メルティア・ヴァーリス(メルティア・アルベルティーニ)
[解説]
メルティアは授かったこの異能を十全に生かし、聖華暦830年代には同盟でも指折りの最上級ウォルの1人に数えられるまでになっており、特に、魔法の扱いと大剣を用いた近接戦闘を得意とする。
その戦闘スタイルは剣術と無詠唱や略式詠唱で発動させる魔法を組み合わせた魔法剣士スタイルである。
その戦闘スタイルは剣術と無詠唱や略式詠唱で発動させる魔法を組み合わせた魔法剣士スタイルである。
腰あたりまで伸びる燻んだ銀色の髪を緩くまとめた姿が印象的で、優しげだが、どこか冷めたような表情を浮かべていることが多いため、冷淡な人物だと誤解されやすいのだが、その実、茶目っ気があり、どちらかと言えば明るい性格である。
また、世話好きで、見込みのある人材を見つけると弟子として迎え入れ、育てることも多い。
実際、才能を引き出し伸ばすということにかけては天性の才能があると言えるほどなのだが、その一方で良くも悪くも、言葉を選ばずに言ってしまえば雑な性格しているため、彼女に育てられた弟子達は皆、苦労が絶えない。
実際、才能を引き出し伸ばすということにかけては天性の才能があると言えるほどなのだが、その一方で良くも悪くも、言葉を選ばずに言ってしまえば雑な性格しているため、彼女に育てられた弟子達は皆、苦労が絶えない。
[本来の出自とこれまで]
メルティア・ヴァーリスは表向き、同盟北部の田舎町生まれという出自で通しているが、本来は聖王国北部の森林都市、ヘイゼルニグラートを統治する貴族、アルベルティーニ家の生まれである。
アルベルティーニ家は八侯爵がひとつに数えられるほどの名家であり、聖華暦830年代におけるアルベルティーニ家の当主であり、クルセイダー第七師団、カシードラル・ホロウの師団長を務める、アヴェルラ・アルベルティーニは、実の姉ということになる。
アルベルティーニ家は八侯爵がひとつに数えられるほどの名家であり、聖華暦830年代におけるアルベルティーニ家の当主であり、クルセイダー第七師団、カシードラル・ホロウの師団長を務める、アヴェルラ・アルベルティーニは、実の姉ということになる。
そのような出自のメルティアが、なぜ同盟で冒険者をやっているかというと、さまざまな思いを胸に家を出奔、つまるところ家出したからである。
アヴェルラの2歳違いの妹としてアルベルティーニ家に生を受けたメルティアは、アヴェルラと同じく、生まれながらにして、その身に聖痕を宿していた。
その聖痕のランクこそ、その時点で既に次期当主になることが決まっていたアヴェルラには劣っていたものの、それでもアルベルティーニ家の使命を全うするためには十分なものであり、アヴェルラに何かあった時のためのいわばスペアとして、育てられることになる。
その聖痕のランクこそ、その時点で既に次期当主になることが決まっていたアヴェルラには劣っていたものの、それでもアルベルティーニ家の使命を全うするためには十分なものであり、アヴェルラに何かあった時のためのいわばスペアとして、育てられることになる。
とはいえ、道具として冷酷な環境で育てられたのか、というとそうではない。
優れたクルセイダーとなるべく、アヴェルラと共に幼い頃より厳しい英才教育は施されていたものの、あくまで姉妹として、アヴェルラと共に幸福な子供時代を送ることになる。
この当時は、メルティア自身、当主となるアヴェルラの指揮の元でクルセイダーとして戦場をかける自分の将来を信じて疑っていなかった。
優れたクルセイダーとなるべく、アヴェルラと共に幼い頃より厳しい英才教育は施されていたものの、あくまで姉妹として、アヴェルラと共に幸福な子供時代を送ることになる。
この当時は、メルティア自身、当主となるアヴェルラの指揮の元でクルセイダーとして戦場をかける自分の将来を信じて疑っていなかった。
しかし、生活の端々で、聖導教会や騎士団の末端から浸食する腐敗の現場を幾度となく見聞きするうち、メルティアは、聖王国の中から国を変えるべく、より一層奮起し励む姉、アヴェルラとは対照的に、聖王国の兵士として生きていくことに価値を見出せなくなっていく。
聖華暦815年、メルティアがそんな鬱屈した気持ちを抱えながら日々を過ごしていた、そんな時。まさに人生を変えるほどの運命と出会うことになる。
メルティアは、有望な戦士として育てられ相応の実力を身につけるに至りながらもバーゼル族の閉鎖的で弱者を切り捨てることを当然のものとする在り方にどうしても馴染むことができず、バーゼル族としてのアイデンティティの全てと言っても過言ではない戦士の階級を返上してまでも、自らの生きる道を切り開こうとするブラウの生き方とその覚悟を知り、強い憧れを抱くようになる。
そして同時に、鬱屈した気持ちを抱えながら、姉、アヴェルラのように世界を変えることを志すわけでもなく、全てを諦めたようにアルベルティーニ家の一員として、ただ安定した暮らしを続けている自分の不甲斐なさを改めて思い知り、自らの意思を持って生きていくことを決意する。
メルティアが、同盟へと旅立つブラウを、そんな秘めたる決意を持って見送った、その一年後。
計画を練り、機会を伺っていたメルティアはついに行動を起こす事になる。
わずかな荷物だけを持ち、単身、家を飛び出したメルティアは、同盟に向かうカナドの隊商に半ば忍び込むような形で相乗りさせてもらい、故郷であるヘイゼルニグラートを飛び出したのだ。
わずかな荷物だけを持ち、単身、家を飛び出したメルティアは、同盟に向かうカナドの隊商に半ば忍び込むような形で相乗りさせてもらい、故郷であるヘイゼルニグラートを飛び出したのだ。
メルティアの出奔に気付いたアルベルティーニ家は、蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。
大切な末娘が突然姿を消したのだから当然である。
大切な末娘が突然姿を消したのだから当然である。
しかし、その騒ぎを半ばいいくるめに近い形で説得し、収めたのは、メルティアの実の姉、アヴェルラであった。
アヴェルラは、メルティアの気持ちを察しており、妹までも家の都合に巻き込まれる必要はないと、もし、1人で生きていく道を選ぶのならば、陰ながら背中を押すことを決めていたのだ。
アヴェルラは、メルティアの気持ちを察しており、妹までも家の都合に巻き込まれる必要はないと、もし、1人で生きていく道を選ぶのならば、陰ながら背中を押すことを決めていたのだ。
その説得は功を奏し、この後、表向きメルティアは死亡した扱いにすることで、アルベルティーニ家としてもメルティアが、選んだ道を認める事となる。
一方、無事に同盟入りを果たしたメルティアは、そこからおよそ1年をかけてブラウの行方を探しあて、中央都市アマルーナに拠点を構える冒険者ギルド、ユースティティアの天秤の扉を叩く。
その天性の光の魔素を扱う素質、そして幼い頃よりクルセイダーとなるべく英才教育を受けた経験からなる実力、そして何よりも、安定した暮らしや身分を捨ててまでも、自らの意思で生きる道を追い求めた熱意を、当時ギルドマスターを務めていたウォル、ドミニク・ヴァーリスに気に入られ、以降はドミニクの養子として、メルティア・ヴァーリスと名を変えてウォルとしての道を歩んでいくこととなる。
その天性の光の魔素を扱う素質、そして幼い頃よりクルセイダーとなるべく英才教育を受けた経験からなる実力、そして何よりも、安定した暮らしや身分を捨ててまでも、自らの意思で生きる道を追い求めた熱意を、当時ギルドマスターを務めていたウォル、ドミニク・ヴァーリスに気に入られ、以降はドミニクの養子として、メルティア・ヴァーリスと名を変えてウォルとしての道を歩んでいくこととなる。
その後、聖華暦823年、ドミニクが老いにより現役を引退すると、すでに十分な実力を持つウォルとして成長し、古参の隊員達からの信頼も勝ち取っていたメルティアが新たなギルドマスターを引き継ぐことになる。
また、ギルドマスター就任と時を同じくして、再会以来、戦友として以上に仲を深めていたブラウと婚約、正式に籍を入れ、現在でも夫婦として、ギルド、ユースティティアの天秤の看板を支え続けている。
また、ギルドマスター就任と時を同じくして、再会以来、戦友として以上に仲を深めていたブラウと婚約、正式に籍を入れ、現在でも夫婦として、ギルド、ユースティティアの天秤の看板を支え続けている。
憧れを追いかけて、自らの意志で生きることを選んだ少女は現在も「八侯爵家の娘、メルティア・アルベルティーニ」ではなく、「同盟に生きるウォル、メルティア・ヴァーリス」として、自らの道を切り拓き続けているのである。
[搭乗機体]
[セリフサンプル]
「やぁ、はじめましてかな。私が天秤のギルドマスター。メルティア・ヴァーリスだ。メルティアさんでも、ヴァーリスさんでも、なんなら姐さんとでも好きに呼んでおくれよ。」
「この任務必ずや成功させて見せましょう。名高き〝災禍の獣〟から受け継ぎし、我ら〝天秤〟の誇りにかけて。」
「父さん、母さん、そして、ねぇさん。ごめん。今までありがとう。でも私は……やっぱりこの道を選ぶ。私が〝私〟を生きるためには、この道を選ばなきゃならないんだ。」
「さぁ、マルネ。話を聞かせておくれ。スレーカの話だと、結局何でこういう事態になったのかよく分からなくてね」
「吹き荒れる暴風よ!以下略。ストーム・ヴェール!」
「詠唱省略。降り注げ閃光針弾(スティングレイ)!」
「ええい、うじゃうじゃとまどろっこしい!先行してまとめて吹き飛ばすよ。友軍機は下がっとくれ!暴風よ逆巻き、唸れ。スラストローア!」