それは、501部隊が再び再結成された時の話・・・。

=扶桑基地=

???「転属・・・?」

上官「そうだ。アフリカのストームウィッチと合流して欲しい。」

???「水も無い砂漠の地へ行けという訳か。」

ハッと笑う男。上官はため息をついて、続けて話す。

上官「君のユニットは陸戦型ユニット、広々としたアフリカの大地なら問題ない。空戦ユニットなら他の部隊へ行けるが・・・。」

???「使わないね。俺は空より陸と海が好きでな。」

上官「とにかく明日の正午1100にアフリカへ出発する。頑張って来い俺中尉。」

俺「へいへい。」

上官「あっ、それから、物資も届けてやってくれ。君の固有魔法なら簡単だろ?」

俺「・・・ちゃっかりしてんなぁ。」

ヤレヤレと肩を落とし、口を尖らせる。

俺(アフリカか・・・。確か元気にしていたかな。)

=第31統合飛行隊アフリカ基地 滑走路 =

佳子「人員派遣の報告書?」

パットン「ああっ、君と稲垣軍曹と同じ扶桑の出身者だ。」

佳子「・・・陸戦タイプのウィッチ。名前が俺中尉、か。」

何処かで聞いたような名前だが・・・。

パットン「驚いた事に、男性のウィッチで魔力減退の歳だというのに衰えていないからな。
     しかも、物資を運んでくるそうだ。」

佳子「そうなんですか・・・。」

その時、警報が鳴り響いた。
なんでも、中型サイズのネウロイがトブルクの町へと向かっているとの報告だ。
ライーサ、稲垣、加藤、そして・・・『アフリカの星』と呼ばれている。

マルセイユ「撃ち落としに行くか。」

MG34を持ち、ニィっと笑うマルセイユ。
四人はユニットを装着して空へと飛び立つ。


砂煙を巻き起こしてひたすら基地へと向かう俺中尉。
ストライカーは陸戦ウィッチが使うタイプ。
引っ張っている荷物は明らかに一人では運ぶ事は不可能な荷物なのに平然と引っ張っている。

俺「アチィー・・・、流石はアフリカと言うべきか・・・。」

地図を広げて、目的地を確認している。
その時、爆音と聞き慣れた悲鳴が聞こえる。

俺「戦争を始めているのか!?ツイテいるぜ!!」

頭蓋骨と交差した2本の大腿骨のマークが描かれていた黒い三角帽を取り出し被る。
インカムの周波数を合わせながら向かう。


ネウロイは不気味な声をあげて真紅の光線を放つ。
旋廻しつつ攻撃を加えるが痛手になる様なダメージは与えられない。

マルセイユ「ちっ・・・このネウロイ、硬いな。」

ライーサ「これまで、戦っていたネウロイとは装甲が違いますね。」

真美「これ以上近づこうとしてもビームが放たれますから思う様に近づけない・・・。」

佳子「どうすれば・・・。」

加藤のインカムから男の声が聞こえた。

『おい、ストームウィッチ達。手を貸してやろうか?』

圭子「誰!?」

『あー、扶桑基地からこのクソ熱い砂漠に配属される事になった俺中尉だ。聞いている筈だ。』

マルセイユ「俺中尉?」

『前の方を見ろ。今、そっちに向かっている。』

方角を見ると砂煙が上がっている。

『今すぐ、そのネウロイを撃沈させてやる。少し離れていな。巻き添えを喰らいたくなければな。』

ネウロイの進路方向に俺中尉はいた。
距離を計り、中指をペロッと舐めて風が吹く方向を探る。
腰に巻いてある鎖をほどき背中の碇を降ろしてブンブンと振り回し・・・

俺「そおりゃあああああああああああああ!!」

投擲した―――。

ドズンッ!!!!

碇は中型ネウロイの身に突き刺さり、貫通した。

ライーサ「な、なんですか!?」

マルセイユ「あれって、船の碇じゃないか・・・?」

飛んできた方・・・鎖が繋がっている方を見ると、砂山にその人物がいた。
マイルズ少佐と同じ陸戦タイプのユニットをつけている。

俺「偉そうに飛びまわってないで・・・」

グイッと引いて・・・。

俺「地面に這いつくばれやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

そのまま振り下ろすと、碇に突き刺さったネウロイはグイッと引っ張られ轟音を立てて砂の大地に叩きつけられた。

ライーサ「う、嘘!?」

マルセイユ「ネウロイを・・・叩き落した!?」

あり得ない芸当だ。飛行タイプの中型ネウロイを落とすなんて・・・。
だが、現実で今起こっている。
ネウロイは悲鳴をあげて再び空へと飛び立とうとするが、何か重い物に乗っているせいか飛べない。
俺は積んでいる荷物から高射砲を取り出す。

圭子「12センチ高角砲!?まさか"ムラサ"なのね・・・。」

真美「あれが噂の・・・。」

扶桑の二人が驚愕している中、マルセイユとライーサは首をかしげている。

マルセイユ「知っているのか・・・?」

佳子「扶桑の男性ウィッチ。俺中尉・・・。」

真美「私と同じ高角砲と碇を武器にしている男性ウィッチです。噂だと思っていましたが・・・。」

12センチ高角砲を構えながら中型ネウロイとの距離を詰めて狙いを定める。

俺「ステンバーイ・・・ステンバーイ・・・、照準補正、ファイヤ――――!!」

12センチ高角砲が火を噴き、弾丸が次々とネウロイの装甲に撃ち込まれ爆散した。

俺「・・・撃墜完了。」

碇を回収しようと鎖を引っ張る作業をしている中、四人の空戦ウィッチ達が降りてきた。

マルセイユ「凄い戦いだな。碇を振り回してネウロイを落とすなんてな。」

佳子「貴方が、俺中尉ね。先程はありがとうございます。」

俺「・・・久しぶりだな。ケイ姉。」

真美「ケイ姉?加藤少佐の事ですか・・・?」

佳子「・・・貴方もしかして、俺くん?」

俺「ああっ、そうだ。昔の約束を果たしにな。」

ずっと昔の記憶が甦る。
私がまだ小さい頃、いつも一緒に遊んでいた男の子がいた。
だけど、私はウィッチとしての素質があって離れ離れになってある約束をしたんだ。
その約束は確か・・・。

俺「忘れたとは言わないぜ。俺と結婚してくれるという事をな。」

最終更新:2013年03月30日 01:31