『王子様Lv1』
俺「坂本少佐、準備できました」
坂本「こっちも準備完了だ。勝敗はどうするか……そうだな、吹き流しを付け、先にそれを切ったほうが勝ちとしよう」
俺「わかりました」
坂本「しかし俺、お前の獲物が見当たらないが何処にあるんだ?」
俺「それでしたら今から用意します」
俺「(今回は写真撮影じゃなくて模擬戦だし、飾りっ気は必要ないな。ごくごく普通のショートソードをイメージすればよさそうだ)」
坂本「ほう、その光の剣がお前の固有魔法であり武器か?」
俺「はい、そうです。俺の固有魔法は
魔法剣。今はショートソードですが飾りっ気を加えたり、ショートソード以外にもロングソードや扶桑刀、背丈以上の大剣やナイフの類いまで魔法力の剣を作り出せます」
坂本「なるほど面白い能力だ、よろしく頼むぞ俺」
俺「こちらこそお願いします」
坂本「それでは始めようか。もう一度確認しておくが吹き流しを先に斬った方が勝ちだ」
俺「了解」
…
…
俺「(……一撃目で決められればいいけど)」
坂本「さあ、どう来る俺!」
俺「最初から全力でいきます!」ブンッ!
坂本「随分と速いっ!!」キィイン!
俺「そんな、受け止められた!?」
坂本「今のは初撃から危なかったな……予想より遥かに早い斬撃で少々驚いた。本当に訓練していないのかというくらいだ」
俺「本当なら今ので決めたかったんですけれどね……しっかり訓練していたら今ので終わっていたかもしれませんよ?」
坂本「はっはっはっ。簡単に決めさせるわけにはいかないのでな。さあまだまだ行くぞ!」
俺「(次で決められなければ終わりだな)」
俺「坂本少佐!これで終わらせてもらいます!」ブンッ!
坂本「そこだ!」キィィン!
俺「!?」
坂本「やはりな。その剣、魔法力でできているだけあって重さも抵抗もないんだろう?」
俺「(カラクリがばれた!?)」
坂本「だから幾ら訓練しても普通の剣や刀では出せない速さの斬撃が繰り出せるのだろう」
俺「まいったな。2回目でもうばれるなんて」
坂本「はっはっはっ、やはりそうだったか。だが、あの速さが脅威なのは変わらないぞ?さあ、かかってくるといい!」
俺「はいっ!いきます!」
…
…
俺「ふぅ、やっぱり強い」
リーネ「俺さん、負けてしまったけれど、すごくかっこよかったです」
俺「全然だよ……こんなんじゃネウロイから人っ子一人守れやしないよ」
リーネ「でも、ずいぶんブランクがあったって聞きました」
俺「ブランクがなくたって坂本少佐には勝てる気がしないよ」
シャーリー「けど、あの初撃はびっくりしたなー。あと少しで坂本少佐もやばかったんじゃないか?」
坂本「ああ、初撃を防げたのは運がよかった。ブランクがあったとは思えない、良い攻撃だったぞ?」
エイラ「まぁ、でも相手が坂本少佐だしナ、剣で勝てるわけないナ」
サーニャ「でも、坂本少佐相手にすごかったです」
俺「全然すごくなんてないですよ」
坂本「ふむ……」
俺「(この人に師事することができれば俺は少し位は強くなれるかもしれない)」
俺「……坂本少佐、お願いがあります。俺を坂本少佐の弟子にしてください」
<……ええ~~~!?
坂本「正気か!?」
俺「はい、正気です。正直俺はごく普通のしかも訓練もろくに受けていないウィッチです。空戦での技術も剣の技術も未熟以前の状態です。だから、同じ剣を扱う坂本少佐に……」
宮藤「俺さんは知らないかもしれませんけど、坂本さんの訓練はすっごく厳しいですよ!?」
俺「厳しい位が丁度いいよ」
坂本「本当に私なんかの弟子でいいのか?」
俺「はい、是非お願いします」
坂本「ふむ、宮藤の言うとおり私の鍛錬は厳しいぞ?」
俺「どんなに厳しくてもついていきます」
坂本「わかった、明日の早朝から訓練を始めよう。朝の5時に玄関に集合だ、遅れるなよ?」
俺「はいっ!」
坂本「はっはっはっ、まさか私にも弟子ができるとはな」
俺「これからよろしくお願いします、坂本少佐」
坂本「こちらこそよろしく頼む」
…
…
そして翌日早朝、基地玄関にて
坂本「よし、今から早朝ランニングだ。ついてこい俺中尉!」タッタッタッ
俺「はい、坂本少佐!」タッタッタッ
…
…
坂本「はっはっはっ、俺。もうへばってきたのか?」タッタッタッ
俺「いえ、大丈夫です。ハァ……ハァ……」タッタッタッ
坂本「はっはっはっ、それなりに根性はあるようだな」タッタッタッ
俺「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」タッタッタッ……
…
…
坂本「よし、ランニングはこの位にしよう」
俺「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゼェ」
俺「(本当に最近は訓練のくの字もしてなかったからこの程度でもキツイ……)」
坂本「おい、大丈夫か?」
俺「大丈夫です、ゼェ…ゼェ……」
坂本「よし、次は素振りだ」
俺「分かりました。魔法k」
坂本「待て、誰が魔法剣なんかで素振りをしろと言った?」
俺「だって、俺の武器はこれなので素振り用に出そうかと」
坂本「今日からこれで素振りをしろ」つ木刀
俺「これは、木刀ですか?」
坂本「うむ、重さの無い魔法剣では何の鍛錬にもならん。だからこれで素振りをするんだ」
俺「わかりました」ブンッ ブンッ
そして数分後
俺「……」ヒョロロ……ヒョロロ……
坂本「俺……大丈夫か?」
俺「いえ、あまり大丈夫じゃないかもしれません……」
坂本「うむ、ブランクもあるみたいだし仕方ないか……これから徐々に取り戻していけばいいな」
俺「すみません、坂本少佐。弟子にしてくださいといいながら全くついて行けなくて……」
坂本「今日の所はこれでいい、これからに期待しているぞ?」
俺「はい、がんばります……」
…
…
俺「」モグモグ
リーネ「俺さん、大丈夫ですか……?まだ今日1日が始まったばかりなのに随分お疲れみたいですけど……お茶ここにおいておきますね」
俺「ありがとうリーネ。大丈夫、たぶん」モグモグ
坂本「はっはっはっ。流石に初日から飛ばしすぎたか」
俺「」モグモグ
宮藤「俺さん、本当に大丈夫ですか……?」
俺「多分大丈夫だと思いたい……」
バルクホルン「しかし、早朝から坂本少佐の鍛錬に付き合うとは肝が据わっているな」
シャーリー「俺は強くなる為に坂本少佐の弟子になったんだもんなー」
バルクホルン「ほう……それは殊勝な心がけだな」
エーリカ「うえー……坂本少佐の弟子とか私なら1日で逃げ出すよー」
坂本「しかし俺についてはこれからが楽しみだ」バシバシッ
俺「坂本少佐、叩かないでください。いてっ…いてて……」
坂本「はっはっはっ!」バシバシバシ
ミーナ「(随分とあの二人仲がいいわね……まさかイケナイ訓練をしてる訳じゃないでしょうね!?)」
ペリーヌ「(わたくしの坂本少佐が俺中尉に盗られてしまう!?)」
リーネ「(俺さんが私との約束を思い出す前に坂本少佐にとられちゃう……!?)」
ペリーヌ「ん?どうしましたの?リーネさん」
リーネ「えっ?ペリーヌさんこそどうしたんですか?」
ペリーヌ&リーネ「……」コクッ
ペリーヌ「リーネさん、もしかして俺さんについてですか?」
リーネ「ペリーヌさんは坂本少佐についてですね?」
ペリーヌ&リーネ「……」コクッ…(握手)
宮藤「ペリーヌさんにリーネちゃん、握手なんてしてどうしたんですか?何かあるんですか?教えてくださいよー」
ペリーヌ「別に何でもありませんわっ!」
リーネ「うん、何でもないよ?」
…
…
そしてその日の昼下がり
坂本「……」
ミーナ「……」
俺「……」
<キャーーーー俺中尉ヨーーーー!コッチムイテーーー!キィィダレヨトナリニイルオンナハ!
ミーナ「いつかはこうなると予想していましたが……なさか俺中尉がここに来た翌日にもう追っかけが来るなんて、少し考えが甘かったわね……」
俺「追っかけを甘くみてはいけませんよ。だけどおかしいなぁ、俺がここに来てることは極秘のはずなんですけど……」
…
…
その頃のブリタニア
各種新聞一面記事
「俺中尉、連合軍第501統合戦闘航空団へ派遣」
「俺中尉、連合軍第501統合戦闘航空団入り」
「俺中尉、ロマーニャへ!」
他多数
父「おー、すごいなー。こっそり発表したらまさか全新聞一面記事になるとはなぁ。今頃あっちは凄いことになってそうだHaHaHa」
…
…
俺「多分十中八九親父のせいですね……極秘とか言いながら多分言いふらしてそうだ」
…
…
父「へっくしっ!うー、誰かが私の噂でもしてるのか?ふふ、基地の天使ちゃんたちが私の事を素敵なおじ様とかいう話をきっとしているんだろうHaHaHa」
…
…
ミーナ「基地内へは絶対に立ち入れないようにしておかないといけないわね」
坂本「そうだな、けが人が出ても困るし、基地内で何か問題を起こされてもたまらないからな……」
<キャーキャー!キャーキャー!キャーーーーー!
坂本「しかしずいぶんと集まっているなぁ……何百人いるんだ?」
ミーナ「ざっと1000人位かしら……俺中尉恐るべしね」
坂本「今日で1000人という事は明日はもっと凄い事になりそうだな」
ミーナ「もう、公開訓練でもしましょうか……」
シャーリー「いいね。あそこで飲み物や食べ物の商売をしたら大分稼げるんじゃないかー?」
エイラ「
模擬戦の賭けとかも楽しい事になりそうダナ」
サーニャ「すごい人……」
リーネ「本当に本で言われてる通りなんだ……」
俺「俺のせいで基地のみんなに迷惑かけるわけにはいかないから、ちょっと行ってきます」
ミーナ「いいの?」
俺「ええ、俺はここにトークイベントや舞台やコンサートをしに来たわけじゃないですからね」トコトコ……
<ザワザワ、キャーーー俺中尉ガキタワヨー。キャーーーー!抱イテーーー!コッチムイテーーー!
俺「みんな少し静かにしてくれないかな。俺の声が聞こえないと思うんだ」
<……ソウネ、シズカニシマショウ
俺「俺がここ、第501統合戦闘航空団に来た事を知って追っかけてきてくれたみんな、まずはありがとう」
<俺中尉ガワタシタチに……ウットリ
俺「だけど、今日はみんなにお願いがあるんだ」
<俺中尉ノオ願イデスッテ!? ソレハキクシカナイワ!
俺「知ってる人もいるだろうけれど、ここは最前線基地……いつネウロイの襲撃を受けてもおかしくない場所なんだ」
<ウンウン
俺「それに、みんなが一斉にここに集まってしまうと交通の邪魔などetcetcになってしまうんだ!」
俺「それと、もしここにネウロイが進行してきて、来てくれたみんなの中で怪我をしてしまう人なんかが出てしまったら……俺はとっても悲しい!」
俺「だから、ブリタニアであったみたいな訓練風景の見学等の取扱いを軍が正式に発表するまで自重してほしいんだ!」
俺「みんな、お願い。俺の言う事を聞いてほしいんだ」
<俺中尉ノオネガイダモノネェ。エエ、軍ノ発表ヲマチマショウ?エエ、ソウネ。シカタナイワネ
俺「みんなありがとう!今日は特別に見学していってもいいけど敷地内に侵入しちゃだめだよ、これからも俺の応援をよろしくね!」
<ハァ~イ
…
…
俺「とりあえず明日からしばらくは大丈夫だとおもいます」
ミーナ「ありがとう俺中尉」
俺「けど、今日だけは見逃してあげてください。敷地内には絶対に入ってこないとおもいますから」
坂本「ああ、仕方ないな。無理に帰したりしたら暴動が起きかねないからな」
ミーナ「ええ、見ているだけなら大丈夫でしょう」
…
…
夜・通路にて
俺「ふぅ、疲れた。早朝訓練に、結局公開訓練も参加したし……もう今日は限界だな」フラフラ
リーネ「俺さん、今日はお疲れ様でした」
俺「やあ、リーネ。今日は凄く疲れたよ……。あっ、そうだ。俺とリーネはいつ何処で会った事があって、そこで一体どんな約束をしたんだ?やっぱり教えて貰えないかな」
リーネ「俺さんは8年前に俺さんのお父さんと一緒に私の家に来た事があるんです。どんな約束をしたのかは内緒です。あの約束は俺さんに思い出してもらわないとダメなんですっ」
俺「8年前にとーさんと一緒にか……尚更分からなくなってきたな。この分だと思い出せないかもしれないぞ?」
リーネ「その時は思い出して貰えるまで待っています。ずっとずっと。私が俺さんとの再会まで8年待ったみたいに。思い出してもらえるまでまた、ずっと……」
俺「8年前にした約束か……」
リーネ「思い出して貰えるのを楽しみにまってますね」
俺「あまり期待しないほうがいいかもしれないさ」
リーネ「俺さんならちゃんと思い出せますよ。私、信じてますから」ニッコリ。タタタッ
俺「……笑顔が怖いよ、ははは」
…
…
俺「……」フラフラ バタッ
俺「明日も早いからもう寝よう」
コンコンッ
俺「誰だろう?どうぞー」
エイラ「俺中尉いるカ?」
サーニャ「俺中尉こんばんは」
俺「エイラさんにサーニャさんか。こんな時間にどうした?」
エイラ「お前のサインを貰いに来たんだ。サーニャがお前のファンなんだよ……何でお前なんかの……」
サーニャ「あの、このプロマイドにサインを入れてもらえませんか?」
エイラ「サーニャの頼みごとなんだ。断るなよ?」
俺「勿論良いよ。これでっと、はいどうぞ」キュッキュッ
サーニャ「ありがとうございます、俺中尉」
エイラ「よかったなサーニャ。断ってたらひどい目に合わせてたところダゾ」
俺「それは勘弁してほしいな」
サーニャ「あの、握手も……」
エイラ「ダメだサーニャ!それはダメだーーー!」
サーニャ「エイラ……どうして?」
エイラ「それは…その……男と握手なんてしたら子供が出来ちゃうだろーーー!」
俺「エイラさん、そんな事にはならないけど……」
サーニャ「私と俺中尉との子供……///」
エイラ「とにかくダメだー!サーニャも何顔を赤くしてるんダー!ダメったらダメだー!絶対ダメだ~」
俺「ははは、サーニャさん。それはまたエイラさんが居ない時にしてあげるよ」
サーニャ「はい、お願いします」
エイラ「お前、何言ってるんだ!サーニャを口説こうとするなー!ダメったらダメだーーーー!」グヌヌヌヌ
サーニャ「……エイラのばか。嫌い!」タタタッ
エイラ「そんな、サーニャァ……お前のせいだかんなー!」グヌヌヌヌヌ
俺「ははは……」
最終更新:2013年02月04日 15:01