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※本日のナレーションは紳士がお送りいたします。

【サーニャSide】

サーニャ「・・・できた。」

そう、今日は2月14日・・・世間一般的に言うバレンタインである。
先日サーニャは宮藤から「扶桑だとバレンタインには好きな人にチョコをあげるんだよ~。」という情報を得ていた。
絶賛恋してる(相手は義理の兄だが)サーニャにとってこの情報を見過ごすことができただろうか、いやできない(反語)。

サーニャ(あとはラッピングをして・・・。)

本当の予定では先日の昼間のうちに作るつもりだった。
しかし、すでに宮藤他数名がキッチンを独占していたため仕方なく夜間哨戒が終わったあと眠い目をこすりながら作っていたのだ。
なんとも健気である、かわいい。

サーニャ(・・・できたっ。)

かわいらしいラッピングをされたハート型のチョコである。
コレをもらう相手が心底妬ましい・・・とても妬ましい!!

サーニャ(・・・眠い・・・。)

そんなこんなでサーニャ、徹夜明けである。
眠い目をこする動作が猫っぽい、かわいい。

サーニャ「後はコレをお兄様に・・・お兄様・・・に・・・。」

しかし、夜間哨戒とチョコ作りの疲れがたたったのか、サーニャは食堂の机に顔を伏せて眠ってしまった・・・。



サーニャ「あれ・・・私・・・。」

浅い眠りから目を覚ましたサーニャは自分が食堂の机で眠ってしまっていたことと・・・。

サーニャ(あれ・・・この毛布・・・。)

自分に毛布がかけられていることに気がついた。
時計を見てもまだ起床のベルは鳴っていない時間だ。

「よっ、おはよう。」

サーニャ「え・・・。」

俺「こんな所で寝てると風邪引くぞ?」

いたずらっぽい笑みを浮かべる兄の姿を目にした。

俺「あ、良かったらコレ飲むか?」

サーニャは俺が差し出したマグカップを受け取った。
中には甘い香りのする液体が入っている。

サーニャ「これは・・・?」

俺「ホットチョコレート、今日はバレンタインだからな。」

俺が訓練以外で早起きしている理由はコレである。
先日のうちにチョコケーキでも作ろうかと思っていたところをやっぱり宮藤他数名がキッチンを占領していたので簡単なものに妥協したのだ。
発想とその結果が同じあたり血が繋がっていなくても兄妹というか・・・似たもの同士というか・・・。

サーニャ「・・・おいしいです。」

俺「ん、よかった。」

サーニャ(・・・あれ?)

ここでサーニャ、本来の目的を思い出す。

サーニャ(あ・・・私のチョコ・・・。)

見覚えのあるラッピングの包みはすぐに見つかった。
というか、チョコの場所も散らかった包装用紙やリボンもそのままである。

サーニャ(よかった・・・。)

サーニャはチョコレートを手に取り、ホッと安堵のため息ついた。
ちなみに何がよかったのかというと、偶然早く起きたルッキーニやエーリカあたりが食べていなくて良かったという意味である。
本人には悪気はないのだろうが地味に失礼である。

俺「あぁ、そういえばそれ誰にあげるんだ?エイラあたりか?」

サーニャ「・・・あの・・・これ・・・。」

少し顔を赤くしながらチョコレートをそのまま俺へと差し出した。

俺「・・・俺に?」

サーニャ「・・・はい・・・お兄様に食べてほしくて・・・。」

俺「ぁ・・・ありがと、めちゃくちゃうれしい。」

本当に自分がもらえるとは予想していなかったのか、俺は至福の笑みを浮かべている。
具体的に言うとIP(妹ポイント)が軽く臨界点近くまで上昇するくらいに。

俺「えっと・・・早速だけど食べてもいいか?」

サーニャ「あ、はい・・・。」

俺「・・・・・・。」

サーニャ「どうですか・・・?」

俺「(´;ω;`)ブワッ」

サーニャ「」ビクッ

突然涙を流す兄にびっくりするサーニャ。

俺「やばい、ウマすぎて涙出そう・・・。」

サーニャ「よ、よかったです。」

俺「んー、けどチョコ食べるならホットチョコレートより紅茶のほうが合うな・・・ちょっと淹れてくるよ。」

そういって一度チョコを置き、俺は立ち上がった。

俺「あ、サーニャも紅茶飲むか?」

サーニャ「はい、いただきます・・・。」

俺「ん、ちょっと待っててな。」

俺はキッチンへと引っ込んでいった。

サーニャ(・・・眠い。)

しかし、サーニャの眠気は限界に来ていた。
中途半端に眠ると逆に眠くなった経験が皆様にもあるのではなかろうか。

俺「悪いサーニャ、お湯沸くまでちょっとまって・・・って。」

サーニャ「・・・ん・・・。」スヤスヤ

俺「・・・紅茶はまた今度だな。」

俺は火を止めてサーニャのそばまで歩いていった。

俺「チョコ、ありがとな。」

俺は残ったチョコを包みなおし、そのままサーニャを抱き上げた。

俺「・・・サーニャの部屋に行くまで見つかりませんように・・・主にエイラに。」

サーニャ「・・・おにいさま・・・。」ギュッ

その後、サーニャをベッドに寝かせたらサーニャが服を掴んで離してくれなくなるというお約束の展開があったり。
仕方なく(しかし幸せそうに)添い寝していたところをエイラに見られたり。
宮藤やリーネなどからチョコをもらっている俺の姿を見てサーニャがちょっと嫉妬したり。

エーリカ作のチョコという名の爆弾を食べて久々に死の淵を味わったりと色々あったがソレはまた別の話。
最終更新:2013年03月30日 00:57