ファイアーエムブレム 聖魔の光石

登録日:2012/03/26(月) 17:32:25
更新日:2020/03/15 Sun 07:13:27
所要時間:約 6 分で読めます




『ファイアーエムブレム 聖魔の光石』とは、2004年10月7日に発売されたゲームボーイアドバンス専用ソフト。
開発先はインテリジェントシステムズで、シリーズ8作目。ゲームボーイアドバンスで展開されたシリーズにおいては、今作が最後となった。
前々作『封印の剣』、前作『烈火の剣』と続いてきたエレブ大陸から、世界観を一新した内容となっている。
2011年にはニンテンドー3DSアンバサダー・プログラムとして配信された。


【あらすじ】

かつて魔物が蔓延り、古の魔王に支配されていたマギ・ヴァル大陸。
英雄グラド率いる5人の勇者達は「双聖器」と「聖石」の力で魔王を封じ込めた。
それから800年の間、人々は「聖石」を守護石として国家を形成し、平穏な時代を享受していた。
だがある時、グラド帝国が突如ルネス王国に侵攻。前線を指揮していた王子エフラムも行方不明となり、やがてグラド軍の手はルネス城にまで及び、双子の王女エイリークは父王ファードを残しての脱出を余儀なくされる。
聖騎士ゼトと逃げ延びたエイリークは、グラド軍の追手から逃れつつ親交の深い隣国フレリア王国目指して逃避行をはじめる。
その同時期に、伝説とされていた魔物が各地で現れ始め…。


【主な登場人物】

本編の主人公。慈愛に満ちているが世間知らずな面も。
セリカリンに次ぐ三代目女性ロード。
ブラコン。

エイリークの双子の兄で、もう一人の主人公。
シリーズ初の槍使いロードで、ヘクトルに次ぐ俺様主人公。
シスコン、ロリコン疑惑あり。

  • ゼト
ルネス騎士団の将軍で「真銀の聖騎士」の異名を持つ。
お馴染みジェイガンポジション…と思いきや成長率が高く、最後まで使っていける。
しかもイケメン(これ重要)

赤の騎士でフランツの兄。
絵を描いたり戦場で昼寝することが好き。俺の風を感じてみないか?

  • カイル
緑の騎士で生真面目な性格。
フォルデの幼なじみでツッコミ役。

ルネス騎士団の一員だったが、中盤で裏切る。
奥様はみんなのトラウマ。
トラナナにも(あだ名とはいえ)同名のキャラがいたが別人。

見習いトリオの一人。
センシガルシアノムスコロス。

見習いトリオの一人。
幼少時に母親が山賊にさらわれたことで、強くなるために軍隊に入った。

見習いトリオの一人。
姉は踊り子で、親に捨てられた過去を持つ。
支援会話の内容からエロガキと呼ばれることも。

ルネス近郊の小さな村の魔道士
私、優秀ですから。

フレリア王国の王女。
実は良い人ヒーニアス王子の妹。
「王女」「ペガサスナイト」という点ではシーダのオマージュに近い。おてんばで可愛い。


 敵
敵ヒ敵<助けて!エイリーク!
 敵

吟遊詩人のサーガに憧れ、お供二人を引き連れて魔物退治の旅をしている美少女ですわ。
その正体はロストン聖王女なのですわ。

定番のキルソード持ち剣士アサシンにもなれるが成長率がやや微妙。
賭け事が好き。
ヨッシャア

グラド帝国六将の「月長石」だが?
作中屈指のネタキャラと評判らしいが?

グラド帝国六将の「血碧石」。
二回戦うが、二回目の意味不明なステータスは語り草。

グラド帝国の皇子で、双子の親友。
だが、実は…。

かつて封印されたという古の魔王(笑)
一応ラスボス(笑)



【新要素】
システムの大半は『烈火』からの流用だが、新たなシステムが導入された。
その中には『ファイアーエムブレム外伝』からのオマージュとされているものもある。

  • W主人公システム
シナリオは当初エイリーク視点(外伝ではエフラム視点)で進むが、エフラムと合流してからはW主人公体制になる。
中盤からはエイリーク編とエフラム編でストーリーが分岐していくが、その内容は全くといっていいほど異なるものであるため、物語の全容を知るには両ルートを体験するのがオススメ。なお、合流後も一部シナリオや敵編成などが異なる。
主人公ごとに人物の台詞が異なる場合もあるので、シナリオごとに台詞を見比べてみるのも面白いだろう。
また合流後はどちらも主人公なので、片方が死亡するとゲームオーバーになる。

  • フィールドマップの移動
フィールドマップで好きなマップに移動ができる。
町などでは武器や道具屋が利用出来、場所によってはランダムエンカウントで魔物が出現する。

  • EXマップ
本編とは別に特殊なマップでユニットを制限なしで育てることができる。
本編クリア後に挑戦しクリアする度に本編で仲間にならなかったキャラが仲間になり、このマップ限定で使用可能になる。

  • 分岐式クラスチェンジ
一部除いて下級職から上級職にCCする際、CC先が二択になり、好きな方を選択できるようになった。後に『覚醒』にも採用された。
例:神官→司祭or賢者、剣士→ソードマスターorアサシン

  • 見習いクラス
ロス、アメリア、ユアンの見習いトリオの兵種。
計3回ものCCが可能で、戦略に幅が広がった。

  • スキルの追加
一部の上級職にスキルが追加される。
後に『蒼炎の軌跡』でスキルシステムが本格的に復活した。

  • 魔物
今までのFEでは「国家間の戦争」をテーマにしていたが、今作では「魔物の打倒」という最終目標が定まっている。

  • 難易度選択
本作では全ての難易度が最初から選択可能。「はじめて」「ふつう」「むずかしい」の3種類。
「はじめて」は序盤の数章でチュートリアルが挿入される。敵の強さや難易度自体は「ふつう」と同じ。


【賛否両論な点】
今作はGBAのみならずシリーズ全体から見てもかなり賛否が分かれる作品となっている。
ライトユーザー向けに作られたためか、全体の難易度がヌルい。そのため古参からのプレイヤーにとっては微妙と思われがちである。
前作は難易度調整が絶妙だったのだが、今作ではそういった捻りがかなり減らされている他主要ボスキャラがやたらと弱く、ザコ敵のステータスも前作とほぼ同じ仕様(幸運は高くなってる)である事、更に自由に育成の機会が得れるためハードモードに相当する「むずかしい」でもまだヌルいという声も多い。
シナリオも前作はおろか「封印」よりも明らかに短く、それ故ストーリーの掘り下げも物足りないと感じることも。
ただしエフラム編の11章、エイリーク編の13章、EXマップの「ラグドゥ遺跡」に関しては、「むずかしい」モードにすると一筋縄ではいかない難所となっている。
また、新暗黒竜では更にチュートリアル要素が追加されたり、それ以降ではユニットがロストしないカジュアル(フェニックス)モードといった更なる救済要素が追加されている点を考慮するとこの作品でも苦戦する、クリアできないプレイヤーもいたと思われる。
実際、同じノーマル同士の比較なら新暗黒竜や覚醒や風花雪月と比べると難易度は高めである。あまり油断すると経験者でも思わぬ所で躓いてしまうあたりは、てごわいシュミレーションとしての品格は十分保っている。
プレイする際にある程度の制限をかければ、手ごたえのあるプレイをすることもできる。そういう意味では幅広いプレイスタイルで遊べるともとれる。シリーズ経験者は「むずかしい」を選び、フリーマップや闘技場の利用を完全に封印すれば一応の歯ごたえは感じられるだろう。

ちなみに北米版では弱すぎたボスは上方修正、強すぎたボスは下方修正など様々なゲームバランスの調整が入っている。

なお今作ではほとんどのユニットの成長率が軒並み良く、「イラナイツ」と呼ばれるようなユニットが少ないのが特徴的。
EXマップで育てることも可能なため、登場時期が遅すぎるため育成する暇が無かったなんてこともない。
秘密の店に通い詰めれば全員ステータスカンストも夢ではない。

また、前作に増してキャラクター達の個性が濃くなっており、支援会話の内容もますます面白いものとなっている。
一方で「露骨なキャラ付けが受け付けない」「支援会話などがオタ臭い」と受け付けない人も少なくない。特に支援会話は「お前ら戦場で殺し合いしてる自覚あんの?」と素で問いたくなるような会話も前作より更に増えており、ここらも好みが分かれる。

一新されたBGMは軒並み高評価で、特に「真実 絶望 そして希望」「哀しき皇子」は神曲と評価が高い。
進撃準備のBGMは、後に『大乱闘スマッシュブラザーズX』でアレンジされた。
更に『聖戦』やオマージュ元となった『外伝』のアレンジBGMもあるので必聴。


「歯ごたえが無いから」「今までのFEと違うから」と食わず嫌いせずに、一度はやってみたらいかがだろうか。
意外とハマるかもしれない。


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