あらすじ
俺「スコップ命!!」
マルセイユ「変人?」
マイルズ「待ちなさい!!」
俺「だが断る!!」
以上!!
俺とマイルズが仲良くランニングした次の日。
ケイ「ええとそれじゃあまずは俺君のウィッチ適性とかを調べたいと思うんだけど・・・マイルズ少佐大丈夫?」
ケイは目の前に立っているスコップを腰に携えた俺と、目の下に隈を携えているマイルズに目を向けた。
マイルズ「え、ええ大丈夫よ・・・こいついったいどんな体力してんのよ・・・」
俺「あーたらしいあーさがきたー♪」
少し眠そうな上に疲れてるように見えるマイルズに対して、俺はまるで十時間は寝たんじゃないか?というぐらい元気である。
マイルズ「まったく・・・第一なんであんたそんなに元気なのよ。昨日の夜は明らかに私より走ってたくせに・・・」
俺「まああれだよシャンソン少佐「だからマイルズって言ってるでしょ!!しつこいわよ!!」・・・チッ、マイルズ少佐」
マイルズ「舌打ちした!?明らかに喧嘩売ってるくせに舌打ちした!?」
俺「じゃかしいわ!!第一ツッコムするぐらいならのりツッコミの一つでもしやがれこのすっとこどっこい!!」
マイルズ「しかも逆切れ!?」
漫才らしきものを繰り広げる俺とマイルズ・・・ケイはそれをみてふうとため息を吐く。
ケイ「はいはい、漫才はそこまで!!それよりもさっさと検査しちゃうわよ」
マイルズはどこか悔しそうな顔をしながらケイの言葉をちゃんと受け入れたのか、ふんとそっぽを向いた。俺は逆にそのケイの言葉を聴いてしゅぱっと右手を上げ、
左手で右脇を隠す。
俺「はいケイ先生質問です!!」
ケイ「はい、なに?」
変な手の上げ方だが、ケイはそれにツッコムことなく華麗にスルーする。
俺「(むう・・・ケイはスルースキルを身に着けているな・・・)計測って主にどうやるんですかァ?」
わざと語尾を延ばし学校で質問する子供のように演じる。ケイははいはいと苦笑いを浮かべ答える。
ケイ「まあそうね・・・普通は魔法力があればそれで気付くんだけど・・・あなたはどう?なにかそういうの感じる?」
ケイの言葉に俺はう~むと唸り・・・
俺「・・・わかんね」
と返した。ケイはまあねと答えながらゴソゴソと近くにあった箱をあさる。
ケイ「まあ他に一般的なのはこの魔法力計測装置を使って調べるって手ね」
どんと置いたのは普通の木箱程度の大きさをした機械・・・なにやら握りこむような握力グリップが付いている。ケイはぺシッとたたく。
ケイ「この魔法力計測装置についているグリップを握りこむとその握ったウィッチの魔法力が測れる優れものよ。たとえば・・・ほら」
ケイは軽くぐっと握りこむ。すると、箱についていたメーターがググッと少し動いた。
ケイ「こんな風にメーターが動くの・・・やっぱ少ないわね」
ケイはメーターを見ながら不満そうに呟く。メータは0から1000までの数値が書かれており、おそらく1000が魔力満タン時の数字なのだろう。今は100
辺りにある。俺はふ~んと頷き、
俺「どれどれ、試しにマイルズ少佐もやってみたらどうよ?」
マイルズ「え、ええそうね・・・でも私は別に・・・」
いきなり普通に呼んだ俺に、逆に戸惑いつつ言いよどむ。
ケイ「そうね、試しに他のウィッチでも見てみたいからお願いできないかしらマイルズ少佐」
マイルズ「ちょ、ケイまで・・・はあわかったわよやるわよ」
二人の視線を受け、マイルズははあとため息をはきながら魔法力計測装置のグリップを握りこむ。するとメーターが動き、
俺「600・・・ぐらいか?こりゃいいほうなのか?」
ケイ「そうね、基本的にウィッチの平均魔力は500だから、マイルズ少佐はそれよりも100多いことになるわ」
どうやら、1000が魔力満タンとかではなく、ただ単にここまで図れるという目盛りらしい。んで、平均の500より高いマイルズを見ながら俺はふ~んと呟く。
マイルズ「な、なによ急に見て・・・」
俺「いや、なんだかんだで凄いんだな~・・・って」
うむうむと感心したように頷く俺。マイルズはそんな俺を見て、心の中でうんうんと頷く
マイルズ「(よしよしやっと私の凄さに気付い「まあそれでも足の速さは俺のほうが速かったけどな。ザマァwww」きいいいい!!!!」
ケイ「お、落ち着いてマイルズ少佐!!」
だんだんと、右足で地面を踏みつけ右手を高く振りかぶるマイルズにケイは抱きついて止める。俺はそれを見てゲラゲラと笑う。
俺「ははははっ!!!」
マイルズ「放してケイ!!ほんの、ほんの十秒でいいから離して!!いますぐこいつの顔面に戦車砲ぶち込むから!!」
ケイ「いやいやいやいや!!それは死ぬから!!間違いなく死ぬから止めなさいって!!俺君もあまり挑発しないの!!」
俺「ぼかァ死にましぇーん!!はははははは!!!!」
マイルズ「ああああああっ!!!!」
ケイ「あ、も、ちょ、誰かーーー!!ヘールプ!!」
かの名台詞を出してみた俺・・・が、かえっていらん刺激を与えることになりマイルズはまたもや暴走状態に陥った。
ケイ「(はあ・・・大丈夫かしら・・・?)」
これからのことを心配しながら、ケイはため息をついた。
~~しばらくして~~
ケイ「はあはあ・・・いい俺君?さっきも言ったとおりこれ以上マイルズ少佐に変な刺激を与えちゃだめよ?じゃないと本当に頭に砲弾ぶち込まれるわよ?」
俺「へーい」
ケイ「マイルズ少佐も、挑発されたからって乗ってはだめよ?あなたらしくもない」
マイルズ「・・・わかったわよ」
ぽりぽりと頭を掻く俺と、少しふてくされた感じのマイルズ。その前にケイが頭を押さえながらたっていた・・・わかりやすいように表現するなら、悪戯した
子供とそれに怒った子供を叱っている母親といえよう。
ケイ「・・・(なにかしら?いまの少し微妙な気分は?)・・・まあいいわ。それじゃあ俺君試しにやってみて」
ケイはスッと握力グリップのような計測器を俺に差し出す。俺はおうと答えそれを握る。
俺「思いっきり握りこんだほうがいいのか?」
ケイ「う~ん・・・別にこれといって決まりはないわ。軽く握りこもうが強く握りこもうが計測値は変わるもんじゃないからね」
俺「んじゃ軽くでいいか・・・ソイヤ!!」
別に気合いらないんじゃね?と思うも、二人は俺を見ずに目の前の計測器のメーターを見るも・・・
ボンッ!!
二人「「・・・は?」」
俺が軽く握りこんだと同時に、機械からそんな音がした。二人はえ、と思いながらそちらを見ると、
ケイ「・・・メーターの針が1000振り抜いてるわ」
ボソリとケイが呟く・・・そう、なんと俺。この機械の限界値を一瞬で見事に越えてしまったのだ。
俺「・・・おお~」
マイルズ「おお~じゃ無いわよ!!どういうことよこれ!?」
俺のそんな気の無い言葉にマイルズはビシッとツッコム。
ケイ「ちょっとこれは・・・う~んなんと言えば言いのかしらね・・・?」
俺「ええと、なにこれは凄いことなの?」
ケイの言葉に俺は首を傾げながら聞く。
ケイ「ええ、普通のウィッチの平均は大体500・・・マイルズ少佐は600と大目・・・でもあなたはそれを明らかに飛び越えたわ」
ぽんと機械を叩きながらケイは呟いた。それにこの機械はたとえ1000を越えたとしても自動的に計測を止める装置が付いているのだが・・・それすらも
関係なく吹っ飛ばしてしまった。
マイルズ「つまり・・・こいつの魔法力は1000以上あるってこと?」
ケイ「そういうことになるわね」
マイルズの言葉にケイはうんと頷く。マイルズはそれを見てふうと息を吐く。
マイルズ「まったく・・・本当にむちゃくちゃだわ(ポンポン)?」
急に肩を叩かれたマイルズは、ん?とそちらのほうを向くと、
俺「(ドヤァァァァァァッ)」
ものすっっっっっごいドヤ顔をした俺がそこにいた。
マイルズ「~~~~っ!!!!」
ケイ「はいはいどうどう落ち着く!!」
ドンドンと地団駄を踏むマイルズとドヤ顔をする俺の間に入るケイ・・・なにやら早くもこのやりとりも慣れてきたような気がしてくるケイであった。
~~しばらっくして~~
ケイ「それじゃあ次は固有魔法のチェックね」
ちょっと開けた場所に出た三人。ケイはそこでそう話した。
俺「固有魔法?なんぞそれ?」
が、もちろん俺はそんなことは知らないのでケイに聞く。
ケイ「まあ簡単に言ってしまえばそのウィッチしかもっていない特殊技能・・・みたいなものかしらね。たとえば火を操ったり電撃を操ったり・・・他には
風を操ったり加速したり・・・まあ色々よ。ちなみに私は超視力よ」
マイルズ「私は特にないわね。むしろ固有魔法は一部のウィッチにしかないものだから」
ケイが大まかに説明し、マイルズが補足する・・・なんだかんだいって、やっぱり面倒見はいいようだ。俺はふ~んと呟く。
俺「(んじゃあれかな?もしかしたら俺があのネウロイと戦えたのも何かあるのかもな)」
と俺は思いながらぐっぐっと手を握ったり開いたりする。これは俺が考え事をするときにする癖でこうすると少し落ち着くのだ。
俺「・・・あ、そうだ」
そこでふと、何かを思いついた。俺はスッとケイとマイルズに向き、
俺「なあケイ、マイルズ少佐。すまないけどドラム缶五つ欲しいんだけどいい?あとできれば角材と鉄パイプ」
ケイ「?ええ、まあ別にいいけど・・・どうするの?」
俺「う~んちょっとね~」
といいながら俺はドラム缶の場所を聞いて、取りにいった。
~~ちょっとして~~
俺「よっこらしょっと・・・ふうこれでよし」
ガコン、と空のドラム缶を五つと角材と鉄パイプを用意する。
マイルズ「ちょっと俺・・・これいったいどうするのよ?」
怪訝な表情をしながら聞くマイルズに、俺はふっふっふっと笑い答える。
俺「よくぞきいてくれた!!これは今から俺の固有魔法を調べるために使う道具なのである!!」
マイルズ「・・・これが?」
いまだに俺の言葉の意味がつかめないマイルズ。その後ろにいるケイも似たような表情だ。そこで俺は自分の仮説を説明する。
俺「まああくまで俺の仮説なんだがな・・・俺はあのネウロイと戦ったときに身体能力が上がっているのに気付いたんだ」
バリッと頭を掻きながら俺は説明を続ける。
俺「走って逃げたときも俺は想像以上に早く走っていてな。他にも明らかに金属の塊であるネウロイの足にスコップを叩き込んで壊してたんだ」
ケイ「そういえばそんな話をしていたけど・・・それじゃあ・・・いわゆる肉体強化があなたの固有魔法?」
俺の言葉にケイはふむと頷く。確かにそれなら固有魔法といえるかもしれない。そしておそらく近いものであろう魔法を答える。
俺「今からそれを調べる・・・よっと」
ごろんと一つのドラム缶を移動させ、それをぽんと叩く・・・そして
俺「すぅ・・・」
軽く息を吸い込み、ぐっと右こぶしを握り締め・・・
俺「ファルコンパンチッ!!」
思いっきりドラム缶に拳を叩き込んだ。
二人「「なっ!?」」
さすがにこれには二人も驚いたのか、驚きの声を上げる。まあ普通に考えてこんなことをすれば俺の拳がイカレる可能性があるのだが・・・
ドゴンッ!!ヒューーーー・・・・
ドラム缶は、綺麗な放物線を描いて遠くまで飛んでいった。
二人「「・・・」」
さすがに、ケイもマイルズも言葉がなかった。いくら魔法力で強化していたとしても、まさかあんなに遠くまで飛んでいくとは思わないだろう。
そして俺のほうを見ると、
俺「うむ・・・やっぱりな。んじゃ次~」
ぐっぐっと殴った拳を何の気もなしに握り開いている。そしてまた新たなドラム缶をセットする。
俺「ふ~・・・」
そして今度は全身の力を抜くようにして・・・
俺「チャーイキック!!」
左斜め下から蹴り上げるようにドラム缶を蹴り飛ばす。すると、
ドゴンッ!!ピューーーーー・・・
こちらもまた、先ほどと似たように綺麗な放物線を書きながら飛んでいった。
二人「「・・・」」
二人は愛も変わらずポカーンと見ていた。
俺「うし・・・これも予想通り。最後といくか」
俺は角材を手に取り、最後のドラム缶の前へとたつ。
俺「ふ~・・・」
そして野球のように振りかぶり、
俺「ちゃーしゅーーめん!!」
バカンと殴りつける。すると、
ドガンガランッ・・・
ドラム缶は確かに凹んだ・・・が、先ほどみたいに遠くまでは飛んでいかなく、数メートル飛んだだけで地面へと転がる。
俺「うむ・・・まあこんなもんか。さて次々」
飛んでいったドラム缶を見て頷き、新しいドラム缶を設置し手に持った角材をぽいと捨て今度は鉄パイプを持つ。
俺「んじゃお次は~」
俺は鉄パイプもぐっと振りかぶり
俺「ワ~ンタ~ンメーン!!」
先ほどのように掛け声(?)を出しながら殴りつける。すると
ボガンガラッ・・・
先ほどよりかは凹みと飛んだ飛距離はあるものの、やっぱり角材のときと同じく飛ばない。俺はそれを見てウムウムと頷く。
俺「なるほどね・・・んじゃ最後だ」
俺は次に腰にぶら下がっているスコップを取り出す。スコップはまるで待っていましたといわんばかりにギラリと輝く。そして俺はスコップを右に振りかぶり、まるで野球のバッティングのように振りかぶる。
俺「はい、1、2の・・・!!」
ざっと一歩軽く踏み込み、
俺「塩・ラー・メン!!」
思いっきりフルスイングした。スコップは縁ではなく平面のまま凄まじい勢いでドラム缶に当たり、
ドゴンッ!!キュイーーーーーンッ!!
先ほどの角材や鉄パイプはもちろん、拳や蹴りとは比較にならないほど凄まじい勢いで遠くへと飛んでいったドラム缶・・・俺はそれを見て
俺「ナイスショット!!」
二人「「いやいやいやいや!!なにがあったのあんた!?」」
ゴルフのノリで叫ぶ俺。爽やかな笑顔をする俺に、ツッコミを入れる二人。俺はそんな二人を見てああと頷き、説明する。
俺「まああれだよ・・・たぶんだが俺の固有魔法は魔法力を身体・・・いや物質に流し込んで強化する・・・ってところだな」
と俺は説明する。つまりは物質に直接魔力を流し込み物質の硬化・・・というのが俺の固有魔法だろう。
俺「最初にネウロイに追われてるときに俺は自分でも考えられないぐらい早く走っていた。その次にネウロイの足めがけて『スコップで思いっきり殴りつける』と
頭の中で想像して叩き込んだ。さっきのドラム缶も最初は『素手で殴り飛ばす』と考えて、次に『蹴りで吹き飛ばす』と考えたんだ・・・んでいわゆる肉体強化?
みたいのかと思ったんだけど・・・だがよ、これはあれだろ?魔法力を普通に流し込んでおけばウィッチなら誰でもできるんだろ?んで試しに次に角材と鉄パイプ
そして最後に『スコップでドラム缶を吹き飛ばす』って考えてやったら・・・」
マイルズ「こうなったと?」
コクリと頷く。ケイはう~むと呻き、
ケイ「まあ俺君の魔力なら考えられなくも無いけど・・・つまりあれかしら?馬鹿力自体はあなたの魔力で強化されてるだけで、本命は物質強化?」
俺「馬鹿力って・・・まあいいけどね。あくまで俺の憶測だけどな」
俺もお手上げという風に両手を振る。俺の考えどおりの固有魔法かもしれないし、ただの魔力を流し込んだだけかもしれない。なにせ通常の何十倍はあろう
魔力なのだ。それだけでも十分固有魔法に分類されてもいいぐらいだ。
ケイはうんとうなずき、ふと気付く
ケイ「でも物質の強化なら何で角材や鉄パイプも強化できなかったわけ?スコップはあんなに凄い勢いで飛んでいったのに」
マイルズ「そういえばそうよね・・・」
二人はさっきのことを思い出す。確かに俺の言うとおりなら角材や鉄パイプでも同じことが起こるはずなのだが・・・俺はうむと頷き
俺「まあこれも憶測だが・・・俺とスコップの相性が半端ないぐらいにいいからじゃね?」
二人「「・・・ああ~」」
なぜか、なぜか俺のその説明だけで納得してしまう二人である。
ケイ「じゃああれかしら?あなたの固有魔法は物質強化だけれど、物質はスコップじゃないとまともに発動しないっていうこと?」
俺「ダナ。身体強化&スコップ強化・・・というより身体は完全に魔法力で完全にレベルアップしてるだけだから、正確にはスコップ強化ダケダナ」
ケイ「(うわァ・・・)」
マイルズ「(どんだけスコップに愛されてんのよこいつ・・・)」
二人はなにやら痛い子を見る目で俺を見る。確かに何かの武装を強化する固有魔法はあるけれど・・・まさかスコップ限定とは・・・。
俺「?なに二人ともそんな痛い子を見るような目は・・・?」
ケイ「いいえ別に」
マイルズ「なんにもないわよ?」
二人の視線に俺はくりゃっ?と首を傾げるも、すぐにまあいいやといって元に戻す。
ケイ「まああれね。もうちょっと色々と調べてみる必要があるわね」
マイルズ「そうね。さすがにわからないことが多すぎるから、そうしましょう」
俺「おお~」
ケイとマイルズの言葉に、俺は気の無い返事で返し・・・その後も固有魔法の解析に明け暮れることとなった。
俺「そういや、マイルズ少佐は部隊とか訓練とかいいんかい?」
ケイ「そういえばそうよね・・・どうしたの今日は?」
マイルズ「・・・なんだか知らないけどモントゴメリー将軍から『俺君の指導をしたまえ』って命令されたのよ」
ケイ「(あ、完全に俺君のことを引き込むつもりだあのくそジジイ)」
俺「?」
何気に苦労しているマイルズになぜか親近感を感じるケイであった。
~~その夜~~
そして一通りの解析が終わった夜・・・ケイは自室としているテントの机に座り、手に持った紙を見ていた。
ケイ「・・・」
ペラッと紙をめくる。そこに書かれているのは今日の俺を調べた結果をまとめている資料だ。
?「やあケイどうしたんだそんな難しい顔をして」
すると、テントの外から声を掛けることなくドカドカと入ってくる人物・・・まあそんなことをするのは一人ぐらいしかしないが、
ケイ「あらマルセイユ・・・ええちょっとね」
チラリとそちらを向くケイ。そこにはこの第31
統合戦闘飛行隊「アフリカ」のエースであるマルセイユがいた。その右手には酒の入った瓶がぶら下げている。
マルセイユはんん?とその手に持った紙を見る。
マルセイユ「なんだ?俺の資料かどれどれ」
マルセイユはずいっと資料を覗き込む」
マルセイユ「ん~・・・ってなんだこれ!?」
マルセイユはその紙に書かれている結果を見て、思わず驚きの声を上げてしまう。
ケイ「うわっ!!ちょっと唾が飛んだわよ・・・しかも酒臭いわよあなた。どれくらい飲んだのよ?」
マルセイユ「そんなに飲んでいない。まだたかがビール五杯とワイン二本だけだ」
ケイ「十分飲んでるわよねそれ!?」
以外にも大量の酒を飲んでいたマルセイユにツッコミを入れるケイ。だがそこはマルセイユ。アフリカの星クオリティで見事にスルーする。マルセイユは
改めてその資料を見る。
マルセイユ「・・・魔法力計測不能。使い魔は無し。異常魔力による肉体強化は可能で・・・通常のウィッチの数十倍!?でたらめにもほどがあるだろう!!
固有魔法は・・・スコップ強化ァ?あいつどこまでスコップがすきなんだ?」
ケイ「本当にねぇ・・・さすがの私も呆れたわよ」
ふうとケイはため息を出す。結局、あの後さらに調べたがわかったことは特になく、試しに他の色々なものを使用してみた。たまたまあった扶桑刀やグレートソード
あとは薪割り斧に銃そのもの・・・しかしどれもスコップには及ばず角材や鉄パイプと同じ結果になった。また別のスコップを使ってみたら面白いぐらいドガンドガン
飛んでいく・・・さすがのこの差には俺自身も驚いていた。
マルセイユ「しっかしここまで偏った固有魔法もないんじゃないか?しかも物質強化で」
ケイ「そうね、物質強化は基本どのような武器や物でも起こる物だから・・・でも彼の場合はそれがないのよね~」
マルセイユはふ~んと呟き、持ってきたワインをグラスに流し込む。
マルセイユ「それじゃあストライカーユニットはどうなんだ?そんなに魔法力があるなら凄い戦力になると思うが・・・」
マルセイユの意見ももっともだ。魔法力がバカみたいに(実際にバカ)あるため、魔力を増幅させることができるストライカーユニットに乗れば、ある意味
最強になりえる・・・が
ケイ「そう思ってね・・・実際調べてみたんだけど、残念ながら航空能力はなかったの。それで試しに今日歩行脚を履かせたんだけど・・・」
マルセイユ「掃かせたんだけど?」
ケイは何やら言いにくそうにいいよどみ、
ケイ「・・・履いた瞬間にユニットが爆発したわ」
マルセイユ「・・・は?」
その言葉に、マルセイユが間抜けな声をだす。
ケイ「いやね・・・整備班の話だと、あまりにもバカみたいに流れ込んでくる魔法力にユニット自身が処理しきれないでそのまま爆発したらしいわ」
マルセイユ「・・・化け物かあいつは?」
ケイ「かもね・・・」
マルセイユの言葉にケイがそう返した。ケイはふうとまたため息を吐き続ける。
ケイ「まあどっちにしろ強力な戦力が手に入ったのは間違いないわ。明日はマイルズ少佐と私で彼に戦術や射撃訓練を教えることになってるのよ」
マルセイユ「ふ~ん・・・まあなんだケイ・・・ほら」
と、マルセイユはワインの入ったグラスを一つケイに差し出す。ケイは最初きょとんとした顔になるが、すぐに微笑み
ケイ「ありがとうマルセイユ」
マルセイユ「どういたしまして」
カチンとグラスをぶつけ合い飲み始めた。
マルセイユ「そういえばケイ。知ってるか?あのバカジジイ共が野戦病院に担ぎ込まれたの」
ケイ「あら?そうなの?なんでまた・・・」
マルセイユ「なんでも、急に空からドラム缶が降ってきたらしくてな。ジジイ共にピンポイントであたったらしい。今じゃ病室で仲良く並んで寝てるんじゃないか?」
ケイ「・・・ドラム缶」
マルセイユ「?どうしたケイ?」
ケイ「い、いえ何でもないわそれよりももっとくれないかしら?」
マルセイユ「?ああいいぞ」
ケイ「(絶対俺君が吹っ飛ばしたドラム缶だろうなァ・・・ま、いっか言わなくても)」
こうして、夜は過ぎ去っていったとさ。
最終更新:2013年02月15日 13:22