121 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 05:51:45.34 ID:pREvvfEA0
ミーナ「トゥルーデ、もう体調はいいの?」

バルクホルン「ああ、本調子とは行かないがだいぶ回復した」

ミーナ「そう、それは良かったわ」

先のジェットストライカーの試運転の際魔力を使い果たし墜落したが
しばらくの休養を貰い、魔力が順調に回復していた

バルクホルン「しかしあの芋使いきれるのか?」

ミーナ「宮藤さんやリーネさんがいっぱい使ってくれてるみたいだし大丈夫だと思うわよ」

バルクホルン「最近芋料理が多いが宮藤達の料理は旨いからな、それなら安心だ」

ミーナ「ええ、あと一つ伝えておくことがあったの」

バルクホルン「なんだ?」

ミーナ「ジェットストライカーでの事故の代わりに、増援を一人派遣してくるそうなの」

バルクホルン「増援か、即戦力になってくれれば良いのだが」

ミーナ「その点は大丈夫みたい、実戦経験はそれなりにあるみたいだから、ただ…」

バルクホルン「?」

ミーナ「そのウィッチは男性なのよ…」

バルクホルン「…そうか」

130 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 06:06:49.71 ID:pREvvfEA0
事務室

コンコン

俺「失礼します」

ミーナ「どうぞ…」

俺「本日より501統合戦闘航空団に配属されました俺中尉です」

ミーナ「久しぶりね、俺中尉」

俺「はいミーナ少佐、今は中佐でしたか」

ミーナ「聞きたい話はいっぱいありますが、まずはみんなに紹介しましょう」


131 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 06:07:44.45 ID:pREvvfEA0
ブリーフィングルーム

ミーナ「皆そろったわね、今日から新しい仲間を紹介します」

宮藤「どんな人なんだろう?」

リーネ「怖い人じゃありませんように…」

エイラ「宮藤より胸はデカイカモナー」

ペリーヌ「あなたはもっと別な事に予想を使いなさい…」

サーニャ「zzz」

エーリカ「zzz」

ハルトマン「ブリーフィング中は寝るなハルトマン」

エーリカ「ぇー…紹介が終わったら起こして」

ハルトマン「はぁ…」

ミーナ「中尉、入って頂戴」

132 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 06:09:51.74 ID:pREvvfEA0
コツコツコツ…カッ

俺「本日より501統合戦闘航空団に配属されました俺中尉です、よろしくお願いします」

ペリーヌ「と、殿方ですの!?」

宮藤「男性のウィッチは始めて見ました…」

坂本(…普通だな、極めて)

エイラ「お、男…サーニャヲミルンジャナイ、ミルンジャナイ」

俺(ガリアを開放した部隊だって聞いたからびびって来てみたが…なんだこのマイペースびびって損した…)

ミーナ「なお俺中尉は新型ストライカーのテストを兼ねて…あら?」



133 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 06:10:51.94 ID:pREvvfEA0
バルクホルン「お、俺、まさかそんなはずは…」

俺「ん?トゥルーデ?ヤッホー」手ヒラヒラ

バルクホルン「マサカナ、ワタシハシンジナイ、アレハドッペルゲンガーかナニカ…」

エーリカ「んぅ…トゥルーデどーしたの?立ち上がったりして」

バルクホルン「戦場デハ常ニ冷静ナ判断力ガ生死ヲ左右スル、コウイウ場合ハ…マズ…」

エイラ「大尉?柱ニ向かってなにヲ…」

バルクホルン「こうダアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」ガンガンガンガン

エイラ「大尉が石柱に頭を打ち付けてルーーーーー!?」

宮藤「バルクホルンさんー!?」

坂本「やめろバルクホルンとまr ブァア!!?」


134 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2010/10/18(月) 06:12:31.45 ID:BVJrnMZR0
ゲルトオオオオオオオオ


135 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 06:13:07.24 ID:pREvvfEA0
医務室

ミーナ「ごめんなさいね、着任早々こんな事になって」

俺「大丈夫ですよ、亡霊が歩いてたらそりゃああなりますよw」

バルクホルン「お…オレェ…」

宮藤「あ、そこのベットにお願いします、俺中尉」

俺「はいよっと…ここに寝かせておくよ、ええっと…」

宮藤「そういえば自己紹介せずに来ちゃったんですよね、私は宮藤芳香軍曹です」

俺「ミヤフジ…宮藤芳香軍曹ね」

宮藤「はい!では治療を始めるのでちょっと失礼しますね」

血を出してか、この世の物じゃない物を見た為か
顔を青くしてうなされているバルクホルンに宮藤が手をかざし青い光が二人を包む


136 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 06:14:00.53 ID:pREvvfEA0
俺「これは治癒魔法?」

ミーナ「そうよ、宮藤さんの固有魔法、そこで寝ているのが坂本美緒少佐で固有魔法は魔眼、トゥルーデは…」

俺「筋力強化ですよね、たしか」

ミーナ「知ってるって事はあの『俺軍曹』なのね」

俺「今は中尉ですけど、昔トルゥー…いやバルクホルン中尉…って今は大尉なんでしたっけ
その大尉の下にいた『俺』です」

ミーナ「そう…今日は移動から何から疲れたでしょう、部屋まで案内するからそこで休んで頂戴」

俺「りょーかい」

138 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 06:15:20.22 ID:pREvvfEA0
バルクホルン「うう、むぅ…夜か…私は一体?」

俺「急に石柱に頭を全力で叩きつけて気絶したんだよ」

バルクホルン「そうだ、亡霊を見て冷静になろうと…」

俺「何の亡霊?結婚詐欺亡霊?」

バルクホルン「なんだそれは?たしかに俺は若干胡散臭い奴だったが…」

俺「酷くね?」

バルクホルン「当たり前だ、俺はいつも私をからかって…ん?」

俺「久し振りだね、バルクホルン中尉」

バルクホルン「う、うわああ、もぐぁ」

俺を見たバルクホルンが再び悲鳴を上げて倒れそうになるのを
腕を回して支え、右手でやわらかい口を塞いだ

俺「もう夜だから静かに、何時も言ってたカールスラント軍人がどうのこうのってのがあるだろ?」

バルクホルン「んんー…ふぅ、貴様は…本当に俺なのか?あの時の俺軍曹なのか?」

俺「トゥルーデの部下だった俺軍曹だよ、今は中尉だけどね~」

168 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 10:54:26.36 ID:pREvvfEA0
バルクホルン「…貴様はパ・ド・カレー撤退戦時に戦時中行方不明になり戦死扱いに…」

俺「でも生きてるよ、足でも確認するか?」

バルクホルン「御託はどうだって良い、本当に俺なんだな」

バルクホルンが確認するように俺の頬に触れようとするのを開いた右手で止め
ニンマリと俺が笑う

俺「トゥルーデ、生きて帰ったらどうするか覚えているか?」

バルクホルン「は…いッ!?////」

俺「それは肯定でいいのかな」

バルクホルン「いや、覚えているがあれはお前が勝手に!?」

俺「生き残れたら言うこと聞いてやるって話、俺出撃前に願いを言いましたよね?」

――――生き残ったらバルクホルン中尉、結婚してください、指輪も良いの準備しますから―――――

171 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 10:57:21.25 ID:pREvvfEA0
バルクホルン「いや、ほぼ新人のお前が生き残れるように渇をだな…」

俺「酷いなぁ、俺はあの約束の為に今まで必死だったのに…」

バルクホルン「う…それは…」

煮え切らない態度になるバルクホルンの顎を右手の人差し指と親指で作った輪に載せ
少しだけバルクホルンの顎を上げる

バルクホルン「…」

黒く澄んだ目が揺れつつ、ゆっくりと瞼が閉じていく

俺「なんて、さすがに合意も無いのに無理やり結婚なんてのもダメだよな~」

バルクホルン「はぇ、あ…ああ!当たり前だ!」

俺「トゥルーデも大丈夫みたいだし、戻るな~」

バルクホルン「ああ!ゆっくり休め!」



172 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 10:59:57.28 ID:pREvvfEA0

炎が我が故郷カールスラントを包み込む
家族と過ごした家も、草原も、町も何もかも形を崩して燃え上がる…
そんな光景を見るのだけでも耐え難い苦痛だが、私は守らねばならない

ミーナ「避難路周辺のネウロイを最優先で撃破します」

バルクホルン・エーリカ「了解」

一番最後の機の返事が聞こえない

バルクホルン「聞こえてるのか俺軍曹!?」

俺「聞こえてますよっと、けどこれじゃあ…」

実戦経験が薄い新人が町を見渡して表情が曇る
こいつもマルセイユと同じく上官を軽視する奴だがカールスラント軍人としてこの国の惨状を思う気持ちは同じらしい

俺「撤退戦か…」

この国が陥落する戦い、それにほぼ初実戦がこれではこいつの士気は考えるだけで最底辺だろう


173 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 11:02:35.38 ID:pREvvfEA0
バルクホルン「いつもはふざけている俺軍曹でも実戦は怖いか」

俺「…」

いつもの訓練なら『俺には幸運の女神が付いてるからな』などと根拠の無い理由を述べて
私を真っ先に狙いに来るというのに
だが私もこの状況で魔が差したのだろう

バルクホルン「こんな激戦だ、貴様が生き残ったら一つだけ言うことを聞いてやろう」

俺「…!」

暗い表情から一変して何かを思いついたような顔をする
どうせ日ごろから『負かしてやるからな』と私の訓練の中で言っていたのだ
『参った』と言うのがセキの山だろう
新人が生き残る糧とするならそれくらいならしてやろう、そう思ったのだが


俺「生き残ったらバルクホルン中尉、結婚してください、指輪も良いの準備しますから」

迷いも無くそれだけ告げて、奴は出撃した。

175 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 11:07:21.51 ID:pREvvfEA0
カールスラント大陸上空

バルクホルン「まだまだぁ!」ダダダダダダ

ミーナ「ハルトマンさんはトゥルーデの反対側をお願いします、私は避難路を確保します」

エーリカ「了解」

いつもなら軽口を叩くフラウが無駄口を叩かない、いや叩いてる暇も気分でもなかったのかもしれない

ミーナ「俺さんは海上から来る敵ネウロイの偵察を、可能であれば迎撃をお願いします」

俺「了解!ウンヴァーハイト!」

俺は姿を消して隊から離れ、町上空から海上へ単独で向かう
『俺』の固有魔法、自分の姿を消して相手に奇襲するという私にはあまり合わない方法で奴は敵を叩く
訓練でこそ隠れず戦えと言ったが、今日ほど隠れて安全に叩ける魔法が新人の奴にとってもありがたいと思ったことは無かった

俺<右も左もネウロイだらけだ!打ち漏らしたら撃墜頼むぜお二人さん>

エーリカ「ぇー…そっちで全部貰っちゃっていいんだよー」

俺<無茶いうなw 後で芋料理のフルコースをご馳走するからフォロー頼むぜ>

エーリカ「しかたないなー…約束だぞー」ダダダダダダ


176 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 11:10:25.67 ID:pREvvfEA0
バルクホルン「これだけ倒せば勲章ものだが、芋料理もありがたく頂こう」

俺<2人分!?手伝ってはくれるんだろうな?>

バルクホルン「ご馳走というのだから、俺一人で振舞ってくれるんだろう?ミーナもいるから3人分だな、楽しみだな俺軍曹」

俺<ああーもう!わかったよ、3人分腹いっぱいにしてやるから覚悟しておけ>

ミーナ「俺軍曹、海上の様子はどうですか?」

俺<今海上に出たところですミーナ少佐、そっちに向かってる物含めて小型ネウロイばっかりでキリが無いですね、中型以降は…いや>

俺<岸から12時方向に大型ネウロイを視認、方角は…撤退路にぶつかります!>

バルクホルン「くっ、こんな時に…」

俺<俺が時間を稼ぎます、撤退を早めに!>

ミーナ「無茶です!俺軍曹、撤退して援軍と合流して迎撃を…」

俺<大丈夫ですよ少佐、隠れながらやるので援軍の要請をお願いします。さくっと終わらせてあっちでお会いしましょう>

ミーナ「…わかったわ、無事を。 こちら…小隊、大型ネウロイを海岸12時方向に発見、増援を…」

それが『俺』との最後の交信だった。


177 悪運な俺 sage 2010/10/18(月) 11:14:03.73 ID:pREvvfEA0

医務室

バルクホルン「…ふぅ」

バルクホルン(今更あんな夢を見るなんて、あいつを見たせいか?)

私は体を起こし窓の外を見る
夕焼けの日が昇りまぶしい日差しが部屋を照らす

バルクホルン(あいつは結局戻っては来なかった、撤退を続けている内に奴は戦時中行方不明扱い あの激戦での墜落は不思議では無い…)

バルクホルン「だがアイツは帰ってきた、私たちの所に…全く、悪運の強い男だ」

寝すぎたせいで立ち上がった時に肩に違和感を感じる
寝汗も酷いし朝食の前に風呂に入ろう

バルクホルン「…坂本少佐が何故医務室で寝ている?」

医務室を出ようと扉に向かう途中
鼻に絆創膏を張られた坂本少佐がベットで眠っていた
訓練で事故でもあったのだろうか?

最終更新:2013年01月28日 14:39