投下スレ:俺「ストライクウィッチーズですねぇ」143-166
――――そこは、懐かしい匂いのする場所だった。
部屋の窓からは明るい日光が注ぎ込んでおり、外は、鳥の軽やかな鳴き声、人の話し声、子供の遊ぶ声など、
多くの音で満たされている。どこまでも平凡な、かつての日常の世界が、窓の向こうにあった。
部屋の中では、床一面に、無数の品々が散らばっている。ある場所では、本がさながら山の如く積まれており、
ある場所では衣服が脱ぎ散らかされ、またある場所では、水やジュースが入っていたと思しきビン達が、無造作に
ごろごろと辺り一帯を転がっていた。そんな混沌とした部屋の隅にある、やや大きなベッドの上で、一人の金髪の
少女が、すでに日は昇りきっているのも構わず寝息を立てていた。
「―――いい加減に起きてはいかがですかな?お姫様」
少女がひたすらに惰眠を貪っている所へ、その少女にとっては聞き慣れた、呆れた調子の男の声がかけられた。
「………あと90ぷーん……」
声の主の方向を見る事も、まぶたを持ち上げる事もせず、少女は己の睡眠時間の延長を主張する。この言葉に
対して、その男は小さくため息をつきながら、ベッドの方向へと歩み寄ってきた。
「また、夜遅くまで本を読んでいたのか。次の日が辛いからやめておけ、と言っただろうに」
「――――今日は何かあるわけじゃないんだから、別にいいじゃないか…」
男の問いに対して、少女は、半目だけを開いて、不満げに反論した。
「まがりなりにも、医者を目指そうという君が不摂生をしていては、将来の患者に失礼だろうさ」
男はたしなめるような口調で、少女の言い分を否定する。少女は半目のまま、不満げに目前の男を睨んでいたが、
結局は体を起こし、名残惜しそうにベッドのシーツから離れた。そして体の向きを変え、寝転がっているベッドに、
自分の惰眠を破りに来た男と、向かい合うようにして腰掛けた。
―――なぜだか、男の顔には、ぼんやりとしたもやがかかったようになっており、その人相は伺えなかった。
金髪の少女は、その状況に何の違和感も抱かぬ様子で、その男に向かって不平を言う。
「じゃあ、――はどうなのさー。知ってるんだからね、――も夜遅くまで起きてる事」
目の前の男の名を呼ぶも、その瞬間のみ、まるで耳がその音を認識していないかのように、男の名前のみが
すっぽりと抜けて自身の耳へ届いた。そしてやはり、少女はその現象に何の違和感も抱いていない様だった。
目の前の、顔の見えない男が何かを話している。おそらくは、少女の言葉への反論だろうが、少女の耳には届いて
こない。ふと少女が周りを見渡すと、辺りの風景が妙にぼやけており、外から流れ込む声も消えていた。目の前の男に
至っては、既にその輪郭全体があやふやになっていた。
今度は、懐かしいよりも、ここ最近すっかり聞き慣れたような文句と声が響いてくる。
「―――ろ、―――トマン!」
声はだんだんと大きくなり、声がより大きく響くにつれて、眼前の世界はさらにその姿をねじ曲げてゆく。
声はまだ大きくなっていく。そして、ことさらに大きな声が、その崩れかけた世界に響き渡った。
「―――起きろ、ハルトマン!もうとっくに昼は過ぎているぞ!」
一際大きな怒号が、部屋の中に響く。ハルトマンと呼ばれた金髪の少女は、頭の上に被さっていたシーツを
のそりのそりと取り除き、僅かに夢現の状態で、怒号の発信源に向かって不満を発する。
「もー、うるさいよトゥルーデー。あんまり大声出すと、みんなに迷惑かけるよー?」
「誰のせいだとだと思っているんだ、ハルトマン!カールスラント軍人たるもの、規則正しい生活をせずにどうする!」
ハルトマンの言葉に対し、バルクホルンは、更に大きな声で、ハルトマンの態度を叱責した。
「ただでさえ、件の作戦――オペレーション・マルス――の実行が十日後に迫っているんだぞ!我々の部隊のエースである
お前がしっかりとしないでいてどうするつもりだ!そもそもだな………」
「わかったよ、もう起きるよー。もうお説教はいらないよー」
完全に熱くなり、延々と講釈を述べようとしたバルクホルンを制して、ハルトマンはベッドから降りた。そして、軽く体を
伸ばした後、ベッドの周りの雑然とした空間から自分の制服を取り出し、着替えを終える。壁に掛かった時計を見ると、
短針はとうに12時を過ぎ、いよいよ1時へ迫ろうかという所だった。
―――――――――――――――――――――――――――
非常に遅い朝食兼昼食を取った後、ハルトマンはバルクホルンと共に行動していた。今は、ミーティングルームで
バルクホルンと他愛ない雑談を行っていたところだった。その中で、「オペレーション・マルス」の発表が行われたその
日の内に、501部隊長であるミーナ中佐がブリーフィングルームで語っていた連絡のことを、ハルトマンは唐突に
思い出した。
「そういえば、今日は15時頃、追加のウィッチがうちに到着するんだっけ」
ミーナがその時行った連絡事項は、以下のような内容だった。
『なお、この「オペレーション・マルス」実行に当たってですが、上層部より、この作戦のために、ウィッチが一人、
増援として送られることが通達されています。四日後のの15時頃に到着するとの事なので、その日のその時間は
全員、このブリーフィングルームへ集合していてください』
「ああ、ミーナが言っていた件だな。全く、上層部も、この土壇場で人を寄越すとは一体何を考えているのか…」
そういうと、バルクホルンは、形の良い眉を僅かにつり上げ、若干の怒気と疑念を表した。
「べつにいいじゃん。どんなのが来るか楽しみだしさ」
バルクホルンとは対称的に、ハルトマンはひたすらに楽観的な見解を述べる。対してバルクホルンは、呆れたように
お前は能天気すぎる、と独りごち、そこでこの話は終わった。そこからは、とりとめもない雑談へと戻っていった。
一方でハルトマンは、先ほど見ていた夢の内容を思いかえしてもいた。いやにはっきりとした、懐かしい光景だった。
夢の中の光景は、彼女がまだ軍に参加していなかった頃、将来の夢のため、ひたすら医学の勉強をしていた時の物だった。
夢に現れた男は、その頃、彼女が一緒になって医学の勉強をしていた人物だった。バルクホルンほどではないが、彼も
やはり、あれやこれやと彼女の生活に対して言及していた記憶があった。その度に彼女は不満を唱え、彼は軽口で返し、
深刻さのかけらもない言い合いを、どちらかが折れるまで続けていた―――大方は、彼が折れたのだが。
そこまでははっきり覚えているのだが、どういう訳か、その顔と名前だけが、彼女の頭から綺麗に抜け落ちている。
夢の中でも、顔だけがぼやけていた上、名前もよく聞こえなかった。自身に対する若干の苛立ちと、むずがゆい
感情が、ハルトマンの胸中にあった。
今日まで、すっかり意識の外にあったかつての友人を思い出した途端、彼についてのあれこれが、にわかに
気になり始めた。今はどこにいるのだろう、何をしているのだろう、今はどのような容姿なのだろうか……
些細な疑問が、ハルトマンの中で湧いては消えを
繰り返した。
「おっと、既に15時の十分前だ。そろそろブリーフィングルームへ向かうぞ、ハルトマン」
ミーティングルームの壁の時計を確認したバルクホルンが、指定の時刻が迫っている事を告げる。二人は
椅子から立ち上がった。そして、ハルトマンが軽口を叩き、バルクホルンがそれをたしなめるという、いつもの
流れを行いつつ、彼女らはミーティングルームを後にした。
――――――――――――――――――――
ハルトマン、バルクホルン両名がブリーフィングルームへ向かった頃、501基地のハンガーに、二人の女性が
佇んでいた。一人は、501部隊長のミーナ・ディートリング・ヴィルケ中佐。もう一人は、ミーナの副官を行っている、
坂本美緒少佐であった。彼女らは、二人ともが、上空を漂うヘリを見ている。四日前にスオムスを出発していた
このヘリは、ゆっくりと下降を開始し、危なげなく501基地のハンガーへと着地した。ヘリの扉が開き、中からは、
大ぶりのトランクと小さな布袋を抱え、黒のオーバーコートに身を包んだ男性が現れた。
「お初にお目にかかります、ご婦人方。本日よりここ501へ配属となった、男少佐と申します」
その男は、ヘリから降りてミーナ、坂本両名の前に立つと、敬礼をしつつ、丁寧な口調で挨拶を行った。
「ええ、初めまして。私が隊長の、ミーナ・ディートリング・ヴィルケ中佐です。」
「私は坂本美緒、階級は少佐。副隊長と訓練教官を兼務している」
男の挨拶に対し、二人も挨拶を返す。三人が互いに軽い自己紹介と挨拶を済ませたところで、ミーナが口を開いた。
「それでは男少佐、私たちの後に付いてきてください。オペレーション・マルスまでの短い間ですが、501部隊の
他の部隊員たちにも、貴方の紹介を行いますので」
そして、男、ミーナ、坂本の三人は、ハンガーを後にして、基地内のブリーフィングルームへと向かった。
―――――――――――――――――――――――――――
時刻は三時の一、二分ほど前。既に、501部隊の全員が、ブリーフィングルームに集合していた。
「新しく来る人って、どんな人なんだろうね、リーネちゃん」
「私は、怖くない人が来てくれたらいいな…」
「貴女たち、どんな方が来るのかはもうすぐ分かるのですから、後ほんの数分ぐらい、静かにしてお待ちなさい!」
広いブリーフィングルームの一角では、宮藤・リーネ・ペリーヌの三人が集まって、かしましく会話している。
「さて、どんなのが来るのか……問題を起こすような奴でなければいいが」
「トゥルーデは心配しすぎだよー。この今際の際に、変な奴を送ってくるはずが無いって」
また別の一角では、バルクホルンとハルトマンが、ミーティングルームで行った会話と似たような会話を行っていた。
「ねぇ、
シャーリー…今日来る人、ロマーニャのこと、一緒に守ってくれるよね…?」
「心配するなよ、ルッキーニ。きっと、私たちと一緒に一生懸命戦ってくれるさ」
さらに別の一角には、シャーリーとルッキーニが座っていた。ルッキーニは、先日のオペレーション・マルス発表の
時の、「最悪の場合はロマーニャを放棄」という事態を引きずっているようであり、そんなルッキーニを、シャーリーは
安心させようとなだめていた。
「なぁ、サーニャ、夜間哨戒明けで眠くないカ?辛かったら部屋に戻ってもいいんダゾ?」
「平気よ、エイラ。心配しなくても、大丈夫」
そして、部屋の隅の方のテーブルには、何かといつも通りのサーニャとエイラの二人が居た。
それから少し経って、ブリーフィングルームにミーナと坂本の二人が入ってきた。室内の声が一瞬で止む。
ミーナは、静まりかえった部屋を見渡し、全員の存在を確認した後、口を開いた。
「先日言ったとおり、つい先ほど、本日1458時、オペレーション・マルスのための援軍として派遣されたウィッチの方が
到着しました。十日後に迫った作戦実行に備える意味でも、これから自己紹介をしていただき、能力や技術の把握を
相互に行ってもらいたいと思います」
「それでは、どうぞ、お入りください」
一呼吸置いて、ミーナが入室を促す。その言葉に続いて、先ほど到着した男少佐が、ブリーフィングルームへ
入室してきた。ミーナの隣まで歩いたところで足を止め、背筋を伸ばし、両足を揃え、後ろ手の格好で直立した。
「ただいまご紹介に預かりました、男と申します。階級は少佐、前任基地はスオムスです。以後、お見知りおきを」
男は、先刻と同様の丁寧な挨拶と共に、優雅な礼を行った。
一方、ブリーフィングルーム内は静まりかえっており、物音一つ立たない。男の挨拶に対する返答も、新入りに
対する反応も、何も返ってこなかった。
「おい、お前達、少しは何か反応を――――――」
その状況を坂本が諫めようとした矢先、
「「「「「男―――――――――――!?」」」」」
最大級の反応が、一斉に返ってきた。
「え?え?どうして、男の人が…?」
「殿方がこんな所に来るなんて、一体どういうことですの!?」
「サーニャに手を出したら、承知しないカンナー!!」
「エイラ、そんな事言っちゃ駄目…」
予想外の存在の来訪に対し、十人十色の反応が、あちこちから返ってくる。その殆どは、女性ばかりの501への中に
男性がやってきた事に対する驚愕、不信、警戒などであった。つい先ほどまで静まりかえっていた室内は、あっという間に
喧噪に包まれた。
その喧噪の中、たった一人、ハルトマンだけが沈黙を保っていた。その視線は、この騒ぎの原因である、男少佐へと
注がれている。―――彼の姿を見て、名前を聞いたその瞬間から、彼女の表情は、長年の謎を解決したかのような、
晴れ晴れとした、明るい表情となっていた。その顔色の変化にバルクホルンが気付き、声をかける。
「―――ハルトマン?」
ハルトマンは椅子から立ち上がり、バルクホルンの声も聞こえないかのように、ハルトマンは机の横の階段を下り始める。
最初は階段を一段ずつ降りていく。途中からテンポが速まる。時折一段飛ばしも混ざり、さらに速度は速まっていく。そして
階段を下りきったハルトマンは、男少佐と同じ床に立つや否や、全速力で走り始め、
「―――――ひっさしっぶり――――――――――!!」
大声を上げながら、男めがけて飛び付いた。
「「「「―――ええ―――――――!?」」」」
二度目の絶叫が、ブリーフィングルームに響き渡った。部屋全体に、最初と同等、またはそれ以上の混乱が起きた。
それは男の両脇に控えていたミーナ・坂本両名も例外ではなく、二人ともが、あっけにとられた表情をしていた。そんな
周囲をよそに、男とハルトマンの二人は、数年来の会話を始めている。
「………エーリカ、か?」
「そーだよー!いやー、ほんっとに久しぶりだねー!」
若干困惑気味の男の様子も気にせず、ハルトマンは、男の腰回りへしがみついた状態で話し始める。
「それにしても、しばらく見ないうちに、ずいぶん堅い口調になっちゃったねー。疲れない?」
「なに、もう慣れたからね、なんてことはないさ。……しかし、こんな所で会う事になるとは。4年ぶり程かい?」
「そのぐらいだねー。私が軍に入ってからは、全然会えなかったから。でもまさか、男も軍に入ってたなんて…」
男とハルトマンが二人で和気藹々と話している所へ、いち早く混乱から立ち直ったミーナが割って入った。
「えっと、エーリカ?ひょっとして、あなたと男少佐は、お知り合いだったりするのかしら?」
まだ若干の困惑を残した様子のミーナが、男の腰の辺りへ抱きついたままのハルトマンへと問いかける。
「うん、昔、一緒に医学の勉強をしてたんだ。―――――ところで、どうして男がここに?」
ハルトマンの言葉を聞いて、部屋のほぼ全員が、一斉に困惑から帰ってきた。ハルトマンの突飛な行動で意識から
吹き飛んでいたが、今真っ先に知るべきは、何故男少佐がこの501へとやってきたのかという事である事を、全員が
思い出した。
ハルトマンの問いに対し、男は一瞬不思議そうな顔をした後、合点がいったような表情をしつて、口を開いた。
「――――増援が来る、というのは聞いていただろう?私は男性ウィッチでね、その増援としてここに送られてきたんだ」
「「「「「―――ええ――――――――!?」」」」」
三度咆哮。今度は、ミーナと坂本を除いたほぼ全員の絶叫が、ブリーフィングルームに響いた。
部隊員たちの様子に、坂本が愉快そうに笑う。
「わっはっは!まあ、驚くのも無理はないか。男のウィッチは希少だからな。」
ミーナもまた、小さく笑った後、坂本に続いて口を開いた。
「男少佐は、ウィッチとしての能力と技術を見込まれ、十日後の作戦のために送られてきた方です。短い間になるとは
思いますが、皆さん、仲良くして差し上げてくださいね?」
室内には、未だにざわめきが溢れている。そんな中、ミーナの言葉に反応して、バルクホルンが口を開いた。
「――男少佐。少々質問させていただいてもよろしいでしょうか」
口調こそ丁寧ではあるが、その言葉には有無を言わさぬ迫力も感じられた。そのためか、騒がしかった部屋が、一気に
静まりかえる。
「―――どうぞ、なんなりと」
男は、腰回りにしがみついていたハルトマンを、やや力尽くで引きはがしながら、バルクホルンへと向き直った。
そのハルトマンはというと、手を振り回しながら抵抗しているものの、如何せん力も腕の長さも違いすぎる。結果、あっさりと
土俵を割るも、なおもハルトマンは抵抗を続け、男へしがみつこうとする。その光景をを意に介さず、バルクホルンが口を開く。
「今、貴方はその能力を買われてここへ送られてきたとの事。そうまで言われる貴方の実力と能力とは、一体どのような
ものなのか、貴方の口からご説明いただきたい。」
バルクホルンの言葉からは、若干の不信と疑念が聞いて取れた。
男は、バルクホルンの言葉に対し、軽く笑みを浮かべた。彼は、バルクホルンのような人物が嫌いではない。むしろ、
相手が上官といえども、疑念があるならば遠慮無くぶつけてくる、その実直な人格を好ましく感じていた。
「トゥルーデ、いきなりそういう言い方は――――」
早速男に食って掛かったバルクホルンを窘めようとするミーナを、男は制した。
「構いませんよ、ヴィルケ中佐。実力の分からない人間を信頼できないのは、当然でしょうから。それに―――」
僅かに間を置いた後、男はさらに言葉を続けた。
「―――あなたのように真っ直ぐな人は、私は好きですよ」
「なっ――――何を言っている!世辞はいいから、質問に答えていただきたい!」
バルクホルンは一瞬惚け、慌てて話を元の方向へと戻した。その顔は、若干赤く染まっているように見える。また、男が
この言葉をバルクホルンへ投げかけた直後、先ほどから続いているハルトマンの抵抗が、心なしか強くなったようにも見えた。
そして男は、少々の間を置いた後、バルクホルンの質問に対して答えを返した。
「撃墜数は、単独撃墜に限るならば、小型42機、中型4機、そして大型12機、といった所でしょうか」
男の回答に、再び部屋にざわめきが起きる。
「大型を一人で撃墜して、しかもそれが二桁!?すげぇなぁ!!」
「その割には、小型や中型の撃墜数が、妙に少ないですわね…」
「そんな何度も、大型と一騎打ちするナンテ、どんな所にいたんダヨ…」
「大型をそこまで独力で破壊するとは、お前は何か特殊な兵装でも持っているのか?」
男の戦績に驚きを隠しきれない様子の坂本が、男に尋ねた。
「私の固有魔法が原因ですよ、坂本少佐。私の能力はネウロイを相手取るのに、特に大型に対しては、非常に有用なのです。
そのため、小型や中型と共に大型が現れた戦闘ではいつも私は、真っ先に大型の相手を担当させられたのです。そうなると、
必然的に大型以外のネウロイとの戦闘は少なくなり、先のような結果となるということです」
「では、その貴方の固有魔法は―――――――」
自身のもう一つの質問を、再度バルクホルンが口にしようとした矢先、基地全体に、緊急を告げる警報が鳴り響いた。
最終更新:2013年01月31日 15:42