最上の空陸両用 15



374 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:40:05 ID:9mZpax6U
俺「……」とぼとぼ

俺「…はああ」

俺「……」とぼとぼ

坂本「なにをシケた面をしているか、<俺>!」

俺「あ、坂本少佐」

坂本「なにが『あ』だ、気の抜けた返事をしおって。
    それでも扶桑の男児か」

俺「…すみません」

坂本「……」

坂本「…まったく、そんな打ちひしがれた子犬のような顔をするな」

俺「はは…そんなヒドい表情ですか、私は?」

坂本「ああ、まったく酷い。
    …まあいい、ちょっと付き合え」

俺「は?」

坂本「いいからついて来い」

俺「りょ、了解です」


375 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:43:13 ID:9mZpax6U
坂本「……」すたすた

俺「…あの、少佐。いったいどこまで…」すたすた

坂本「いいから来い、来ればわかる」
……

坂本「<俺>は、勝ちたいか?」

俺「え?」

坂本「勝利を欲するか、否かだ。どうなんだ?」

俺「それは…まあ、勝てるものなら、勝ちたいとは」

坂本「それではダメだな」

俺「え…?」

坂本「それはつまり、負けるのならそれはそれで仕方がない、という発想だろう。
    そんな程度の求め方では、無理だ」

俺「…やはり、今回の訓練に対する意欲がない、と疑われているのでしょうか」

坂本「私が言いたいことはそういうことではない。
    そうやって『先取る』ことで、わざわざ自分から可能性を少なくしているんだ、お前は。
    悪い癖だな」

俺「さきどる…ですか?」


376 :最上の空陸両用 誰もいないと思ってるからゆっくりやってるけど:2011/08/08(月) 02:44:35 ID:9mZpax6U
坂本「それとも…いっそ命令されたほうがいいのか?」

俺「…?」

坂本「ならば<俺>少尉、命令だ。
    …明日の戦闘演習、あのふたりに勝利してみせろ」

俺「ッ!」
  (勝手にめちゃくちゃなカード組んどいて何を勝手な…!)

俺「め、命令されれば出来る、というのなら苦労はしません…!」

坂本「はっはっはっ! 確かに、それはそうだな。
    まあ、そう怒るな」

坂本「…さて、着いたぞ」

俺「ここは…『資料室』、とありますけど」

坂本「ああ。

    …それでは、私は行く。<俺>、がんばれよ」すたすた

俺「え、坂本少佐っ!?」



俺「行っちゃった。
  ……入ってみるか」


377 :最上の空陸両用 ひょっとして「実は投下したいんだが」って人いる?:2011/08/08(月) 02:46:24 ID:9mZpax6U
資料室
………
……

俺「薄暗いなー…まだこの基地に来て短いけど、こんな部屋があるとは思わなかった。
  ちっぽけなテーブルがあって、手持ちサイズのボードが置いてある。
  壁際の書棚には本だか書類だかが詰まってるみたいだが、一体何の資料なんだろ…」

俺「ん。このテーブルの上のティーカップ、なんか見覚えが…?」

ごそそっ

俺(今の音、奥の物陰から!?)
  「…誰だッ!?」

「きゃあああっ!?」どささ、どすんっ

ペリーヌ「いたたた…もう、誰ですの、いきなり大声を上げるのは!」

俺「え、その声は…ぺ、ペリーヌさん?」

ペリーヌ「え…その声は<俺>さん?
      な、なんでこんなところに…」

俺「それは俺のセリフですよ、いったいこんなところでなにを…」

ペリーヌ「…その前に、ちょっと助けていただけません?
      びっくりした拍子に資料を崩してしまって…動けませんのよ」

俺「あ、はい」


378 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:47:54 ID:9mZpax6U
ペリーヌ「まったく…ひどい目に遭いましたわ」ホコリぽんぽん

俺「すいません、びっくりさせてしまったみたいで」

ペリーヌ「まったくですわ…ところで、何故こんなところへ?」

俺「俺は、坂本少佐に連れられて…。
  それよりペリーヌさんこそ、いったいここでなにを…?」

ペリーヌ「わたくしは…いえ、なんでもありません」

俺「こんな基地の端っこでなにやらごそごそしてて、なんでもないわけないでしょう」

ペリーヌ「……」むむむ

俺「……」ほっぺぽりぽり

ペリーヌ「…ふう。 どうぞご覧なさい」すっ

俺「あの、失礼します…これは、さっき運んでた資料のうちの一つですか」

俺(えーっと、ブリタニア語だな。綺麗な字だな。
  表紙は…『エーリカ・ハルトマン 訓練(3)』手書きの書類が綴りでざっと30枚ほど…ざっと目を通してみるか)

ぺら、ぺら

俺「○月○日、この日付は俺が来るより前だな…模擬戦。同位反航戦。対シャーロット・E・イェーガー。白マル。
  次のページに書いてあるのはぐにゃぐにゃの線のような…あ、チャート(航路図)か!
  ターニングポイント。1,2,3…総評。坂本美緒…。
  次のページ…○月○日、模擬戦。劣位。対宮藤芳佳。白マル――」


379 :名無しの俺:2011/08/08(月) 02:49:15 ID:gY98CaiQ
ん?ああ、支援するよ


380 :最上の空陸両用 すまんね:2011/08/08(月) 02:50:25 ID:9mZpax6U
執務室
………
……

坂本「戻ったぞ、ミーナ」

ミーナ「あら、おかえりなさい少佐。
     急に部屋を出ていって、いったいどこに行ってたの?」

坂本「ん…まあちょっとな」

ミーナ「ふーん。
     多分<俺>さんの様子でも見に行ってたんでしょう?」

坂本「…当たりだ。
    さすがに鋭いな」

ミーナ「哨戒チームが帰ってきた途端に出ていくんだもの、予想は着くわよ。
    で、少佐。どうして<俺>さんのパートナーにペリーヌさんを選んだのかしら」

坂本「なんだ、藪から棒に」

ミーナ「気になるのは当然でしょう。
     今回の演習は全部あなたが決めたことだけれど、隊長として理由を問う権利はあるわよね?」

坂本「…まあ、確かにそうか」

坂本「ひとつには、ペリーヌはこの部隊では中堅のウィッチだから、というところだな」

ミーナ「<俺>さんとは階級も近いわね」


381 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:52:01 ID:9mZpax6U
坂本「他の三人には悪いが、今回の演習の主役は<俺>だからな。
    相方を考えたときに、なるべくヤツと階級の近い者を充てようとは考えていた。
    …それというのも、階級の高い人間を充てるときっとヤツは甘えるからだ!」

ミーナ「甘える、というか…指示に従う、と言い出すでしょうね。そういう人だもの」

坂本「だからシャーリーは一番に除外することにしたが、他の人間もな…。
    宮藤やリーネのふたりはバルクホルンたちと戦わせるよりは、むしろ観戦させたい。
    ルッキーニは…<俺>と階級は一緒だが、まぁその、なんだ」

ミーナ「なに?」にこにこ

坂本「あー、こほん。
    あとはエイラ、サーニャ、ペリーヌというところまで絞ったわけだが…この時点でもうペリーヌに決めた」

ミーナ「サーニャさん、は夜間哨戒があるからこういう大規模な訓練に充てるのは無理だものね。
     エイラさんよりペリーヌさん、っていうのは…この手の訓練ではエイラさんが強すぎるものね」

坂本「まあ実戦ではそれ以上だがな、エイラは。
   …だが、私はむしろまったく別の理由からペリーヌに期待して、今回の演習に充てたんだ」

ミーナ「…まるで、最初からそっちの理由でペリーヌさんを選んだようにも聞こえるわね」

坂本「そうかもしれんな。実際のところ、この演習を思いついた時点で、
   <俺>と充てるならペリーヌにするべきだろう、とは考えていたんだ」

ミーナ「…で、その理由は?」

坂本「それはな…」


382 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:53:19 ID:9mZpax6U
ふたたび資料室
………
……

俺「ふー…何冊か見てみましたけど、これ、どうやら訓練の成果をまとめた記録書みたいですね。
  俺、ここに来てからこういうの書いたことないんですけど、以前は書いていたんですか」

ペリーヌ「いいえ。それはすべて、坂本少佐がおひとりで書かれたものでしてよ」

俺「えっでもこれ、この一冊だけでも30枚くらいありますよ!?
  それに表紙にはエーリカ・ハルトマンって」

ペリーヌ「書類の最後にちゃんと少佐の署名が入っているじゃありませんの」

俺「…わ、ホントだ。全部の紙に坂本少佐の署名がある」

ペリーヌ「501隊員の、全員の訓練の成果をこうしてまとめていらっしゃるのよ。
      …わたくしも、教えていただくまで知りませんでしたけれど」

俺「じゃあこんな資料がもっとたくさんあるわけか。こりゃ、すごいな。
  しかし、どうしてペリーヌさんがこれを?」

ペリーヌ「昨日、演習の指示を受けた後、少佐に聞いたんです。
      『わたくしたちは、どうすればあの二人に勝てるでしょうか』と」

俺(勝つ…)

ペリーヌ「そうしたら、少佐は勝利のためのヒントを授けてくださったのです。
      すなわち、『敵を知り己を知れば百戦危うからず』、そして『温故知新』と
      さらに、特別に本来は隊員にはヒミツであるはずの、この部屋の事を教えて下さったのですわ」


383 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:54:27 ID:9mZpax6U
俺「なるほどなー…だから坂本少佐がペリーヌさんをここに案内したのか」

ペリーヌ「ええ。過去の空戦のデータをもとにお二人の癖や弱点を割り出すか、
      もしくは付け入る隙を探しているんですけど、なかなか一筋縄じゃいきませんわね」

俺(うーむ。しかし、驚くべきはこの資料もそうだけど、テーブルに積んである資料の数と、
  明らかに書いては消し書いては消しを繰り返しただろうボードの汚れだ。
  この子、いったいどれくらいの労力をこれに割いてるんだ…)

俺「…たいしたもんだなあ」ぱらぱらぱら

ペリーヌ「本当ですわね。
      日々の訓練や任務のほかに、こんなに緻密な資料をお作りになられていたなんて、さすが少佐ですわ…」

俺「いや、ペリーヌさんの事だよ」本ばたん

ペリーヌ「わたくし?」

俺「これだけの資料を読み込んで空戦の傾向と対策の解析をするなんて、大変ですよ。
  いくら少佐が作ったこの資料がよく纏まってるとは言え、骨が折れますでしょう」

ペリーヌ「昨日から読み込んでいますけれど、まだまだ充分なデータをまとめきれていませんわ。
      明日までになんとかしないと…」

俺「…って、ひょっとして昨日の夕飯の時も、今日も朝からずっとここで資料とにらめっこしてたんですか?」

ペリーヌ「だって、勝負は明日だし、時間がたりませんもの。
      別に一食二食抜いたって大丈夫ですし、今はちょっとでも多くの時間が必要ですの」

俺「いや、でもメシはちゃんと食ったほうが…」


384 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:56:03 ID:9mZpax6U
俺「…あ!
  そういえば昨日『時間があればこのあと…』とか言いかけてたけど、ひょっとして昨日もあの後ずっとここに?」

ペリーヌ「ぎくっ! ちゃ、ちゃんとあのあとはすぐに寝ましたわ」

俺「おもいっきり『ぎくっ!』とか言っちゃってるじゃないですか」

ペリーヌ「うっ…で、でもちゃんと最後はお部屋で寝ましたわ!
      その、夜中に少佐が見回りに来られたので…」

俺「…はー。身体のためにも、あまり無茶はしないほうがいいですよ。年頃の娘さんなんだから」

ペリーヌ「…せんもの」ぼそっ

俺「ん?」

ペリーヌ「…だって、時間がない以上、多少の無理でもしなくちゃ勝てませんもの。
      って、別にいいでしょう、あなたには関係ないことですわ!」

俺「か、関係ないって…」

ペリーヌ「あなたは別に今回の訓練、どうなろうがどうでもよろしいのでしょう?
      でもわたくしは勝ちたいの。そのためなら多少の無理は押してみせますわ」

俺「そんな、別にどうでもいいなんて事はないです。明日の事は俺だってちゃんと俺なりに考えてますよ?」

ペリーヌ「どうやってうまく負けるか、をですの?」

俺「な…ッ!」


385 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 02:57:50 ID:9mZpax6U
ペリーヌ「勝負の前から勝負を捨てるような殿方なんて、情けないを通り越して見苦しいですわね」

俺「捨ててない」

ペリーヌ「捨ててるじゃない」

俺「捨ててない」

ペリーヌ「捨ててます!」

俺「ッ…捨ててない」

ペリーヌ「いーえ!絶対捨ててますわ!」

俺「だから捨ててないって!」

ペリーヌ「じゃあなんですの!」

俺「だから俺だって昨日も風呂入りながらとか、今日だってずっととにかくいろいろ考えてんの!
  …です!」ぜーはー

ペリーヌ「た、たとえば?」ぜーはー

俺「例えば、開幕しょっぱなでやられないようにとか、あの二人相手でもちゃんと粘れる方法とか…」

ペリーヌ「ほら、負ける手際のことじゃない」

俺「む…!
  そういうふうにざっくりとぶったぎってモノを言うのやめてくれませんか。
  俺が考えてるのは、この演習をいかに訓練として、隊のみんなにとって有意義なものにするかって事です」


386 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 03:00:27 ID:9mZpax6U
ペリーヌ「お互いに勝ちを狙って戦う事、その真剣勝負を見せることこそもっとも意義高い戦闘訓練ですわ」

俺「そ、そりゃ正論だし俺だって勝てりゃ勝ちたいけど、実際問題として俺じゃあ無理だし…」

ペリーヌ「わたくしだって、本当に勝てるかどうかは…わかりませんわ。
      率直に申し上げて、あの二人相手には負ける可能性のほうが高いでしょうね」

俺「なら、勝利に固執することばかり考えるんじゃなくて、
  勝負の見せ所や落とし所をどこに持っていくかを考えるのが正しいと思う、けど…?」

ペリーヌ「戦闘演習だから?」

俺「うん。そうです。
  今回のは半分は俺らの戦闘訓練だけど、もう半分は見せもんですから。
  勝ちを狙う戦い方と、負けない為の戦い方は違うものだし、この場合は無理に勝ちを狙う必要はないハズ」

ペリーヌ「だとしても、やる前から負けるわけには行きませんわ!」

俺「……む、うう」

ペリーヌ「……」ぷい

俺「あー…聞いても、いいですか?」

ペリーヌ「なんですの」

俺「なぜ、そうまでして勝ちたいと思うんですか?」

ペリーヌ「へ?
      あの、どういう意図の質問なのか、ちょっとわかりかねるのですけれど」


387 :名無しの俺:2011/08/08(月) 03:02:25 ID:gY98CaiQ
面白いけど僕寝るお……頑張ってくれ支援


388 :最上の空陸両用 寝てくれwwおやすみ。すまんな:2011/08/08(月) 03:03:27 ID:9mZpax6U
俺「あの、怒らないで聞いて欲しいんだけど…。
  俺だって、別に訓練をナメてるわけじゃないけど、それでも出来ることと出来ないことは峻別するものですよね。
  ペリーヌさんなら勝てるのかも知れないけど…あの二人に勝つなんて、少なくとも俺には出来ない。
  なら、自分にやれるかたちで全力を出しきれば…それで結果的にいい演習が出来ればそれでいいじゃないですか」

ペリーヌ「わたくしも、勝利が絶対的な価値だと信じているわけではありませんけれど…。
      でも、やるからには勝ちたい。これは当然の感情ではありませんこと?」

俺「勝ちたい、というその気持ち自体は、まぁわかりますけど」

ペリーヌ「それに、わたくしたちはあの二人に勝てない、なんて誰が決めたんですの。
      少佐が仰っていたとおり、あの二人の機動や戦力についてしっかり把握して、
      こちらがそれに対して適切な作戦を立てれば、勝てる目は必ずあるはずですわ」

俺「…そんなうまくいくかな、と思うけど…でも」

俺(でも)

俺(実際にこんだけの資料を、まぁやりきれるかどうかはともあれ読み解こうとしてるし、
  そっちのボードは、もう『書いては消し書いては消しで擦り切れそうです』ってなほど汚れてるし…)

俺(どうあれこの子…ペリーヌは本気なんだ)

俺「ペリーヌさんはあくまで勝つ気なんだね」

ペリーヌ「もちろんですわ」

俺「ふう。
  うん。本気だってのはわかったよ」


389 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 03:07:00 ID:9mZpax6U
俺(正直、ペリーヌがなぜ勝利に固執するのか、その理由まではわからない、けど)

俺「勝ちたければ勝ちたい、では足りない…少佐が言っていたのは、こういう事だったのかな」
  (そうだ、…多少の努力すらしないで、現状だけを見て全部わかった気になってミニマムな最善を尽くして。
   俺はそれが『合理的』だと信じているし、たぶん、それ自体は正しい。だけど…)

ペリーヌ「しょ、少佐がどうかしましたの?いきなり…」

俺「きっと結果だけを『先取る』ことの愚、それを少佐は指摘していたんだよな。
  少なくとも君みたいに足掻いた上で、やるだけのことをやって負けるならともかく、
  そうでないならそれは、ただの逃げだ。それも、自分にすら言い訳のできない逃げ。そういう事なんだ」
  (合理的な考えを諦めや取り繕いの材料にした瞬間、それは間違いになるんだ)

ペリーヌ「あの、一体何をおっしゃってますの?」

俺「…情けない、か」

ペリーヌ「え?」

俺「昨日、言われたことがずっと引っかかっていてね。
  確かに君から見れば、勝負にこだわりのない俺は無様に見えるんだろうな」

俺(その情けなさが、結果としてこの子を一人にした、のか。
  昨日俺があんなザマをさらしたせいで、この子はここで一人で挑まざるを得なくなったんだ)

ペリーヌ「え、あ…その、申し訳ありません。
      昨日の事は、言葉が過ぎましたわ。ごめんなさい…」

俺「ううん。ここに来て、ペリーヌさんが怒るのも当然だと思った。
  自分がひとりで頑張ってるのに、相方がヘタレたザマを晒してるんじゃ怒るのが普通だものな」


390 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 03:09:23 ID:9mZpax6U
俺「俺こそごめん、ペリーヌさん」

ペリーヌ「<俺>さん…」

俺「…ホントの事をいうとさ。
  俺も、本当は悔しいんだ。勝てない、なんて事をさらっと言えてしまう自分が。
  頭の中で考えた結果に怯えて足をとめちまう自分が」

ペリーヌ「…わたくしだって、不安が大きいからここでこんなことをしているんですもの。
      無理もありませんわ。わたくしも同じです」

俺「でも、ペリーヌさん見て、こうして話して、俺…うまく言えないけど、やってみたいって思ったんだ。
  いつもどおりの負けにくいだけの戦いじゃない、一度くらいは勝つための戦いをしてみたいって。
  そう…ちょっと割に合わなくても、芽の出ない努力だったとしても、それでもいいなって。

  だから…」

ペリーヌ「だから?」

俺「…いまからでも、まだ、まにあうか?
  一緒に、戦えるか…今更だけど、君といっしょに、俺も…」

ペリーヌ「……」

俺「あ…。

  …やっぱり、今更そんな事言っても無理、かな」


391 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 03:10:27 ID:9mZpax6U
ペリーヌ「…わたくし、昨日なんて言いましたっけ?」

俺「え」

ペリーヌ「今更だけど良いか、なんて姿勢じゃまだまだ積極的とは言えませんわよ?」

俺「そ、それじゃあ」

ペリーヌ「正直なところ、わたくし一人ではあの二人分の解析なんてとても間に合いませんの。
      <俺>さんのちからが必要ですわ、協力していただけません?」

俺「あ…ああ、ああ!
  もちろん、なんでも言ってください、すぐはじめるから」

ペリーヌ「…じゃあ早速ですけどこっちの資料から見ていただけます?」

俺「うん、わかった」

ペリーヌ「あとで、今までの情報をもとにわたくしが構想した内容を言いますわね」

俺「わかった。俺も資料で気になった部分をまとめておくよ」

ペリーヌ「…<俺>さん」

俺「ん」

ペリーヌ「確かに、相手は強大ですわ。
      くやしいですけれど、両者ともわたくしたちよりも明らかに力量は上です」

俺「うん、そうだね」


392 :最上の空陸両用:2011/08/08(月) 03:10:58 ID:9mZpax6U




             ペリーヌ「…でも、やるからには勝ちますわよ」

             俺「…ああ!」







393 :最上の空陸両用 〆パート:2011/08/08(月) 03:11:37 ID:9mZpax6U
――――
エイラ「ジョーカー、か。
     この前アイツらの演習の結果を占ったらこれが出てきたけど、コレなんなんだろーなあ」

サーニャ「ねえエイラ、<俺>さんどこにいったのか、しらない?」

エイラ「えっ!?」

サーニャ「哨戒から帰ってきたはずなのに、いないの」

エイラ「えーと。わ、わたしもしらない」

サーニャ「そう…」とことこ

エイラ「え、サーニャ?
     さ、さーにゃー!」

エイラ「い、いっちゃった…」

エイラ「なんか、やっぱりサーニャが最近ずいぶん<俺>の事を気にするんだよなー。
     このままじゃよくないことになりそうな気が…」

おわりなんダナ(・×・;)



エイラ「…でも、アイツどこにいったんだろうな。
     なんかわたしまで気になってきちゃったじゃんか」


394 :名無しの俺:2011/08/08(月) 03:15:20 ID:9mZpax6U
というわけで今回はここまでです
普通に長いから誰もいなそうな時を狙ったんだけど、
結果として巻き添えが出てしまって、ちょっとすまんこってす

うん、どうせwikiにまとめるからもうそっちに直でもいい気がしてきたんだナ
長いと邪魔だし
…まぁ、また後ろの邪魔にならなさそうな夜にでもスレ投下したほうがいいのかも知れんけど

ではまた


395 :名無しの俺:2011/08/08(月) 03:28:14 ID:8NxwalDw
乙!

起きてて良かったと心底思った


396 :名無しの俺:2011/08/08(月) 07:43:04 ID:6Go3/1t6
最上おつんつん!


397 :名無しの俺:2011/08/08(月) 08:38:57 ID:eRxAEFFM
乙乙乙!


398 :名無しの俺:2011/08/08(月) 18:39:09 ID:pY.jQKSY
最上さんおつおつ~
最終更新:2013年01月30日 14:18