最上の空陸両用 10

俺「ストライクウィッチーズらしい」避難所 >>294-341 ID:hNVFtg9k
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315 名前:最上の空陸両用 信頼と実績のお風呂シーンだよ[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 01:55:54 ID:hNVFtg9k
夜、お風呂
………
……

俺「う、うー…ん、んーー…ぐっ!
  あー、やっぱ運動した日のシメは風呂にかぎるな」のびー

俺「まったく、宮藤が変なことを言ったせいでヒドイ事に…
  っていうか、まさか坂本少佐が最初にノってくるとは思わなかった。
  あの人の茶目っ気っていうのはよくわからんなあ」

俺「それにしてもバルクホルン大尉、なんか妙に気にしてくるよな、妹の事。なんでだろ?」

俺「それにしても、まったく、固有魔法か。
  みんな妙に気に入ってる感じだけど…ええい、くそ」どぶん

ぶくぶくぶく
  ぶくぶくぶく

俺(…水中で息が出来て、それがなんだってんだよ…こんなもん、中途半端だっての。
  戦いの役には立たない、日常の役にも立たない、ついでにカネにもならない。
  人助けに使えるつったって、溺れてる人限定じゃ海や川でしか使いようがない)ごぼごぼごぼ

ざばっ

俺「けふ。
  …水飲み過ぎたら吐かないとなんないし、何かにつけてハンパなんだよな。
  まあ、それで喜ぶってんなら一緒に潜るくらいのことはしたっていいけど」

316 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 01:59:43 ID:hNVFtg9k
俺「しかし、ペリーヌが急によそよそしくなったって言うか、なあ。
  昨日はあんなんじゃなかったよな、話もしたし、いろんな表情も見せてくれたのに。
  やっぱ、隠し事してるのがバレて嫌いになったとか、そういうセンなのかなあ」

俺「っていうか、今考えてみたらアレそんな必死こいて隠さなきゃならないほどの話かって気もしてきた。
  そもそもサーニャもペリーヌも俺の恋人でもなんでもねーし、両天秤どころか傾く天秤自体がねーっつーか。
  でも、俺から笑い話みたいにバラすってのもちょっとなあ。
  いや、だからこそ笑い話にしちまったほうがいいのか?」

俺「あーあ、俺ホントにいままで人間関係ってもんを考えてきてなかったんだな。
  仲直りするにゃどうすりゃいいのかがわからん。
  それとも時間が解決してくれるのかね?」

俺「ありゃ…また『時間』かよ。
  だからさー、俺はずっとここにいられるわけじゃないんだがなあ。
  なんかたまに、俺はずっとここにいるんじゃないかって錯覚するんだよな。
  まだ半月も経ってねえっつーの。それとも、やっぱこれは願望なのかね、『ずっとここにいたい』っていう?」

俺「ああ、なんつーかココに来てからはわかんねー事だらけだな。
  いままでは自分の事も、周りもだいたいはわかってたつもりなんだが。
  …いや、多分いままでは見ないままにしてた事が多かったんだろうな、きっと」

俺「そういえば、ハルトマンさんに言われたこともなあ、気にはなっているんだけど。
  バルクホルン大尉に似てて、心配…ねえ?
  わっかんねーな、出来れば俺は大尉みたいに強くなりたいくらいなんだがなあ」

俺「頭こんがらがってきたな。
  もういいや、終わり終わり。さすがにこれ以上はなんの得にもならん」

俺「…しかし、やっぱ風呂はいいわ、うん」ざばっ

317 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:01:33 ID:hNVFtg9k
お風呂上り、自室に向かうところで
………
……

俺「あー、いい湯だった」ほかほか

バルクホルン「ああ、<俺>少尉、こんなところにいたのか。
         …なんだ、こんな時間に風呂か?」

俺「あ、バルクホルン大尉、こんばんは。
  俺はほら、他のみなさんと被らない時間帯にしか風呂入れませんから。
  自然と早朝か、みんなが入った後の夜遅くになっちゃうんですよ」ほかほか

バルクホルン「なるほどな。
         …ところで、この後は暇か?」

俺「暇かどうかと聞かれれば、後は寝るだけですから暇ですけど」ほかほか

バルクホルン「そうか。
         ならば…その、私の部屋に来て欲しいのだが、いいか?」

俺「大尉のお部屋に?
  ま、まあそりゃ、お邪魔じゃなければ、いいですけど、その…?」ほかほか

バルクホルン「そ、そうか。
         では、来てくれ」

俺「あの、俺、風呂上りだから浴衣なんですけど…」ほかほか

バルクホルン「か、構わん、来い」

318 名前:最上の空陸両用 そういや>>289は大丈夫かな?[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:03:11 ID:hNVFtg9k
バルクホルン、エーリカの部屋
………
……

俺「失礼します。
  …失礼しました」くるっ

バルクホルン「こ、こら帰るな!」

俺「い、いやあ、さすがに風呂上りにゴミ庫に入るのは抵抗が…」

エーリカ「ゴミ庫とは失礼な」

俺「は、ハルトマンさん?
  そんなところで何やってんですか?」

エーリカ「私が私の部屋にいちゃおかしいの?」

バルクホルン「はあ…ほら見たことかハルトマン。
         部屋をちゃんと掃除していないから、人からそんな風に言われるんだぞ。
         …<俺>、こっちに来るんだ、このジークフリート線の向こうはエーリカの巣だが
         こちら側は人類のレーベンスラウムだ、心配は要らない」

俺「れ、レーベンスラウム…生存圏とはまたご大層な話ですな。
  それじゃこのジークフリート線とやらは扶桑で言う三途の川みたいなもんですか」

バルクホルン「サンズ?
         …まあいい、そこの椅子に座れ。
         テーブルの前にある、そう、それだ」

319 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:05:28 ID:hNVFtg9k
バルクホルン「さて、わざわざこんな所まで呼び出したのは他でもない。
         お前の、その…妹についてだ」

俺「はあ」

バルクホルン「まあ、まずは簡単にでいいから教えてくれ」

俺「あ、はい…えーっと、まず歳から…確か今年で19か20、どっちかです」

バルクホルン「な、なんだと…いやずいぶん年上なんだな、想像とは違う…まあ、いい。
         ルッキーニから連想して思い出すと言っていたが、似てるのか?」

俺「小さいころは結構やんちゃでしたからね、野放図な所とかはちょっと似てます。
  他の兄弟が全部男だったせいか、ちょっと男っぽい感じでしたね、飛び蹴りかましてきたりとか」

バルクホルン「と、飛び蹴りか…ま、まあ元気がいいのはいいことだ、うむ。
         しかし、二十歳ともなればもう国によっては成人だろう、扶桑がどうだかは知らないが、
         さすがに今は落ち着いている感じなのか?」

俺「さあ、どうでしょう?
  もうかれこれ10年近く会ってないですからね、今はどうしているやら」

バルクホルン「10年も!?
         何かあったのか?」

俺「いや、俺が実家を飛び出したのがだいたいそれくらい前の事でして。
  それから家には一度も帰ってないので、今はどうしているかわからないですね」

バルクホルン「そうなのか…」

320 名前:最上の空陸両用 俺のゲルトさんは若干薄味かもわからん[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:07:41 ID:hNVFtg9k
バルクホルン「しかし、ずっとご家族と離れているのでは寂しいのではないか?」

俺「自分から出てったわけだし別に寂しいと思ったことはないですけど…えと、あの、バルクホルン大尉?
  俺の妹がどうかなさったんですか?」

バルクホルン「ああ、その、手紙にだな…」

俺「手紙?」

エーリカ「妹への手紙だよ」ひょこっ

俺「妹さんへの手紙、ですか」

エーリカ「うん、クリスっていうの。
      トゥルーデの妹で、今はブリタニアにいるんだ。
      ね、トゥルーデ」

バルクホルン「え、エーリカ…」

エーリカ「ダメだよ、ちゃんと自分で目的を説明しないと」

バルクホルン「わ、わかっている…!
         その、<俺>少尉、説明が不足していてすまない。
         実はだな、妹に手紙を書いていて、そこでお前の妹について書こうかと思っていたんだが」

俺「俺の妹について、ですか?」

バルクホルン「ああ、あの子はいま、あまり人と接する機会がなくてな。
         たまに、隊の連中の事や近況などを手紙で伝えているんだ。
         で、今回はお前の妹さんの事を書いてみようかと思ったんだが…」


最上さんちのゲルト姉さんはちょっと薄味です、という独り言へのレス

321 名前:集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて![sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:08:17 ID:2Z5CxyAE
それはそれでいいものだ

322 名前:集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて![sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:10:09 ID:BBjqx/4o
悪くない支援

323 名前:集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて![sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:11:00 ID:0WixPTAs
支援支援


324 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:11:42 ID:hNVFtg9k
俺「でも、俺の妹なんて紹介して、妹さんが喜ぶんですか?」

バルクホルン「ああ、その、近しい知り合いの話をすればクリスの気も紛れるからな。
         以前宮藤の事を教えてやった時もとても喜んでいたし…」

エーリカ「クリスはいま、あまり人と接する機会が多くないからさ、
      トゥルーデはクリスに友達を作ってあげたいと思ってるんだよ。
      それが例え、お話で聞かされるだけの人だとしてもね」

バルクホルン「だが、クリスはまだルッキーニと同じくらいの歳だから、
         さすがに成人してしまっていては、ちょっと厳しいかもしれんな…」

俺「なるほど…俺の妹について聞いてくる理由はわかりました。
  期待に答えられなくてすいません」

バルクホルン「いや、気にするな、お前のせいではない」

俺「はい。
  …しかし、大尉はずいぶんと妹さんを可愛がっていらっしゃるんですね」

バルクホルン「なっ!?
         いや、そんな事はない、普通だ!」

エーリカ「ブリタニア宛に毎日のように手紙書いといて、よく言うよ」

バルクホルン「そ、それは前の話だろう!
         さ、最近は10日に1回くらいだ」

俺「それも普通の頻度じゃない気が…」

325 名前:最上の空陸両用 支援あり。お姉ちゃんは簡単なようで難しいよね[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:14:41 ID:hNVFtg9k
エーリカ「ま、トゥルーデの妹好きは隊の中じゃ常識だからねー。
      最近じゃクリスだけに飽きたらず、クリスとちょっと似てる宮藤にもさー」

バルクホルン「なななな、なにをいっているんだ!!」

俺「へー、その妹さん…クリスさんって宮藤に似てるんですか?」

エーリカ「けっこうね。 ねえトゥルーデ、写真見せてあげなよ」

バルクホルン「お前な…ああ、まあ別に<俺>になら見せてもいいか、これだ」

俺「失礼…あはは、へえ。
  確かに宮藤にちょっと似てますね、かわいいなあ」

バルクホルン「お、お前もそう思うか?」

俺「ええ。 しかし…ふ、あはは、あははは」

バルクホルン「な、なぜ笑う!」

俺「あはは…いや、すいません。
  ただ、大尉が宮藤を相手にしたとき、たまに妙に崩れた態度を取ってた理由がわかった気がします」

バルクホルン「なにをいう、私はいつもカールスラント軍人としてふさわしい態度で接しているだろう」

俺「だ、そうですが、どうですかハルトマンさん」

エーリカ「うーん…ないね」

バルクホルン「お、お前たち…!」

326 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:18:06 ID:hNVFtg9k
エーリカ「でも、ま、トゥルーデは多少妹バカっぽいくらいでちょうどいいよね。
      クリスが入院してた頃のトゥルーデよりは今のほうがいいよ」

バルクホルン「…ふん」

俺「あの…妹さんって入院してたんですか?」

バルクホルン「ん? ああ、カールスラント撤退の折に負傷してな…。
         ノイエ・カールスラントではなくブリタニアに住んでいるのも、入院していた病院がブリタニアにあるからなんだ」

俺「そうだったんですか…あの、今は?」

バルクホルン「ああ、おかげさまでな、無事にケガも癒えて退院した。
         通院はしているが、もう大丈夫だ」

俺「ふう…それはよかったです」

バルクホルン「だからこそ、事情に構わず敢えて言いたいのだが…ご家族が健在なら、一度帰ってみたらどうだ?」

俺「え…」

バルクホルン「例えケンカ別れしたとしても、家族は家族だ。
         会いたくないから会わない、なんて言っているうちはまだいいが、会いたくても会えなくなったら…後悔するぞ。

         このように言う私も、クリスがケガをして入院するまでは、自分がこれほどまであの子に対して
         強い愛情を抱いていたか、自分の事なのにまるでわかっていなかった。
         もともとクリスとは仲よく接していたし、愛しく思ってはいたが、それがどれほどの気持ちだったのか…
         皮肉にも、あの子が傷ついて倒れたことで私は初めて…自覚したんだ」

エーリカ「……」

327 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:20:41 ID:hNVFtg9k
バルクホルン「無理にとは言わないが、考えてみてくれ。
         …済まないな、差し出がましいことを言ってしまって」

俺「…いえ、ありがとうございます。
  考えてみます、ホントに」

エーリカ「…さ、シリアスはそのあたりにしといてさ、どうすんのトゥルーデ。
      <俺>の妹は手紙のネタには使えないみたいだし」

バルクホルン「ああ、そういえばそうか。
         そうだな…ならば、今回は<俺>について書いてみるか」

俺「お、俺ですか?
  なんでそんなまた」

バルクホルン「男のウィッチなんて珍しいからな。
         それに、私とお前の間にはいろんな事があったし、今回はそれを手紙に書くネタにしてやる」

俺「うわあ…どういう風に書かれるおつもりで?」

エーリカ「それは、特秘事項だよねえ」ふふん

バルクホルン「そのとおり。 よし、ならば、<俺>少尉には退出していただこうか」

俺「えー…」

バルクホルン「えー、ではない、さあ行け。
         それと…ありがとう、<俺>少尉」

エーリカ「おやすみー」ノシ

328 名前:最上の空陸両用 珈琲淹れてくるのでちょっと空きます、スマソ[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:25:02 ID:hNVFtg9k
廊下
………
……

俺「追い出されてしまった…。
  まったく、しょうがねーなあ、部屋に戻って寝るか」ぽりぽり

俺(家族ね…。
  大尉の言う事も、わかっちゃいるんだが…今更って気もするよなあ)

俺(…いや、約束だからな、ちょっとマジに考えなおしてみるか)

俺「……」てくてく

ペリーヌ「…!」ばったり

俺「…あ、ペリーヌさん。
  こんばんは」

ペリーヌ「……。
      こんばんは」

俺「こんな夜遅くにどうしたんですか?」

ペリーヌ「わ、わたくしのことはいいでしょう!?
      あなたこそこんな時間に何をなさってますの?
      基地待機と言ったって、明日はお休みじゃありませんのよ」

俺(…うーん、やっぱり今日の昼から妙に反応が薄かったりキツかったりする気が。
  今日の昼までは普通に接してくれてたのに…)

329 名前:集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて![sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:27:09 ID:2Z5CxyAE
じゃーおれにも一杯頼むわ

330 名前:最上の空陸両用 >>329ほらよノ゚0゚)ノ~~Lb インスタントだが[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:32:51 ID:hNVFtg9k
ペリーヌ「…ま、別にいいですわ。
      <俺>さんが起きていようと寝ていようと、わたくしには関係ありませんもの」

俺「か、関係ない…のは、たしかにそうかも知れませんけど」

俺(でも、だからといって『関係ない』と突き放すような関係でもないはずだったろう…!)

俺「あの…ペリーヌさん、俺に聞きたいことあるんじゃないですか?」

ペリーヌ「なんのことかしら」

俺「いや、例えば今日の昼に話してた…ほら、俺が着ぐるみだの説教だのーってヤツとか」

ペリーヌ「た、確かに、今日はあなたを初め、みんなしてなにかわたくしに隠し事をされているようですけど。
      その…わたくしは、別に詮索なんてする趣味はありませんわ」ぷいっ

俺「やっぱ、気にしてるんじゃないですか」

ペリーヌ「ちが、違うと言っているでしょう!
      あなたがたがどんな隠し事をしているかなんて、本当に気にしてなんていませんわ…!
      もういいでしょう、それではごきげんよう」すたすた

俺「あっ…!」




俺(……よくない)

331 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:36:16 ID:hNVFtg9k
俺(俺は、よくない…!)

がしっ

ペリーヌ「ちょ、なに腕を掴んでますの!?
      離してくださいまし!」

俺(あ…反射的に腕を掴んでしまったが…いや、こうなりゃ後には引けない)

俺「あの、ちょっと話を聞いてくれ、いやください!」

ペリーヌ「…っ!
      わ、わかりましたから腕を離してくださいな…ちょっと、痛いですわ」

俺「あ、ごめん…ついチカラを入れてしまって…」ぱっ

ペリーヌ「もう…いったい何なんですの!」

俺「いや、だからその、ペリーヌさんは俺が隠し事をしているのが気に入らないんじゃないんですか?」

ペリーヌ「あの、だから、それは…」

俺「お願いだから怒ってるなら怒ってるで本当のことを言ってください」

ペリーヌ「…あの、どうしてそんなにこだわっているんですの?
      わたくしは、気にしていないと言っているじゃありませんか」

俺「いやだってそれは…せっかく昨日は普通に話とか出来たのに
  なんか、今日の昼から妙に、避けられてるような、風当たりがキツイような気がして…」

332 名前:集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて![sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:36:19 ID:2Z5CxyAE
ありがてぇありがてぇ

333 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:38:25 ID:hNVFtg9k
ペリーヌ「あの、それは…」

俺「確かに、隠し事をされるなんて愉快な事じゃないのはわかります。
  俺だって、ホントはそんな事したくないですけど…でも、それだって理由があって」

ペリーヌ「ちょ、ちょっと待って下さいまし!
      もう…だから、その事自体は本当に、本当に気にしていないって言っているじゃありませんの…」

俺「……えーと、あの?」

ペリーヌ「な、なんですの?」

俺「その、多分ペリーヌさんからの視線にトゲが混じってたのは間違いないと思うんだけど
  それが、別に俺の話が原因じゃないとすると…なんで辛く当たられてるのか理由がわからないんだけど?」

ペリーヌ「だだ、だって…少佐が…」

俺「しょうさ?」

ペリーヌ「…だって、あなたが坂本少佐と…今日になっていきなり
      坂本少佐と一緒になってなにやら親密にしてる上に、
      さらに、お昼には真剣な表情で見つめ合っていたじゃないですの…!」

俺「ま、まさか…」

ペリーヌ「一昨日までは普通だったのに、昨日のお休みの間に何があったのか知りませんけれど、でも。
      …ずるいですわ、あのマメダヌキもそう、あなたもそう。
      同じ国の人だからって、すぐ一足飛びで坂本少佐にお近づきになるんだから…!」

俺「……」(-_-;)ゞ ポリポリ

334 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:40:15 ID:hNVFtg9k
俺「……あの、ペリーヌさん?」

ペリーヌ「な、なんですの!?
      た、確かにあなたはあのマメダヌキとは違って少佐への礼儀はしっかりされてますし、
      少佐があなたを気にかけるお気持ちもわからなくはないですけれど、でも…」

俺「ああ、いや、すとーっぷ。
  あはは、ペリーヌさん、すっごいいろいろ誤解してるよ」

ペリーヌ「なんでこう、扶桑の魔女というのは…って、えと、誤解、ですって?
      なにが誤解だというんですの」

俺「ええっと、昨日は確かにいろいろあった結果として、
  坂本少佐にお説教を受けたり着ぐるみ姿を見られたりしましたが、
  それはただの誤解から始まったことで、すでに終わった話です」

ペリーヌ「誤解…?」

俺「シャーリーさんあたりに聞いてもらえば俺の言ってることが正しいって証明できるけど、
  さすがにもうこの時間じゃね…でも、出来れば信じてもらえれば嬉しいんだけど」

ペリーヌ「そ、それでは、あなたと坂本少佐は…」

俺「たぶん、ペリーヌさんが思ってるような意味での事は何も無いよ。
  普通にお説教受けて、結局それが誤解だってわかって、ごめんとかってやりあってただけで」

ペリーヌ「……」

俺「…えと、ペリーヌさん?」

335 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:42:55 ID:hNVFtg9k
ペリーヌ「……ごめんなさい」

俺「え」

ペリーヌ「…落ち着いてみれば、確かに今日の態度はよくありませんでしたわね。
      謝罪いたしますわ」

俺「いえ、わかってもらえたんなら、それで。
  でも、どうして…」

ペリーヌ「それは…」

俺「いや、ペリーヌさんが坂本少佐を大好きだって事は、そりゃ昨日一緒にいたからよくわかってるけど、
  でも、だからって少佐と仲良くなった相手に無条件で噛み付くような人じゃないだろう?
  なのに、なんで俺に対してはああだったのかな、って思うと、ちょっと…」

ペリーヌ「だって、<俺>さん、一昨日までは少佐とも、わたくしとも普通の態度でしたのに、
      何故か今日になって少佐とお近づきになっていたみたいでしたし…。

      それに、昨日は<俺>さんといろいろお話をして、多少は親しくなったかと思いましたのに、
      今日になったら、なにかみなさんと一緒にわたくしに隠し事をされているみたいで」

俺「隠し事の内容は気にしてない、でも隠し事をされたことそれ自体は気になった、って事か…」

ペリーヌ「そう思ったら、妙に寂しくなって…。
      なんだかまともに<俺>さんの相手をするのが辛くなってしまったんですわ」


俺(……!)
俺(これは、結局、とどのつまりは…)

336 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:45:41 ID:hNVFtg9k
俺「……くく………」

ペリーヌ「…<俺>さん?」

俺「くく、くくく…はははははは。あはははははは…!」

ペリーヌ「な、なんですの一体!
      なにか笑うようなことがありまして!?」

俺「くはは…ひひひ…ご、ごめ…ははは。
  は…そうか。そうかあ。なんだあ。そういう事なのかあ」

ペリーヌ「だからなんなんですの!」

俺「ひー、ひ…俺たちは、お互いくだらないことで誤解しあっていたようですよ?」

ペリーヌ「くだらないこと?」

俺「まったく、どうしようもねー…。
  いや、確かに俺が悪かったんだよな、これは」

ペリーヌ「あの、なにか勝手に納得されているみたいですけれど、どういう…」

俺「ごめんなさい」

ペリーヌ「え?」

俺「隠し事をしたこと、じゃない。
  隠し事をしてることそれ自体を誤魔化そうとして返って余計に気を揉ませて、傷つけてしまった。
  そのことについて、謝ります」

337 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:49:46 ID:hNVFtg9k
ペリーヌ「あの、おっしゃっていることが、よく…」

俺「いや、まずは言わせてほしい。
  確かに、俺にはペリーヌさんにはちょっと聞かせられない隠し事があります。
  聞かせられない、と言ってもそんな大層な事じゃない、くっだらない事なんだけど。

  でも、それだったら俺はあの時『ごめん、気にしないでくれ』と一言言っておけば
  きっとペリーヌさんをモヤモヤさせることなんてなかったんだって思う」

ペリーヌ「あの、<俺>さん?」

俺「そんな事でモヤモヤしてりゃ、ペリーヌさんから俺に近づきにくくなるのは当然だよな。
  ペリーヌさんから見たら、俺のほうがペリーヌさんと距離を取ってるように見えたんでしょう?」

ペリーヌ「え、ええ…」

俺「でも、俺はその事がわかってなかったから、単純にただ自分がペリーヌさんから避けられてるって誤解したんだ。
  …まったく、最初っから一言言っておけば、こんな事には…」

ペリーヌ「その、結局どういう事かと言うと…」

俺「俺もペリーヌさんも、お互い見当違いの事を気にしていたって事、だよ。
  そのくせ、お互いに思ってることはまるっきり同じだった、と」

ペリーヌ「…お互い、相手を避けていたのではなく、
      相手に避けられているんじゃないか、という事におののいていた、という事ですのね…」

俺「お互い、避けてなんていなかったのにね。
  俺たちは、ありもしない理由が原因ですれ違っていたんだ。
  …まったく、これ以上の笑い話なんてないよな」

338 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:53:53 ID:hNVFtg9k
俺「結局、きっかけを作った俺が悪いんだから、やっぱり俺のほうからペリーヌさんに謝るよ。
  本当にごめんなさい」

ペリーヌ「いえ、そんな…わたくしのほうこそ…
      …って、<俺>さん、謝っているはずなのになぜにやけていますの?」

俺「…ふふ、だって、これほどの笑い話なんてそうそうないでしょう?」

ペリーヌ「ふふ…って、それは、その」

俺「それに、そういうペリーヌさんだって笑ってますよ?」

ペリーヌ「わた、わたくしは、誤解が解けて安心しているわけですわっ!
      まったく、わたくしに寂しい思いをさせておいて、お気楽ですのね、もう」

俺「あはは…でも、こっちだって寂し…!」

ペリーヌ「…? <俺>さん?」

俺「…そうか、寂しい、んだ。
  距離なんて関係なかった、こんなに近くにいたって、つまんない勘違いで話せなくなることもあって、
  そして、話せないっていうのは、話せなくなるってのは寂しいことなんだ…」

俺(バルクホルン大尉…そうか、俺の今日のこんなちっぽけな勘違いどころじゃなく、
  あの人は生き死にっていう次元で妹さんと話せなくなるかもしれない恐れを抱いてた。
  だからこそ、今のあの人は話せる妹と全力で向き合いたいと思って、それを実践しているんだ…)

俺(…大尉、ありがとう。
  恐れを知っていたからこそ、敢えて俺に忠告してくれたんだ。
  礼を言わなきゃならなかったのは、俺の方だったな)

339 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:56:25 ID:hNVFtg9k
ペリーヌ「あの、<俺>さん?
      なんか、さっきからちょっと変ですわよ。
      ひょっとして海に落ちたせいでお風邪でも召しまして?」

俺「いや、健康だよ。
  …それよりペリーヌさん、最初の話に戻るけど、こんな時間に廊下にでてどうしたの?」

ペリーヌ「えっ、いきなり話を戻すんですの?
      …その、少し寝付けなかったので食堂でお茶でも飲もうかと思ったのですけれど。
     でも、なんかもういいような気がしてきましたし、寝てもいいかなと思ってきましたわ」

俺「いや、もしよかったら気をとりなおして食堂に行きませんか?」

ペリーヌ「え?」

俺「俺も寝るつもりだったけど、気が変わった。今はペリーヌさんとお話がしたいんだ」

ペリーヌ「え、ええっ!?
      その、いったいどういう気の変わり様なのかわかりませんけれど、その…
      行ってもいいですけれど、もう夜も遅いですし、あまり長居はできませんわよ?」

俺「いや、ちょっとでいいんですよ、お茶いっぱい分だけでも」

ペリーヌ「はあ…まあそれくらいならいいですけれど、でも、お話をしたいって言ったって、
      こんな時間にそんな大層なお話をされたりしても…その」

俺「そんなんじゃないですよ。
  むしろ、他愛のない話がしたい。
  天気の話でも、メシの話でもいい、そんな退屈な話こそ、今はしたいんだ。
  だって…」

340 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:57:11 ID:hNVFtg9k




         俺(そうだ、俺は…君ともっと話をしたいって、そう思っていた…いや、思っているんだから)






341 名前:最上の空陸両用[sage] 投稿日:2011/02/16(水) 02:59:14 ID:hNVFtg9k
――――
艦長「シメはエイラーニャのはずなんだが、今回はわしらがシメかね?」

副長「まあ、物語的にもリアル的にも結構な夜ですから。
    エイラさんも寝ていますでしょうし。

    …しかし、正月、節分に続けて、結局バレンタインデーも逃しましたな」

艦長「この時点で無理に強行したところでどうせ『戦果ゼロorz』エンドだったろう。
    むしろ時間切れに感謝すべきだろうな」

副長「まだフラグ立つような段階でもないですしねえ。
    しかし、正月ネタも節分ネタも落としてますし、今日がダメならホワイトデーネタも無理でしょう。
    もう時事ネタにノるつもりがないのか、と思ってしまいます」

艦長「まあ、いい。
    多分需要もないだろう、気にするな」

副長「はあ、少々歯がゆいですな…。(ピコーン
    おお、今からでもちゃんとまっとうな方法で時事ネタにノる方法がありますぞ」

艦長「いまさらどうするというのだね?」

副長「来年まで続ければいいのですよ。
    そうすればまたリアルタイムでクリスマスやバレンタインイベに参加できますぞ」

艦長「そんな長くやってられるかド阿呆」


終わりですゾ

342 名前:集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて![sage] 投稿日:2011/02/16(水) 03:00:25 ID:tZdgrYdA
乙!

この「俺」がフラグを建てることは無かったようだが、「俺」はフラグを建てられたようだぜ……?

343 名前:集中読書週間開催中!詳しくはWikiトップページにて![sage] 投稿日:2011/02/16(水) 03:01:50 ID:hNVFtg9k
というわけで今回はここまでです。
どこまで伝わるか、ちょっと不安な部分もあるけど、まあこんな感じで。

雑談スレで話題になったのは嬉しいけど、そうか…読み仮名か…

まあ、それはともかくそれじゃ、また。

今回のお話はこの回だけではちょっとばかり心情の追い方が難しいかも知れませぬ
執筆時間の7割を最後4レスで使ったんですが、後悔も多いです…

ペリーヌもっと可愛く描きたいなあ、と珍しく独り言をぶってみるテスト
最終更新:2013年01月30日 14:13