Episode1 『再会、そして・・・』
その後宮藤たちは扶桑海軍の軍艦に乗せてもらいカールスラントへと向かった。
幸いにも道中ネウロイに襲われることも無く無事に航海を終えた。そして・・・
?「芳佳ちゃん!」
芳佳「リーネちゃん!」
基地に到着後はじめに自分に駆け寄ったのは栗毛で三つ編みの少女。
宮藤の一番の親友であるリネット・ビショップ曹長だった。
リーネ「ここまで来るのに大丈夫だった?ネウロイにあわなかった?」
芳佳「うん!一回も会わなかったよ!」
リーネ「よかったー!」
リーネに続いて宮藤の周りに続々と懐かしい顔が集まり始める。
?「よしかー!」
?「よー、宮藤。元気だったか?」
声の主は少し色黒のロマーニャ人の少女と、胸の大きなリベリオン人の女性だった。
?「元気そうダナ、ミヤフジ。」
?「久しぶり、芳佳ちゃん。」
反対のほうにはカタコトっぽく話すスオムス人の少女と、透き通るような白い肌のオラーシャ人の少女がいた。
芳佳「エイラさん!サーニャちゃん!」
?「ひ、久しぶりだな。み、みやふふふじ。」
?「トゥルーデなんで緊張してんの?あ、宮藤ひさしぶりー」
後ろからは軍服をきっちりと着た少女と、金髪ショートヘアの少女がいた。どちらもカールスラント人だ。
芳佳「バルクホルンさん!ハルトマンさん!」
そんな再会を喜び合う彼女達を坂本は微笑みながら見つめる。
?「長旅ご苦労様、美緒。」
そう話しかけてきたのは赤毛のロングヘアーの大人びたカールスラント人の女性。
坂本「ミーナ・・・!」
?「坂本少佐!!」
そう叫んで坂本に駆け寄ってくるのは金髪ロングの
メガネをかけた少女だった。
坂本「ペリーヌも・・・!元気だったか?」
ペリーヌ「はい!少佐もお元気そうで何よりです!」
ミーナ「道中は何も無かったそうでよかったわ。」
坂本「ああ、それに、2人とも相変わらずのようだな。はっはっは!」
ミーナ「それをいうなら・・・」
ペリーヌ「少佐も、ですわ。」
各々扶桑組との再会を喜び合った。
夜
---ブリーフィングルーム---
ルッキーニ「やっぱよしかのごはんが一番!」
バルクホルン「ああ、久々にまともな料理が食えた気がするな。」
シャーリー「大尉殿はほんとうに宮藤が好きだな~」
バルクホルン「な、なにをいうかリベリアン!///」
エイラ「サーニャはどうだっタ?うまかったカ?」
サーニャ「うん、おいしかったよ、エイラ。」
エイラ「そっかー!ならワタシもおいしかったと思うゾ!ミヤフジ。」
エーリカ(『なら』ってなんだよ『なら』って・・・)
芳佳「えへへ、そうかな///」
リーネ「それにペリーヌさんが持ってきてくれた紅茶もおいしかったよね。」
坂本「うむ、ひさびさに欧州の茶の味を堪能できたな。」
ミーナ「そうね、なんだか疲れが取れた気がするわ。」
ペリーヌ「お、お褒めに預かり光栄です///」
ミーナ「さて、話が盛り上がっているところ悪いけれど、そろそろブリーフィングに移りたいと思います。」
皆が席に着いたところでミーナが話を始める。
ミーナ「まず初めに今回の作戦に扶桑から坂本少佐と宮藤さんが駆けつけてくれました。」
ミーナ「2人は知ってのとおり前回の作戦で魔力を失っていて飛ぶことは出来ません。」
ミーナ「なので2人には主に私達の生活のサポートに回ってもらいます。」
ミーナ「坂本少佐はこれまでどおり訓練指導。そして宮藤さんにはこの基地の軍医として働いてもらうことになります。」
空気が少し重くなる。そう、宮藤と坂本はもう飛ぶことが出来ないのだ。
ミーナ「ほらみんな、そう落ち込まないの!また一緒にこうして集まれたんだから!」
芳佳「そうだよみんな!私、皆と会えただけでうれしいよ!」
バルクホルン「・・・しかし貴重な戦力を2人も失ったとなるとな・・・・・・」
エーリカ「これから9人でどーすんのさ。」
ミーナ「・・・そのことだけれど、少しお話があります。」
皆が首をかしげる。
ミーナ「明日から、新しい仲間が加わります。」
数秒間の沈黙・・・そして
全員『えええええええええええええええー!』
坂本「そんな話は聞いてないぞ、ミーナ。」
ミーナ「ええ、先ほど連絡が入ったばかりなのよ。」
ルッキーニ「ねーねー!どんなウィッチなの?」
シャーリー「あたしも気になるな~」
ミーナ「う~ん・・・ごめんなさいね、実はまだどんな子が来るか良くわからないの。」
ルッキーニ「なーんだ~」
エーリカ「ちぇ~、来るまでのお楽しみか~」
バルクホルン「即戦力になる奴ならいいんだが・・・」
エーリカ「トゥルーデが考えることって・・・」
シャーリー「そんなんばっかだよな~」
バルクホルン「な・・・どういう意味だお前達!!」
ミーナ「はいはい静かに。」
ミーナ「とりあえず明日にも到着するそうですから、みなさん仲良くしてあげてね。」
こうしてとりあえずこの日のブリーフィングは終了した。
翌日・・・
夜のブリーフィング・・・
ミーナが難しい顔をしながら口を開く。
ミーナ「えー・・・みなさん、昨日言ったとおり今日から新しい仲間が加わります・・・」
芳佳「なんか今日のミーナ隊長少し変だね・・・」ヒソヒソ・・・
リーネ「うん・・・なんかあったのかな・・・」ヒソヒソ・・・
ミーナ「それじゃあ紹介します・・・入ってきて。」
?「失礼します。」ガチャ
入ってきたのは・・・
ミーナ「本日より配属となる・・・俺さんです。」
俺「えっと・・・はじめまして、俺と申します。階級は一等兵です。どうぞよろしくお願いしますっス。」
メガネをかけた白髪セミロングの青年だった。
全員「ええええええええええ!!」
バルクホルン「みみみみミーナ!これはどういうことだ!それに一等兵だと!?」
ペリーヌ「お・・・男の人だなんて!!」
坂本「ふむ・・・男・・・か・・・」
サーニャ「あれ・・・?この声・・・」ボソッ
皆が騒ぎ出す。
ミーナ「みんな落ち着いて!」
その声に皆が静まり返る。
ミーナ「彼は男性ながら魔力を持っていて、今回カールスラントを開放するにあたって戦力増強のために彼がこの部隊に投入されることになりました。」
ミーナ「一等兵と言っても公式に記録が残されていないだけで、彼はこれまで
アフリカや様々な国で
ナイトウィッチとして活躍していたそうよ。」
エイラ「ナイトウィッチならサーニャがいるじゃないカ!」
エイラが不満そうな口調で言った。
サーニャ「エイラ・・・」
ミーナ「そうね、確かに私たちにはすでにサーニャさんがいるわ。」
ミーナ「今回彼が投入されたのは別の理由があるの。」
エイラ「別の・・・理由・・・?」
ミーナ「ええ、それに関しては彼の口から直接教えてもらいましょう。俺一等兵、あなたの能力について説明をお願いします。」
俺「はいっス。」
俺「えと、自分はちょっとそこらのウィッチさんとはちょっと違うみたいで複合して2つ、能力が備わってるんス。」
バルクホルン「具体的にはどういう能力だ?」
俺「はいっス。まず一つはナイトウィッチのもってる魔導針っス。」
俺「それなりになら索敵も行えるっス。まあ範囲はそれほど広いとはいえないっスけど・・・」
坂本「それで、もう一つは?」
俺「はい、もう一つは魔眼が使えるっス。」
俺「このメガネに術式が彫ってあって今は抑制されてるっスけど、これをはずせば・・・」カチャ・・・
瞬間、
ピコピコ
と使い魔の耳と尾が発現し、同時に、
キュイイイイイン!
という音と共に青年の瞳が藤色に染まる。魔眼が開放された合図だ。
坂本「ほう・・・両目とも魔眼なのか・・・」
俺「そうっス。両目なんでコアが立体視できるっス。ただあまり遠くを見るってのはできないっスね。」
そういって彼はメガネをかけなおし、魔眼がしまわれた。
エーリカ「それでそれで?まだあるんでしょ?」
ゲルト「2つと言っていただろうハルトマン・・・」
ルッキーニ「え~、つーまーんーなーいー」
俺「あはは・・・」
シャーリー「こらこら、ルッキーニ。」
ルッキーニ「うじゅ~」
ミーナ「はい、じゃあ説明はそのぐらいね。」
ミーナ「今ので分かったと思うけど、彼は坂本少佐の代わりに魔眼が使えるウィッチとしてここへ連れてこられたってことよ。納得してもらえたかしら、エイラさん?」
エイラ「あ・・・ああ。」
ミーナ「はい、結構!それじゃあ今日は解散とします。」
ミーナ「それで、俺さんを部屋に案内したいんだけれど・・・」
一人の少女が手を挙げる。
サーニャ「あ、あの・・・私が・・・」
エイラ「サーニャ!?」
サーニャ「私が・・・案内します・・・」
ミーナ「そう?じゃあお願いしていいかしら?」
サーニャ「はい。」
エイラ「な・・・なら私も行くゾ!」
ミーナ「そうね。じゃあ2人にお願いするわ。」
サーニャ&エイラ「了解。」
---基地内廊下---
俺「あ~、なんか申し訳ないっス・・・案内してもらっちゃって・・・」
サーニャ「いいえ・・・いいんですよ・・・」
エイラ「そーだゾ。サーニャの厚意を無駄にすんなヨ。」
サーニャ「エイラ・・・」
俺「は・・・はぁ・・・ありがとうございますっス。」
サーニャ「それで・・・俺さん・・・」
俺「はい、なんスかリトヴャク中尉?」
サーニャ「え・・・えと・・・以前夜間哨戒中にお話ししたことがあったんですけど・・・覚えて・・・ないですか・・・?」
俺「覚えてるっスよ。」
サーニャ「え・・・?」
俺「覚えてるっス。以前一緒にオラーシャの話をしましたよね。」
サーニャ「はい・・・」
俺一等兵は扶桑とオラーシャのハーフだった。
以前彼が幼い時にオラーシャに住んでいたことがあり、それなりにはオラーシャについて知っていた。
その上ナイトウィッチであったためサーニャとも一度哨戒中に話していたのだ。
俺「それにカードも交換しましたし良く覚えてますよ。」
サーニャはよく夜間哨戒の際他国のウィッチと通信を取り合ったりしている。
ここで言うカードはその交信した記念として相手に贈る「QSLカード」のことだ。
サーニャ「よかった・・・」
俺「?」
サーニャ「いつか会おうって約束したの覚えてませんか?」
エイラ「なっ・・・!」
俺「ええ、もちろんっス。」
俺「こうして会うことが出来て本当に嬉いっスよ。」
サーニャ「私も・・・嬉しいです。」
エイラ「さ・・・サーニャ・・・」
俺「どうかしたっスか、ユーティライネン中尉?」
エイラ「な・・・なんでもない!なんでもないゾ。」
少し頬を膨らませてぶっきらぼうに言う。
サーニャ「あ・・・ここです。」
あれこれと話している間にあてがわれた部屋へと到着した。
俺「ここまでありがとうございました。リトヴャク中尉、ユーティライネン中尉。」
エイラ「礼には及ばないゾ。」
サーニャ「またお話しできたら嬉しいです・・・」
俺「はい、もちろんっス。」
サーニャ「それじゃあまた明日・・・」
エイラ「じゃーナ。」
俺「お休みなさいっス。」
最終更新:2013年01月29日 14:08