『バレンタイン特別番外編』
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<ある冬の日の501>
<ロマーニャ基地内・厨房>
俺「バ・・・バルバロッサぁ?」
リーネ「
バレンタインです。どういう聴覚してるんですか・・・」
俺「それで、そのバレンタインってのは何なんだ?」
リーネ「仲のいい友達や、普段お世話になっている人に「ありがとう」っていう気持ちを込めて、チョコを渡す日の事ですよ」
俺「へぇー?」 (世話になった人か・・・)
リーネ「それとす、す、好きな人とかも……」 ゴニョゴニョ
俺「んで、それっていつなんだ?」
リーネ「え?あっ、2月の14日です」
俺「って、明日じゃねぇか。・・・ああ、さっきからその準備してたのな」
リーネ「そうですね」
ガチャッ
宮藤「リーネちゃん持って来たよー……って、Σ 俺さん!?」
俺「ぃよー宮藤。・・・・・どうした?そんなに驚いた顔しちまって」
宮藤「お、俺さんは何でここに居るの?」
俺「あ?……ああ、小腹が空いたからさ。何か食べようかなーって思ってよ。そしたらリーネがここでバ・・・バ、バイストンウェルだっけ?」
リーネ「バレンタインです。何でどんどん遠ざかって行くんですか・・・」
宮藤「と、とにかく今は出てって。バレンタイン直前の台所は、男子禁制なの!」
俺「そういうモンなの?」
宮藤「そういう物なの!」 ズイッ
俺「あーわかったわかった。邪魔者は退散しますよっと」 テクテク
ガチャッ、キィッ……、ガチャン!
宮藤「・・・さてっ、俺さんも居なくなったし始めよっか。」
リーネ「うん。それじゃあ、まずはチョコを・・・(サクッ、サクッ)こんな感じに刻んでって」
宮藤「わかった。(サクッ、サクッ)・・・こんな感じかな?」
リーネ「うんっ、その調子」
サクッ、サクッ
宮藤「ごめんねリーネちゃん。付き合わせちゃって。私チョコなんて作った事無いから・・・」
リーネ「いいよー別に。だって私達友達でしょう?」
宮藤「リーネちゃん・・・!」 ジーン……
リーネ「それに俺さんとの付き合いもそれなりに長いしね。チョコくらい作ってあげないと」
宮藤「・・・一応聞いときたいんだけど、それって義理チョコ・・・だよね?」
リーネ「そうだけど?」
宮藤「だよねっ、そうだよね!」
リーネ「芳佳ちゃんどうしたの・・・?」
宮藤「な、なんでもないっ!とにかく続き続き!」 サクッ、サクッ
リーネ「う、うん」 サクッ、サクッ
ガチャッ
エイラ「ん?宮藤達か」
サーニャ「甘い匂い・・・」
宮藤「エイラさん、サーニャちゃん」
リーネ「その荷物はどうしたんですか?」
エイラ「ああ。明日バレンタインだろ?サーニャが俺にチョコを作ってやろうってナ」
宮藤「えぇっ!サーニャちゃんも!?」
エイラ「な、何そんなに驚いてんダヨ・・・」
サーニャ「うん。大事な仲間だもん・・・」 コクリ
エイラ「私は本当はあんな嫌な奴の為にチョコ作るなんて御免なんだが・・・、サーニャがどうしてもって言うから今回は特別にダナ」
宮藤(とは言いつつ、エイラさんも結構乗り気に見えるよ……)
宮藤(確かこの2人って、夜間哨戒任務の時俺さんとずっと一緒だったし、楽しそうにゲームしてたし・・・。何時の間にか仲良くなってたよね)
ガチャッ
ルッキーニ「うわぁっ!チョコが沢山~♪」
エイラ「お、シャーリーにルッキーニか」
ルッキーニ「みんな何やってるのー?」
サーニャ「俺さんにバレンタインのチョコを作っているの」
ルッキーニ「うじゅあ!面白そうー!」
シャーリー「よーし、ならあたし達もあいつの為にやってやるか~?」
ルッキーニ「うんっ。驚かせちゃおうーっ♪」
エイラ「材料は山ほど用意してあるからナ。遠慮せずに使えヨ」 どっちゃり
シャーリー「サンキュー」
ガチャッ
ペリーヌ「な、何なんですのこの騒ぎは・・・」
ルッキーニ「バレンタインだよっ」
リーネ「バレンタインですし、俺さんにチョコを作ってあげようと思いまして」
ペリーヌ「俺さんにですの?」
エイラ「なんだ、おまえも一緒にやるカ?」
ペリーヌ「遠慮しときますわ。私別にあの方の事は───」
坂本「お、何だ何だ。盛り上がってるじゃないか」 ヌッ
ペリーヌ「Σ ひゃっ!坂本少佐・・・?」
ミーナ「そう言えば、明日はバレンタインだったわね」
坂本「バレンタインか……。せっかくだし、俺に義理チョコでも作ってやるか?あいつも普段頑張っているしな」
ミーナ「そうね。それに、偶にはこういうのもいいわね」
ペリーヌ「あ、あのっ、私もご一緒してもよろしいでしゅっ、・・・でしょうか?」
坂本「ん、いいぞ。一緒に作るかペリーヌ」
ペリーヌ「は、はいっ!ありがとうございますわ」
宮藤(どんどん渡す人が増えて行く・・・。私も頑張らなくっちゃ!)
ガチャッ
エーリカ「なになにみんな何やってんのー?」
坂本「明日はバレンタインだし、俺の奴に義理チョコでも作ってやろうと思ってな」
エーリカ「へ~面白そうっ♪じゃあ私も───」
バルクホルン「貴様は駄目だハルトマン」 ガシッ
エーリカ「えぇー、なんでだよー」 ブーブー
バルクホルン「・・・一度自分の胸に手を当てて考えてみろ」
エーリカ「柔らかい」 ムニュ
バルクホルン「そうじゃないだろ!」
エーリカ「じゃあいいや。私の分はトゥルーデが一緒に作ってよ」
バルクホルン「私がか・・・?私は別にチョコなんて───」
エーリカ「作ってあげないの?トゥルーデが作ってあげたら俺、すっごい喜ぶと思うけどね~♪」
バルクホルン「・・・じゃ、じゃあ作るか。言っておくが義理チョコだからな?」
エーリカ「本当に~?」 ニヤニヤ
バルクホルン「ほ、本当だ。すっごい義理だ!」
エーリカ「はいはい、そういう事にしといてあげるねー」 (そんなに慌てちゃって……) クスクス
<次の日!(バレンタイン当日)・談話室>
俺(今日は糞寒ぃな・・・。こういう日は、暖炉に限るっ) ヌクヌク
宮藤「俺さん俺さんっ♪」
俺「んー?よぅ宮藤。どうしたよ」 ポカポカ
宮藤「はいっ、バレンタインチョコ♪」 スッ
俺「・・・俺に?」 キョトン
宮藤「うん、食べてみてっ?」
俺「それじゃあ……」 ヒョイ、モグモグモグモグ
宮藤「・・・・・」 ドキドキ
俺「うん、美味いぞ」 ニコッ
宮藤「ほ、本当に?」
俺「ああ、本当に美味しい。嬉しいよ宮藤。ありがとうな」 ナデナデ
宮藤「えへへ、どういたしまして///」 (これ久しぶり・・・///)
宮藤「・・・ところで、今日はもう誰かにチョコ貰ったりした?」
俺「いや、おまえだけだけど」 モグモグ
宮藤「そうなんだー」
宮藤(やった。一番乗り!) グッ
140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 16:09:26.96 ID:7+UKWzKaO
バレンタイン当日の余った壁がまだまだ役に立ちそうだ。
支援!
141 :試作な俺-特別番外編 支援感謝:2011/02/15(火) 16:10:56.30 ID:bo/SgpkCO
ガチャッ
リーネ「あ、芳佳ちゃんもう渡しちゃったんだ」
宮藤「うんっ、一番最初に渡したくて♪」
ペリーヌ「まったくこういう時だけ手の早い事・・・。どうぞ俺さん、バレンタインチョコですわ」 スッ
リーネ「私からもどうぞ~」 スッ
俺「2人共か・・・?」
リーネ「食べてみて下さいっ」
モグモグモグモグ
俺「美味しい。ありがとな、リーネ、ペリーヌ」 ニコッ
ペリーヌ「ま、まあ当然ですわね。言っておきますが、と、当然義理ですからね?」
リーネ「良かったです」 (ペリーヌさんたら恥ずかしがってる・・・♪)
ガチャッ
エイラ「あ、居た居た。探したゾ」
サーニャ「俺さん。はい、バレンタインチョコ」 スッ
俺「2人もくれるのか?ありがとうっ」 ニコッ
エイラ「言っておくけど、こんなん特別だからな?今日だけだかんナ」
サーニャ「食べてみて・・・?」
<近くの物陰>
< ワイワイガヤガヤ
バルクホルン「俺の奴・・・嬉しそうだな」 ←出るタイミングを伺っている
バルクホルン(渡すタイミングを逃した・・・。それに───) パカッ ←箱を開ける音
ハート型のチョコレート達「」 ぎっしり
バルクホルン(な、何故私はこんな形を選んでしまったんだ・・・)
~~~~~~~~~~昨日~~~~~~~~
バルクホルン『~~~♪』 (偶にはこういうのもいいものだ。俺の奴、喜ぶかな・・・) テキパキ
バルクホルン『さて、次は型を───ん?』
ハートの型『』
バルクホルン『・・・・・・・』
バルクホルン『こ、これ使ってみるか・・・』
バルクホルン『この形が定番らしいからな。様式美という奴であって、べ、別に他意は無い』
バルクホルン『って、誰に言い訳しているんだ私は』
エーリカ(さっきからトゥルーデがなんか小声でブツブツと型に話しかけてる・・・)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
バルクホルン(くっ・・・。私とした事が一時のテンションに身を任せてこのようなミスを招くとは……)
バルクホルン(宮藤もリーネもペリーヌもエイラ達もみんな丸系や四角系・・・。ハート型なんて1人も居ないじゃないか)
バルクホルン(ただでさえ出遅れたのに、これでは余計渡しづらいぞ・・・)
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 16:18:11.17 ID:ZvMx9fHi0
かわいい
144 :試作な俺-特別番外編:2011/02/15(火) 16:20:42.20 ID:bo/SgpkCO
バルクホルン(・・・そうだ!ハルトマンの分として作ったチョコは、ハート型では無い。あいつが渡す前に交換を───)
エーリカ「俺、美味しい?」
俺「すっげぇ美味いよコレ。ありがとうな」 モグモグ
エーリカ「にゃははー、どういたしまして」 (トゥルーデが作った奴だけど)
バルクホルン(しまった遅かったか!どうする・・・?)
バルクホルン(・・・そうだ。今から作り直せばいいんだ。まだまだ14日は半ば。時間はたっぷりある)
バルクホルン(まだ厨房に材料が残って居た筈だ・・・!) タッタッタッタッ……
<チューボーですよ!>
バルクホルン「・・・無い。無い。無い!」 ガサゴソ
バルクホルン「ど、どういう事だ。一回分は材料が残っていた筈なのだが・・・」
バルクホルン(・・・無い物は仕方がない。これを渡すしかないか・・・) トボトボ
<再び談話室>
ルッキーニ「俺、美味しいー?」
俺「うん、美味いぞ。ありがとなルッキーニ、シャーリー」 モグモグ
シャーリー「喜んでもらえて良かったなルッキーニ」
ルッキーニ「えへへー」 テレテレ
坂本「俺、バレンタインチョコだ。受け取ってくれ」 スッ
ミーナ「俺さん普段頑張っているからね。ご褒美よ」
145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 16:20:44.18 ID:Kh7w2rga0
支援しえん
お姉ちゃんカワイイ
146 :試作な俺-特別番外編 支援ありがとう:2011/02/15(火) 16:26:45.13 ID:bo/SgpkCO
バルクホルン(し、しまった。最後になってしまった!しかもやはり、ハート型チョコなんて私だけ・・・)
バルクホルン(うぅっ、ますます渡しづらくなってしまった・・・) コソコソ
シャーリー(ん?あそこに隠れて居るのは…………)
シャーリー(はっはぁーん、成る程。恥ずかしくて渡せないんだな・・・よし)
バルクホルン(待てよ。別に今無理に流れに乗って渡す必要なんて無いんじゃないか?)
バルクホルン(そうだ。後で個人的に渡せばいいんだ。ここはひとまず退散───)
シャーリー「何やってんだよ」 ヌッ
バルクホルン「うわあああああっ!??」
シャーリー「うわっ、いきなり大声出すなよ。頭に響くだろ」
バルクホルン「な、な、な、何の用だ!」
シャーリー「あんたこそ、こんな所に隠れて何やってんだよ。覗きか?」
バルクホルン「の、覗きでは無い!そんな事するか!」
シャーリー「じゃあ何を?」
バルクホルン「そ、それは・・・その・・・・・」
バルクホルン「チョ、チョコをだな、その・・・」 モジモジ
バルクホルン「うぅー・・・///」
シャーリー(あーあー、またこんなに女々しくなっちゃって。バレンタインの力、恐るべし)
147 :試作な俺-特別番外編:2011/02/15(火) 16:33:31.70 ID:bo/SgpkCO
シャーリー「それじゃあ早速、渡しに行くぞー」 ガシッ
バルクホルン「ま、待てっ、まだ決心が───」
シャーリー「さっきの大声でみんなにはとっくに気付かれちゃってるよ。腹括りなって」 グイッ
バルクホルン「そ、そんなっ・・・」
スタスタスタスタ
エーリカ「あ、トゥルーデ」
宮藤「バルクホルンさん」
エイラ「やっぱりさっきの声は大尉だったんだナ」
シャーリー「ほら、頑張れ。いつもの調子。普段の自分で自然体にだ」 ひそひそ
バルクホルン「ふ、普段の私・・・?」
シャーリー「いつも俺とは普通に話せてるだろう?普段通りの感覚で行けばいいんだよ。・・・ファイトっ!」 トンッ
バルクホルン「あっ・・・」 トテテ
シャーリーに背中を押され、バルクホルンは俺の前に立つ。チョコレートは俺から見えないように後ろ手で背中に隠している状態だ
俺「トゥルーデ?」
顔が赤くなっているのが、自分でもわかる。動悸が止まない。止んでくれない
バルクホルン「お、俺・・・・・」 (えぇい落ち着け私の心臓!覚悟を決めろゲルトルート!) ドキドキドキドキ
バルクホルン「こ、こ、こ・・・・・」 モジモジ
バルクホルン(このチョコを・・・・・!) ドキドキドキドキ
バルクホルン「こ、こ、このっ、こっ・・・・・」 (普段の私!普段の私・・・!)
俺「・・・こ?」
バルクホルン「・・・・・こ」
バルクホルン「こんないい天気なのに、何を怠けているんだ貴様は!さぁ、今すぐ訓練に行くぞ!!」
シャーリー(”普段っての私”ってそういう意味じゃない!) ズルッ
俺「は?いい天気って・・・外吹雪いてんぞ?こんな日に特訓だって・・・」
バルクホルン「だ、だからこそだ!過酷な環境でより鍛えられるいい機会だ。ほら、早く行くぞ!!」 グイッ!
俺「ちょっ、わかった!わかったから引っ張るなって!」 トットト
タッタッタッタッ……
リーネ「行っちゃった・・・」
シャーリー「あいつ・・・」
エーリカ「トゥルーデェ…………」
宮藤(俺さんにチョコあげるのかと思った・・・)
<基地周辺(猛吹雪)>
俺「トゥ、トゥルーデぇぇっ!!今にも凍え死にそうだぞォ!!!」 ガクガクブルブル
バルクホルン「き、気合いだ気合いぃぃっ!心頭滅却すれば火もまた何とやらだぁ!!」 ガクガク
俺「トゥルーデそれ逆ゥ!それは逆のパターンだからァ!!」 ガクガクブルブル
バルクホルン「と、とにかく気合いだ!わ、わ、私について来ぉーいっ!!」 ガクガクガクガク
バルクホルン(何をやっているんだ私はぁーーーー!!!)
150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 16:41:42.12 ID:7+UKWzKaO
トゥルーデは犠牲となったのだ……
支援
254 :試作な俺-特別番外編 おkありがとう始める。>>148からの続き:2011/02/15(火) 23:00:59.63 ID:bo/SgpkCO
<その日の夜遅く・基地内廊下・俺の部屋前>
バルクホルン(私としたことが、チョコレートを談話室に置き忘れていたとは・・・。探していたらこんな時間になってしまった)
バルクホルン(だが、まだ14日である事に変わりはない。今日のうちに俺にチョコを───) スッ
バルクホルン(ま、待てっ。何て言って渡せばいいんだ・・・?) ピタッ
プラン
その1『バレンタインチョコだ。言っとくが義理だからな』
バルクホルン(いやいや、素っ気なさ過ぎるだろ・・・)
プラン2『バレンタインチョコだ。受け取れ』
バルクホルン(・・・少し高圧的すぎるな)
プラン3『おまえの為に作ったんだ。受け取ってくれるか?』
バルクホルン(これは少し……恥ずかしいな・・・)
プラン4『これが、私の気持ち(ハァト)だ。大好きだぞ、俺・・・』
バルクホルン(そ、そんな事もっと言えるかぁ!!///)
バルクホルン(どうするべきか・・・) アーデモナイ コーデモナイ
――――――――――<1時間後>――――――――――
プラン69『バ・・・、バレンタインチョコだ!べ、別におまえの為なんかでは無いんだからなっ!』
バルクホルン(いや、これも微妙だな・・・) ウーン
バルクホルン(中々渡し方が決まらないな・・・。こんな事なら、昼間にみんなと一緒に渡しておけば良かったんだ)
バルクホルン(大体こんな遅い時間に個人で部屋を訪ねるだなんて、さっきよりよっぽどハードルが高いじゃないか。……いや遅くなったのは私の自業自得だが)
バルクホルン(いっその事明日にでも渡すか?……いやこれ以上チャンスを逃すのもな・・・)
「さっきから人の部屋の前で何やってんだ?」
バルクホルン「用事があるんだが、どうやって中に入ろうか迷っているんだ・・・」
「普通に入ればいいだろ」
バルクホルン「いや、それは確かにそうなんだが、用件が用件だから─────って、俺!?何時の間に私の後ろに!」
俺「今戻って来た所だけど。・・・まぁいいや」 ガチャッ
俺「用事があるんだろう?廊下は寒いから、中で聞くよ」
バルクホルン「入っていいのか?」 (本編ですらまだ入った事が無いのに・・・)
俺「大丈夫だ、問題ない。大したモンは無いけどどうぞ」
バルクホルン「で、では、失礼する・・・」
キィッ……、ガチャン!
<俺の部屋>
俺「ま、テキトーな所に座ってくれよ」
バルクホルン「ああ」 (これが、俺の部屋・・・)
258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:06:38.40 ID:ZvMx9fHi0
メタ発言すんなwww
支援
259 :試作な俺-特別番外編 支援ありがとう:2011/02/15(火) 23:12:31.80 ID:bo/SgpkCO
部屋には置物や銃弾や木彫りの人形など色々な物が置かれ、本棚にはビッシリと本が並んでいる。
物が沢山置かれているがキチンと整理整頓されている為、散らかっているという印象はまるで無い。
バルクホルン(綺麗だな……、ちゃんと片付けられている。どこかの誰かさんとは大違いだ) トサッ
バルクホルン「・・・ん?あのペナントは確か……」
俺「ああ、あんたとローマに行った時に買った奴だよ」
バルクホルン「そう言えば、あそこに置いてある置物も・・・」
俺「それもそう。あの時買った奴だな。置物はそういうのばっかだよ」
バルクホルン(通りで、どこかで見た事のあるような奴ばかりな訳だな・・・ん?) チラッ
バルクホルン「俺・・・、この木彫りの置物、”パトゥーリア”じゃないか!」
俺「ああ、独創的な形だったからな。ちょっと作ってみた」
バルクホルン「作ってみたって・・・、ネウロイだぞ?」
俺「いいじゃん。もう倒しちまったんだし」
バルクホルン「・・・まぁ、それもそうか。これは俺が作ったんだよな?よく作れたな」
俺「独創的って言ってもネウロイだし、シンプルだからな。形を覚えていたんだよ
俺「人間だってデフォルメの単純な奴なら、設計図とかは要らないな。気合い入れて作るとなると、必要だろうけど」
バルクホルン「凄いじゃないか・・・。でも、彫刻の心得があった訳じゃないんだろう?」
俺「本で色々読んでな。最初は見様見真似だったんだが、慣れてくると楽しくってさ。本読むのに飽きた時とかは代わりにこれで暇潰してんだ」
バルクホルン「ふーん・・・。本と言えば、沢山そこの本棚に並んでいるな」
俺「全部書庫から借りて来た奴だけどね」
バルクホルン(ん?あの一冊だけブックカバーがかかっているな。何故だ・・・?)
バルクホルン(気になる・・・) スタッ
スッ
俺「!!! ま、待て!それに触れるな!!」
バルクホルン「えっ?」 ピタッ
俺「あ、いや、とにかく触っちゃダメだ」
俺(アレは整備のおっさん達が譲ってくれた、とっておきの秘蔵本・・・)
俺(アレをトゥルーデに・・・いや、みんなに見られたら、部隊での俺の立場が終わる・・・。トゥルーデにも嫌われるかもしれないし)
バルクホルン「いや、ちょっと気になっただけなんだが・・・」
俺「勝手に人の部屋を漁るのは良くない。とりあえず座ろうか」 クワッ!
バルクホルン「あ、ああ、すまん……」
俺(今度からベッドの下にでも隠しておくか……)
261 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:15:02.12 ID:PJmZO3Ih0
坊や・・・せめて天井裏に隠そうね支援
262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:15:49.08 ID:h9dXQ7dm0
整備のおっさん「ちゃんと偽装カバー付けとけっていったろ?」
263 : 冒険の書【Lv=3,xxxP】 :2011/02/15(火) 23:17:01.77 ID:L9RS/Phq0
支援
264 :試作な俺-特別番外編 支援感謝。まぁ子供だしね……:2011/02/15(火) 23:19:18.92 ID:bo/SgpkCO
俺「・・・んで、あんたは何しに来たんだ?」
バルクホルン「そ、そうだった」 (忘れる所だった)
バルクホルン「・・・・・」 スー……ハー……
バルクホルン(もうチョコの形だとか関係ない。さっさと渡して楽になろう・・・)
バルクホルン(・・・よし!)
バルクホルン「・・・・・俺」
俺「ん?」
バルクホルン「バ、バレンタインチョコだ」 スッ
俺「えっ・・・俺にか?」 きょとん
バルクホルン「ああ、おまえの為に作ったんだ。受け取ってくれるか?」
俺「あ、ありがとう。まさかトゥルーデがくれるだなんて……。凄い嬉しいぞ」 ニコッ
バルクホルン「そ、そうか。良かった///」
俺「食べてみてもいいか?」
バルクホルン「ああ、勿論だ」
バルクホルン(この笑顔が見れただけでも頑張った甲斐があったものだ///)
俺「~~~♪」 ガサゴソ
バルクホルン(やはり、形の事でなんか言われるだろうか・・・?)
パカッ
俺「へぇー、変わった形だな」
バルクホルン「そ、そうか?この形が様式美らしいからな」
俺「このデカいのがか?」
バルクホルン「そうデカいの─────デカいの?」
バルクホルン(私が作ったのは、小さめのハート型チョコを沢山だったはずだが・・・) チラッ
バルクホルン「・・・・・!!?」
バルクホルンは己の目を疑った。
何故なら俺に渡したチョコの箱には自分が作った筈の小さなハート型チョコ達などは無く、
そこにはゴツゴツとしたデカい変な形に固まって、溶け出したミルクにまみれた、酷く不恰好のチョコしか無かったのだから
バルクホルン(な、何がどうなっている??)
包装は自分がしっかりしたままだったし、俺が目の前で開けていた。誰かのと入れ替わったとか、質の悪い悪戯という線は薄い。
それ以前に、そんな性根の腐った真似をする人間は、この部隊には居ない
バルクホルン(で、では何故・・・?)
悲しみに心が包まれつつも、バルクホルンは考える。
原型を残さない程に変わってしまった、自分の作ったそれを───
台無しになってしまった、俺の為に作ったチョコレートを見つめながら
バルクホルン(何故・・・、こんな事に──────!!)
そしてバルクホルンは気がついた。先程自分が談話室に、置き忘れたチョコを取りに行った時─────
それが暖炉の側だった事
そしてその後、俺の部屋に中々入らず、長い間寒い廊下でウロウロしていた事を
バルクホルン(そ、そんな・・・) ヘナヘナ
自業自得という真実に気がつき、バルクホルンは落胆する。
───いや、そんな事はもうどうでもいい。
「自分があげようとしていたチョコレートは台無しになってしまった」
この事実が、彼女の胸に深く突き刺さっていた
バルクホルン(ははっ・・・)
バルクホルン(やはり・・・慣れない事はするなという事か)
バルクホルン(ダメダメだな。私は・・・)
俺「・・・どうしたんだ?トゥルーデ」
バルクホルンの異変に気付いて様子を伺っていた俺が、心配して声をかける
バルクホルン「それ・・・、食べないでくれないか?」
俺「・・・は?」
バルクホルン「それ、”失敗作”なんだ」
俺「……失敗作?」
バルクホルン「あっ、いや、違う。違うんだ。確かにそれは失敗作だが、何も失敗作を俺に押し付けようとか考えていた訳ではないんだ」
バルクホルン「ただ・・・予想外の事態が起こった。それだけだ」
俺「予想外・・・?」
バルクホルン「・・・すまない。今夜の事は忘れてくれ」 スタッ
バルクホルンは力無く立ち上がると、俺が手に持っていたチョコの箱を取り、ゆっくりと部屋から出ようとする
俺「ちょっ、まだ食べてないんだけど……。どうすんだよそれ」
バルクホルン「捨てるさ。失敗作だからな」
俺「おっ、おい待てよ」
バルクホルン(柄でもない事をしようとした結果がこれか・・・)
バルクホルン(ははっ、見事な負け戦だったな・・・。散々思い悩んだ挙げ句、この有り様。滑稽だな私は……) ジワッ……
バルクホルン(あれ?おかしいな……、前が霞んで見えづらい・・・)
バルクホルンはゆっくりと扉に手をかける
268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:38:37.57 ID:ZvMx9fHi0
今夜の事は忘れてくれってセリフから凄い昼ドラ臭を感じる
269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:40:21.05 ID:+NvwuMIa0
268
むしろ旧東側を舞台にした諜報サスペンス(ry
270 :試作な俺-特別番外編:2011/02/15(火) 23:42:08.91 ID:bo/SgpkCO
俺「待てって!!」 バッ!
バルクホルン「あっ・・・」
突如俺が背後から駆け寄り、バルクホルンの持っていたチョコ入りの箱を奪う
バルクホルン「コ、コラ!返せ─────」
俺「いただきます」
ムシャムシャパクパクモグモグムシャムシャもぐもぐ・・・・・
バルクホルン「な、何を……?」
ゴクン
俺「あぁ~~美味しかった!ごちそうさまでしたっ」
バルクホルン「お、俺?」
俺「・・・確かに形はちょいと変だったかもしれないけどさ。味は間違いなく最高だった」
バルクホルン「なっ・・・」
俺「ここだけの話、今日一番美味しかったぞ?・・・あ、今のはみんなには内緒な」
バルクホルン「そ、そんな訳が・・・。あんな状態だったし……」
俺「本当だっての。だからさ───」
俺「最高に美味しいチョコレートをありがとう。トゥルーデっ」 ニコッ
バルクホルン「・・・・・!!」
バルクホルン「そ、そうか。なら・・・良かった///」 (まさかの大逆転・・・!やったぞ勝ち戦!)
俺「・・・っと、1人で全部食べちまった。ごめんなー」
バルクホルン「いや、いいんだ。元々おまえの為に作ったんだからな」
俺「・・・そうだ。急に奪い取って悪かったな。手は大丈夫か?」 ガシッ
バルクホルン「えっ?/// あ、ああ。大丈夫・・・だ」
バルクホルン(いきなり手を握られた・・・///)
俺「・・・あんたの手、かなり冷たいんだな」
バルクホルン「そ、そうか?」 (長いこと寒い廊下に居たからな・・・)
ギュッ
バルクホルン「あっ・・・」
俺はバルクホルンの両手を包むように、自分の両手で優しく握る
俺「あったかいか?俺、体温高い方だしさ」
バルクホルン「ああ、とても温かいぞ・・・」
バルクホルン(俺の手・・・すべすべだな)
272 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:47:23.05 ID:pBLov5Nk0
はっはっは!
見ろ!
壁がゴミのようだ!
273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:48:14.17 ID:h9dXQ7dm0
くそっ!
壁が…
274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:49:12.31 ID:ZvMx9fHi0
くっ……壁にゴミが
275 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:49:14.76 ID:Djkhvkov0
にやにやが抑えられないだと……
276 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:49:52.87 ID:u0YY0/t10
274
ゴシュッ
277 :試作な俺-特別番外編:2011/02/15(火) 23:51:12.15 ID:bo/SgpkCO
<5分後>
俺「あったまったか?」
バルクホルン「ああ」 コクリ
俺「良かった良かった」 ニコッ
バルクホルン「・・・・・」
バルクホルン「・・・俺」
俺「ん?」
バルクホルン「手は温まったんだが……その……、まだ他の部分がだな……」
俺「・・・は?」
バルクホルン「だから、まだ体が冷えていてだな・・・」
俺(・・・ああ)
ギュッ……
俺はバルクホルンの背中に手を回し、優しく抱きしめる
俺「これでいいか?」
バルクホルン「ああ、完璧だ・・・///」
278 : 冒険の書【Lv=3,xxxP】 :2011/02/15(火) 23:52:37.20 ID:L9RS/Phq0
壁消滅のお知らせ
279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 23:53:21.39 ID:pGikqgxC0
寒いと思ったら壁がなくなってるし
280 :試作な俺-特別番外編:2011/02/16(水) 00:03:24.06 ID:oK2ru4m5O
バルクホルン「温かいな・・・。俺の体は・・・・・」
俺「・・・そうか」
バルクホルン(すごい落ち着く・・・。ずっとこうしていたい) ギュッ……
バルクホルンが俺の背中に腕を回して抱き返す
俺「っ・・・///」
バルクホルン(俺・・・・・)
<数分後>
俺「・・・もういいか?」
バルクホルン「・・・いや、もう少し」 ギュッ
まるで逃がさないとでもいうように、バルクホルンは背中に回した腕の力を強める
バルクホルン「もう少しだけ、このまま・・・・・」
俺「・・・そうか、りょーかい」 (トゥルーデ・・・)
<十数分後>
バルクホルン「・・・もう、大丈夫だ。ありがとう」
ようやくバルクホルンは満足し、そっと2人の体が離れた
バルクホルン「ありがとう俺。お陰で温まった」 ニコッ
俺「そうか。なら・・・よ、良かったよ///」
バルクホルン「・・・・・///」
俺「っと、そうだ。忘れてた」 ゴソゴソ
バルクホルン「?」
俺「はい、これ」 スッ
バルクホルン「これは・・・チョコレート?」
俺「バレンタインって、普段世話になった人にもチョコ渡すんだろう?」
俺「だからさ、いつもありがとう。トゥルーデ」 ニコッ
バルクホルン「・・・・・!!」
俺「さっきは俺1人で食べちったからさ。俺の手作りでよければ今度は2人で食べようぜ」
バルクホルン「・・・ああ!」
バルクホルン(昼間残ってた材料が無くなっていたのは、俺がこれを作ったからだったのか・・・)
俺「トゥルーデ、先に食べてみてくれ」 スッ
バルクホルン(俺が、”私の為に”作ってくれたチョコレート・・・)
パクッ・・・
俺「どうかな?料理なんてした事無かったから、レシピ片手に何とか作ったんだけど・・・」
バルクホルン「美味しい・・・。すごく美味しいぞ、俺」 ニコッ
俺「ははっ、喜んで貰えて良かったよ」
バルクホルン(バレンタイン、か・・・・・)
バルクホルン(ふふっ・・・。偶には、こういうのも良いものだな)
その後2人は仲良く談笑しつつ、チョコレートをゆっくりゆっくりと食べたらしい
特にオチも無し。終われ
最終更新:2013年01月29日 15:43