―― 格納庫 ――


俺「模擬模擬戦戦っと、俺のストライカー届いてます?」

整備兵A「おぉ、あんたが噂のウィザードか!」

整備兵B「ストライカーなら届いてるぜ。だが構造も外見も見たことのねぇストライカーだな、どこ産だ?」

俺「日本産、扶桑近辺の小さい島国です。ほらここに『MITSUBISHI・三菱』って」

整備兵C「三菱?語呂もマークも宮菱と似てるメーカーだな」

俺「えぇ、なんでも宮菱の子会社らしいですよ。親戚が日本に渡って共同経営してるとか何とか」

整備兵A「そうだったのか、まだ俺達の知らないストライカーがあったとはなぁ」

整備兵C「だな、まだまだ世界は広いって事だ」

俺(罪悪感が・・・・・・ないな。うん)


俺「それで整備はもちろん?」

整備兵B「終わってるぜ」

俺「構造は普通のそれと違うはずなのにすっげー優秀っすね。それじゃ行ってきます!」



-------------



俺「あーあーこちら俺、目標地点へ向けて発進しました。座標とかまだ頭に入ってません、どうぞ?」

 「違う、オーバー?」

ミーナ『ガガッ――はい正解、インカムの調子はどうかしら?オーバー』

俺「感度良好、あと1分くらいで到着します。オーバー」



-------------


俺「お待たせしました、隊長」

ミーナ「本当に1分弱、早いわね・・・・・・」

シャーリー「1分弱!?俺のストライカー音速出てないか!?」

俺「出ませんよ、音速なんか出したら俺の体が持ちませんし。こいつの最大でもせいぜい850くらいじゃないんすか」

シャーリー「改造は?」

俺「してませんしできません、ストライカーに関する知識まったくありませんもん」

シャーリー「改造せずに850も出すストライカーか、新しいストライカーは遙かに高性能だな・・・・・・」

俺「そうですか、で何で手わきわきさせてこっち寄ってんすか」

シャーリー「俺、少し、ほんの少しだけ、ちょびっとでいいからさ、そのストライカー私に預けてみないか?」

俺「寸分の狂い無く元通りにして返してくれるんなら構ねーんすけど・・・・・・どうすっかな、どうしよっかな」

バルクホルン「おいリベリアン、俺が嫌がってるだろう!」

シャーリー「嫌がってなんかないもんなー、俺ー」

俺「どっちにしようか悩んでるラインっす」

シャーリー「だってさ堅物」

バルクホルン「とにかく俺、分からない事や困った事があったら遠慮せずお姉ちゃんに相談するんだぞ」

俺「早速困ったんすけどお姉ちゃんってなんすか、お姉ちゃんって」

バルクホルン(これが反抗期に弟が姉に取る邪険な態度か。なにかと険悪な仲になりがちだそうだが、今まさになりかけのシチュエーション)

      (安心しろ俺、その行動は全てお姉ちゃんに構って欲しいからなんだろう?)

      (お姉ちゃんが気の済むまで構ってやる!)



-------------



俺「ハルトマン先輩、バルクホルン先輩っていつもあーなんですか」

エーリカ「宮藤が来てからあーなる様になったね」

俺「芳佳さん何やったんだろ・・・・・・」

坂本「そこの4人!駄弁ってないで訓練始めるぞ!」


-------------



坂本「本日予定していた模擬訓練を始める。当初の相手を変更して、私とミーナ、バルクホルンがジャッジする」

ミーナ「俺さんは実戦経験が0なので、同じ階級の宮藤さんとやってもらいます」

俺「よろしく!」スッ

芳佳「?」

俺「握手・・・・・・あれ、いつもはやらないの?」

芳佳「あ、うん、いつもやらないから戸惑っちゃって、よろしくね」

ギュッギュッ

トントンコツン

俺「握手二回のげんこつ三回で怪我をしないおまじない」



-------------



坂本「開始!」ピピー

俺「セオリーに距離をとって、って開幕突っ込んで来んのか!」ダダダダ

芳佳「取った!」

俺「うわ後ろに着かれちゃったよ」

芳佳「うー当たらない」ダダダダ

俺「・・・・・・これを利用できっかなー」ヒュン

芳佳「速度を上げた?だったら私も!」


俺「どれどれ」チラッ

 「加速したか、乗ったね。ここで・・・・・・右ロール!」


芳佳「右!」クルッ

  「あれ、消えた!?」キョロキョロ



俺「ダメっしょ、その場で止まっちゃぁ」ダダダッ


ビチャビチャ


坂本「そこまで!」ピピー

芳佳「ま、真下!?」

俺「っしゃおらあああぁぁぁぁああああ落ちるぅぅぅ!」ヒュー

芳佳「俺さーん!」



-------------



坂本「俺、お前のストライカーの膝に穴が開いてるな。それがさっきの瞬間移動の鍵だな?」

俺「流石坂本少佐っすね、審判の目はごまかせないか」

芳佳「わ、本当だ。俺さんのストライカーに丸い穴があいてる」

俺「ストライカーに魔導エンジンがちっこいの一つずつ付いてて、膝の穴に連動して動かす仕掛けなんすよ」

 「この穴から、瞬間的ながらも高出力で前方向への推進力を出すんです」

 「使う魔力も一瞬とはいえ半端じゃないんで、固有魔法を使うかこいつを使うかは状況次第っす」



------かいせつ-------



俺「芳佳さんは俺に釣られてスピード出して、その上右ロールで追いかけてきたっしょ?」

芳佳「うん」

俺「でも俺が右ロールして一瞬芳佳さんの視界からはずれた瞬間、体捻って水面に向かって落ちる姿勢取ったんよ」

芳佳「うん」

俺「で、右脚だけのブースター・・・・・・あ、この膝の穴ね」

 「これを使って左足を軸に回りながら落ちて行く」

芳佳「うん・・・・・・?」

俺「あとは自分の感覚に任せて、背中が海面向いたかな?って所で両足の瞬間エンジンを同時に使う」

 「これでブレーキして、ブースターの出す推進力を調整してさっきみたいなホバリングの姿勢をとって、終わり」

芳佳「うーん・・・・・・?」

俺「分かりました?」

坂本「・・・・・・なるほど。ストライカーのエンジンを巧みに扱い、残像効果まで使うとはな」

俺「残像なんざネウロイ相手だと効果0でも、人相手にすると楽しいんですよねー」

 「芳佳さんキョロキョロしちゃって、予想通りの行動してくれたから大満足っすよ」

坂本「ところで俺が落ちたのは魔力不足の所為か?」

俺「あれはですね、勝ったから喜び勇んだ結果浮かれて落ちただけです」

坂本「なんだ、そんな理由か」

俺「完全に馬鹿やっちゃいました」

芳佳「あの、さっぱり分からないんですけど」

俺「習うより慣れろだしね、もう一戦やる?」

芳佳「うん!」



-------------



坂本「そこまで!」ピピー

俺「また勝っちゃいました」

芳佳「また負けました」

俺「おつかれ山脈」

芳佳「おつかれやまです」

俺・芳佳「あっはっはっはっは」

坂本「仲良きことは美しきかな。ハッハッハ」

ミーナ「美緒、もうそろそろ4時になるわ。基地に戻りましょう」

坂本「おっとそんなに時間が経っていたか。そこの二人、帰投するぞ!」

俺・芳佳「はい!」




----俺の部屋-----



俺「はー疲れた。さっさと定期報告すんべ・・・・・・」カチッ

『ザッ――こちらGF第0隊』

俺「俺です。ターゲットに動きは?」ボソボソ

『未だに目立った動きは見られないが、試作機が出来たと諜報員から連絡があった』

『いずれどこかで仕掛ける時が来るだろう。以上だ――ザザッ』

俺「了解」カチッ


ミーナ「俺さん」コンコン

俺「ヒュッ!!」ビクッ

 「どどどどちら様」ガチャ

ミーナ「ちょっといいかしら?」

俺「・・・・・・隊長でしたか、失礼しました」ケイレイ

ミーナ「そ、そんなに畏まらなくてもいいのよ?」

俺「いえ、部隊を束ねる隊長にはしかるべき敬意を表すのが、派遣されてきた部下である自分の態度だと言い聞かせて・・・・・・」

ミーナ「」ポカーン

俺「どうかしましたか」

ミーナ「い、いえ、501の規律が甘すぎたのか皆の態度が緩くなってて、リーネさん以外は軍属の自覚が足りて無くて俺さんみたいなのは初めてだから・・・・・・」

俺「・・・・・・心中お察しします」

ミーナ「でも、私は戦闘時以外はもう少し砕けた態度でも構わないわよ?」

俺「命令ですか」

ミーナ「お願いです」

俺「口約束だけじゃ破りそうで不安なんで」スッ

ミーナ「握手ね」スッ

ギュッギュ

トントンコツン

ミーナ「最後のは?」

俺「これが扶桑男子流です、滅多に見ないですよね。ところでご用件は?」

 「ところでご用件は?」

ミーナ「そうそう、夕食前にお風呂の説明しておこうと思って」

俺「風呂?ここシャワーじゃなくて風呂が付いてんですか?」

ミーナ「この基地にはお風呂とシャワーとサウナが付いてるわ」

俺「すっげぇ三つも・・・・・・風呂だけで十分じゃないんですか」

ミーナ「ふふ、やっぱり扶桑の貴方ならそう言うと思ったわ」

俺「風呂の文化って扶桑以外に浸透してないですもんね・・・・・・ん、てことは隊長はシャワーだけ?」

ミーナ「えぇ、汗を流して体を綺麗にするだけならシャワーだけで十分です」

俺「淡泊っすなぁ。それで風呂がなんでしたっけ?」


ミーナ「貴方が入る時間を少し制限させてもらいます」

俺「そらそうっすよね、鉢合わせするワケにも行かんですし。具体的に何時から何時までって決まってます?」

ミーナ「22時から24時、6時から7時です」

俺「サウナも同時間で?」

ミーナ「えぇ。それと念書があるからやらないと思いますけど、もし故意に覗いたり手を出したりしたら・・・・・・」

俺「除隊でも懲罰でもお好きにどーぞ。サウナか、楽しみだなぁ。」

 「蒸かし芋作れるかなぁ、いっそ温泉卵ならぬサウナ卵を」

ミーナ「ふふ、そろそろ夕食だから時間通りに来るのよ?」

俺「はい」


------時は流れ深夜------

ウウウウウウウゥゥゥゥゥゥ.....


俺「もう夜中だっつーの、叩き起こされたこっちの身にも・・・・・・ふあぁー・・・・・・」

エーリカ「まったくだよ、私の寝る時間を邪魔するなんて許せないよね!」

俺「いや、主に俺の睡眠時間をとったから許せねぇっすね」

エーリカ「私の!」

俺「ふあぁーねむ・・・・・・どっちもでいいっす・・・・・・」

エーリカ「ふああぁぁぁ・・・・・・そだね」

バルクホルン「お前ら緊張感を持て!」

俺「うぃーっす・・・・・・」

坂本「エイラーニャからの報告地点はここのはずだが」

  「困ったときの魔眼で・・・・・・視えた!」



-------------



エイラ「そんな攻撃当たらねーヨ」ヒョイヒョイ

   「くらえ!」ダダダダダ

ケファラス級ネウロイ「・・・・・・」バギバギバギン

エイラ「クッソーここでもない、コアドコダー!」

サーニャ「エイラ危ない!」

ヒュイン

エイラ「っと!少佐達はマダ・・・・・・」


ダダダダッ


バギバギン


坂本「二人とも無事か!」

芳佳「大丈夫ですか、サーニャちゃん、エイラさん!」

エイラ「グッドタイミングなんだナ!」

坂本「みんな聞こえるか、奴のコアは両翼ラインの中心、ど真ん中だ!」

全員「了解!」


俺「ど真ん中、真ん中、中心、ストレート、どでかいの一発・・・・・・」ブツブツ

 「リトビャク先輩、ちょっとちょっと」

サーニャ「何ですか?」

エイラ「ガルルルサーニャに何のようダ!」

俺「それってまだ弾入ってます?」

サーニャ「フリーガーハマーならコアの位置が分かってから使う予定だったので、まだ・・・・・・」

エイラ「無視スンナー!」

俺「そっすか、それじゃ・・・・・・・・・・・・」ボソボソ

エイラ「おい、何内緒話してんだヨ!」

俺「エイラ先輩ちょっと静かにしててくれないっすか。で、どうすか先輩、やってくれますか」

サーニャ「でも失敗したら・・・・・・」

俺「大丈夫なんだなーそれが、俺には失敗をカバーできる隠し球がありますし」

 「それにリトビャク先輩の実力は予科練に居た頃から耳に入ってたくらいモノホンだから、もっと自信持ったって恥ずかしくなっすよ、うん。俺が保証します」

サーニャ「俺さん・・・・・・分かりました、やってみます」

エイラ「お、おい俺!私はする事ないのカ!?」

俺「先輩は・・・・・・ま今は無いっすね。その時が来るまで頑張ってください」

 「それじゃ、怪我しないおまじない」スッ

サーニャ「?」

俺「握手」

サーニャ「・・・・・・」スッ

ギュッギュ

トントンコツン

俺「おっけー。エイラ先輩もやっときます?」

エイラ「私は被弾なんかしねーカラ必要ねーヨ」

俺「それじゃまたの機会にっとと、風が強いのか体制が安定しないな・・・・・・」

エイラ「そうか?いつもと変わんねーゾ」



-------------



俺「しかし俺がリトビャク先輩を信用してるのは本当だけど、そんな簡単に俺を信用していいのかな・・・・・・」


 「まいっか」ヒュン


ダダダンヒュン


ダダダンヒュン


ダダダンヒュン


バルクホルン「な、何だ!俺が頭部から尾部まで撃ちながらの瞬間移動!?」

シャーリー「あれが俺のストライカーの力か・・・・・・ますます解体、もとい中身を見たくなってきた!」

エーリカ「でもあんなちまちま間隔空けて瞬間移動やって、コアに当たってるの?」

坂本「いいや、コアに命中していない!」

ケファロス級ネウロイ「・・・・・・」キュイーン

ペリーヌ「狙いが俺さんに変わりましたわ!」

リーネ「俺さん逃げて!」

俺「ふあぁ~、あとよろしくっす」パチン

サーニャ「はい」

ペリーヌ「あとよろしくって、貴方一体何がしたか」


バキバキバキバキ


ペリーヌ「ったんです・・・・・」


バキン!


ペリーヌ「の・・・・・・」

芳佳「でっかい銃弾でネウロイが・・・・・・」

ミーナ「コアを晒け出して真っ二つに・・・・・・」

サーニャ「今・・・・・・!」バシュバシュゥ


ドッグォン!


ピシピシッパキィン



俺「たーまやーっと。夏なのに見られない花火の代わり、ギンッギンにド派手っすな」

 「ふあぁ~・・・・・・あ゛ぁっ眠気が・・・・・・やべぇってこんなとこで寝たら・・・・・・」ペチペチ

サーニャ「やった・・・・・・俺さん!」

俺「見てましたよ、素晴らしい腕前でした。それじゃ、俺アホみたいに魔力使っちゃったんでさっさと帰投しますね・・・・・・」

エイラ「サーニャ!」

サーニャ「エイラ」

エイラ「ネウロイが真っ二つになったけど、アレって俺がやったのか?」

サーニャ「あれは俺さんが撃ち込んだ銃弾に魔力を込めてて、それを大きくさせたから真っ二つになったの」

エイラ「なるほどナー」

ルッキーニ「俺ー!あの銃弾ってどうなるの?」

俺「海ん中で元の大きさに戻りますよ、だからさっさと帰って寝ましょう・・・・・・」



坂本「ミーナ、これは相当な戦力が転がり込んで来たな」

ミーナ「そうね、上から推薦してきただけあるわ。早々に皆とうち解けてるしこれからが楽しみだわ」

俺「あしまった、リーネさんのライフルのが正確・・・・・・次はリーネさんに頼んでみよう・・・・・・」


 (今日だけで4人か、かなりハイペースだがこのまま行こう。時期は近い)



最終更新:2013年02月15日 13:33