サイキック族(遊戯王OCG)

「サイキック族(遊戯王OCG)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

サイキック族(遊戯王OCG) - (2022/07/10 (日) 09:06:14) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/10/26(月) 12:06:15
更新日:2024/02/18 Sun 11:07:42
所要時間:約 11 分で読めます





見るがいい、これがサイコデュエルの力だ!



サイキック族とはTHE DUELIST GENESISで登場した新種族である。

登場した時期が新しいこともあって登場当初は種族としての纏まりが強く、
5D's期に登場したサイキック族は「ライフを払って強力な効果を使い、失った分はシンクロモンスターで補う」という趣旨のものが大半を占める。
プレイヤーのライフを失うだけあって、下級モンスターを中心に効果は総じて優秀でサポートカードも豊富。
シンクロ召喚と同時期の登場だったという事、上記の通り戦術にシンクロモンスターが深く関わっている事からシンクロ召喚も得意。
「除外」を中心に、相手の対策しづらい攻めを繰り出せるモンスターも少なくない。
また、サイキック族に関係する魔法・罠のイラストにはサイキック族モンスターが描かれている例が非常に多い。
「イラスト内にモンスターが描かれているカード」自体は多いが、種族サポートカードの殆どが、というのは異例である。

総じて、当初は種族というより「サイキック族」という一つのテーマ・カテゴリに近い集団だった。

EXTREME VICTORYから登場した沈黙のサイコウィザードなどは、これまで以上に除外をテーマにしたサイキック族モンスター群であり、
除外サイキック、次元サイキックまたはνサイキックとして今までと違ったアプローチのデッキが組めるようになった。

場を制圧し相手の盤面を崩す力に長ける反面、サーチや特殊召喚といった「呼び出す」効果を持ったカードは少ないため、実は展開力は悪い部類に入る。
またテーマデッキも含め、自軍モンスターの効果でライフを失いまくり回復が追い付かない、自爆特攻を繰り返して余波を喰らう、頻繁に自分フィールドが空になり攻撃の隙ができる、等の理由で何かしら自分自身を追い込む特徴があり、ちょっとのミスが敗北につながりやすい。
扱いの難しい上級者向けの種族だったと言えるかもしれない。


初期の頃やνサイキック系統はSFチックだったりレトロフューチャーなデザインのロボット、ミュータント、サイボーグ等のデザインが基本で、全体的に緑色のカラーリングが特徴だった。
機械族じゃね?これ」「魔法使い族だろこれ」「獣族だよねこれ」「水族っぽいな…」「戦士族で良さそう」「どっからどう見ても悪魔族じゃん」な見た目をしているものも居たが、一括してサイキック族であった。


しかし、DT10弾にて登場した新テーマ、ガスタを皮切りに、これまでとは異なる方向性のデザインのサイキック族も現れ始める。
ガスタの人型モンスターは多くが「シャーマン・巫女」であり、これを切っ掛けに『魔法とは少し違う独自の異能を使う人間』もここに含まれるようになってきた。

「近未来的、メカニカル、サイバーパンク」といった当初の方向性を受け継いだものとしては「PSYフレーム」「kozmo」「電脳堺」「ジャックナイツ」等が、
「超自然的・神秘的異能を身に付けた人間」タイプは「霊獣使い」等が該当。
また、「メタルフォーゼ」や「クロノダイバー」の様な近未来的な装備に身を包む人間タイプも着々と増えている。

ZEXAL期以降は「ライフを払い、シンクロで回復する」という当初の性質を受け継がないサイキック族の方が主流になりつつあり、
むしろこの時期からこそ本当の意味で「種族」らしくなって来たと言えよう。

天使族サイバース族共々「なんかよくわからないからとりあえずここに入れとけ」という感じで割り当てられている雰囲気のあるモンスターも存在する。
わかりやすい例は抽象的な風貌をした紋章獣エクシーズ等。



●目次

《代表的モンスター》

◆クレボンス
チューナーモンスター
800ライフをコストに相手の攻撃を無効にする効果を持つ。マシュマロンと違ってライフコストが必要だが貫通ダメージを無効にできるのが利点。
闇属性なのでサポートも豊富。
≧≦;

◆サイコ・コマンダー
チューナーモンスター
サイキック族が戦闘を行うとライフを最大500まで払い相手モンスターの攻守を払ったライフ分下げる効果を持つ。レベル3で実質攻撃力1900で運用できる素晴らしいカード。
地属性なのでナチュビや融合してガイアになれる。

◆メンタルマスター
チューナーモンスター

通称メンタマ(目ん玉)またはメンマ

800ライフをコストに自分フィールド上のサイキック族モンスターをリリースしデッキからサイキック族モンスターを召喚することができる。
以前は自身をリリースできたが裁定変更により自身をリリースする事ができなくなった。
現在は1キルへの布石になるため禁止カード入りに。残念。

◆強化人類サイコ
一ターンに二度まで自分の墓地のサイキック族モンスターを除外して自身の攻撃力を500あげることができる。
サイキック族には珍しいライフコストを使わない効果。攻撃力1500のこのモンスターがいきなり攻撃力2500になるのは驚異である。

◆マックス・テレポーター
上級モンスター
海外からやってきたイケメン。
特殊召喚できないもののフィールドにいる間一度だけ2000ライフを払うことで、レベル3サイキック族を二体デッキから特殊召喚できる。

◆マジカル・アンドロイド
シンクロモンスター
自分のターンのエンドフェイズ時自分フィールド上サイキック族のの数だけライフを600回復する効果。
単体では使われたらウザい程度の効果だが、縛りがなくレベル5で攻撃力2400なので過去には広く使われていた。

◆サイコ・ヘルストランサー
シンクロモンスター
一ターンに一度自分の墓地のサイキック族を一体除外してライフを1200回復する事ができる。
強化人類サイコや後述のサイコ・チャージと相性が悪い。
効果は地味だが大切で現実なレベル7枠。
名前と女性モンスターである事から通称ヘルス嬢
イラストは無表情なサイボーグ娘だが、魔法カードや罠カードの絵で登場すると大抵凄い顔をしている。(最古式念動や才呼粉身など)

メンタルスフィア・デーモン
シンクロモンスター
おじさんの最強カード。
戦闘破壊したモンスターの攻撃力分ライフを回復する効果。更に限定的だが魔法・罠耐性もあり単体でも場持ちはいいが、スターダストが優先される傾向がある。納得いかん
昔は「あっゴヨウしますね^^」なんて悪夢も多かった……

ちなみにメンタルスフィアを召喚する時
「次のターン、私の最強カード、メンタルスフィア・デーモンで・・・」
なんて思ってはいけない

◆ハイパーサイコガンナー
シンクロモンスター
他のシンクロモンスターと異なりチューナー以外はサイキック族に制限されている。
サイコガン」だけにゴヨウされない3000の攻撃力に貫通+その分回復。
つまり相手が守りに入っているときは割りと強い。
しかし効果に対する耐性がなく、ライフ回復の起動効果を持たないのでロックされると何もできないので注意。
/バスター・・・?そんなもんねぇよ。
WCS2009のバグによって禁止カードにされた。
ゲーム内ではあるが、あのDDBよりも先に禁止カードになったシンクロモンスターである。
ヒューッ!

◆アルティメットサイキッカー
融合モンスター
ゴヨウされない攻撃力とガンナーの貫通効果とメンタルスフィアデーモンの回復効果を持つ。
さらにカードの効果で破壊されないという豪華仕様。しかしバウンスや除外には無力。
融合素材はサイキック族シンクロモンスター+サイキック族モンスターと限られているものの、サイキックデッキなら問題なく出せるだろう。

◆サイキック・リフレクター
バスター・モードのサポートとして登場したモンスター。効果的にもイラスト的にもハイパーサイコガンナーの/バスター……は上で無いって書かれてましたね、はい。
実はこれに加えてバスター・モード1枚とバスター・ビースト1枚だけ用意すれば、色々と汎用性の高い挙動を行える。
何らかの手段でこれを出す→バスター・ビーストをサーチ→バスター・モードをサーチ→手札のバスター・モードを見せて墓地からバスター・ビーストを蘇生、1~4の間でレベルを変更。この流れでお手軽リンク2かレベル6~9のシンクロをポンと出せる。
レベルが1なので緊テレにもワン・フォー・ワンにも対応し、チューナーを含むのであのスーパーロボも出せると優秀な性能。
無理にバスター・モードを狙わずともシンクロかリンク目当てで出張できる便利な1枚である。

◆幽鬼うさぎ
チューナーモンスター
魔境、第9期前半に登場した強力な手札誘発カードにして、以降続々と現れる事になる「妖怪少女」シリーズの嚆矢。
他の妖怪少女モンスターは何れもアンデット族だがこれに限りサイキック族となっている。
場で発動したモンスター・魔法罠の効果に反応し、そのカードを破壊する能力を持つ。
エフェクト・ヴェーラーとは異なり効果を無効にはしてくれないが自分のターンでも使えるのは強み。

単純に便利な効果と汎用性、そして何よりそのキュートなイラストから人気が高く、シングル価格はかなり高い。
現在は女の子で確定しているが、その中性的な容姿と英語名は「Ghost Ogre &(後略)」と男性系である*1事から、一時期は男の娘疑惑があった。

超念導体(サイコンダクター)ビヒーマス
エクシーズ全盛期の8期の終わり頃、人材不足に悩んでいた汎用レベル6シンクロ枠に殴り込みを仕掛けてきたワンコ。
簡単に言うとでかい異次元の女戦士。そこそこ高めの打点を活かして殴り倒せる相手は普通に倒し、倒せなかったり墓地に行かれると厄介なら諸共に除外と漢らしいデザイン。
ちょうど大暴れしていたシャドールを次元の狭間に吹き飛ばしたり、連続シンクロ召喚の中継点として使われてたりと、割りと活躍していた。
当時の汎用星6シンクロといえばゴヨウブリュは服役中、セイリオスはプレミア故にアホみたいな取引価格、残るは強いけど何故か安価だったグラヴィティと我らが不遇のガイアナイトさんくらいしか居なかった中で、手に入りやすい字レアで登場したのも大きかったかもしれない。


《代表的魔法カード》

◆緊急テレポート
デッキまたは手札からレベル3以下のサイキック族を特殊召喚する速攻魔法。非常に使い勝手が良いため制限カードになった。→準制限に緩和。

◆最古式念導
フィールド上にサイキック族がいるとき、フィールド上のカード一枚を破壊し自分は1000ライフダメージを受ける通常魔法。
汎用性が高いからか外国ではウルトラレアに格上げされている。

◆念導増幅装置
サイキック族のライフコストを無効にできる装備魔法。クレボンスに装備したら戦闘破壊されない壁に、ディストラクターに装備すれば擬似的なハーピィの羽箒になる。

◆脳開発研究所
サイキック族効果のライフコストをカウンターで肩代わりするフィールド魔法。さらに一ターンに一度カウンターを乗せサイキック族の召喚を行える。
このカードがフィールドを離れた時持ち主は乗っていたカウンター×1000ダメージを受ける。「レインボー・ライフ」とコンボが可。
《よく使われそうな罠紹介》

◆サイコ・チャージ
自分の墓地のサイキック族を三体デッキに戻し、カードを二枚ドローする罠カード。海外ではウルトラレアである。

◆サイコ・ヒーリング
自分フィールド上のサイキック族の数×1000ライフを回復する罠カード。最低で1000、最大で5000ライフを回復できるのはノーマルとは思えない性能。
ディアンケトなんて目じゃないぜ!


《その他相性のいいカード》

ラーの翼神竜
ライフ回復と特殊召喚に優れるサイキック族ならとんでもない攻撃力の神を生み出す事が出来る。
そこ、パーシアスでおkとか言わない

◇シンクロ・フュージョニスト
シンクロ素材に使うとデッキから融合をサーチ。

ミラクルシンクロフュージョン
シンクロモンスターを含む融合にのみ使えるミラクル・フュージョン。
その上、セット状態で破壊されたらドロー出来るオマケ付き。

《主なサイキック族テーマ》

νサイキック
前述した概要にもあるが、「LPを削ったり増やす」のではなく「一時的に除外したり除外ゾーンから帰還させる」といった展開方法を主軸としたモンスター群。
初期のサイキック族よりも人間的なデザインが多いのも特徴。

ガスタ
俗に言う「端末世界」テーマの一つ。シンクロ召喚主体の鳥獣族混成テーマ。
ミストバレー湿地帯に住む鳥使いの一族で、美少女が多いのが特徴。
近未来的・機械的デザインの多いサイキック族に吹き込んだ新たな風であり、ここからSFとは少し違う系統のサイキック族も登場し始める。

霊獣
同じく「端末世界」テーマ。ガスタ出身のとある人物が戦乱後に作り直したガスタの後継団体で、ガスタと同じく美少女揃いなのが特徴。
融合を使わずに除外によって融合召喚を行い、自力で融合解除して除外から帰還するという除外サイキックに似た挙動を行う。

PSYフレーム
バニラモンスターの「PSYフレーム・ドライバー」とそれを強化するPSYフレームギアというサポートメカ達を用い、除外とシンクロ召喚を駆使して戦うテーマ。
除外サイキックの挙動に加えて「手札誘発で相手を妨害しながら特殊召喚」というメタビートの要素を併せ持つ。
特にΩとγは使いやすさ故に汎用カードとして悪用されまくって何度も規制された実績もある。ある意味とばっちり。
「緑色主体のメカや超能力者」というデザインは初期のサイキック族に近く、混ぜても全然違和感が無いほど。

クロノダイバー
機械族混成のテーマ。ワールドプレミア初出で、元々の名前は「TIME THIEF(時間泥棒)」。
時空を股にかけて暗躍する怪盗団で、リューズ、リダン、未来のパーペチュア、現代のパーペチュアの4人が様々な便利ツールを用いて戦う。
エースモンスターのリダンをメインとし、相手ターンに除外ゾーンへ逃げたりデッキトップを奪ったりと、まさに怪盗の様なテクニカルな戦術を行うテーマ。

メタルフォーゼ
「Pの一族」とも呼ばれる、竜剣士に関連するテーマ。バイクや車両等に乗って戦う戦士達をモチーフとする。
ペンデュラム召喚と融合召喚を主体としたビートダウンデッキで、ペンデュラムギミックを使うなら余程ひねくれたテーマじゃない限り何でも合わせられると言われるほどに挙動が素直かつ汎用性が高いのが特徴。
誰が呼んだか「白ごはんの様なテーマ」。特にエレクトラムは一時期低迷していたペンデュラム主体テーマを再び環境に押し上げる程のパワーを持っていた。

Kozmo
クロノダイバーと同じくワールドプレミア初出の機械族混成テーマ。
下級のサイキック族を除外し手札から上級機械族を出す制圧戦術を得意とする。
が、このデッキの特徴はそれだけではなく、コンマイの悪ノリによる某有名映画のギリギリパロディが炸裂するおもしろテーマでもある。そのせいか一向に新規が貰えないのもご愛嬌。
詳細はリンク先を参照。

電脳堺
幻竜族混成のテーマ。データの流れを調整する使命を持つ、電脳世界の道士やヴァーチャル神獣達。
サイキック族特有のメカニカルなデザインに中華風のモチーフを取り入れた、オリエンタルなカードデザインが特徴。
「3の倍数のレベルやランク」で構成され、除外関連効果や墓地に送られた際に何らかの効果を発動する効果が多い。
一度回れば満足DDもかくやな凄まじい展開を見せ、あっという間に場を制圧し尽くせるポテンシャルを持つ。

P.U.N.K.
日本伝統芸能とサイバーパンクをミックスしたテーマ。能楽、雅楽、人形浄瑠璃、浮世絵をアメコミチックにアレンジしたド派手なデザインが特徴。
下級モンスターは全てレベル3かつチューナーで、LPを削って効果発動と在りし日のサイキック族の様な特性も持ち合わせる。
メインデッキ内のモンスターがそれぞれ特定種類のカードをサーチする効果を持つのもポイント。
レベル3が多いため上記の電脳堺や幻影騎士団とつるんでいることも。

ジャックナイツ
「星遺物」関連テーマの一つ。遠い未来にて世界を支配している謎のアンドロイド騎士団。
自身と同じ列にいるモンスターに対し有利を取ったり追加で恩恵を得たりと、モンスターの位置が重要なテーマとなっている。
召喚権を使わずにそこそこ大型の中~高打点モンスターを場に揃えられる《紫宵の機界騎士》と《蒼穹の機界騎士》の出張性能が高く、色々なデッキで彼らを見かけた時期もあった。
星遺物を全身に纏ったアウラム君の最終形態や、ロボットになって蘇ったギルス兄さんも一応このテーマ。前者はサイバースで後者は機械だけど。

ミュートリア
融合と除外を主体とするワールドプレミア出身テーマ。
実験サンプルの異形の化け物達が暴走し、様々な存在を侵食し手のつけられない怪物へと進化していく…というSFホラーをモチーフとしている。
下級モンスターを上級の強力なモンスターに「変異」させ、そこから耐性や妨害持ちの融合モンスターへ「進化」させていく、デザインに沿った回し方を行う。
上級モンスターは特定(または複数)の種類のカードに対するメタ効果を持ち、それらで相手の動きをメタっていくのが強み。


《アニメにおいて》

遊戯王5D's

新規種族だが、超能力デュエリストの十六夜アキは植物族使いなどあまりフィーチャーされず、
おじさん(ディヴァイン)が使用していたのだが…

おじさんが喰われたためサイキック族の生産も止まってしまった。
登場時期が遅ければエスパー絽馬の使った人造生命体機械はこの種族になっていただろう。
フォートレスを恐れることもなかったろうに。



シンクロ召喚台詞

「心の深淵に燃え上がる我が憎しみの炎よ、黒き怒濤となりてこの世界を蹂躙せよ!シンクロ召喚!現れろ、《マジカル・アンドロイド》!」

「逆巻け、我が復讐の黒炎!シンクロ召喚!来い、《メンタルスフィア・デーモン》!」









追記・編集は脳研のカウンターを8つ貯めてからお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/