異世界のウィッチその6
 ・・・なんだって。元の世界に?・・・やっと?

俺「本当か!?」

ゲルト「俺!?」

ミーナ「聞いてはダメよ!」

 ・・・501のみんなには、俺を成長させてくれて感謝している。
一度は、元の世界に戻らなくてもいいかもってまで思わせてくれた。
 ・・・でも。これは、俺が以前からずっと、望んでいたことじゃなかったか。
望んでいたことが、実現するんだ。安心できる世界に戻れるんだ。この際、敵だろうが構わないじゃないか。聞いちまえよ。

俺「どうやってだ?」

シャーリー「お、俺!」

ネウロイ「・・・とにかく、異世界への扉をつなげる事ができるんだ。
説明しようとしても、それを君達の言葉で表すことができなかったんだよ、許してくれ。
 ・・・一つだけいえるのは、『俺君の力』が必要らしいってこと。僕達だけじゃダメらしいんだ。
解析してわかった。君の力は、『時空と次元』っていう、誰にも扱えない力と密接に関係してるみたいだ。それを利用する」

異世界への扉・・・ネウロイが繋げる?俺と力を合わせて?それって。
俺が口を開こうとしたとき、ネウロイが声を発した。

ネウロイ「あ、勘違いしないでほしいのは、君をこの世界に連れてきたのは、僕達じゃないってことだよ」

俺「・・・」

宮藤「・・・」

ネウロイ「当然じゃないか、誰が好き好んで敵を増やそうとするかよ。馬鹿じゃないの」

俺「・・・本当、だな?本当に、帰れるんだな?」

ルッキ「俺!?」

シャーリー「だ、ダメだ!」

ネウロイ「君達がとやかく言うことじゃないだろう?」

『!』

ネウロイ「彼自身が決めることなのに、無理に引き止めることないじゃないか。それに君達と彼は、別に愛し合ってる仲じゃないんだろ?」

シャーリー「なっ・・・」

サーニャ「・・・///」

ゲルト「そ、そういう問題じゃない!」

ネウロイ「じゃ、戦力の低下を懸念してるってことなのかな?
ま、言わせてもらえばそれが僕達の一番の目的なんだけどね。そんなの当然じゃないか。
もし彼が弱っちい一般人だったなら、見向きもしないよ。
それは君達だって同じだろう?もし彼が魔法力を持ってなかったら、放逐していたはずさ。」

ミーナ「・・・」

ネウロイ「話が逸れちゃったね。・・・あ、俺君」

俺「・・・なんだ?」

まだ考えてる途中なのに邪魔すんなよ、と言おうとしたが我慢した。

ネウロイ「一つ良いことを教えてあげるとね、コレは罠じゃないよ。・・・君の固有魔法は把握してるんだ。
もし固有魔法を発動されたら、こっちだってただじゃ済まないし、
 ・・・万が一の可能性としては巣ごと吹っ飛んじゃうかもしれないからね。・・・それだけ、君は僕達にとって危険なんだ。
結局のところ、僕達の戦いために君を元の世界に戻す手助けをするってことなんだけどね。
そういう意味では、僕達は本当に、心の底から君を帰してあげたいって思ってる。
 ・・・悪い話じゃ、ないと思うんだけどなぁ・・・」

俺「・・・」

サーニャ「お、俺さん・・・」

ネウロイ「周りに何言われたって気にするなよ。自分さえ良ければ他人なんてどうだっていい。そうだろ?」

 ・・・そう、なのか?

ネウロイ「君は君の事だけ考えればいい。そのほうがよっぽど人類らしいと思うよ」

ゲルト「黙れ!貴様に人の何がわかる!?」

ネウロイ「何って、人類ってのはそういうものらしいじゃないか。そういうものだって情報があるよ」

宮藤「・・・そんな、そんなこと・・・」

リーネ「そんなことありません!」

ネウロイ「ふ~ん、そう」

ルッキ「うじゅ~・・・ヤな感じ」

ネウロイ「そうかい?済まないね。
 ・・・また話が逸れちゃったか。で、どうだい、俺君?・・・決断は。僕達の巣に、ついてきてくれる気になったかい?」

俺「・・・」

ネウロイ「こっちに来なよ。元の世界に戻ろうよ。元々、この世界と君は無関係なんだから」

 ・・・そうだ。元々、俺は無関係なんだ。仕方ないから、帰るまで生きるために戦ってきたんじゃないか。
戻れれば、それでいいじゃないか。後のことなんて知ったことじゃない。
 ・・・知ったことじゃ・・・

サーニャ「・・・俺、さん・・・!」

 ・・・
違う。そんなことない。『元々は』関係なかったかも知れないが、『今は』違うんだ。

俺「・・・まだ、決められない」

ゲルト「!」

サーニャ「・・・」ホッ

ネウロイ「・・・やっぱりそうかい」

俺「できることなら、俺が答えを出すまで待っていてほしい」

ネウロイ「うん、わかった。いいよ、待っててあげる。それまでは、君達に攻撃しないって誓うよ」

エーリカ「・・・え?」

ゲルト「なんだって!?」

坂本「信用できんな」

ネウロイ「もちろん僕達だって、攻撃したいに決まってるさ。でも、そうすると俺君の信用を得られないだろ?
だから、こっちだってこうする以外ないのさ」

サーニャ「・・・」

ネウロイ「あ、そこの、君達の中では偉いらしい赤毛の人類さん」

ミーナ「・・・何かしら?」

ネウロイ「今の話のことは、君達よりもっと偉い人類さんたちには言わないほうがいいよ。
どうしても俺君のことを交えて話さなくちゃいけないだろうからね。俺君に迷惑はかけないんだろ?
それにそもそも、僕は人類と共存したくてこうして話しているわけじゃないからね」

ミーナ「・・・」

ネウロイ「じゃ、俺君。僕は毎日、この時間にここにくるからね。待ってるよ」

そう言って、ネウロイは離れていった。

最終更新:2013年01月28日 15:52