アットウィキロゴ

デーモン・ビーバー(遊戯王OCG)

登録日:2012/06/03 Sun 02:54:40
更新日:2026/06/25 Thu 11:18:47
所要時間:約 4 分で読めます





《デーモン・ビーバー》
☆2/地属性/獣族/攻 400/守 600
悪魔のツノと翼を持つビーバー。どんぐりを投げつけて攻撃する。

ゲームボーイ用ソフト『遊戯王デュエルモンスターズ』で初登場後、遊戯王オフィシャルカードゲームの記念すべきブースターパック第1弾となるVol.1でOCG化したカード。

言うまでもなくクズである。
初期によく登場していた有象無象の低ステータスバニラの一体であるため、今の環境について来れなくても仕方ない。

が、このモンスターが収録されたVol.1にはホビロ…《バビロン》という同レベル、同属性、同種族で攻撃力が300高い完全上位互換が存在していた。
まあ、《大地の騎士ガイアナイト》と《ゴヨウ・ガーディアン》の関係に比べればまだマシだが。

つまりは産まれた時からクズだったのである。

一応あちらにない利点として《デブリ・ドラゴン》で釣り上げ《C・ドラゴン》を出せるという事がある。だからどうした。


追記・修正お願いします。
























「おい」

あん?



一見するとクズカードにしか見えないが、こいつには2つの隠れた利点があった。
すなわちカード名にデーモンとついている事と、このカードが獣族であるという点である。

つまりは、

《堕落》
装備魔法
(1):装備モンスターのコントロールを得る。
(2):相手スタンバイフェイズに発動する。自分は800ダメージを受ける。
(3):自分フィールドに「デーモン」カードが存在しない場合にこのカードは破壊される。

このカードと、《レスキューキャット》(以下猫)の存在が《デーモン・ビーバー》(以下ビーバー)を輝かせたのである。


ご存知のようにコントロール奪取は非常に強力であり、《強奪》《心変わり》《洗脳-ブレインコントロール》などの汎用性の高いカードはことごとく規制経験があり、様々なデメリットがある《精神操作》でさえも一時は制限カードに指定されていた。

そして、《堕落》は場に「デーモン」と名がついたカード(モンスターでなくともいいので《デーモンの斧》でも可)があれば《強奪》並みの働きができる。

そして、その強力な効果を発揮するために目をつけられたのが「デーモン」の名を持ち、獣族であるため猫の効果で楽々リクルートできるビーバーであった。

猫の効果でビーバーとチューナーを呼び出し、《堕落》でコントロールを得た相手モンスターとシンクロ素材にするなどの戦略がとれた。
しかも《堕落》は《精神操作》などとは違い、デメリットがスタンバイフェイズにダメージを受ける点しかないため、強力なモンスターを奪えばそのままゲームエンドに持っていける事もある。

猫とビーバーは同属性であるため《巨大ネズミ》などのサポートを共有できる。
また、ビーバーをコストに《地霊術-「鉄」》を使って地属性モンスターを蘇らせる、という戦法もこのカードとマッチしており、(後述)猫を何回も使い回すのもいいだろう。リビデでいいとか言ってはいけない。

さらにこのカードはバニラであるため、バニラを墓地に送る事で相手か自分の墓地からモンスターを蘇生する装備魔法《戦線復活の代償》の発動コストにもできる。
猫で呼び出せるのはレベル3以下なので、出せるシンクロは5か6なのだが、このカードを使う事によってレベル7・8・9も自在に召喚できるようになるのだ。
しかもこれも《堕落》と同じく装備魔法なので《アームズ・ホール》でのサーチ&サルベージを共有できる。(装備主体のデッキになるため【武装猫】と呼ばれることもあるそうな)

このように初登場時から雑魚と言われ続けてきたカードであったが、時代が進みカードプールが増えたことで【ビーバーシンクロ】という一つの使い道が産まれ、輝く事ができたのである。



どんなカードでも、存在するからには意味がある。
この世に不要なカードなど1つもない。
By 不動遊星












……が、猫は後年あまりに強すぎたために禁止カードに指定されてしまい、このカードは再び輝きを失った。

なので通常モンスターであるという点を生かし、《レスキューラビット》を代用に使ってこのコンボを決めよう。
何?兎使うなら《セイバー・ザウルス》やら《ヴェルズ・ヘリオロープ》やら採用してあれやらそれやら出した方がいいって?うっせー、どんぐり投げつけんぞ。

なお、2017年から《レスキューキャット》が「名称指定のターン1制限」「特殊召喚したモンスターの効果を無効にする」というエラッタをされて復帰してきたが、通常モンスターであるこのカードには全く影響がない為、カードプールの増加で安定性は落ちてはいるものの、以前のコンボは再び可能になっている。

だが、2024~25年に掛けて《強奪》が長い長い収監から釈放されるやトントン拍子に無制限カードとなり、《堕落》の存在意義のほうが堕ちてしまう。好きなだけどんぐり食べてていいよ。
まあ《強奪》がそうなるということは《堕落》の価値もそもそも暴落していたのだが。


ちなみに、みんな大好き霊使い中でも不人気キャラとしていじられている《地霊使いアウス》の使い魔でもある。

そんな彼女の使い魔として成長したのがこちら。

《デーモン・イーター》
効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻1500/守 200
(1):「デーモン・イーター」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(3):相手エンドフェイズにこのカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊し、このカードを墓地から特殊召喚する。

場に1体しか存在出来ないものの、使い魔らしくご主人が居ると手札から特殊召喚出来る様になっている。
え?他の魔法使いにもホイホイついて行く浮気者だって?うっせー、《暗黒魔族ギルファー・デーモン》(の首)ぶつけんぞ。

また、味方を破壊して自己再生する能力も備えている。《地霊使いアウス》や《堕落》で奪ったモンスターや同僚の《ジゴバイト》《稲荷火》を破壊して損失を減らしたい。

非OCGゲーム作品でのデーモン・ビーバー

彼はOCGでは長らくの間クズカードとして扱われていたのだが、
ゲーム作品を含む彼の歴史を辿った場合は、 本当はクズでもなかったりする。

上述の通り、彼はゲームボーイ用ソフトの初代DMのオリジナルモンスターカードとして登場した経緯がある。
基本的なステータス面については、ほぼOCGと同様。
だが、初期に発売された作品では彼自身が 獣族を対象とした融合モンスターの素材 として有効活用されていたのである。
しかもどの作品も比較的序盤で手に入るので、早い段階から活躍させる事が出来た一匹でもある。

初期の遊戯王のゲームは融合の仕様が特殊で、OCGのように決まったカードを揃える必要が無く、
例えば《女性型モンスター》+《岩石族モンスター》という組み合わせで《砂の魔女》を生み出す事が出来た。

彼は初代DMの時点で融合素材として使われていたのだが、同作での彼や獣族を使用した融合パターンは、+ワイトで攻500の《ヘルバウンド》、+天使族で攻900の《フュージョニスト》、+戦士族で攻1,300の《タイガーアックス》、+魚族で攻1,500の《レア・フィッシュ》と言った様に、
同じく融合召喚が可能な《炎の剣士》や《ブラック・マジシャン》といった逸材と比べて、どうも作成可能なモンスターのステータスが中途半端としか言いようが無い代物ばかりであった。

しかし、次回作のDM2からは一転、その様な指摘を受けて獣族モンスターでの融合が強化される事になる。
同作では前作での組み合わせに加えて、+女性型モンスターでの攻1,950の《 キャット・レディ 》、+炎族で2,100の《 フレイム・ケルベロス 》、+植物族で攻1,800《 フラワー・ウルフ 》、+天使族で攻2,000《 ガルヴァス 》等が新たに追加。
融合相手となる種族はいずれもモンスターの数が多かったり比較的メジャーなモンスターも含まれている事から、いずれも扱いやすい。
融合目線ではこの頃が一番の黄金期と言っても良いだろうか?

その次回作となるDM3では組み合わせこそ前作と同様の物が多いが、
同作ではコンストラクションで作り出せるモンスターが強い傾向にあるため、残念ながら鳴りを潜めてしまった。
もっとも、それでも攻撃力不足に陥りがちな序盤辺りでは普通に活躍してくれるのだが。

だが、その次の作品にして、GB時代最後の作品となるDM4ではコンストラクションの廃止やモンスターレベルの変更により、まさかのリベンジが果たされる事になる。
前作、これまでの作品で強力だった《キャット・レディ》は1ランク下の《グリズリー・マザー》が追加されたので、残念ながら弱体化しているものの、《フレイム・ケルベロス》や《フラワー・ウルフ》《ガルヴァス》の3体は健在で相変わらず強力。
加えて、今作は手札融合も有用なモンスターが存在している。
同作では下級モンスターの攻撃力の上限が1,350に変更されているので、これまでは影に隠れがちだった攻撃力1,300の《 タイガーアックス 》がまさかの覚醒。
手札融合により生け贄無しのお手軽かつ強力なモンスターとして猛威を振るう事になった。

世代は移り、GBAシリーズではOCG準拠の作品が主流になったり、非OCG作品でも融合召喚が廃止された作品も出ていた事から、残念ながらOCG同様のただのクズカードになっている。
以降のこのカードはクズカードとして長年扱われる事になるのだが、それに伴いこのカードが輝いていた時代を知っていた人は少なくなりつつあった。
だが、2025年に入って現行ハードで発売された『遊戯王アーリーデイズコレクション』に彼が最も活躍していた時代のゲーム作品が収録されているので、近年の遊戯王ファンもクズでは無かった頃の彼を知る絶好のチャンスと見ても良いだろう。



アウス「行きますよ、ビーバー」
ビーバー「キュー」
アウス「私は地霊術-「鉄」を使用します」
ビーバー「キュキュー」
アウス「コストとしてビーバーをリリースし、墓地から追記・修正を蘇生します」
ビーバー「えっ」
アウス「えっ」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年06月25日 11:18