登録日:2019/09/17 (火曜日) 17:36:58
更新日:2025/04/22 Tue 20:43:44
所要時間:約 18 分で読めます
このテーマの特徴はなんといっても
X素材に重点を置いていること。
下級モンスターは自分フィールド上のXモンスターの素材を取り除くことで特殊召喚できる効果を持っている。
また、《
No.101 S・H・Ark Knight》のように相手のカードを奪ってX素材に変えてしまう効果を持つカードが存在し、
とにかく相手のデッキや墓地のカードをX素材に変換しつつ相手を撹乱することがこのテーマの主戦法である。
まさに、時を駆ける怪盗たちが活躍するテーマであると言えるだろう。
元々はTCGの『Savage Strike』から収録されたカード群で、日本でも『EXTRA PACK 2019』に収録された。
海外の公式サイトでは、「あなたのデッキの一番上のカードを盗んで影へと消え、後に戻ってきてあなたの計画を崩壊させる」と紹介されている。
クロノダイバーのカード名には時計に関する単語が名づけられており、時間に強い関連性を持たせている。
ちなみにクロノダイバーという単語には、コナミが製作した音楽ゲーム『
beatmaniaIIDX』には、曲名に「Chrono Diver」とつくシリーズが登場している。つまりゴエモンやビッグバイパーのように自社ネタである。
また、海外では『Time Thief』という名前で、直訳すれば時間泥棒となる。このことから、ミヒャエル・エンデ著の小説『モモ』に登場する時間泥棒の灰色の男たちも元ネタの一つだろう。
カード一覧
以下、カードテキストは遊戯王カードwikiより引用したものを掲載する。
効果モンスター
クロノダイバー・リューズ
効果モンスター
星4/闇属性/サイキック族/攻1800/守1300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「クロノダイバー・リューズ」以外の「クロノダイバー」カード1枚を手札に加える。
X素材を取り除くことで手札から特殊召喚できる効果とクロノダイバーカードをサーチ出来る効果。
1ターンに1度しか使えない等の制限でX素材を持て余しがちな場面で活躍できる。素材を墓地に落としつつ特殊召喚できるのは中々強力だが、デュエル序盤ではいささか活躍しにくい。
主に活躍するのは2の効果。《
ゴブリンドバーグ》や《カゲトカゲ》を使って並べることができれば、クロノダイバーカードをサーチしつつX召喚の準備ができる。
『リューズ』とは腕時計・懐中時計の、ねじを巻くためのつまみのこと。……と、さも外国語っぽく説明したが、「竜頭」である。
英語では「Crown」「Winder」と呼ばれ、彼も英語名ではTime Thief Winderである。
クロノダイバー・ベゼルシップ
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻1000/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードをリリースし、自分フィールドの「クロノダイバー」Xモンスター1体を対象として発動できる。
相手の墓地からカード1枚を選び、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
1は相手の墓地のカードを奪ってクロノダイバーモンスターのX素材にする効果。
現状、奪ったX素材を有効活用できるモンスターは《クロノダイバー・リダン》のみなので、出来ることなら魔法や罠を奪って除去やドロー効果を使いたいところ。
2は自分フィールド上のX素材を取り除くことで自身を蘇生する効果。
《クロノダイバー・ベゼルシップ》自体をX素材にして効果を使い、墓地に落としたあとに残りのX素材を取り除いて特殊召喚する事もできる。
そのまま新たなX素材にしてもよし、L素材にしてもよし。ただし、L素材として
墓地に送ると除外されてしまうので注意。
『ベゼル』とは風防の周りに取り付けられるリング状の時計部品のこと。
イラストには時計の針を模した船と数字が表示された異空間が描かれている。
《クロノダイバー・リダン》と《クロノダイバー・リューズ》はタイムマシンと思われるこの船に乗って時代を移動しているのだろう。
クロノダイバー・レギュレーター
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻 600/守 200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在しない場合、このカードをリリースして発動できる。
デッキから「クロノダイバー・レギュレーター」以外の「クロノダイバー」モンスター2体を守備表示で特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、自分のXモンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
1の効果は自身をコストにクロノダイバーモンスターのリクルート効果。
この効果のおかげで《クロノダイバー・レギュレーター》1枚からランク4Xを出すことが可能。是非ともデュエル開始に手札に持っておきたい1枚。
2の効果はXモンスターが戦闘で破壊された際に墓地から蘇生する効果。
可能ならば相手モンスターの攻撃が終わった際に出したいところ。あるいは自爆特攻で能動的に特殊召喚し、別のXモンスターを出して《クロノダイバー・リダン》では対処できないモンスターを対処したいところ。
『レギュレーター』とはダイアル上の時、分、秒がそれぞれ別に表示されている3針独立表示の時計のこと。
クロノダイバー・タイムレコーダー
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻1000/守1000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手バトルフェイズにこのカードをリリースして発動できる。
このターンに1度だけ、相手モンスターの攻撃で発生する自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、自分フィールドの表側表示のXモンスターが効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
1は相手バトルフェイズに自身をリリースして1度だけ戦闘ダメージを相手に押し付ける効果。
とは言えこのモンスターが見えてる状況で攻撃を仕掛けて来る事はほぼなく、攻撃して来る場合は対策済みな事が多いので抑止力的な扱い。
押し付けを活用したいのであればバトルフェイズ中に特殊召喚するカードと合わせたい。
2は自分のXモンスターが場を離れた際に墓地から蘇生する効果。
《クロノダイバー・リダン》の除外と合わせて自己再生からの展開に繋ぐのが主な使い方。
1と組み合わせて相手の追撃を牽制する事も可能。
『タイムレコーダー』とは時間や時刻を計測する機械の事であり、一般的には工場や会社などで出勤・退勤時刻を記録する機械のことを指すが、イラストからすると自律行動して画像・映像を記録する偵察用のガジェットと思われる。
クロノダイバー・アジャスター
効果モンスター
星4/闇属性/サイキック族/攻1200/守1800
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分が「クロノダイバー・アジャスター」以外の「クロノダイバー」モンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「クロノダイバー・アジャスター」以外の「クロノダイバー」カード1枚を墓地へ送る。
SELECTION 10にて追加された新規カード。
いそうでいなかったクロノダイバーにおける横方向への展開要員。同名以外を出しさえすれば、このモンスターが手札からポンと飛び出す。
これですぐに《クロノダイバー・リダン》《クロノダイバー・パーペチュア》に繋げていけるのが強み。
墓地蘇生した機械族クロノダイバーを使ってエクシーズしていくのが主な使い方か。
もう一つの効果は自身の着地時にクロノダイバー限定の《
終末の騎士》になるもの。
機械族クロノダイバーや一部魔法・罠は墓地から効果を発動するので、それらを落としておけるのは都合が良く、こちらの効果もテーマに噛み合っている。
《クロノダイバー・レギュレーター》の効果でデッキから呼び出し、さらなる展開の為に機械族クロノダイバーを落とすといったムーブが鉄板。
難点は「1ターンに効果のどちらかしか使えない」という部分。
正直に言えば同ターンに両方使いたい程の便利な効果だが、残念ながらそれは不可能。効果を使うタイミングと選択は慎重にしていきたい。
イラストは怪盗ツールを修理(もしくは改造)する少女。もとい、後述のパーペチュア。
怪盗活動をしていない間は裏方として装備を整備している模様。『アジャスター』も時計用語でベルトの長さを調節する金具という意味がある。
そしてそんな彼女に指導しているのは、未来より怪盗ツール経由で通信をしてきている大人になったパーペチュア。ひよっこ怪盗見習いの過去の自分に色々とアドバイスをしているようだ。
クロノダイバー・テンプホエーラー
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻 800/守1400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードをリリースし、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをエンドフェイズまで除外する。
(2):このカードが墓地に存在する場合、「クロノダイバー・テンプホエーラー」以外の自分フィールドの「クロノダイバー」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを持ち主の手札に戻し、このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
1の効果は自身をリリースして相手の一時的な除去を行う効果。エンドフェイズまでとはいえ、除外することにより危険なモンスターを減らす事が出来る。
《クロノダイバー・リダン》の自己除外時のバウンスと組み合わせれば、相手ターンに除去を行って盤面を狂わせる事も可能。
2は機械族クロノダイバー特有の墓地蘇生。このモンスターの場合は場のクロノダイバーのセルフバウンスが条件。
着地時にサーチが行える《クロノダイバー・リューズ》、墓地肥やしが可能な上に手札から特殊召喚可能な《クロノダイバー・アジャスター》辺りを再利用しつつ、X召喚につなげると無駄が無い。
実際にストラクチャーズ作中でも《クロノダイバー・リューズ》再利用の為にセルフバウンス効果を使い、相手のエースモンスターを除去して牽制する目的で使われた。
イラストは
バイクの様な浮遊ビークル。背景に《クロノダイバー・パーペチュア》が描かれているので彼女用のタイムマシンだろうか。
『テンプ』は時計内に組み込まれるゼンマイ仕掛けの事。これも日本語の「
天桴」。
英語名では「Temporwhal」となっており、「テンプ」を訳すのではなく、時間に関する単語から「Temporal(時間の)」で韻を踏んだものと思われる形。
エクシーズモンスター
クロノダイバー・リダン
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/サイキック族/攻2400/守2000
レベル4モンスター×2
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のスタンバイフェイズに発動できる。
相手のデッキの一番上のカードをこのカードの下に重ねてX素材とする。
(2):自分・相手ターンに発動できる。
このカードのX素材を3種類(モンスター・魔法・罠)まで取り除く。
その後、以下を適用する。
●モンスター:このカードをエンドフェイズまで除外する。
●魔法:自分はデッキから1枚ドローする。
●罠:相手フィールドの表側表示のカード1枚を選んで持ち主のデッキの一番上に戻す。
1の効果はお互いのスタンバイフェイズに相手のデッキトップのカードをX素材にする効果。
これ単体では制限カードをすっぱ抜けたりしない限りはあまり意味はなく、基本的には(2)を補助するためにX素材を稼ぐ効果。
2の効果はX素材を取り除き、取り除いた素材の種類によってそれぞれ固有の効果を発揮するもの。
モンスターを取り除いた場合は、自身をエンドフェイズまで除外する効果。
相手が《クロノダイバー・リダン》を除去してきた際にサクリファイスエスケープできる。
X素材は全てなくなってしまうが、このカードの場合次のスタンバイフェイズに1つは回復できるためさほど問題ではない。
空にしやすいのを活かして《RUM-幻影騎士団ラウンチ》によるランクアップを狙うこともできる。
登場当時の新マスタールールでは、容易にEXモンスターゾーンを空けられることも大きな利点だった。
魔法を取り除いた場合は1枚ドロー。
いつ発動しても問題ないので自己除外とも相性良し。
罠を取り除いた場合は相手フィールド上の表側表示カード1枚をデッキトップにバウンスする効果。
デッキトップにバウンスする効果の強力さは古くから《
風帝ライザー》が証明しており、更に対象を取らないという最上級の除去。
相手ターンにバウンスした場合はドローロックにはならずそのカードが次のX素材になることになる。
素材がモンスターだけだとアドバンテージを稼げないため、魔法・罠をX素材にしていきたいところ。
最も強力なのは罠だが、現環境では罠カードの採用率は低くなりがちであるため、1の効果で補充できると思うべきではない。
《クロノダイバー・フライバック》や《エクシーズ・リボーン》など自力で確保する意識を持っておきたい。
クロノダイバーの性質を体現しサポートカードの支援を一身に受ける存在となっており、絶対的エースモンスターである。
また、意外にも素材には一切の指定がない汎用Xモンスターでもある。
効果も自己完結している……と言っても前述しているように、普通のデッキでは魔法・罠を安定してX素材にするのが難しいので汎用性が高いとは言えないが、
それができるデッキや、あるいは汎用ランク4には珍しいフリーチェーンや自己除外といった性質から起用されたりするケースもある。
加えてXモンスターの中でも貴重な「
コストではなく効果で素材を取り除く」性質のため、
ティアラメンツのトリガー役として環境に絡んだことすらある。
『リダン』とは、時計の文字盤にシミや汚れがついている文字盤を再生させる作業またはそれを行う人のこと。
腕には《クロノダイバー・リューズ》と同じ装置が右手に装備されており、他カードのイラストから見る限りクロノダイバー一味は彼らのコンビでの活動がメインと思われる。
クロノダイバー・パーペチュア
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/サイキック族/攻1900/守2500
レベル4モンスター×2
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のスタンバイフェイズにこのカードのX素材を1つ取り除き、「クロノダイバー・パーペチュア」以外の自分の墓地の「クロノダイバー」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):このカード以外の自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
デッキから「クロノダイバー」カード1枚を選び、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
EXTRA PACK 2019で登場した新入り。デコ出しのロリっ子。
後述するカードにて何者かに狙われその都度《クロノダイバー・リダン》《クロノダイバー・リューズ》に助けられていた少女が、正式にクロノダイバーの一員となったものと思われる。
1の効果はスタンバイフェイズにX素材を取り除くことで墓地のクロノダイバーを蘇生する効果。
狙い目はサーチ効果を持つ《クロノダイバー・リューズ》か、即X素材を補填して活動開始できる《クロノダイバー・リダン》あたりだろうか。
2の効果は自身以外のクロノダイバーXモンスターを対象に、デッキからクロノダイバーカードをX素材に加える効果。
1で蘇生した《クロノダイバー・リダン》などにデッキからさらに好きな素材を供給することができる。
特に《クロノダイバー・フライバック》を素材にすれば相手カードをバウンスできるだけでなく、墓地の《クロノダイバー・フライバック》の効果を使うことができる。
総じてクロノダイバーをサポートできる良カードであり、是非ともデッキに入れたい1枚。
問題は《
アドヴェンデット・セイヴァー》同様、1箱に1枚あるかないかのシークレットレアのため、お値段が張ること。
後にSELECTION 10にてノーマル再録されたので、かなり安くなった。
イラストの少女はクロノダイバーの魔法・罠の全てのイラストに登場しており、テーマ内の世界観の中でも重要な存在のようだ。
パーペチュアルとは『永遠』『永久』という意味があるが、時計関連ではロレックス三大発明のひとつ、『パーペチュアル機構』だろう。機械式腕時計の自動巻き機構のことで、この機構の登場で、わざわざ中を開けてゼンマイを巻く必要がなくなった。
クロノダイバー・ダブルバレル
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/サイキック族/攻2200/守2200
レベル4モンスター×2
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手が効果を発動した時に発動できる。
このカードのX素材を3種類(モンスター・魔法・罠)まで取り除く。
その後、以下を適用する。
●モンスター:このカードの攻撃力は400アップする。
●魔法:相手フィールドの表側表示モンスター1体を選び、エンドフェイズまでコントロールを得る。
このターン、そのモンスターは攻撃宣言できず、効果を発動できない。
●罠:フィールドの効果モンスター1体を選び、その効果をターン終了時まで無効にする。
SELECTION 10にて登場したクロノダイバーの新たなエースカード。
《クロノダイバー・ベゼルシップ》よりスカイダイビングする《クロノダイバー・リューズ》&《クロノダイバー・リダン》のコンビ。
遊戯王名物、乗っただけ融合ならぬ揃っただけエクシーズや特殊召喚。
《クロノダイバー・レトログラード》にて未来より跳躍し、たどり着いた過去にてミッションスタートという感じだろうか。
《クロノダイバー・リダン》と同じく取り除いた素材に応じて効果が変動するXモンスター。こちらは相手の効果発動にチェーンする形で発動する。
モンスターの場合は打点増強。
相手依存のタイミングで400ぽっちは心許ないが、素材2枚で出せる2600打点のランク4は当時
あのパールさんが重宝されていた様に、実は割りと高めの数値だったりする。
魔法の場合はコントロール奪取。相手の高打点モンスターや展開の要を奪い取りつつ、効果
無効化も付いているので妨害も可能。
罠の場合はモンスター効果無効化。これについては現代遊戯王においてもはや必須となった便利な効果なので強力さは言わずもがな。
こちらも《クロノダイバー・リダン》同様に罠・魔法カードを取り除いた際の効果が優秀(どちらもモンスター効果無効化)。
相手ターンに最大2枚の無効化はかなり嫌らしく、元々メタビート寄りだったクロノダイバーにさらなる妨害カードが増えたことになる。
ただし、《クロノダイバー・リダン》と違って《クロノダイバー・ダブルバレル》には素材補給効果が無い。
素材3枚使用効果を用いたり、毎ターン2枚以上使用して効果を使う場合には、《クロノダイバー・パーペチュア》や魔法・罠の墓地効果が必須。この点には注意しておきたい。
由来は時計にゼンマイを2つ組み込んだ『ツインバレル(ダブルバレル)方式』。この方式の登場で機械式時計の稼働時間が大幅に伸びたとか。
《クロノダイバー・リューズ》と《クロノダイバー・リダン》の二人で戦うという点からも、この名前が使われたものと思わしい。
魔法
クロノダイバー・ハック
永続魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドのXモンスターは特殊召喚したターンには、相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、そのX素材の数×300アップする。
さらにそのモンスターが、元々の持ち主が相手となるカードをX素材としている場合、このターンそのモンスターは直接攻撃できる。
1は召喚したXモンスターに耐性を付与する効果。《
幽鬼うさぎ》や《エフェクト・ヴェーラー》といった手札誘発に強気に出れるのはなかなか心強い。
2はX素材の数だけ強化し、相手のカードをX素材としている場合に直接攻撃できる効果。
普通にランク4を出したとしても攻撃力は600ポイント上がり、《クロノダイバー・リダン》なら青眼ラインに並ぶことができる。
直接攻撃効果は、基本的に《クロノダイバー・リダン》専用になるがやろうと思えば《No.101 S・H・Ark Knight》や《
サイバードラゴン・インフィニティ》も使える。ただし、前者はともかく、後者は専用の構築にしないと厳しいが。
さらに、クロノダイバーから出しやすい《レイダーズ・ナイト》経由で立てた《アーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》とは
これでもかというくらいに相性が良く、うまく行けば場のカード全てを無効化して万超え打点でワンパン勝利なんて事も可能。
『ハック』とは、時計用語で竜頭を時刻調整のために引っ張った際に秒針が止まる機能のことを指す。
イラストでは今まさに銃撃を受けそうになっている少女を、《クロノダイバー・リューズ》が
時間を止めて救出している場面。上記の語源にちなんだシチュエーションである。
背丈は小さいが、外見からして《クロノダイバー・パーペチュア》の幼少期だろう。
時間が止まっている事を良いことに頭を掴んで匂いを嗅ぎながらお尻を撫でているように見えるとか言わない
クロノダイバー・スタートアップ
速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):手札から「クロノダイバー」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「クロノダイバー」Xモンスター1体を対象として発動できる。
自分の墓地から、「クロノダイバー」カード3種類(モンスター・魔法・罠)をそれぞれ1枚ずつ選んで、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
IGNITION ASSAULTで登場する新規の速攻魔法。
1は手札のクロノダイバーを特殊召喚する効果。
クロノダイバー下級モンスターはレギュレータを除いて、Xモンスターがいなければ特殊召喚できないため素早く2体を並べられるこの効果はとても心強い。だが、現状クロノダイバーモンスターは3種類しかいないのがネックか。
2は墓地のクロノダイバーカードを補填する効果。
《クロノダイバー・リダン》の効果をフル活用できるようになるが、モンスター・魔法・罠が揃っていないと使えないのが欠点。
どれも強力なサポート効果を持つが、発動条件が一癖あるため、いたずらにフル投入してしまうと事故を起こす可能性があるので要注意。手札で持て余したら《召喚僧サモンプリースト》で処理したいところ。
イラストでは、《クロノダイバー・パーペチュア》がレギュレータや《クロノダイバー・リダン》たちが装備している機械の調整をしている。
『スタートアップ』とは「起業」や「新規事業の立ち上げ」という意味なので、クロノダイバーとしての活動をスタートアップしているということだろう。
なお、何故かこの姿の《クロノダイバー・パーペチュア》は大人びた姿になっている。エクシーズになった子供時代の自分と同じポーズかつ、よく見ると後ろの写真立てに子供時代の写真がある。
《クロノダイバー・アジャスター》や《クロノダイバー・レトログラード》の絵を見る限り、《クロノダイバー・リダン》&《クロノダイバー・リューズ》とは未来でも仲間同士のようで、何らかの理由があって過去の自分に干渉しつつ補助している模様。
罠カード
クロノダイバー・フライバック
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドの「クロノダイバー」Xモンスター1体を対象として発動できる。
手札・デッキから「クロノダイバー」カード1枚を選び、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「クロノダイバー」Xモンスター1体を対象として発動できる。
相手の墓地からカード1枚を選び、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
どちらの効果もクロノダイバーのX素材を補填する内容である。
1は手札、デッキからクロノダイバーカードを重ねることができるため、《クロノダイバー・フライバック》を重ねて相手モンスターを除去できれば理想。
また、《クロノダイバー・リダン》は任意のカードを取り除けるため、一種の墓地肥やしとして使うこともできる。
2の効果は墓地のこのカードを除外することで相手の墓地のカードをX素材に出来る。
主に《D.D.クロウ》のように相手の墓地利用を妨害することになるだろう。
『フライバック』とはストップボタンを押さずにいきなりリセットボタンを押すことで、針がゼロ位置に「飛ぶように」戻り、すばやく再計測をはじめることができる機能のこと。
イラストでは《クロノダイバー・リダン》が《クロノダイバー・パーペチュア》を救出している。
《クロノダイバー・ハック》のイラストも合わせるとどうやら《クロノダイバー・パーペチュア》は子供の頃に何者かから命を狙われていたようで、《クロノダイバー・リューズ》と《クロノダイバー・リダン》は彼女をそれらから助けている模様。
クロノダイバー・レトログラード
カウンター罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「クロノダイバー」Xモンスターが存在し、魔法・罠カードが発動した時に発動できる。
その発動を無効にし、そのカードを自分フィールドの「クロノダイバー」Xモンスターの下に重ねてX素材とする。
IGNITION ASSAULTで登場する新規のカウンター罠。
展開後にしか使えないが、カウンターしたうえに《クロノダイバー・リダン》《クロノダイバー・ダブルバレル》に欲しい魔法・罠の素材を補充する一石二鳥の効果。
《
ブレイクスルー・スキル》のように墓地で発動する効果や《海晶乙女波動》のようなサルベージ対象を一時的に封じられるのも嬉しい。
しかも
どこぞのクリマクスのように《クロノダイバー・リューズ》から容易にサーチして構えることができ、またデッキにクロノダイバー罠カードを増やしておくことで《クロノダイバー・パーペチュア》などの素材の弾になることも重要。
モンスター効果はすり抜けてしまうのはご愛嬌。
『レトログラード』とは、フランス語で逆行を意味し、時計の用語としては、反復運動を行う針によって時刻や
カレンダーなどを表示する複雑機構をさす。
イラストではオペレーターである未来の《クロノダイバー・パーペチュア》が、《クロノダイバー・ベゼルシップ》に乗り込む《クロノダイバー・リダン》と《クロノダイバー・リューズ》をモニター越しに見送っている。
モニターを見る限り、《クロノダイバー・リダン》と《クロノダイバー・リューズ》はこれから2041年10月25日から2012年5月20日へ時間を遡るようだ。
この事から、クロノダイバーのモンスターたちは少なくとも西暦2041年に住む未来人のようだ。
また、ピンと来る人もいるかもしれないが、2012年5月20日は日本で金環日食が観測された日である。そして2041年10月25日にも日本列で金環日食が観測される日でもある。
クロノダイバー・パワーリザーブ
永続罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは発動後、通常モンスター(サイキック族・闇・星4・攻1900/守2500)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしても扱う)。
その後、自分は手札・デッキ・墓地から機械族の「クロノダイバー」モンスター1体を特殊召喚できる。
(2):魔法カードと罠カードをX素材としているXモンスターが自分フィールドに存在する場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。
フィールドのカード1枚を除外する。
海外先行で登場し、WORLD PREMIUM PACK 2023で来日した永続罠。
ちなみに、サイキック族では初の
罠モンスターである。
1は所謂クロノダイバー版の《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》。
このカードを素材にすれば《クロノダイバー・リダン》ならバウンス、《クロノダイバー・ダブルバレル》ならモンスター効果無効を発動出来るため非常に使いやすい。
手札・デッキ・墓地から追加で機械族のクロノダイバーをリクルート可能なのでこれ1枚でランク4Xに繋げられるのも魅力的。
2の効果は魔法カードと罠カードを素材に持つエクシーズが自分の場にいる時に墓地から除外して場のカードを1枚除外する効果。
対象を取らない除外と効果自体は強力だが条件が厳しく、1の効果でX素材になる事が多いためすぐには発動しにくいのもマイナス。
無理に狙うよりは使えたらラッキー程度に考えておくべきか。
『パワーリザーブ』とは機械式時計における稼働時間の事。
イラストでは何者かに追われている《クロノダイバー・パーペチュア》が《クロノダイバー・テンプホエーラー》に乗って逃走を図っているシーン。
《クロノダイバー・テンプホエーラー》の背後に時計の様な物が浮かび上がっているが、カード名から察するに《クロノダイバー・テンプホエーラー》の稼働時間を表しているのだろうか。
相性の良いカードとテーマ
クロノダイバー下級モンスターは手札から特殊召喚できる効果は持たず、かつXモンスターは素材に指定がないので、こういったカードでサポートすることになる。
特に《カゲトカゲ》や《召喚僧サモンプリースト》は闇属性サポートを共有できる。
・エクシーズ・リボーン
破壊された《クロノダイバー・リダン》を確実にバウンス効果を持たせた状態で蘇生できる。
・ジュラゲド
X素材にするだけでなく、打点の低い《クロノダイバー・リダン》や《クロノダイバー・パーペチュア》をパンプアップできる。
どちらも闇属性・エクシーズが主軸のテーマで、なおかつ優秀な専用LモンスターやRUMがあるため、クロノダイバーもその恩恵にあずかれる。
特に幻影騎士団は、下級モンスターのレベルこそ合わないものの、《幻影霧剣》で《クロノダイバー・レトログラード》では防げないモンスター効果を止め、《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》でお手軽に罠カードを素材にした《クロノダイバー・リダン》を召喚でき、《RUM-幻影騎士団ラウンチ》であちらをランクアップできると至れり尽くせり。
その一方でRRも適当なクロノダイバー2体から作れる《RR-フォース・ストリクス》から一気に場を広げることが出来て、《RR-ワイズ・ストリクス》も取り込めばRUMを手札に呼び込める。
なにより11期ではレベル・ランク4メインで幻影騎士団でもありRRでもある「レイダーズ」という補助テーマも登場しており、上記の幻影騎士団の強みとRRの強み両方をクロノダイバーに取り込みやすくなったのも大きい。
ゼアルで主人公の遊馬が使用するテーマの一つ。
闇属性サポートを共有できるだけでなく、ガガガサポートや《希望皇オノマトピア》を駆使すれば《クロノダイバー・リダン》のみならず幅広いランクのXモンスターを出せる。
同じくゼアルで
トロンが操る地属性のテーマ。
ランク4・サイキック族ということでシナジーがあり、《No.18 紋章祖プレイン・コート》をL素材にしつつ《高等紋章術》で《クロノダイバー・リダン》を出せる他、蘇生紋章で墓地に送った紋章獣を並べられる。
昇華する紋章を使えば、《クロノダイバー・リダン》や《クロノダイバー・パーペチュア》に耐性を持たせられるのも魅力。
・汎用ランク4
クロノダイバーはランク4を出すテーマなので必然的に他のランク4を投入できる。
主に投入しておきたいモンスターは…。
だろう。
・闇属性ランク5
《RUM-幻影騎士団ラウンチ》を入れる必要があるが、《クロノダイバー・リダン》は自力でX素材を空にできるため、強力な闇属性ランク5を呼び出すことができる。
主に投入しておきたいモンスターは…。
あたりだろうか。
もはやおなじみとなったエクシーズデッキ全般におけるジョーカー。
クロノダイバーはカテゴリ内魔法・罠や《クロノダイバー・リダン》《クロノダイバー・パーペチュア》の効果からXモンスターへの素材供給が容易で、アーゼウスの全体除去の弾数を簡単に増やすことが出来る。
《クロノダイバー・リダン》と並べるとアーゼウスの全体除去をブッパしつつ、あちらだけ逃げておくという器用な真似も出来る。
弱点
とにかく《クロノダイバー・リダン》中心のテーマのため、《クロノダイバー・リダン》を除去されたり、召喚を妨害されてしまうと厄介。
特に要注意は…。
●汎用手札誘発の
《幽鬼うさぎ》
●
壊獣
●
《神の宣告》や
《神の通告》
●
《虚無空間》のような特殊召喚封じ
●《クロノダイバー・リダン》が逃げられない
《王宮の鉄壁》
●効果そのものを無効にする
《無限泡影》《スキルドレイン》
あたりだろう
意外なところでは《異次元からの埋葬》も弱点。自身の効果で除外した《クロノダイバー・リダン》を墓地に戻されたら蘇生できないからだ。
そのため、なんらかのリカバリー手段を用意しておきたいところ。
余談
偶然にもEXTRA PACK 2019には時を操るテーマとして、
ジーク・ロイドが使用したワルキューレが収録されている。
ちなみに、除外された《クロノダイバー・リダン》がいる状態で時の女神の悪戯を使用してもエンドフェイズにはきちんと自分フィールドに帰ってくる。さすがは時を駆ける怪盗というべきか。
また、怪盗なので当然といえば当然だが治安維持組織からは犯罪者認定されており、時空を越えて悪人を追跡・逮捕する警察組織
セキュリティ・フォースより追われている。
特に保安官のオリフィスはどういう訳か彼らを強く
ライバル視しているようで、クロノダイバー一味を自分の手で逮捕するためにセキュリティ・フォースに入隊したらしい。
デスポリス「待つデス、リダ~ン!」
リダン「追記・修正は頼んだぜ、ポリスっつあ~ん」
パーペチュア「リダンの効果で相手から奪ったX素材は、デュエルが終わったらちゃんと持ち主に返すのを忘れちゃダメだよ! パーペチュアとの約束だからね!」
- 時代に飛び込む勇気のダイバー -- 名無しさん (2019-09-17 21:47:09)
- とら -- 名無しさん (2019-09-18 00:03:09)
- タイムトラベル+怪盗で怪盗きらめきマンを思い出した -- 名無しさん (2019-09-18 06:21:35)
- ブリガンダイン素材に出したリダンをラウンチでアザトにするのはほんと強い -- 名無しさん (2019-09-18 10:10:57)
- 未開域と隕石他手札誘発に話題取られてたけど早速優勝してるし結構強い -- 名無しさん (2019-09-19 11:47:46)
- 新カードにクロノダイバー・フラグメントとノルンとペンデュラムが来ないかなぁ(ⅡDXネタ) -- 名無しさん (2023-09-27 01:20:31)
- リダンがイケメンだしダブルバレルとかのイラストがエモくて使ってるけど、クロノダイバー単体の展開力がなさすぎる。アクセルライトか予想ガイみたいなリクルート魔法が欲しい -- 名無しさん (2025-04-22 20:43:44)
最終更新:2025年04月22日 20:43