オルソン(FE)

登録日:2012/03/27(火) 13:35:13
更新日:2025/05/03 Sat 23:50:58
所要時間:約 5 分で読めます





あの方は全てを叶えてくれる…

妻との幸せな日々がもう一度 この手に戻ってくるのだ…




CV:小杉十郎太(ヒーローズ)


ファイアーエムブレム トラキア776』のイリオスのあだ名についてはリンク先を参照




■概要

ルネス騎士団の一員で、王子エフラムの指揮の元でフォルデ・カイルの赤緑コンビと共に前線で戦っていた。


■ユニット性能

  • 初期値と成長率
パラディン Lv:3
HP:34(80)
力:15(55)
技:13(45)
速さ:11(40)
幸運:4(25)
守備:13(45)
魔防:7(30)
体格:12
武器レベル:剣A槍A
属性:闇

所持品
ぎんの剣
はがねのやり
きずぐすり


成長率は高い。
しかし運が低いため、同じくパラディンのゼトよりLvが上にもかかわらず合計値で劣っており、良くも悪くも恒例のジェイガンポジション寄りという所。だっておっさんだし。
期待値的にはゼトよりもHPがだいぶ高いが、他は全体的に劣るといった感じ。


作中での行動

登場するのは5章外伝からで、やられても撤退扱いになる。
このことから「こいつシナリオに関わる重要人物じゃね?」と認識したプレイヤーは、オルソンのレギュラー入りを考えるようになるが…。
また少数で城攻めに出るというエフラムの奇策をヴァルターが何故か把握しているという不自然さが残った。

7章:水城レンバールで、オルソンは落ち延びたエイリーク一行と合流を果たす。
彼はこの城にエフラム達が囚われていること、自分は辛くも逃げ出せたことを伝える。
だがゼトは、オルソンの言動にどこか不可解なものを感じていた。
この時点でゼトのような疑問を感じたプレイヤーはさほど多くないだろう。

続く8章、エフラム達の元へ案内しながら、オルソンはルネスの聖石とエイリークの持つ腕輪の関係について語る。
すると突如、不信感を募らせていたゼトはオルソンを問い詰める。
  • 城外で戦闘があったにもかかわらず、何故敵兵が姿を見せないのか。
  • エフラム達と共に囚われたにもかかわらず、何故オルソンだけが一人で逃げ出せたのか。
  • 何故エイリークの腕輪と聖石の秘密を知っているのか。
  • そして、なぜ 懐に刃を隠し持っているのか。

オルソンに助け舟を出すかのように現れたのは、「グラド帝国六将」の一人・ヴァルターの副官ティラード。
何と、オルソンはグラド帝国に寝返っていた。やられても撤退扱いになるのは、このための伏線だったのだ。
そしてヴァルターがエフラム達の動向を掴めたのも、オルソンが情報を流していたから。
茫然とするエイリーク達(とプレイヤー)に対し、オルソンはユニットカラーを敵軍である事を示す赤に変えて「妻との幸せな日々がもう一度、この手に戻ってくる」と意味深な台詞を残してその場を去る。

なんだよこの展開…
とか
オンドゥルルラギッタンディスカー!!(#0w0)
と思った初見プレイヤーは多いだろう。
どうせ裏切るなら装備剥ぎ取っておけば良かった……と考えるプレイヤーも……







以下、ネタバレ


かつてオルソンには最愛の妻・モニカがいた。その熱愛ぶりはルネス騎士団の間でも「愛妻家」と知られていた。
だが半年前にモニカは病気で亡くなり、ショックの余りオルソンは塞ぎ込んでしまう。
ある時、グラド帝国皇子リオンがオルソンの前に現れる。
彼の持つ魔石でモニカが甦ることを知ったオルソンは、グラドに寝返ることを決意。前線で戦っていたエフラム達と合流し、情報を敵に流して騙し討ちに成功した。
……と思ったらエフラムが常識破り過ぎて包囲を突破。これは流石のオルソンも誤算だった。
しかしエイリークらをレンバール城に誘い込み退路を断たせることで窮地に追い込めたためか、リオンは願いを叶えたらしく、モニカは甦った。

その後、オルソンは甦ったモニカを連れてルネス城へ帰還。ルネス領の統治どころか城の守備やグラド兵の指揮すらもせず、王室に引きこもる日々を送る。


そして16章、そんな生活を送っていた彼の前に、「恩人」のリオンが現れる。
リオンからエフラム達が城に突入したことを知らされたオルソンは、「モニカとの幸せな生活を邪魔する」者達を排除するために戦うことを決断する。
モニカに「必ず帰ってくる」と、約束して…。

Lv-13実数値/(期待値だった数値)
HP-47/(42.0)
力-18/(20.5)
技-14/(17.5)
速さ-12/(15.0)
幸運-6/(6.5)
守備-14/(17.5)
魔防-9/(10.0)
体格-12

一言で言ってしまえば 雑魚 である。
そもそも前の章のボスより合計ステータスが低い。そのボスですら弱いとか言われる時点でお察し。
妻のことばかり考えて、鍛練を怠っていたからだろうか、HPは成長率以上に(Lv10上がる間に13も)伸びているが、それ以外がからっきし。
技、速さ、守備に至ってはLv10も上がっているのに1しか増えていない。運魔防も2、一番マシな力すら3。HP以外は全部本来の期待値を割っている。
しかもレベルが上がっているのに武器レベルが上がっていない。仮に離脱前にSにしても容赦なくAに戻る。
極端な話、離脱前に2Lv以上上がっているなら結構な確率で ボス時にステータスが下がる
ちなみに封印の剣でほぼ同じタイミングのパラディンのボス・アルカルドに対し
レベルで3も上回っているくせに、技は同値で他全敗。よ、弱すぎる……

しかもエイリーク編に至っては前作で産廃と化したルーンソードと射程1しかないぎんのやりを振り回してくるため全く相手にならない。
エフラム編ではぎんの剣とスレンドスピアになって多少マシになっているが、
2章前に初期でスレンドスピアを持っている上にスキル持ちで、おまけに全ステータスで上回る化け物を相手にしているエフラムに対して今更この程度の能力でこられてもあっけなく殺されるだけである。
持ち逃げされてなければ実際にレギンレイヴで追撃するだけで1ターンで死ぬ。
こいつごときに貴重な専用武器なんて思う人はホースキラーあたりでどうぞ。なんならその辺で売っているぎんの槍やキラーランスあたりでも十分殺れるだろう。

かつての主君や同僚の言葉に耳を貸さず、勝負を挑むオルソン。
激しい戦いの末、彼は討ち取られる。最期まで考えていたのは、最愛の妻のことだった……

その後、エフラム達はオルソンを倒しルネス城を解放し、モニカを発見。
そこにいたのは生ける屍と化しており、「あなた」としか喋らないモニカ。それでも、オルソンは構わなかったのだろう。
最愛の妻と生活を送ることができればいいと、考えていたからだ。

このことをエフラムは下記のように評している。
「オルソンは狂っていた…だが幸せだったのだろうな…」

本当に幸せだったかどうかは定かではないが、オルソンが心から妻を愛していたことが分かる台詞と言えよう。
そして、哀れんだエフラムはモニカを介錯した。


そして2周目以降、例の5章外伝でオルソンの持ち物を剥ぎ取り、丸腰状態で囮として前線に出すプレイヤーが続出。
初回プレイでの反省から、「もうお前なんか信用するかぁぁぁ!」と思ったプレイヤーも多いだろう。

しかし、よく考えてほしい。
彼が祖国を裏切るといった行為をしでかしたのは、愛する妻への思慕があったからである。
魔王(笑)に唆されたのもあり、一概にオルソンだけの責任とは言えない。
……まぁ魔王が黒幕とはいえ、彼が裏切り者であることには変わりないのだが。

まぁ彼が持つぎんの剣は仲間として使えるうちは地味に貴重なので使わず、外伝をクリアするまでにもらっておこう。8章の宝箱のも合わせて合計2つ手に入るのは大きい。

戦闘前の会話はエイリーク、エフラム(それぞれの編のみ)、ゼト、フォルデ・カイルで発生する。
EXマップ「ヴェルニの塔」6階クリア後、再びオルソンを自軍で使えるようになる。
ルートに関わらず所持品はエイリーク編のルーンソードとぎんのやり。ついでに赤の宝玉。
ステータスはボス時のもの。成長率はというと、実はゼトのHP速さを5%下げ、力守備を5%上げただけなのでジェイガンとは思えない高さを誇る…のだが
伸びしろで大損してる分、やっぱり微妙なのだった。5章外伝のLv3で再び味方になってくれれば…
クラス的にもゼトで間に合っている上に他にも昇格候補が多く、さらに上限値も控えめなパラディンなので育て甲斐がない。

ちなみに味方のときと敵の時で顔グラと説明文が違っており、
敵時の場合瞳が茶色くなった上にハイライトがなくなり、目の下に隈ができている。


シリーズの定番「敵から味方に寝返る」という常識を大きく覆したオルソンの行動に、ショックを受けたプレイヤーも多い。
この時の教訓を元に『蒼炎の軌跡』のフォルカを「こいつデインのスパイなんじゃね?」と疑うプレイヤーもいたとかいなかったとか…。
真のスパイはナーシルおじいちゃんだったけどね!しかも二重スパイだし。
ついでに味方から敵に寝返るのも別の人だったね!

帝国六将同様に余りにも弱かったため、北米版ではHPと技が1、速さと魔防が2上がっており魔防は期待値以上となった。
更に装備もルーンソードやスレンドスピアが初期武器になっている。
まぁ、HP魔防以外期待値を割っている上にルンソ振り回してる時点で弱いことに変わりはないのだが。
ちなみに5章外伝でのステは変わっていない。


■ファイアーエムブレム ヒーローズ


私は愛する者のためにすべてを売り渡した…

祖国も、忠義も…何もかも…


出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、
(C) 2017 Nintendo/INTELLIGENT SYSTEMS


2021年5月の大英雄戦で登場。イラストは霜村航氏。
青属性の槍・騎馬ユニット。
原作での敵時での変化は先述の通りだが、こちらではそれだけに留まらず、同月に実装される闇堕ち英雄の特徴を反映してか、赤くなった目に闇のオーラをまとっているなど、自ら精神崩壊したにしては明らかに異常な変化を遂げている。
モニカを通じて魔王の持つ闇魔道の片鱗に触れてしまったからだろうか。被弾時の絵には彼の後ろにモニカと思しきものが現れる。

武器スキルは『虚ろな槍』
守備+3
戦闘中、自身の攻撃、守備が周囲2マス以内の味方の数によって最大+6上昇
(味方が0体なら+6、1体なら+4、2体なら+2、3体以上なら+0)
周囲2マス以内の味方が1体以下の時、戦闘中、敵の強化の+を無効にする
Bスキルは自分のHPが75%以下で敵から攻撃された時先制攻撃する『待ち伏せ3』
Cスキルはターン開始時、周囲1マスに味方がいなければ自分の攻撃、守備を+6する『攻撃守備の奮起3』

闇カムイなどと同様、ぼっち運用で用いることで強化を得られるユニット。
攻撃や守備は槍・騎馬ユニットの中でも高水準で待ち伏せもあるため物理受けに向く。
しかし魔防は低いうえに強化もされないので、待ち伏せはあるにしろAスキルに遠距離反撃を持たせるなどしないと魔法ユニットには基本無力。
そして基本ぼっち戦法を主流としているので味方同士が固まれば弱くなる。
そして追撃も速さが高いこともなく絶対追撃を持ってないのでトドメに持ち込めにくかったりする。

2025年3月のアップデートで『虚ろな槍』の錬成が可能になった。
錬成すると守備+3
戦闘中、攻撃、速さ、守備、魔防が周囲1マス以内の味方の数によって最大+10上昇
(味方が0体なら+10、1体なら+8、2体なら+6、3体以上なら+4)
敵の強化の+を無効にする
自分が受けるダメージ-守備の20%(範囲奥義を除く)

欠点であった速さと魔防が強化の対象に加わり、味方が固まる心配も減った。
そして敵の強化無効の条件が撤廃。さらに高い守備を活かしてダメージも減らす強固さも獲得。

特殊錬成はHP+3
ターン開始時、自身のHPが25%以上なら、最も近い敵とその周囲2マス以内の敵の攻撃、守備-7、【弱点露呈】を付与
戦闘開始時、自身のHPが25%以上なら、戦闘中、攻撃、速さ、守備、魔防+5、絶対追撃
戦闘後、7回復

やや時代遅れを感じるものの、弱体化と強化、回復など配布にしては妥当な性能を貰えた。


追記・修正は平民生まれで愛妻家の方にお願いします。


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最終更新:2025年05月03日 23:50