ロボットアニメ

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ロボットアニメ - (2015/11/08 (日) 22:53:59) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/03/19(月) 14:40:57
更新日:2023/12/14 Thu 21:03:50
所要時間:約 6 分で読めます




「ロボットアニメ」とは日本のアニメーションのジャンルの一つである。

ロボットアニメはメジャーなジャンルの一つであり、その数は三桁は余裕である。
それゆえに歴史も長く、ロボットアニメが与えた影響は大きい。
元は玩具を売るためのアニメではあったが、ここ最近は子供向けの作品が減っている。

その為、主人公ロボットが立体化されないなんてよくある話である。仮に立体化しても値段が高い、数が少ない等……。

まぁ、対象年齢15歳以上を元ネタがわからないからと勘違いした親が子供に大人向け玩具渡して怪我させる事態も時々起っているが。


さらに最近ではロボットアニメというジャンル自体があやふやで、ロボットアニメかどうかイマイチ分かりづらい作品が増えている。
仮にちゃんとしたロボットアニメが有っても、リアルロボットかスーパーロボットか分別される事も。

複数のロボアニメ作品のキャラクター、ロボットの共演するクロスオーバーゲーム作品『 スーパーロボット大戦 』のお陰で、
作品の知名度が上がったり、立体化されたり等、スパロボとは切っても切り離せない縁である。

日本以外の海外の国独自で製作したロボットアニメは皆無、
というイメージがあるが実はそこそこの数の作品が製作されており、
日本製ロボットアニメと共に各国で人気を博している。

リアルロボット系統に分類される作品だとよく『人型である必然性』についての議論が発生するが、まぁ、大抵ロマンで終わる。
ちなみに作中で人型である理由を間接的にでも説明している作品も少なくはない。

例:宇宙世紀ガンダムシリーズ『鎧や宇宙服の発展形』『ミノフスキー粒子のせいで接近戦を強いられる』『AMBACに四肢が必要』
 :フルメタル・パニック!『とあるシステムを使用するため人型である必要がある』


【ロボットアニメの特徴】

ロボットアニメにおいて絶対にやらなければならないことは、

「ロボットを活躍させる」

これだけである。
逆に言えば、ロボットの活躍シーンさえあれば、あとは何をやっても構わないのである。
恋愛を描きたければ、「闘将ダイモス」や「機動戦士ガンダム第08MS小隊」のようなロミオとジュリエット的なものにしてもよいし、
超時空要塞マクロス」や「機動戦艦ナデシコ」のようなラブコメにしてもよい。
ロボットが社会に与える影響を描きたければ、「無敵超人ザンボット3」のように戦いに巻き込まれ難民化する一般市民の姿を描いてもよいし、
機動警察パトレイバー」のように「ロボットのある社会」を描いてもよい。
このような、「ロボットを活躍させさえすれば、あとはどのような物語でも作れる」という自由度の高さが、ロボットアニメの特徴といえる。

これは、かつてのにっかつロマンポルノや現代の18禁アダルトゲームが、「性的描写があれば、あとは何をやっても自由」であったために、
多くの怪作・異色作を生み出してきたのと同じ構図である。


【ロボットアニメの歴史】
◆1960年代
この時代はまだ人が搭乗するタイプのロボットアニメは登場していない(一応海外アニメに人が搭乗するロボットがあったらしい)。
ロボットが登場するアニメとしては「鉄腕アトム」といった作品があるが、特筆すべきは「鉄人28号」だろう。
本作は巨大人型ロボットが活躍するテレビアニメ第一号となった。


◆1970年代前半
1972年に「マジンガーZ」が放映開始、高い視聴率に金属パーツを盛り込んだ玩具の超合金が大ヒットと大成功した作品になった。
本作によりパイロット搭乗型のロボットヒーローが定着。以降特撮ヒーローのブームを受け継ぐかのように作品数が増加していく。

合体ロボの元祖「ゲッターロボ」や、初の変形ロボで初めて特定の必殺技でフィニッシュのパターンを確立した「勇者ライディーン」等の作品が登場した。
各社の超合金に対抗するロボ玩具とそのロボットアニメも展開を開始。
特に磁石を仕込み遊びの幅を広げた「鋼鉄ジーグ」は玩具がヒットし、低視聴率ながら番組は継続された。


◆1970年代後半
前半である程度完成したロボットアニメだが、70年代後半でさらに発展していく。
特にドラマと玩具両面で一気に進んだのが東映本社が制作に乗り出した「超電磁ロボ コン・バトラーV」であり、
五機合体のギミックを完全再現した玩具と、美形キャラを軸に悪役側にもドラマ性を持たせた展開が好評となった。
以降時間や放送局を変えながらも東映制作のロボットアニメは80年代中盤まで続いた。

あのサンライズが自社製作を行い始めたのこの頃で、ハードなドラマが後世まで語り継がれる「無敵超人ザンボット3」や、
娯楽性に富んだ「無敵鋼人ダイターン3」が人気を集め、自社製作3作目として「機動戦士ガンダム」を放送。
本放送は人気が奮わず短縮となるが、この作品が1980年代のロボットアニメに重大な影響を与える。


◆1980年代前半
前述の「ガンダム」は打ち切りになったが、再放送とガンプラ人気により、リアルロボットアニメがブームとなった。
特に「ダグラム」はプラモのヒットで放送が延長され、
同監督・同スポンサーによる「ボトムズ」に繋がり根強いファンを獲得した。

従来のヒーロー型のロボットアニメも好調で、東映制作作品やガンダムの後番組の「トライダーG7」や「ダイオージャ」も制作された。
その他高年齢層のファンも増え、衝撃的な展開で話題を呼んだものの打ち切りになった「イデオン」や、
バルディオス」が映画で補完されるといった現象も発生している。


◆1980年代中盤
三角関係や歌といった要素や完成度の高い変形玩具でヒットした「マクロス」や、
海外から上陸した「トランスフォーマー」(以下TF)の大ヒットにより変形ロボのブームが到来した。
特にバンダイはTF潰しに熱心で、「Zガンダム」や「マシンロボ」といった変形ロボのアニメが一気に増加した。

また、「ブライガー」に始まるJ9シリーズや「ゴーショーグン」といったロボットアニメでありながら、
作品の魅力がロボットに関係ない癖の強い作品も生まれている。


◆1980年代後半
リアルロボットアニメのブームも「ドラグナー」を最後にほぼ完全に収束、ガンダムシリーズ以外は息してない状態になった。

代わりにSDガンダムから始まったデフォルメ体型のロボが人気を集め、SDガンダムはビデオや映画で定番になり、
また「魔神英雄伝ワタル」といった作品も登場した。
以降SD体型のロボットアニメは「アイアンリーガー」等の作品に引き継がれていく。

この頃になると80年代中盤までロボットアニメを制作していた葦プロや国際映画社、東映はロボットアニメ制作から離れてしまい、
年間の作品数は激減してしまっている。
一方で「破邪大星ダンガイオー」などといったOVA作品が作られたのもこの時期である。


◆1990年代前半
1990年に放送された「勇者エクスカイザー」がヒット、勇者シリーズへ発展し、
ライジンオー」から続いたエルドランシリーズといった作品等、ヒーローとしてのロボットアニメが復権した。
ガンダムも新作が四作連続で制作されたりと作品数は再び増加。
リューナイト」や「レイアース」といったファンタジーを舞台にした作品も制作され、
特に「レイアース」は少女向け作品でありながらロボットアニメでもあるという特異な作品となった。


◆1990年代後半
エヴァンゲリオン」のヒットにより、所謂セカイ系の作品が増えたが、
ガオガイガー」で勇者シリーズは終了する等作品数は減少を続けた。
しかし、TFが「ビーストウォーズ」で復活。全編CGの話題性や声優のアドリブ満載の内容や玩具の良さで人気となった。

この頃からメカをCG、キャラクターや背景をセルで描いた「ウェブダイバー」や「ゾイド」が登場した。


◆2000年代前半
前述のビーストウォーズやゾイドから増えだしたCGによるロボットの表現はさらに増え、
TFシリーズに引き続き使われたり、「ヴァンドレッド」等の作品が生まれた。
『21世紀の1stガンダム』こと「ガンダムSEED」が爆発的にヒットし、続編も制作された。

エヴァのヒットの流れを汲むような「ファフナー」や「ラーゼフォン」といった深夜作品も話題となった。
反面いわゆる子供向けの作品は減少を続けていく。


◆2000年代後半
完全氷河期。
ガンダムはともかく、TFのアニメは一作のみ、ゾイドは終了と子供向け作品はほぼ壊滅状態となる。
その中で熱さやドリルを売りにした「グレンラガン」が裏で放送され、話題となった。
ガンダム00」や「コードギアス」といったサンライズ作品は相変わらず好調であったが、作品のほとんどは深夜帯にシフトした。
アクエリオン」や「マクロスF」みたいなヒット作もあるが、萌えアニメシフトやカードゲームブームもあり以前のような活気はなくなった。
またマジンガーZのリメイク作品が変則的な時間に放送された。

◆2010年代前半
ガンダムを除けば、2000年代後半同様に大半は深夜作品である(例外として「STAR DRIVER 輝きのタクト」などがある)。
アクエリオンの続編「アクエリオンEVOL」が放送された他、
深夜作品の中で「輪廻のラグランジェ」、「銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」、「ブレイク ブレイド」が有名。
一方で「BB戦士三国伝」がヒットしたり、TFが復活したりしているなど子供向け作品も徐々に見直される傾向もあり、
前述のTFやパトレイバーといった人気作品が実写化している。また、ハリウッド映画の「パシフィック・リム」「ベイマックス」は和製ロボットアニメをリスペクトした作りからロボアニメファンの支持を集めた。

スタドラ(小畑健)、アルドノア・ゼロ(志村貴子)、革命機ヴァルヴレイヴ(星野桂)、鉄血のオルフェンズ(伊藤悠)、ガンダムビルドファイターズ(ヤスダスズヒト)など、キャラクターデザインに人気漫画家を起用する作品も急増している。

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