうやらネウロイは調子に乗っているようだ。

余「余の目のないうちに……。だがそれもこれまでぞ。」


余「<―><―>」スッ


余「<●><●>」カッ

779 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 01:37:14.47 ID:9HvB/9GtP

余「いざ!」

『玉座』を気流に対して垂直に立て、揚力を殺す。眼下に見えていた雲海面があっという間に眼前に迫り、そして背後になる。
日光はあっという間に遮られてまるで夜中のよう、雨粒が顔を叩く。
エーテルと気流の波の隙間を縫うように、『玉座』の切っ先は雲を貫いて乱流の中を錐揉みしながら滑り落ちていく。

やがて雲の隙間から、雲の下の様子が見えてきた。風雨に毛羽立つ海面に、黒い瘤のような連合軍の艦艇、
そしてそれらに餌に羽虫がたかるように小型のネウロイたちが群がっている。

余「<●><●>」ギン!

男の目から一条の光が迸る。灯台のように回転して、雲霞のごとき小型ネウロイの群れを、男の視線が薙ぎ払っていく。
男を中心として円周状に爆片が渦を巻き、砕け散ったネウロイの欠片が電探の走査表示板のように空域に浮かび上がる。

戦場はもう戦場ではなく、『空の王』が蹂躙し制圧し君臨する、一つの物語の舞台だった。

780 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 01:40:59.19 ID:9HvB/9GtP

季節はずれの冷たい雨が降り続いている。
海面が蛇の鱗のようにうねって波立ち、鋼鉄の戦艦が軋みをあげる。
びょうと吹く風が潮の香りを、湿気と雨、そして硝煙の匂いに塗り変えて押し付けてくる。

男は降下の過程で目ざとく見つけておいた (ついでに周囲の小型共を一掃しておいた) エーリカのもとへ滑り降りていった。


エーリカ「……よっさん」

余「陛下、と呼べ。」

エーリカより数m上位の空中に玉座を滞空させ、男は傲然と胸を張った。
エーリカはストライカーを立てて男と同じく空中に静止し、呆けたように男を見上げている。

エーリカ「よっさん……」

エーリカが同じ言葉を繰り返す。

余「だから陛下と……む?」

男はもう一度訂正しようとして気づいた。エーリカの瞳が潤んでいる。雨のせいではない。

余.oO(ほほーーう?)

781 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 01:46:41.74 ID:9HvB/9GtP

にぃ、と男の唇の端が吊りあがる。

エーリカは、たった今ネウロイに包囲されて絶体絶命の危機にあったのを救われた形になる。
どうやら男の劇的な出来に感極まっているらしい。

それに感づいた男が悪い考えを巡らせた。
最近 (それ以前からの気もするが) 501戦隊の面々には空の王に対する敬意というものが薄れている感があった。
ここでひとつ自身の偉大・壮大・荘厳さを見せつけ、彼女らの心に畏敬の念を刻み付けておくのは、悪くない、と。

ぐいと喉を見せ付けるように顔を反らし、威厳たっぷりに口を開こうと――

???「よっさぁぁぁぁぁぁん!!」
ガツン!

余「ぬああああああ!?目が!目がぁぁぁぁぁ!!」

エーリカ「!?」

何者かが男に飛びついた。というか、思い切り勢いをつけて頭突きした。
顔面に斜め気味に受けた男が悶絶する。

ルッキーニ「うへへー」

余「ぐおおおお……ふ、ふふ、フランチェスカ・ルッキーニ!余は今せっかくいいセリフを――」

シャーリー「よっさん!」ガバァ!

余「ぐはぁ!!」ゴキッ

782 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 01:48:56.11 ID:aiZFj0AW0
閣下きたああああああああああああああああああああああ

>>782 「陛下」、だ。

783 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 01:52:30.77 ID:9HvB/9GtP

さらにシャーリーに飛びつかれた。首筋が嫌な音を立てる。

シャーリー「やるじゃないかよっさん、惚れ直すよ今のは!」ギュウギュウ

余「……!……!」モガモガ

感情のままにぐいぐいと男を締め付けてくる。
男は彼女の胸に顔を圧迫されて息ができない。たまらずその胸をがしりと掴む。

シャーリー「ひゃん!」バッ

余「ぶはぁ!」

ルッキーニ「あー、よっさんそれあたしのー!」

シャーリー「まったくあんたは顔に似合わずムッツリだよな」ケラケラケラ

ルッキーニ「えっちー!」

余「ぜー……はー……!」

息を整えている間も二人は何事か囀っているが、それどころではない。

余「余を弑すつもりか貴様ら!」

シャーリー「あっはっは」

784 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 01:56:53.17 ID:9HvB/9GtP

エーリカ「ふふふ」クスクス

バルクホルン「はしゃぎ過ぎだ。まだ作戦中だぞ」

低いエーテルと呪符の干渉音とともに、バルクホルンが降下してきた。
両手に下げた弾切れのMG42が、雨の中で湯気を吐いている。彼女はひとつ息を吐くと、「しかし」と続けた。

バルクホルン「助かった。礼を言う」

エーリカ「うん、ありがとーね、よっさん」

余「ぐう……ふん、目障りな霞を払ったにすぎぬ。」

エーリカはどうやら調子を取り戻している。
どうやらタイミングを逸したらしい。男は少しだけ不本意そうに応じた。
そうこうしているうちに、続々501の面々が集まって来ていた。

785 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/08/03(水) 01:58:21.67 ID:eot0X/moO
トマト大王め、うらやまけしからん支援
786 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 01:59:20.90 ID:pVdVHr8w0
余っさん来たぁーーっ!

787 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:01:29.04 ID:9HvB/9GtP

芳佳「う゛わ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん!ハルトマンさ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん゛!」ガバァ!

エーリカ「わ、宮藤……」

宮藤がエーリカの胸に飛び込む。エーリカに窮地を救われた彼女は、エーリカが自身の身代わりになってしまうのではないかと心配していたのだ。

芳佳「無事で良かったですぅぅぅ!」
芳佳「ハルトマンさんに何かあったらと思うと、私、わ゛た゛し゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!」

エーリカ「よしよし……大丈夫だよー」ナデナデ

雨に塗れた上でなお分かるほどの涙と鼻水で汚れた宮藤を、エーリカが天使のような優しい顔で撫でる。
隣ではバルクホルンがそわそわしている。

バルクホルン「み、宮藤。私もお前たちのためにだな……」

788 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:06:51.51 ID:9HvB/9GtP

最後に隊長格の二機が合流した。

ミーナ「よく来てくれたわね」

坂本「……」

基地で男を、『兵士の資格なし』と断じた坂本は、救援を受けた今もまだ厳しい視線を送っている。

坂本「戦う理由は見つかったのか?」

余「王は王たることから逃れえぬ。それだけのことだ。」

坂本の視線を軽くいなして、男は韜晦してみせた。
本当の理由など照れくさくて言えやしない。初めて、自ら他人の為に戦っているなどと。

坂本「……」

坂本は無言で、男を睨み据えている。まるでそうすれば男の内の弱さをえぐりだせるとでもいうように。

坂本「……ふん。まったくこの期に及んで……」

だがついに一つ息をついた。
その顔には落胆や失望というよりは「しょうがないな、この意地っ張りは」とでも言いたそうな苦笑が浮かんでいる。
彼女の心眼は、その固有魔法たる魔眼の通じぬ男の心のうちまで、正しく読みきったようだった。

790 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:12:41.75 ID:9HvB/9GtP

ふと男は懐にしまいこんだウルスラの眼鏡に手をあて、一拍、目を閉じた。

余.oO(誇れよ、ウルスラ・ハルトマン。余が、この『空の王』が、そなたとそなたに連なる世界の為に戦っているのだ。
   ひれ伏す民草の嘆願を容れたわけでもなく、行く道を塞ぐ痴れ者を無礼討ちに果たすわけでもなく。
   誇れよ、ウルスラ。余は心底からそなたを愛したぞ。余の胸に滾るこの血潮がその証ぞ。)

そして次に、男は傍らに侍るウィッチーズを見やった。
誰もみな雨に濡れ、それでも流しきれない汚れや焦げた傷をその身に負っている。
戦いのさなかにある彼女らの勇気、決意、衷心を思って初めて、男は今の境地にたどり着いた。
再びウルスラと共にある術を見出した。彼女らへの敬意をどう表現するべきか。
男は結局いつものやり方を通した。

余「……誉めて遣わす。」

ミーナ「え?」

余「そちらの内にある余への賛辞の泉は尽きる事を知らぬであろうが、あいにくと余はそれには飽いておる。」

ペリーヌ「別にそこまで褒め称えたいわけじゃ……」

ミーナの怪訝そうな声もペリーヌの突っ込みも無視して、男はネウロイの巣へと向き直る。

余「あとは任せておくが良い。」

細氷のごときネウロイの破片の乱舞も落ち着き、轟然と浮遊するネウロイの巣――黒雲の渦の中の巨大な球体構造――が再びその姿を現していた。

791 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/08/03(水) 02:15:39.71 ID:eot0X/moO
おいトマト陛下……慣れない事するなよフラグだぞ……
792 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 02:19:03.78 ID:aiZFj0AW0
やっぱよっさんかっけえな

793 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:19:24.74 ID:9HvB/9GtP

男が意識を向けるのを待っていたかのように、巣が低く鳴動を始めた。新たな子機を産生する前兆である。

サーニャ「ネウロイの巣表層に擾乱反応……」

エイラ「またなんか出てくるゾ!」

坂本「気をつけろ、規模が大き――」

余「<●><●>」ギカッ

坂本の言葉を待たず、男が『勅視』を放った。
不可視の力が巣の外殻表面で炸裂し、砕け散った欠片が白く大輪の花を咲かせる。
発生した衝撃波は数十キロ離れたウィッチーズのもとにまで達した。突風のあおりを受けて何名かがバランスを崩す。

リーネ「きゃあ!?」

シャーリー「うわっぷ!……撃つなら撃つって言えよ!」

余「ふん。余が奴ばらを待たねばならぬ法がどこにある。それに、新手を産み落とす前に始末をつけてしまえば簡単であろう。」

巣を覆う黒雲の一部が白く輝くネウロイの破片を孕んで風船のように膨張していた。
それもやがて海風に撫でつけられ、攻撃を受ける前と寸分違わぬ巣が現れる。

794 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:24:57.46 ID:9HvB/9GtP

ミーナ「無傷……?」

ルッキーニ「よっさんに『にらみつける』されて効いてないの!?」

ルッキーニが悲鳴のような声を上げた。男はむっつりと黙って巣を見つめている。

坂本「全く効いていないわけではない……が、」キィン

坂本が眼帯を上げて巣表面をさらに微細に観察し、訂正を入れた。

余「体をかわされたな。」

坂本「(体を……?) ああ。恐らく表面装甲が層状構造になって、ダメージを伝えにくくしているのだろう」

バルクホルン「カールスラントの新型戦車の装甲に、そういうアイディアがあったな。
    表層が衝撃に反応して自壊するんだ。あえてそうすることで深部に衝撃を伝えないようにする……」

リーネ「何度も陛下さんにやられてるから、対策してたんでしょうか?」

エーリカ「なんにせよ大して効いてないのは確かだね。よっさんどうする?『にらみつける』効かないとよっさん役立たずじゃない?」

余「どの口でほざくか貴様。……というか、先刻からその、『にらみつける』とはなんだ。
    まさか王の業たる『勅視』に左様な安直な呼称を――」

そういえば先日の懲罰房でもエーリカはそんな呼び方をしていた気がする (そのときはそれどころではなかったが)。

芳佳「ちょ、ちょっと皆さん、戦闘中ですよー」


796 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:31:25.29 ID:9HvB/9GtP

無駄話をしている間に、今度こそ巣から円盤型ネウロイが発進し始める。

┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛……

巣の周りに渦を巻いて、再び空を圧する、第二の曇天とも言うべき軍勢が出現し始めていた。

余「フン!」
余「<●><●>」ギン!

そしてそれらが、男の目から放たれた力を受けて再び千々に乱れる。

余「たとえどれほど現れようと、余の前には無意味なことぞ。何度でも焼き滅ぼしてくれよう。」

しかしネウロイの群れは一切構うことなく前進を続け、巣はまた新たな円盤型、あるいは中型のネウロイを産み出し続けている。


ミーナ「キリがない。我慢比べになりそうね……」

ペリーヌ「でも巣を叩けなくてはジリ貧ではありませんの?」

リーネ「陛下さんよりネウロイより先に、私たちの方が持たないです!」

シャーリー「艦隊も、だ」


??『ではそろそろ我々の出番だろうかな』

797 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:36:27.17 ID:9HvB/9GtP

インカムから壮年の男性の声が割り込んできた。
ミーナや坂本が通信機を確認する前に、男が応じる。

余「何やつ。」

杉田『小官は閣下の――』

余「陛下、だ」

杉田『失礼致しました。陛下の足元にある艦隊の司令を務めさせております、杉田淳三郎と申す大佐でございます。』

余「知らんな。」

杉田『……御目見得以下の分限ながら、かように物申し上げる無礼、お詫び申し上げます。
    ただ、なにとぞ奏上したき儀がございますれば、』

ウィッチーズ「「!?」」

余「ふむ……許す。申せ。」

杉田『ははっ。』

798 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 02:37:13.23 ID:aiZFj0AW0
杉田艦長順応しとうなあww

799 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:43:05.55 ID:9HvB/9GtP

芳佳「坂本さん、坂本さん。杉田艦長の、その、喋り方、どうしたんでしょう」ヒソヒソ

エイラ「馬鹿丁寧ってレベルじゃねーゾ」ヒソヒソ

坂本「うむ……」

杉田が大和のネウロイ化について説明している。
どうやらネウロイ化した大和の主砲なら、巣の反応装甲を貫ける可能性があるらしい。
杉田はその大和がネウロイの巣に到達するのを援護してほしい、と要請していた。

余「奏上は却下だ。奴ばらは余の妻となる者、即ち空の王の妃 (の予定) を害した。
    その咎、万死に値する!余の手で誅に伏さねば気が済まぬ。」

杉田「なにとぞご嘉納下さいませ。陛下おん自らに先陣を駆けられては、我らは立つ瀬がございませぬ。
    畏くも陛下におかれましては、上座にて戦場を御上覧あそばされませ。大和がきっと上意に沿い奉りまする」

余「んん……。」

ぴくぴくと男の鼻の穴が動く。どうもまんざらでもなさそうである。

800 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:49:21.12 ID:9HvB/9GtP

ルッキーニ「うじゅー。なんかよっさん嬉しそうじゃない?」ヒソヒソ

シャーリー「王様扱いされてるからかな」ヒソヒソ

リーネ「そういえば私たちの間だと……」ヒソヒソ

余「まぁ余とて本気になればあの程度の装甲、なんと言うこともないが。そこまで言うなら、良かろう。やってみるがよい。
    下々の者に機会を与えるのも王の務めだ。余が本気となればあんな装甲、どうとでもしてくれるのだがな。」

杉田『無論、存じ上げております。陛下の寛大な御決断に感謝いたします」

余「本気の『勅視』に貫けぬものなどないがな、はっはっは。」

エーリカ「見事に褒め殺し (?) に乗せられてるじゃん……」ヒソヒソ

ペリーヌ「こういうやり方があったんですのね……」ヒソヒソ

ミーナ「まぁいいじゃない、これはこれで」ヒソヒソ

余「はっはっは。」


802 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 02:56:55.19 ID:9HvB/9GtP

天城艦橋。艦長の杉田が無線機の送信スイッチを切ると、大きく息をつき、一人ごちた。

杉田「案外とすんなり進んだな……」

オペレータ1「司令部の話では、『気難しく暴発の可能性もある危険人物』という話でしたね」

とくに反応を期待した言葉ではなかったが、オペレータが応じた。

杉田「うむ。単体のエネルギーでクレーターを作れると聞いたときはまさかと思ったものだが、
    先ほどの戦闘を見る限り大げさな作り話というわけでもないようだ」

オペレータ1「うっかり怒らせでもして、こっちが撃たれたら大変なことになってました」

杉田「本来なら501戦隊の基地に軟禁されているはずなのだ。
    ただ、それでも拘束し続けられるかは怪しい、万が一戦場に現れた際は『有効活用』すべし、と司令部には申し付けられていた」

オペレータ1「そんな処遇を受けてた人がよく協力してくれたものです。艦長の丁寧な応対が効いたのでしょうかね」

杉田「まさかそれだけということはあるまいが……」

実はそのまさかであるが、彼らは知る由もない。

杉田「まぁ、何にせよ上手く進んだならそれでいい。ネウロイ化の準備はいいな?」

803 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/08/03(水) 02:57:28.15 ID:eot0X/moO
あらやだちょっとかわいいって思っちゃった

804 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 03:01:41.95 ID:9HvB/9GtP

オペレータ1「完了しています」

オペレータ2「チェック……。全系統異常なし。問題ありません」

杉田「うむ。大和、ネウロイ化開始せよ」

オペレータ1「了解。起動シークエンス開始。魔導ダイナモ、臨界まで5、4、3、……臨界点、突破。大和、ネウロイ化開始します」

オペレータが赤い緊急錠のついたレバーを押し上げると、魔導ダイナモがひときわ大きなうなり声をあげた。

紫電を放ちながら、「大和」が別の存在へと変化していく。
艦橋を起点に、表面装甲を錆びが侵食するように黒いハニカム構造体が覆っていく。

天城艦橋からそれを見つめる面々の口から、知らず「おお」と声が漏れた。

杉田「報告しろ」

オペレータ1「大和、ネウロイ化完了。カウントダウン開始、ネウロイ化解除まで1246秒」

オペレータ2「チャンバー内圧力正常。魔導ダイナモ、出力安定しています」

杉田「うむ……」


杉田「大和、発進!」


805 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 03:04:39.37 ID:9HvB/9GtP

上空。変容してゆく大和を見ながら、男は (独り言にしては大きな声で) 一人ごちる。

余「ふむ。大した船だ。大口を叩くだけはある。まぁ余の『勅視』でも――」




来て、早く。私を――




余「……!?」

エーリカ「よっさん?」

怪訝そうなエーリカの声に、男は応えない。
ただ大和からネウロイの巣へと視線を移し、驚愕に目を見開いている。


余「ウルスラ……?」

806 :空の王な俺[sage]:2011/08/03(水) 03:06:07.96 ID:9HvB/9GtP
とりあえずここまで
次回は最終回

……たぶん

807 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 03:07:33.51 ID:Zolv+EIV0
乙!
気になるところで切るなぁ

それとオカエリナサイ
808 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 03:07:57.97 ID:aiZFj0AW0
乙おつん

ここでウーシュなのか…?
810 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 03:16:27.73 ID:KjafHKf+0

余っさんも最終回か
感慨深いような寂しいような……
811 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/08/03(水) 03:19:38.96 ID:eot0X/moO
よっさん乙!
812 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/08/03(水) 03:21:13.87 ID:pVdVHr8w0
乙!
825 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/08/03(水) 06:51:58.42 ID:PM908l7E0
お、起きたら空の王が投下再開していた……何をいってるか分からねーと思うがヒャッハァァァー!!

乙乙!





最終更新:2013年02月02日 13:48