最上の空陸両用 15



354 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 01:56:26 ID:9mZpax6U
お姉ちゃん「電撃戦だ」

避難所が空いてるのをいいことに勝手に始める最上さん@15回目


え、あらすじと関連話?
いいから寝ろよ月曜日だろ、避難所は落ちやしねえ。


355 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 01:58:00 ID:9mZpax6U
副長「いや、大変なことになりましたな」

艦長「<俺>くんと、カールスラントのトップエース組との戦闘演習とはね。
    私はウワサくらいしか聞いたことはないんだが、君は彼女たちについて詳しいかね?」

副長「私もウワサ程度しか存じ上げませんが…まぁ話題には事欠かないお二方です。
    ともに200機撃墜の生きた伝説ですからねえ。
    伝説と実際のどちらがより偉大なのか、興味深いところです」

艦長「しかし、なんでよりにもよって…なあ」

副長「<俺>くんはついこの前独断専行でストライカーをぶち壊しましたしね。
    アレは命令違反ギリギリの行為でしたし、バチが当たったんじゃないですか」

艦長「坂本少佐はそんなつまらない当てこすりをするような人物ではないよ。

    うーん…まぁ、きっと悪いようにはされないさ」

副長「それ、ひさしぶりのフレーズですな。
    しかし、実際どうなんでしょう。勝てますかね<俺>くん」

艦長「ムリダナ」

副長「…?」

艦長「エイラ中尉のモノマネだよ、どうだね」にやにや

副長「ムリダナ」

艦長「!」


356 :最上の空陸両用 例によって↑はあらすじパート:2011/08/08(月) 02:00:11 ID:9mZpax6U
模擬戦訓練終了後、ハンガー
………
……

俺「よっし、ルッキーニうちとったりー」

ルッキーニ「うにーやられたー。
        おっちゃんちょこまかすんの禁止!」

俺「あはは、それ唯一の持ちワザだし勘弁してくれ。ひらひらーってね」

ペリーヌ「それはいいですけれど、バルクホルン大尉にわたくし、あげくに宮藤さんにさえ負けるなんて。
      殿方にこういうことを言っていいのかちょっと迷いますけれど、脇が甘いのではなくて?」

宮藤「宮藤さん【にさえ】、って…なんかひっかかるなあ」

ペリーヌ「お黙りなさいな豆狸」

俺「いや、俺が言うのもどうかと思うけど宮藤は強いよ、ペリーヌさん。
  なかなか射線に捉えさせてくれないし、将来はいいファイターになると思う」

宮藤「えへへ…ありがとうございます」

ミーナ「みんなお疲れ様。
     …ペリーヌさん、<俺>さん。この後通達事項があるので執務室まで来てくれるかしら」

ペリーヌ「了解ですわ、中佐」

俺「わかりました」
  (俺とペリーヌさん、ね。はて、何の用だろう?)


357 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:02:14 ID:9mZpax6U
執務室
………
……

ペリーヌ「わたくしと、<俺>さんが」

俺「バルクホルンさん、ハルトマンさんと…」

  「「戦闘演習ですか?」」

坂本「うむ」

俺(うわー…なんだこのムチャ振り)

坂本「なんだ異議でもあるのか、<俺>少尉」

俺「あ、いえその…」
 (ぶっちゃけ異議しかない)

坂本「ふ…お前が来てからそろそろひと月だしな。
    そろそろお互いに戦法や癖も見え始めてきている頃だろうし、いい機会だと思ってな。
    実力を発揮してみせてほしい」

俺「は、はあ」
  (しこたまぶちこまれて真っ逆さまに落っこちていく自分が見えるんだが)

ミーナ「何か、気になることがあるのかしら、<俺>さん?」

坂本「言いたいことがあるなら言ってみろ」


358 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:04:41 ID:9mZpax6U
俺「その……では失礼して、まずひとつ。
  気になるといいますか…ただの模擬戦なら自分の結果責任ですけど、戦闘演習ってことになると。
  私のストライカーでは見世物として使えるようなまっとうな勝負をすることは難しいと考えます、が」
  (とりあえずなんとか全力で回避したいカードだし、言うだけ言ってみよう)

坂本「なんだそんな事か。求めるのであれば基地にある予備機の零式を貸与してもいいし
    なんだったら、私の紫電改を貸してやったっていいぞ」

俺「は、うう…ありがとうございます。
  えーと…次にこれは、質問なのですが、なぜ相手にバルクホルン大尉とハルトマン中尉を?」

坂本「あの二人は我が501のウィッチの中でももっとも腕のたつ二人だからな。
    せっかくの演習なのだから、より高度な相手と対戦したほうがよかろう、と考えた」

俺(あたまいたくなってきたな)

坂本「…他は?」

俺「…いえ、ありません」

坂本「そうか。ペリーヌは大丈夫か?」

ペリーヌ「問題ありません。全力を尽くします」

坂本「そうか、ペリーヌ。奮戦を期待しているぞ」

ペリーヌ「ありがとうございます、少佐」

坂本「うむ。演習は二日後の午後に実施する。あわせて、<俺>少尉はこの二日間については夜間哨戒を休止。
    必要な装備、機材があれば別途申告せよ。では解散」


359 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:05:46 ID:9mZpax6U
ペリーヌ「失礼いたします」
俺「失礼します」

ばたん

坂本「さて、二日後が楽しみだな」

ミーナ「…美緒、いいえ坂本少佐」

坂本「何だミーナ、なにか言いたいことがあるような顔だな」

ミーナ「訓練と現場指揮はあなたに一任してあるから、あえてさっきは黙っていたけれど…
     本当に<俺>さんとあの二人を当てるつもりなのね」

坂本「<俺>みたいなヤツはいっそデカい相手に立ち向かわせたほうがいいかと思ってな。
    うまくいけば、自分で作った壁を叩き壊せるかも知れない」

ミーナ「でも最悪の場合、せっかく養い始めた自信を潰すっていう可能性もあるわよ」

坂本「もしそうなるならそこまでの男だったという事だ。
    …まあ、そんな事にはならないと思うけれどな」

ミーナ「過大評価だわ。
     彼には多分にナイーブなところがあるもの」

坂本「私とミーナでは<俺>の見立てにじゃっかん違いがあるようだが…
    まあこの話はまた今度にしよう、そろそろミーティングの時間だ」

ミーナ「…そうね」


360 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:08:39 ID:9mZpax6U
ミーティングルーム
………
……

坂本「…というわけで二日後にバルクホルン、ハルトマンとペリーヌ、<俺>のチームで対戦形式の戦闘演習を行う。
    4名は10分前までにハンガーに集合、その他のメンバーは上空またはデッキで観察すること」

宮藤「坂本さん!
    せんとうえんしゅうってなんですか?」

坂本「まぁ、大雑把に言ってしまえば模擬戦のようなものだな。
    そしてそれを他のメンバーが観戦するんだ」

リーネ「バルクホルン大尉たちの模擬戦をみんなで見るんですか?」

ミーナ「そうよリーネさん。より正確には、演習を行うウィッチたちの動きを観察して、
     自分の動きに足りないものを確認したりより実践的な戦法の考案のための参考にする、ということね」

シャーリー「人の動きをしっかり見て、その内容を自分の動きに活かす。
       身体を動かすばっかりが訓練じゃない、って事さ」

バルクホルン「結構詳しいんだな、意外だ」

シャーリー「リベリオンは研究と実践の国だからな、演習もたっぷりやるんだぞ」

エーリカ「へー」

坂本「さすがだな、シャーリー。
    そのとおり。身体を鍛え上げ戦術を叩き込むために、普段の訓練はもちろん大切だが
    他人の動作を客観的な視点で見据え、自らの反省のための材料にすることも重要な訓練なのだぞ」


361 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:10:04 ID:9mZpax6U
シャーリー「それでバルクホルン、ハルトマン対ペリーヌ、<俺>か。
       カールスラント組は確かに強いけど、それに対してガリアのトップエースと
       タフなニューフェイスがどう対抗するか、なかなか興味深い試合になりそうだな」

俺(ガリアのトップエース…?)

エイラ「そっかー?
     一方的な展開になりそうだけどナ」

ペリーヌ「エイラさん、なにかおっしゃいまして?」

エイラ「べっつにー」

リーネ「でも、ハルトマン中尉もバルクホルン大尉も、世界中のウィッチのなかでも1,2を争うエースだし
     そんなペアと戦うんじゃ、誰が戦っても勝てないかも…」

俺「あはは、ははははは…。
  まぁ、戦闘演習は必ずしも勝つことが目的じゃないからさ。
  少しでもみんなの訓練の役に立つような戦いができるように頑張るよ」

坂本「<俺>少尉」

俺「はい?」

坂本「……ふぅ。
    いや、いい」

俺「は、はあ…」
  (なんだろう、今のため息は?)
  (…まぁいいや。ため息をつきたいのは俺の方だしなあ)


362 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:11:33 ID:9mZpax6U
食堂、夕食
………
……

エイラ「しかしオマエも災難だな、あのカールスラントコンビとやりあう羽目になるなんてさ」

俺「むー、まったくだ。
  まぁ、世界でも指折りのトップエース相手に挑戦する機会なんざ滅多にあるもんじゃないし、
  せっかくだから胸を借りるつもりでやるよ」

バルクホルン「言っておくが、手加減はしないぞ、<俺>少尉」

俺「あはは…そっち方面の期待はしてません」

サーニャ「がんばって、<俺>さん」

俺「ありがと、サーニャさん。夜間哨戒できなくなっちゃってごめんね」

エーリカ「ところで、ご飯だってのに相方のペリーヌは来てないけど、どこに行ったの?
      ミーナや坂本少佐も来てないし」

宮藤「坂本さんとミーナ中佐は執務室だそうです。あとで食事を持ってきてくれ、って。
    でもペリーヌさんはミーティングのあと、どこにいるのかわからないです」

俺「そういや俺も知らないなあ。
  ところでシャーリーさん、さっきペリーヌさんのこと【ガリアのトップエース】って言ってましたよね。
  俺そのあたりよく知らないんですよね、ざっくり教えてくれるとありがたいんですけど」

シャーリー「いや、あたしも詳しくは知らないんだけどさ、ペリーヌってガリアじゃ有名なウィッチなんだってさ。
       たしかブループルミエとか呼ばれてて、ガリア解放前にはガリアの期待の星とか言われてたかな」


363 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:16:15 ID:9mZpax6U
バルクホルン「私も似たような話を聞いたな。
         なんでもガリア解放後は第506統合戦闘航空団の隊長を要請されたとか…」

エーリカ「506、っていうとガリア防衛の『ノーブルウィッチーズ』だっけ?」

リーネ「はい、私も聞きました。
     でも、ガリアの復興をするために隊長は辞退した、って言うことみたいです」

エイラ「ツンツンメガネが隊長だってー?ムリダナ」

サーニャ「そういうふうに言うものじゃないわ、エイラ」

俺「しかし、統合戦闘航空団の隊長に推されるって事はやっぱり相当優秀なウィッチなんすねえ。
  なるほどな、以前一緒に戦った時にやりやすかったのも納得だ」

宮藤「<俺>さん、もしペリーヌさんに会ったら、ご飯残してあるから食べてくださいって伝えてもらえますか?」

俺「え?
  あ、ああうん。もし会ったら伝えとくよ」

エイラ「ま、ボロ負けするだろうけど気を落とすなよなー。
     このふたりに勝てるヤツなんて世界中探したってほとんどいないんだからサ」

エーリカ「えっへん」

俺「ふむぅ。わかってるよ。

  …わかってるさ、んな事は」


364 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:17:49 ID:9mZpax6U
食後、風呂
………
……

ざぶーん

俺「ふいいいいいいい…風呂は良い。
   でもみんなが入った後だからちょっとヌルイんだよなあ」ちゃぷちゃぷ

俺「しかし、戦闘演習なあ。
  まぁ、少佐の言うこともわからないでもないけど、でも相手があの二人っていうのはなあ」

俺「俺、あの二人が連携して戦うのって一度見たことあるんだよな。哨戒途中で艦隊を助けた時の…。
  凄まじかったよな、アレは。あんなんとやりあうなんて冗談じゃねえんだけどな」

俺「まあ、別に負けたって死ぬわけでもねーし、どうにもならねーもん。いつもどおり淡々とやるだけか」

俺「あ…でも、ペリーヌさんはガリアのトップエースなんだっけ。
  俺個人としてはボロ負けだとしても、ひょっとしたらペアとしてはいいトコ狙えるかもな…!
  そーだな、じゃあペリーヌさんをフォローする方向性で考えるべきか。
  それでも戦力比2対1.5みたいな話だから、勝ちは拾えねーだろうけど」

俺「…まぁこっちの事はもういいや。
  どっちかっていうと問題なのは、この前の夜にFw61を大根おろしにしちまった事か。
  直すの大変だったみたいだし、整備の連中にちゃんと詫びをいれなきゃいけないよな…。

  あ、そうだ。また宮藤に扶桑料理のお弁当作ってもらうように頼んでみるか!」

俺「よし、それで決まり。
  よっしゃよっしゃ、そろそろ出るか」ざばっ


365 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:19:11 ID:9mZpax6U
風呂上り
………
……

俺「あー、いい風呂だった」ほかほか

俺「さて、そろそろいい時間だし、寝るかな。
  それともちょっと風にでもあたって火照った頭でも冷やすかな」ほかほか

てくてく

ペリーヌ「あ」

俺「あ。
  こんばんは、ペリーヌさん」

ペリーヌ「こんばんは、<俺>さん。
      …あら、お風呂あがりですのね」

俺「ええ、いただきました。
  それより、ペリーヌさんはこんな時間にどうしたんですか?
  晩ご飯の時にも姿がみえなかったですし。
  宮藤が心配してましたよ」

ペリーヌ「わ、わたくしは…その、ちょっと」

俺(ん…?)


366 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:20:55 ID:9mZpax6U
ペリーヌ「こほん。えと、<俺>さんはこの後どうなさるんですの?」

俺「俺は、風呂にも入ったことだしもう寝ようか、それともちょっと風にあたろうか、とかいう感じですけど」

ペリーヌ「そうなんですの」

俺「ええ」

ペリーヌ「……」そわそわ

俺(…なんか妙だナ。こういう時は年長の功ってわけでもねえけど、こっちから適当に切りだすか)

ペリーヌ「ところで、<俺>さん…もしお時間があればこのあと」
俺「しかし、俺もそうですけどペリーヌさんも大変ですよねー。あのカールスラント組と戦闘演習だなんて」

俺「ん?いまなにか…」

ペリーヌ「へ?
      え、ええまあ。でもその…せっかくの坂本少佐のご指示ですし、全力で頑張るつもりですわ」

俺「そ、そっか。そうですね。
  …ま、相手がカールスラント・エースならこっち側もペリーヌさんはガリアのエースですもんね。
  聞きましたよ、シャーリーさんたちから」

ペリーヌ「エース、ね…。あの二人に比べたら、わたくしなんてまだまだ未熟な部分も多いですけれど」

俺「なにをそんなご謙遜を」

ペリーヌ「いえ、そんな…本当のことですわ。
      あの二人に比べたら、わたくしは…本当に、まだまだですわ」


367 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:23:13 ID:9mZpax6U
俺「あはは…エースウィッチどうしがやりあう中に、俺なんかが突っ込むのもそら恐ろしい感じがしますけど
  せめてのこと、足はひっぱらないようにしますから、よろしくお願いします」

ペリーヌ「なにをおっしゃっていますの<俺>さん。
      もっと積極的な姿勢でいかないとあの二人には勝てませんわよ」

俺「…………え?」

ペリーヌ「…なにか?」

俺「…いえ、なんというかあの二人に勝つ、とか考えても見なかった発想なのでちょっとびっくりして」

ペリーヌ「はあ…」ぽかーん

ペリーヌ「…ってあ、あなたねえ。
      あの、勝つつもりもないというなら一体どういうつもりで演習に望むつもりなんですの」

俺「もちろん、訓練は訓練だから手を抜くつもりなんてないけど、まぁいつも通りやれるだけのことをやるだけ、です」

ペリーヌ「それじゃいつもと変わらないじゃありませんの」

俺「別に、ただの訓練じゃないですか。命令通りに模擬戦する、ただそれだけですよ。
  まぁ今回はギャラリーがいるっていうのがちょっち恥ずかしいし、それ向けに工夫もしなきゃいけないですけど」

ペリーヌ「……」

俺「そもそも坂本少佐だって、ペリーヌさんならともかく、俺に勝利なんて期待してないハズです。
  きっと『そろそろひと月経つし、ここらで一度引き締めなおしてやろう』、と言うところでしょう
  まあ、あの二人が相手ってのはかなりキツイものがあるけど、俺としてもさっさとやられるつもりはないし、
  なんとか少佐たちを納得させられるくらいは粘ってみせるつもりですけどね」


368 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:25:31 ID:9mZpax6U
俺「…ああそうだ、それで風呂でちょっと考えたんですけど、本番では俺はペリーヌさんのフォローに
  回ろうと思うんですけど、明日にでも軽く打ち合わせでも…」

ペリーヌ「…情けない」

俺「え?」

ペリーヌ「もう結構ですわ!
      わたくし、失礼させていただきます」

俺「え、ちょっとペリーヌさん!?
  待って…!」

ペリーヌ「用事がありますので」すたすた

俺「あ、あー…そうだ、宮藤がご飯とっといてますよー…て。
  もう行っちゃった、か」

俺「……」

俺「…情けない、か。確かに、ブザマだな。
  劣等感を刺激されると途端にべらべら舌がまわりやがって」

俺「…クソ、冷えたぜ。寝よう、もう」てくてく




俺「…ところで、ペリーヌさんこんな夜遅くに用事って、なんなんだろうな?
  ま、いいけどさ」


369 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:32:46 ID:9mZpax6U
翌日、昼過ぎ。哨戒任務中
………
……

シャーリー「今日は異常なし、だな。
       そろそろ帰るか」

俺(結局、今日はここまでペリーヌさんとはまともに喋れずじまいか。
  それでも挨拶だけはしてくるあたり生真面目だけど…
  『おはようございます』で、こっちがなにか言う前にさっさと行かれちゃうとなあ)

シャーリー「なんだ、今日は朝からヘコんでるな<俺>。
       明日の演習、やっぱりイヤか?」

俺(っていうか、ペリーヌさん今日も朝飯のあと、いつのまにかいなくなってたな。
  昨日の夕方といい、今日の昼といい、飯時にさえ顔を出さないとは…。
  まぁ朝飯は食ってたみたいだけど、それじゃ足りねえと思うんだよな、成長期の女の子だろうに)

シャーリー「おーい!」

俺「おわッ!?」びくっ

俺「び、びっくりしたなあシャーリーさん。
  なんですか?」

シャーリー「なんですか、はこっちのセリフだって。
       考え事するのはともかくとして、ちょっとぼーっとしすぎだぞ」

俺「あ…!
  す、すいません」


370 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:34:56 ID:9mZpax6U
シャーリー「いろいろ大変なのはわかるけど、仕事はマジメにやってくれよな」

俺「はい…」

シャーリー「頼むよ」

シャーリー「っていうか、こんなふうに注意するのってあたしのキャラじゃないんだけどな。
       本来こういうのは君の役割じゃないのか、バルクホルン?」

バルクホルン「…まあ、そうだな」

シャーリー「…おいおい、勘弁してくれよな。
       明日のバトルを意識してんのかどうかしらないけど、それは訓練だけの話だろ。
       ライバル意識だかなんだか知らないが、同じチームの中でピリピリするのはやめてほしいね」

バルクホルン「安心しろ、リベリアン。私は訓練の組分けなどで個人的感情を刺激されたりはしない」

シャーリー「じゃあなんだってんだよう。
       いつもだったら、ぼーっとしてるメンバーに『なにをボサッとしとるかー!』って激を飛ばすのは
       あんたの役割じゃないさ」

バルクホルン「まぁ、そうだな」

シャーリー「これだー…ふたりとも今日はおかしいぞ」

バルクホルン「わたしはいつもどおりだ」

俺「俺も、もう大丈夫です」

シャーリー「…頼むよ?」


371 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:36:16 ID:9mZpax6U
数十分後
………
……

俺「ネウロイの痕跡は確認できませんね」

シャーリー「まあ、観測所の報告でもあと2、3日は出現はないだろう、って言われてるし」

バルクホルン「観測所の報告、か。
         しょっちゅう外れているような印象しかないから、あまり参考にする気にはなれんな」

シャーリー「そんな事ないさ。
       レーダーシステムの更改で、観測精度は結構向上してるんだ。信用しても大丈夫だよ」

バルクホルン「レーダーシステムの更改だと?
         いつの間にそんな事を…」

シャーリー「いや、この前<俺>がY島でやってた護衛任務の時に施設を立てたじゃんか。
       あの施設はリベリオンで研究されてる新型のレーダー網システムなんだ」

俺「あ…!
  そういえば、確かにあの施設、レーダーがなんちゃらって説明を受けた記憶が」

シャーリー「そーゆーコト。
       というわけで、まぁもう今日は哨戒終わらせても大丈夫だろ」

バルクホルン「そうだな。
         しかし、そうか…驚いたな」

俺「自分でもびっくりです…いろんなシゴトが意外なところで関連してるんスねえ」


372 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:37:06 ID:9mZpax6U
哨戒任務から帰還、ハンガー
………
……

シャーリー「あー、疲れた疲れた!
       悪いけど、あたしはもう行かせてもらうからあとは頼むよ」

俺「お疲れ様でした、シャーリーさん」

バルクホルン「了解した。…ああ、そうだシャーリー大尉」

シャーリー「ん?」

バルクホルン「…気を遣わせてすまない」

シャーリー「…貸し一つ、さ。
       じゃあな」すたすた

俺「……」

バルクホルン「……」

俺「…えと、もういいですよね。
  何か、わたしに言いたいことがあるのではないですか?」

バルクホルン「言いたいことがある、というべきなのか、ちょっとわからないが」

バルクホルン「…いったい、どちらがあなたの本質なんだろうな」

俺「?」


373 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:38:22 ID:9mZpax6U
バルクホルン「…いや、すまない。
         それより、明日の戦闘演習に備えた準備は進めているのか?」

俺「いえ、その…まぁちょっと」

バルクホルン「だろうな。 昨日の夜、ペリーヌと言い争いをしていたし、そうではないかと思ったんだ」

俺「なっ…まさか盗み聞きを?」

バルクホルン「ひ、人聞きの悪いことを言うな!
         偶然廊下を歩いているときに聞きとがめてしまっただけで、だな…。
         あ、あんな話をしているときにのこのこ出ていけないだろうが!」

俺「うっ…たしかにそうですね。失礼しました。
  なんというか、明日やりあうはずの相手にこんな話をするのも、どうなのかと思うんですけど。
  完全に怒らせてしまったようで、今日もまともに口も聞いてもらえなかったです」

バルクホルン「そうか…」

俺「まぁ、ペリーヌさんからしてみたら、俺にはやる気が感じられないように見えてもしょうがないですかね。
  良くない癖がでました。ペリーヌさんには悪いことをしてしまいましたね」

バルクホルン「明日、大丈夫なのか?」

俺「ちょっと、わからないっす」

バルクホルン「…そう、か。
         その、私が言うのもおかしな話かもしれないが、仲直りできるといいな」

俺「…ありがとう、バルクホルンさん」

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最終更新:2013年01月30日 14:17