スーパーロボット大戦コンプリートボックス

登録日:2022/09/21 Wed 18:15:00
更新日:2025/03/16 Sun 17:44:20
所要時間:約 28 分で読めます





1999年にPSで発売されたスーパーロボット大戦シリーズの一つ。


概要

『スーパーロボット大戦F』と『スーパーロボット大戦F完結編』をもって一旦の締めくくりを迎えたスパロボシリーズ。
だが、Fに至るまでの作品…『第2次スーパーロボット大戦』、『第3次スーパーロボット大戦』、『スーパーロボット大戦EX』はハードの移行もあり当時はプレイ困難となっていた。
中でも『第3次』はその優れたゲームバランスから人気があり特に入手困難だったという。

そんな中発売されたのが、このコンプリートボックスなのである。

本作はDISC2枚組となっており
DISC1には『第2次』、『第3次』、『EX』がなんと全て収録されており、全話合わせると150話を超える大ボリューム!
しかも、全作が『F』と同等のシステムによりリメイクされており、より現代的になっている。(大変重要な事なので念頭に置いておこう)

DISC2はファンディスク的な内容
  • 3作品のフローチャートやデモ鑑賞
  • ボイスを並べかえて遊ぶモード
  • お馴染みカラオケモードやキャラクター辞典
  • 育てたキャラデータで別のデータやCPUと戦わせるバーチャルスタジアム


本作さえあれば長く遊べる大傑作といっても過言ではないだろう。










しかも、全作が『F』と同等のシステムによりリメイクされておりより現代的になっている。



『F』と同等のシステムによりリメイク




…この時点で「ピキーン!」と嫌な直感の走ったキミはニュータイプ、ではなく立派な旧シリーズファン。




システムの解説

前述の通り、今作はほとんどの顔グラや機体がF準拠にされており大まかなシステムも『F』に準じている。
そのため反撃が個別で設定できるようになり、その点では遊びやすい。
サブパイロットの精神コマンドが使用可能な点も逆輸入されいる。
それだけならまだよかった。

なぜか全作において多くのパラメーターがSFC版『第3次』準拠にされているのである。
全く同じではなく作品に応じてある程度調整はされてはいるのだが…

これの何が問題か大まかに語っていこう。

ダメージ計算

SFC版『第3次』は「パイロット攻撃力+武器攻撃力-敵装甲」という計算式であり、武器改造がまだできなかった事もあり、武器の攻撃力もそれを考慮した低めの数字になっていた。*1
本作は『F』と同じで「武器攻撃力×パイロット攻撃力-敵装甲」にされてしまっているのである。
要は攻撃力の低いキャラや武装は中々ダメージが出ないが、逆はものすごいダメージが出るというバランスである。

これにより本作は全体的にダメージが抑えられており、なかなか敵が倒せない。
それは敵にしても同じなのだが、敵はどんどんHPや装甲が上がっていくため、なんだか釣り合いが取れてない。

命中関係に関してはそこまで悪いバランスではない。と言うのも武装の命中補正が全体的に優秀なため攻撃はボス級を除けば比較的当てやすいのだ。
少なくとも、ニュータイプ以外は精神コマンド抜きでは命中率0%なんて状態にはなりにくい。
この辺はまだ機体の運動性がなく命中回避がパイロットステータスと武器の命中補正頼りだった第3次のいいところでもある。
だがこれは敵も同様でよっぽど味方が強くなければ敵の攻撃を回避しにくいバランスのためジリ貧になりやすい。

特殊技能

『F』から「切り払い」、「シールド防御」、「ニュータイプ」、「聖戦士」といった特殊技能が逆輸入されている。
これにより一般兵がシールド防御や切り払いを発動する恐怖も輸入されてしまった。
なお、ニュータイプによる命中・回避補正は『F』より弱くなっている…が、最大15%補正とファンネル系の射程補正が入るためやはり強い。*2
ダメージ計算の関係もあってSFC版『第3次』では意外と強かったウラキ少尉は泣いていい。

底力」もあるが、忘れていいと思う。
クリティカル率が50%も上がるため、使いこなせれば相応に強いが。
というか武装のクリティカル補正が軒並み低いため、底力以外ではまず狙って出せない。

覚える精神コマンド

ここではアムロを例にとってみよう
こちらは『F』での習得精神コマンド
ひらめき(1)熱血(4)てかげん(6)集中(9)加速(16)魂(28)
集中を覚えるまでは不安だが、典型的MSパイロットのラインナップ。

こちらは本作第3次での習得ラインナップ
加速(1)根性(1)熱血(1) 気合(1)ひらめき(5) 友情(20)

おわかりいただけただろうか…
まるでスーパーロボット乗り…パイロットでなければ巨人のピッチャーでも目指してそうなラインナップになっているのだ。
ただアムロはひらめきがあるためまだマシ。

これはアムロだけではなくMS乗りのくせに根性や熱血ばかり覚えて、ひらめきや集中、魂といった精神コマンドがないパイロットが非常に多い。
このためあまり回避できないバランスと合わせて『F』のシステムを流用したのに『F』と同じ感覚で戦うと痛い目を見るのである。
因みに今作のアムロは三作通じて加速、根性、熱血、友情は必ず覚える。

また、SFC版『第3次』では精神ポイントは比較的多く、ある程度は気軽に使えてた面もあるのだが、今作はポイントは比較的少なくされてしまっている。*3
『F』のシステム的に重要な精神コマンドの挑発、脱力、激励は『F』以上にレア精神と言うのも悩みどころ。

何故こうなっているのかというと、SFC版はリアル系だろうと被弾しつつ戦うバランスだったため根性などは無駄ではなかった。
また気合もSFC版は消費80ながら+15、さらに気力上限は200だったため、下手に熱血を使うよりも気合で気力を高めた方がダメージが出ることもあった。
ちなみに今ではアムロやNTに当たり前のように持たれている集中は「直感*4+50」という現在とは異なる仕様だったこともあり、覚えているパイロットが少なかった。
…こうした前提を本作では忘れられており、さらに精神の仕様が変わっていたりするのにリメイク前の精神をそのまま採用している(一部は変えているが)ため、こんなチグハグなことになっているのである。

資金と改造

敵を倒した際に得られる獲得資金は『第2次』と『第3次』ではSFC版『第3次』準拠、『EX』ではSFC版『EX』準拠となっている。
FC版『第2次』では改造自体なく、SFC版『第3次』では機体改造のみだったのだがそして今作は『F』準拠で性能も武装も改造できる。
必要経費増えてるのに獲得資金はそのままだが…
いや、それは正確ではない。なぜならSFC版『第3次』で幸運を覚えたキャラの多数が覚えなくなっているからだ。むしろ減ってる。

少ない資金により武器改造が出来ず、益々ダメージに伸び悩む事となる。
そもそも改造したところで『F』より改造による伸び率がかなり抑えられているため、大して楽にならないのも困ったところ。

また、武装改造は弱い武器ほど少ない資金でかなり強くなり、強い武器は金がかかる割にそんなに強くならないという調整にされているのだが
MSは後半はファンネルの射程が必須になる事や、資金に余裕がなくダメージがデフレ気味な事もあって結局最強武器を優先に強化したほうが攻略に繋がりやすいため無駄なシステムとなっている。

なお、本作の『EX』は例外で武器改造での攻撃力が全体的に伸びやすい。SFC版で初めて武器改造が導入された事の再現だろうか。

バリア系の仕様

「Iフィールド」、「オーラバリア」にダメージ無効に上限がついた。
またSFC版『第3次』と異なり、Iフィールドが無効化できるビームもビーム属性のついた武器のみでゲッタービームを無効化なんて事はできなくなった。
ビギナ・ギナΖガンダムといったビーム兵器が最強武器のユニット*5は相対的に強化されたが、おとり役もこなせたνガンダムは弱体化しているといえるので一長一短。
ただ、ダメージがデフレ気味なので『F』と異なり最後まで機能する事が多い。
なお、「ビーム吸収」に上限はない。さすがにビーム属性のついた武器のみ吸収する設定になったため原作よりはなんぼかマシ。

その他システム変更による細かいちぐはぐさ

  • 百式のメガ・バズーカ・ランチャーやデンドロビウムのマイクロミサイルなどのMAP兵器は範囲が『F』準拠になってしまい、ダメージデフレもあって利用価値が大幅に低下。
  • 移動後攻撃可能になった影響でドライセンのトライブレードが有射程、移動後攻撃可能、命中+60%とおぞましい兵器に。
    ベルガ・ギロスのショットランサーも移動後有射程の割に高威力のためこちらも脅威。
  • SFC版『EX』ではΖΖガンダムは最大EN180でハイメガキャノンの消費EN100と言う調整だったが、本作の『EX』では最大EN180で武器性能は第三次準拠となったため、ハイメガキャノンの消費EN200のため無改造では打てないいやがらせのような仕様に。
    いくら途中で敵として出てくるからってこれは…。肝心の『第3次』でも初期の最大EN200のため少しでも使うと撃てない。
  • 原作では敵ユニットデータが自由にわかった作品もあるのに、『F』準拠のため戦闘か偵察を使うまで敵のデータがわからない。そのくせ偵察を覚える奴が少なめ。
  • なぜか補給装置に回数最大3回までの回数制限がある。確かにSFC版『第3次』でもそうだったが向こうは有射程だったのに今作は射程1。
  • 第4次』や『F』でヴァルシオンが青だったので勘違いしたのか、ヴァルシオンが青、ヴァルシオン改が赤と色が逆になっている。*6
  • 『EX』でシュテドニアスにボスボロットが補給装置をつけられたと語るイベントはそのままだが、『第2次』・『第3次』でも補給装置を持っている。有利な変更なので悪い事じゃないが…。
  • 宇宙Bの脅威も逆輸入。最もコン・バトラーもライディーンも代えが効かない事やオーラバトラーやゴーショーグンは宇宙戦の機会がないため、主に泣くのはマジンガー
  • 当時なので仕方ないが戦闘アニメカットもまだない。ロード時間も長い。

結論だけ書くと「ダメージが出にくく爽快感にかけ、その割には資金が稼ぎにくく敵はどんどん強くなる。元の作品と『F』のシステムの長所が全然噛みあっていない魔改造作品」といった評価だろう。


どうやってクリアすればいいのか


まあ、だからといってクリアできない無理ゲーと言うわけでもなく、これはこれでちゃんとクリアできる。
資金の少なさが指摘されているが全作において無改造クリアは実証されている。
改造しても伸びしろが少ないというのは、裏を返せばしなくてもそこまで差が出ない証でもあるのだ。

今作が困惑されたのは、『F』とも元となった作品とも異なるバランスであったからであって別物として割り切ればきちんとクリアできるようになっているのだ。
一部攻略本でも「『F』と同じ感覚で戦ってはいけない」とわざわざ明言されていた。

基本的に敵の攻撃が当たりやすいかつダメージが低めのため、敵のターンは基本的に防御が安定。*7
勿論食らい続けると防御してても3,4発で死ぬが、避ける事もあるし、シールド防御や切り払いの存在などからMSは数字より耐えてくれる。
ぶっちゃけ、MSでも運動性よりHPや装甲を改造したほうがいい面さえある。
『第4次』や『F』で回避盾が強力だったため、この辺でも勘違いされやすかった。

さきほど根性ばかり覚えて困ると書いたが、MSでも高確率で被弾する=ある程度被弾する事が前提のバランスとなっているので根性も必要と考えればそんなにおかしくもないのである。
MS乗りが覚える熱血もボスを倒すために温存するより、硬めの雑魚を削るために使いたい。
『F』にあったクリア時に残った精神ポイントが経験値になる仕様が廃止されている件と合わせて精神コマンドは思いっきり使うよう設計されているのだろう。

単機で反撃無双はフル改造でもしてない限りはまずやめた方がいい。
ただ、フル改造ボーナスでの上昇値が『F』流用のため、かなり多く設定されており、資金に余裕があるなら一考の価値はある。余裕がないから一考しなくてもいいと言える

また、修理装置の回復量は「500+パイロットLv×60」と比較的多く*8、根性持ちの多さもあって生きてさえいれば結構立て直せる。
しかも修理による経験値入手もあるため修理装置持ちはガンガンレベルが上がっていく。
敵の主力は大半がMSのためダメージのデフレと合わせてビームコートやIフィールド持ちの機体でおとり役をこなす事も可能。

ちなみに大多数の敵は「攻撃の結果、現在HP/最大HPが最も低くなる敵」を狙う傾向にある。
そのため攻撃されたくない修理装置持ちなどは装甲を改造したりチョバムアーマーをつけると狙われにくい。

その他重要な情報としては
  • 敵の射程外からの攻撃は反撃できない以上に斬り払いなどが発動しないのでかなり大事。よってファンネル持ちなどの最大射程の長いユニットは優先して使うべき。
  • 同様にビーム属性は切り払われない。シールド防御はされるが。
  • ドライセンのトライブレードのような例外を除けば移動後攻撃も低火力が多い。
  • デフレ気味のため地形効果によるダメージ軽減がとても大きい
  • MAP兵器を使わないのは縛りプレイの類。ただしダメージが抑え気味かつ幸運持ちが少ないため稼ぎ役よりも削り役としての起用。
  • 高火力の武装は数字以上に火力の出るバランスのため、最大火力の高い機体も優先して使う。
  • 反撃命令を「反撃するな」にしておくとMAP兵器を自動で防御する隠れた仕様がある。

つまりこちらは敵の射程外からの攻撃やMAP兵器によって反撃を受けないように削り、有利な地形で待ち受ける。高火力の武器を持つユニットで弱った雑魚を落とし気力を上げてボス戦に備える…
いつものウィンキースパロボの基本的な戦術になるのである。
おそらく本作はシリーズ経験者に向けたバランスだったのだろう。
数値を流用した結果なのではっきりとは言えないが、『F完』でのインフレバランスの反動もあるのかもしれない。どうしてそう極端なんだ
また、ターン数による隠し要素をあきらめるなら全滅プレイも可能である。

きついバランスである事は間違いない作品であるが、コツさえつかめば結構遊べるためこの独特のバランスに魅了されるファンも存在している。扱いとしてはこいつに近い


後に全作単品化され販売されたのだが、獲得資金が1.5倍になるように雑な調整がされており、『第3次』あたりなら通常プレイの範疇でフル改造も難しくなくなっている。
今から遊ぶならこちらの方をお勧めする。アーカイブス版はロード時間が短めのため猶更である。

とはいえDISC2は単品版にはついていないのは注意。
このDISC2は意外と作りこまれており眺めてるだけでも楽しいのである。
ここでしか見れないムービーや設定資料も存在する。
バランス崩壊しきってるのでローカルでルール決めは必要だが、バーチャルスタジアムも他にはないシステム。

評価点

繰り返しになるが反撃が個別で設定できるようになり、その点ではかなり遊びやすい。
サブパイロットの精神コマンドのおかげでコン・バトラーや各種スペイザーと合体したグレンダイザ―はかなり強くなったと言えるだろう。

今作は『F』に登場しなかったキャラにもボイスや顔グラが追加されている。『F』にもいたのにスタッフにファンでもいたのかマシュマーには顔グラがかなり追加されているのは有名。
ボイスに関しては『F』は基本的にオリジナルキャストにこだわっているのだが、本作では引退済みや鬼籍に入られた方は代役を立てている。
DVEも豊富で意外なところにボイスが用意してあったりする。
よく語られるのはちゃんと「ディバインクルセイダーズに栄光あれ」と叫んでくれるガルマ
また、ビアン・ゾルダークインスペクター四天王など今作で初めて声が付いたオリキャラも多く、後の魔装機神シリーズやOGでも一部は踏襲されている。

一部MAP兵器使用や一部イベントではカットインが使用されたり、ライディーンやコンバトラーV登場の際には原作ムービーが入れられている。

インターミッションやメニュー画面のデザインやそれぞれの作品で異なっていたり、別々のナレーションがついていたり、雰囲気づくりに貢献している。
『第2次』では『第3次』の、『第3次』では『EX』の予告が追加されている。

一部では隠しユニットが追加されている。

システムこそ別物だが、シナリオは当時の物をできるだけ再現するようにしており、クロスオーバーより戦記ものに近かった当時のスパロボの空気をきちんと味わえる。
ISS等のシステムもきっちり再現している。

アムロは原作では『EX』までずっと初代ガンダムを再現した顔グラだったが、『第2次』では初代ガンダム、『第3次』ではΖガンダム、『EX』では逆シャア風の顔グラになるなどシリーズである事を活かした演出も。
……そのせいで『第3次』ではブライト達は初代ガンダムのままなのにアムロだけΖという違和感バリバリの状況になっているのだが。
あと、これだと後日談の『第4次』もしくは『F』における「急にアムロが老け込んだ」というネタが通じなくなってしまう

また、シロとクロの存在がまだ語られなかった*9ため、『EX』になるまで2匹のボイスがないなど原作に準拠したかった意気込みは感じさせる。

各作品の特徴


第2次スーパーロボット大戦

あらすじ、参戦作などは項目参照

PS版『第2次』の特徴

最初の戦いと言う点を考慮したのか、全体的にパイロットのレベルが低い。ラスボスでさえ32しかない。
そのため普通にプレイする上では2回行動はすべてのキャラでほぼ不可能。
最後まで精神コマンドを覚えられないキャラも多く*10兜甲児に至っては熱血さえ覚えられない。

ダメージも他2作に増して抑え気味であり、2回行動がない事も合わさってボスクラスの攻撃にも防御すれば余裕で耐えれる。
敵の数も少なめで全滅する危険性はかなり低い。
そのため、難易度は割と低め。
ただし2回行動できないのでMAP兵器持ちや長射程のユニットは位置取りに苦労する一面も。

原作で武装が強くなっていった事の再現か最初は最強武器が封じられ、シナリオ進行で解禁されるユニットも多い。

しかし、こちらのダメージも抑え気味であり、テンポがかなり悪い。
武装にもよるが序盤のザクⅡからして2,3回殴らないと倒せないレベル。
敵の数が少ないため、ボスクラスと戦うまでに気力が満足に上げられないというのも困った点。

一番の問題は入手資金を第3次から使いまわしているため、高額の資金を落とす敵が序盤はほとんど登場しない事。
そのため全然改造できない。
ある意味コンプリートボックスのいびつさを象徴する作品。

そもそも第2次Gという割と理想的なリメイク作があったのに何でそっちに準拠しなかったのか…。*11

原作に忠実にリメイクしたかった可能性もあるが、忠実な点と変更した点が混在しており、何がしたかったのかよくわからない状態に。

変更した点
  • テキサスマック、ボスボロット、ゲッターQが最後まで使える。テキサスマックは二人分の精神コマンドと長めの射程、ボスボロットは補給装置があるため結構使える*12ゲッターQ?射程1の置物ですが何か?
  • アフロダイAは原作で抜けた場面で一度離脱するが、その後ダイアナンAとなって戻ってくる。
  • 隠しユニットでガンダムにGアーマーが追加。これで繋ぎとしてはそこそこ戦えるように。そもそも原作『第2次』でそこまで弱くなかったのに『第3次』のデータ使った事で滅茶苦茶弱くされただけなんだが
  • 初戦のキャプテン・ラドラをゲッターで倒すと、再戦時に撤退する原作を意識したイベントの追加。
  • 原作でのゲッターロボG、νガンダムグレートマジンガーのステージ中での乗り換えイベントは削除され、クリア後に乗り換える形式に。
  • 後のシリーズと矛盾するためかラストバタリオンからクェスがいなくなっている。
  • ラカンの機体がゲーマルクからドーベン・ウルフに変更。強化人間でもニュータイプでもないため…だったのだが『第3次』で…
  • エンディングにリューネとシュウの会話が追加。

忠実な点
  • エルメス、胡蝶鬼、サイコガンダム、ミネルバXは説得し仲間にできるが、数話で離脱する。第2次Gでは最後まで使えたのに…そのため高額の資金を落とすサイコガンダムに乗るフォウはよく謀殺される
  • 当然鉄也さんもいなしリューネも仲間にならない。
  • カクリコンなどのティターンズ勢やシロッコなどは『第3次』にも登場するのに如何にも死んだような断末魔を残して退場する。まあ、死んだとも言ってないわけだが。
  • 特にツッコミどころはレコア。今作でシロッコの部下として登場して普通に自軍に倒されるのに、『第3次』で何事もなく連邦についてまたシロッコの下に行くという不自然すぎる展開に。

余談だが、要塞マップは戦艦などの飛行ユニットは出撃できず、飛行可能な場合も強制的に地上に下ろされる。
最終話も要塞マップ。そのため地上Bのゲッタードラゴンは意外と活躍出来なかったりする。
逆に強いのはゲッター3やゲッターポセイドン。宇宙と空中の敵に使えないのと気力制限が厳しめなのを除けば大雪山おろしが超性能になっているため、最終話でも活躍できる。

また、『F』のシステム準拠なので一部ボスの持っていた間接攻撃無効はカット…と思いきやグランゾンだけ例外的に持っている
汚いな、流石シュウ、汚い
とある面と最終話に登場するが無視したほうがいい。因みにグランゾンはこの時点で戦闘BGMは「ARMAGEDDON」。



第3次スーパーロボット大戦

あらすじ

全世界を混乱の渦に陥れたDC戦争(第2次スーパーロボット大戦)から半年、地球に新たな危機が訪れようとしていた。

DCの復活、謎の敵の襲来。そしてついに、宇宙からの侵略者がその姿を現す。

再び立ち上がったヒーローたちは平和をその手に取り戻す事が出来るのか

未曾有の危機を前に地球を守るスーパーロボットが集結を開始した。

「超電磁ロボ コン・バトラーV」
「勇者ライディーン」
「無敵鋼人ダイターン3」

今、新たな仲間たちを加えて、スーパーロボットたちの熱いバトルが始まる。


PS版『第3次』の特徴

本作でも一番の高難度。IMPACT、APに並ぶ難しいスパロボとして有名。

序盤はとにかく味方が弱い。ジムの雑魚っぷりは伝説。*13
その上、序盤はデフレ気味のバランスのため敵は硬い。
上記の要因で資金も少なく改造できない。

その割に敵はどんどん強くなる。
地上に降りて各種スーパーロボットが仲間になると少し楽になる…と見せかけて敵もスーパーロボットの必殺技で削る事が前提のさらに硬い雑魚が群れを成して登場するため全く楽にならない。
この時点ではケチケチせずに精神コマンドや必殺技を雑魚でもしっかり使う事が必要となる。

楽になってくるのは、ΖΖやサイバスターなどのMAP兵器持ちが出てきたあたり。
繰り返しになるがこれらに頼らないのは縛りプレイの領域。これでも両者SFC版より弱いのだから恐れ入る。
さらにファンネル持ちや2回行動可能ユニットも増え、高額な資金を落とす敵も増えてくるので後半は割と楽。ただし2回行動可能レベルは全体的にSFC版より高い。
だが、敵が強いのは変わらずで雑魚パイロットでも異様に強くなってくる。

最終盤は異様に強い強化兵が二回行動で高命中高威力のファンネルやショットランサーを集団でぶち込んでくる。
切り払いもシールド防御も当然のように完備。
というか最終盤の敵は機械獣以外はほぼ2回行動してくると思っていい。
射程が11もあるゲーマルクが複数出てくる事もある。

これでも反撃が選択できるため原作より簡単だと判断されたのか、隠し最終話までの必要ターン数は419ターン以内から350ターン以内とかなり減っている。
『第4次』からゴッドボイスを使いすぎると最終話でライディーンが出撃不可なる仕様を逆輸入するなど、プレイヤーが不利になる事に関しては積極的に調整されている。

その他シナリオ面やユニットは概ね原作第3次に準拠。
妖魔帝国を悪魔帝国と言っちゃうミスも準拠。*14
ラカンがゲーマルクに乗ってくるのも準拠。わざわざ原作に描写のないニュータイプ技能まで備えて。第2次ではドーベン・ウルフに変えたのに…。
『第2次』と異なりボスボロットが宇宙に出る前に居なくなるのも準拠。補給装置あるから割と有用でも。
このように『第2次』と異なり、かなり原作にこだわっている。


スーパーロボット大戦EX


あらすじ

「第3次スーパーロボット大戦」の終結から1ヶ月…。

人々は未だに、平和と言う名の甘い果実を噛み締める事が出来ないでいた。

DCの復活と異星人の襲来という、二つの大きな危機は去ったが、連邦政府の打ち立てた地球至上主義は、多くの宇宙移民者の反感を買い、その結果、各地で小競り合いやテロ、ゲリラ活動が頻発し、ジャミトフ准将によって設立された特殊部隊「ティターンズ」が、それらの鎮圧によって功績を上げつつあった。*17

兆候は突然に現れた。

ある日を境に、各地で人間や兵器が閃光に包まれ、忽然と姿を消すという怪奇現象が連発し始めたのだ。

ロンド=ベルをはじめ、連邦の軍人、元DCのメンバーや、

ティターンズのメンバー、そして民間人と、失踪した人物は第3次大戦を戦い抜いた優れたパイロットが大部分を占めたが、それ以外にも民間の普通の女学生や、

先だって新宿に出現した、オーラバトラーと呼ばれる謎のロボットも含まれていた。
この未曾有の怪現象に、人々は、新たな事件の予感を噂し、再び訪れる戦いの惨劇に恐怖した。

彼らはいったい、何処へ消えてしまったのだろうか?

そして一体、何が始まろうとしているのだろうか?

『スーパーロボット大戦EX』後に「ラ・ギアス事件」と呼ばれる、もう一つの戦いが今、始まる…


PS版『EX』の特徴

難易度がやさしいマサキの章、ふつうのリューネの章、むずかしいのシュウの章に分かれてプレイできる。
ISSというシステムを使えば主人公の行動を他の章に反映させる事が出来る。
この点は原作通り。

前2作と比べると最初から味方が強く、精神コマンドも早くそろい、2回行動可能も早い。
上記のように改造での上昇地が高めなのも利点。
サイバスターなど他の作品と比べ、かなり強く調整されたユニットも多い。
敵の魔装機は「空中しか攻撃できない」、「隣接した敵は攻撃できない」など武装に穴が多いため、攻略し甲斐のある作品。

だが、やっぱり難しい作品である。
元となった『EX』が簡単に火力の出せる作品であり、敵もそれに準じて調整されていた。*18
しかし今作では大多数の数値を『第3次』から流用してしまいデフレバランスとなり火力も全体的に下がってしまった。
その割に『EX』初出の敵の硬さはそのままのため、SFC版のようにテンポのいい戦いはまず不可能。
特に移動要塞はオーラバトラーなら楽々倒せる強さだったのだが、ダメージのデフレ、オーラバリアやIフィールドの弱体化などにより気の抜けない相手に。

というかオーラバトラーはオーラ斬りとハイパーオーラ斬りのEN消費化に加え、どちらも切り払われるようになったので踏んだり蹴ったりな事に。
まあ、SFC版『EX』の時に強すぎたし、相対的な火力はむしろ上がってるので不遇ではないが。

マサキの章は比較的簡単。
修理装置持ちが2機、補給装置持ちも加入しΖΖやビルバインなど強力なユニットが多い。
敵の命中率も大したことないので運動性改造して適当に突っ込んで回避反撃無双をやっちゃってもいいレベル。
気力がたまらないと火力が出せないバランスのため終盤のヴォルクルスが厄介な程度。
長射程の機体も多いため、ヴォルクルスクラスでも射程距離外から攻撃も比較的容易。

一方問題なのはリューネの章。
なぜか原作よりヴァルシオーネが弱い。
加えて加入するほとんどの機体が低火力のMSであり、攻撃役はゲッタードラゴンとガラリアのバストールに頼る事になる。まず逃さないだろうがガラリアは絶対説得する事。
修理装置持ちが一体しかいない上に補給装置持ちがいないのも地味に痛い。
その癖、敵はマサキ編より明らかに強い。序盤から強力な魔装機やデモンゴーレムがわらわら押し寄せる。
特にターン数制限のあるMAPは鬼門となる。
どこが難易度ふつうだとツッコミたくなる事うけあい。
MAP兵器持ちのユニットや二回行動可能なカミーユとアムロをうまく使いたい。

シュウの章はグランゾンが比較的強い事から、慣れさえすればむしろ簡単。
ジェリドが挑発を使えるようになり、敵を釣り出す事が出来るようになったのも利点。
ノルスを加えられたら、修理装置によってヴォルクルスクラスのダメージも回復できるようになる。
もっとも、隠し要素を逃す事なく加えられたらという話であってそれらを逃したら地獄のような難度になる。

なお、ネオ・グランゾンを使える裏技も残っており、今作でも頭おかしいレベルで強い。
このデータでリューネと遭遇しISSを使ってリューネの章を遊ぶと戦える。
絶望的な強さ…だが『第3次』と異なり気力100スタートなので大した武装が使えないため意外と楽に倒せたりする。


余談

本作の音楽はPS版『F』の流用。
ほぼ別の曲になった「violent battle」もそのまま。

スーパーロボット大戦α』の中断メッセージによるとリュウセイは休憩中本作で遊んでたらしい。
多分、バランスの緩いαのほうがよっぽど息抜きに向いている。

『F』などでもお馴染み一部攻略本の毒舌っぷりは健在。

冒頭で触れたバーチャルスタジアムは、自分で育てた部隊の他に用意されている様々な部隊が使える。
もちろん敵ユニットを使用することも可能。
特に「ボス軍団」が強力で、内訳はネオ・グランゾンやインスペクターの4人を始めとした本当の意味でのボスの集まりであり圧倒的な戦力差で相手を蹂躙することが可能である。
…とワクワクしたところでボス軍団Ⅱを選んでみると、なんとマジンガー系パイロットが全員ボスボロットに乗っているというもの。同じ「ボス軍団」でのこの落差に脱力したプレイヤーは多いであろう。

バーチャルスタジアムは対人線も可能であるが、その場合精神コマンドも通常通り使用可能の為何かしらのルールを決めないと勝負にならないという欠点もある。



伝説の3部作が追記・修正で蘇る!!

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最終更新:2025年03月16日 17:44

*1 因みにSFC版EXはパイロットに攻撃力がなく、武器攻撃力だけに依存していた

*2 一応NTレベルは9まで設定されているがレベル6以上上がるのはEXだけでありそのEXもクリアレベルを大きく超えたレベルにならないと上がらなくなってるので事実上ないと考えていい

*3 正確には、コマンドの消費量も見直されているためSFC版より全然使えないというわけではないが気合の弱体化などによりやはりシビア

*4 命中と回避に関わるステータス

*5 F91のヴェスバーは今作では非ビーム兵器

*6 『第4次』や『F』でヴァルシオンが青だったのはおそらく改がデフォルトになっているという演出

*7 しかし『第3次』は隠し要素にターン数制限があるため、ある程度は反撃で削る事も考慮しなければならない

*8 味方のHPも抑え気味のため初期レベルでもなければかなりの量回復できる

*9 一応初登場は『第3次』より以前の『ヒーロー戦記』である。

*10 通常プレイの範疇で精神コマンドをすべて覚えないキャラ自体は他のシリーズでも珍しくないがそれに増して多い

*11 まあ、向こうは向こうで終盤のインフレがすごかったので一長一短ではあるのだが。

*12 ただしボロットは宇宙で出撃できない設定

*13 実は修理費が凄く安いため、撃墜覚悟の囮としてなら使える。最初の数話だけなら。

*14 どれい獣をマグマ獣と呼ぶのも一緒だが、こっちは『第4次』『F』で「本来はど○い獣だが大人の都合で今回はマグマ獣」とロボット図鑑で解説されており、その流れを踏襲している。ちなみにこの後もスパロボでは「どれい獣」という単語は一度も登場せず、一貫してマグマ獣として扱われている。

*15 育成はメタスに乗せるか、ルーは努力持ちなのでファンネル搭載機にでも乗せるとよい

*16 ちなみに今作ではリューネしか覚えない。ヴァルシオーネの有用性も併せて絶対仲間にすべきユニットの一人といえる。

*17 ティターンズは『EX』の後日談である『第4次』『F』になって初めて名前が出てくるのでこの時点で存在していたというのは実は原作にはない要素。『第3次』から3か月後の『第4次』の2か月前に出来たという設定があるので時系列は合っている。

*18 それでも楽々倒せるバランスだったのでSFC版『EX』は歴代でもかなり簡単